JPH0718131A - 高難燃性オレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

高難燃性オレフィン系樹脂組成物

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JPH0718131A
JPH0718131A JP18867893A JP18867893A JPH0718131A JP H0718131 A JPH0718131 A JP H0718131A JP 18867893 A JP18867893 A JP 18867893A JP 18867893 A JP18867893 A JP 18867893A JP H0718131 A JPH0718131 A JP H0718131A
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JP
Japan
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ethylene
copolymer
weight
group
retardant
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Application number
JP18867893A
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English (en)
Inventor
Junichi Yokoyama
淳一 横山
Katsuyoshi Tomioka
勝良 富岡
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度、可撓性、加工性、高度の難燃性
を保持させながら燃焼時にハロゲンガスなどの有毒ガス
の発生がない高難燃性オレフィン系樹脂組成物を開発す
る。 【構成】 (I)A)下記(A1)および(A2)から選ば
れた少なくとも1種のエチレン共重合体、(A1)エチレ
ンービニルエステル共重合体、(A2)エチレンーα, β
ー不飽和カルボン酸および/またはそのアルキルエステ
ル共重合体、B)オレフィン系アイオノマー樹脂から成
り、且つ下記a〜f(省略する)から選択された少なく
とも1種の官能基を含むオレフィン系重合体組成物10
0重量部と、(II)無機系難燃剤30〜200重量
部、(III)赤リン0.1〜20重量部から成ること
を特徴とする高難燃性オレフィン系樹脂組成物により目
的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高難燃性オレフィン系樹
脂組成物に関するものであり、更に詳しくは燃焼時にハ
ロゲンガスなどの有毒ガスの発生がないと同時に燃焼時
にチャー(炭化層)形成による耐ドリップ性があり、加
工性、可撓性、機械的特性、耐薬品性などにすぐれ、か
つ高難燃性を示すオレフィン系難燃性樹脂組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂は物理的性質及び
化学的性質にすぐれるところから、押出成形、射出成形
等の種々の成形法でフィルム、シート、パイプ、容器、
電線、ケーブル等に成形され、家庭用、工業用として多
くの用途に用いられる最も需要の多い汎用樹脂である。
上記ポリオレフィン系樹脂は、易燃性であるため、これ
を難燃化するための方法が従来から種々提案されてい
る。その最も一般的な方法としては、該ポリオレフィン
系樹脂にハロゲンまたはリン系等の有機難燃剤を添加す
ることにより難燃化する方法である。しかしながら、こ
れらの難燃剤は少量の配合量で効果を有するものの、燃
焼時に有害なガスを発生するという欠点を有している。
そこで最近では、燃焼時に有害ガスの発生がなく、低煙
性で、無公害型の難燃剤として水酸化アルミニウム、水
酸化マグネシウムなどの無機金属化合物の水和物を添加
する方法が種々検討されている(特開平2ー53845
号公報、特開平2ー145632号公報)。しかるに、
無機系難燃剤を使用した難燃性組成物においては、その
難燃性を高めるためには無機系難燃剤を高充填する必要
がある。しかし、充填量を高めると機械的強度や可撓
性、加工性が低下するという欠点を生じるので、各種の
用途にに対しては適用できないという問題がある。これ
らの問題を解決するために、架橋助剤の存在下で架橋す
る技術(特開昭62ー252442号公報、特開昭62
ー275139号公報)、不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘導体で変成されたエチレン−α−オレフィン共重合
体を用いる方法(特開昭62ー10149号公報)、ポ
リオレフィン系樹脂に分子内にカルボキシル基またはカ
ルボン酸塩を含むエチレン系樹脂と分子内にマレイン酸
または無水マレイン酸を付加した熱可塑性エラストマー
を混合した混合物をベースポリマーとする方法(特開平
2ー53845号公報)などが開示されているが、いず
れも難燃性、機械的強度や可撓性、加工性に改良の余地
