JPH0718524Y2 - ローラバニッシュ装置 - Google Patents
ローラバニッシュ装置Info
- Publication number
- JPH0718524Y2 JPH0718524Y2 JP1040490U JP1040490U JPH0718524Y2 JP H0718524 Y2 JPH0718524 Y2 JP H0718524Y2 JP 1040490 U JP1040490 U JP 1040490U JP 1040490 U JP1040490 U JP 1040490U JP H0718524 Y2 JPH0718524 Y2 JP H0718524Y2
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- JP
- Japan
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- tool
- mandrel
- taper
- work
- roller
- Prior art date
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Description
【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、ワークを形成された孔やパイプ等の内周面
にローラを圧接して表面仕上げを行なうローラバニッシ
ュ装置に関するものである。
にローラを圧接して表面仕上げを行なうローラバニッシ
ュ装置に関するものである。
従来の技術 金属表面の粗さの向上や寸法精度の向上等を図る加工方
法の一例としてバニッシュ加工法が知られており、中空
部分の内周面のバニッシュ加工を行なう場合には、テー
パマンドレルの外周に複数のテーパローラを接触配置し
てなる工具を加工穴内に挿入し、その状態でテーパロー
ラを適切な押圧力でワークに押し付けて加工するローラ
バニッシュ装置が知られている。すなわち、回転するテ
ーパマンドレルの外周に等間隔で配置されて転動する複
数のテーパローラは、軸線方向には移動が規制され、半
径方向に移動自在となっており、テーパマンドレルを軸
線方向移動させて各テーパローラの内周側に押し込むと
工具外径か拡大し、したがって、各テーパローラがワー
クの加工穴の内周面を押圧し、この状態で工具を回転さ
せることによりバニッシュ加工が行なわれる。この種の
工具では、テーパマンドレルの軸線方向への移動に伴う
半径方向への押圧力を大きくするために、テーパ角を小
さく設定しており、そのため、加工が完了した場合に
は、摩擦角との関係で、工具を回転させつつテーパマン
ドレルを引き抜き、これによって各テーパローラーを半
径方向に押圧する力を解除して工具外径を縮小させ、工
具をワークから離脱させるようにしている。
法の一例としてバニッシュ加工法が知られており、中空
部分の内周面のバニッシュ加工を行なう場合には、テー
パマンドレルの外周に複数のテーパローラを接触配置し
てなる工具を加工穴内に挿入し、その状態でテーパロー
ラを適切な押圧力でワークに押し付けて加工するローラ
バニッシュ装置が知られている。すなわち、回転するテ
ーパマンドレルの外周に等間隔で配置されて転動する複
数のテーパローラは、軸線方向には移動が規制され、半
径方向に移動自在となっており、テーパマンドレルを軸
線方向移動させて各テーパローラの内周側に押し込むと
工具外径か拡大し、したがって、各テーパローラがワー
クの加工穴の内周面を押圧し、この状態で工具を回転さ
せることによりバニッシュ加工が行なわれる。この種の
工具では、テーパマンドレルの軸線方向への移動に伴う
半径方向への押圧力を大きくするために、テーパ角を小
さく設定しており、そのため、加工が完了した場合に
は、摩擦角との関係で、工具を回転させつつテーパマン
ドレルを引き抜き、これによって各テーパローラーを半
径方向に押圧する力を解除して工具外径を縮小させ、工
具をワークから離脱させるようにしている。
考案が解決しようとする課題 しかし、テーパマンドレルを引き抜き方向に移動させる
とテーパローラは半径方向に対してある程度フリーな状
態になるので、前述の従来のローラバニッシュ装置にお
いては、工具を回転させながらワークより離脱させるた
め、工具離脱時にテーパローラの挙動が不安定となり、
ワークの真円度や円筒度あるいはテーパローラの寿命等
