JPH07184806A - 便座および便蓋 - Google Patents

便座および便蓋

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JPH07184806A JP33392493A JP33392493A JPH07184806A JP H07184806 A JPH07184806 A JP H07184806A JP 33392493 A JP33392493 A JP 33392493A JP 33392493 A JP33392493 A JP 33392493A JP H07184806 A JPH07184806 A JP H07184806A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】剛性、耐熱性、表面傷付性、光沢、重質感等に
優れ、且つ耐酸性も良好で、酸性洗浄剤に晒される過酷
な条件下においても、上記の優れた物性が良好に維持さ
れる便座および便蓋を提供することを目的とする。 【構成】 (a)高結晶性ポリプロピレン 100重量部 (b)造核剤 0.01〜5.0重量部 からなる高結晶性ポリプロピレン組成物よりなる便座及
び便蓋。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、便座および便蓋、詳し
くは、剛性、耐熱性、表面傷付性、光沢、重質感等に優
れ、且つ耐酸性も良好で、酸性洗浄剤等に晒される過酷
な条件下においても、上記の優れた物性が良好に維持さ
れる便座および便蓋に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、便座および便蓋の素材樹脂として
は、一般に、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン
樹脂(以下、ABS樹脂と略する)が使用されている。
このABS樹脂は、適度な剛性を有している。従って、
例えば、かかる樹脂製の便座は使用時に人が着座しても
撓みが少なく、該撓んだ便座が便器本体や種々のトイレ
用電装部品と接触する不都合が生じ難い。また、外観上
において重質感があり、かかる外観を有する陶器で作製
される便器本体との組み合わせにおいて、違和感なく使
用できるという利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、該ABS樹
脂は、耐酸性、耐アルカリ性等の耐薬品性、特に耐酸性
に劣り、その結果、この樹脂製の便座及び便蓋は清掃時
に酸性洗浄剤に晒される環境が長期間続くと、上記剛性
等の機械的物性の低下、黄変、さらに甚だしい場合に
は、クラックの発生などの不都合が生じる。また、近
年、こうした便座は、内部に発熱体を設置し40℃程度
の熱暖房機能を付与したものが普及してきているが、こ
の熱暖房機能が付与された上記樹脂製の便座及びそれと
対をなす便蓋は、その熱により、上記酸性洗浄剤に晒さ
れることに起因する劣化の問題が、一層顕著に発生して
いた。
【0004】一方、この便座および便蓋の素材樹脂とし
ては、ポリプロピレンを用いることも知られている。し
かし、一般的なポリプロピレンは、前記剛性や重質感、
さらには耐熱性、表面傷付性、光沢等の物性において充
分でなく、また、耐酸性においても各種物性の劣化が大
きく、そのため、上記便座および便蓋の素材樹脂として
は、実用上満足できるものではなかった。
【0005】以上の背景にあって本発明は、剛性、耐熱
性、表面傷付性、光沢、重質感等に優れ、且つ耐酸性等
も良好で、酸性洗浄剤に晒される過酷な条件下において
も、上記の優れた物性が良好に維持される便座および便
蓋を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を続けてきた。その結果、高結
晶性ポリプロピレンと造核剤からなる高結晶性ポリプロ
ピレン組成物を便座および便蓋の素材樹脂として用いる
ことにより、上記の課題が解決できることを見いだし本
発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、 (a)高結晶性ポリプロピレン 100重量部 (b)造核剤 0.01〜5.0重量部 からなる高結晶性ポリプロピレン組成物よりなる便座で
ある。
【0008】また、本発明は、上記高結晶性ポリプロピ
レン組成物よりなる便蓋も提供する。
【0009】本発明において使用する高結晶性ポリプロ
ピレンは、公知のものが何等制限されることなく使用さ
れる。本発明では、便座および便蓋の素材樹脂として、
特に、こうした高結晶性ポリプロピレンを用いることに
より、良好なの剛性、重質感、耐酸性を有する便座およ
び便蓋を提供することが可能になる。
【0010】本発明に於いて、この高結晶性ポリプロピ
レンは、具体的には、高結晶性を有するプロピレンの単
独重合体が挙げられる。また、この高結晶性ポリプロピ
レンは、高い結晶性を有するプロピレンの単独重合体部
が大部分を占めるプロピレンと他の単量体とのブロック
共重合体であってもよい。これらのポリプロピレンは、
好適には、ポリプロピレンの結晶性の指標に用いられる
沸騰ヘプタン不溶部のアイソタクチックペンタッド分率
が0.96%以上、さらに好ましくは0.965以上の
ものがよい。ここで、上記沸騰ヘプタン不溶部のアイソ
タクチックペンタッド分率とは、ポリプロピレンの沸騰
ヘプタン不溶部を、A.Zambelliらによって発
