JPH07181503A - 液晶表示素子の製造方法 - Google Patents

液晶表示素子の製造方法

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JPH07181503A
JPH07181503A JP32418993A JP32418993A JPH07181503A JP H07181503 A JPH07181503 A JP H07181503A JP 32418993 A JP32418993 A JP 32418993A JP 32418993 A JP32418993 A JP 32418993A JP H07181503 A JPH07181503 A JP H07181503A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】液晶表示素子の導電性スペーサーを混入した異
方導電性接着剤による導電接続時の基板間隙ムラを低減
する。 【構成】導電性スペーサーを含有しないシール用接着剤
1を導電接続部で凹型に切り欠いた形状に付与し、その
切り欠き部に導電性スペーサーを含有した異方導電性接
着剤2を付与して圧着する。その場合、0.2W1 ≦W
2 ≦0.8W1 とすることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可撓性を有する導電性
スペーサーをシール材中に配置し、それにより異なる基
板間の導電接続を形成した液晶表示素子に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来から液晶表示素子は、時計、電卓、
各種家電製品、計測器、OA機器、TV等多くの用途に
使用されている。これらの液晶表示素子では通常液晶層
を挟んで電極が設けられ、その電極間に電圧を印加する
ため、外部回路に接続される電極は両方の基板に分かれ
て存在している。しかし、外部回路との接続を容易にす
るためには、可能で有れば一方の基板のみから外部接続
用のリードを取り出すことが望まれている。
【0003】このため、一方の基板の電極を他方の基板
の電極に導電接続するための基板間の導電接続が必要と
される。この基板間の導電接続の代表的な例は、銀ペー
ストのような導電性接着剤を点状に印刷して硬化させて
設けることが行われている。この構造は、製造が容易で
信頼性も良いので、主にスタティック駆動や低デューテ
ィ駆動のTN型液晶表示素子等に多く用いられている。
これは、1個の液晶表示素子においての基板間の導電接
続の数が少ないためである。
【0004】デューティ数が増えてくると、1個の液晶
表示素子内での基板間の導電接続の数が増えてくること
になる。この場合、点状に導電性接着剤を印刷して基板
間の導電接続をとろうとすると、その設計が難しいとい
う問題を生じる。これは、導電性接着剤を特定の部分に
多く並べて配置すると、液晶表示素子の圧着時に、その
部分のみが圧着に対する抵抗力が大きく、基板間隙が大
きくなり、基板間隙にムラが生じる傾向が出るためであ
る。
【0005】特に、ドットマトリクス液晶表示素子の場
合には、セグメント電極はまとまっているため、コモン
電極は両端の周辺の部分に集中して基板間の導電接続を
取らざるを得ない。この場合、その周辺部のみがシール
材がつぶれにくく、基板間隙にムラを生じ易い。
【0006】このような問題を避けるために、シール材
中に混入して基板間隙を保つためのスペーサーに導電性
スペーサーを用いて、シール材自体が異方性導電接続可
能にすることが行われている。これは、導電接続は個々
の導電性スペーサーで行われ、その径が基板間隙程度と
されているため、基板間での導電接続は取れるが、横方
向には絶縁性が保持されるためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように導電性スペ
ーサーを用いて、シール材自体で異方性導電接続するこ
とにより、点状に導電性接着剤を印刷した際に生じたよ
うな、基板間隙ムラはほとんど生じなくなった。しか
し、この構造では、全シールが異方導電性を有するた
め、導電性スペーサーの偏在や凝集等により思わぬとこ
ろで短絡等の問題を生じることがあった。
【0008】これは、上下基板間で導電接続をとるの
は、それほど電極数が多く無いのが通例でその部分では
隣接電極間の電極間隙をある程度広く取ることができ
る。しかし、上下基板間で導電接続を取らない他方の電
極は、極めて狭いピッチで配列されることもあり、見栄
え上も電極幅をぎりぎり広く取り、隣接電極間隙をでき
るだけ狭くすることが行われている。
【0009】例えば、パソコン等で使用されるカラーS
