JPH07182024A - 自動車用診断装置 - Google Patents

自動車用診断装置

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JPH07182024A
JPH07182024A JP5324068A JP32406893A JPH07182024A JP H07182024 A JPH07182024 A JP H07182024A JP 5324068 A JP5324068 A JP 5324068A JP 32406893 A JP32406893 A JP 32406893A JP H07182024 A JPH07182024 A JP H07182024A
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Kenji Kamiya
健治 神谷
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  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハードウエアの大幅な変更・追加することな
く、車両に発生するさまざまな異常に柔軟に対応できる
とともに異常が発生した原因、箇所等の特定が容易な自
動車用診断装置を得ることを目的とする。 【構成】 マイコン12は自己診断用のマイコンで、電子
制御装置(以下ECU)10に入力される車両の各状態を
車両制御用のマイコン11を通して入力し、バックアップ
RAM12d内の自己診断プログラムを用いて車両の自己
診断を行う。また自己診断プログラムは、外部診断装置
(以下チェッカ)をECU10に接続することによって通
信経路30、相互通信回路13を通して変更、追加すること
ができる。診断結果はバックアップRAM12d内に記憶
保持され、チェッカを接続して表示することができる。
なお自己診断プログラムはプログラムの実行周期及び実
行の要否を示すデータを有しており、データが正常なと
きのみ自己診断プログラムが実行される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車の制御系の異常に
対し、オンボードで診断が行える自動車用診断装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両に発生する故障等の異常を診
断する自己診断装置が車両に設けられている。この自己
診断装置は一般に車両に搭載される電子制御装置に内蔵
され、自己診断装置内に予め記憶されている自己診断プ
ログラムに従い、各種センサ等から電子制御装置内に入
力された車両走行中のさまざまな情報をもとに故障等の
異常を検出するというものである。そして異常が検出さ
れると使用者に対しては警告ランプを点灯することで異
常の発生を知らせるとともに、ディーラーのサービスマ
ン等に対しては予め定められた異常に対応するコード
(以下、ダイアグコードと称する)を記憶保持するとい
うものであった。ディーラー等ではダイアグコードを読
み出し、このダイアグコードをもとに異常の発生箇所の
特定、修理を行っていた。
【0003】また特開平 4-43139号公報に開示されてい
るように、不必要な診断を行わないようにするために通
常は電子制御装置内に診断プログラムを持たず、例えば
定期点検でディーラーに車両を持ち込んだとき等診断を
希望するときにのみ外部の装置から予め用意された診断
プログラムを転送して、診断を行うというものがあっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のような
自己診断装置は電子制御装置のメモリ規模、コスト等に
より制限を受けるため必ずしも充分な機能を備えている
とはいえず、異常の発生箇所の特定にも限界があった。
そのうえ、異常によっては使用者がある特定の状態で運
転を行ったときにのみ発生するというものがあり、この
ような異常は再現が困難であるため、異常の発生箇所、
発生原因の特定が非常に困難であった。また、自己診断
プログラムは通常、電子制御装置製造時にリードオンリ
ーメモリ(以下、ROMと略称)に書き込まれるため車
両が市場に出てから変更することは不可能であるため、
さまざまな市場不具合に対して柔軟に対応することがで
きなかった。
【0005】また後者の特開平 4-43139号公報に開示さ
れているような診断装置についても同様に、車両が市場
に出てから診断プログラムを変更することは不可能であ
るため、さまざまな市場不具合に対して柔軟に対応する
