JPH07184603A - 加工卵黄の製造方法 - Google Patents

加工卵黄の製造方法

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JPH07184603A
JPH07184603A JP5335475A JP33547593A JPH07184603A JP H07184603 A JPH07184603 A JP H07184603A JP 5335475 A JP5335475 A JP 5335475A JP 33547593 A JP33547593 A JP 33547593A JP H07184603 A JPH07184603 A JP H07184603A
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JP
Japan
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oil
liquid
egg yolk
polysaccharide
yoke
Prior art date
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Pending
Application number
JP5335475A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Ogasawara
健 小笠原
Yasuko Kobayashi
林 康 子 小
Akihiro Handa
田 明 弘 半
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kewpie Corp
Original Assignee
QP Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 卵黄液と油脂とを混合した後、該油脂を分離
除去して卵黄中のコレステロールを抽出除去することに
より加工卵黄を製造するに際して、一回の抽出除去操作
におけるコレステロール除去率を従来より一段と高めう
る加工卵黄の製造方法を提供する。 【構成】 本発明の加工卵黄の製造方法は、糖鎖の平均
重合度が約3〜30の多糖類の存在下で卵黄液と油脂と
を混合し、次いで該油脂を分離除去することを構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工卵黄の新規な製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、コレステロールの含有量を減
らした加工卵黄を製造する方法の一つとして、卵黄液と
油脂とを混合した後、該油脂を分離除去して卵黄中のコ
レステロールを抽出除去するという方法が知られている
(特開昭63−109757号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記したよ
うな従来の方法では、コレステロールの抽出除去操作が
一回程度では、用いる油脂にも依るが、卵黄中のコレス
テロールの除去率が高々48〜55%程度であった。そ
れ故除去率を、例えば75%程度あるいはそれ以上に高
めようとした場合には上記したような抽出除去操作を通
常少なくとも3回以上繰り返さなければならないという
問題があった。よって、このような従来法に従い油脂を
用いて卵黄からコレステロールを抽出除去する際の一回
の操作におけるコレステロール除去率を少しでも高めう
るならば産業上益することは多大であろう。本発明は、
一回の抽出除去操作におけるコレステロール除去率を従
来より一段と高めうる加工卵黄の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、糖鎖の平均重合度が
約3〜30の多糖類の存在下で卵黄液と油脂とを混合
し、次いで該油脂を分離除去することを特徴とする加工
卵黄の製造方法を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳しく説明する。本発明に
おいて卵黄液とは液状をした卵黄をいい、代表的には割
卵して卵白を分離除去して得た生卵黄液(通常水分含有
量約50%)、或いはこのものに水を加えて水分含量を
約50%より多くした卵黄液を挙げることができる。後
者の卵黄液としては、例えば、生卵黄液にその重量の1
0〜80%程度の水を加えて水分含量を約55〜72%
としたものなどを挙げることができる。あまり水分が多
すぎると、油脂を分離除去して得られる最終製品を他の
調理加工品の製造に際して卵黄素材として用い難くする
が、この程度水を添加したものは粘度が多少低下するた
めに油脂との混合が容易となり、本発明において好まし
い。
【0006】本発明における油脂としては、常温で液状
の食用油脂の他、加温により液状としうる固状の食用油
脂も包含する。混合操作の容易性の観点から液状油が好
