JPH07184296A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH07184296A
JPH07184296A JP5324621A JP32462193A JPH07184296A JP H07184296 A JPH07184296 A JP H07184296A JP 5324621 A JP5324621 A JP 5324621A JP 32462193 A JP32462193 A JP 32462193A JP H07184296 A JPH07184296 A JP H07184296A
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ultrasonic probe
ultrasonic
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Takayoshi Saito
孝悦 斉藤
Fusako Kikuchi
総子 菊地
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 方位方向および距離(深さ)方向の分解能の
高い超音波画像を得ることができる。 【構成】 圧電振動子1の超音波送受信側の面に、開口
部の外端部の一部を除いた領域で第1の音響整合層5を
外縁側に至るに従い、次第に薄くなるように設ける。圧
電振動子1の外端部および第1の音響整合層5の前面に
第2の音響整合層6を設ける。第1の音響整合層5は開
口部の外端部側に存在しないので、圧動振動子1の開口
部の中心付近の音圧が高く、外端部側の音圧が次第に低
くなり、音圧に重みづけしてサイドローブレベル低減
し、長焦点深度化を図り、しかも広帯域で正規分布に近
い周波数特性を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ソナーや超音波診断装
置などに用いる超音波探触子に関する。
【0002】
【従来の技術】水や生体を対象としたソナーや超音波診
断装置等に用いる超音波探触子は、複数個の圧電振動子
をアレイ状に配列し、電子的に走査し、かつ電気的に超
音波ビームを集束させる方式が一般的となっている。走
査方向については電気的に超音波ビームを多段に集束さ
せることにより分解能を向上させることができるが、最
近、上記のように圧電振動子をアレイ状に配列した方向
と直交する方向においても分解能を向上させる方式が盛
んに研究されている。このような超音波探触子の例とし
て、特開平2−513975号公報に記載された構成が
知られている。以下、このような従来の超音波探触子に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0003】図7は従来の超音波探触子を音圧分布と共
に示す概略斜視図である。図7に示すように、圧電振動
子111の配列方向と直交する方向で、圧電振動子11
1の分極を中央部から両端部方向に至るに従って階段状
に小さくなるように構成している。このように、圧電振
動子11の分極の強さを変えることにより、圧電振動子
111の電気機械結合係数の値、すなわち、超音波の音
圧を中央部で最も大きくし、両端部方向に至るに従い、
電気機械結合係数の値、すなわち、超音波の音圧を次第
に小さくし、全体として音圧分布をもたせるようにした
ものである。したがって、圧電振動子111の配列方向
と直交する方向には音圧の重みづけ(アポダイジング)
を行なうことができ、不要となるサイドローブレベルを
低減し、しかも、焦点深度も長くできるという特徴を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の超音波探触子では、圧電振動子111の配列
方向(走査方向)および直交する方向については分解能
を向上させることができるが、残る一方向の深さ方向の
分解能(距離分解能)については、これを向上させるこ
とができず、むしろ劣化する。すなわち、距離分解能
は、パルス応答のリンギングが短時間に早く納まるか否
かにより決められるものであり、このパルス応答のリン
ギングは、超音波探触子の周波数特性が広帯域で、正規
分布型のものほど短時間で納まり、距離分解能を向上さ
せることになる。しかしながら、従来のような圧電振動
子の電気機械結合係数を両端部に至るに従い低下させる
と、周波数特性の帯域を狭くすることになり、パルス応
答のリンギングは長くなり、距離分解能が劣化すること
になる。
【0005】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、広い周波数特性を有し、パルス応答のリ
ンギングを短い時間で納めることができ、また、音圧分
布をもたせ、音圧に重みづけしてサイドローブレベルを
低減させ、焦点深度の長い超音波ビームを得ることがで
き、したがって、方位方向および距離(深さ)方向の分
