JPH07185306A - エアロゲル - Google Patents

エアロゲル

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JPH07185306A
JPH07185306A JP33867893A JP33867893A JPH07185306A JP H07185306 A JPH07185306 A JP H07185306A JP 33867893 A JP33867893 A JP 33867893A JP 33867893 A JP33867893 A JP 33867893A JP H07185306 A JPH07185306 A JP H07185306A
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silicon
alkoxide
halide
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Junichi Ogawa
純一 小川
晴子 ▲はま▼中
Haruko Hamanaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐湿性や機械的強度に優れたエアロゲルを提
供する。 【構成】 珪素のアルコキシドまたはハロゲン化物と、
下記一般式(A)または(B)で表されるアルコキシシ
ランと、珪素以外の金属のアルコキシドまたはハロゲン
化物を加水分解してアルコゲルを生成し、次いで生成ア
ルコゲルを、超臨界乾燥してエアロゲルを得る。 一般式(A):R2 Si(OR1 3 一般式(B):R2 3 Si(OR1 2 (但し、R1 はアルキル基、R2 及びR3 はアルキル
基、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、ビニル基、メ
ルカプト基またはフェニル基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエアロゲルに関し、特
に耐湿性や機械的強度に優れたエアロゲルに関する。
【0002】
【従来の技術】エアロゲルは、金属のアルコキシドやハ
ロゲン化物、あるいは有機化合物を加水分解や重合など
の方法でゲル化させてアルコゲルを生成し、生成アルコ
ゲル中の有機相をアルコールや炭酸ガスなどの溶媒に置
換して、更にゲル中に含まれる溶媒を超臨界状態にして
ゲル外部に抜き去ることによって得られる物質で、微細
な粒子の集合体を骨格とする多孔質体である。このエア
ロゲルの具体的な製造方法としては、例えば米国特許第
4432295号、同第4610863号、同第432
7065号、同第4432956号、同第461086
3号明細書に記載されている。また、エアロゲルは多孔
質体であることから、触媒担体や断熱材、吸収材、カラ
ム充填材、ケーキング防止剤、増粘剤、顔料、不透明化
剤、セラミック、防煙剤、研磨材、歯磨剤など広範囲の
分野で使用されている。
【0003】しかし、同時にエアロゲルは吸湿性が高
く、機械的強度が低く、脆いという欠点を抱えている。
エアロゲルの吸湿性が高いのは、エアロゲルの骨格とな
る粒子の表面に多量に存在するシラノール基が水分を吸
着しやすいためと考えられている。また、エアロゲルが
脆いのは、エアロゲルの骨格を形成する「−O−Si−
O−」結合が比較的弱いためと考えられている。これら
の問題を解決するために、表面処理剤による処理などに
よって疎水性を持たせる方法(例えば、特開平4−19
8238号)や、加水分解によるゲル化の際に、層状化
合物などを添加することによって脆さを解消して取扱い
性の良いエアロゲルを得る方法(例えば、特開平5−4
9910号)が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面処
理剤による処理では、アルコゲル中に疎水基を均質に導
入することが難しく、操作も複雑で時間がかかるという
問題がある。また、ゲル化の際に層状化合物などを添加
する方法では、充分な機械的強度が得られていない状況
にある。本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであ
り、即ち吸湿性が低く、しかも機械的強度にも優れたエ
アロゲルを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に鋭意研究を重ねた結果、珪素のアルコキシドまたはハ
ロゲン化物、アルコキシシラン並びに珪素以外の金属の
アルコキシドまたはハロゲン化物を加水分解してなる湿
潤アルコゲルを、超臨界乾燥させてなるエアロゲルにお
いて、アルコキシシランが、一般式(A):R2 Si
(OR1 3 、または一般式(B):R2 3 Si(O
1 2 (但し、R1 はアルキル基、R2及びR3 はア
ルキル基、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、ビニル
基、メルカプト基またはフェニル基)で表されるアルコ
キシシランとすることにより、あるいは前記一般式
(A)、(B)で表されるアルコキシシランにおいて、
少なくともR2 をエポキシ基、アミノ基、アクリル基ま
たはメルカプト基とすることにより、吸湿性が低く、し
かも機械的強度にも優れたエアロゲルが得られることを