ことができず、使用者の特定の運転状態でのみ発生する
異常の発生箇所、発生原因の特定も非常に困難であっ
た。
【0006】そこでディーラー等では自己診断プログラ
ムと比較してより高精度な診断が行える外部診断装置を
電子制御装置に接続し異常を再現し異常発生箇所を特定
するといった方法で自己診断プログラムでは対応しきれ
ないような異常に対応している。しかしこのような方法
をとっても使用者の特定の使用条件でのみ発生するよう
な異常を再現することは困難である。また、このような
外部診断装置を車両に搭載するとしてもハードウエアの
大幅な変更・追加を要し、車両の搭載スペースやコスト
等の制限を考慮すると非常に困難であった。
【0007】そこで本発明では前述のようにハードウエ
アの大幅な変更・追加をすることなく、さまざまな異常
に柔軟に対応できるとともに異常が発生した原因・箇所
の特定が容易な自動車用診断装置を得ることを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明が講じた手段は、車両制御系の制御装置とと
もに車両に搭載され、前記車両制御系の異常を診断する
自己診断装置と、前記車両の外部に前記自己診断装置と
着脱可能に設けられ、前記自己診断装置との間で通信を
行う外部装置とを備える自動車用診断装置において、前
記自己診断装置は、前記車両制御系の診断を行う診断プ
ログラムが予め記憶保持されている第1記憶手段と、前
記診断プログラムによる診断の結果を記憶保持する第2
記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶保持された前記診
断プログラムを実行し、得られた診断結果を前記第2記
憶手段に記憶保持させるプログラム実行手段とを有し、
前記外部装置は、前記第1記憶手段に記憶保持されてい
る前記診断プログラムを変更するプログラム変更手段
と、前記第2記憶手段に記憶保持された前記診断結果を
表示する診断結果表示手段とを有することを特徴とする
自動車用診断装置という技術的手段である。
【0009】
【作用】自己診断装置は車両の制御を行う制御装置とと
もに前記車両に搭載され、前記車両の制御系の異常を診
断するものである。前記自己診断装置は前記車両制御系
の診断を行う診断プログラムが予め記憶保持された第1
記憶手段を有している。前記診断プログラムはプログラ
ム実行手段によって実行されその診断結果は第2記憶手
段に記憶保持される。
【0010】外部装置は前記車両の外部に前記自己診断
装置と着脱可能に設けられるとともに、プログラム変更
手段と診断結果表示手段とを有している。プログラム変
更手段は前記第1記憶手段に記憶された診断プログラム
を変更することができる。また診断結果表示手段は前記
第2記憶手段に記憶された診断結果を表示することがで
きる。
【0011】
【発明の効果】本発明によれば診断プログラムは外部装
置により変更可能であるため、診断対象に応じて柔軟に
対応できるようになる。しかも診断プログラムは自己診
断装置内で実行され、得られた診断結果は自己診断装置
内に記憶される。これにより特殊な状態で発生する異常
に対してもハードウエアを追加することなく異常箇所、
原因の特定が容易に行えるようになる。
【0012】このため本発明を適用することで、ハード
ウエアの大幅な変更・追加をすることなく車両に発生す
るさまざまな異常に柔軟に対応できるとともに、異常箇
所、原因の特定が容易な自動車用診断装置が得られる。
【0013】
【実施例】本発明をエンジン用電子制御装置に適用した
実施例を図面に基づき説明する。図1は電子制御装置
(以下、ECUと略称)10のハードウエア構成を示し
た図である。ECU10は、デジタルインターフェース
14を通してアイドルスイッチ50、トランスミッショ
ンのニュートラルスイッチ51、スタータスイッチ52
の状態を入力するとともに、アナログインターフェース
15とアナログ/デジタルコンバータ16を通してエア
フロメータ60、エンジン冷却水温センサ61、吸気温
センサ62、スロットル開度センサ63、バッテリ電圧
センサ64、O 2センサ65からの信号をデジタル信号
として入力する。更に所定クランク角毎に発生するエン
ジン回転信号40とエンジン気筒判別信号41は入力さ
れたあと波形整形回路18によって波形整形される。
【0014】マイコン11は1チップにCPU11a、
ROM11b、RAM11c、バックアップRAM(以
下、B/U RAMと略称)11dが設けられている。マイ
コン11は上記信号を各々入力し、予め定められた制御
