JPH07185335A - 合成吸着剤の洗浄方法及び洗浄された合成吸着剤 - Google Patents

合成吸着剤の洗浄方法及び洗浄された合成吸着剤

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JPH07185335A
JPH07185335A JP33628493A JP33628493A JPH07185335A JP H07185335 A JPH07185335 A JP H07185335A JP 33628493 A JP33628493 A JP 33628493A JP 33628493 A JP33628493 A JP 33628493A JP H07185335 A JPH07185335 A JP H07185335A
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JP
Japan
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synthetic adsorbent
aromatic
monomer
synthetic
solution containing
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JP33628493A
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English (en)
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Masahito Kodama
雅人 児玉
Shozo Ishizawa
昭三 石澤
Atsushi Koiwa
淳 小岩
Takeo Kanai
武夫 金井
Takeshi Shibata
健 柴田
Hirotoshi Motomura
碩敏 本村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Chemical Co Ltd
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Eisai Chemical Co Ltd
Kurita Water Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、合成吸着剤の着色成分等の不要成分
を簡便に洗浄,除去する方法及び着色成分等の不要成分
が除去された合成吸着剤と当該合成吸着剤を使用した高
純度な医薬組成物を得る方法を提供することを目的とす
る。 【構成】芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニル
モノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤,そのハロ
ゲン化体,またはアクリル酸エステル系の骨格を有する
合成吸着剤を、アミン類を含有する溶液にて洗浄する。
当該合成吸着剤に医薬組成物を含有する溶液を接触せし
めることにより医薬組成物を分離・精製・濃縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芳香族モノビニルモノ
マーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋共重合体からな
る合成吸着剤,これらのハロゲン化体,またはアクリル
酸エステル系の骨格を有する合成吸着剤から着色成分等
の不要成分を洗浄する方法及び着色成分等の不要成分が
除去された合成吸着剤及びその洗浄された合成吸着剤と
抗生物質等の医薬を接触せしめることによる当該医薬の
分離・精製・濃縮法に関する。
【0002】
【従来の技術】合成吸着剤は、醗酵液、合成反応液、天
然物抽出液あるいはそれらの部分精製液から、吸着ある
いは分配を利用して目的成分(ないしは不純物)を、分
離・精製・濃縮あるいは除去するのに広く用いられてい
る。ここで合成吸着剤とは非極性あるいは低極性の架橋
重合体のうち、比表面積及び細孔容積を増大させたもの
をいい、合成吸着剤による吸着あるいは分配は、主に目
的成分(ないしは不純物)と合成吸着剤間の疎水性若し
くは親水性相互作用に基づく。
【0003】ところで、一般に合成吸着剤を用いた目的
成分等の分離・精製・濃縮の前には、樹脂の洗浄操作が
必要である。市販の合成吸着剤は製造工程で洗浄処理さ
れているが、合成原料,合成副生成物,あるいは樹脂の
基質が破砕されることによって生じる不溶性粒状物等の
残留物等の混入・残留が避けられない。また、輸送工程
や充填塔への充填工程等の過程で生じる破砕性不溶性粒
状物,あるいは系外から混入する成分等によっても汚染
が生じる。このため目的成分ないしは不純物を、分離・
精製・濃縮あるいは除去する目的で合成吸着剤を使用す
る際に、使用に先立ち樹脂を洗浄することが、目的成分
を純度良く、効率的に回収するために必須とされてい