TN型液晶表示素子では、コモン電極側は 300μm程度
のピッチでもセグメント電極側は 100μm程度のピッチ
となる。このセグメント電極のようなピッチとなると、
基板間隙とほぼ同じ程度以上の粒子径の導電性スペーサ
ーを用いた場合、導電性スペーサーの凝集等により隣接
電極間でのリークが発生する危険が上昇する。これほど
ピッチが狭く無い場合でも、基板間隙、隣接電極間隙、
導電性スペーサー量等により問題が発生することがあ
る。
【0010】これを避けるために、導電性スペーサーを
含有しないシール用接着剤を通常のシール材の付与と同
様に付与し、導電接続部となる部分に導電性スペーサー
を含有した異方導電性接着剤を付与することも行われて
いる。しかし、この場合も、前述した通常の導電性接着
剤を用いた導電接続の場合と同様に、圧着した際に、そ
の部分のみが圧着に対する抵抗力が大きく、基板間隙が
大きくなり、基板間隙にムラが生じる傾向が出る。
【0011】図2は、従来のシール用接着剤と異方導電
性接着剤との付与の代表的な状態を示す平面図である。
図2において、11はシール用接着剤、12は異方導電性接
着剤の付与時の状態を示しており、導電接続部ではシー
ル用接着剤着剤と異方導電性接着剤の半分が重なるよう
な位置に付与されている。
【0012】このシール用接着剤と異方導電性接着剤と
は、通常夫々別の基板に印刷等により付与され圧着され
る。このような状態で圧着すると、シール用接着剤と異
方導電性接着剤とが重なっている部分では、強い広がり
の圧力が作用する。その結果、つぶれが不十分になっ
て、基板間隙にムラが生じる危険性が増大する。この基
板間隙の増加は、導電性スペーサーの電極との接触不良
を生じて、接続抵抗の増大や、断線を生じる。また、こ
れは表示色のムラも生じる原因となる。
【0013】また、強い力をかけて圧着した場合には、
他の部分が所望の間隙よりも低くなったり、スペーサー
の破損を生じるという問題点も生じ易く、単純に加圧圧
力の増大というのみでは解決できない。このため、部分
的に導電性スペーサーを含有した異方導電性接着剤を付
与する方法で、基板間隙にムラが生じにくい製造方法が
望まれていた。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決すべくなされたものであり、電極を設けた一対の
基板間に液晶が封入され、一方の基板の電極が他方の基
板の電極にシール部の導電接続部で、所望の基板間隙よ
りもわずかに大きい径を有しかつ可撓性を有する導電性
スペーサーを含有した異方導電性接着剤により導電接続
されてなる液晶表示素子において、少なくとも一方の基
板に導電性スペーサーを含有しないシール用接着剤が導
電接続部となる部分で凹型に切り欠かれた形状に付与さ
れ、その凹型に切り欠かれた部分に該当する部分近傍の
位置に少なくとも一方の基板に導電性スペーサーを含有
した異方導電性接着剤が付与され、一対の基板を電極面
が相対向するように配置して、圧着することを特徴とす
る液晶表示素子の製造方法を提供するものである。
【0015】また、その付与時のシール用接着剤の幅W1
に対して、導電接続部の凹型に切り欠かれたシール用接
着剤の切り欠き幅W2が、 0.2W1≦W2≦ 0.8W1とされてい
ることを特徴とする液晶表示素子の製造方法、及び、そ
れらの異方導電性接着剤がほぼ凹型に切り欠かれたシー
ル用接着剤に隣接する位置に付与されることを特徴とす
る液晶表示素子の製造方法を提供するものである。
【0016】本発明では、導電性スペーサーを含有しな
いシール用接着剤を導電接続部で凹型に切り欠いた形状
に付与し、その切り欠き部に導電性スペーサーを含有し
た異方導電性接着剤を付与して圧着することにより、導
電接続が安定して取れ、基板間隙にムラが生じにくい液
晶表示素子を容易に製造することができる。
【0017】図1は、本発明のシール用接着剤と異方導
電性接着剤との付与の代表的な状態を示す平面図であ
る。図1において、 1はシール用接着剤、 2は異方導電
性接着剤の付与時の状態を示しており、W1はシール用接
着剤の平均幅、W2は導電接続部で凹型に切り欠かれたシ
ール用接着剤の最大切り欠き幅、Lは切り欠き部の長さ
を示している。
【0018】本発明の液晶表示素子に使用される基板
は、ガラス、プラスチック等の透明基板であればよく、
その内面には、ITO(In2O3-SnO2)、SnO2等の透明導
電膜による透明電極が形成されている。なお、この透明
電極には、このほか金属や導電ペースト等による低抵抗
の導電性材料の膜が細線状、格子状等に形成されていて
もよい。外部接続用の電極もこれら表示用の電極と同じ
材料でもよいし、異なる材料とされてもよい。通常は、