解能の高い超音波画像を得ることができるようにした超
音波探触子を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の技術的手段は、超音波を送受信する圧電振動
子と、この圧電振動子の超音波送受信側の面に開口部の
外端部を除いた領域で設けられた第1の音響整合層と、
上記圧電振動子の外端部と上記第1の音響整合層の上に
上記圧電振動子の開口部全面となる領域で設けられた第
2の音響整合層とを備えたものである。
【0007】そして、上記圧電振動子を超音波送受信方
向に対して凹面形状に形成し、上記第1の音響整合層を
中心付近で厚く、外端に至るに従い、次第に薄くなるよ
うな不均一の厚みに形成し、その最も厚くなる中心部の
厚みがほぼ4分の1波長の厚みとなるように設定するの
が好ましい。
【0008】また、上記圧電振動子を平板状に形成し、
上記第1の音響整合層を不均一な厚みで凸面形状に形成
することができ、この第1の音響整合層の最も厚くなる
中心部の厚みがほぼ4分の1波長の厚みとなるように設
定し、また、第1の音響整合層を被検体の音速より遅い
材料で形成するのが好ましい。
【0009】また、上記のように圧電振動子を平板状に
形成した場合において、第2の音響整合層上に音響レン
ズを備えることができ、この場合、第1の音響整合層を
被検体の音速と同じ、若しくは速い材料で形成するのが
好ましい。
【0010】
【作用】本発明は、上記構成により、超音波を送受信す
る圧電振動子の開口部の中心付近の音圧を高くすること
ができ、外端部側に至るに従い、音圧を低くすることが
できるので、音圧に重みづけしてサイドローブレベルを
低減し、長焦点深度化を実現することができ、しかも、
広帯域で正規分布型に近い周波数特性を得ることができ
る。
【0011】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について図面
を参照しながら説明する。
【0012】図1は本発明の第1の実施例における超音
波探触子を示す概略断面図、図2は同超音波探触子の音
圧分布図、図3は同超音波探触子の周波数特性図、図4
は同超音波探触子の超音波ビーム特性図である。
【0013】図1において、1は圧電振動子であり、圧
電体2と、この圧電体2の両面全体に設けられ、圧電体
2に電気信号を与えるプラス側およびマイナス側の電極
3および4とから構成され、被検体8方向に対して凹面
形状に形成されている。そして、電極3、4に電気信号
を印加することにより圧電体2が振動し、超音波を発生
する。本実施例では、圧電体2の両面全体に電極3、4
を設けることにより、圧電体2の全体が振動し、超音波
を発生するので、これが開口部となる。5は圧電振動子
1の超音波送受信側(前面側)である凹面側に設けられ
た第1の音響整合層であり、圧電振動子1の開口部に対
して中心部付近の領域にのみ配置され、両外端側の一部
には配置されない構成となっている。しかも、第1の音
響整合層3は、全体が均一な厚みではなく、中心付近で
最も厚く、両外端部に至るに従い、次第に薄くなる不均
一な厚みに形成されている。6は第1の音響整合層5お
よび圧電振動子1の凹面側の両外端部付近の上に設けら
れた第2の音響整合層であり、圧電振動子1の開口部全
面となる領域に配置された構成となっている。7は圧電
振動子1の背面側である凸面側に設けられたバッキング
材である。
【0014】一例として、PbTiO3系などの圧電セ
ラミックスからなる圧電体2を曲率半径60mm、開口
部幅9.8mmであるシリンドリカル状で凹面形状に形
成し、この圧電体2の両面に金、若しくは銀からなる電
極3、4を蒸着、若しくは焼付けにより設けた。このよ
うに構成した圧電振動子1の凸面側にフェライトゴムな
どのバッキング材7を設け、超音波送受信側となる凹面
側に開口部の中心から開口部全体の約63%(約6.2
mm)の幅(領域)まで第1の音響整合層5を設けた。
この第1の音響整合層5は開口部中心において最も厚く
なり、両外縁部に至るに従い、次第に薄くなる不均一な
厚みになるように形成した。
【0015】なお、既に公知のように、圧電体2にはP
ZT、PbTiO3系などの圧電セラミックを用い、被
検体8が水や生体であり、2層の音響整合層5、6を設
けたときの第1の音響整合層5には音響インピーダンス
が7〜15MRaylの範囲の値の材料を用いることが
できる。本実施例における第1の音響整合層5として
は、音響インピーダンスが約11MRaylの値で、音
速が約2550m/sの値を有する材料を用い、最も厚
い中心部の厚みが約4分の1波長の厚みとなるように設
定した。
【0016】第1の音響整合層5および第1の音響整合
層5が設けられていない両外端部付近の圧電振動子1の
上に第2の音響整合層6を約4分の1波長の厚みで形成
した。この第2の音響整合層6は音響インピーダンスが
約2.8MRaylの値で、音速が約2580m/sの