る。一般的に、この洗浄には水,メタノール等の有機溶
媒,塩酸等の無機酸,水酸化ナトリウム水溶液等の無機
塩基等が用いられる。
【0004】例えば、特開昭59−43004号公報に
は、芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノ
マーの架橋共重合体からなる合成吸着剤に、ジクロルエ
タン中で塩化第二鉄と臭素を加えることにより、臭素化
された、芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニル
モノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤を得る方法
が開示されている。この場合にも他の合成吸着剤と同
様、使用に際し、水,メタノール等の有機溶媒,塩酸等
の無機酸,水酸化ナトリウム水溶液等の無機塩基等を用
いて樹脂の洗浄を行っている。また、特開平5−230
067号公報にはハロゲン化された芳香族モノビニルモ
ノマーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋共重合体に、
抗生物質を含有する溶液を接触して該抗生物質を吸着せ
しめる抗生物質の分離方法が開示されており、この場合
にも予めメタノール等の有機溶媒で洗浄が行われてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように使
用前に洗浄を行っても、芳香族モノビニルモノマーと芳
香族ポリビニルモノマーの架橋共重合体からなる合成吸
着剤,そのハロゲン化体,またはアクリル酸エステル系
の骨格を有する合成吸着剤を分離・精製等に用いた場
合、目的成分を含む分離液,精製液,濃縮液,接触液
に、充填剤から溶出する着色成分等の混入がみられる場
合があった。特にハロゲン化された、芳香族モノビニル
モノマーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋共重合体か
らなる合成吸着剤ではその発生頻度及び程度が高く、合
成吸着剤により処理される目的物質の品質を著しく低下
させていた。こうした品質の低下は、例えば医薬品とし
て使用される化合物においては、特に重大な問題とな
る。
【0006】これらの着色成分等の混入は、前記特開昭
59−43004号公報に記載されている従来の洗浄方
法等では防ぐことができなかった。このように着色成分
等が混入し品質低下をきたした場合には、目的成分の再
結晶や活性炭吸着等の追加精製が別途に必要となり、目
的成分の晶析母液への残留や吸着剤への吸着等により、
目的物質の回収率が低下するという問題があった。ま
た、特開平5−230067号公報に記載されている抗
生物質の分離方法では、前述のようにハロゲン化された
芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマー
架橋共重合体において特に着色の問題があった。すなわ
ち、抗生物質を吸着せしめた後該抗生物質を溶出させる
ときに、架橋共重合体中に存在する着色成分が一緒に溶
離し、抗生物質の品質が低下する問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
の解決を目指して鋭意研究を重ねてきた。その結果、芳
香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマーの
架橋共重合体からなる合成吸着剤,そのハロゲン化体,
またはアクリル酸エステル系の骨格を有する合成吸着剤
を、アミン類を含有する溶液を用いて洗浄することによ
り、課題を解決できることを見出し、本発明を完成し
た。すなわち本発明は該合成吸着剤の洗浄方法及び着色
成分等の不要成分が除去された合成吸着剤または当該合
成吸着剤に抗生物質等の医薬を含有する溶液を接触せし
める医薬の分離・精製・濃縮方法を提供するものであ
る。
【0008】本発明方法において使用される芳香族モノ
ビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋共重
合体からなる合成吸着剤とは、具体的には例えばスチレ
ン−ジビニルベンゼン共重合体,ジビニルベンゼン−ビ
ニルピリジン共重合体,トビニルベンゼン−スチレン共
重合体,ビニルトルエン−ジビニルベンゼン共重合体又
はこれらのハロゲン化体等からなる合成吸着剤が挙げら
れる。尚、一般にジビニルベンゼンモノマーにはエチル
ビニルベンゼンが含まれており、この原料を用いたポリ
マーも本発明において使用可能である。アクリル酸エス
テル系の合成吸着剤とは例えばメタクリル酸エステルの
重合体等をいう。ここで上記のハロゲン化体とは、具体
的には塩素化体,臭素化体等を意味し、一般には芳香族
モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマーの両方
がハロゲン化されている場合をいうが、一方だけハロゲ
ン化されている場合や、1つの芳香環に複数のハロゲン