仕様に従って燃料噴射量、点火時期を演算しその演算結
果を出力インターフェース17を通して燃料噴射弁7
1、イグナイタ70に対して噴射弁駆動信号、点火信号
を各々出力する。その外にも所定周期毎にエアコンバル
ブ制御装置(以下、ACV制御装置と略称)72、排出
ガス再循環制御装置(以下、EGR制御装置と略称)7
3、警告ランプ74を車両の運転状態に従って駆動す
る。
【0015】マイコン12はマイコン11と同様に1チ
ップにCPU12a、ROM12b、RAM12c、B/
U RAM12dが設けられている。マイコン12は自己
診断用のマイコンであり、そのメモリ内の自己診断プロ
グラムに従って車両各部の異常を診断する。具体的にマ
イコン12はマイコン11との間でダイレクトメモリア
クセス(以下、DMAと略称)通信を行い、上記のよう
な各入力量を受けこの入力量から車両各部の正常、異常
を判定するとともに判定結果をマイコン11に送る。そ
して異常発生時にはマイコン11により警告ランプ74
が点灯され異常の発生を使用者に知らせる。
【0016】なお、ここでいうDMA通信とは、ランダ
ムアクセスメモリ(以下、RAMと略称)の転送エリア
先頭アドレスと転送バイト数を指定するだけで、図示し
ないDMAコントローラによりRAM内の値をシリアル
転送することができるものであり、ソフトウエア負荷が
増加することなく通信が行えるものである。更にマイコ
ン12は相互通信回路13、通信ケーブル30を通して
外部診断装置(以下、チェッカと略称)20に接続さ
れ、双方向シリアル通信を行うことができる。そしてこ
のような構成により、チェッカの要求に従いマイコン1
1、12メモリ内の任意の情報を読み書きすることが可
能となる。
【0017】次にマイコン12に記憶される通常走行時
の診断プログラムの例としてエアフロメータ60と冷却
水温センサ61の異常検出処理について図2、3のフロ
ーチャートに基づいて説明する。図2のフローチャート
はエアフロメータ60の異常検出ルーチンであり実施例
においては65ms毎に実行される。ステップ001、0
02にてエアフロメータ60の出力値が所定範囲内にあ
るか否かを判別する。所定範囲内にあるときはステップ
005にて異常継続カウンタCDAFMをクリアしたの
ちステップ006、007にてエアフロメータ正常判定
フラグをセットするとともに、異常判定フラグをリセッ
トする。エアフロメータ60の出力値が所定範囲を超え
ているときは異常が発生したとしてステップ004にて
異常判定フラグをセットして処理を抜ける。
【0018】図3のフローチャートは冷却水温センサ6
1の異常検出ルーチンであり実施例においては65ms毎
に実行される。まずエンジン始動時であるときステップ
101、102にてカウンタCDANKIがクリアされ
る。なおCDANKIは本ルーチンと無関係にエンジン
始動からの経過時間を計測するカウンタである。ステッ
プ103でエンジン始動後120s経過したか否かが判
断され、経過していないときは正常・異常判定を行わな
いで処理を抜ける。始動後120s経過している場合は
ステップ104にて現在の冷却水温THWが所定温度以
上であるか否かが判別され、所定温度以上であるときは
ステップ106、107にて冷却水温センサ正常判定フ
ラグをセットするとともに、異常判定フラグをリセット
する。THWが所定温度未満の場合は異常が発生したと
してステップ105にて異常判定フラグをセットして処
理を抜ける。
【0019】上記のような各異常検出処理によって正常
判定フラグおよび異常判定フラグがセットされると表1
に示すように正常、異常、未判定が判定され、異常であ
ると判定された場合は警告ランプ74を点灯して使用者
に異常発生を知らせるとともに、異常の発生箇所、種類
等に対応して予め定められたダイアグコードを記憶・保
持する。
【0020】
【表1】
【0021】ディーラーや修理工場において、実施例の
自己診断装置を用いて異常発生箇所を特定し、修理する
場合の一連の作業手順を図4のフローチャートに基づい
て説明する。まずステップ401にてチェッカ20をE
CU10に接続し、ステップ402にてダイアグコード
を読出すとともにこのダイアグコードに従って該当する
各部をチェックする。ここで異常発生箇所が特定できた
場合はステップ411にて修理を行い車両を使用者に返
却する。
【0022】異常発生箇所の特定が困難なときは自己診
断プログラムをチェッカより転送し、転送された自己診
断プログラムによる診断を行う。実施例では表2に示す