があり、さらなる改良が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、燃焼
時にハロゲンガスなどの有毒ガスの発生がなく、機械的
強度、可撓性、加工性に優れると共に高度の難燃性を保
持せしめたバランスの良い諸物性を有する高難燃性オレ
フィン系樹脂組成物を提供することであり、該組成物
は、フィルム、シート、容器、電線、ケーブル、パッキ
ング、シール剤、ホース類、射出製品等の成形用途とし
て利用されるものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記に鑑み
鋭意研究を重ねた結果、エチレンービニルエステル共重
合体、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸および/ま
たはそのアルキルエステル共重合体、オレフィン系アイ
オノマー樹脂から成るオレフィン系重合体組成物であっ
て、且つ特定の官能基を含むオレフィン系重合体組成物
の特定量と、無機系難燃剤および赤リンの特定量とから
成るオレフィン系樹脂組成物により上記課題を解決する
ことができることを見いだして本発明を完成するに至っ
た。
【0005】本発明の請求項1の発明は、 (I) A)下記(A1)および(A2)から選ばれた少なくとも1種のエチレン共 重合体 (A1)エチレンービニルエステル共重合体、 (A2)エチレンーα, βー不飽和カルボン酸および/またはそのアル キルエステル共重合体、 B)オレフィン系アイオノマー樹脂 から成り、且つ下記a〜fから選択された少なくとも1種の官能基を含むオレフ ィン系重合体組成物 100重量部と、 (II)無機系難燃剤 30〜200重量部 (III) 赤リン 0.1〜20重量部 から成ることを特徴とする高難燃性オレフィン系樹脂組
成物である。 a:カルボン酸基または酸無水基、 b:エポキシ基、 c:ヒドロキシル基、 d:アミノ基、 e:アルケニル環状イミノエーテル基 f:シラン基
【0006】本発明の請求項2の発明は、上記官能基を
含む化合物でポリオレフィンを変性することにより上記
官能基を導入したことを特徴とする請求項1記載の高難
燃性オレフィン系樹脂組成物である。
【0007】本発明の請求項3の発明は、(A1)エチレ
ンービニルエステル共重合体がエチレン−酢酸ビニル共
重合体であり、(A2)エチレンーα, βー不飽和カルボ
ン酸および/またはそのアルキルエステル共重合体がエ
チレン−アクリル酸エチル共重合体であることを特徴と
する請求項1あるいは請求項2記載の高難燃性オレフィ
ン系樹脂組成物である。
【0008】本発明の請求項4の発明は、(B)オレフ
ィン系アイオノマー樹脂のメルトフローレートが0.1
〜1000g/10min.である重合体であることを
特徴とする請求項1ないし請求項3記載の高難燃性オレ
フィン系樹脂組成物である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるA)成分とは、(A1)エチレンービニルエステル
共重合体、(A2)エチレンーα, βー不飽和カルボン酸
および/またはそのアルキルエステル共重合体から選ば
れた少なくとも1種であるエチレン共重合体である。
【0010】本発明の(A1)エチレンービニルエステル
共重合体は、高圧ラジカル重合法で製造されるエチレン
を主成分とするプロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、カプ
ロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、
ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢酸ビニルなどのビ
ニルエステル単量体との共重合体である。これらの中で
も特に好ましいものとしては、エチレンー酢酸ビニル共
重合体(以下、EVAと略す)を挙げることができる。
【0011】本発明の(A2)エチレンーα, βー不飽和
カルボン酸および/またはそのアルキルエステル共重合
体としては、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸共重
合体、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸エステル共
重合体、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸ーα, β
ー不飽和カルボン酸エステル共重合体、およびそれらの
アミド、イミド等が挙げられるが、好ましくは高圧ラジ
カル重合法で製造されるエチレンー(メタ)アクリル酸
メチル共重合体、エチレンー(メタ)アクリル酸エチル
共重合体などが挙げられ、特にエチレンーアクリル酸エ
チル共重合体(以下、EEAと略す)が挙げられる。
【0012】本発明におけるA)成分のエチレン共重合
体の中では、EVA、EEAが好ましい。EVAとして
は、エチレン50〜99.5重量%、酢酸ビニル0.5
〜50重量%、その他の共重合可能な単量体0〜49.