見い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【作用】上記エアロゲルによれば、アルコキシシランを
添加することにより、多孔質体の骨格中にアルコキシラ
ンのアルキル基やエポキシ基、アミノ基、アクリル基、
メルカプト基、フェニル基のような疎水性の官能基が導
入されるとともに、親水性を有するシラノール基の量が
相対的に減少し、耐水性を向上させることができる。ま
た、多孔質体の骨格の一部に、「−O−Si−O−」の
結合よりも強い結合力を持つ「−O−M−O−(Mは金
属)」の結合を導入することにより、機械的強度を向上
させることが可能となる。
【0007】この発明では、珪素のアルコキシドとして
は、一般式Si(OR1 4 (R1はアルキル基)で表
される化合物を、また珪素のハロゲン化物としては、一
般式SiX4 (Xはハロゲン)で表される化合物を使用
する。具体的な珪素のアルコキシド化合物としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn
−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テ
トラブトキシシラン類等の4官能アルコキシド化合物を
挙げることができる。また、珪素のハロゲン化物とし
て、四塩化珪素などを挙げることができる。
【0008】アルコキシシランとしては、一般式R2
i(OR1 3 またはR2 3 Si(OR1
2 (R2 、R3 はアルキル基、エポキシ基、アミノ基、
アクリル基、ビニル基、メルカプト基またはフェニル
基)で表される化合物を使用する。具体的には、ビニル
トリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−
エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルトリメトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルメチルジエトキシシランなどを挙げること
ができる。
【0009】また、珪素の以外の金属アルコキシドとし
ては、一般式M(OR1 x (Mは金属、xは1以上の
整数)で表される化合物を、また同ハロゲン化物として
は、一般式MXX (Mは金属、xは1以上の整数)で表
される化合物を使用する。前記金属(M)としては、チ
タン、ジルコニウム、錫、ゲルマニウム、アルミニウ
ム、イットリウム、鉄、ホウ素、鉛、マグネシウム、亜
鉛、バリウムなどの多価金属が好ましい。
【0010】具体的には、チタン系アルコキシド化合物
としては、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタ
ン、テトラn−プロポキシチタン、テトライソプロポキ
シチタン、テトラブトキシチタンなどを挙げることがで
きる。
【0011】ジルコニウム系アルコキシド化合物として
は、テトラメトキシジルコニウム、テトラエトキシジル
コニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラ
ブトキシジルコニウムなどを挙げることができる。
【0012】錫系アルコキシド化合物としては、テトラ
メトキシ錫、テトラエトキシ錫、テトライソプロポキシ
錫、テトラブトキシ錫類などを挙げることができる。
【0013】ゲルマニウム系アルコキシド化合物として
は、テトラメトキシゲルマニウム、テトラエトキシゲル
マニウム、テトライソプロポキシゲルマニウム、テトラ
ブトキシゲルマニウムなどを挙げることができる。
【0014】アルミニウム系アルコキシド化合物として
は、例えばアルミニウムトリメトキシド、アルミニウム
トリエトキシド、アルミニウムトリn−プロポキシド、
アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ
n−ブトキシド、モノメトキシアルミニウムジエトキシ
ド、モノエトキシアルミニウムジイソプロポキシド、モ
ノイソプロポキシアルミニウムジsec−ブトキシド、
ジメトキシアルミニウムモノエトキシド、ジエトキシア
ルミニウムモノイソプロポキシドなどなどを挙げること
ができる。
【0015】イットリウム系アルコキシド化合物として
は、トリメトキシイットリウム、トリエトキシイットリ
ウム、トリイソプロポキシイットリウム、トリブトキシ
イットリウム類などを挙げることができる。
【0016】鉄系アルコキシド化合物としては、トリメ
トキシ鉄、トリエトキシ鉄、トリイソプロポキシ鉄、ジ
メトキシメチル鉄、ジエトキシイソプロピル鉄などを挙
げることができる。
【0017】ホウ素系アルコキシド化合物としては、ト
リメトキシボラン、トリエトキシボラン、トリイソプロ
ポキシボラン、ジメトキシメチルボラン、ジエトキシイ
ソプロピルボラン、ジメトキシフェニルボランなどを挙
げることができる。
【0018】鉛系アルコキシド化合物としては、ジメト
キシ鉛、ジエトキシ鉛、ジイソプロポキシ鉛などを挙げ
ることができる。
【0019】マグネシウム系アルコキシド化合物として
は、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウ
ム、ジイソプロポキシマグネシウムなどを挙げることが
できる。
【0020】亜鉛系アルコキシド化合物としては、ジメ