に悪影響を与えるという問題があった。
とテーパローラは半径方向に対してある程度フリーな状
態になるので、前述の従来のローラバニッシュ装置にお
いては、工具を回転させながらワークより離脱させるた
め、工具離脱時にテーパローラの挙動が不安定となり、
ワークの真円度や円筒度あるいはテーパローラの寿命等
に悪影響を与えるという問題があった。
また、テーパマンドレルをテーパローラの内周側に押し
込む作用は、所定のアクチュエータの作用力によって行
ない、これとは反対方向へのテーパマンドレルの移動
は、アクチュエータの作用力の解除に追従してテーパマ
ンドレルが移動するようバネ力によって行なっている
が、前述したようにテーパ角が小さいことにより、テー
パマンドレルとテーパローラとの間の軸線方向の摩擦力
がバネ力に勝ることがある。したがって、工具の回転を
停止した状態でワークより離脱させようとした場合に
は、テーパローラがワークに固着した状態で軸線方向に
無理に引き抜くことになるから、被加工面を損傷する虞
れがある。
込む作用は、所定のアクチュエータの作用力によって行
ない、これとは反対方向へのテーパマンドレルの移動
は、アクチュエータの作用力の解除に追従してテーパマ
ンドレルが移動するようバネ力によって行なっている
が、前述したようにテーパ角が小さいことにより、テー
パマンドレルとテーパローラとの間の軸線方向の摩擦力
がバネ力に勝ることがある。したがって、工具の回転を
停止した状態でワークより離脱させようとした場合に
は、テーパローラがワークに固着した状態で軸線方向に
無理に引き抜くことになるから、被加工面を損傷する虞
れがある。
さらに、テーパマンドレルの後退に連動してテーパロー
ラは工具径を縮小する構成となっているため、従来にお
いては、工具がワークに固着しているか否かの判定は、
テーパマンドレルが後退動作に入って初めて可能となる
ため、装置の停止時間を確保できずに、装置やワークを
損傷させる原因となって、ローラバニッシュ加工の自動
化を困難にしている。
ラは工具径を縮小する構成となっているため、従来にお
いては、工具がワークに固着しているか否かの判定は、
テーパマンドレルが後退動作に入って初めて可能となる
ため、装置の停止時間を確保できずに、装置やワークを
損傷させる原因となって、ローラバニッシュ加工の自動
化を困難にしている。
この考案は、上記の事情に鑑みなされたもので、ワーク
への工具の噛み付きを容易に検出可能とすることによ
り、噛み付き時の無理な工具引抜きによるワークや工具
の損傷を防止でき、高精度の加工が可能なローラバニッ
シュ装置を提供することを目的としている。
への工具の噛み付きを容易に検出可能とすることによ
り、噛み付き時の無理な工具引抜きによるワークや工具
の損傷を防止でき、高精度の加工が可能なローラバニッ
シュ装置を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するための手段としてこの考案は、テー
パ付きマンドレルと、その外周に複数配置されたテーパ
ローラとからなる工具を、ワークの被加工部に挿入し、
前記マンドレルを軸方向に移動させることにより工具外
径を拡大して各テーパローラを被加工部の内周面に圧接
させるとともに回転させてバニッシュ加工を行なうロー
ラバニッシュ装置において、工具外径を縮小させる方向
にテーパ付きマンドレルを押圧する弾性部材と、このテ
ーパ付きマンドレルと同軸上に対向配置され、工具外径
を拡大させる方向にテーパ付きマンドレルを押圧する押
動部材と、前記押動部材がテーパ付きマンドレルから離
隔する方向に移動した際のテーパ付きマンドレルの位置
を検知する検知手段とを備えていることを特徴としてい
る。
パ付きマンドレルと、その外周に複数配置されたテーパ
ローラとからなる工具を、ワークの被加工部に挿入し、
前記マンドレルを軸方向に移動させることにより工具外
径を拡大して各テーパローラを被加工部の内周面に圧接
させるとともに回転させてバニッシュ加工を行なうロー
ラバニッシュ装置において、工具外径を縮小させる方向
にテーパ付きマンドレルを押圧する弾性部材と、このテ
ーパ付きマンドレルと同軸上に対向配置され、工具外径
を拡大させる方向にテーパ付きマンドレルを押圧する押
動部材と、前記押動部材がテーパ付きマンドレルから離
隔する方向に移動した際のテーパ付きマンドレルの位置