同じ材料とされて同時にパターニングされればよい。
【0019】この基板上には通常、配向制御膜が設けら
れている。この配向制御膜としては、ポリイミド、ポリ
アミド、ポリビニルアルコール等の有機高分子材料、ま
たは、SiO2、TiO2、Al2O3 等の無機材料による膜をラビ
ングしたり、斜め蒸着したりした液晶を配向させる膜で
あればよい。もちろん、垂直配向をするような膜でもよ
い。さらに、必要に応じて、電極と配向制御膜との間に
基板間短絡防止のためにTiO2、SiO2、Al2O3 の絶縁膜を
設けたりしてもよい。なお、これらの絶縁性の膜は、シ
ール部分で基板間導電接続を取る部分には設けない。
【0020】本発明のシール用接着剤は、通常のエポキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂等の有機接着剤
を主成分とし、これに基板間隙を制御するための非導電
性スペーサーを含有している。この非導電性スペーサー
は、絶縁性のガラス繊維、プラスチック粒子、セラミッ
ク粒子等が使用できる。もちろん、2種類以上を併用す
ることもできるし、着色して用いてもよい。また、この
シ−ル用接着剤には、これらのほかに着色用の顔料、染
料や、粘度調整剤、その他のシール材に使用される添加
剤や添加材を加えて用いてもよい。
【0021】本発明の異方導電性接着剤は、前記のシー
ル用の接着剤に用いた同様の通常のエポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、アクリル樹脂等の有機接着剤を主成分と
し、これに導電接続するための導電性スペーサーを含有
している。この接着剤は、シール用の接着剤と同一であ
ってもよいし、異なっていてもよいが、共通の硬化条件
で硬化するものが好ましい。
【0022】この導電性スペーサーは、可撓性を有する
ものであり、シール用の接着剤中の非導電性スペーサー
と同じかより径が大きいスペーサーを使用する。このた
め、プラスチック粒子の表面に金属等の導電性膜を形成
したものが使用される。具体的には、ニッケルや金の導
電性被膜を有するプラスチック粒子等がある。この異方
導電性接着剤にも、前述のような非導電性スペーサー、
着色用の顔料、染料や、粘度調整剤、その他のシール材
に使用される添加剤や添加材を加えて用いてもよい。
【0023】この導電性スペーサーは、圧着後の所望の
基板間隙よりもやや大きな径を有し、シール圧着時にわ
ずかにつぶれた状態で保持されるようにすることによ
り、接続抵抗が低くなり、かつ長期間保持しても接続抵
抗の上昇を生じにくくなる。具体的には、導電性スペー
サーは、所望の基板間隙よりも 2〜20%程度大きな径と
されれば良い。この導電性スペーサーの混入量は有機接
着剤(硬化する固形分)に対して 0.2〜 5wt%程度とす
ればよい。
【0024】前述したシール用接着剤及び異方導電性接
着剤は、基板にスクリーン印刷等で付与して、他方の基
板と重ね合わせて圧着する。もっとも、他の付与方法で
基板上に付与してもよい。例えば、異方導電性接着剤は
点状に導電接続部に付与するので、ディスペンサー等に
より付与してもよい。
【0025】一般的には、印刷のし易さから、片方の基
板にシール用接着剤を印刷し、他方の基板に異方導電性
接着剤を印刷し、両基板を電極面が相対向するように配
置して、圧着を行う。ディスペンサーにより異方導電性
接着剤を付与するような場合には、同一の基板にシール
用接着剤及び異方導電性接着剤を付与してもよい。
【0026】本発明では、上下基板間の導電接続部付近
において、シール用接着剤に切り欠きを形成する。この
切り欠きはシール用接着剤付与時に凹部が形成されるよ
うにされる。代表的な例は、図1に示したように円弧状
に切り欠かれる。この他、三角形状や六角形状等の多角
形状に切り欠かれてもよい。シール用接着剤の切り欠き
は、完全にシール用接着剤が存在しない部分ができてし
まっても可ではあるが、上下導電接続部の保護とシール
の接着性の点から幅は10%以上は残すことが好ましい。
【0027】即ち、付与時のシール用接着剤の平均の幅
W1に対して、導電接続部の凹型に切り欠かれたシール用
接着剤の最大の切り欠き幅W2が、 0.1W1≦W2とされる。
特に、セル外側でシール用接着剤が連続しているように
することが、導電接続部が外部に露出しにくいので好ま
しい。また、付与時のシール用接着剤の幅と、異方導電
性接着剤の大きさにもよるが、大旨切り欠きの大きさ
は、W2≦ 0.9W1とされる。
【0028】異方導電性接着剤の付与形状は、通常はほ
ぼ円形状にすればよい。もちろん、導電接続の電極の形
状に合わせて多角形状にしたり、楕円状にしたりしても
