JPH0718275A - 重質油エマルジョンの製造方法 - Google Patents
重質油エマルジョンの製造方法Info
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- JPH0718275A JPH0718275A JP16201293A JP16201293A JPH0718275A JP H0718275 A JPH0718275 A JP H0718275A JP 16201293 A JP16201293 A JP 16201293A JP 16201293 A JP16201293 A JP 16201293A JP H0718275 A JPH0718275 A JP H0718275A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 重質油分を高濃度で含有していながら従来の
液体燃料が有する流動性を発現し、かつ貯蔵安定性に優
れた重質油エマルジョン燃料を提供する。 【構成】 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) とを分
散機に供給して攪拌することにより、重質油60〜85重量
%、水10〜40重量%及び界面活性剤0.01〜5重量%を含
有する水中油滴型エマルジョンを製造するに際し、重質
油(A) と水(B)と界面活性剤(C) との供給比率又は供給
流量、あるいは分散機の攪拌強度のうち少なくとも1つ
以上の条件を周期的に変化させ、異なる条件による水中
油滴型エマルジョンの混合物を得る。
液体燃料が有する流動性を発現し、かつ貯蔵安定性に優
れた重質油エマルジョン燃料を提供する。 【構成】 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) とを分
散機に供給して攪拌することにより、重質油60〜85重量
%、水10〜40重量%及び界面活性剤0.01〜5重量%を含
有する水中油滴型エマルジョンを製造するに際し、重質
油(A) と水(B)と界面活性剤(C) との供給比率又は供給
流量、あるいは分散機の攪拌強度のうち少なくとも1つ
以上の条件を周期的に変化させ、異なる条件による水中
油滴型エマルジョンの混合物を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重質油エマルジョンの製
造方法に関する。更に詳しくは、特定の粒度分布を有す
る重質油の水中油滴型エマルジョンであって、高濃度で
あるにもかかわらず低粘度でハンドリング性に優れ、か
つ貯蔵安定性に優れる、重油代替燃料として有用な重質
油エマルジョンの製造方法に関するものである。
造方法に関する。更に詳しくは、特定の粒度分布を有す
る重質油の水中油滴型エマルジョンであって、高濃度で
あるにもかかわらず低粘度でハンドリング性に優れ、か
つ貯蔵安定性に優れる、重油代替燃料として有用な重質
油エマルジョンの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
エネルギー源として最も多量に使用されてきた石油が、
その埋蔵量の限界やそれに伴う価格の高騰がおこってお
り、石油代替エネルギーの開発が要請されている。この
ような背景から、新たな化石資源として、オイルサンド
やビチューメン、さらに石油の蒸留残渣やアスファルト
等の重質油の燃料化が検討されている。
エネルギー源として最も多量に使用されてきた石油が、
その埋蔵量の限界やそれに伴う価格の高騰がおこってお
り、石油代替エネルギーの開発が要請されている。この
ような背景から、新たな化石資源として、オイルサンド
やビチューメン、さらに石油の蒸留残渣やアスファルト
等の重質油の燃料化が検討されている。
【0003】しかしながら、これらの重質油は通常減圧
蒸留残分である 420〜450 ℃以上の重質留分を約60〜70
重量%以上含有する油状物質で、そのままでは流動しな
いか、または数万センチポイズ以上の高粘性を有してい
る。そのため、燃料として使用するには、 280〜300 ℃
などの高温にしないとハンドリング性の悪いことや燃焼
時の霧化に問題があり、また、燃焼ボイラーの配管など
の閉塞トラブルを起こしやすくきわめて使用しにくい燃
料である。このような高粘性である重質油を常温におい
ても流動性を持たせる方法としては、水中油滴型エマル
ジョンとすることが有効である。一般にエマルジョンは
油と水と必要に応じて界面活性剤とを分散機に通過させ
ることにより得られる。
蒸留残分である 420〜450 ℃以上の重質留分を約60〜70
重量%以上含有する油状物質で、そのままでは流動しな
いか、または数万センチポイズ以上の高粘性を有してい
る。そのため、燃料として使用するには、 280〜300 ℃
などの高温にしないとハンドリング性の悪いことや燃焼
時の霧化に問題があり、また、燃焼ボイラーの配管など
の閉塞トラブルを起こしやすくきわめて使用しにくい燃
料である。このような高粘性である重質油を常温におい
ても流動性を持たせる方法としては、水中油滴型エマル
ジョンとすることが有効である。一般にエマルジョンは
油と水と必要に応じて界面活性剤とを分散機に通過させ
ることにより得られる。
【0004】従来、プラントは製品が一定の品質で製造
されるように制御されることが常識と考えられてきた。
例えば、連続生産を実施する場合、重質油および水およ
び界面活性剤等のエマルジョンを構成する組成物の供給
量や乳化せしめる分散機の攪拌強度は変化しないように
制御するのが常識であり、積極的に変化させることは通
常考えつかないことである。
されるように制御されることが常識と考えられてきた。
例えば、連続生産を実施する場合、重質油および水およ
び界面活性剤等のエマルジョンを構成する組成物の供給
量や乳化せしめる分散機の攪拌強度は変化しないように
制御するのが常識であり、積極的に変化させることは通
常考えつかないことである。
【0005】しかし、重質油をホモジナイザー等の分散
機(乳化機)で単純に乳化したり、石油蒸留残分をミル
等で粉砕した場合には、エマルジョン燃料として最適な
粒度分布が得られず、粒度分布の比較的狭い、下記に定
義する均等数n値が 1.8より大きいものとなってしま
う。このような粒度分布を持つ重質油エマルジョンで
は、本発明が目的とする高濃度/低粘度/貯蔵安定性に
優れたエマルジョンを得ることはできない。
機(乳化機)で単純に乳化したり、石油蒸留残分をミル
等で粉砕した場合には、エマルジョン燃料として最適な
粒度分布が得られず、粒度分布の比較的狭い、下記に定
義する均等数n値が 1.8より大きいものとなってしま
う。このような粒度分布を持つ重質油エマルジョンで
は、本発明が目的とする高濃度/低粘度/貯蔵安定性に
優れたエマルジョンを得ることはできない。
【0006】また、特開昭53−104434号公報には重質油
エマルジョン燃料の噴霧乾燥方法、特開昭61−247757号
公報にはビチューメンエマルジョンの製造方法が記載さ
れ、これらの方法では平均粒子径を規定しているが、こ
れら公報記載のエマルジョン燃料では、重質油分の粒径