を検知する検知手段とを備えていることを特徴としてい
る。
作用 弾性部材によって工具外径縮小方向に弾性付勢されてい
るテーパ付きマンドレルを、押動部材によって工具外径
拡大方向に押動すると、テーパマンドレルが軸方向に移
動して工具外径が拡大し、各テーパローラがワークの被
加工部の内周面を押圧しつつ転動してバニッシュ加工す
る。そして、バニッシュ加工が完了すると、押動部材が
後退を開始するため、押動されていた回転を停止したテ
ーパ付きマンドレルが弾性部材の付勢力によって復帰
し、工具外径が縮小する。このとき、テーパ付きマンド
レルの外周に配設されているテーパローラがワークに噛
み付いて、弾性付勢力によるテーパ付きマンドレルの復
帰動作を確認検知する場合には、例えば、一旦後退させ
た前記押動部材を再び前進させて、押動部材の先端との
位置関係からテーパ付きマンドレルの位置を検出し、こ
のテーパ付きマンドレルの未復帰が検出された場合は、
工具がワークへ噛み付いていると判断し、テーパ付きマ
ンドレルの回転を停止させた状態で噛み付きの解除を行
なう。したがって、ワークへの工具の噛み付きによっ
て、ワークや治具等を損傷させることが防止される。ま
た、バニッシュ加工の自動化も可能となる。
るテーパ付きマンドレルを、押動部材によって工具外径
拡大方向に押動すると、テーパマンドレルが軸方向に移
動して工具外径が拡大し、各テーパローラがワークの被
加工部の内周面を押圧しつつ転動してバニッシュ加工す
る。そして、バニッシュ加工が完了すると、押動部材が
後退を開始するため、押動されていた回転を停止したテ
ーパ付きマンドレルが弾性部材の付勢力によって復帰
し、工具外径が縮小する。このとき、テーパ付きマンド
レルの外周に配設されているテーパローラがワークに噛
み付いて、弾性付勢力によるテーパ付きマンドレルの復
帰動作を確認検知する場合には、例えば、一旦後退させ
た前記押動部材を再び前進させて、押動部材の先端との
位置関係からテーパ付きマンドレルの位置を検出し、こ
のテーパ付きマンドレルの未復帰が検出された場合は、
工具がワークへ噛み付いていると判断し、テーパ付きマ
ンドレルの回転を停止させた状態で噛み付きの解除を行
なう。したがって、ワークへの工具の噛み付きによっ
て、ワークや治具等を損傷させることが防止される。ま
た、バニッシュ加工の自動化も可能となる。
実施例 以下、この考案のローラバニッシュ装置を、マシニング
センタに搭載した一実施例を第1図ないし第3図に基づ
いて説明する。
センタに搭載した一実施例を第1図ないし第3図に基づ
いて説明する。
マシニングセンタ1は、工具をチャックして回転駆動す
るスピンドル2と、このスピンドル2に工具を脱着する
自動工具交換装置3と、ワークWを所定の姿勢に固定す
るワーク固定治具4と、スピンドル2に対向配置され、
スピンドル2にチャックされた工具とワークWとをサポ
ートする押動ユニット5とから構成されている。
るスピンドル2と、このスピンドル2に工具を脱着する
自動工具交換装置3と、ワークWを所定の姿勢に固定す
るワーク固定治具4と、スピンドル2に対向配置され、
スピンドル2にチャックされた工具とワークWとをサポ
ートする押動ユニット5とから構成されている。
そして、スピンドル2はチャック装置2aを備え、このチ
ャック装置2aには、通常のテーパシャンク式の取り付け
部を有する工具本体6が取り付けられる。この工具本体
6の中心にはスプラインシャフト7が回転を規制された
状態で軸線方向の移動が許容されるように設けられると
ともに、リターンスプリング8により前進方向(第1図
において左方向)へ常時弾性付勢されている。また工具
本体6のスピンドル2への取り付け側と反対の側には、
カバー6aで支持されたテーパマンドレル9がスプライン
シャフト7と同軸上に連結して設けられている。さら
に、このテーパマンドレル9のテーパ部分(第1図にお
いて左側)の外周には、テーパマンドレル9のテーパ角
の2分の1のテーパ角を有する複数のテーパローラ10
が、軸線方向の移動を規制された状態で等間隔にかつ転
動可能に配設されるとともに、これらのテーパローラ10
はリテーナ11によってその両端をテーパマンドレル9の
外周面に押し付けられて保持されており、これら複数の
テーパローラ10の外側が工具外径となる。そして、ワー
クWは、固定治具4に固定されて回転不能に設けられる
とともに、このワークWの加工穴にはテーパマンドレル
