JPH07185957A - イクスパンションナットの打ち込み装置 - Google Patents

イクスパンションナットの打ち込み装置

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JPH07185957A
JPH07185957A JP33256793A JP33256793A JPH07185957A JP H07185957 A JPH07185957 A JP H07185957A JP 33256793 A JP33256793 A JP 33256793A JP 33256793 A JP33256793 A JP 33256793A JP H07185957 A JPH07185957 A JP H07185957A
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JP
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posture
nut
expansion nut
mounting
expansion
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JP33256793A
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English (en)
Inventor
Shuichi Ito
秀一 伊藤
Tomoyasu Yamazaki
知康 山崎
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イクスパンションナットを常に正確に取り付
けるようにすること。 【構成】 姿勢検出センサによって検出されたイクスパ
ンションナットの被装着部に対する姿勢が、基準データ
記憶部に記憶されている正常な姿勢にできるだけ近付く
ように、そのイクスパンションナットの姿勢を修正し、
被装着部の変形に拘らずに、常に正確な取り付けを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば一対の弾性脚
片を有するイクスパンションナットを被装着体の取り付
け穴に正確に取り付けることが可能なイクスパンション
ナットの打ち込み装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年における自動車の組み立てにおいて
は、たとえば特開昭60−42424号公報に示すよう
に、作業性の向上などを目的としてイクスパンションナ
ットを多用するようになってきている。このイクスパン
ションナットの打ち込みは、通常インストルメントパネ
ルを対象として行なわれ、専用のナット打ち込み装置に
よって行なわれる。
【0003】このナット打ち込み装置は、図10に示す
ように、ナット打ち込みガン1を所定の打ち込み位置に
移動,設定するロボット2に取り付けられている。ロボ
ットコントローラ4は、主にこのロボット2自体の動作
制御を司るものであるが、これに接続されているプログ
ラマブルコントローラ6からの信号を考慮してロボット
2の動作を制御したり、また、このロボットコントロー
ラ4自体からの信号をプログラマブルコントローラ6に
出力する機能も有している。プログラマブルコントロー
ラ6は、ロボットコントローラ4からの信号を受けてソ
レノイドバルブ8の動作を制御するものである。
【0004】ロボットコントローラ4によってロボット
2がイクスパンションナットの打ち込み点まで移動され
ると、ロボットコントローラ4からプログラマブルコン
トローラ6に打ち込み開始信号が出力され、この信号を
受けたプログラマブルコントローラ6はソレノイドバル
ブ8を作動させてイクスパンションナット4をたとえば
インストルメントパネルに打ち込む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のイクスパンションナットの装着装置にあって
は、打ち込みガン1は、予め打ち込み点が教示されてい
るロボット2の動作にしたがってその設定位置が決定さ
れるようになっていたので、インストルメントパネルの
ように比較的柔らかい素材で外力にしたがって変形しや
すい被装着体にイクスパンションナットを装着する場合
には、季節による温度変動の影響でその取り付け精度が
一様でなくなるという問題がある。
【0006】これは、次のようなことが主に原因であ
る。
【0007】平均気温の高い夏期には、インストルメン
トパネルの硬度が低下してイクスパンションナット装着
時の変形量が大きくなるが、平均気温の低い冬季にはそ
の硬度が高くなるためにその装着時の変形量があまり大
きくならない。このため、夏期も冬季も全く同一の条件