分布の制御についてなんら検討がなされていない。ま
た、重質油分が70重量%を超えるような高濃度でエマル
ジョン化した場合、従来のような製造方法によればエマ
ルジョンの粒径分布は単分散に近いため高粘度となって
流動性が悪くなり、加えて高粘度ゆえに油滴が壊れ易く
貯蔵安定性が悪化する。このため、実質的にはハンドリ
ング性の制約から高濃度化は困難であった。
エマルジョン燃料の噴霧乾燥方法、特開昭61−247757号
公報にはビチューメンエマルジョンの製造方法が記載さ
れ、これらの方法では平均粒子径を規定しているが、こ
れら公報記載のエマルジョン燃料では、重質油分の粒径
分布の制御についてなんら検討がなされていない。ま
た、重質油分が70重量%を超えるような高濃度でエマル
ジョン化した場合、従来のような製造方法によればエマ
ルジョンの粒径分布は単分散に近いため高粘度となって
流動性が悪くなり、加えて高粘度ゆえに油滴が壊れ易く
貯蔵安定性が悪化する。このため、実質的にはハンドリ
ング性の制約から高濃度化は困難であった。
【0007】このように従来の製造技術では重質油分の
高濃度化や貯蔵安定性におのずと限界があり、満足すべ
きエマルジョン燃料が得られていない。従って、本発明
の目的は、重質油分を高濃度で含有していながら従来の
液体燃料が有する流動性を発現し、かつ貯蔵安定性に優
れた重質油エマルジョン燃料を提供することにある。
高濃度化や貯蔵安定性におのずと限界があり、満足すべ
きエマルジョン燃料が得られていない。従って、本発明
の目的は、重質油分を高濃度で含有していながら従来の
液体燃料が有する流動性を発現し、かつ貯蔵安定性に優
れた重質油エマルジョン燃料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、近年のコンピュータによる
制御技術のめざましい発達により粒径を変化させ得る操
作条件を周期的に変化させるといった制御も十分可能な
ものとなってきたことから、意識的に操作条件を周期的
に変化させることにより、得られる重質油エマルジョン
の粒度分布をコントロールできることに着目して本発明
を完成するにいたった。すなわち、本発明は、下記1)〜
3)に示す重質油エマルジョンの製造方法に係わるもので
ある。
解決すべく鋭意研究の結果、近年のコンピュータによる
制御技術のめざましい発達により粒径を変化させ得る操
作条件を周期的に変化させるといった制御も十分可能な
ものとなってきたことから、意識的に操作条件を周期的
に変化させることにより、得られる重質油エマルジョン
の粒度分布をコントロールできることに着目して本発明
を完成するにいたった。すなわち、本発明は、下記1)〜
3)に示す重質油エマルジョンの製造方法に係わるもので
ある。
【0009】1)重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) と
を分散機に供給して攪拌することにより、重質油60〜85
重量%、水10〜40重量%及び界面活性剤0.01〜5重量%
を含有する水中油滴型エマルジョンを製造するに際し、
以下の(a) 〜(c) の条件の少なくとも1つ以上の条件を
周期的に変化させ、異なる条件による水中油滴型エマル
ジョンの混合物を得ることを特徴とする重質油エマルジ
ョンの製造方法。
を分散機に供給して攪拌することにより、重質油60〜85
重量%、水10〜40重量%及び界面活性剤0.01〜5重量%
を含有する水中油滴型エマルジョンを製造するに際し、
以下の(a) 〜(c) の条件の少なくとも1つ以上の条件を
周期的に変化させ、異なる条件による水中油滴型エマル
ジョンの混合物を得ることを特徴とする重質油エマルジ
ョンの製造方法。
【0010】(a) 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C)
との供給比率 (b) 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) との供給流量 (c) 分散機の攪拌強度 2)エマルジョン中の重質油が、油滴として 100μm 以下
の粒子径を有する粒子が80重量%以上を占め、かつ下記
(1) 式に示すロジンラムラー分布関数において、累積フ
ルイ上重量10%に対応する粒子径(μm )と、累積フル
イ上重量90%に対応する粒子径(μm )の2点から求ま
る均等数nが、 0.5〜1.8 の範囲である粒度分布をもつ
ことを特徴とする上記1)記載の重質油エマルジョンの製
造方法。
との供給比率 (b) 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) との供給流量 (c) 分散機の攪拌強度 2)エマルジョン中の重質油が、油滴として 100μm 以下
の粒子径を有する粒子が80重量%以上を占め、かつ下記
(1) 式に示すロジンラムラー分布関数において、累積フ
ルイ上重量10%に対応する粒子径(μm )と、累積フル
イ上重量90%に対応する粒子径(μm )の2点から求ま
る均等数nが、 0.5〜1.8 の範囲である粒度分布をもつ
ことを特徴とする上記1)記載の重質油エマルジョンの製
造方法。
【0011】R(D)= 100 exp{−(D/Dc)n} …(1) ただし R;累積フルイ上重量%、 D;粒子径、 n;定数
(均等数)、Dc;定数(粒度特性数) 〔ロジンラムラー分布関数については、例えば、日刊工
業新聞社発行の粉体工学会編「粉体工学便覧」7〜11頁
を参照〕。
(均等数)、Dc;定数(粒度特性数) 〔ロジンラムラー分布関数については、例えば、日刊工
業新聞社発行の粉体工学会編「粉体工学便覧」7〜11頁
を参照〕。
【0012】3)温度25℃におけるエマルジョンの粘度が
100〜3000センチポイズであることを特徴とする上記1)
又は2)記載の重質油エマルジョンの製造方法。
100〜3000センチポイズであることを特徴とする上記1)
又は2)記載の重質油エマルジョンの製造方法。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
方法においては、積極的に粒度分布をコントロールして
最適な粒度分布を有するエマルジョンを得るために、分
散機に供給する重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) と
の供給比率や供給流量、あるいは分散機の攪拌強度の少
なくとも1つ以上の条件を周期的に変化させて、異なる
条件による水中油滴型エマルジョンの混合物を得てい
る。このような本発明の方法は、経時的にエマルジョン
の粒度が変化するために、得られるエマルジョン混合物
は最適な粒度分布を有することができ、目的とする高濃
度/低粘度/貯蔵安定性に優れたエマルジョンを得るこ
とができる。
方法においては、積極的に粒度分布をコントロールして
最適な粒度分布を有するエマルジョンを得るために、分
散機に供給する重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) と
の供給比率や供給流量、あるいは分散機の攪拌強度の少
なくとも1つ以上の条件を周期的に変化させて、異なる