値を有するエポキシ樹脂を用いた。このとき、図1から
わかるように、第2の音響整合層6における第1の音響
整合層5に対応する部分は、ほぼ均一の厚みで約4分の
1波長の厚みとなるが、両外端部の圧電振動子1上に設
けた部分の厚みは、外端部側に至るに従い、次第に薄く
なり、両外端部で厚みがほぼ0になっている。
【0017】以上のように構成することにより、中心部
では、第1および第2の音響整合層5および6は厚みが
4分の1波長となっているため、最も効率良く超音波を
送受信できることになり、外端部に至るに従い、その厚
みは、まず、第1の音響整合層5が4分の1波長からず
れていくため、超音波送受信効率が低下していく。しか
し、まだ第2の音響整合層6が4分1波長の厚みである
ため、超音波送受信効率の低下は少ない。更に、外端部
に至ると、第1の音響整合層5がなくなり、第2の音響
整合層6のみとなるため、超音波送受信効率は更に低下
し、しかも、第2の音響整合層6の厚みが次第に薄くな
っていくため、この超音波送受信効率低下の傾向は更に
続き、両外端部で超音波送受効率が最も低下した状態と
なる。
【0018】図1に示した本実施例の超音波探触子の凹
面形状方向に対する音圧(効率)の変化を測定すると、
図2に示す分布が得られた。なお、ここでの音圧は受信
電圧として表わしている。図2からも、前述したように
開口部中心付近が最も高く、外端部に至るに従って低下
するように変化していることが確認できる。このこと
は、音圧に分布をもたせていることを示しており、重み
づけ(アポダイジング)ができているということを意味
している。図2には、図1で示した第1の音響整合層5
と第2音響整合層6を開口部全面に均一の厚み(4分の
1波長)で構成したときの音圧分布を従来例として示し
ている。
【0019】また、図1に示した本実施例の超音波探触
子の周波数特性を測定した結果、図3に示すように、広
帯域で正規分布型に近い特性が得られた。このことは、
パルス応答のリンギングが早く納まることを意味してお
り、距離方向の分解能を向上させることができる。な
お、ここで測定した周波数特性は、広帯域の周波数特性
を有するインパルス駆動で行い、水中下に設けたアルミ
ニウム反射板から反射した反射波を受信した特性を示し
ている。
【0020】また、本実施例の超音波探触子の凹面形状
方向と深さ方向に対する音圧を測定し、−3、−6、−
10dBの各音圧レベルにおける超音波ビーム特性を図
4に示す。この測定は、水中下に設置したハイドロホン
で受信する方法で行った。図4から明らかなように、焦
点は70mmとなっているが、かなり細いビームに形成
されており、焦点深度が長くなっていることを示してい
る。
【0021】このように本実施例の構成により超音波探
触子に音圧分布をもたせることが可能となり、音圧に重
みづけ(アポダイジング)することができ、長焦点深度
化が可能となり、しかも、広帯域で正規分布型の周波数
特性を得ることも可能となるため、方位方向および距離
方向の両分解能を向上させた超音波画像を得ることがで
きるようになる。
【0022】なお、本実施例においては、第1の音響整
合層5を開口部に対して63%となるように設けた場合
について説明したが、この比率に限定されるものではな
く、任意に比率を変えた場合においても、音圧に分布を
もたせることが可能であり、同様の効果が得られる。
【0023】また、本実施例においては、圧電振動子1
をシリンドリカルの凹面形状に形成した場合についても
説明したが、このほか、球状の凹面形状にした場合につ
いても同様に音圧に分布をもたせることが可能であり、
同様の効果が得られる。
【0024】また、本実施例においては、圧電振動子1
が単一板の場合について説明したが、このほか、圧電振
動子1をアレイ型に配列した、いわゆる電子走査型の場
合についても同様の効果が得られる。
【0025】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0026】図5は本発明の第2の実施例における超音
波探触子を示す概略断面図である。図5において、11
は圧電振動子であり、電圧体12と、この圧電体12の
両面全体に設けられた電極13、14とから構成され、
平板状に形成されている。圧電体12としてはPZT系
や、PbTiO3系などの圧電セラミックが用いられ、
電極13、14としては金、銀などの材料が用いられ、
蒸着や焼付けなどにより圧電体12の両面全体に設けら
れる。そして、電極13、14に電圧を印加することに
より、圧電体12の全体が振動し、超音波を発生する。
【0027】15は圧電振動子11の開口部の両外端部
付近の一部を除いた部分に設けられた第1の音響整合層
であり、中心付近の厚みが最も厚く、外端部に至るに従
い、次第に薄くなる不均一な厚みの凸面形状に形成され
ている。また、第1の音響整合層15は圧電振動子11
の開口部に対して63%の割合となる領域で設けられて