9のテーパローラ10が外周に設けられている部分が挿入
される。
ャック装置2aには、通常のテーパシャンク式の取り付け
部を有する工具本体6が取り付けられる。この工具本体
6の中心にはスプラインシャフト7が回転を規制された
状態で軸線方向の移動が許容されるように設けられると
ともに、リターンスプリング8により前進方向(第1図
において左方向)へ常時弾性付勢されている。また工具
本体6のスピンドル2への取り付け側と反対の側には、
カバー6aで支持されたテーパマンドレル9がスプライン
シャフト7と同軸上に連結して設けられている。さら
に、このテーパマンドレル9のテーパ部分(第1図にお
いて左側)の外周には、テーパマンドレル9のテーパ角
の2分の1のテーパ角を有する複数のテーパローラ10
が、軸線方向の移動を規制された状態で等間隔にかつ転
動可能に配設されるとともに、これらのテーパローラ10
はリテーナ11によってその両端をテーパマンドレル9の
外周面に押し付けられて保持されており、これら複数の
テーパローラ10の外側が工具外径となる。そして、ワー
クWは、固定治具4に固定されて回転不能に設けられる
とともに、このワークWの加工穴にはテーパマンドレル
9のテーパローラ10が外周に設けられている部分が挿入
される。
このテーパマンドレル9上を転動可能に配設されたテー
パローラ10の外径(第1図参照)がバニッシュ工具径d
となり、テーパマンドレル9の軸線方向への移動によっ
て工具径dが変化する。すなわち、テーパマンドレル9
がワークW側(リターンスプリング8の付勢方向)に前
進することによりバニッシュ工具径dは小さくなり、ま
た逆にテーパマンドレル9が工具本体側に後退すると、
バニッシュ工具径dは大きくなる。
パローラ10の外径(第1図参照)がバニッシュ工具径d
となり、テーパマンドレル9の軸線方向への移動によっ
て工具径dが変化する。すなわち、テーパマンドレル9
がワークW側(リターンスプリング8の付勢方向)に前
進することによりバニッシュ工具径dは小さくなり、ま
た逆にテーパマンドレル9が工具本体側に後退すると、
バニッシュ工具径dは大きくなる。
また、スピンドル2と対向配置された押動ユニット5
は、スプラインシャフト7と同軸上を水平に摺動可能に
設けられた押動アーム12と、垂直なブラケット5aに固定
して押動アーム12と平行に設けられた第1シリンダ13
と、この第1シリンダ13のロッドの先端と押動アーム12
の基端とを連結部材13aにより一体に連結され、この第
1シリンダ13のロッドを伸長させると押動ユニット5に
設けられた押動アーム12が、ガイドバー14にガイドされ
て工具本体6から離れる方向へ後退するようになってい
る。また、押動アーム12の先端には、中心に空気通路15
aを備えたパイプ状のツールサポート15が、基端を回動
自在に支持されてテーパマンドレル9と同軸上に設けら
れている。またこのツールサポート15の先端は前記テー
パマンドレル9の先端が気密に嵌合する形状に形成され
ている、さらに、水平に設けられた管状の押動アーム12
内にはエアパイプ16が、その一端をツールサポート15の
空気通路15aに気密に接続されるとともに、受け金具17
によって回転自在に支持され、その他端は高圧空気の供
給源(図示せず)に接続された回転管継手18によって、
回転するエアパイプ16を介してツールサポート15の先端
から高圧空気を噴出できるようになっており、押動アー
ム12を前進させた状態で高圧空気を噴出させてテーパマ
ンドレル9の先端が嵌合して密着しているか否かを検出
できるようになっている。
は、スプラインシャフト7と同軸上を水平に摺動可能に
設けられた押動アーム12と、垂直なブラケット5aに固定
して押動アーム12と平行に設けられた第1シリンダ13
と、この第1シリンダ13のロッドの先端と押動アーム12
の基端とを連結部材13aにより一体に連結され、この第
1シリンダ13のロッドを伸長させると押動ユニット5に
設けられた押動アーム12が、ガイドバー14にガイドされ
て工具本体6から離れる方向へ後退するようになってい
る。また、押動アーム12の先端には、中心に空気通路15
aを備えたパイプ状のツールサポート15が、基端を回動
自在に支持されてテーパマンドレル9と同軸上に設けら
れている。またこのツールサポート15の先端は前記テー
パマンドレル9の先端が気密に嵌合する形状に形成され
