JPH07179982A - 保磁力および残留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金およびその製造方法とこの軟磁性焼結合金を用いたコンバーゼンスヨーク - Google Patents

保磁力および残留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金およびその製造方法とこの軟磁性焼結合金を用いたコンバーゼンスヨーク

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JPH07179982A
JPH07179982A JP5327888A JP32788893A JPH07179982A JP H07179982 A JPH07179982 A JP H07179982A JP 5327888 A JP5327888 A JP 5327888A JP 32788893 A JP32788893 A JP 32788893A JP H07179982 A JPH07179982 A JP H07179982A
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powder
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copper
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Kunpei Kobayashi
薫平 小林
Yasuyuki Fukuda
泰幸 福田
Kiyoshi Nagasaki
潔 長崎
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Toshiba Corp
Toshiba Development and Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/14Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
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    • H01F1/22Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together

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  • Power Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は製造が容易で、しかも高周波
でも高い透磁率の周波数特性を有し、かつ保磁力および
残留磁束密度がともに低い特にコンバーゼンスヨークに
好適な軟磁性焼結合金およびその製造方法を提供するこ
とである。 【構成】 本発明は、主として鉄および/またはニッケ
ルおよび重量比で0%以上30%以下の銅からなる軟磁
性焼結合金の焼結粒子表面に鉄よりも酸素親和力の大き
な金属の酸化物を有することを特徴とする保磁力および
残留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金およびその製
造方法とこの軟磁性焼結合金を用いたコンバーゼンスヨ
ークである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は保磁力および残留磁束密
度がともに低い軟磁性焼結合金およびその製造方法に関
し、さらに詳しくはティスプレー用として用いられるコ
ンバーゼンスヨークとして好適な保磁力および残留磁束
密度がともに低い軟磁性焼結合金軟磁性焼結合金に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来高周波特性を向上するために、鉄ま
たはニッケルの粉末に例えばエポキシ樹脂などの絶縁性
高分子化合物を添加して成形、焼結する方法が用いられ
ている。しかし、このようにして焼結合金を製造する
と、成形時にかかる圧力により鉄またはニッケルの粉末
にひずみが生じ、このひずみがエポキシ樹脂の硬化温度
(150〜200℃)では回復しないため、軟磁性焼結
合金として特性の劣化を引き起こしていた。
【0003】これを改善するため、鉄またはニッケルの
粉末に水ガラスなどの電気絶縁性の高い非金属を添加
し、これを鉄またはニッケルの粉末の表面に被覆するこ
とにより、成形時にかかる圧力により鉄またはニッケル
の粉末にひずみが生じても、これを焼鈍により除去する
ことが可能となり、被覆しない場合に比して軟磁性焼結
合金の高周波特性を向上させることができるようになっ
た。
【0004】しかしながら、被覆材に水ガラスを用いた
場合には、耐熱性は600℃以上と十分に高いため高い
温度で焼鈍でき、成形時に発生する鉄またはニッケルの
粉末のひずみはほぼなくすことができるが、均一な厚さ
の被覆層を形成することが困難であり、特性にばらつき
を生じやすいという課題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決し、製造が容易で、しかも高周波でも高い透磁率の周
波数特性を有し、かつ保磁力および残留磁束密度のとも
に低い軟磁性焼結合金およびその製造方法とこの軟磁性
焼結合金を用いたコンバーゼンスヨークの提供を目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の保磁力および残
留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金は、主として鉄
および/またはニッケルおよび重量比で0%以上30%
以下の銅からなる軟磁性焼結合金の粒子表面に鉄ニッケ
ルよりも酸素親和力の大きな金属の酸化物を有すること
を特徴とするものである。
【0007】ここで銅はニッケルに代替する形で用いる
もので、必ずしも必要な元素ではないが、適量用いる
と、成形性を高める効果を有する。なお、銅の含有比率
としては、10〜25%であることが好ましい。
【0008】また、鉄よりも酸素親和力の大きな金属と
しては、例えばアルミニウム、チタン、ケイ素、ジルコ
ニウム、マグネシウム、クロム、ベリリウム、カルシウ
ム、セリウム、ホウ素、バナジウム、ニオブ、マンガン
などが挙げられる。このうち特に好ましいものは、アル
ミニウム、チタン、ケイ素、ジルコニウム、マグネシウ
ム、クロムなどである。これらを1種または2種以上用
いることができる。なお、金属の形で用いるのが好まし
いが、容易に酸化物となる化合物であってもよい。また
鉄はニッケルおよび銅よりも酸素親和力が大きいので、
鉄よりも酸素親和力の大きな金属は、ニッケルおよび銅
よりも酸素親和力の大きな金属であるといえる。
【0009】またこれらの金属の好ましい含有比率は、
それぞれ鉄および/またはニッケルおよび重量比で0%
以上30%以下の銅を100として重量比でアルミニウ
ム0.01〜5%、チタン0.01〜5%、ケイ素0.