条件による水中油滴型エマルジョンの混合物を得てい
る。このような本発明の方法は、経時的にエマルジョン
の粒度が変化するために、得られるエマルジョン混合物
は最適な粒度分布を有することができ、目的とする高濃
度/低粘度/貯蔵安定性に優れたエマルジョンを得るこ
とができる。
【0014】本発明で使用する分散機は、剪断速度(翼
周速度/クリアランス)が 2000s-1以上が好ましく、さ
らに好ましくは 20000〜100000 s-1程度に相当する攪拌
強度を与えられるもので、ホモミキサ、ホモジナイザ、
ラインミキサ、コロイドミル、サンドミル、マイルダ
ー、スタティックミキサ、モーションレスミキサ等の一
般に使用されている乳化機や分散機の使用が可能であ
る。好ましくは、ホモミキサ、ラインミキサ、マイルダ
ーである。
周速度/クリアランス)が 2000s-1以上が好ましく、さ
らに好ましくは 20000〜100000 s-1程度に相当する攪拌
強度を与えられるもので、ホモミキサ、ホモジナイザ、
ラインミキサ、コロイドミル、サンドミル、マイルダ
ー、スタティックミキサ、モーションレスミキサ等の一
般に使用されている乳化機や分散機の使用が可能であ
る。好ましくは、ホモミキサ、ラインミキサ、マイルダ
ーである。
【0015】本発明で、周期的に変化させる操作条件で
ある、分散機に供給する重質油(A)と水(B) と界面活性
剤(C) の供給比率や供給流量、あるいは分散機の攪拌強
度を変化させるパターンは特に限定されず、サインカー
ブの如く変化させても、ステップ応答の如く変化させて
も、これら以外の任意のパターンで変化させても、ある
いはこれらを組み合わせても構わない。また周期的に変
化させる際の周期は、特に限定されないが、好ましくは
2〜180 秒、より好ましくは5〜60秒である。
ある、分散機に供給する重質油(A)と水(B) と界面活性
剤(C) の供給比率や供給流量、あるいは分散機の攪拌強
度を変化させるパターンは特に限定されず、サインカー
ブの如く変化させても、ステップ応答の如く変化させて
も、これら以外の任意のパターンで変化させても、ある
いはこれらを組み合わせても構わない。また周期的に変
化させる際の周期は、特に限定されないが、好ましくは
2〜180 秒、より好ましくは5〜60秒である。
【0016】重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) との
供給比率は、(A) と(B) と(C) との合計重量に対して、
(A) 60〜85重量%、(B) 10〜40重量%、(C) 0.01〜5重
量%の範囲で変化させる。(A) と(B) と(C) との供給流
量は、分散機の処理能力に対して好ましくは30〜100
%、より好ましくは50〜100 %の範囲で変化させる。分
散機の攪拌強度は、好ましくは剪断速度2000s-1以上、
更に好ましくは20000〜40000s-1の範囲で周期的に変化
させる。また、乳化温度は 100℃未満が好ましく、さら
に好ましくは60〜90℃である。
供給比率は、(A) と(B) と(C) との合計重量に対して、
(A) 60〜85重量%、(B) 10〜40重量%、(C) 0.01〜5重
量%の範囲で変化させる。(A) と(B) と(C) との供給流
量は、分散機の処理能力に対して好ましくは30〜100
%、より好ましくは50〜100 %の範囲で変化させる。分
散機の攪拌強度は、好ましくは剪断速度2000s-1以上、
更に好ましくは20000〜40000s-1の範囲で周期的に変化
させる。また、乳化温度は 100℃未満が好ましく、さら
に好ましくは60〜90℃である。
【0017】本発明で使用される重質油とは、常温では
流動性に乏しく高温に加熱しないと流動しない油で、好
ましくは常圧での沸点 340℃以上の成分を90重量%以上
含む下記油が含まれる。 石油系アスファルト類およびその油の混合物 石油系アスファルト各種処理物、その中間製品、残
渣及びそれらの混合物 常温で流動しない高流動点油あるいは原油 石油系タールピッチ及びその油混合物 ビチューメン類、天然アスファルト、オリノコター
ル 本発明において、最終的に混合物として得られるエマル
ジョン中の重質油濃度は60〜85重量%、好ましくは70〜
80重量%である。重質油濃度が60重量%未満となると発
熱量が低下すると共に、場合によっては直接燃焼が困難
になる。また、重質油濃度が85重量%を超えるとエマル
ジョンの粘度が高くなり流動性が低下すると共に、貯蔵
中に粒子の合一や凝集が起こり貯蔵安定性が低下する。
流動性に乏しく高温に加熱しないと流動しない油で、好
ましくは常圧での沸点 340℃以上の成分を90重量%以上
含む下記油が含まれる。 石油系アスファルト類およびその油の混合物 石油系アスファルト各種処理物、その中間製品、残
渣及びそれらの混合物 常温で流動しない高流動点油あるいは原油 石油系タールピッチ及びその油混合物 ビチューメン類、天然アスファルト、オリノコター
ル 本発明において、最終的に混合物として得られるエマル
ジョン中の重質油濃度は60〜85重量%、好ましくは70〜
80重量%である。重質油濃度が60重量%未満となると発
熱量が低下すると共に、場合によっては直接燃焼が困難
になる。また、重質油濃度が85重量%を超えるとエマル
ジョンの粘度が高くなり流動性が低下すると共に、貯蔵
中に粒子の合一や凝集が起こり貯蔵安定性が低下する。
【0018】本発明における界面活性剤としては、ノニ
オン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性
界面活性剤及び両性界面活性剤のうちから選ばれる1種
又は2種以上を使用する。使用し得る界面活性剤として
は下記のものが挙げられる。これらの中で、ノニオン性
界面活性剤とアニオン性界面活性剤の併用が好ましい。
オン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性
界面活性剤及び両性界面活性剤のうちから選ばれる1種
又は2種以上を使用する。使用し得る界面活性剤として
は下記のものが挙げられる。これらの中で、ノニオン性
界面活性剤とアニオン性界面活性剤の併用が好ましい。
【0019】<ノニオン性界面活性剤> (i)フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、ノ
ニルフェノール、ジノニルフェノール、ドデシルフェノ
ール、パラクミルフェノール、ビスフェノールAなどの
フェノール性水酸基を有する化合物のアルキレンオキシ
ド付加物。 (ii)アルキルフェノール、フェノール、メタクレゾー
ル、スチレン化フェノール、ベンジル化フェノールなど
のフェノール性水酸基を有する化合物のホルムアルデヒ
ド縮合物のアルキレンオキシド付加物。縮合度の平均は
1.2〜100 、好ましくは2〜20である。
ニルフェノール、ジノニルフェノール、ドデシルフェノ
ール、パラクミルフェノール、ビスフェノールAなどの
フェノール性水酸基を有する化合物のアルキレンオキシ
ド付加物。 (ii)アルキルフェノール、フェノール、メタクレゾー