よいが、通常は円形状とされればよい。この異方導電性
接着剤の付与位置は、シール用の接着剤の切り欠き部に
接するように付与されればよい。もちろん、設計上、付
与精度上の問題で、一部が重なったり、両者が離れて付
与されてもよい。ただし、多くとも付与面積の25%以上
は重ならないようにされるべきである。
【0029】異方導電性接着剤の幅(径)はほぼ、シー
ル用接着剤の幅の 0.5〜 2倍程度とされるが、通常は同
等程度にされることが好ましい。ほぼ円形に近い形状で
かつ広い面積で導電接続を取り、導電接続部がシール中
にほぼ埋設し、かつセルの外側に導電接続部が露出しに
くくするためには、 0.2W1≦W2≦ 0.8W1とされることが
好ましい。
【0030】シール用の接着剤の切り欠き部の長さL
は、異方導電性接着剤の付与量と切り欠き部分の量とが
ほぼ同じ程度になるようにされることが好ましい。図1
のように異方導電性接着剤が円形で、その中心がほぼシ
ール用接着剤の付与時の下側の端にくるような配置の場
合、圧着により異方導電性接着剤は多くは下側に広が
り、周囲からシール用の接着剤がそれを囲むように広が
って、図3のようになることが好ましい。
【0031】図3において、21は圧着後のシール用の接
着剤、22は圧着後の異方導電性接着剤の状態を示す。も
ちろん、この両者の境界近傍では、両者が混じりあって
いる。特に、異方導電性接着剤の粘性をシール用の接着
剤の粘性よりもやや高めにしておくことにより、異方導
電性接着剤の周囲にシール用の接着剤が廻り込み易くな
るので好ましい。
【0032】このようにして圧着された基板は、加熱ま
たは紫外線照射等により2枚の基板の接着を完了させて
空セルを形成する。この空セルは通常はその一部に開口
部を形成しておき、その開口部から液晶を注入し、その
開口部を封止する。
【0033】本発明の液晶表示素子で用いる液晶は、用
途に応じて種々の液晶が使用できる。通常のネマチック
液晶をはじめ、スーパーツイスト(STN)型液晶表示
素子に用いられる160 °〜300 °ねじれとなるようにカ
イラル物質を添加した液晶であってもよい。また、ネマ
チック液晶中には、コントラスト比を向上させるためや
色相調整のために二色性色素等の色素を添加してもよ
い。また、強誘電性液晶等でも使用できる。
【0034】本発明は、上下基板間の導電接続が 4箇所
以上ある液晶表示素子に適しており、特に同一辺の同一
部分に 4箇所以上かたまって存在している液晶表示素子
に好適である。このため、ドットマトリクス型や中デユ
ーティのセグメント表示型のの液晶表示素子に好適であ
る。
【0035】この他、本発明では、通常の液晶表示素子
で用いられる、偏光板、カラーフィルター、反射板、位
相差板、光源等を積層して用いればよい。さらに、カラ
ーフィルター層を基板の内面または外面に形成したり、
基板を偏光基板としたり、基板の外側にタッチスイッ
チ、紫外線カットフィルター、無反射フィルターを積層
したりしてもよい。また、表示領域にスペーサーを散布
したり、シールを点状に形成したりしてもよい。この
他、通常の液晶表示素子に使用される構造や製法が本発
明の効果を損しない範囲内で種々適用できる。
【0036】
【作用】本発明では、導電性スペーサーを含有しないシ
ール用接着剤を導電接続部で凹型に切り欠いた形状に付
与し、その切り欠き部に導電性スペーサーを含有した異
方導電性接着剤を付与して圧着する。これにより、異方
導電性接着剤が所定の位置にうまく広がり、シール用接
着剤の広がりと干渉しにくいので、シール用接着剤がう
まく広がり、結果として基板間隙ムラ、シールの蛇行、
導電接続部の信頼性の低下を生じにくい。
【0037】
【実施例】
実施例1 第1の基板、第2の基板として、ガラス基板上に設けら
れたITOの電極をパターニングし、シール部及び外部
接続用の端子部を除いて、蒸着法によりSiO2による短絡
防止用の絶縁膜を形成し、ポリイミドのオーバーコート
を転写し、これをラビングして配向制御膜を形成した基
板を作成した。
【0038】シール用接着剤として三井東圧化学社製
「ストラクトボンド」に、 6.5μmのガラス繊維製の非
導電性スペーサーを混入したものを用い、第1の基板上
にスクリーン印刷により付与した。この際、シール用接
着剤は付与時に幅 0.3mmになるように印刷した。上下
基板間の導電接続部 6箇所は、 0.7mm間隔で設け、そ
の部分ではシール用接着剤にほぼ半分の幅の切り欠き
(W2≒ 0.5W1≒ 0.15 mm)とし、切り欠きの長さLは
約 0.5mm程度となるようにほぼ楕円弧状に形成した。
【0039】異方導電性接着剤は、同じ「ストラクトボ
ンド」を用い、導電性スペーサーとして径が 7μmで金