1〜10%、ジルコニウム0.01〜3%、マグネシウ
ム0.01〜3%、クロム0.1〜20%、ベリリウム
0.01〜3%、カルシウム0.01〜3%、セリウム
0.01〜3%、ホウ素0.01〜3%、バナジウム
0.1〜10%、ニオブ0.1〜10%、マンガン0.
1〜10%である。このうち特に好ましいものの好まし
い含有比率は、それぞれアルミニウム0.02〜1.0
%、チタン0.1〜2.0%、ケイ素0.5〜4.0
%、ジルコニウム0.01〜0.5%、マグネシウム
0.02〜0.5%、クロム3.0〜15.0%であ
る。
【0010】なお、これらの好ましい範囲よりも少ない
場合には十分な厚さの被覆層が形成されない場合があ
り、逆にこれらの好ましい範囲を超える場合には、原料
粉末となる合金粉末内部に鉄よりも酸素親和力の大きな
金属の酸化物が存在する可能性があり、いずれも磁気特
性の低下を招く恐れがある。
【0011】このようにして得られる軟磁性焼結合金
は、高周波でも高い透磁率の周波数特性を有し、かつ保
磁力および残留磁束密度がともに低いため、ディスプレ
ー用に用いられるコンバーゼンスヨークに好適である。
【0012】また本発明の保磁力および残留磁束密度が
ともに低い軟磁性焼結合金の製造方法は、主として鉄お
よび/またはニッケルおよび重量比で0%以上30%以
下の銅と、鉄よりも酸素親和力の大きな金属からなる合
金粉末を酸化性雰囲気中にて加熱し、その後所定形状に
成形し、焼結することを特徴とするものである。
【0013】銅について、および鉄よりも酸素親和力の
大きな金属については、前述と同様である。なお、使用
する合金粉末の粒径は、特に制限されないが、粒径が大
きくなると、成形性がよくなり、小さくなると焼結性が
よくなる傾向がある。なお粒径として好ましい範囲は、
20〜150μmである。
【0014】ここで合金とする前の鉄、ニッケル、銅,
および鉄よりも酸素親和力の大きな金属は特に形態は問
わない。すなわち粉末であっても、またインゴットのよ
うな溶製材であってもかまわない。また単体である必要
もなく、その酸化物などであっても何等問題はない。
【0015】その後、この合金粉末を酸化性雰囲気中に
て加熱するが、この際鉄および/またはニッケルととも
に、鉄よりも酸素親和力の大きな金属を用いて合金とし
ていることが重要である。
【0016】すなわち、鉄および/またはニッケルと鉄
よりも酸素親和力の大きな金属により合金粉末としてい
るため、酸化性雰囲気中にて加熱することにより合金粉
末中の鉄よりも酸素親和力の大きな金属が合金粉末表面
へと移動する。そして合金粉末の表面において雰囲気中
の酸素と反応し、酸化物を生成する。
【0017】この際、鉄およびニッケルはほとんど雰囲
気により酸化を受けない。これは鉄よりも酸素親和力が
大きな金属が合金中に存在し、酸化作用が働いた時には
選択的にこの金属の方が酸化作用を受けるためである。
【0018】この結果、加熱により合金粉末は中心付近
には鉄および/またはニッケルおよび銅がほとんど酸化
されることなく存在し、その粉末表面には鉄よりも酸素
親和力が大きな金属の酸化物が被覆されたようになって
存在する。
【0019】なおこの酸化性雰囲気は、鉄および/また
はニッケルおよび銅を酸化させることを目的とはしない
ため、あまり急速に酸化の進行する雰囲気は好ましくな
く、例えば水蒸気を含む水素ガス中に600〜1000
℃で1〜5時間加熱するようにする。
【0020】このようにして金属酸化物を鉄および/ま
たはニッケルおよび銅の表面に被覆した粉末を原料粉末
とし、所定の、そして公知の成形法、焼結法を行うこと
により、本発明の軟磁性焼結合金を得ることができる。
また成形する際に粉末潤滑剤を用いることもできる。粉
末潤滑剤としてはステアリン酸系、アシドワックス系な
どが挙げられ、ステアリン酸系としては例えばステアリ
ン酸亜鉛が、またアシドワックス系としては例えばエチ
レンビスアコイドが挙げられる。
【0021】成形条件としては例えば500〜700M
Paのプレス成形などが好適である。また焼結条件とし
ては、水素中800〜1100℃で0.5〜3時間焼結
するという方法が好適である。
【0022】なお、金属酸化物を鉄および/またはニッ
ケルおよび銅の表面に被覆した粉末にさらに従来用いら
れている水ガラスを被覆して原料粉末としてもよい。こ
の場合には鉄および/またはニッケルおよび銅からなる
粉末の表面に直接水ガラスを被覆する場合の金属表面へ
の酸化物の被覆とは異なり、酸化物表面への酸化物の被
覆であるので濡れ性が格段によく、ほぼ均一な厚さの水
ガラスの被覆層が得られる。
【0023】
【作用】上記構成としたことにより本発明の軟磁性焼結
合金は、高周波でも高い透磁率の周波数特性を有し、か
つ保磁力および残留磁束密度をともに低くすることが可
能となった。この軟磁性焼結合金を用いることにより、