で作業を行う従来の装着装置では均一な装着精度を得る
ことができないからである。
【0008】本発明はこのような従来の問題点を解消す
るためになされたものであり、イクスパンションナット
を常に高精度で装着することが可能なイクスパンション
ナットの打ち込み装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、被装着体に一対の弾性脚片を有するイクス
パンションナットを装着する装着手段と、当該装着手段
によって当該被装着体に装着される当該イクスパンショ
ンナットの装着姿勢を検出する姿勢検出センサと、当該
被装着体における前記イクスパンションナットの正常な
装着姿勢に関する情報を基準データとして記憶する基準
データ記憶手段と、前記姿勢検出センサによって検出さ
れた前記イクスパンションナットの装着時における姿勢
を、当該基準データ記憶手段に記憶されている基準デー
タと比較し、当該姿勢が基準データとしての正常な姿勢
と異なっている場合には、イクスパンションナットの装
着姿勢を正常な姿勢に補正すべき指令を前記装着手段に
出力する補正指令手段とを有することを特徴とする。
【0010】
【作用】このように構成した本発明の装置は次のように
作用する。
【0011】装着手段は、被装着体に一対の弾性脚片を
有するイクスパンションナットを装着する機能を有して
いるものである。姿勢検出センサは、この装着手段によ
って被装着体に装着されるイクスパンションナットの装
着姿勢を検出する。つまり、イクスパンションナットが
被装着体に装着される際の姿勢がこの被装着体の変形状
態に応じてどのようになっているのかを検出する。
【0012】基準データ記憶手段には、この被装着体に
おける前記イクスパンションナットの正常な装着姿勢に
関する情報を基準データとして記憶してあり、補正指令
手段は、姿勢検出センサによって検出された前記イクス
パンションナットの装着時における姿勢を、基準データ
記憶手段に記憶されている基準データと比較し、この姿
勢が正常な姿勢と異なっている場合には、イクスパンシ
ョンナットの装着姿勢を正常な姿勢に補正すべき指令を
前記装着手段に出力する。
【0013】これによって、装着手段はイクスパンショ
ンナットの取り付け時の姿勢を正常な姿勢に補正しなが
ら、被装着体にイクスパンションナットを取り付ける。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明にかかる部品組み付け結果の判
定装置を備えたイクスパンションナットの打ち込み装置
の構成を示す図である。
【0015】打ち込み装置は、図1〜図3に示すよう
に、ロボット等の可動体に取付けられるフレーム30の
下端部側に、イクスパンションナット14を順次供給す
るシュート32と、先端部にナット吸着用磁石33を備
えかつ下方のインストルメントパネル12のナット取り
付け穴12Aに向けて進退駆動されるナットキャッチャ
ー34と、前記シュート32から受けたイクスパンショ
ンナット14を回動によりナットキャッチャー34の先
端部に移す移動体35を備えている。
【0016】シュート32は、フレーム30にブラケッ
ト36を介して傾斜した状態に取付けてあって、その上
側全体にわたってナット流通方向に空気を供給するエア
フィーダー37が設けてある。エアフィーダー37は図
4に示すように、内部に流路37aを有する細長いほぼ
角柱状をなしており、シュート32側となる下側の壁部
にその長手方向にわたって所定間隔で斜めの空気排出孔
37bが形成されているとともに、上側の壁部に図示さ
れていない固定用ネジの通し孔37cが形成してある。
また、前記流路7aは先端側の所定範囲の断面を小さく
し、先端側で空気圧が低下しないようにしてあり、この
ほか、先端部には閉塞部材38が設けてあるとともに、
基端部には図示されていない空気供給源からのパイプが
接続される。
【0017】フレーム30には、一対の縦のガイドシャ
フト39,39と、両ガイドシャフト39,39により
上下に案内されるスライド40と、スライド駆動用の第
1シリンダ41が設けてあり、スライド40の下面には
中空状の主ロッド44の上端部が連結してある。この主
ロッド44は、フレーム30の下端部に設けたカラー4
5によって摺動自在に保持されているとともに、下端部
にナットキャッチャー34が取付けてある。
【0018】ナットキャッチャー34は、図5に示すよ
うに主ロッド44と同様に中空状を成すとともに、先端
部(下端部)に中空部の開口部を中心にして4個のナッ
ト吸着用磁石33と、4個の位置決め用突起46が配設
してあり、各吸着用磁石33の表面を面一状態とするナ
ット吸着面Sが移送体35側に向けて角度θ分傾斜した
状態になっている。また、ナットキャッチャー34に
は、このナットキャッチャー34と同方向に進退駆動さ