5重量%からなる共重合体が好ましい。EEAとして
は、エチレン50〜99.5重量%、アクリル酸エチル
エステル0.5〜50重量%、その他の共重合可能な単
量体0〜49.5重量%からなる共重合体が好ましい。
該EVAや該EEAのメルトフローレート(MFR)
は、0.1〜50g/10min.、好ましくは0.5〜20g/
10min.の範囲から選択することが望ましい。該MFRが
0.1g/10min.未満では、樹脂組成物の流動性が悪くな
り、50g/10min.以上では、引張強度などの低下が起こ
り望ましくない。また、該EVAや該EEAのVA含有
量またはEA含有量は0.5〜50重量%、好ましくは
5〜30重量%のものが物理的、経済的な理由から選択
される。
【0013】本発明におけるB)成分とは、オレフィン
系アイオノマー樹脂であり、オレフィン・α,β−不飽
和カルボン酸共重合体(1)をベース樹脂とし、そのカ
ルボキシル基の全部又は一部、通常は5〜90%を金属
イオンにより中和したアイオノマー樹脂である。オレフ
ィン系アイオノマー樹脂の中でも、特にエチレン系アイ
オノマー樹脂が好ましい。
【0014】共重合体(1)におけるオレフィン単位の
占める割合は、通常約75〜99.5モル%、好ましく
は88〜98モル%であり、α,β−不飽和カルボン酸
単位の占める割合は、通常0.5〜15モル%、好まし
くは1〜6モル%である。
【0015】また上記(1)の共重合体を中和してオレ
フィン系アイオノマー樹脂(B)とする場合は共重合体
中のカルボン酸基のうち、金属イオンにより中和される
カルボン酸基の割合(中和度)は通常5〜90%である
が、とくに機械的特性などの優れた組成物を得るために
は、中和度が15ないし90%、とくに40ないし90
%のものを用いるのが好ましい。
【0016】上記共重合体を構成するオレフィンとして
は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチルペ
ンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ドデセ
ンなどのα−オレフィンを挙げることができるが、この
中でも特にエチレンおよびプロピレンが好ましい。上記
共重合体を構成するα,β−不飽和カルボン酸として
は、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイ
ン酸、フマリル酸、無水マレイン酸など炭素数3〜8の
α,β−不飽和カルボン酸が用いられ、この中でも特に
アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。
【0017】またこの共重合体はオレフィン、α,β−
不飽和カルボン酸の他に第3成分としてα,β−不飽和
カルボン酸のエステルを含有する3元共重合体であって
もよい。第3成分となるα,β−不飽和カルボン酸のエ
ステルとしては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル
酸イソブチル、メタクリル酸ブチル、フマル酸ジメチル
などの炭素数4〜8のα,β−不飽和カルボン酸エステ
ルが好適に用いられ、特にアクリル酸やメタクリル酸の
エステルが好ましい。共重合体中のα,β−不飽和カル
ボン酸エステル単位の占める割合は、通常0〜10モル
%、好ましくは0〜6モル%である。
【0018】また、上記エチレン共重合体のカルボン酸
基を中和する金属イオンとしては、1〜3価の原子価を
有する金属イオン、とくに元素周期律表におけるI、I
I、III、IVA及びVIII族の1〜3価の原子価
を有する金属イオンであり、具体的には、Na+ 、K
+ 、Li+ 、Cs+ 、Ag+ 、Hg+ 、Cu+ 、B
++、Mg++、Ca++、Sr++、Ba++、Cu++、Cd
++、Hg++、Sn++、Pb++、Fe++、Co++、N
++、Zn++、Al+++ 、Sc+++ 、Fe+++ 、Y+++
などが挙げられる。これらの金属イオンは2種以上の混
合成分であっても差し支えないし、アンモニウムイオン
との混合成分であっても差し支えない。これらの金属イ
オンの中では特にZn++、Na+ が好ましい。
【0019】本発明で使用するオレフィン系アイオノマ
ー樹脂(B)のASTM D 1238に準じて測定し
たメルトフローレート(190℃)は、通常、0.1〜
1000dg/分、好ましくは0.1〜30dg/分、
とくに好ましくは0.1〜10dg/分の範囲にある。
【0020】本発明で使用するオレフィン系アイオノマ
ー樹脂(B)は耐熱性などの改良を目的としてジアミ
ン、ポリアミドオリゴマ、エポキシ基含有オレフィン重
合体などで変性したものを用いてもよい。
【0021】上記オレフィン系重合体組成物(I)中の
A)成分とB)成分の配合割合は、通常、A)成分が1
〜99重量%、B)成分が99〜1重量%の範囲であ
り、好ましくはA)成分が30〜90重量%、B)成分
が70〜10重量%の範囲から選択するとよい。A)成
分の配合割合が1重量%未満またはB)成分の配合割合
が99重量%を超える場合は加工性が劣り、A)成分の
配合割合が99重量%を超える場合またはB)成分の配
合割合が1重量未満の場合は、高度の難燃性を達成する
ために多量の無機系難燃剤を充填すると耐衝撃性、特に