ような4つのモードを持っており、まずステップ403
ではモード*0にて自己診断プログラムをマイコン12
のB/U RAM12dに転送する。プログラムが転送され
るとステップ404ではモード*1にて転送された自己
診断プログラムの実行を指示し、ステップ405にてチ
ェッカを取り外す。この後車両を走行させてみて異常を
再現する。ここで(図4中、Aの範囲参照)異常が再現
できない場合であっても一度使用者に車両を返却するこ
ともできる。
【0023】こうして異常が再現されたら、ステップ4
07で再びチェッカを取りつけ、ステップ408ではモ
ード*2にて診断結果をチェッカを通して読み出す。読
み出した診断結果に基づいて異常発生箇所を特定し修理
等の対策を講じる。そして最後にステップ410にてB/
U RAM12d内の自己診断プログラムを消去する。な
お、図4のフローチャートではステップ405にてチェ
ッカを取り外すようにしているが自己診断プログラムは
自己診断装置自体で実行されるため、チェッカ接続の有
無に関わらず診断を行える。
【0024】
【表2】
【0025】チェッカ20とECU10間の通信は図5
に示すフォーマットにより、先頭3byteヘッダに続いて
各1byteのモード指定、CPUNo. 、各2byteのアドレ
ス、データ(またはプログラム)を1度に送受すること
ができる。次にB/U RAM12dのプログラム転送領域
のマップを図6に基づいて説明する。転送領域先頭の2
byteXOBDFM、XOBDFはモード*1(プログラ
ムの実行指示モード)で指示された自己診断プログラム
の実行周期を記憶する領域であり、詳細は後述する。
【0026】3byte目のSOBDからが自己診断プログ
ラムの転送エリアであり、XOBDFM、XOBDFで
指示された実行周期に従ってSOBDがサブルーチンコ
ールされる。自己診断プログラムはSOBDXのリター
ン命令で終了する。SOBDX以降は診断結果を記憶す
るための領域である。なお自己診断プログラムは前述の
通信フォーマットに従って2byteずつ転送される。
【0027】実行周期について図7に基づき説明する。
図7はXOBDFM、XOBDFの各ビットを示してい
る。XOBDFMはXOBDFをビット反転したミラー
であり、実行周期のチェックを行う際に用いられる。X
OBDFのbit 0とbit 1をともに0とすると実行周期
の指示がないものとしてプログラムは実行されない。bi
t 0=1、bit 1=0と指示すると65ms毎にSOBD
がサブルーチンコールされプログラムが実行される。bi
t 0=0、bit 1=1と指示すると1s毎にSOBDが
サブルーチンコールされプログラムが実行される。XO
BDFは前述の通信フォーマットに従ってXOBDFM
とともに指示される。サブルーチンコールを1s 毎に行
うときのXOBDFX、OBDFMの指示例を図8に示
す。
【0028】なお自己診断プログラムがB/U RAM内に
転送されていないときノイズ等によってXOBDFに値
が書き込まれてしまうとマイコンが暴走し、正常な制御
が行われなくなる恐れがある。そこで実施例ではXOB
DFをビット反転したXOBDFMを作っておき、両者
が不一致のときはB/U RAMを初期化する。これにより
車両の異常な誤動作が防止される。
【0029】図9はECU10内で処理されるベースル
ーチンを示している。ベースルーチンはROM11bに
記憶されているもので、従来から行われているステップ
902の燃料噴射量演算やステップ903の点火時期演
算等が行われる。更に実施例ではステップ904にて前
述のXOBDFとミラーのXOBDFMをチェックしミ
ラーが壊れていたらB/U RAMが異常であると判断し、
ステップ905でマイコン11、12のB/U RAM11
d、12dを初期化する。
【0030】図10は65ms毎の割り込みによって前述
のベースルーチンと並列的に処理されるルーチンを示し
ている。このルーチンも前述のベースルーチンと同様に
ROM11bに記憶されているもので、従来から行われ
ているステップ1001の警告灯の点灯操作が行われ
る。更に実施例ではステップ1002にて前述のXOB
DFを読み込み、ステップ1003でbit 0をチェック
する。bit 0=1のときはステップ1004にて自己診
断プログラムをコールし、bit 0=0のときは処理を抜
ける。これによって自己診断プログラムが転送されてお
り、このプログラムが65ms毎に実行されるものである
とき自己診断プログラムを実行する。
【0031】図11は1s毎の割り込みによって前述の