表された方法(Macromolecules
25 1973)に従って、ポリプロピレン分子中のペ
ンタッド単位でプロピレンモノマー単位が5個連続して
メソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位
の分率を測定した値をいう。上記ポリプロピレンの沸騰
ヘプタン不溶部は、例えば、重合体を沸騰キシレンに完
全溶解させた後、20℃に降温して静沈放置し、その
後、不溶部を分離濾過し、不溶部を乾燥後、ソックスレ
ー抽出管にて沸騰ヘプタン抽出を行うこと等により得ら
れる。
【0011】なお、上記高結晶性のブロック共重合体に
おいては、プロピレンの単独重合体部が70重量%以
上、好適には80重量%以上含有されるのが好ましい。
また、該ブロック共重合体において、プロピレンと他の
単量体の共重合体部を構成する他の単量体は、エチレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチルペンテン−
1等のα−オレフィンなどが好ましい。特に、プロピレ
ンエチレンブロック共重合体が好適である。このプロピ
レンエチレンブロック共重合体は、プロピレンエチレン
共重合体部のエチレン含有量が0.1〜80重量%であ
るのが好適である。
【0012】本発明において、高結晶性ポリプロピレン
の流動性は、特に制限されるものではないが、成形性や
剛性、耐衝撃性を勘案すればメルトフローレイト(以
下、MFRとも約す)が0.1〜80g/10minで
あるのが好ましい。ここで、このメルトフローレイト
は、JIS K7210に準じ、シリンダー温度が23
0℃においての値である。
【0013】本発明において、こうした高結晶性ポリプ
ロピレンは、如何なる方法により得られたものであって
も良い。一般には、チーグラー・ナッター型立体特異性
触媒、塩化マグネシウム担持チタン含有触媒または三塩
化チタン変性立体特異性触媒と、トリエチルアルミニウ
ムまたはジエチルアルミニウム等の助触媒を、プロピレ
ン、或いはこれと他のα−オレフィンとの混合物に加え
重合して得られたものが好ましい。
【0014】重合方法は、気相中及び液相中のいずれで
重合したものであってもよい。また、触媒に対する不活
性液体あるいは不活性溶媒中において重合したものでも
よく、重合中、水素を導入することにより分子量調節し
たものや、得られた重合体を有機過酸化物等の分子量調
節剤により減成したものでもよい。
【0015】なお、本発明において上記高結晶性ポリプ
ロピレンは、本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂
と混合して用いてもよい。こうした他の樹脂とは、通常
のポリプロピレンの他、エチレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンの
単独重合体、またはこれらのα−オレフィンおよびプロ
ピレンのブロック共重合体或いはランダム共重合体等が
好適である。この場合、こうした他の樹脂は、高結晶性
ポリプロピレン100重量部に対して40重量部以下、
好ましくは25重量部以下配合するのが好適である。
【0016】本発明において造核剤は、公知のものが何
等制限されることなく使用できる。具体的には、安息香
酸アルミニウム、安息香酸カリウム、安息香酸ナトリウ
ム、安息香酸リチウム、Al−p−ブチルベンゾエー
ト、β−ナフトエ酸ナトリウム、シクロヘキサンカルボ
ン酸ナトリウム、シクロペンタンカルボン酸ナトリウム
等のカルボン酸金属塩系化合物;ビス(4−t−ブチル
フェニル)リン酸ナトリウム塩、ビス(4−t−ブチル
フェニル)リン酸リチウム塩、ビス(4−t−ブチルフ
ェニル)リン酸アルミニウム塩、ビス(4−t−ブチル
フェニル)リン酸カルシウム塩、ビス(4−t−ブチル
フェニル)リン酸マグネシウム塩、2,2´−メチレン
−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナト
リウム塩、2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)リン酸リチウム塩、2,2´−メチ
レン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸
アルミニウム塩、2,2´−メチリデン−ビス(4,6
−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸カルシウム塩、2,
2´−メチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェ
ニル)リン酸マグネシウム塩、2,2´−エチリデン−
ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン酸ナトリ
ウム塩、2,2´−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t
−ブチルフェニル)リン酸塩リチウム、2,2´−エチ
リデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)リン
酸アルミニウム塩、ビス−(4−t−ブチルフェニル)
リン酸カルシウム塩、ビス−(4−t−ブチルフェニ
ル)リン酸マグネシウム塩等の芳香族リン酸金属塩系化
合物;ジベンジリデンソルビトール、1.3,2.4−
ジ(メチルベンジリデン)ソルビトール、1.3,2.