原子が置換したものも本発明に含まれる。以上の中で好
適なものとしてはスチレン−ジビニルベンゼン共重合体
からなる合成吸着剤が、さらに好適なものとしてはハロ
ゲン化されたスチレン−ジビニルベンゼン共重合体から
なる合成吸着剤が挙げられ、具体的には次の一般式で表
される。
【0009】
【化2】
【0010】[式中、Xはハロゲン原子を、aは0また
は1〜4の整数を、bは0または1〜5の整数を示
す]。
【0011】これらの合成吸着剤は、芳香族系のものと
してダイヤイオンHP10,20,21,30,40,
50、セパビーズSP800,825,850,87
5,900やアンバーライト,XAD2,4,2000
等の商標で、また芳香環がハロゲン化された合成吸着剤
としてはセパビーズ,SP205,206,207,2
07SS等の商標で、さらにアクリル酸エステル系のも
のとしてはダイヤイオンHP1MG,2MG等の商標で
市販されており容易に入手可能である。
【0012】アミン類とは、具体的には例えばエタノー
ルアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミ
ン,イソプロパノールアミン,ジイソプロパノールアミ
ン,トリイソプロパノールアミン,メチルエタノールア
ミン,エチルエタノールアミン,プロピルエタノールア
ミン,ブチルエタノールアミン,メチルアミン,ジメチ
ルアミン,トリメチルアミン,エチルアミン,ジエチル
アミン,トリエチルアミン,プロピルアミン,ジプロピ
ルアミン,トリプロピルアミン,プロパンジアミン,ピ
ロリジン,ピペリジン,ピペラジン,モルホリン,トリ
アリルアミン,ピロリン,アニリン,N−メチルアニリ
ン,N,N−ジメチルアニリン,ベンジルアミン,トル
イジン,キシリジン,フェネチジン等の鎖状または環状
アミンを挙げることができる。
【0013】アミン類を含有する溶液におけるアミン濃
度(v/v)は限定されないが、好ましくは1〜50%、よ
り好ましくは5〜20%である。また、このアミン類を
含有する溶液には水若しくは有機溶媒又はその両者を含
んでもよい。
【0014】ここで有機溶媒とは、具体的には例えばア
セトン,メチルエチルケトン,ジエチルケトン等のケト
ン類、アセトニトリル,プロピオニトリル等のニトリル
類、メタノール,エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール類、ジエチルエーテル,テトラヒドロ
フラン,ジオキサン等のエーテル類、ペンタン,ヘキサ
ン等の炭化水素、ジクロルエタン,クロロホルム等のハ
ロゲン化炭化水素、二硫化炭素、ベンゼン、酢酸エチ
ル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド等で
ある。有機溶媒の濃度(v/v)は限定されないが、好まし
くは5〜100%、より好ましくは80〜100%であ
る。また、有機溶媒を2種以上含むこともあり、その混
合比は特に限定されない。
【0015】次に芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポ
リビニルモノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤,
そのハロゲン化体,またはアクリル酸エステル系の骨格
を有する合成吸着剤を、アミン類を含有する溶液にて洗
浄した場合は、樹脂の表面は塩基性になっているので、
目的とする物質の性質や安定性等により通常は樹脂の表
面を中性付近に戻してから分離・精製等することがより
好ましい。そのためには水で洗浄して中性にする方法
や、酸で塩基を中和することにより中性にする方法があ
る。一般に酸を用いる方法によれば、処理の時間を短縮
することができる。従って、本発明方法により、芳香族
モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋
共重合体からなる合成吸着剤等を、アミン類を含有する
溶液にて洗浄した後、該合成吸着剤を酸により中和する
には、酸として例えば塩酸,硫酸,硝酸,リン酸等の無
機酸、ギ酸,酢酸,トリフルオロ酢酸,クエン酸等の有
機酸を用いることができる。この方法に使用する酸の濃
度(v/v)は限定されないが、好ましくは1〜50%、さ
らに好ましくは1〜20%である。この酸の溶液中には
水若しくは有機溶媒又はその両者を含んでもよい。
【0016】このようにしてアミン類を含有する溶液に
て洗浄された、芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリ
ビニルモノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤,こ
れらのハロゲン化体,またはアクリル酸エステル系の骨
格を有する合成吸着剤は、着色成分等の不要成分が洗浄
・除去されており、この合成吸着剤に目的物質を接触せ
しめ、分離・精製等を行うことにより、着色等のない高
純度の目的物質を得ることが可能である。