メッキしたプラスチック製のスペーサーを混入したもの
で、粘性をシール用接着剤よりも上げたものを用いた。
この異方導電性接着剤は、この切り欠き部の中心付近に
直径 0.3mmで、その外周部がほぼシール用接着剤に接
するような位置に、第2の基板にスクリーン印刷を行っ
た。両基板を重ねた状態で、図1のような位置関係にな
るように配置し、シール材の幅が約 0.9mmになるよう
に圧着を行った。
【0040】この空セルに液晶を注入し、注入口を封止
して液晶表示素子を製造した。この液晶表示素子は、基
板間隙はほぼ均一になり、導電接続も異常を生じなかっ
た。また図3に示すように、異方導電性接着剤はシール
内部で広がり、周辺を導電性スペーサーを含まないシー
ル材でほぼ囲まれた状態になった。特に、セル外部(図
の上の方向)には、かなりの幅のシール材が存在し、導
電接続部を外気から保護することができたので、その信
頼性も良いものであった。
【0041】比較例1 実施例1と同じ材料を用い、シール用接着剤には切り欠
きによる凹部を形成せずに印刷を行った他は、実施例1
と同様にして液晶表示素子を製造した。この液晶表示素
子は、導電接続部近傍で、基板間隙がやや厚くなり、ム
ラを生じた。また、中には導電接続の抵抗値が増加した
り、断線(上下基板間接続不良)を生じるものがあっ
た。
【0042】実施例2 実施例1の切り込みによる凹部の形状を、三角形状(実
施例1の楕円弧の代わりに直線にした)にしたが、結果
は実施例1とほぼ同様であった。
【0043】
【発明の効果】本発明では、導電性スペーサーを含有し
ないシール用接着剤を導電接続部で凹型に切り欠いた形
状に付与し、その切り欠き部に導電性スペーサーを含有
した異方導電性接着剤を付与している。これにより、基
板間隙ムラを生じにくい。これは、異方導電性接着剤が
広がる際にその多くは解放された方向に広がり、シール
用接着剤の広がりと衝突して高い圧力を生じにくいため
と思われる。
【0044】これにより、基板間隙ムラに起因する表示
色ムラ、導電接続抵抗の増大や断線を生じにくく、また
高い圧力の逃げによるシールの蛇行も生じにくい。ま
た、導電接続部を導電性スペーサーを含まないシール材
で囲むようにすることができるので、シールの信頼性及
び導電接続の信頼性の低下を生じにくい。
【0045】本発明は、本発明の効果を損しない範囲内
で公知の液晶表示素子に使用されている種々の構成を付
加してもよく、今後種々の応用が可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な例のシール用接着剤と異方導
電性接着剤の付与時の状態を示す平面図
【図2】従来の例のシール用接着剤と異方導電性接着剤
の付与時の状態を示す平面図
【図3】本発明の例のシール用接着剤と異方導電性接着
剤の圧着後の状態を示す平面図
【符号の説明】
シール用接着剤 : 1、11、21 異方導電性接着剤: 2、12、22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電極を設けた一対の基板間に液晶が封入さ
    れ、一方の基板の電極が他方の基板の電極にシール部の
    導電接続部で、所望の基板間隙よりもわずかに大きい径
    を有しかつ可撓性を有する導電性スペーサーを含有した
    異方導電性接着剤により導電接続されてなる液晶表示素
    子において、少なくとも一方の基板に導電性スペーサー
    を含有しないシール用接着剤が導電接続部となる部分で
    凹型に切り欠かれた形状に付与され、その凹型に切り欠
    かれた部分に該当する部分近傍の位置に少なくとも一方
    の基板に導電性スペーサーを含有した異方導電性接着剤
    が付与され、一対の基板を電極面が相対向するように配
    置して、圧着することを特徴とする液晶表示素子の製造
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1の液晶表示素子において、付与時
    のシール用接着剤の幅W1に対して、導電接続部の凹型に
    切り欠かれたシール用接着剤の切り欠き幅W2が、 0.2W1
    ≦W2≦ 0.8W1とされていることを特徴とする液晶表示素
    子の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2の液晶表示素子におい
    て、異方導電性接着剤がほぼ凹型に切り欠かれたシール
    用接着剤に隣接する位置に付与されることを特徴とする
    液晶表示素子の製造方法。
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