4−ジ(エチルベンジリデン)ソルビトール、1.3,
2.4−ジ(ブチルベンジリデン)ソルビトール、1.
3,2.4−ジ(メトキシベンジリデン)ソルビトー
ル、1.3,2.4−ジ(エトキシベンジリデン)ソル
ビトール、1.3−クロルベンジリデン,2.4−メチ
ルベンジリデンソルビトール、モノ(メチル)ジベンジ
リデンソルビトール等のジベンジリデンソルビトール系
化合物;シリカ、二酸化チタン、カーボンブラック、タ
ルク、マイカ、ミョウバン、顔料等の無機化合物などが
あげられる。このうちAl−p−ブチルベンゾエート、
2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフ
ェニル)リン酸金属塩、1.3,2.4−ジ(メチルベ
ンジリデン)ソルビトール等を用いるのが最も好適であ
る。
【0017】本発明において、上記造核剤の配合量は、
高結晶性ポリプロピレン100重量部に対して、0.0
1〜5.0重量部である。このうち、0.05〜1.0
重量部が好ましい。即ち、造核剤が0.01重量部未満
では、剛性の発現が不十分であり、また、5.0重量部
を越えた場合、効果が頭打ちとなり経済的でなくなる。
上記の造核剤は、1種のみを単独で用いても、2種以上
を併用してもよい。
【0018】なお、本発明で使用する上記高結晶性ポリ
プロピレン組成物には、上記成分の他にワラストナイ
ト、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ガラス等の無機充
填材、好適には硫酸バリウムを配合しても良い。ここ
で、上記充填剤は、2種以上を併用しても良い。この無
機充填剤の配合量は、ポリプロピレン100重量部に対
して0.1〜15重量部であるのが好ましい。また、こ
の高結晶性ポリプロピレン組成物には、さらに、発明の
効果を損なわない程度で、適宜、各種の添加剤を配合す
ることができる。具体的には、フェノール系、有機ホス
ファイト系、ホスナイトなどの有機リン系、チオエーテ
ル系等の酸化防止剤;ヒンダードアミン系等の光安定
剤;ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾ
エート系等の紫外線吸収剤;ノニオン系、カチオン系、
アニオン系等の帯電防止剤;ビスアミド系、ワックス
系、有機金属塩系等の分散剤;アルカリ土類金属塩のカ
ルボン酸塩系等の塩素補足剤;アミド系、ワックス系、
有機金属塩系、エステル系等の滑剤;オキシド系、ハイ
ドロタルサイト系等の分解剤;ヒドラジン系、アミンア
シド系等の金属不活性剤;含臭素有機系、リン酸系、三
酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、赤リン等の難燃
剤;有機顔料;無機顔料;発泡剤;有機充填剤;金属イ
オン系などの無機、有機抗菌剤等があげられる。
【0019】本発明において、上記各成分の配合は、樹
脂の混合で行われている通常の方法を何等制限なく採用
することができる。例えば、パウダーまたはペレット状
の(a)成分に、(b)成分と(c)成分、さらには必
要に応じて他の添加剤成分を添加し、タンブラーやヘン
シェルミキサー等にて混合した後、押出機にて溶融混練
しペレット等にする方法が好適である。また、各成分の
添加順序は、特に規定はなく、上記方法と異なる順序で
各成分を混合してもよい。さらに、各成分を高濃度に濃
縮配合した、マスターバッチをつくり、混合使用するこ
ともできる。
【0020】こうして得られた高結晶ポリプロピレン組
成物の便座または便蓋への成形は、射出成形、プレス成
形、押出成形、スタンバブル成形等の如何なる方法によ
り成形されても良い。通常は、射出成形により成形する
のが一般的である。この射出成形は、単軸射出、多軸射
出、高圧射出、低圧射出、ガスアシスト射出、メルトコ
ア成形、インサート成形、コアバック成形、2色成形、
発泡成形等の如何なる方法で実施されても良い。また、
成形される便座または便蓋の形状は、特に制限されるも