【0017】従って広く一般の目的成分の分離・精製等
に使用することができるが、特に医薬等のように高い純
度が必要とされるもの、例えば抗生物質等の物質の分離
・精製等に有用である。さらに抗生物質の中でも精製が
困難であるベタイン構造を有する化合物の単離、精製、
濃縮等にも使用することが可能な非常に有用な方法であ
る。
【0018】ベタイン構造とは一般に正電荷と負電荷を
同一分子内の分離した隣り合わない位置に持ち、しかも
正電荷をもつ原子にはプロトンとして解離しうる水素原
子が結合しておらず、分子全体としては電荷を持たない
構造をいう。
【0019】ここでベタイン構造とは、一般に正電荷と
負電荷を同一分子内の分離した隣り合わない位置に持
ち、しかも正電荷をもつ原子にはプロトンとして解離し
うる水素原子が結合しておらず、分子全体としては電荷
を持たない構造をいう。ベタイン構造を有する抗生物質
としては特に限定されないが、具体的には、例えば以下
の化合物などを挙げることができる。
【0020】セファロリジン(Cephaloridine)(I) セフスロジン(Cefsulodin)(II) セフピミゾール(Cefpimizole)(III)セフタジジム (Ceftazidime)(IV) セフェピム(Cefepime)(V) セフピロム(Cefpirome)(VI) セフゾプラン(Cefzopran)(VII) セフクリジン(Cefclidine)(VIII) DQ−2556(IX) FK−037(X) E1077(XI)。
【0021】これらの化合物の構造式を以下に挙げる。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】以下に本発明に係る洗浄方法の一例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。 1)容器内で合成吸着剤と洗浄溶液を適当な時間接触さ
せ、次いで、上澄みをデカンテーションないしは濾過に
より除く。いわゆるバッチ洗浄である。この操作を必要
に応じ1〜20回繰り返す。なお、接触時に溶液を適宜
攪拌すると効率的に洗浄できる。または超音波洗浄器等
を用いてもよい。 2)塔に合成吸着剤を充填し、洗浄液を下向流ないしは上
向流で適当な速度で通液し、洗浄する。通液は連続で
も、間欠でもよい。もちろん、これらの洗浄時間,回
数,その他温度等の条件は適宜変えることが可能であ
る。
【0025】上記のように、本発明においては芳香族モ
ノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋共
重合体からなる合成吸着剤,そのハロゲン化体,または
アクリル酸エステル系の骨格を有する合成吸着剤を、ア
ミン類を含有する溶液で洗浄する簡便な手段により、従
来の洗浄方法では解決できなかった合成吸着剤の着色、
その他の不要成分等の洗浄・除去を容易に行うことがで
き、工業的にも非常に有用である。以下に上記効果を証
明するために実施例および比較例を挙げるが、本発明は
これらに限定されない。なお比較例とは、従来法により
合成吸着剤の洗浄を行ったものである。
【0026】
【実施例】実施例1 バッチ洗浄 SEPABEADS SP207(三菱化成株式会社製)100mlをヒ゛ーカー
にとり、トリエチルアミン/アセトニトリル/水の容積混合比5/65/30の溶
液を100ml加え軽く攪拌し、1時間接触させた。その後、
上澄みをテ゛カンテーションにより廃棄した。同様の洗浄操作
を、更に4回繰り返した。なお、このときの洗浄液には
緑褐色の着色がみられ、充填剤汚染物が洗浄されたこと
が確認された。洗浄した充填剤をカ゛ラス製カラム(内径10m
m、長さ500mm、容量39ml)に充填し、超純水を5ml/min
で通液し、溶出液のpHが中性となるまで洗浄した。
【0027】実施例2 バッチ洗浄 SEPABEADS SP207SS(三菱化成株式会社製)100mlをヒ゛ーカ
ーにとり、トリエチルアミン/アセトニトリル/水の容積混合比5/65/30の
溶液を100ml加え軽く攪拌し、1時間接触させた。その
後、上澄みをテ゛カンテーションにより廃棄した。同様の洗浄操
作を、更に4回繰り返した。なお、このときの洗浄液に
は緑褐色の着色がみられ、充填剤汚染物が洗浄されたこ
とが確認された。洗浄した充填剤をカ゛ラス製カラム(内径10m
m、長さ500mm、容量39ml)に充填し、超純水を5ml/min
で通液し、溶出液のpHが中性となるまで洗浄した。
【0028】実施例3 カラムによる洗浄 SEPABEADS SP207をカ゛ラス製カラム(内径10mm、長さ500mm、
容量39ml)に充填した。トリエチルアミン/アセトニトリル/水の容積混
合比5/66.5/28.5の溶液を5ml/minで10分間下向流で通液
し、その後通液を15分間停止した。この操作をさらに3
回繰り返した。ついで、1%塩酸水溶液を、5ml/minで10
分間下向流で通液した。さらに超純水を5ml/minで、溶
出液のpHが中性となるまで下向流で通液した。