トキシ亜鉛、ジエトキシ亜鉛、ジイソプロポキシ亜鉛な
どを挙げることができる。
【0021】バリウム系アルコキシド化合物としては、
ジメトキシバリウム、ジエトキシバリウム、ジイソプロ
ポキシバリウムなどを挙げることができる。これら金属
アルコキシド化合物は、単独でもまた混合物でも使用で
きる。
【0022】また、ハロゲン化物としては、四塩化チタ
ン、四塩化ジルコニウム、塩化錫、四塩化ゲルマニウ
ム、塩化アルミニウム、塩化イットリウム、塩化鉄、塩
化ホウ素、塩化鉛、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化
バリウムなどが挙げられる。
【0023】次に、本発明に係るエアロゲルの製造方法
について説明する。先ず、珪素のアルコキシドまたはハ
ロゲン化物をアルコールで希釈する。アルコールとして
は、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノールなどが挙げられる。そして、この混合液にアル
コキシシランを添加し、水を加えて加水分解する。この
とき、必要に応じて触媒を添加することができる。この
触媒は、塩基性触媒や酸性触媒など適宜選択して使用さ
れる。なお、塩基性触媒としては例えばアンモニア、ピ
ペリジンなどが、また酸性触媒としては例えば塩酸、硫
酸、硝酸、クエン酸、フッ化アンモニウムなどを使用で
きる。また、珪素以外の金属のアルコキシドまたはハロ
ゲン化物は、加水分解の途中で添加され、上記化合物と
ともにゲル化される。
【0024】これら化合物の配合割合は、選択される化
合物の種類、あるいは生成エアロゲルの物性値(例え
ば、水分吸収量や機械的強度など)の要求度合などによ
り異なるが、概ね珪素のアルコキシドまたはハロゲン化
物、アルコキシシラン並びに珪素以外の金属のアルコキ
シドまたはハロゲン化物の総量に対して、アルコキシシ
ランは1〜20mol%、また珪素以外の金属のアルコ
キシドまたはハロゲン化物は0.1〜10mol%程度
が好ましい。これらの混合物は、アルコールにより濃度
10〜40wt%程度の溶液となるように希釈されるこ
とが好ましい。また、水の量は、加水分解に必要な理論
量の1〜5倍が好ましく、充分な水量で加水分解を行
う。
【0025】加水分解により生成したゲルを、次いでア
ルコール中に浸してエージングした後、超臨界乾燥する
ことによりエアロゲルが得られる。超臨界乾燥に使用さ
れる流体としては、例えばフロロクロロカーボン類、炭
酸ガス、メタン、アンモニア、二酸化硫黄、酸化窒素、
窒素ガス、水、アルコール類などを好適に使用すること
ができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。 ○実施例1 テトラエトキシシラン16.0gと、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン2.0gとをエタノー
ル50.0gに加えてよく攪拌した。これに水9.0
g、アンモニア水(1.0mol/l)1.0g、フッ
化アンモニウム水(0.1mol/l)1.0gからな
る水溶液を加えた。上記混合液が適度に加水分解したと
ころで、チタニウムテトラn−ブトキシド0.5gを加
えて攪拌し、更に超音波により均一に分散させた。次い
で、ガラスシャーレに移し、温度25℃で静置してゲル
化させた。生成アルコゲルを取り出し、エタノール中に
浸して養生した。ここで養生と同時にアルコゲル中の水
分を拡散させるために、エタノール中にモレキュラーシ
ーブを投入した。そして、アルコゲル中の水分が0.2
wt%以下になった後に、アルコゲルを脱水した酢酸イ
ソペンチル中に浸し、アルコゲル中のアルコールを酢酸
イソペンチルに置換した。このような処理をしたアルコ
ゲルを臨界点乾燥器中に静置し、装置を密閉した。この
中にCO2 を導入して加圧液化させ、酢酸イソペンチル
をCO2 中に拡散させてCO2 とともに臨界点乾燥器外
へ排出した。酢酸イソペンチルの排出が終わった後、臨
界点乾燥器を密閉して加熱するとともに加圧し、温度並
びに圧力をCO2 の臨界点以上にした。その後、降圧、
降温して常圧、常温に戻してからエアロゲルを取り出し
た。このようにして作製したエアロゲルの耐湿性を比較
するために、温度40℃、湿度80%の環境に48時間
静置して水分の吸湿量を測定したところ、珪素のみから
なるエアロゲルの1/3以下であった。また、エアロゲ
ルの強度として圧縮応力を測定したところ、25%圧縮
時の歪応力は、珪素のみから得られたエアロゲルの約4
倍であった。
【0027】○実施例2 テトラメトキシシラン14.0gと、γ−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン3.0gとをメタノール5
5.0gに加えてよく攪拌した。これに、水8.0gと
アンモニア水(1.0mol/l)1.0gとを混合し
た水溶液を加え、更にこの混合液が適度に加水分解した
ところで、アルミニウムトリsec−ブトキシド0.3
gを加えて攪拌し、更に超音波により均一に分散させ
た。次いで、ガラスシャーレに移して温度25℃で静置
してゲル化させ、メタノール中に浸して養生した。次い
で、臨界点乾燥器にメタノールを充填してアルコゲルを
静置し、臨界点乾燥器を密閉した。そして、臨界点乾燥
器中に窒素ガスを封入して、約70kg/cm2 に加圧