ル、スチレン化フェノール、ベンジル化フェノールなど
のフェノール性水酸基を有する化合物のホルムアルデヒ
ド縮合物のアルキレンオキシド付加物。縮合度の平均は
1.2〜100 、好ましくは2〜20である。
【0020】(iii)炭素数2〜50の一価の脂肪族アルコ
ールのアルキレンオキシド付加物。 (iv) 炭素数2〜50の一価の脂肪族アミンのアルキレン
オキシド付加物。 (v)アルキレンオキシドのブロック又はランダム付加
重合物。 (vi)多価アルコールのアルキレンオキシド付加物。 (vii)多価アルコールと炭素数8〜18の脂肪酸とのエス
テルのアルキレンオキシド付加物。
ールのアルキレンオキシド付加物。 (iv) 炭素数2〜50の一価の脂肪族アミンのアルキレン
オキシド付加物。 (v)アルキレンオキシドのブロック又はランダム付加
重合物。 (vi)多価アルコールのアルキレンオキシド付加物。 (vii)多価アルコールと炭素数8〜18の脂肪酸とのエス
テルのアルキレンオキシド付加物。
【0021】(viii)エチレンジアミン、テトラエチレン
ジアミン、ポリエチレンイミン(分子量 600〜1万) な
どの複数個の活性水素を有する多価アミンのアルキレン
オキシド付加物。 (ix) トリグリセライド型油脂1モルと、多価アルコー
ル及び/又は水 0.1〜5モルとの混合物に、アルキレン
オキシドを付加反応させた生成物。
ジアミン、ポリエチレンイミン(分子量 600〜1万) な
どの複数個の活性水素を有する多価アミンのアルキレン
オキシド付加物。 (ix) トリグリセライド型油脂1モルと、多価アルコー
ル及び/又は水 0.1〜5モルとの混合物に、アルキレン
オキシドを付加反応させた生成物。
【0022】尚、上記(vi)、(vii) の多価アルコールと
しては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ソルビトール、ショ糖、ポリグリセリ
ン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等が例
示される。
しては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、ソルビトール、ショ糖、ポリグリセリ
ン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリプロピレングリコール等が例
示される。
【0023】<アニオン性界面活性剤> (I) ナフタリン、アルキルナフタリン、アルキルフェ
ノール、アルキルベンゼンなどの芳香族環化合物のスル
ホン酸又はスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物。好
ましくは、ホルムアルデヒドの平均縮合度は 1.2〜100
である。 (II) リグニンスルホン酸、リグニンスルホン酸塩、そ
の誘導体、リグニンスルホン酸とナフタリン、アルキル
ナフタリンなどの芳香族化合物のスルホン酸とのホルム
アルデヒド縮合物及びその塩。好ましくは、ホルムアル
デヒドの平均縮合度は 1.2〜50である。
ノール、アルキルベンゼンなどの芳香族環化合物のスル
ホン酸又はスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物。好
ましくは、ホルムアルデヒドの平均縮合度は 1.2〜100
である。 (II) リグニンスルホン酸、リグニンスルホン酸塩、そ
の誘導体、リグニンスルホン酸とナフタリン、アルキル
ナフタリンなどの芳香族化合物のスルホン酸とのホルム
アルデヒド縮合物及びその塩。好ましくは、ホルムアル
デヒドの平均縮合度は 1.2〜50である。
【0024】(III)ポリスチレンスルホン酸又はその塩
及びスチレンスルホン酸と他の共重合性モノマーとの共
重合体とその塩。好ましくは、分子量は 500〜50万であ
る。 (IV) ジシクロペンタジエンスルホン酸重合物又はその
塩。好ましくは、重合物の分子量は 500〜50万である。
及びスチレンスルホン酸と他の共重合性モノマーとの共
重合体とその塩。好ましくは、分子量は 500〜50万であ
る。 (IV) ジシクロペンタジエンスルホン酸重合物又はその
塩。好ましくは、重合物の分子量は 500〜50万である。
【0025】(V) 無水マレイン酸又は/及び無水イタ
コン酸と他の共重合性モノマーとの共重合体とその酸及
び塩。好ましくは、分子量は 500〜50万である。 (VI) 液状ポリブタジエンのマレイン化物及びその塩。
好ましくは、液状ポリブタジエンの分子量は 500〜20万
である。
コン酸と他の共重合性モノマーとの共重合体とその酸及
び塩。好ましくは、分子量は 500〜50万である。 (VI) 液状ポリブタジエンのマレイン化物及びその塩。
好ましくは、液状ポリブタジエンの分子量は 500〜20万
である。
【0026】(VII)親水基を分子中に1個又は2個持
つ、次のアニオン界面活性剤。 (a) 炭素数4〜18のアルコールの硫酸エステル塩。 (b) 炭素数4〜18のアルカン、アルケン又は/及びアル
キルアリールスルホン酸又はその塩。 (c) 活性水素を分子中に1個以上持つ化合物のアルキレ
ンオキシド付加物の硫酸化物又はリン酸エステル化物及
びそれらの塩。 (d) 炭素数4〜22の飽和又は不飽和脂肪酸のエステルで
あるスルホコハク酸塩。 (e) アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸又はその
塩。アルキル基は炭素数8〜18のアルキル基である。 (f) ロジン酸又はその塩。ロジン酸と高級脂肪酸の混合
酸であるトール油混酸とその塩。 (g) 炭素数4〜18のアルカン又はアルケン脂肪酸とその
塩。 (h) 下記の一般式で表されるα−スルホ脂肪酸エステル
塩。
つ、次のアニオン界面活性剤。 (a) 炭素数4〜18のアルコールの硫酸エステル塩。 (b) 炭素数4〜18のアルカン、アルケン又は/及びアル
キルアリールスルホン酸又はその塩。 (c) 活性水素を分子中に1個以上持つ化合物のアルキレ
ンオキシド付加物の硫酸化物又はリン酸エステル化物及
びそれらの塩。 (d) 炭素数4〜22の飽和又は不飽和脂肪酸のエステルで
あるスルホコハク酸塩。 (e) アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸又はその
塩。アルキル基は炭素数8〜18のアルキル基である。 (f) ロジン酸又はその塩。ロジン酸と高級脂肪酸の混合
酸であるトール油混酸とその塩。 (g) 炭素数4〜18のアルカン又はアルケン脂肪酸とその
塩。 (h) 下記の一般式で表されるα−スルホ脂肪酸エステル
塩。
【0027】
【化1】
【0028】(但し、R1は炭素数6〜22のアルキル基又
はアルケニル基、R2は炭素数1〜22のアルキル基、M は
1価又は2価の金属原子、NH4 あるいは有機アミン、n
は1又は2を表す。) 尚、上記(I)〜 (VII)の化合物について、塩としては
アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミンなどの
低級アミン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩
等が挙げられる。
はアルケニル基、R2は炭素数1〜22のアルキル基、M は
1価又は2価の金属原子、NH4 あるいは有機アミン、n
は1又は2を表す。) 尚、上記(I)〜 (VII)の化合物について、塩としては
アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミンなどの
低級アミン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩
等が挙げられる。
【0029】<カチオン性界面活性剤及び両性界面活性
剤>アルキル又は/及びアルケニルアミン塩、第4級ア
ンモニウム塩、アルキルベタイン、アルキルアミンオキ
サイド、アルキルアラニン、ポリアミート、ポリアミン
塩、イミダゾリン型両性界面活性剤、スルホベタイン型
両性界面活性剤等が挙げられる。
剤>アルキル又は/及びアルケニルアミン塩、第4級ア
ンモニウム塩、アルキルベタイン、アルキルアミンオキ
サイド、アルキルアラニン、ポリアミート、ポリアミン
塩、イミダゾリン型両性界面活性剤、スルホベタイン型
両性界面活性剤等が挙げられる。
【0030】本発明において、最終的に混合物として得
られるエマルジョン中の界面活性剤の配合量は0.01〜5
重量%の範囲であり、好ましくは 0.1〜1.0 重量%であ
る。0.01重量%未満の配合量では重質油の乳化および乳
化安定性の発現が不充分であり、5重量%を超える配合
量では不経済であるばかりでなく、乳化時の泡立ちや粒
径制御が困難となり好ましくない。界面活性剤は水溶液
として供給してもよく、その場合、水溶液中の水はエマ
ルジョン中の水の成分とみなす。
られるエマルジョン中の界面活性剤の配合量は0.01〜5
重量%の範囲であり、好ましくは 0.1〜1.0 重量%であ
る。0.01重量%未満の配合量では重質油の乳化および乳
化安定性の発現が不充分であり、5重量%を超える配合
量では不経済であるばかりでなく、乳化時の泡立ちや粒
径制御が困難となり好ましくない。界面活性剤は水溶液
として供給してもよく、その場合、水溶液中の水はエマ
ルジョン中の水の成分とみなす。
【0031】本発明において、最終的に混合物として得
られる重質油エマルジョン中の水の配合量は重要であ
り、10〜40重量%、さらに好ましくは15〜30重量%であ
る。水の配合量が10重量%未満であると、重質油の油滴
の粒度分布を最適化したり、界面活性剤の種類や使用量
を最適化しても、乳化安定性は良くならず流動性に劣る
エマルジョンしか得られない。また水の配合量が40重量
%を超えると、燃料としての発熱量が低下し直接燃焼が
困難になる場合もあり回避すべきである。
られる重質油エマルジョン中の水の配合量は重要であ
り、10〜40重量%、さらに好ましくは15〜30重量%であ
る。水の配合量が10重量%未満であると、重質油の油滴
の粒度分布を最適化したり、界面活性剤の種類や使用量
を最適化しても、乳化安定性は良くならず流動性に劣る
エマルジョンしか得られない。また水の配合量が40重量
%を超えると、燃料としての発熱量が低下し直接燃焼が
困難になる場合もあり回避すべきである。
【0032】本発明においては、必要に応じて更なる安
定性の向上を目的として、多価アルコール及び/又は高
分子安定剤の配合も可能である。多価アルコールとして
は、分子内に2個以上の水酸基を有し水に溶解するもの
であればよく、例えばグリセリン、ポリグリセリン、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、
グルコース等である。エマルジョン中の多価アルコール
の配合量は 0.1〜50重量%の範囲が好ましい。高分子安
定剤としては表1に示す分子量1万以上の各種水溶性高
分子の配合が可能であり、エマルジョン中の高分子安定
剤の配合量は 0.005〜3重量%の範囲が好ましい。
定性の向上を目的として、多価アルコール及び/又は高
分子安定剤の配合も可能である。多価アルコールとして
は、分子内に2個以上の水酸基を有し水に溶解するもの
であればよく、例えばグリセリン、ポリグリセリン、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、
グルコース等である。エマルジョン中の多価アルコール
の配合量は 0.1〜50重量%の範囲が好ましい。高分子安
定剤としては表1に示す分子量1万以上の各種水溶性高
分子の配合が可能であり、エマルジョン中の高分子安定
剤の配合量は 0.005〜3重量%の範囲が好ましい。
【0033】
【表1】
【0034】本来、エマルジョンは互いに溶け合わない
二種類の液体の一方が他方に細粒状に分散した状態にあ
り、二液の界面積の増大に伴い界面の自由エネルギーが
増大するために熱力学的に不安定な非平衡系であり、分
散状態は時間と共に変化し、エマルジョン状態は解消の
方向に向かう。界面の自由エネルギーを低減させ系の安
定性を向上させる目的で界面活性剤の使用が一般的であ
るが、いかに性能の良い界面活性剤を使用しても、界面
自由エネルギーはゼロにはならず、真に安定性の良いエ
マルジョンを得ることは困難である。また、単分散系に
近いほど高濃度化は困難である。
二種類の液体の一方が他方に細粒状に分散した状態にあ
り、二液の界面積の増大に伴い界面の自由エネルギーが
増大するために熱力学的に不安定な非平衡系であり、分
散状態は時間と共に変化し、エマルジョン状態は解消の
方向に向かう。界面の自由エネルギーを低減させ系の安
定性を向上させる目的で界面活性剤の使用が一般的であ
るが、いかに性能の良い界面活性剤を使用しても、界面
自由エネルギーはゼロにはならず、真に安定性の良いエ
マルジョンを得ることは困難である。また、単分散系に
近いほど高濃度化は困難である。
【0035】そこで、本発明者らは、系の安定化のため
には、重質油と水との界面積の増大を極力最小に抑え、
界面の自由エネルギーを低減させ、かつエマルジョンの
高濃度化のためには、重質油を高密度に充填できるよう
に粒子間空隙割合(空隙率)を極力小さくして、エマル
ジョンの流動化に必要な溶媒(水)量を最小にすること
が望ましいと考え、重質油の粒度分布が最適になるよう
にコントロールすることに着目し、上記のように分散機
に供給する重質油(A) と水(B)と界面活性剤(C)との供給
比率や供給流量、あるいは分散機の攪拌強度の少なくと
も1つ以上の条件を周期的に変化させて、異なる条件に
よる水中油滴型エマルジョンの混合物を得るようにした
のである。
には、重質油と水との界面積の増大を極力最小に抑え、
界面の自由エネルギーを低減させ、かつエマルジョンの
高濃度化のためには、重質油を高密度に充填できるよう
に粒子間空隙割合(空隙率)を極力小さくして、エマル
ジョンの流動化に必要な溶媒(水)量を最小にすること
が望ましいと考え、重質油の粒度分布が最適になるよう
にコントロールすることに着目し、上記のように分散機
に供給する重質油(A) と水(B)と界面活性剤(C)との供給