ベースルーチンと並列的に処理されるルーチンを示して
いる。このルーチンも前述のベースルーチンと同様にR
OM11bに記憶されているもので、ステップ1101
では図示しないACV制御装置の制御プログラムで決定
された制御状態(VSV1開放又は閉鎖)に応じたAC
V制御装置の駆動処理、ステップ1102では図示しな
いEGR制御装置の制御プログラムで決定された制御状
態(VSV2開放又は閉鎖)に応じたEGR制御装置の
駆動処理が行われる。更に実施例ではステップ1103
にて前述のXOBDFを読み込み、ステップ1104で
bit 1をチェックする。bit 1=1のときはステップ1
105にて自己診断プログラムをコールし、bit 1=0
のときは処理を抜ける。これによって自己診断プログラ
ムが転送されており、このプログラムが1s毎に実行さ
れるものであるとき自己診断プログラムを実行する。
【0032】なお実行された自己診断プログラムは全て
リターン命令で終了しているので、診断後は通常の処理
に復帰する。また図10、11におけるSOBDは、実
行タイミングをマイコン11からマイコン12へDMA
通信により指示する事で実行される。次に図12に示す
フローチャートおよび図13に示すB/U RAMのマップ
に基づき異常診断プログラムの一例を説明する。図12
に示すフローチャートはエアフロメータ診断用プログラ
ムを示しており、このプログラムは65ms毎に実行され
る。まずステップ1201ではフラグXENDが0か否
かを判別する。フラグXENDは異常診断が行われたと
きにセットされるもので、XEND=1のときは既に異
常診断が行われたことを示し、このときは処理を抜け
る。XEND=0のときはステップ1202にて前述の
エアフロメータ異常フラグがセットされているか否かを
判別する。エアフロメータ異常フラグがセットされてい
ないときは処理を抜ける。そしてエアフロメータ異常フ
ラグがセットされているときはステップ1203に進
む。
【0033】ステップ1203〜1205ではエアフロ
メータ異常発生時の吸入空気量GN、エンジン回転数N
E、冷却水温THW等のエンジン状態を示すパラメータ
をB/U RAM12dにストアする。このときエンジン状
態を示すパラメータは前述のとおりマイコン11よりD
MA通信によってマイコン12に転送される。更にステ
ップ1206にてフラグXENDをセット(XEND←
1)し処理を抜ける。
【0034】以上の処理を行うことによってエアフロメ
ータ異常発生時のエンジン状態が記憶できるので異常の
再現が容易となる。なお記憶されたエンジン状態を示す
パラメータはチェッカを接続し、読み出すことができ
る。図13に示すのは前述のエアフロメータ診断用プロ
グラムのマップである。エアフロメータ診断用プログラ
ムは前述のように65ms毎に実行されるので、XOBD
Fは$01、XOBDFMは$FEである。SOBDか
らプログラムが始まりプログラムのあとに異常発生時の
エンジン状態を示すパラメータが記憶される領域となっ
ている。
【0035】次に図14に示すフローチャートおよび図
15に示すB/U RAMのマップに基づき異常診断プログ
ラムの他の例を説明する。図14に示すフローチャート
は冷却水温センサ診断用プログラムを示しており、この
プログラムは1s毎に実行される。まずステップ140
1ではフラグXENDが0か否かを判別する。これは前
述のステップ1201と同一なので説明を省略する。
【0036】ステップ1402ではエンジン始動時か否
かを判定する。始動時である場合はステップ1404、
1405にてタイマカウンタC10Sをクリアし、変数
INDEXに診断結果記憶領域の先頭アドレスKIND
EXをストアする。始動時でない場合はステップ140
3にてC10Sをインクリメントする。ステップ140
6ではC10Sが10s以上か否かが判別され、10s以
下のときはステップ1412に、10s以上のときはス
テップ1407でC10Sがクリアされる。
【0037】ステップ1408では前述のINDEXが
診断結果記憶領域の最終アドレスKINDEXE以上か
否かを判別し、INDEXがKINDEXE以上のとき
は診断結果記憶領域すべてにデータが記憶されていると
してステップ1412に進む。INDEXがKINDE
XE以下のときはステップ1409に進む。ステップ1
410〜1411ではINDEXに示されるアドレスに
冷却水温THW、INDEX+1に示されるアドレスに
吸入空気温THA等のエンジン状態を示すパラメータを
B/U RAM12dにストアする。このときエンジン状態