【0029】比較例1 バッチ洗浄SEPABEADS SP207を1
00mlヒ゛ーカーにとり、アセトニトリル/水の容積混合比71.5/28.5の
溶 液を100ml加え軽く攪拌し、1時間接触させた後、上澄み
をテ゛カンテーションにより廃棄した。同様の洗浄操作を、更に4
回繰り返した。なお、このときの洗浄液には着色がみら
れ、充填剤汚染物の一部が洗浄されたことが確認され
た。洗浄した充填剤をカ゛ラス製カラム(内径10mm、長さ500m
m、容量39ml)に充填し、超純水を5ml/minで通液し、アセ
トニトリル水溶液を水に置換した。
【0030】実施例4 実施例1で洗浄したカラムに、セフクリシ゛ン(VIII)を1w/v%含
む、アセトニトリル/水=2/98(w/w)の液体クロマト精製液300ml
を通液し、セフクリシ゛ンを吸着させた。ついで、カラムにアセトニトリ
ル/水=80/20(w/w)の溶離液を通液し、セフクリシ゛ンを溶離し、
セフクリシ゛ン濃縮液100mlを得た。波長450nm、光路長10mmで
測定した液体クロマト精製液および濃縮液の吸光度はそ
れぞれ0.013、0.037AUであった。また、濃縮液に回収さ
れたセフクリシ゛ンは、液体クロマト精製液の97%で
あった。波長450nm、光路長1cmの吸光度をセフクリシ゛ン濃度1
0w/v%当たりで表示する(E10% 1cm)と、液体クロマト
精製液、濃縮液のE10% 1cmは、それぞれ0.130、0.127で
あった。両数値は測定誤差範囲内であり差は認められ
ず、本発明方法により処理した合成吸着剤を使用する
と、カラム処理時の着色成分増加がなかった。
【0031】実施例5 実施例2で洗浄したカラムに、E1077(XI)を1w/v%含む精
製溶液100mlを通液し、E1077を吸着させた。ついで、カラ
ムにアセトニトリル/水=70/30(w/w)の溶離液を通液し、E1077を
溶離し、E1077濃縮液50mlを得た。波長450nm、光路長10
mmで測定した精製液および濃縮液の吸光度はそれぞれ0.
046、0.094AUであった。また、濃縮液に回収されたE1077
は、液体クロマト精製液の98%であった。液体クロマト
精製液、濃縮液のE10% 1cmは、それぞれ0.092、0.096で
あった。両数値は測定誤差範囲内であり差は認められ
ず、本発明方法により処理した合成吸着剤を使用する
と、カラム処理時に着色成分増加がなかった。
【0032】実施例6 実施例3で洗浄したカラムに、セフクリシ゛ンを1w/v%含む、アセトニト
リル/水=2/98(w/w)の液体クロマト精製液300mlを通液し、
セフクリシ゛ンを吸着させた。ついで、カラムにアセトニトリル/水=80/20
(w/w)の溶離液を通液し、セフクリシ゛ンを溶離し、セフクリシ゛ン濃
縮液100mlを得た。波長450nm、光路長10mmで測定した液
体クロマト精製液および濃縮液の吸光度はそれぞれ0.01
3、0.035AUであった。また、濃縮液に回収されたセフクリシ゛ン
は、液体クロマト精製液の95%であった。液体クロマト
精製液、濃縮液のE10% 1cmは、それぞれ0.130、0.122で
あった。両数値は測定誤差範囲内であり差は認められ
ず、本発明方法により処理した合成吸着剤を使用する
と、カラム処理時に着色成分の増加がなかった。
【0033】比較例2 比較例1で洗浄したカラムに、セフクリシ゛ンを1w/v%含む、アセトニト
リル/水=2/98(w/w)の液体クロマト精製液300mlを通液し、
セフクリシ゛ンを吸着させた。次いで、カラムにアセトニトリル/水=80/20
(w/w)の溶離液を通液し、セフクリシ゛ンを溶離し、セフクリシ゛ン濃
縮液100mlを得た。波長450nm、光路長10mmで測定した液
体クロマト精製液および濃縮液の吸光度はそれぞれ0.01
3、0.060AUであった。また、濃縮液に回収されたセフクリシ゛ン
は、液体クロマト精製液の98%であった。液体クロマト
精製液、濃縮液のE10% 1cmは、それぞれ0.130、0.204で
あった。両数値間には測定誤差を超えた有意な着色成分
の増加が認められた。
【0034】比較例3 比較例1で洗浄したカラムに、E1077を0.5w/v%含む精製水
溶液400mlを通液し、E1077を吸着させた。次いで、カラム
にアセトニトリル/水=70/30(w/w)の溶離液を通液し、E1077を溶
離し、E1077濃縮液100mlを得た。波長450nm、光路長10m
mで測定した精製液および濃縮液の吸光度はそれぞれ0.0
08、0.070AUであった。また、濃縮液に回収されたE1077
は、精製液の98%であった。精製液、濃縮液のE10% 1cm
は、それぞれ0.160、0.357と測定誤差を超える着色成分
の増加が認められた。
【0035】これらの結果から明らかなように、本発明
方法によれば、簡便に合成吸着剤の着色成分等の不要成
分を取り除くことができ、またその着色成分等の不要成
分が洗浄・除去された合成吸着剤は高純度な抗生物質等