ている、さらに、水平に設けられた管状の押動アーム12
内にはエアパイプ16が、その一端をツールサポート15の
空気通路15aに気密に接続されるとともに、受け金具17
によって回転自在に支持され、その他端は高圧空気の供
給源(図示せず)に接続された回転管継手18によって、
回転するエアパイプ16を介してツールサポート15の先端
から高圧空気を噴出できるようになっており、押動アー
ム12を前進させた状態で高圧空気を噴出させてテーパマ
ンドレル9の先端が嵌合して密着しているか否かを検出
できるようになっている。
また、押動ユニット5のブラケット5aには、第2シリン
ダ19が下向きに垂直に取り付けられており、そのロッド
の下端にはストッパプレート20が設けられている。この
ストッパプレート20の板厚は、リターンスプリング8の
弾性力によりテーパマンドレル9が復帰する距離、すな
わち工具径dが所定の径寸法まで縮小するための移動距
離よりも僅かに少ない距離に相当する板厚である。
ダ19が下向きに垂直に取り付けられており、そのロッド
の下端にはストッパプレート20が設けられている。この
ストッパプレート20の板厚は、リターンスプリング8の
弾性力によりテーパマンドレル9が復帰する距離、すな
わち工具径dが所定の径寸法まで縮小するための移動距
離よりも僅かに少ない距離に相当する板厚である。
そして、第1シリンダ13によって押動アーム12を後退さ
せてツールサポート15をテーパマンドレル9の先端から
一定の距離離なすと、第2シリンダ19によってストッパ
プレート20が下降し、この状態で第1シリンダ13が再び
ツールサポート15を前進させて連結部材13aとブラケッ
ト5a間にストッパプレート20を挟み込んで密着確認の検
知位置決めを行なうようになっている。この検知位置に
おいて、テーパマンドレル9がリターンスプリング8の
弾性力によりツールサポート側に摺動して、ツールサポ
ート15の先端と嵌合して密着し、高圧空気の噴出を妨げ
れば、密着確認スイッチ(図示せず)をONしてローラバ
ニツシュのテーパローラ11が設けられた部分がワークW
内より離脱が可能と判断してバニッシュ工具の後退を命
令するようになっている。
せてツールサポート15をテーパマンドレル9の先端から
一定の距離離なすと、第2シリンダ19によってストッパ
プレート20が下降し、この状態で第1シリンダ13が再び
ツールサポート15を前進させて連結部材13aとブラケッ
ト5a間にストッパプレート20を挟み込んで密着確認の検
知位置決めを行なうようになっている。この検知位置に
おいて、テーパマンドレル9がリターンスプリング8の
弾性力によりツールサポート側に摺動して、ツールサポ
ート15の先端と嵌合して密着し、高圧空気の噴出を妨げ
れば、密着確認スイッチ(図示せず)をONしてローラバ
ニツシュのテーパローラ11が設けられた部分がワークW
内より離脱が可能と判断してバニッシュ工具の後退を命
令するようになっている。
また、ワークW内でバニッシュ工具が固着してテーパマ
ンドレル9がリターンスプリング8の力では動かない状
態となった場合には、ツールサポート15とテーパマンド
レル9の間に隙間が生じて高圧空気の流出が自由となっ
て密着確認スイッチはOFFとなり装置の停止または警報
指令を出すようになっている。
ンドレル9がリターンスプリング8の力では動かない状
態となった場合には、ツールサポート15とテーパマンド
レル9の間に隙間が生じて高圧空気の流出が自由となっ
て密着確認スイッチはOFFとなり装置の停止または警報
指令を出すようになっている。
次に、上記のように構成されるこの実施例の作用を説明
る。
る。
第1シリンダ13により押動アーム12を後退させた状態
で、スピンドル2のチャック2aに工具本体6をチャック
する。この状態においてはリターンスプリング8の弾性
力によってスプラインシャフト7がテーパマンドレル9
を前進方向に押動しているため、複数のテーパローラ10
がテーパマンドレル9の小径部に位置していることによ
り工具径dは縮小している。
で、スピンドル2のチャック2aに工具本体6をチャック
する。この状態においてはリターンスプリング8の弾性
力によってスプラインシャフト7がテーパマンドレル9
を前進方向に押動しているため、複数のテーパローラ10
がテーパマンドレル9の小径部に位置していることによ
り工具径dは縮小している。