を示すパラメータは前述のエアフロメータ診断用プログ
ラムと同様に、マイコン11よりDMA通信によってマ
イコン12に転送される。
【0038】ステップ1412では前述の冷却水温セン
サ異常フラグに基づいてフラグがセットされているとき
は異常発生としてフラグXENDをセットし処理を抜け
る。冷却水温センサ異常フラグがセットされていないと
きは処理を抜ける。以上の処理を行うことによって冷却
水温センサ異常発生時までの10s毎のエンジン状態が
記憶できるので異常の再現が容易となる。なお記憶され
たエンジン状態を示すパラメータはチェッカを接続し、
読み出すことができる。
【0039】図15に示すのは前述の冷却水温センサ診
断用プログラムのマップである。冷却水温センサ診断用
プログラムは前述のように1s毎に実行されるので、X
OBDFは$02、XOBDFMは$FDである。SO
BDからプログラムが始まりプログラムのあとに異常発
生時のエンジン状態を示すパラメータが記憶される領域
の先頭アドレスKINDEX、終了アドレスKINDE
XEとなっている。更にタイマカウンタC10S及び変
数INDEXが格納される領域となっている。
【0040】以上の実施例によればオフボードの診断装
置を追加することなく、車両が市場に出たあともさまざ
まな異常に対応した診断プログラムを追加変更すること
ができるようになる。また診断プログラムを転送した状
態で使用者に車両を返却できるので、使用者特有の運転
状況でのみ発生しディーラーなどで再現することが困難
であるような異常に対しても対応が容易となる。
【0041】なお、本実施例において吸入空気量に対し
ては65msといった短い周期で診断プログラムを実行し
ている。これは吸入空気量のようにエンジン、車両の動
きに応じて瞬時に変動するものに対しては、短い周期で
診断プログラムを実行して異常解析のためのデータを確
実に検出、記憶させる必要があるからである。つまり、
診断プログラムの実行周期を短くすることで異常診断の
解析精度を高めることができる。
【0042】一方、冷却水温に対しては1sといった比
較的長い周期で診断プログラムを実行している。これは
冷却水温の挙動がエンジン始動からの爆発行程の累積回
数に応じて徐々に上昇していくのみであるという特性を
考慮し設定されたものである。つまり、不必要に診断プ
ログラムを実行して処理負荷および異常解析のためのデ
ータ記憶エリアを増やさずとも、充分な解析精度が得ら
れる範囲で比較的長い周期に設定されたものである。
【0043】このようにその特性を考慮して各診断対象
に対応した診断プログラム実行周期を設定することによ
って、処理負荷ならびに解析のためのデータ記憶エリア
を増やさずとも、所望の解析用データを確実に記憶でき
るようになる。また、診断プログラムの実行周期および
実行の要否を指示するXOBDFをXOBDFのミラー
であるXOBDFMを用いてチェックを行っている。仮
に、診断プログラムが書き込まれていない状態で、ノイ
ズ等によりXOBDFのbit0もしくはbit1がセ
ットされてしまった場合、ミラーによるチェックを行わ
ないときは診断プログラムが書き込まれていないために
マイコンが暴走してしまう。しかし、実施例のようにX
OBDFをXOBDFのミラーであるXOBDFMを用
いてチェックを行い不一致ならばXOBDF、XOBD
FMを含めて全てのB/U RAMがクリアされるため上記
のような誤動作を防止することができる。
【0044】更に、実施例では診断プログラムによる診
断が終了し、異常箇所の特定がなされたあと診断プログ
ラムを消去している。これにより不必要なときに診断プ
ログラムが実行されることがなくなり、通常の車両制御
に支障をきたすことがなくなる。実施例では2つの1チ
ップマイコンを用いるとともに、2つのマイコン間でD
MA通信を用いたデータの送受を行っていたが、1つの
マイコン内で処理を行ってもよく、機能を分割して3つ
以上のマイコンで処理を行ってもよい。そしてECUと
チェッカとの通信は双方向シリアル通信を行っているが
パラレルにしてもよい。しかし、診断プログラムおよび
診断結果の転送をより少ない通信路にて行うことでEC
U機能の制限を緩和できるため双方向シリアル通信を行
うことが望ましい。
【0045】また実施例では診断プログラム、診断結果
をB/U RAMに転送したがB/U RAMに限定されること
なく図1に示すようにE2-PROM19を設け、これに
診断プログラム、診断結果を転送してもよく、フラッシ
ュPROM等を用いても同様の効果が得られる。更に実