の医薬を得るために使用する際して有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7/32 (72)発明者 小岩 淳 茨城県鹿島郡波崎町土合本町5−9809− 159 (72)発明者 金井 武夫 茨城県鹿島郡鹿島町宮中4680−103 (72)発明者 柴田 健 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 本村 碩敏 東京都新宿区西新宿3丁目4番7号 栗田 工業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリ
    ビニルモノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤を洗
    浄する際に、アミン類を含有する溶液を用いることを特
    徴とする該合成吸着剤の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 合成吸着剤が、ハロゲン化された芳香族
    モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノマーの架橋
    共重合体からなる合成吸着剤である請求項1記載の洗浄
    方法。
  3. 【請求項3】 合成吸着剤がスチレン−ジビニルベンゼ
    ン共重合体からなる合成吸着剤である請求項1記載の洗
    浄方法。
  4. 【請求項4】 合成吸着剤がハロゲン化されたスチレン
    −ジビニルベンゼン共重合体からなる合成吸着剤である
    請求項1記載の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 合成吸着剤が次の一般式 【化1】 [式中、Xは塩素原子または臭素原子を、mは1〜4の
    整数を、nは1〜5の整数を示す]で表される合成吸着
    剤である請求項1記載の洗浄方法。
  6. 【請求項6】 アクリル酸エステル系の骨格を有する合
    成吸着剤を洗浄する際に、アミン類を含有する溶液を用
    いることを特徴とする該合成吸着剤の洗浄方法。
  7. 【請求項7】 アミン類がトリエチルアミンである請求
    項1ないし6いずれか1項記載の洗浄方法。
  8. 【請求項8】 アミン類を含有する溶液が有機溶媒を含
    む溶液である請求項1ないし7いずれか1項記載の洗浄
    方法。
  9. 【請求項9】 芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリ
    ビニルモノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤,ハ
    ロゲン化された芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリ
    ビニルモノマーの架橋共重合体からなる合成吸着剤及び
    アクリル酸エステル系の骨格を有する合成吸着剤からな
    る群より選ばれた合成吸着剤を、アミン類を含有する溶
    液にて洗浄した後、更に該合成吸着剤を酸により中和す
    ることを特徴とする該合成吸着剤の処理方法。
  10. 【請求項10】 アミン類を含有する溶液にて洗浄し
    た、芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノ
    マーの架橋共重合体からなる合成吸着剤,ハロゲン化さ
    れた芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノ
    マーの架橋共重合体からなる合成吸着剤及びアクリル酸
    エステル系の骨格を有する合成吸着剤からなる群より選
    ばれた合成吸着剤。
  11. 【請求項11】 アミン類を含有する溶液にて洗浄し
    た、芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノ
    マーの架橋共重合体からなる合成吸着剤,ハロゲン化さ
    れた芳香族モノビニルモノマーと芳香族ポリビニルモノ
    マーの架橋共重合体からなる合成吸着剤及びアクリル酸
    エステル系の骨格を有する合成吸着剤からなる群より選
    ばれた合成吸着剤に、医薬を含有する溶液を接触せしめ
    る医薬の分離・精製・濃縮方法。
  12. 【請求項12】 医薬が抗生物質である請求項11記載
    の分離・精製・濃縮方法。
  13. 【請求項13】 抗生物質がベタイン構造を有するセフ
    ァロスポリン化合物である請求項12記載の分離・精製
    ・濃縮方法。
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CN111196818A (zh) * 2018-11-19 2020-05-26 浙江长典医药有限公司 一种注射用头孢他啶的制备方法

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