のではなく、公知の如何なる形状のものであっても良
い。特に、本発明の便座または便蓋は、剛性や耐酸性が
良好で、その物性が暖熱下でも良好に維持されるため、
内部に発熱体が設置され熱暖房機能が付与された便座及
びそれと対をなす便蓋に採用されるのが好適である。な
お、本発明において便座および便蓋の素材樹脂として使
用する前記高結晶ポリプロピレン組成物は、該便座、便
蓋のみならず、便器に取り付けて使用する種々の電装部
品、例えば消臭器や熱暖房機器等のボディーの素材とし
て用いても、上記便座等と同様の優れた効果が得られ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明の便座および便蓋は、該成形品に
所望される剛性、表面傷付性、光沢、重質感等の諸物性
をいずれも良好に満たしている。そして、耐酸性さらに
は耐熱性にも優れ、酸性洗浄剤による洗浄、特に、熱暖
房下での該洗浄を長期に渡ってうけても、上記の諸物性
は、良好に維持される効果を有する。
【0022】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0023】(1)沸騰ヘプタン不溶部のアイソタクチ
ックペンタッド分率 沸騰キシレンに完全溶解させた後、20℃に降温して4
時間静沈放置し、その後、不溶部を分離濾過し、不溶部
を乾燥後、ソックスレー抽出管にて沸騰ヘプタン抽出を
8時間行い、得られた不溶部を、A.Zambelli
らによって発表された方法(Macromolecul
es 925 1973)に従って、ポリプロピレ
ン分子中のペンタッド単位でプロピレンモノマー単位が
5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレン
モノマー単位の分率を求めた。
【0024】(2)MFR JIS K7210に準じ、測定を行った。
【0025】(3)光沢度 高結晶性ポリプロピレン組成物を、射出成形機にて80
×50×3mmの平板に成形し、この平板の光沢度をJ
IS K7105に準じ、入射角60°、受光角60°
で測定した。
【0026】(4)鉛筆硬度 JIS K5401に準じ、成形品の表面に深さ3μm
以上の傷が生じた時の鉛筆硬度を測定した。
【0027】(5)便座の撓み変形量 図2に示す便座のD部の便座下端と便器との空隙が12
mmとなるように、便座を便器に組み込んだ。次いで、
該便座の図2に示すA〜Dの4箇所に直径30mmの円
筒状加重ジグを用いて、23℃または40℃の温度条件
下でそれぞれに25kgの加重を加えた。この加重によ
り撓みが生じた便座のD部における、便座下端と便器と
の空隙を測定し、撓み変形量を比較した。
【0028】(6)酸浸漬前後での色相差 便座の酸浸漬前後の色相をJIS K7105に準じて
測定し、その差を求めた。
【0029】(7)重質感 目視にて、陶器製の便器に対する重質感を調べた。○は
重質感に優れ、その風合いが便器の重質感に良く合うも
の、△は若干の重質感は持ち合わせるものの、便器との
組み合わせにおいて風合いが足りず、かなり違和感があ
るもの、×は重質感はほとんど感じられず、便器に対し
て強い違和感のあるものとして示した。
【0030】実施例1〜3 アイソタクチックペンタッド分率が0.970%で、M
FRが12g/10minの高結晶性ポリプロピレン単
独重合体100重量部と、表1に示す量のAl−p−ブ
チルベンゾエート、ヒンダードフェノール系酸化防止剤
0.04重量部、フォスファイド系酸化防止剤0.04
重量部、およびアイボリー系の顔料1.3重量部とを配
合し、ヘンシェルミキサーにて攪拌混合を充分行った。
その後、230℃の温度下で押出機により溶融混練し、
ストランドカットにより高結晶性ポリプロピレン組成物
のペレットを得た。この高結晶性ポリプロピレン組成物
のMFRと光沢度を測定し、結果を表1に示した。
【0031】次に、上記高結晶性ポリプロピレン組成物
を用いて射出成形を行い、図1に示すような標準タイプ