低温下における耐衝撃性、機械的強度などが低下する。
したがって、上記の範囲から選択するのがよい。
【0022】本発明の上記オレフィン系重合体組成物
(I)はA)成分とB)成分とから成り、且つa:カル
ボン酸基または酸無水基、b:エポキシ基、c:ヒドロ
キシル基、d:アミノ基、e:アルケニル環状イミノエ
ーテル基、f:シラン基から選択された少なくとも1種
の官能基を含むオレフィン系重合体組成物である。
【0023】前記官能基a:カルボン酸基または酸無水
基を導入する化合物としては、マレイン酸、フマル酸、
シトラコン酸、イタコン酸等のα,β−不飽和ジカルボ
ン酸またはこれらの無水物、アクリル酸、メタクリル
酸、フラン酸、クロトン酸、ビニル酢酸、ペンテン酸等
の不飽和モノカルボン酸等が挙げられる。
【0024】官能基b:エポキシ基を導入する化合物と
しては、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカ
ルボン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン
酸ジグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグ
リシジルエステルおよびα−クロロアクリル酸、マレイ
ン酸、クロトン酸、フマール酸等のグリシジルエステル
類またはビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジル
エーテル、グリシジルオキシエチルビニルエーテル、ス
チレン−p−グリシジルエーテルなどのグリシジルエー
テル類、p−グリシジルスチレンなどが挙げられるが、
特に好ましいものとしてはメタクリル酸グリシジル、ア
リルグリシジルエ−テルを挙げることができる。
【0025】官能基c:ヒドロキシル基を導入する化合
物としては、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0026】官能基d:アミノ基を導入する化合物とし
ては、アミノエチル(メタ)アクリレート、プロピルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アク
リレート、アミノプロピル(メタ)アクリレート、フェ
ニルアミノエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0027】官能基e:アルケニル環状イミノエーテル
基を導入する化合物としては、以下の構造式(化1)で
表されるものである。
【0028】
【化1】
【0029】ここでnは1、2及び3であり、好ましく
は2及び3、より好ましくは2である。またR1 ,R
2 ,R3 ,RはそれぞれC1 〜C12の不活性なアルキル
基及び/または水素を示し、アルキル基にはそれぞれ不
活性な置換基があってもよい。ここでいう不活性とはグ
ラフト反応やその生成物の機能に悪影響を及ぼさないこ
とを意味する。またRはすべて同一である必要はない。
好ましくは R1 =R2=H,R3 =HあるいはMe,
R=Hすなわち、2−ビニル及び/または2−イソプロ
ペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル及び/または2
−イソプロペニル−5,6−ジヒドロ−4H−1,3−
オキサジンである。これらは単独でも混合物でもよい。
この中でも特に2−ビニル及び/または2−イソプロペ
ニル−2−オキサゾリンが好ましい。
【0030】官能基f:シラン基を導入す化合物として
は、ビニルトリメトキシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリアセチルシラン、ビニルトリクロロシラ
ンなどの不飽和シラン化合物が挙げられる。
【0031】本発明のオレフィン系重合体組成物(I)
中に官能基を含ませる具体的な方法としては、少なく
とも1種の該官能基を用いてオレフィン系重合体を変性
した変性重合体をオレフィン系重合体組成物(I)中に
配合して導入する方法、該官能基を、エチレンと官能
基含有化合物とのランダム共重合体をオレフィン系重合
体組成物(I)中に配合して導入する方法、上記オレ
フィン系重合体および少なくとも1種の該官能基含有化
合物とを有機過酸化物などの存在下で押出機で付加反応
させて導入する方法などが挙げられる。
【0032】該官能基を用いて変性するのに用いられる
オレフィン系重合体としては、(1)密度0.94 g/c
m3以上のポリエチレンまたは炭素数3〜12のαーオレ
フィン(共)重合体、(2)密度が0.86〜0.94
g/cm3未満の高圧ラジカル重合法による低密度ポリエチ
レンまたはエチレン・αーオレフィン共重合体、EP
R、EPDMなどのゴム、(3)本発明のA)エチレン
共重合体、本発明のB)オレフィン系アイオノマー樹
脂、およびこれらの混合物などを挙げることができる。
上記のように、変性前のベースポリマーは本発明のエチ
レン共重合体A)および/または本発明のオレフィン系
アイオノマー樹脂B)であってよく、またこれら以外の
オレフィン系重合体であってもよい。しかし、本発明の
オレフィン系重合体組成物(I)中のエチレン共重合体
(A)の含有量が少ない場合は、エチレン共重合体
(A)を変性したものを用いることが好ましい。