いる。このときの第1の音響整合層15には音響インピ
ーダンスが7〜15MRaylの範囲の値で、音速が被
検体8である水や生体の音速(約1480〜1540m
/s)より遅い値の材料を用いる。これにより、第1の
音響整合層15は凸面形状に形成しているため、被検体
8との音速差から音波が屈折し、被検体8の任意の距離
で超音波ビームが集束することになり、音響レンズとし
ての機能も有することになる。また、第1の音響整合層
15の中心付近の最も厚くなる厚みは約4分の1波長の
厚みに設定することにより、広帯域で正規分布型の周波
数特性が得られるので望ましい。この第1の音響整合層
15として、例えば、母材である塩化ビニル樹脂に対し
て重量比で92の割合でタングステン金属粉末を混入
(充填)した材料を用いる。この材料の音響インピーダ
ンスは約10MRayl、音速は980m/sの特性を
有しており、前述した望ましい特性の値を有している。
【0028】16は圧電振動子11における第1の音響
整合層15が設けられていない両外端部付近と第1の音
響整合層15の上に設けられた第2の音響整合層であ
り、圧電振動子11の開口部全面となる領域に配置され
る。また、第2の音響整合層16は、第1の音響整合層
15上に設けられる部分がほぼ均一な約4分の1波長厚
みに設定されるが、外端部の圧電振動子11上に設けら
れる部分が、外端側に至るに従い、次第に薄くなる不均
一な厚みになるように設定されている。この第2の音響
整合層16としては、上記第1の実施例と同じエポキシ
樹脂のような材料を用いる。
【0029】17は圧電振動子11の背面に設けられる
バッキング材であり、フェライトゴムのような材料が用
いられる。
【0030】このような構成の超音波探触子は、上記第
1の実施例の場合と同様の効果、すなわち、音圧に重み
づけを行うことが可能になるため、方位方向の分解能を
向上させることができ、かつ、広帯域で正規分布型の周
波数特性を得ることが可能となるため、距離方向の分解
能も向上させることができる。更に、圧電振動子11を
平板状に形成しても、第1の音響整合層15を凸面形状
に形成し、音速が被検体8より遅い材料を用いているた
め、音響レンズの機能ももたせることができる。したが
って、方位分解能もより一層向上させることが可能とな
る。
【0031】なお、本実施例においては、第1の音響整
合層15を開口部に対して63%に設定した場合につい
て説明したが、この比率に限定されるものではなく、任
意に比率を変えた場合においても、音圧に分布をもたせ
ることが可能であり、同様の効果が得られる。
【0032】また、本実施例においては、第1の音響整
合層15上に設ける第2の音響整合層16をほぼ均一な
厚みに設定した場合について説明したが、このほか、第
2の音響整合層16を第1の音響整合層15と同様に、
中心部が最も厚く、周辺部に至るに従い、次第に薄くな
るように形成した場合においても同様の効果が得られ
る。
【0033】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について図面を参照しながら説明する。
【0034】図6は本発明の第3の実施例における超音
波探触子を示す概略断面図である。本実施例において
は、図5に示す上記第2の実施例の構成および機能と同
じであるので、同一構成要素については同一符号を付し
てその説明を省略し、異なる構成について説明する。
【0035】図6に示すように、平板状の圧電振動子1
1の超音波送受信側の面に第1の音響整合層15が圧電
振動子11の開口部より小さい領域に設けられている。
この第1の音響整合層15は、被検体8側に対して凸面
形状に形成され、中心部が最も厚く、両外端部に至るに
従い、次第に薄くなるように設定されている。本実施例
における第1の音響整合層15としては、音響インピー
ダンスが7〜15MRaylと上記第2の実施例と同じ
であるが、音速は上記第2の実施例とは逆に水や生体の
ような被検体8の音速と同等以上、好ましくは被検体8
の音速より速い材料を用いる。音響インピーダンスが7
〜15MRaylの値を有し、しかも、音速が被検体8
より速い値の材料としては、例えば、ガラスや金属(ア
ルミニウム系の合金)、あるいはエポキシ樹脂にフェラ
イト粉などを充填した種々の材料があり、選択性が広い
という長所を有している。これらの材料の音速は、約6
000m/sから2500m/sという広い範囲で分布
しており、用途、あるいは周波数によって自由に選択す
ることができる。また、第1の音響整合層15の中心付
近の最も厚い部分の厚みは、上記第2の実施例と同様
に、約4分の1波長の厚みに設定する。
【0036】このように音速が被検体8より速い材料
で、しかも、凸面形状に形成すると、音波の屈折により
被検体8で拡散することになる。
【0037】圧電振動子11の外端部および第1の音響
整合層15の上に形成された第2の音響整合層16の上