ましい。常温で液状の食用油脂としては精製した各種サ
ラダ油(菜種サラダ油、大豆サラダ油、コーンサラダ油
など)を、また固状の食用油脂としてはパーム油や各種
固状水添油などを代表例として挙げることができる。
【0007】本発明の方法によれば、卵黄液と油脂との
混合は、特定の多糖類の存在下で行なうことを除いてす
べて従来の方法に準じて行えばよい。すなわち、卵黄液
と油脂との混合割合に関しては、通常、重量割合で前者
対後者が2対8〜8対2程度でよい。また混合の形態に
関しては、油中水型あるいは水中油型のいずれの混合乳
化の形態であってもよい。混合(乳化)に引続く工程の
操作、すなわち油脂の分離除去の容易性の観点からは、
油中水型の乳化の方が好ましい。なお、卵黄液対油脂の
混合割合を4対6〜6対4程度のものとすると容易に油
中水型に乳化させうることから特に好ましい。さらに、
乳化に際して卵黄液および油脂を35〜60℃程度まで
加温すると、卵黄中のコレステロールが油脂中に移行し
易くなることから好ましいといえる。
【0008】本発明の方法によれば上記混合は特定の多
糖類の存在下、すなわち、糖鎖の平均重合度が約3〜3
0の多糖類の存在下で行なう。ここにおいて「糖鎖の平
均重合度が約3〜30の多糖類」とは、グルコース、フ
ラクトース、ガラクトースなどの単糖が複数グリコシド
結合した糖鎖から成り、該糖鎖をなす単糖の平均重合度
が約3〜30である多糖類を意味する。後述の試験例の
結果から明らかなように、平均重合度があまり高くても
あるいは低くてもコレステロール抽出除去効果が得がた
くなる。平均重合度が6〜20程度のものが好ましく、
6〜13程度のものがより好ましい。具体的には各種オ
リゴ糖、デキストリンなどを代表例として挙げることが
できる。構造的には糖鎖は直鎖状、分岐状、あるいは環
状のいずれであってもよいが、環状のものが好ましい。
具体的にはマルトシルβ−シクロデキストリン、α−シ
クロデキストリンなどの環状デキストリンが特にコレス
テロール抽出除去効果が高い。なお、多糖類は、直鎖
状、分岐状、環状のものを混合して用いることも任意で
あり、例えば、α−シクロデキストリンは非環状の多糖
類と混合して用いると、α−シクロデキストリン単独使
用のときよりもコレステロール抽出除去効果を高めるこ
とができる。
【0009】多糖類の使用量は、水分含量50%の生卵
黄液を基準としてその重量の1〜30%程度でよい。あ
まり少なくてはコレステロール抽出除去効果が得がた
く、また一方、あまり多くてもその使用量に応じた該効
果の向上はあまり期待できない。5〜20%程度がより
好ましい。なお、多糖類は、卵黄液と油脂との混合操作
を容易にする観点から卵黄液中に予め混合させておくと
よい。
【0010】卵黄液と油脂との混合操作は、具体的には
例えば、多糖類を予め混合させ、好ましくは35〜60
℃程度まで加温した卵黄液を、別途好ましくは同温度程
度まで加温した油脂中に添加混合(好ましくは油中水型
に混合乳化)し、次いでホモゲナイザー、ホモミキサ
ー、あるいはコロイドミルを用いて8,000〜15,
000rpm 程度で3〜15分間程度撹拌を継続すること
により好ましくは実施しうる。なお、このような混合操
作に際して、本発明の目的を損なわない範囲で他の原料
成分、例えば食塩、調味料、砂糖などを添加するのは任
意てある。特に食塩は最終製品の保存性を高めうること
から好ましい。
【0011】本発明の方法によれば、卵黄液と油脂とを
上記のようにして混合した後該油脂を混合系から分離除
去する。分離除去の方法は特に限定されず従来法に準じ
て行なえばよい。混合形態が油中水型である場合は混合
系(乳化物)を単に静置するだけで20〜40分経過後
には油脂を分離し得ることからこの部分のみを例えば傾
斜により除去すればよい。あるいは別法として、この混
合系を直接遠心分離に付して、例えば2,000rpm ×
10〜20分間の条件下で油脂を分離除去してもよい。
また、混合系が水中油型である場合は従来法に準じて、
例えば混合系を冷凍して乳化を破壊したのち、例えば
2,000rpm ×10〜20分間の条件下で遠心分離に
付して油脂を除去すればよい。
【0012】
【作用】このような本発明の方法によれば、後述の試験
例の結果から明らかなように、油脂を用いて卵黄からコ
レステロールを抽出除去する際の一回の操作におけるコ
レステロール除去率を一段と高めうるが、これは多分、
油脂で卵黄のコレステロールを抽出する際一定の重合度
の多糖類を存在させると、このものが、通常LDL(低
密度リポ蛋白質)などと結合しているコレステロールを
このLDLなどから抽出され易く作用するためではない
かと考えられる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例および試験例でもって
更に詳しく説明する。なお、本発明において%はすべて