比率や供給流量、あるいは分散機の攪拌強度の少なくと
も1つ以上の条件を周期的に変化させて、異なる条件に
よる水中油滴型エマルジョンの混合物を得るようにした
のである。
【0036】本発明において特に好ましい粒度分布は、
前記(1) 式に示したロジンラムラー分布関数において、
累積フルイ上重量10%に対応する粒子径(μm )と、累
積フルイ上重量90%に対応する粒子径(μm )の2点か
ら求まる均等数nが0.5〜1.8の範囲となる粒度分布であ
り、さらに好ましくは 0.8〜1.5 の範囲となる粒度分布
である。この均等数nが1.8 を超えると、すなわち粒度
分布の範囲が狭く、よりシャープな分布であると、粒子
間空隙割合(空隙率)が増大し重質油の高濃度化が困難
となるばかりでなく、重質油と水との界面積が増大し界
面自由エネルギーの増大により、系の安定性が著しく低
下する。また、この均等数nが 0.5未満になると、すな
わち粒度分布の範囲が広くよりブロードな分布である
と、エマルジョンの製造が困難であると共に、粒子間空
隙割合の増大が起こり、エマルジョンの高濃度化が困難
となる。
前記(1) 式に示したロジンラムラー分布関数において、
累積フルイ上重量10%に対応する粒子径(μm )と、累
積フルイ上重量90%に対応する粒子径(μm )の2点か
ら求まる均等数nが0.5〜1.8の範囲となる粒度分布であ
り、さらに好ましくは 0.8〜1.5 の範囲となる粒度分布
である。この均等数nが1.8 を超えると、すなわち粒度
分布の範囲が狭く、よりシャープな分布であると、粒子
間空隙割合(空隙率)が増大し重質油の高濃度化が困難
となるばかりでなく、重質油と水との界面積が増大し界
面自由エネルギーの増大により、系の安定性が著しく低
下する。また、この均等数nが 0.5未満になると、すな
わち粒度分布の範囲が広くよりブロードな分布である
と、エマルジョンの製造が困難であると共に、粒子間空
隙割合の増大が起こり、エマルジョンの高濃度化が困難
となる。
【0037】一般に重質油をホモジナイザー等の分散機
(乳化機)で単純に乳化したり、石油蒸留残分をミル等
で粉砕した場合には、上述のような粒度分布要件を満足
するものが得られず、粒度分布の比較的狭い、均等数n
値が 1.8より大きいものとなる。このような粒度分布を
持つ重質油エマルジョンでは、本発明が目的とする高濃
度/低粘度/貯蔵安定性に優れたエマルジョンを得るこ
とは出来ない。
(乳化機)で単純に乳化したり、石油蒸留残分をミル等
で粉砕した場合には、上述のような粒度分布要件を満足
するものが得られず、粒度分布の比較的狭い、均等数n
値が 1.8より大きいものとなる。このような粒度分布を
持つ重質油エマルジョンでは、本発明が目的とする高濃
度/低粘度/貯蔵安定性に優れたエマルジョンを得るこ
とは出来ない。
【0038】本発明において、エマルジョン中の重質油
の油滴の平均粒径は3〜50μm であることが好ましく、
さらに 100μm 以下の粒子径を有する粒子が80重量%以
上を占めることが好ましく、特に1μm 以下の粒子径を
有する粒子が15重量%以下であることが好ましい。 100
μm より大きい粒子径を有する粗大粒子が多いと、燃料
としての燃焼時に未燃焼を起こし燃焼効率の低下をきた
すと共に、貯蔵時の沈澱やボイラー配管等の閉塞の原因
となり好ましくない。
の油滴の平均粒径は3〜50μm であることが好ましく、
さらに 100μm 以下の粒子径を有する粒子が80重量%以
上を占めることが好ましく、特に1μm 以下の粒子径を
有する粒子が15重量%以下であることが好ましい。 100
μm より大きい粒子径を有する粗大粒子が多いと、燃料
としての燃焼時に未燃焼を起こし燃焼効率の低下をきた
すと共に、貯蔵時の沈澱やボイラー配管等の閉塞の原因
となり好ましくない。
【0039】さらに本発明においては、温度25℃におけ
るエマルジョンの粘度が 100〜3000センチポイズである
ことが好ましく、さらに好ましくは 300〜1500センチポ
イズである。このエマルジョンの粘度が3000センチポイ
ズを超えると、ポンプ等での輸送が困難になり、ハンド
リング性が悪くなりボイラー等の燃料としては好ましく
ない。また、このエマルジョンの粘度が 100センチポイ
ズ未満になると、静置安定性が極端に悪くなり貯蔵時の
沈澱等でトラブルの原因となり易いため好ましくない。
るエマルジョンの粘度が 100〜3000センチポイズである
ことが好ましく、さらに好ましくは 300〜1500センチポ
イズである。このエマルジョンの粘度が3000センチポイ
ズを超えると、ポンプ等での輸送が困難になり、ハンド
リング性が悪くなりボイラー等の燃料としては好ましく
ない。また、このエマルジョンの粘度が 100センチポイ
ズ未満になると、静置安定性が極端に悪くなり貯蔵時の
沈澱等でトラブルの原因となり易いため好ましくない。
【0040】
【発明の効果】上述の如く、本発明の方法により得られ
る水中油滴型エマルジョンは、エマルジョン中の重質油
が特定の粒度分布を有するものであって、本発明の方法
により得られたエマルジョン燃料は水に比較的近い粘度
を示し、常温〜90℃の温度で十分な霧化が可能であり、
ハンドリング性に優れる燃料である。さらに、本発明の
方法により得られるエマルジョンは、重質油分が特定の
粒度分布を有するがために、極めて高濃度であるにもか
かわらず流動性に優れ、かつ長期間貯蔵しても沈澱や粘
度増加の起きない極めて安定性に優れたエマルジョン燃
料である。
る水中油滴型エマルジョンは、エマルジョン中の重質油
が特定の粒度分布を有するものであって、本発明の方法
により得られたエマルジョン燃料は水に比較的近い粘度
を示し、常温〜90℃の温度で十分な霧化が可能であり、
ハンドリング性に優れる燃料である。さらに、本発明の
方法により得られるエマルジョンは、重質油分が特定の
粒度分布を有するがために、極めて高濃度であるにもか
かわらず流動性に優れ、かつ長期間貯蔵しても沈澱や粘
度増加の起きない極めて安定性に優れたエマルジョン燃
料である。
【0041】本発明のエマルジョンにおいては重質油の
粒度分布が極めて重要な因子であり、従来の製造方法で
はエマルジョン燃料として最適な粒度分布にコントロー
ルすることはできない。本発明の方法により得られる、
特定の粒度分布を有する重質油の高濃度/低粘度エマル
ジョンは、従来エネルギー源として有効に利用されてい
なかったビチューメンやアスファルト等の重質油を、重
油代替燃料として使用可能ならしめる画期的なものであ
る。
粒度分布が極めて重要な因子であり、従来の製造方法で
はエマルジョン燃料として最適な粒度分布にコントロー
ルすることはできない。本発明の方法により得られる、
特定の粒度分布を有する重質油の高濃度/低粘度エマル
ジョンは、従来エネルギー源として有効に利用されてい
なかったビチューメンやアスファルト等の重質油を、重
油代替燃料として使用可能ならしめる画期的なものであ
る。
【0042】また、本発明によるエマルジョン燃料は、
重質油が高濃度であると共に水に近い低粘度であるがゆ
えに、従来から一般に使用されている重油燃焼用ボイラ