ディスプレー用に用いられるコンバーゼンスヨークに好
適に用いることが可能となった。
【0024】また、鉄および/またはニッケルおよび重
量比で0%以上30%以下の銅と鉄よりも酸素親和力の
大きな金属を合金粉末とし、酸化させるだけで鉄および
/またはニッケルおよび重量比で0%以上30%以下の
銅の粉末の表面に電気絶縁層となる金属酸化物の被覆層
を形成できるため、従来のエポキシ樹脂や水ガラスを粉
末の表面に被覆させる必要もなく、しかもほぼ均一な厚
さの被覆層が容易に形成できるようになった。
【0025】
【実施例】次に本発明を以下の実施例を参照してより具
体的に説明する。 ・実施例1 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%およ
びアルミニウム0.2重量%からなる合金溶湯にアトマ
イズ処理し、平均粒径70μmのアトマイズ粉末とし
た。
【0026】この合金粉末に水中を通した水素ガス(湿
潤水素ガス)雰囲気中800℃、3時間の条件で酸化し
た。この結果、酸化アルミニウムが粉末表面に粒子を被
覆するように形成した。
【0027】このように酸化アルミニウムが表面に被覆
した鉄、ニッケル、銅からなる合金粉末を原料粉末と
し、これに粉末潤滑剤としてアミドワックス1重量%を
添加し、600MPaでプレス成形し、40×30×5
mmの成形体を成形した。この成形体を水素ガス雰囲気
900℃、2時間の条件で焼結し、軟磁性焼結合金を得
た。 ・実施例2 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%およ
びチタン0.5重量%からなる合金溶湯にアトマイズ処
理し、平均粒径70μmのアトマイズ粉末とした。
【0028】この合金粉末に水中を通した水素ガス(湿
潤水素ガス)雰囲気中800℃、3時間の条件で酸化し
た。この結果、酸化チタンが粉末表面に粒子を被覆する
ように形成した。
【0029】このように酸化チタンが表面に被覆した
鉄、ニッケル、銅からなる合金粉末を原料粉末とし、こ
れに粉末潤滑剤としてアミドワックス1重量%を添加
し、600MPaでプレス成形し、40×30×5mm
の成形体を成形した。この成形体を水素ガス雰囲気90
0℃、2時間の条件で焼結し、軟磁性焼結合金を得た。 ・実施例3 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%およ
びマグネシウム0.03重量%からなる合金溶湯にアト
マイズ処理し、平均粒径70μmのアトマイズ粉末とし
た。
【0030】この合金粉末に水中を通した水素ガス(湿
潤水素ガス)雰囲気中800℃、3時間の条件で酸化し
た。この結果、酸化マグネシウムが粉末表面に粒子を被
覆するように形成した。
【0031】このように酸化マグネシウムが表面に被覆
した鉄、ニッケル、銅からなる合金粉末を原料粉末と
し、これに粉末潤滑剤としてアミドワックス1重量%を
添加し、600MPaでプレス成形し、40×30×5
mmの成形体を成形した。この成形体を水素ガス雰囲気
900℃、2時間の条件で焼結し、軟磁性焼結合金を得
た。 ・実施例4 鉄53重量%、ニッケル47重量%、クロム11重量%
からなる合金溶湯にアトマイズ処理し、平均粒径70μ
mのアトマイズ粉末とした。
【0032】この合金粉末に水中を通した水素ガス(湿
潤水素ガス)雰囲気中800℃、3時間の条件で酸化し
た。この結果、酸化マグネシウムが粉末表面に粒子を被
覆するように形成した。
【0033】このように酸化クロムが表面に被覆した
鉄、ニッケルからなる合金粉末を原料粉末とし、これに
粉末潤滑剤としてアミドワックス1重量%を添加し、6
00MPaでプレス成形し、40×30×5mmの成形
体を成形した。この成形体を水素ガス雰囲気900℃、
2時間の条件で焼結し、軟磁性焼結合金を得た。 ・実施例5 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%およ
びアルミニウム0.2重量%からなる合金溶湯にアトマ
イズ処理し、平均粒径70μmのアトマイズ粉末とし
た。
【0034】この合金粉末に水中を通した水素ガス(湿
潤水素ガス)雰囲気中800℃、3時間の条件で酸化し
た。この結果、酸化アルミニウムが粉末表面に粒子を被
覆するように形成した。
【0035】このように酸化アルミニウムが表面に被覆
した鉄、ニッケル、銅からなる合金粉末を原料粉末と
し、これに水ガラス2重量%を添加して合金粉末の表面
に被覆層を形成した後、粉末潤滑剤としてアミドワック
ス1重量%を添加し、600MPaでプレス成形し、4
0×30×5mmの成形体を成形した。この成形体を水
素ガス雰囲気900℃、2時間の条件で焼結し、軟磁性
焼結合金を得た。 ・比較例1 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%から