の便座及びそれと対をなす便蓋を作製した。なお、この
便座は、長さが370cm、幅が380cm、中空部の
長さが270cm、中空部の幅が200cmであり、板
の厚みは5mmであり、便器に対する支持部が4箇所に
設けられているものとした。得られた便座の鉛筆硬度、
撓み変形量、色相、重質感を測定した。続いて、この便
座を40℃の温度下で、3Nの塩酸に200日間浸漬し
た後の、撓み変形量、色相、重質感を測定した。以上の
物性を表2に示した。
【0032】比較例1 実施例2において、高結晶性ポリプロピレン単独重合体
に代えてABS樹脂を用いる以外は、実施例2と同様の
試験を行った。結果を表1および表2に示した。
【0033】比較例2 実施例2において、高結晶性ポリプロピレン単独重合体
に代えてアイソタクチックペンタッド分率が0.95%
のポリプロピレンを用いる以外は、実施例2と同様の試
験を行った。結果を表1および表2に示した。
【0034】比較例3 実施例2において、Al−p−ブチルベンゾエートを配
合しない以外は、実施例2と同様の試験を行った。結果
を表1および表2に示した。
【0035】実施例4 実施例2において、高結晶性ポリプロピレン組成物にさ
らに、硫酸バリウムを10重量部配合する以外は、実施
例2と同様の試験を行った。結果を表1および表2に示
した。
【0036】実施例5 実施例2において、高結晶性ポリプロピレン単独重合体
に代えてプロピレンエチレン共重合体部の含有量が11
重量%であり、該プロピレンエチレン共重合体部中のエ
チレン含有量が67重量%であり、MFRが13g/1
0minで、アイソタクチックペンタッド分率が0.9
75重量%である高結晶性プロピレンエチレンブロック
共重合体を用いる以外は、実施例2と同様の試験を行っ
た。結果を表1および表2に示した。
【0037】実施例6,7 実施例2において、Al−p−ブチルベンゾエートに代
えて2,2´−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチ
ルフェニル)リン酸ナトリウム塩または1.3,2.4
−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールを配合す
る以外は、実施例2と同様の試験を行った。結果を表1
および表2に示した。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の便座の代表的形状を示す図である。
【図2】本発明の実施例における便座の撓み変形量の測
定方法を示す図である。
【符号の説明】 1 便座 2 便器との接合部 3 便器に対する支持部 4 加重ジグ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)高結晶性ポリプロピレン 100重量部 (b)造核剤 0.01〜5.0重量部 からなる高結晶性ポリプロピレン組成物よりなる便座。
  2. 【請求項2】請求項1記載の高結晶性ポリプロピレン組
    成物よりなる便蓋。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009001728A (ja) * 2007-06-25 2009-01-08 Sekisui Techno Seikei Kk 樹脂成形品
US8946331B2 (en) 2005-01-07 2015-02-03 Sumitomo Chemical Company, Limited Polypropylene resin composition and formed article
JP2019044141A (ja) * 2017-08-30 2019-03-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 成形体、家電機器、およびトイレ用部材

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