施例では診断プログラムの実行周期を65msと1sの2
つの例についてのみ説明したが本発明はこれらの実行周
期に限定されるものではなく、診断する対象に応じて最
適の周期を設定し実行させることも可能であるととも
に、実施例で説明したセンサ診断の例以外にも負荷、燃
料系、点火系等のシステム診断にも適用可能である。
【0046】なお、本発明の構成要素であるプログラム
変更手段によるプログラムの変更には予め記憶されてい
た診断プログラムの更新、追加、更には実施例のように
元のプログラムはそのままで、並列的に他の診断プログ
ラムを追加実行することも含まれる。同じく本発明の構
成要素である診断結果表示手段にはディスプレイ表示は
もちろんプリンタ出力、音声出力等も含む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例を示すECUの概略構
成図。
【図2】エアフロメータの異常検出処理のフローチャー
ト。
【図3】冷却水温センサの異常検出処理のフローチャー
ト。
【図4】ディーラー等において実施例に示した自己診断
装置を用いて修理を行う際の手順を示すフローチャー
ト。
【図5】双方向シリアル通信によってECUとチェッカ
間でデータを送受する際の通信フォーマットを示す図。
【図6】診断プログラムが転送されるB/U RAMのメモ
リマップを示す図。
【図7】図6に示されるメモリマップの先頭2byteであ
り、診断プログラムの実行要否と実行周期を指示するX
OBDFのフォーマットを示す図。
【図8】XOBDFの一例を示す図。
【図9】ECU内で実行されるベースルーチンを示すフ
ローチャート。
【図10】ECU内で65ms毎に実行される診断プログ
ラムを呼び出す処理を示すフローチャート。
【図11】ECU内で1s毎に実行される診断プログラ
ムを呼び出す処理を示すフローチャート。
【図12】チェッカよりB/U RAMに転送されるエアフ
ロメータの診断プログラムを示すフローチャート。
【図13】エアフロメータの診断プログラムが転送され
たB/U RAMのメモリマップを示す図。
【図14】チェッカよりB/U RAMに転送される冷却水
温センサの診断プログラムを示すフローチャート。
【図15】冷却水温センサの診断プログラムが転送され
たB/U RAMのメモリマップを示す図。
【符号の説明】
10 ECU 11 マイコン 11a CPU 11b ROM 11c RAM 11d B/U RAM 12 マイコン(診断用) 12a CPU 12b ROM 12c RAM 12d B/U RAM 13 相互通信回路 14 デジタルインターフェース 15 アナログインターフェース 16 アナログ/デジタルコンバータ 17 出力インターフェース 18 波形整形回路 20 外部診断装置(チェッカ) 30 通信ケーブル 40 回転信号 41 気筒判別信号 50 アイドルスイッチ 51 ニュートラルスイッチ 52 スタータスイッチ 60 エアフロメータ 61 冷却水温センサ 62 吸気温センサ 63 スロットルセンサ 64 バッテリセンサ 65 O2センサ 70 イグナイタ 71 燃料噴射弁 72 エアコンバルブ(ACV)制御装置 73 排出ガス再循環(EGR)制御装置 74 警告ランプ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両制御系の制御装置とともに車両に搭
    載され、前記車両制御系の異常を診断する自己診断装置
    と、前記車両の外部に前記自己診断装置と着脱可能に設
    けられ、前記自己診断装置との間で通信を行う外部装置
    とを備える自動車用診断装置において、 前記自己診断装置は、 前記車両制御系の診断を行う診断プログラムが予め記憶
    保持されている第1記憶手段と、 前記診断プログラムによる診断の結果を記憶保持する第
    2記憶手段と、 前記第1記憶手段に記憶保持された前記診断プログラム
    を実行し、得られた診断結果を前記第2記憶手段に記憶
    保持させるプログラム実行手段とを有し、 前記外部装置は、 前記第1記憶手段に記憶保持されている前記診断プログ
    ラムを変更するプログラム変更手段と、 前記第2記憶手段に記憶保持された前記診断結果を表示
    する診断結果表示手段とを有することを特徴とする自動
    車用診断装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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