【0033】これら官能基を含有する変性重合体または
エチレンと官能基含有化合物とのランダム共重合体の中
でも特に密度0.91〜0.97g/cm3 の無水マレ
イン酸変性エチレン−α−オレフィン共重合体が好まし
く使用される。
【0034】本発明の変性重合体の製造方法としては、
ラジカル開始剤の存在下、または不存在下で前記官能基
を有する化合物の少なくとも1種を溶融法または溶液法
で、変性させることにより得られる。これらの中では溶
融法が好ましい。該ラジカル開始剤としては、有機過酸
化物、ジヒドロ芳香族化合物、ジクミル化合物等の架橋
剤が挙げられる。また、ポリプロピレン等のような過酸
化物分解型ポリマー等の場合には、過酸化物によりポリ
マー鎖が切断されるので、ラジカル開始剤としては比較
的穏やかなジクミル化合物、ジヒドロ芳香族化合物等を
用いることが望ましい。
【0035】該有機過酸化物としては、例えば、ヒドロ
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチル
クミルパーオキサイド、ジアルキル(アリル)パーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキサイ
ド、ジプロピオニルパーオキサイド、ジオクタノイルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、パーオキシ
琥珀酸、パーオキシケタール、2, 5ージメチルー2,
5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルオ
キシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート
等が好適に用いられる。
【0036】ジヒドロ芳香族化合物としては、ジヒドロ
キノリンまたはその誘導体、ジヒドロフラン、1,2−
ジヒドロベンゼン、1,2−ジヒドロナフタレン、9,
10−ジヒドロフェナントレン等が挙げられる。
【0037】ジクミル化合物の具体的例としては、2,
3ージメチルー2, 3ージフェニルブタン、2, 3ージ
エチルー2, 3ージフェニルブタン、2, 3ージエチル
ー2, 3ージ(p−メチルフェニル)ブタン、2, 3ー
ジエチルー2, 3ージ(p−ブロモフェニル)ブタン等
が例示され、特に2, 3ージエチルー2, 3ージフェニ
ルブタンが好ましく用いられる。
【0038】本発明の組成物は、A)成分およびB)成
分を必須成分とする上記官能基を含むオレフィン系重合
体組成物(I)100重量部と、(II)成分の無機系
難燃剤が30〜200重量部、(III)成分の赤リン
0.1〜20重量部とからなる組成物である。
【0039】本発明の(II)成分である無機系難燃剤
としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、
水酸化ジルコニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマ
イト、ハイドロタルサイト、水酸化カルシウム、水酸化
バリウム、酸化スズの水和物、硼砂等の無機金属化合物
の水和物、硼酸亜鉛、メタ硼酸亜鉛、メタ硼酸バリウ
ム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウムーカルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化モリ
ブデン、酸化ジルコニウム、酸化スズ等が挙げられる。
【0040】これらは1種または2種以上併用してもよ
い。これらの中でも特に水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウム、水酸化ジルコニウム、塩基性炭酸マグネシ
ウム、ドロマイト、ハイドロタルサイトからなる群から
選ばれた少なくとも1種の金属化合物の水和物、とりわ
け水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが難燃効果
がよく、経済的にも有利である。またこれら無機系難燃
剤の粒径は、種類によって異なるが上記水酸化アルミニ
ウム、水酸化マグネシウムなどにおいては、平均粒径が
20μm以下、好ましくは10μm以下が好ましい。
【0041】本発明の(II)成分の無機系難燃剤の配
合量はオレフィン系重合体組成物(I)100重量部に
対して30〜200重量部、好ましくは40〜150重
量部である。該配合量が、30重量部未満では、無機系
難燃剤単独では充分な難燃化が難しいので有機系難燃剤
の併用が必要となる。一方200重量部を越える量を配
合した場合には、加工性が劣り、耐衝撃強度の低下等の
機械的強度の低下、可撓性がなくなり、かつ低温特性が
劣る。
【0042】本発明においては、さらに赤リン(II
I)を配合することにより、さらに高度の難燃性を有す
る高難燃組成物を提供することができる。本発明の(I
II)成分である赤リンとしては、好ましくは有機およ
び/または無機化合物で被覆された赤リンを使用するこ
とが望ましい。有機および/または無機化合物で被覆さ
れた赤リンとは、赤リンの粒子表面をエポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポ
リアミド樹脂、アクリル系樹脂等の熱硬化性樹脂で被覆
