JPH0718420A - コンデンサ用金属化プラスチックフィルム - Google Patents

コンデンサ用金属化プラスチックフィルム

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JPH0718420A
JPH0718420A JP14595493A JP14595493A JPH0718420A JP H0718420 A JPH0718420 A JP H0718420A JP 14595493 A JP14595493 A JP 14595493A JP 14595493 A JP14595493 A JP 14595493A JP H0718420 A JPH0718420 A JP H0718420A
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JP
Japan
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film
plastic film
metallized
capacitor
curl
Prior art date
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Pending
Application number
JP14595493A
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English (en)
Inventor
Isamu Moriguchi
勇 森口
Katsuya Ogawa
勝也 小川
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ベースとなるプラスチックフィルムのカール内
面を金属化したことを特徴とするコンデンサ用金属化プ
ラスチックフィルム。 【効果】本発明により、素子巻性が良好で、安定した耐
電圧のコンデンサを達成出来るコンデンサ用金属化フィ
ルムを得ることが出来た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ用金属化プ
ラスチックフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムは、その優れた電
気特性から広く電気用途に用いられており、コンデンサ
もそのひとつである。該コンデンサ用途においては、小
型軽量化や性能向上を目的に、プラスチックフィルムの
薄膜化や電極を金属箔からプラスチックフィルムを金属
化する金属化プラスチックフィルムに移行することなど
が進められてきた。
【0003】ここで金属化とはコンデンサを構成するに
あたり、真空蒸着などの方法によりプラスチックフィル
ムの表面上に直接金属層を形成し、これを電極とするも
のである。通常金属化プラスチックフィルムは巻き取り
工程を経てコンデンサに仕上げられる。コンデンサには
その構造から巻回型と積層型があるが、巻回型のみなら
ず積層型であっても切断前の母素子は大径巻き取り軸な
どに巻き取られるのが一般的である。
【0004】このようにコンデンサ製造上不可欠な工程
である巻き取り工程において、金属化プラスチックフィ
ルムの変形は巻き取り作業を阻害するものである。なか
でもカールと呼ばれる金属化プラスチックフィルムが丸
まる現象の悪影響は大きい。例えば、あるコンデンサ素
子を巻き終えて金属化プラスチックフィルムを切断し、
次のコンデンサ素子を巻き始める際、切断部を起点に金
属化プラスチックフィルムがカールして巻き取り軸に届
かず巻き取れなかったり、巻き取れても一対をなすふた
つの電極が巻き芯部分で接触して導通状態になりコンデ
ンサとして機能しないなどの不良が発生する。
【0005】このため、巻き取り速度や巻き取り張力な
どの巻き取り条件を金属化プラスチックフィルムの種類
毎に極めて狭い範囲にコントロールして作業しているの
が現状である。また最近では巻き取り機の改良により、
バーンオフと呼ばれる巻き始め及び巻き終わりの金属層
を除去して次素子用巻き取り軸で次素子の巻き始め部分
を把持した後、プラスチックフィルムを切断する方式を
採用するなどの工夫がなされてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者で
は生産性が低下したり人による監視の必要が生ずるなど
の不具合が生じることになり、また後者では巻き取り機
の更新が必要となるためコストが上がるなどの欠点があ
った。
【0007】本発明者らはかかる課題に鑑み、カールを
せず巻き取り性に優れたコンデンサ用金属化プラスチッ
クフィルムを提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のコンデンサ用金
属化プラスチックフィルムは、プラスチックフィルムに
おいて、カールの湾曲内面を金属化したことを特徴とす
る。
【0009】金属化プラスチックフィルムのカールは、
ベースとなるプラスチックフィルムと金属化によって得
られる金属層の異なる2層を一体化することにより発生