なる合金溶湯にアトマイズ処理し、平均粒径70μmの
アトマイズ粉末とした。
【0036】この合金粉末にエポキシ樹脂2重量%を添
加し合金粉末の表面に被覆層を形成した後、粉末潤滑剤
としてアミドワックス1重量%を添加して混合し、60
0MPaでプレス成形し、40×30×5mmの成形体
を成形した。この成形体を大気中200℃、1時間の条
件で焼結し、軟磁性焼結合金を得た。 ・比較例2 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%から
なる合金溶湯にアトマイズ処理し、平均粒径70μmの
アトマイズ粉末とした。
【0037】この合金粉末に水ガラス2重量%を添加し
合金粉末の表面に被覆層を形成した後、粉末潤滑剤とし
てアミドワックス1重量%を添加して混合し、600M
Paでプレス成形し、40×30×5mmの成形体を成
形した。この成形体を水素中900℃、1時間の条件で
焼結し、軟磁性焼結合金を得た。 ・比較例3 鉄10重量%、ニッケル70重量%、銅20重量%から
なる合金溶湯にアトマイズ処理し、平均粒径70μmの
アトマイズ粉末とした。
【0038】この合金粉末に粉末潤滑剤としてアミドワ
ックス1重量%を添加して混合し、600MPaでプレ
ス成形し、40×30×5mmの成形体を成形した。こ
の成形体を大気中900℃、1時間の条件で焼結し、軟
磁性焼結合金を得た。
【0039】実施例および比較例で得られた軟磁性焼結
合金の透磁率の周波数特性、保磁力および残留磁束密度
を測定した。ここで透磁率の周波数特性は1kHzのと
きの初透磁率を基準にしたときの100kHzでの初透
磁率の比を%で表したもの、すなわちμiac (100k
Hz)/μiac (1kHz)(%)である。また保磁力
および残留磁束密度は、ともにΔBが0.1Tの時の保
磁力および残留磁束密度を測定したものである。この結
果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1からも明らかなように、従来のエポキ
シ樹脂や水ガラスを直接合金粉末の表面に被覆する場合
に比べて高い透磁率の周波数特性を有し、かつ保磁力や
残留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金が得られた。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
周波でも高い透磁率の周波数特性を有し、かつ保磁力お
よび残留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金が得られ
る。またこの軟磁性焼結合金は、ディスプレー用に用い
られるコンバーゼンスヨークに好適である。
【0043】また、鉄および/またはニッケルおよび重
量比で0%以上30%以下の銅の粉末に金属粉末を混合
するだけで鉄および/またはニッケルおよび重量比で0
%以上30%以下の銅の粉末の表面に電気絶縁層となる
金属酸化物の被覆層を形成できるため、従来のエポキシ
樹脂や水ガラスを粉末の表面に被覆させる必要もなく、
しかもほぼ均一な厚さの被覆層を容易に形成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/14 (72)発明者 長崎 潔 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として鉄および/またはニッケルおよ
    び重量比で0%以上30%以下の銅からなる軟磁性焼結
    合金の焼結粒子表面に鉄よりも酸素親和力の大きな金属
    の酸化物を有することを特徴とする保磁力および残留磁
    束密度がともに低い軟磁性焼結合金。
  2. 【請求項2】 主として鉄および/またはニッケルおよ
    び重量比で0%以上30%以下の銅からなる軟磁性焼結
    合金の焼結粒子表面に鉄よりも酸素親和力の大きな金属
    の酸化物を有することを特徴とする保磁力および残留磁
    束密度がともに低い軟磁性焼結合金からなるコンバーゼ
    ンスヨーク。
  3. 【請求項3】 主として鉄および/またはニッケルおよ
    び重量比で0%以上30%以下の銅と、鉄よりも酸素親
    和力の大きな金属からなる合金粉末を酸化性雰囲気中に
    て加熱し、その後所定形状に成形し、焼結することを特
    徴とする保磁力および残留磁束密度がともに低い軟磁性
    焼結合金の製造方法。
JP5327888A 1993-12-24 1993-12-24 保磁力および残留磁束密度がともに低い軟磁性焼結合金およびその製造方法とこの軟磁性焼結合金を用いたコンバーゼンスヨーク Pending JPH07179982A (ja)

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