れる押圧用ロッド47が同軸状態で挿設してある。
【0019】押圧用ロッド47は、ナットキャッチャー
34、主ロッド44、およびスライド40を摺動自在に
貫通している。ここで、前記スライド40の上面には、
一対の縦の指示ロッド48,48と、これらの上端部間
に掛け渡した支持板49によって第2シリンダ42が下
向き状態で支持されており、この第2シリンダ42に前
記押圧用ロッド47の上端部が連結してある。
【0020】また、押圧用ロッド47の先端(下端)に
は、当該押圧用ロッド47の進退動作に伴って、ナット
キャッチャー34の先端部に対して突没する押圧部47
aが設けてある。押圧部47aは、ナットキャッチャー
先端の各磁石33および突起46の間に対応して形成さ
れたプレート状をなしており、当該押圧用ロッド47の
軸線方向に対して直角な下面を有している。
【0021】移送体35は、フレーム30の下端部に回
動自在に取付けられたアーム51と、シュート32の出
口でイクスパンションナット14を受ける移送用ブロッ
ク52と、受けたイクスパンションナット14の脱落を
防ぐストッパ53を備えるとともに、フレーム30に取
付けた第3シリンダ43とアーム51の枢軸部分とをリ
ンク24で連結し、第3シリンダ43の伸縮動作に伴っ
て往復回動する。
【0022】ストッパ53は、その一端部に上方向への
ナット抑止突起53aと下方向への係止用突起53bを
有するとともに、中間部において前記移送用ブロック5
2に回動自在に連結してあり、この実施例では、当該ス
トッパ53のナット抑止用突起53aの基端部近傍に、
シュート32から受けた1個のイクスパンションナット
14を吸着する位置決め用磁石55が設けてある。この
位置決め用磁石55の吸着力は先のナットキャッチャー
34における磁石33の総合的な吸着力よりもはるかに
小さい。
【0023】また、フレーム30の下端部には、一対の
支持部材56,56が垂下状態で設けてあるとともに、
両支持部材56,56間に、ストッパ53の係止用突起
53bが当接する支持バー57が架設してある。この支
持バー57は、移送体35がナット受け取り位置にある
ときに、ストッパ53を正しい姿勢、つまり、ナット抑
止用突起53aが移送用ブロック52からわずかに突出
する姿勢となるようにするためのものであって、この実
施例では、ストッパ53の上記姿勢をより確実に得るた
めに、ストッパ53の他端部に当接するストッパ規制具
58を採用している。
【0024】前記ストッパ規制具58は、シュート32
にブラケット59を介して取付けてあって、ブラケット
58に直接固定される本体部58aに、スプリング58
bを介してストッパ53に当接する受圧部58cを設け
た構造になっており、ストッパ53の他端部を押し下げ
る状態に付勢する。
【0025】上記構成を備えたイクスパンションナット
の打ち込み装置は、ナット打ち込み前の段階において、
シュート32内に複数のイクスパンションナット14が
整列状態で蓄積され、移送体35の移送用ブロック52
に1個のイクスパンションナット14が載置された状態
となっている。移送用ブロック52上のイクスパンショ
ンナット14は、ストッパ53のナット抑止用突起53
aにより脱落が防止され、なおかつ同ストッパ53に設
けた位置決め用磁石55により所定の位置で安定した状
態に保たれている。
【0026】つぎに、打ち込み装置は、第3シリンダ4
3により移送体35を図2に示したように回動させ、移
送用ブロック52上のイクスパンションナット14をナ
ットキャッチャー34の磁石33に吸着させる。このと
きイクスパンションナット14は、ナットキャッチャー
34の磁石33にによるナット吸着面Sが移送体35側
に向けて傾斜していることから、一方の弾性脚片Bをイ
ンストルメントパネル12側に突き出した状態で保持さ
れる。また、シュート32の出口は、移送用ブロック5
2により閉塞され、ストッパ53は、各突起53a,5
3bを設けた一端部を下げる方向に回動させることによ
り吸着されるイクスパンションナット14との干渉を防
止している。
【0027】そして移送体35を図1のごとく元の位置
に戻した後に、第1シリンダ41を伸長駆動して、スラ
イド40および主ロッド44とともにナットキャッチャ
ー34を前進させると、図6(a)に示すように、弾性
脚片Bを変形させることなくイクスパンションナット1
4がインストルメントパネル12の取り付け孔12Aに
挿入状態となり、続いて第2シリンダ42を伸長駆動し
て押圧用ロッド47を前進させると、図6(b)に示す
ように、ナットキャッチャー34の先端部から突出する
押圧部47aがイクスパンションナット14を押圧し、
同イクスパンションナット14を取り付け穴12Aに完
全に嵌合する。
【0028】また、この実施例では、勘合後のイクスパ