したもの、水酸化アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等
で被覆し、さらに該熱硬化性樹脂を被覆したもの、金属
リン化物にした後に熱硬化樹脂で被覆したもの、チタ
ン、コバルト、ジルコニウム等の金属複合水和酸化物で
被覆したもの等の改質赤リンが挙げられる。赤リンは平
均粒径が5〜30μm で、かつ粒径が1μm 以下および
100μm以上のものの含有率が5重量%以下であるも
のが好ましく、赤リンの粒子表面への沈積被覆量が、チ
タン−コバルト系などの複合水和酸化物の場合は赤リン
粒子に対し、全重量当たりTi+Co などの金属成分として
0.5〜15重量%、同様に有機樹脂については全重量
当たり、0.1〜20重量%が好ましい。これらの改質
赤リンは耐熱安定性、耐加水分解性に優れており、水分
の存在下あるいは高温下での加水分解反応がほぼ完全に
抑えられるので、有臭有毒なホスフィンガスが発生しな
い。上記の赤リンの配合量はオレフィン系重合体組成物
(I)100重量部に対して、0.1〜20重量部、好
ましくは0.2〜15重量部の範囲である。該赤リンの
配合量が0.1重量部未満では添加効果が小さく、20
重量部を超える量を配合しても難燃効果がそれ以上は改
良されず、物性的にも経済的にも好ましくない。
【0043】本発明では、上記組成物と無機充填剤を併
用することにより、難燃剤の配合量を減少させることも
できるし、他の特性を付与させることもできる。上記無
機充填剤としては、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、
クレー、珪藻土、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、
酸化鉄、金属粉、グラファイト、炭化珪素、窒化珪素、
シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カーボンブラ
ック、雲母、ガラス板、セリサイト、パイロフィライ
ト、アルミフレーク、黒鉛、シラスパルーン、金属パル
ーン、ガラスパルーン、軽石、ガラス繊維、炭素繊維、
ウイスカー、金属繊維、グラファイト繊維、シリコンカ
ーバイト繊維、アスベスト、ウオラストナイト等が挙げ
られる。上記無機充填剤は本発明の組成物100重量部
に対して100重量部程度まで適用される。上記配合量
が100重量部を越えると成形品の衝撃強度等の機械的
特性が低下するので好ましくない。
【0044】本発明においては、前記無機系難燃剤もし
くは無機充填剤などを使用する場合においては、該難燃
剤、充填剤の表面を、ステアリン酸、オレイン酸、パル
ミチン酸などの脂肪酸またはその金属塩、パラフィン、
ワックス、ポリエチレンワックス、またはそれらの変性
物、有機ボラン、有機チタネートなどで被覆するなどの
表面処理を施すことが好ましい。
【0045】本発明の高難燃性オレフィン系樹脂組成物
を製造する方法は特に限定されるものではなく、公知の
方法で製造することができる。例えば、A)成分、B)
成分を必須とし、且つ特定の官能基を含むオレフィン系
重合体組成物(I)と、(II)成分の無機系難燃剤、
(III)成分の赤リンおよび必要に応じて、他の添加
剤等を配合し、これらを通常のタンブラー等でドライブ
レンドしたり、あるいはバンバリーミキサー、加圧ニー
ダー、混練押出機、二軸押出機、ロール、等の通常の混
練機で溶融混練して均一に分散して樹脂組成物の混合物
あるいはそれらからなる成形物を製造する。
【0046】
【作用】本発明の組成物中のA)成分は、加工性、可撓
性、機械的強度を高める役割を有する。B)成分は、高
度の難燃化を保持するために多量の無機系難燃剤を配合
した場合において、機械的強度を低下させることなく、
可撓性、耐衝撃性などを高める役割を有する。(II)
成分の無機系難燃剤は、ハロゲンフリーの高度の難燃化
を達成させる役割を有する。(III)成分の赤リン
は、さらに高度の難燃性を達成させる役割を果たしてい
る。オレフィン系重合体組成物(I)中の官能基は、オ
レフィン系重合体組成物(I)と(II)成分の無機難
燃剤とのカップリング効果と、樹脂相互の相溶性を高
め、機械的強度および加工性を改良するとともに、燃焼
時のチャー(炭化層)形成による耐ドリップ性を向上さ
せる役割を有する。
【0047】本発明において、本発明の高難燃性オレフ
ィン系樹脂組成物の物性を損なわない範囲で、鉱油、
ワックス、パラフィン類、高級脂肪酸およびそのエス
テル、アミドもしくは金属塩、シリコーン、多価ア
ルコールの部分的脂肪酸エステルまたは脂肪酸アルコー
ル、脂肪酸、脂肪酸アミド、アルキルフェノールもしく
はアルキルナフトールアルキレンオキサイド付加物の少
なくとも1種の傷付き白化防止剤、有機フィラー、酸化
防止剤、滑剤、有機あるいは無機系顔料、紫外線防止
剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、核剤等を添
加してもよい。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 [使用樹脂及び材料] A)成分 A1: エチレンー酢酸ビニル共重合体(EVA) [VA含量=10wt%、MFR=1.0g /10min.