し、装置を1時間に15℃の割合で280℃まで昇温し
た。その際、235℃までは放圧弁を調節して、圧力を
80kg/cm2 に維持した。そして、装置の温度が2
35℃になった時点で、放圧弁を閉じて容器を密閉し、
メタノールが臨界状態になるまで昇温、昇圧を行った。
臨界状態を約2時間保持した後、臨界温度以上に保った
まま徐々に減圧し、常圧に戻ってから装置を冷却してエ
アロゲルを取り出した。このようにして作製したエアロ
ゲルを、温度40℃、湿度80%の環境に48時間静置
し、水分の吸湿量を測定したところ、珪素のみからなる
エアロゲルの1/3以下であった。また、エアロゲルの
強度として圧縮応力を測定したところ、25%圧縮時の
歪応力は、珪素のみから得られたエアロゲルの約5倍で
あった。
【0028】○ 実施例3 テトラメトキシシラン12.5gと、β−(3,4−エ
ポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシシラン
2.5gとをメタノール56.0gに加えてよく攪拌し
た。これに、水7.0gとアンモニア水(1.0mol
/l)1.0gとを混合した水溶液を加えた。上記混合
液が適度に加水分解したところで、ジルコニウムテトラ
n−ブトキシド0.5gを加えて攪拌し、更に超音波に
より均一に分散させた。次いで、ガラスシャーレに移
し、温度25℃で静置してゲル化させた。生成アルコゲ
ルを取り出し、実施例1と同様にして超臨界乾燥を行
い、エアロゲルを得た。このようにして作製したエアロ
ゲルを、温度40℃、湿度80%の環境に48時間静置
して水分の吸湿量を測定したところ、珪素のみからなる
エアロゲルの1/3以下であった。また、エアロゲルの
強度として圧縮応力を測定したところ、25%圧縮時の
歪応力は、珪素のみから得られたエアロゲルの約3倍で
あった。
【0029】○実施例4 四塩化珪素17.8gにエタノール16.3gを加えて
良く攪拌し、この混合液を蒸留してテトラエトキシシラ
ンを得た。以上の反応は、窒素雰囲気中で行った。これ
にエタノール32.5gと、γ−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン2.9gとを加えてさらに攪拌
し、水8.2gと硝酸を混合した水溶液を加えて適度に
加水分解させた。次に、四塩化チタン0.4gにエタノ
ール5.4gを加えて良く攪拌し、この混合液中にアン
モニアを流過させ、これを蒸留してチタニウムテトラエ
トキシドを得た。以上の反応は窒素雰囲気中で行った。
このようにして得たチタニウムテトラエトキシドを、上
記テトラエトキシシランを適度に加水分解した液に加え
て攪拌し、超音波により均一に分散させた。次いで、ガ
ラスシャーレに移し、温度25℃で静置してゲル化させ
た。生成アルコゲルを取り出し、実施例1と同様にして
超臨界乾燥を行い、エアロゲルを得た。このようにして
作製したエアロゲルを、温度40℃、湿度80%の環境
に48時間静置して水分の吸湿量を測定したところ、珪
素のみからなるエアロゲルの1/3以下であった。ま
た、エアロゲルの強度として圧縮応力を測定したとこ
ろ、25%圧縮時の歪応力は、珪素のみから得られたエ
アロゲルの約3倍であった。
【0030】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、アルコキシシランを添加することにより、多孔質体
の骨格を形成する粒子の表面に疎水性の官能基が導入さ
れ、相対的に親水性を有するシラノール基の量が減少す
るとともに、シラノール基をアルコキシランのアルキル
基やエポキシ基、アミノ基、アクリル基、メルカプト
基、フェニル基、ハロゲンにより保護することにより疎
水性を持たせることができる。また、多孔質体の骨格の
一部に、「−O−Si−O−」の結合よりも強い結合力
を持つ「−O−M−O−(Mは金属)」の結合を導入す
ることにより、機械的強度を向上させることが可能とな
る。このように、本発明のエアロゲルは吸湿性が低く、
また機械的強度にも優れるために、その取扱性が著しく
向上した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 珪素のアルコキシドまたはハロゲン化
    物、アルコキシシラン並びに珪素以外の金属のアルコキ
    シドまたはハロゲン化物を加水分解してなる湿潤アルコ
    ゲルを、超臨界乾燥させてなるエアロゲルであって、 前記アルコキシシランが、 一般式(A):R2 Si(OR1 3 または、 一般式(B):R2 3 Si(OR1 2 (但し、R1 はアルキル基、R2 及びR3 はアルキル
    基、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、ビニル基、メ
    ルカプト基またはフェニル基)で表されるアルコキシシ
    ランであることを特徴とするエアロゲル。
  2. 【請求項2】 前記一般式(A)、(B)で表されるア
    ルコキシシランにおいて、少なくともR2 がエポキシ
    基、アミノ基、アクリル基またはメルカプト基であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のエアロゲル。
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