ンションナット14が再びナットキャッチャー34の磁
石33に着いてしまうような自体を確実に防止するため
に、第2シリンダ42をさらに伸長駆動しつつ第1シリ
ンダ41を収縮駆動することにより、図6(c)に示す
ように、押圧用ロッド47の位置を保ちつつナットキャ
ッチャー34を後退させ、この後、第2シリンダ42を
収縮駆動して押圧部47aをイクスパンションナット1
4から離間させるようにしている。
【0029】さらに、上記の打ち込み装置では、移送体
35を元の位置に戻すとシュート32からつぎのイクス
パンションナット14が供給されることになるが、この
際、エアフィーダー37から供給される空気でシュート
32内のイクスパンションナット14を強制的に流し、
シュート32内でイクスパンションナット14が引っか
かるような自体を防止しているとともに、移送体35の
ッストッパ53に設けた位置決め用磁石55によって、
シュート32から出たイクスパンションナット14を常
に同じ位置で受けるようにしている。したがって、移送
体35におけるイクスパンションナット14の姿勢の安
定化により、ナットキャッチャー34に対する位置決
め、さらには取り付け穴12Aに対する位置決めも正確
なものとなる。
【0030】このように構成されている打ち込み装置
は、図7に示すような制御系によってイクスパンション
ナットの装着時の姿勢が制御される。この制御系の内、
ロボットコントローラ4は、装着手段として機能するロ
ボット2のアームや回転軸全体の動作を制御するもので
あり、ソレノイドバルブ8は、イクスパンションナット
14のインストルメントパネル12への装着時に押圧用
ロッド47を前進させるものである。
【0031】姿勢検出センサ60は、イクスパンション
ナット14をインストルメントパネル12に装着する際
のインストルメントパネル12に対する姿勢を検出する
ものである。具体的には、押圧用ロッド47の対ワーク
(インストルメントパネル12)面がワークに対してど
のような方向を向いてるのか、さらに具体的には、その
対ワーク面の複数の位置にそれぞれ取り付けられた複数
の距離センサから得られるワークまでの距離によって、
間接的にイクスパンションナット14のインストルメン
トパネル12に対する装着姿勢を検出しているものであ
る。イクスパンションナット14をインストルメントパ
ネル12の取り付け穴12Aに装着する際には、その装
着時にインストルメントパネル12に加えられる押圧力
によってインストルメントパネル12が若干変形し、こ
れにともなってイクスパンションナット14の装着時に
おけるインストルメントパネル12に対する装着姿勢が
若干ずれることになるが、姿勢検出センサ60はこのず
れを前述のように距離の変化として検出することにな
る。
【0032】この姿勢検出センサ60によって間接的に
検出されたイクスパンションナット14の姿勢に関する
情報は、姿勢検出センサインターフェース61を介して
プログラマブルコントローラ6に送られる。プログラマ
ブルコントローラ6では、この姿勢検出センサ60から
の検出信号とロボットコントローラ4からの動作に関す
るインターロック信号とを勘案して、ソレノイドバルブ
8を作動させるか否かの判断がなされ、その判断にした
がってソレノイドバルブ8の動作を制御するものであ
る。
【0033】基準データ記憶部62は、イクスパンショ
ンナット14の正常な装着姿勢に関する情報を基準デー
タとして記憶しているものであり、この基準データは、
入力装置63によって入力される。この基準データは、
装着実験などによって得られた最適のデータが採用され
ているのはもちろんである。
【0034】角度誤差検出部64は、姿勢検出センサ6
0からの検出信号および基準データ記憶部62に記憶さ
れている基準データに基づいて、インストルメントパネ
ル12に対するイクスパンションナット14の装着角度
誤差を検出するものであり、補正指令手段として機能す
るものである。つまり、イクスパンションナット14の
姿勢が正常な装着姿勢に対してどの程度の角度ずれてい
るのかを検出するものである。
【0035】深さ誤差検出部65は、姿勢検出センサ6
0からの検出信号および基準データ記憶部62に記憶さ
れている基準データに基づいて、イクスパンションナッ
ト14をインストルメントパネル12の取り付け孔12
Aに装着する際のイクスパンションナット14の打ち込
み深さが正常であるか否かを検出するものであって、こ
れも補正指令手段として機能するものである。この深さ
が適当でないときには、正常な取り付けを行うことがで
きなくなる恐れがあるので、この深さは正常な打ち込み
を行う上で非常に重要な要素となる。
【0036】ロボット位置修正演算部66は、角度誤差
検出部64および深さ誤差検出部65からの検出結果を