ーを改造することなく使用できると言う大きな特徴も有
している。さらに、重質油が微粒子であるために、燃焼
効率が高くまた燃焼後の窒素酸化物の低減が図れる。
重質油が高濃度であると共に水に近い低粘度であるがゆ
えに、従来から一般に使用されている重油燃焼用ボイラ
ーを改造することなく使用できると言う大きな特徴も有
している。さらに、重質油が微粒子であるために、燃焼
効率が高くまた燃焼後の窒素酸化物の低減が図れる。
【0043】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
明はこれらに限定されるものではない。
【0044】実施例1 アラビアンライト原油から得られたアスファルト(比重
1.015,粘度 595cp/100 ℃、軟化点度29℃、針入度 3
70/25℃)、及びノニオン系界面活性剤(ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル、花王(株)製 エマル
ゲン921)とアニオン系界面活性剤(オレイン酸カリ石
鹸、花王(株)製 OSソープ)との重量比1:1(界
面活性剤基準)の界面活性剤水溶液を用い、図1に示し
た装置でエマルジョンを調製した。即ち、特殊機化工業
(株)製のラインミキサ(PL-SL型)5中に、1からアス
ファルトを供給ポンプ3により、2から界面活性剤水溶
液を供給ポンプ4によりそれぞれ供給し、アスファルト
と水と界面活性剤との供給比率を周期的に変化させて、
ラインミキサ5の剪断速度を30000s-1としてエマルジョ
ンを調製した。供給比率は水と界面活性剤との供給流量
を一定にしておいて、アスファルトの供給流量を10秒を
1サイクルとして 750〜850 g/min の範囲において変
化させた。界面活性剤水溶液の供給流量は210g/min
であり、水中の界面活性剤濃度は水100gに対して界面
活性剤5gとした。乳化終了後、得られたエマルジョン
6は一昼夜20℃恒温室にて放置冷却した後、粒度、粘
度、貯蔵安定性を下記方法で測定した。結果を表2に示
した。
1.015,粘度 595cp/100 ℃、軟化点度29℃、針入度 3
70/25℃)、及びノニオン系界面活性剤(ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテル、花王(株)製 エマル
ゲン921)とアニオン系界面活性剤(オレイン酸カリ石
鹸、花王(株)製 OSソープ)との重量比1:1(界
面活性剤基準)の界面活性剤水溶液を用い、図1に示し
た装置でエマルジョンを調製した。即ち、特殊機化工業
(株)製のラインミキサ(PL-SL型)5中に、1からアス
ファルトを供給ポンプ3により、2から界面活性剤水溶
液を供給ポンプ4によりそれぞれ供給し、アスファルト
と水と界面活性剤との供給比率を周期的に変化させて、
ラインミキサ5の剪断速度を30000s-1としてエマルジョ
ンを調製した。供給比率は水と界面活性剤との供給流量
を一定にしておいて、アスファルトの供給流量を10秒を
1サイクルとして 750〜850 g/min の範囲において変
化させた。界面活性剤水溶液の供給流量は210g/min
であり、水中の界面活性剤濃度は水100gに対して界面
活性剤5gとした。乳化終了後、得られたエマルジョン
6は一昼夜20℃恒温室にて放置冷却した後、粒度、粘
度、貯蔵安定性を下記方法で測定した。結果を表2に示
した。
【0045】<測定方法> 粒度;レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置((株)堀
場製作所製、LA700)により行った。 均等数n;粒度測定結果より、累積フルイ上重量10%に
対応する粒子径と累積フルイ上重量90%に対応する粒子
径とをフィッティングにより求め、ロジンラムラー分布
関数から誘導した上記計算式(1) により求めた。 粘度;東京計器製造所製B型粘度計(型式BM)により、
ローターNo. 3,4を用い、25℃、60rpm にて回転開始
1分後の値を測定した。
場製作所製、LA700)により行った。 均等数n;粒度測定結果より、累積フルイ上重量10%に
対応する粒子径と累積フルイ上重量90%に対応する粒子
径とをフィッティングにより求め、ロジンラムラー分布
関数から誘導した上記計算式(1) により求めた。 粘度;東京計器製造所製B型粘度計(型式BM)により、
ローターNo. 3,4を用い、25℃、60rpm にて回転開始
1分後の値を測定した。
【0046】貯蔵安定性;沈降試験管(3cmφ×30cm)
に重質油エマルジョンを液深が25cmになるように仕込
み、25℃で静置1ケ月後の状態を観察し、表面層での水
の分離及び沈降試験管下部での重質油の分離を以下に示
す3ランクでそれぞれ評価した。
に重質油エマルジョンを液深が25cmになるように仕込
み、25℃で静置1ケ月後の状態を観察し、表面層での水
の分離及び沈降試験管下部での重質油の分離を以下に示
す3ランクでそれぞれ評価した。
【0047】○:分離なし △:分離少し有り(1〜5mm) ×:分離有り(5mm以上) 実施例2 実施例1と同一のアスファルトと界面活性剤水溶液を用
いて、アスファルトと水と界面活性剤との供給流量を周
期的に変化させて、他の条件は実施例1と同一としエマ
ルジョンを調製した。供給比率はアスファルト/界面活
性剤水溶液=800/210(重量比)で一定とし、供給流量
を、10秒を1サイクルとしてアスファルトは 750〜850
g/min の範囲において、また界面活性剤水溶液は 197
〜223 g/min の範囲において変化させた。界面活性剤
水溶液の水中の界面活性剤濃度は水 100gに対して界面
活性剤5gとした。乳化終了後、一昼夜20℃恒温室にて
放置冷却した後、実施例1と同様にして粒度、粘度、貯
蔵安定性を測定した。結果を表2に示した。
いて、アスファルトと水と界面活性剤との供給流量を周
期的に変化させて、他の条件は実施例1と同一としエマ
ルジョンを調製した。供給比率はアスファルト/界面活
性剤水溶液=800/210(重量比)で一定とし、供給流量
を、10秒を1サイクルとしてアスファルトは 750〜850
g/min の範囲において、また界面活性剤水溶液は 197
〜223 g/min の範囲において変化させた。界面活性剤
水溶液の水中の界面活性剤濃度は水 100gに対して界面
活性剤5gとした。乳化終了後、一昼夜20℃恒温室にて
放置冷却した後、実施例1と同様にして粒度、粘度、貯
蔵安定性を測定した。結果を表2に示した。
【0048】実施例3 実施例1と同一のアスファルトと界面活性剤水溶液を用
いて、ラインミキサの剪断速度を 25000〜35000s-1の範
囲で、10秒を1サイクルとして変化させ、アスファルト
の供給流量は 800g/min 、界面活性剤水溶液の供給流
量は210g/minとした以外は実施例1と同様にしてエマ
ルジョンを調製した。乳化終了後、一昼夜20℃恒温室に
て放置冷却した後、実施例1と同様にして粒度、粘度、
貯蔵安定性を測定した。結果を表2に示した。
いて、ラインミキサの剪断速度を 25000〜35000s-1の範
囲で、10秒を1サイクルとして変化させ、アスファルト