するものと考えられる。
【0010】即ち、寸法変化挙動の比較的大きいプラス
チックフィルムと寸法変化挙動の比較的小さい金属層が
一体化する過程や一体化した後で、物理的あるいは熱的
なストレスを受けたときに、該2層の各々の歪の程度が
異なる結果として起こる現象である。
【0011】このとき、プラスチックフィルム面が内側
(金属面が外側)となる向きに金属化プラスチックフィ
ルムがカールしようとする作用が働く。
【0012】一方、プラスチックフィルムは梱包、保
管、運搬などの際の取扱い性や加工などの作業性を考慮
して、巻状物とされるため巻きぐせがつく。あるいは、
プラスチックフィルムの製造過程における条件によって
プラスチックフィルム自身がカールしていることが多
い。
【0013】従って、このプラスチックフィルムのカー
ル内面を金属化することが必須である。プラスチックフ
ィルムのカール外面を金属化すると金属化プラスチック
フィルムのカールを助長することになり、むしろ悪化さ
せることになる。
【0014】プラスチックフィルムのカールは、金属化
を目的とする面を内側とする向きに0回転以上1回転以
下であることが好ましい。0回転未満(即ち金属化を目
的とする面を外側とする向きにカールする)では、前述
のごとく金属化プラスチックフィルムのカールを助長さ
せるので不適当である。
【0015】また、1回転を越えると金属化した後も支
障をきたす程度の金属化面を内側とした向きのカールが
残ってしまい不適当である。
【0016】より好ましくはプラスチックフィルムのカ
ールは、金属化を目的とする面を内側とする向きに1/
8回転以上6/8回転以下である。
【0017】プラスチックフィルムの金属化する面を金
属層を形成し易くするためにコロナ放電処理などの表面
処理を施すことが知られているが、該処理をプラスチッ
クフィルムのカール内面に施すと良いことはいうまでも
ない。
【0018】コンデンサ用途に用いられる金属層の金属
としては、アルミニウム、亜鉛、銅、錫、銀、ニッケル
などの単独や併用が例示されるが、特に限定されるもの
ではない。
【0019】また、金属層の厚さは、特に限定されるも
のではなく、目的に応じて適宜選択すればよい。但し、
金属層の厚さが厚い程金属化面を外側とする向きにカー
ルしようとする性状が強くなる傾向がある。
【0020】また金属層を形成する方法としては、真空
蒸着法、スパッタリング法、イオンビーム法などが例示
されるが、特に限定されるものではない。
【0021】本発明に用いるプラスチックフィルムとし
ては、特に限定されるものではなく、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリフ
ェニレンサルファイドフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、ポリエチレンフィルム、ポリスチレンフィルム、
ポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィル
ムなどが例示される。なかでもフィルム自身のカールの
程度が大きいポリプロピレンフィルムに好適である。
【0022】本発明に用いるプラスチックフィルムとし
ては、無延伸フィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フ
ィルムのいずれでも良く、その製造法は限定されるもの
ではない。
【0023】本発明に用いるプラスチックフィルムの厚
さは特に限定されるものではないが、一般には薄いもの
の方が効果が大きく、特に6μm以下の厚さで顕著であ
る。
【0024】本発明の金属化プラスチックフィルムのマ
ージン(電気絶縁目的などにより金属化面の中に設けら
れる金属層のない部分)仕様は特に限定されるものでは
なく、通常のタイプ以外に例えばTDマージン、T型マ
ージンなどと呼ばれる島状の金属層を形成するものであ
っても差し支えない。
【0025】勿論、本発明のフィルムを使用するコンデ
ンサの型式は、限定されるものではない。例えば、巻回
型であっても、積層型であっても、あるいは乾式であっ
ても、油浸式であってもかまわない。
【0026】次に、本発明の金属化プラスチックフイル
ムの製造方法の一例について説明する。但し、本発明は
以下の製造方法に限定されるものではない。
【0027】プラスチック樹脂を溶融し、スリットを施
したTダイよりシート状に押出し、これを長手方向及び
幅方向に適当な温度で延伸する。こうして得たフィルム
のカール内面に必要に応じて金属層を設けるためのコロ
ナ放電処理を施す。こうして得たフィルムを真空蒸着装
置にセットし、フィルムのカール内面に、目的に応じた
金属を所定の膜抵抗になるように蒸着する。この蒸着フ
ィルムをにスリットし、コンデンサ素子を作るための2
リール一対の蒸着リールとする。
【0028】
【測定法及び評価法】次に、本発明に用いる測定法及び
評価方法について説明する。
【0029】(1)カール フィルムを巾10mm長さ200mmの大きさに長手方
向に長く裁断し、該サンプルの一端を固定して吊し、7