勘案して、イクスパンションナット14のインストルメ
ントパネル12に対する装着姿勢が常に正常な姿勢とな
るように、ロボット2の位置修正量を演算する機能を持
っており、補正指令手段として機能するものである。ロ
ボット各軸データ算出部67は、ロボット位置修正演算
部66によって演算された修正量に関するデータに基づ
いて、ロボット2に修正動作を行わせるための実際の動
作データを各軸ごとに作成するものであり、補正指令手
段として機能するものである。
【0037】このように構成された制御系によって、ロ
ボット2の姿勢、換言すればイクスパンションナット1
4のインストルメントパネル12に対する姿勢を図8に
示すフローチャートに基づいて次のように制御すること
になる。
【0038】まず、ロボットコントローラ4は、予め教
示されているデータに基づいてナット打ち込みガン1を
インストルメントパネル12の所定の位置に位置決めす
る(S1)。つぎに、プログラマブルコントローラ6
は、この位置決めが完了したことを条件としてソレノイ
ドバルブ8を作動させ、イクスパンションナット14を
インストルメントパネル12の取り付け孔12Aに取り
付けるための準備を行う。具体的には、押圧用ロッド4
7をイクスパンションナット14の装着位置に位置決め
して、取り付け孔12Aへの装着を開始する(S2)。
【0039】プログラマブルコントローラ6は、姿勢検
出センサインターフェース61に対して、センサからの
信号の読み込み指示をして、姿勢検出センサ60の検出
値を入力する。図9に示してあるように、押圧用ロッド
47の先端部には、複数(2つ)の距離センサ60A,
60Bが設けられており、これらのセンサによってイン
ストルメントパネル12とそれぞれのセンサとの距離が
検出され、イクスパンションナット14の装着時の姿勢
が間接的に算出されることになる(S3)。
【0040】これらのセンサによって検出されたインス
トルメントパネル12までの距離は、基準データ記憶部
62に記憶されている基準データと比較されて、角度誤
差および深さ誤差が算出される。これらの演算は、角度
誤差検出部64、深さ誤差検出部65によってそれぞれ
行われる(S4,S5)。
【0041】角度誤差検出部64、深さ誤差検出部65
によって演算された角度誤差および深さ誤差がそれぞれ
基準データとして設定されている値に対して許容範囲内
であるときには、ロボットコントローラ4によるロボッ
ト2の位置補正動作が行われず、そのままの姿勢を維持
しながらソレノイドバルブ8が作動されて、取り付け孔
12Aにイクスパンションナット14が取り付けられる
(S6)。
【0042】一方、この誤差が所定値内でない場合に
は、イクスパンションナット14の姿勢が正常な姿勢で
はないので、ロボット位置修正演算部66は、角度誤差
検出部64および深さ誤差検出部65のそれぞれによっ
て検出された誤差に基づいて、押圧用ロッド47をどこ
の位置にどのような姿勢で設定したらよいのかを演算
し、この演算結果をロボット各軸データ算出部67に送
る。ロボット各軸データ算出部67では送られてきた演
算結果に基づいて、押圧用ロッド47をその演算した位
置に設定するための補正値を各軸ごとに演算する。この
演算結果はロボットコントローラ4に送られる(S
7)。ロボットコントローラ4は、ロボット各軸データ
算出部67から送られてきた補正値に基づいてロボット
2を作動させ、イクスパンションナット14がインスト
ルメントパネル12に対して所定の姿勢となるように修
正動作を行う(S8)。
【0043】概略の動作は以上の通りであるが、ここ
で、上記の処理において行われる修正演算を図9に基づ
いて詳細に説明する。
【0044】まず、押圧用ロッド47の先端部に取り付
けられた2つの距離センサによってそれぞれのセンサ6
0A,60Bからインストルメントパネル12までの距
離を求め、ロボットフランジセンター80からの距離L
1 を求める。基準データ記憶部62にはこのL1 に関す
る正常時のデータが記憶されている。インストルメント
パネル12にイクスパンションナット14を装着する際
には、インストルメントパネル12を支えているロケー
トピン70A,70Bを支点として変形することになる
が、両センサ60A,60Bは、この変形量を深さの誤
差Zと角度の誤差θとして把握する。
【0045】ロボットフランジセンター80における位
置ベクトルをHf=(x,y,z)打ち込み位置センタ
ー82における位置ベクトルをH=(x,y,z)とす
ると、ベクトルH=Hf+L1 Hfzで表せるから、ロ
ボットフランジセンター80を打ち込み位置センター8
2を中心にθ分回転させて、沈み量としてZだけ落とし
込んだ位置,つまり補正点84の位置のベクトルHf´
=ベクトルH−L1 Hfzで求めることができる。