日本石油化学(株)製] A2: エチレンーアクリル酸エチル共重合体(EEA) [EA含量=10wt%、MFR=0.4g /10min.
日本石油化学(株)製] B)成分 B1: アイオノマー[エチレン含有量90wt%、メタ
クリル酸含有量10wt%、金属イオンZn、中和度7
2%、MFR=1.0g /10min.] B2: アイオノマー[エチレン含有量85wt%、メタ
クリル酸含有量15wt%、金属イオンMg、中和度5
0%、MFR=1.0g /10min.]
【0049】C)成分 C1: 無水マレイン酸変性エチレンーブテンー1共重合体
(MAn LL) [密度=0.91g /cm3 、MFR=1.2g /10mi
n.、無水マレイン酸反応量=0.17wt%、日本石油化
学(株)製] C2: アルケニル環状イミノエーテル変性エチレンーブテ
ンー1共重合体(以下アルケニルと称する) [密度=0.910g /cm3 、MFR=1.2g /10
min.、オキサゾリン=0.2wt%、日本石油化学(株)
製] C3: エチレン−グリシジルメタクリレート共重合体(E
−GMAと略す) [密度=0.935g /cm3 、MFR=4.0g /10
min.、グリシジルメタクリレート=10wt%、日本石油
化学(株)製]
【0050】(II)成分 水酸化マグネシウム [商品名:キスマ5J 協和化学(株)製] 水酸化アルミニウム [商品名:ハイジライト42M 日本軽金属(株)製] (III)成分 赤リン[商品名:ヒシガード 日本化学工業(株)製]
【0051】(試験法) (1)引張試験(Kg/cm2 )(YTS、UTS)及
び伸び(%)(UEL) 厚さ1mm のシートから3号ダンベルで打ち抜いた試験片
で、テンシロンを用いて引張速度200mm/min.の速度
で測定した。 (2)酸素指数(O.I.) JIS K7201に準拠して行った。
【0052】(実施例1〜35)表1〜表3に示す配合
の組成物をドライブレンドした後、50mmφの押出機を
用い樹脂温度200℃で溶融混練し、ペレタイズした。
さらに180℃、圧力100kg/cm2 、時間5分でプレ
ス成形して試料を作成し、試験に供した。試験結果を表
1〜表3に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】(比較例1)A)成分としてEEA100
重量部に(II)成分の無機系難燃剤100重量部を配
合したものを実施例1と同様にして評価した結果を表4
に示した。
【0057】(比較例2)A)成分としてEVA100
重量部に(II)成分の無機系難燃剤100重量部を配
合したものを実施例1と同様にして評価した結果を表4
に示した。
【0058】(比較例3)A)成分としてEEA95重
量部にC)成分のMAnLL5重量部と(II)成分の
無機系難燃剤100重量部および(III)成分の赤リ
ン5重量部を配合したものを実施例1と同様にして評価
した結果を表4に示した。
【0059】(比較例4)A)成分としてEEA85重
量部にB)成分として実施例1で使用したアイオノマー
(B1)10重量部、C)成分のMAnLL5重量部と
(II)成分の無機系難燃剤100重量部を配合したも
のを実施例1と同様にして評価した結果を表4に示し
た。
【0060】(比較例5)A)成分としてEEA90重
量部にB)成分として実施例1で使用したアイオノマー
(B1)10重量部、(II)成分の無機系難燃剤10
0重量部および(III)成分の赤リン5重量部を配合
したものを実施例1と同様にして評価した結果を表4に
示した。
【0061】(比較例6)A)成分として実施例1で使
用したアイオノマー100重量部、(II)成分の無機
系難燃剤100重量部および(III)成分の赤リン5
重量部を配合したものを実施例1と同様にして評価した
結果を表4に示した。
【0062】(比較例7)A)成分として実施例1で使
用したアイオノマー95重量部、C)成分のMAnLL
5重量部と(II)成分の無機系難燃剤100重量部を
配合したものを実施例1と同様にして評価した結果を表
4に示した。
【0063】(比較例8)A)成分として実施例1で使
用したアイオノマー95重量部、C)成分のMAnLL
5重量部と(II)成分の無機系難燃剤20重量部およ
び(III)成分の赤リン5重量部を配合したものを実
施例1と同様にして評価した結果を表4に示した。
【0064】
【表4】
【0065】
【発明の効果】上述のように、本発明の高難燃性オレフ
ィン系樹脂組成物は、エチレンービニルエステル共重合
体、エチレンーα, βー不飽和カルボン酸および/また
はそのアルキルエステル共重合体[(A)成分]、オレ
フィン系アイオノマー樹脂[(B)成分]から成り且つ
特定の官能基を含むオレフィン系重合体組成物の特定量