0gの荷重を掛けた状態で長手方向の一端から100m
mの点をハサミで素早く切断して固定した側の切断部の
カール回転度とその向きを調べる。
【0030】尚、向きは金属化面もしくは金属化を目的
とした面が内側となるものを「+」、金属化面もしくは
金属化を目的とした面が外側となるものを「−」とし
た。
【0031】(2)膜抵抗 フィルムの幅方向の中央部から、幅10mm、長さ25
0mmの大きさに長手方向に長く裁断したサンプルを採
取し、東洋メタライジング製薄膜抵抗測定器を用いて測
定した。
【0032】(3)素子巻性 通常のコンデンサ作成工程同様の素子巻きを行ない、1
00個のコンデンサ素子を得るのに次素子が巻きつかな
い回数を調べた。このときの主要素子巻条件は次の通
り。
【0033】素子巻機 :皆藤製作所製KAW−4L 素子巻速度:2000rpm 張力 :600g
【0034】(4)耐電圧性 素子巻性の評価用で得た100個のコンデンサ素子に1
00Vの交流電圧を10秒間印加し、ショートした個数
を調べた。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0036】実施例1 ポリプロピレン樹脂を溶融し、スリットを施したTダイ
より押出し冷却固化した後、該シートを長さ方向に4.
5倍に延伸し、次いで幅方向に8倍に延伸し、さらに熱
処理し、厚さ6μmのポリプロピレンフィルムを得た。
このフィルムのカール内面にコロナ放電処理した。
【0037】このフィルムを真空蒸着機中にセットし、
カール内面(コロナ放電処理を施した面)に、アルミニ
ウムを膜抵抗が4.0Ω/□になるように蒸着した。こ
のフィルムをスリットし、全幅50mm、マージン幅
2.0mmの金属化ポリプロピレンフィルムを得た。
【0038】この金属化ポリプロピレンフィルム一対2
リールを用いて素子巻してコンデンサ素子を作り、該素
子の端面に金属溶射を施し、この溶射金属からリードを
取り出した。このとき、コンデンサの容量は10μFで
あった。
【0039】この金属化ポリプロピレンフィルムとコン
デンサ素子について評価を行なった。結果を表1に示
す。
【0040】実施例2 蒸着金属を亜鉛とした以外は、実施例1と同様に実施し
た。結果を表1に示す。
【0041】実施例3 ポリプロピレンフィルムの厚さを4μmとした以外は、
実施例1と同様に実施した。結果を表1に示す。
【0042】実施例4 膜抵抗を1.7Ω/□とした以外は、実施例3と同様に
実施した。結果を表1に示す。
【0043】比較例1 ポリプロピレンフィルムのカール外面にコロナ放電処理
を施し、該面を金属化した以外は、実施例1と同様に実
施した。結果を表1に示す。
【0044】比較例2 ポリプロピレンフィルムの厚さを4μmとし、蒸着金属
を亜鉛とした以外は、比較例1と同様に実施した。結果
を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明により、素子巻性が良好で、安定
した耐電圧のコンデンサを達成出来るコンデンサ用金属
化フィルムを得ることが出来た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースとなるプラスチックフィルムのカ
    ール内面を金属化したことを特徴とするコンデンサ用金
    属化プラスチックフィルム。
JP14595493A 1993-06-17 1993-06-17 コンデンサ用金属化プラスチックフィルム Pending JPH0718420A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14595493A JPH0718420A (ja) 1993-06-17 1993-06-17 コンデンサ用金属化プラスチックフィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14595493A JPH0718420A (ja) 1993-06-17 1993-06-17 コンデンサ用金属化プラスチックフィルム

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Publication Number Publication Date
JPH0718420A true JPH0718420A (ja) 1995-01-20

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ID=15396878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14595493A Pending JPH0718420A (ja) 1993-06-17 1993-06-17 コンデンサ用金属化プラスチックフィルム

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JP (1) JPH0718420A (ja)

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