【0046】また、Hfz´は、通常、下記の式のよう
に表されるから、
【0047】
【数1】
【0048】Hf´=H−L1 ・Hfz´で求めること
ができる。
【0049】したがって、ベクトルHf´と、この位置
におけるアームの角度のオイラー角E(φθ+θρ)に
より各軸の指示データの逆算を行えば、各軸の角度θ1
〜θ6を求めることができ、この各角度になるようにロ
ボット2の各アームの位置が修正される。
【0050】このように、本実施例では、イクスパンシ
ョンナット14をインストルメントパネル12に取り付
ける際の変形を常時姿勢検出センサ60によって検出
し、イクスパンションナット14が常に正しい姿勢で取
り付けられるようにしたので、取り付け精度や取り付け
の信頼性が格段に向上することになる。
【0051】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、イク
スパンションナットの被装着体への取り付け姿勢がその
取り付けに伴う変形に拘らず常に一定の姿勢となるよう
にしたので、常時、高精度でのイクスパンションナット
の取り付けを行うことができ、取り付けの信頼性の向上
と、取り付け精度の向上とを図ることができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるイクスパンションナットの打
ち込み装置の正面図である。
【図2】 図1の打ち込み装置において移送体を回動さ
せた状態を示す要部の正面図である。
【図3】 図1の打ち込み装置における移送体およびシ
ュートを省略した打ち込み装置全体の側面図(a)、お
よび打ち込み装置全体の正面図(b)である。
【図4】 図1の打ち込み装置におけるエアフィーダー
の平面図(a)、および正面図(b)である。
【図5】 図1の打ち込み装置におけるナットキャッチ
ャーの正面断面図(a)、傾斜したナット吸着面に対し
て直交する方向からの先端部の正面図(b)、側面図
(c)、および軸線方向からの先端部の正面図(d)で
ある。
【図6】 図1の打ち込み装置におけるインストルメン
トパネルの取り付け孔にイクスパンションナットを取り
付ける過程を示す図である。
【図7】 本発明にかかるイクスパンションナットの打
ち込み装置の制御系の概略構成ブロック図である。
【図8】 図7に示す装置の動作フローチャートであ
る。
【図9】 ロボットの位置補正演算の説明に供する図で
ある。
【図10】 従来のイクスパンションナットの打ち込み
装置の概略構成図である。
【符号の説明】
2…ロボット、 4…ロボット
コントローラ、6…プログラマブルコントローラ、
8…ソレノイドバルブ、14…イクスパンションナッ
ト、 B…3弾性脚片、47…押圧用ロッド、
47a…押圧部、60…姿勢検出セン
サ、 64…角度誤差検出部、65…深
さ誤差検出部、 66…ロボット位置修
正演算部、67…ロボット各軸データ算出部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被装着体に一対の弾性脚片を有するイク
    スパンションナットを装着する装着手段と、 当該装着手段によって当該被装着体に装着される当該イ
    クスパンションナットの装着姿勢を検出する姿勢検出セ
    ンサと、 当該被装着体における前記イクスパンションナットの正
    常な装着姿勢に関する情報を基準データとして記憶する
    基準データ記憶手段と、 前記姿勢検出センサによって検出された前記イクスパン
    ションナットの装着時における姿勢を、当該基準データ
    記憶手段に記憶されている基準データと比較し、当該姿
    勢が基準データとしての正常な姿勢と異なっている場合
    には、イクスパンションナットの装着姿勢を正常な姿勢
    に補正すべき指令を前記装着手段に出力する補正指令手
    段とを有することを特徴とするイクスパンションナット
    の打ち込み装置。
JP33256793A 1993-12-27 1993-12-27 イクスパンションナットの打ち込み装置 Pending JPH07185957A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104440068A (zh) * 2014-12-13 2015-03-25 芜湖哈特机器人产业技术研究院有限公司 一种电动卡钳传动总成的装配工装

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104440068A (zh) * 2014-12-13 2015-03-25 芜湖哈特机器人产业技术研究院有限公司 一种电动卡钳传动总成的装配工装

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