の供給流量は 800g/min 、界面活性剤水溶液の供給流
量は210g/minとした以外は実施例1と同様にしてエマ
ルジョンを調製した。乳化終了後、一昼夜20℃恒温室に
て放置冷却した後、実施例1と同様にして粒度、粘度、
貯蔵安定性を測定した。結果を表2に示した。
【0049】実施例4 実施例1と同一のアスファルトと界面活性剤水溶液を用
いて、ラインミキサの剪断速度を 25000〜35000s-1の範
囲で、10秒を1サイクルとして変化させるとともに、ア
スファルトの供給流量を、10秒を1サイクルとして 750
〜850 g/minの範囲において変化させ、界面活性剤水
溶液の供給流量は 210g/min とした以外は実施例1と
同様にしてエマルジョンを調製した。乳化終了後、一昼
夜20℃恒温室にて放置冷却した後、実施例1と同様にし
て粒度、粘度、貯蔵安定性を測定した。結果を表2に示
した。
いて、ラインミキサの剪断速度を 25000〜35000s-1の範
囲で、10秒を1サイクルとして変化させるとともに、ア
スファルトの供給流量を、10秒を1サイクルとして 750
〜850 g/minの範囲において変化させ、界面活性剤水
溶液の供給流量は 210g/min とした以外は実施例1と
同様にしてエマルジョンを調製した。乳化終了後、一昼
夜20℃恒温室にて放置冷却した後、実施例1と同様にし
て粒度、粘度、貯蔵安定性を測定した。結果を表2に示
した。
【0050】比較例1 アスファルトの供給流量を 800g/min 、界面活性剤水
溶液の供給流量を 210g/min で一定とした以外は実施例
1と同じ条件でエマルジョンを得た。乳化終了後、一昼
夜20℃恒温室にて放置冷却した後、実施例1と同様にし
て粒度、粘度、貯蔵安定性を測定した。結果を表2に示
した。
溶液の供給流量を 210g/min で一定とした以外は実施例
1と同じ条件でエマルジョンを得た。乳化終了後、一昼
夜20℃恒温室にて放置冷却した後、実施例1と同様にし
て粒度、粘度、貯蔵安定性を測定した。結果を表2に示
した。
【0051】
【表2】
【0052】表2から明らかなように、実施例1〜4は
均等数nの各測定値が本発明の意図するところであり、
エマルジョンの重質油濃度が80重量%という極めて高濃
度であるにもかかわらず、その粘度は1000センチポイズ
以下であり、極めて良好なハンドリング性を確保してお
り、また貯蔵安定性も実用上十分に満足すべきものであ
る。一方、比較例1で調製したエマルジョンは均等数n
が1.88と大きく、粒度分布がシャープである。従ってエ
マルジョンの粘度が8700センチポイズと極めて高く重油
代替燃料としては不適当である。また、貯蔵安定性も不
十分であり、実用性に乏しい。
均等数nの各測定値が本発明の意図するところであり、
エマルジョンの重質油濃度が80重量%という極めて高濃
度であるにもかかわらず、その粘度は1000センチポイズ
以下であり、極めて良好なハンドリング性を確保してお
り、また貯蔵安定性も実用上十分に満足すべきものであ
る。一方、比較例1で調製したエマルジョンは均等数n
が1.88と大きく、粒度分布がシャープである。従ってエ
マルジョンの粘度が8700センチポイズと極めて高く重油
代替燃料としては不適当である。また、貯蔵安定性も不
十分であり、実用性に乏しい。
【図1】本発明の実施例で用いた装置の略示断面図であ
る。
る。
1 アスファルト 2 界面活性剤水溶液 3 供給ポンプ 4 供給ポンプ 5 ラインミキサ 6 エマルジョン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯部 和雄 和歌山県和歌山市弘西674−68 (72)発明者 山下 忠一 横浜市中区千鳥町八番地 日本石油株式会 社中央技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) と
を分散機に供給して攪拌することにより、重質油60〜85
重量%、水10〜40重量%及び界面活性剤0.01〜5重量%
を含有する水中油滴型エマルジョンを製造するに際し、
以下の(a) 〜(c) の条件の少なくとも1つ以上の条件を
周期的に変化させ、異なる条件による水中油滴型エマル
ジョンの混合物を得ることを特徴とする重質油エマルジ
ョンの製造方法。 (a) 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) との供給比率 (b) 重質油(A) と水(B) と界面活性剤(C) との供給流量 (c) 分散機の攪拌強度 - 【請求項2】 エマルジョン中の重質油が、油滴として
100μm 以下の粒子径を有する粒子が80重量%以上を占
め、かつ下記(1) 式に示すロジンラムラー分布関数にお
いて、累積フルイ上重量10%に対応する粒子径(μm )
と、累積フルイ上重量90%に対応する粒子径(μm )の
2点から求まる均等数nが、0.5〜1.8の範囲である粒度
分布をもつ請求項1記載の重質油エマルジョンの製造方
法。 R(D)= 100 exp{−(D/Dc)n} …(1) ただし R;累積フルイ上重量%、 D;粒子径、 n;定数
(均等数)、Dc;定数(粒度特性数) - 【請求項3】 温度25℃におけるエマルジョンの粘度が
100〜3000センチポイズである請求項1又は2記載の重
質油エマルジョンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16201293A JPH0718275A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 重質油エマルジョンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16201293A JPH0718275A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 重質油エマルジョンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0718275A true JPH0718275A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15746379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16201293A Pending JPH0718275A (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | 重質油エマルジョンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0718275A (ja) |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP16201293A patent/JPH0718275A/ja active Pending
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