重量基準である。実施例1 下記の原料成分中、生卵黄液、多糖類および水を予め混
合し、50℃に加温し30分間攪拌した。この混合液を
50℃に加温しておいた大豆サラダ油中に油中水型とな
るように1分間で注加混合した。次いで、これをホモミ
キサーを使用して、8000rpm で10分間撹拌した
後、約30分間静置して浮上する油脂を傾斜により除去
して、コレステロール抽出除去卵黄(加工卵黄)を製造
した(除去率:約51%)。 原料成分 配合割合(%) 大豆サラダ油 50.0 生卵黄液(水分含量約50%) 30.0 多糖類 3.0 清水 残 部 合計 100.0% *多糖類は、平均重合度が3の直鎖状オリゴ糖
【0014】実施例2 下記の原料成分中、生卵黄液、多糖類および水を予め混
合し、50℃に加温し30分間撹拌した。この混合液を
50℃に加温しておいた大豆サラダ油中に油中水型とな
るように1分間で注加混合した。次いで、これをホモミ
キサーを使用して、8000rpm で10分間撹拌した
後、約30分間静置して浮上する油脂を傾斜により除去
して、コレステロール抽出除去卵黄を製造した(除去
率:約52%)。 原料成分 配合割合(%) 大豆サラダ油 50.0 生卵黄液(水分含量約50%) 30.0 多糖類 3.0 清水 残 部 合計 100.0% *多糖類は、平均重合度が4の直鎖状オリゴ糖
【0015】実施例3 下記の原料成分中、生卵黄液、多糖類および水を予め混
合し、50℃に加温し30分間攪拌した。この混合液を
50℃に加温しておいたサラダ油中に油中水型となるよ
うに1分間で注加混合した。次いで、これをホモミキサ
ーを使用して、8000rpm で10分間撹拌した後、約
30分間静置して浮上する油脂を傾斜により除去して、
コレステロール抽出除去卵黄を製造した(除去率:約6
9%)。 原料成分 配合割合(%) 大豆サラダ油 50.0 生卵黄液(水分含量約50%) 30.0 多糖類 3.0 清水 残 部 合計 100.0% *多糖類は、平均重合度が9の環状オリゴ糖(マルトシ
ルβ−シクロデキストリン)
【0016】実施例4 実施例2の多糖類を平均重合度4のオリゴ糖(直鎖状と
分岐状との混合品で、混合比率は約50%−50%)に
変え、それ以外の条件は全て実施例2の方法に従ってコ
レステロール抽出除去卵黄を製造した(除去率:約54
%)。
【0017】実施例5 実施例2の原料成分の配合割合において生卵黄液30.
0%を生卵黄液28.0%と食塩2.0%に変え、それ
以外の条件は全て実施例2の方法に従ってコレステロー
ル抽出除去卵黄を製造した(除去率:約54%)。
【0018】実施例6 実施例2の多糖類を、その内の20%をα−シクロデキ
ストリンに変え、残りの80%を平均重合度4の直鎖状
オリゴ糖のままとし、それ以外の条件は全て実施例2の
方法に従ってコレステロール抽出除去卵黄を製造した
(除去率:約69%)。
【0019】試験例 試験方法:実施例1のコレステロール抽出除去卵黄の製
造において、多糖類のみ添加しないものを対照として、
また多糖類の種類をいろいろ変えて、他は実施例1と同
じ条件で処理して、16種類のコレステロール抽出除去
卵黄を製造した。 試験結果:コレステロールの除去率は表1のとおりであ
った。このり表より糖鎖の平均重合度が3〜30程度の
多糖類を使用した場合に除去率が一段と高まることがわ
かる。
【表1】
【0020】註: 1) 製品1(無添加)と製品9(マルトシルβ−シク
ロデキストリン添加)について、ホモミキサー中での撹
拌時間と、除去率との関係を試験した結果は、下記のと
おりであった。 1分後 5分後 10分後 製品1 2% 25% 48% 製品9 15% 42% 69% このデータから、多糖類の使用によって抽出除去に要す
る時間の短縮化が図りうることが理解される。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、一回の抽出除去
操作におけるコレステロール除去率を従来より一段と高
めうる加工卵黄の製造方法が提供される。また、本発明
の方法によればコレステロールの抽出除去に要する時間
も従来より短縮される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糖鎖の平均重合度が約3〜30の多糖類の
    存在下で卵黄液と油脂とを混合し、次いで該油脂を分離
    除去することを特徴とする加工卵黄の製造方法。
JP5335475A 1993-12-28 1993-12-28 加工卵黄の製造方法 Pending JPH07184603A (ja)

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JP5335475A JPH07184603A (ja) 1993-12-28 1993-12-28 加工卵黄の製造方法

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