ここで、固定軸4上に固定されたワークWを、その加工
穴にテーパマンドレル9の先端側を挿入した後、第1シ
リンダ13によって押動アーム12を前進させ、その先端の
ツールサポート15をワークWの挿通穴に挿入する。
穴にテーパマンドレル9の先端側を挿入した後、第1シ
リンダ13によって押動アーム12を前進させ、その先端の
ツールサポート15をワークWの挿通穴に挿入する。
次に、スピンドル2に取り付けた工具本体6を回転させ
ながら第1シリンダ13によりツールサポート15を更に前
進させると、ツールサポート15の先端がテーパマンドレ
ル9の先端を押動して後退させる。押動されたテーパマ
ンドレル9は、リターンスプリング8の弾性力に抗して
スプラインシャフト7を工具本体6内に押し込んで軸線
方向に移動し、テーパローラ10の位置にテーパマンドレ
ル9の大径部が移動して工具径dを拡大させる。このよ
うにして、各テーパローラ10がワークWの加工穴の内周
に圧接し、バニッシュ加工を行なう。
ながら第1シリンダ13によりツールサポート15を更に前
進させると、ツールサポート15の先端がテーパマンドレ
ル9の先端を押動して後退させる。押動されたテーパマ
ンドレル9は、リターンスプリング8の弾性力に抗して
スプラインシャフト7を工具本体6内に押し込んで軸線
方向に移動し、テーパローラ10の位置にテーパマンドレ
ル9の大径部が移動して工具径dを拡大させる。このよ
うにして、各テーパローラ10がワークWの加工穴の内周
に圧接し、バニッシュ加工を行なう。
そして、バニッシュ加工が完了すると、先ずスピンドル
2の回転を停止させて工具本体6の回転を止めた後、第
1シリンダ13により押動アーム12を所定量後退させた
後、第2シリンダ19によってストッパプレート20を下降
させてブラケット5aと連結部材13a間に位置させ、次に
第1シリンダ13により押動アーム12を再び前進させて前
記ブラケット5aと連結部材13a間にストッパプレート20
を挾持することによって、押動アーム12の前進量を規定
し、先端のツールサポート15で、テーパマンドレル9が
復帰しているか否かの確認を行なう位置に位置決めし、
この状態において、回転管継手18、エアパイプ16を介し
てツールサポート15の空気通路15aに高圧空気を供給す
る。その結果、ツールサポート15の先端からの高圧空気
の噴出が妨げられた場合には、リターンスプリング8の
弾性力によってテーパマンドレル9が前進方向に復帰し
て、その先端がツールサポート15の先端に嵌合したため
であり、したがって、この場合には、前記ストッパプレ
ート20の板厚が、テーパマンドレル9の復帰距離に合わ
せて設定されているため、テーパマンドレル9が所定量
復帰して工具径dが縮小していると判断して確認スイッ
チがONし、工具本体6の離脱動作が開始され、テーパマ
ンドレル9を回転させることなくワークWの加工穴から
工具本体6を抜き取ることができる。したがって、テー
パマンドレル9を回転させずに(スピンドル2を停止さ
せて)抜き取るため、、マンドレルを回転させながら抜
き取る従来の装置の場合のように、マンドレル抜き取り
時にテーパローラが不安定な動きをして加工精度を低下
させることがない。
2の回転を停止させて工具本体6の回転を止めた後、第
1シリンダ13により押動アーム12を所定量後退させた
後、第2シリンダ19によってストッパプレート20を下降
させてブラケット5aと連結部材13a間に位置させ、次に
第1シリンダ13により押動アーム12を再び前進させて前
記ブラケット5aと連結部材13a間にストッパプレート20
を挾持することによって、押動アーム12の前進量を規定
し、先端のツールサポート15で、テーパマンドレル9が
復帰しているか否かの確認を行なう位置に位置決めし、
この状態において、回転管継手18、エアパイプ16を介し
てツールサポート15の空気通路15aに高圧空気を供給す
る。その結果、ツールサポート15の先端からの高圧空気
の噴出が妨げられた場合には、リターンスプリング8の
弾性力によってテーパマンドレル9が前進方向に復帰し
て、その先端がツールサポート15の先端に嵌合したため
であり、したがって、この場合には、前記ストッパプレ
ート20の板厚が、テーパマンドレル9の復帰距離に合わ
せて設定されているため、テーパマンドレル9が所定量
復帰して工具径dが縮小していると判断して確認スイッ