に、第2の音響整合層16の曲率に沿って音響レンズ1
8が形成されている。この音響レンズ18は、音響イン
ピーダンスが被検体8に近い値を有し、音速が被検体8
より速い値を有する材料を用いるのが望ましい。例え
ば、音響レンズ18の材料としては、ポリメチルペンテ
ン、ポリエチレン、ポリスチレンなどのプラスチック系
のものを用いることができる。そして、音響レンズ18
における被検体8との接触面はほぼ平坦に形成されてい
る。
【0038】このような本実施例の構成により、上記第
1の実施例と同様に音圧に重みづけすることができ、か
つ広帯域で正規分布型の周波数特性を得ることができ
る。また、第1の音響整合層15で音波が拡散しても音
響レンズ18によって被検体8内において超音波ビーム
を集束することができる。したがって、高分解能の超音
波画像を得ることが可能なる。
【0039】なお、本実施例においては、第1の音響整
合層15上に設けた第2の音響整合層16の厚みをほぼ
均一の厚みに設定した場合について説明したが、このほ
か、第2の音響整合層16を第1の音響整合層15と同
様に中心部が最も厚く、外端部に至るに従い、次第に薄
くなるように形成し、しかも、最厚部の厚みが約4分の
1波長に設定した場合においても同様の効果が得られ
る。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
音波を送受信する圧電振動子と、この圧電振動子の超音
波送受信側の面に開口部の外端部を除いた領域で設けら
れた第1の音響整合層と、上記圧電振動子の外端部と上
記第1の音響整合層の上に上記圧電振動子の開口部全面
となる領域で設けられた第2の音響整合層とを備えてい
るので、中心部が最も高く、外端部に至るに従い、小さ
くなる音圧分布を持たせることができ、サイドローブレ
ベルを低減し、長焦点深度の超音波ビームパターンを形
成することができる。また、周波数特性も広帯域で単峰
性の特性を得ることができるので、パルス応答のリンギ
ングも短い時間で納めることができる。したがって、方
位方向および距離(深さ)方向の分解能が高い超音波画
像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における超音波探触子を
示す概略断面図
【図2】同超音波探触子の音圧分布図
【図3】同超音波探触子の周波数特性図
【図4】同超音波探触子の超音波ビーム特性図
【図5】本発明の第2の実施例における超音波探触子を
示す概略断面図
【図6】本発明の第3の実施例における超音波探触子を
示す概略断面図
【図7】従来の超音波探触子の一例を音圧分布とともに
示す概略断面図
【符号の説明】
1 圧電振動子 2 圧電体 3 電極 4 電極 5 第1の音響整合層 6 第2の音響整合層 7 バッキング材 8 被検体 11 圧電振動子 12 圧電体 13 電極 14 電極 15 第1の音響整合層 16 第2の音響整合層 17 バッキング材 18 音響レンズ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を送受信する圧電振動子と、この
    圧電振動子の超音波送受信側の面に開口部の外端部を除
    いた領域で設けられた第1の音響整合層と、上記圧電振
    動子の外端部と上記第1の音響整合層の上に上記圧電振
    動子の開口部全面となる領域で設けられた第2の音響整
    合層とを備えた超音波探触子。
  2. 【請求項2】 圧電振動子が超音波送受信方向に対して
    凹面形状に形成され、第1の音響整合層が中心付近で厚
    く、外端に至るに従い、次第に薄くなるような不均一の
    厚みに形成された請求項1記載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】 第1の音響整合層の最も厚くなる中心部
    の厚みがほぼ4分の1波長の厚みである請求項2記載の
    超音波探触子。
  4. 【請求項4】 圧電振動子が平板状に形成され、第1の
    音響整合層が不均一な厚みで凸面形状に形成された請求
    項1記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】 第1の音響整合層の最も厚くなる中心部
    の厚みがほぼ4分の1波長の厚みである請求項4記載の
    超音波探触子。
  6. 【請求項6】 第1の音響整合層が被検体の音速より遅
    い材料で形成された請求項4または5記載の超音波探触
    子。
  7. 【請求項7】 第2の音響整合層上に音響レンズを備え
    た請求項4記載の超音波探触子。
  8. 【請求項8】 第1の音響整合層が被検体の音速と同
    じ、若しくは速い材料で形成された請求項7記載の超音
    波探触子。
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