と、無機系難燃剤および赤リンを特定量配合することに
より、燃焼時にハロゲンガスなどの有毒ガスの発生がな
く、機械的強度、可撓性、加工性に優れると共に高度の
難燃性を保持せしめたバランスの良い諸物性を有するオ
レフィン系樹脂組成物であり、フィルム、シート、容
器、電線、ケーブル、パッキング、シール剤、ホース
類、射出製品等の成形用途として利用することができ
る。本発明の組成物中の(A)成分は、加工性、可撓
性、機械的強度を高める役割を有し、(B)成分は、高
度の難燃化を保持するために多量の無機系難燃剤[(I
I)成分]を配合した場合において、機械的強度を低下
させることなく、可撓性、耐衝撃性などを高める役割を
有するので、難燃効果を高めることができ、そして(I
II)成分の赤リンはさらに高難燃性を達成せしめる役
割を有し、本発明の組成物中の該官能基はオレフィン系
重合体成分(I)と無機系難燃剤もしくは無機充填剤と
をカップリングさせる役割を果たし、相互の相溶性を高
め、機械的強度、加工性等を改良する上、燃焼時におい
てはチャー(炭化層)の形成に寄与して樹脂のドリッピ
ングを防止し、自消化させる役割も有している。このよ
うに本発明の高難燃性オレフィン系樹脂組成物は、高度
の難燃性を有するとともに、燃焼時にハロゲンガスなど
の有毒ガスの発生がなく、安全性、可撓性、機械的特
性、耐薬品性、電気的特性などにもすぐれているので、
フィルム、シート、パイプ等の押出成形品あるいは射出
成形品等の成形用途向けや、電線、ケーブル向け等とし
て利用され、繊維、電気、電子、自動車、船舶、航空
機、建築、土木等の諸分野で活用されるものであり、産
業上の利用価値が大きい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I) A)下記(A1)および(A2)から選ばれた少なくとも1種のエチレン共 重合体 (A1)エチレンービニルエステル共重合体、 (A2)エチレンーα, βー不飽和カルボン酸および/またはそのアル キルエステル共重合体、 B)オレフィン系アイオノマー樹脂 から成り、且つ下記a〜fから選択された少なくとも1種の官能基を含むオレフ ィン系重合体組成物 100重量部と、 (II)無機系難燃剤 30〜200重量部 (III) 赤リン 0.1〜20重量部 から成ることを特徴とする高難燃性オレフィン系樹脂組
    成物。 a:カルボン酸基または酸無水基、 b:エポキシ基、 c:ヒドロキシル基、 d:アミノ基、 e:アルケニル環状イミノエーテル基 f:シラン基
  2. 【請求項2】 上記官能基を含む化合物でポリオレフィ
    ンを変性することにより上記官能基を導入したことを特
    徴とする請求項1記載の高難燃性オレフィン系樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A1)エチレンービニルエステル共重合
    体がエチレン−酢酸ビニル共重合体であり、(A2)エチ
    レンーα, βー不飽和カルボン酸および/またはそのア
    ルキルエステル共重合体がエチレン−アクリル酸エチル
    共重合体であることを特徴とする請求項1あるいは請求
    項2記載の高難燃性オレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)オレフィン系アイオノマー樹脂の
    メルトフローレートが0.1〜1000g/10mi
    n.である重合体であることを特徴とする請求項1ない
    し請求項3記載の高難燃性オレフィン系樹脂組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998027153A1 (de) * 1996-12-19 1998-06-25 Basf Aktiengesellschaft Flammgeschützte formmassen
JP2005298807A (ja) * 2004-03-17 2005-10-27 Du Pont Mitsui Polychem Co Ltd 難燃性樹脂組成物
JP2006232954A (ja) * 2005-02-24 2006-09-07 Fujikura Ltd 難燃性樹脂組成物及び樹脂被覆金属管

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WO1998027153A1 (de) * 1996-12-19 1998-06-25 Basf Aktiengesellschaft Flammgeschützte formmassen
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