チがONし、工具本体6の離脱動作が開始され、テーパマ
ンドレル9を回転させることなくワークWの加工穴から
工具本体6を抜き取ることができる。したがって、テー
パマンドレル9を回転させずに(スピンドル2を停止さ
せて)抜き取るため、、マンドレルを回転させながら抜
き取る従来の装置の場合のように、マンドレル抜き取り
時にテーパローラが不安定な動きをして加工精度を低下
させることがない。
一方、逆にツールサポート15の先端から高圧空気が噴出
した場合には、テーパマンドレル9が所定の位置まで復
帰しておらず、工具径dが拡大したままで加工穴に噛み
付いていると判断して確認スイッチがOFFし、工具本体
6の離脱動作の開始をストップさせるとともに、警報を
発して知らせる。そして、加工穴への噛み付きを解除し
た後、工具本体6を離脱させる。したがって、工具本体
6の離脱動作を開始する前に、工具本体6が離脱可能か
否かを判定できるので、装置やワークWの損傷を防止す
ることができる。
した場合には、テーパマンドレル9が所定の位置まで復
帰しておらず、工具径dが拡大したままで加工穴に噛み
付いていると判断して確認スイッチがOFFし、工具本体
6の離脱動作の開始をストップさせるとともに、警報を
発して知らせる。そして、加工穴への噛み付きを解除し
た後、工具本体6を離脱させる。したがって、工具本体
6の離脱動作を開始する前に、工具本体6が離脱可能か
否かを判定できるので、装置やワークWの損傷を防止す
ることができる。
なお、この実施例においては、バニッシュ加工時にテー
パマンドレル9を押動して工具径dを拡大させる押動ア
ーム12を第1シリンダ13により駆動するようにしたの
で、第1シリンダ13に注入する油圧力をバルブによって
容易に調整できることから、ローラバニッシュ加工の加
工荷重の調整が容易となる。
パマンドレル9を押動して工具径dを拡大させる押動ア
ーム12を第1シリンダ13により駆動するようにしたの
で、第1シリンダ13に注入する油圧力をバルブによって
容易に調整できることから、ローラバニッシュ加工の加
工荷重の調整が容易となる。
考案の効果 以上説明したように、この考案のローラバニッシュ装置
は、テーパ付きマンドレルと、その外周に複数配置され
たテーパローラとからなる工具を、ワークの被加工部に
挿入し、前記マンドレルを軸方向に移動させることによ
り工具外径を拡大して各テーパローラを被加工部の内周
面に圧接させるとともに回転させてバニッシュ加工を行
なうローラバニッシュ装置において、工具外径を縮小さ
せる方向にテーパ付きマンドレルを押圧する弾性部材
と、このテーパ付きマンドレルと同軸上に対向配置さ
れ、工具外径を拡大させる方向にテーパ付きマンドレル
を押圧する押動部材と、前記押動部材がテーパ付きマン
ドレルから離隔する方向に移動した際のテーパ付きマン
ドレルの位置を検知する検知手段とを備えているので、
バニッシュ加工完了時にテーパマンドレルの未復帰を検
出した際には、テーパマンドレルの回転を停止させてワ
ークへの工具の噛み付きを解除した後にワークから工具
を離脱させることができるため、加工穴の真円度および
円筒度の向上が図れる。また、工具をワーク内より引き
出す際には、離脱可能か否かを事前に判定できるため、
装置やワークの損傷を防止することができ、またバニッ
シュ加工の自動化が可能となる。
は、テーパ付きマンドレルと、その外周に複数配置され
たテーパローラとからなる工具を、ワークの被加工部に
挿入し、前記マンドレルを軸方向に移動させることによ
り工具外径を拡大して各テーパローラを被加工部の内周
面に圧接させるとともに回転させてバニッシュ加工を行
なうローラバニッシュ装置において、工具外径を縮小さ
せる方向にテーパ付きマンドレルを押圧する弾性部材
と、このテーパ付きマンドレルと同軸上に対向配置さ
れ、工具外径を拡大させる方向にテーパ付きマンドレル
を押圧する押動部材と、前記押動部材がテーパ付きマン
ドレルから離隔する方向に移動した際のテーパ付きマン
ドレルの位置を検知する検知手段とを備えているので、
バニッシュ加工完了時にテーパマンドレルの未復帰を検
出した際には、テーパマンドレルの回転を停止させてワ
ークへの工具の噛み付きを解除した後にワークから工具
を離脱させることができるため、加工穴の真円度および
円筒度の向上が図れる。また、工具をワーク内より引き
出す際には、離脱可能か否かを事前に判定できるため、
装置やワークの損傷を防止することができ、またバニッ
シュ加工の自動化が可能となる。
第1図ないし第3図はこの考案の一実施例を示すもの
で、第1図はローラバニッシュ装置の断面側面図、第2
図はローラバニッシュ装置を装備したマシニングセンタ
の側面図、第3図は第2図のIII−III線断面図である。 1…マシニングセンタ、2…スピンドル、3…自動工具
交換装置、4…ワーク固定治具、5…押動ユニット、6
…工具本体、8…リターンスプリング、9…テーパマン
ドレル、10…テーパローラ、12…押動アーム、13…第1
シリンダ、14…ガイドバー、15…ツールサポート、15a
…空気通路、16…エアパイプ、19…第2シリンダ、20…
ストッパプレート、W…ワーク。
で、第1図はローラバニッシュ装置の断面側面図、第2
図はローラバニッシュ装置を装備したマシニングセンタ
の側面図、第3図は第2図のIII−III線断面図である。 1…マシニングセンタ、2…スピンドル、3…自動工具
交換装置、4…ワーク固定治具、5…押動ユニット、6
…工具本体、8…リターンスプリング、9…テーパマン
ドレル、10…テーパローラ、12…押動アーム、13…第1
シリンダ、14…ガイドバー、15…ツールサポート、15a
…空気通路、16…エアパイプ、19…第2シリンダ、20…
ストッパプレート、W…ワーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 飯尾 治 静岡県浜北市根堅788番地 遠州クロス株 式会社内 (72)考案者 松本 英夫 静岡県浜北市根堅788番地 遠州クロス株 式会社内 (72)考案者 柴崎 正行 静岡県浜北市根堅788番地 遠州クロス株 式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】テーパ付きマンドレルと、その外周に複数
配置されたテーパローラとからなる工具を、ワークの被
加工部に挿入し、前記マンドレルを軸方向に移動させる
ことにより工具外径を拡大して各テーパローラを被加工
部の内周面に圧接させるとともに回転させてバニッシュ
加工を行なうローラバニッシュ装置において、工具外径
を縮小させる方向にテーパ付きマンドレルを押圧する弾
性部材と、このテーパ付きマンドレルと同軸上に対向配
置され、工具外径を拡大させる方向にテーパ付きマンド
レルを押圧する押動部材と、前記押動部材がテーパ付き
マンドレルから離隔する方向に移動した際のテーパ付き
マンドレルの位置を検知する検知手段とを備えているこ
とを特徴とするローラバニッシュ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1040490U JPH0718524Y2 (ja) | 1990-02-05 | 1990-02-05 | ローラバニッシュ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1040490U JPH0718524Y2 (ja) | 1990-02-05 | 1990-02-05 | ローラバニッシュ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03103153U JPH03103153U (ja) | 1991-10-25 |
JPH0718524Y2 true JPH0718524Y2 (ja) | 1995-05-01 |
Family
ID=31513976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1040490U Expired - Lifetime JPH0718524Y2 (ja) | 1990-02-05 | 1990-02-05 | ローラバニッシュ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718524Y2 (ja) |
-
1990
- 1990-02-05 JP JP1040490U patent/JPH0718524Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03103153U (ja) | 1991-10-25 |
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