JPH07179635A - 帯電防止性を有する離型フイルム - Google Patents

帯電防止性を有する離型フイルム

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JPH07179635A
JPH07179635A JP5324048A JP32404893A JPH07179635A JP H07179635 A JPH07179635 A JP H07179635A JP 5324048 A JP5324048 A JP 5324048A JP 32404893 A JP32404893 A JP 32404893A JP H07179635 A JPH07179635 A JP H07179635A
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film
release film
antistatic
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silicone
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JP5324048A
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Akimine Fukuda
晃峰 福田
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた帯電防止性と剥離力コントロール性を
有する離型フイルムを提供する。 【構成】 プラスチックフイルムの少なくとも片面に、
下記式 [式中、Rはハロゲン原子または炭素数1〜24の飽和
もしくは不飽和のハロゲン化炭化水素基、R′は炭素数
1〜6の炭化水素基、およびR″は炭素数1〜24の飽
和もしくは不飽和炭化水素基を表し、p,m,nは正数
であり、かつp+m+n=4、2≧p≧1、2≧n≧1
および3≧p+n≧2の関係を有する。] で表される有機チタン化合物を有効成分とする表面処理
剤を含有する硬化型シリコーン樹脂とカチオン型無水物
からなる帯電防止剤とを含有する樹脂塗膜を設けてな
り、該塗膜上の表面固有抵抗値が5×103 〜5×10
13Ω/□であることを特徴とする帯電防止性を有する離
型フイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電防止性を有する離型
フイルムに関し、更に詳しくはプラスチックフイルムの
少なくとも片面に一種以上のカチオン型無水物からなる
帯電防止剤と縮合硬化型シリコーンの一種以上を混合し
た薄膜を設けることにより、安定した帯電防止性と優れ
た離型性を付与した離型フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、硬化型シリコーンを主成分と
する組成物を各種の紙、合成フイルム、繊維等の基材表
面にて硬化させ、皮膜を形成することにより、粘着性物
質に対する離型性を付与させることは良く知られてい
る。
【0003】近年、粘着剤、接着剤等の幅広い応用に従
い、その粘着面を保護するシリコーンコーティングの紙
や、フイルムの利用が種々の分野で著しく伸びている。
このような硬化型シリコーン組成物には、縮合反応によ
り硬化するもの(特開昭47―34447号等)や、付
加反応により硬化するもの(特公昭52―40918号
等)が知られている。
【0004】しかしながら、このようにして形成された
シリコーン薄膜は、そのシリコーンの主鎖結合ならびに
立体構造より電化の漏洩がなく、帯電しやすいという欠
点を持っている。即ち、主鎖の―Si―O―Si―結合
は―C―C―結合に比しイオン性は帯びているものの基
本的にはδ結合であり、共役二重結合等のように電荷の
非局在化はできない。また、Siに結合する2つのメチ
ル基は主鎖の外側に向いていて疎水場を形成し、空気中
の水分(H2 O)及び不純物イオンを通しての電荷の漏
洩が不可能となる。
【0005】このようなシリコーン薄膜をコーティング
したフイルムは、当然帯電性が高く、種々の障害を生ず
る。そこで、離型フイルムの帯電防止化はかなり以前か
ら要求されている。
【0006】正常な離型フイルムを使用した粘着加工製
品の多くには重剥離化現象があるが、この重剥離化現象
には大きく分けて2つあり、(1)広い部分で重くなっ
ている場合と、(2)点や線あるいは局所的に非常に重
くなる場合とである。前者は、通常大気曝露による重剥
離化と考えられており、後者は主に静電気トラブルによ
るものと考えられている。この根拠は以下の実験から導
き出されたものである。 1)ほこりが付着しにくい条件で保存した場合は、剥離
が重くならない。 2)クリーンルームで曝露した場合は、通常の部屋と比
較して重剥離化しにくい。 3)重剥離化したものを水洗すると軽剥離化するが、有
機溶剤では軽くならない。 4)各種粉体をまぶしても必ずしも重剥離化しない。 5)暗室のような遮光下の中で曝露しても重剥離化す
る。
【0007】上記3)の結果から、付着には電気的エネ
ルギーが関与していると推察され、上記4)の結果か
ら、非帯電粒子、粒子径大のものは重くならないことが
わかる。また、上記5)の結果から、紫外線などは重剥
離化の要因ではないことがわかる。
【0008】現在、静電気障害の対策として一番有効な
ものは除電であり、離型フイルム製造工程、粘着加工工
程で各所に除電設備を設置して対応しているが、これだ
けでは充分な結果は得られていない。その代表的な分野
として、近年急速な発展を遂げているLCD業界があ
る。偏光板を液晶ガラスと貼合わせる工程などで、大気
中のゴミや塵、ほこり等の付着が起こると製品欠陥とな
り、大幅な歩留まりの低下を生じる。
【0009】そこで、このような問題に対する離型フイ
ルムの帯電防止化として、帯電防止層の上に硬化型シリ
コーン層を設ける方法(特公平3―106645号)
や、帯電防止剤を内部添加したプラスチックフイルム上
に紫外線硬化型シリコーン被膜を設ける方法(特公平4
―59207号)など帯電防止型シリコーン離型フイル
ムが提案されている。
【0010】しかし、この方法でも離型フイルムのコス
ト面、品質面等で未だ種々問題があり、汎用プラスチッ
クフイルム上への一層型帯電防止シリコーンの開発が要
求されている。因みに、窒素、イオウ、リンを含む帯電
防止剤を付加硬化型シリコーン剤に混合すると、それら
がPtに配位し、いわゆる触媒毒として作用するための
反応の硬化阻害がみられ、この技術には不安がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、このよう
な問題を解決すべく鋭意研究した結果、有機チタン化合
物を有効成分とする表面処理剤を含有する硬化型シリコ
ーンに特定の帯電防止剤を添加すると、該硬化型シリコ
ーンの硬化を阻害することなく帯電防止性と離型性を兼
備する薄膜が形成できることを見い出し、本発明に到達
したものである。
【0012】従って、本発明の目的は、優れた帯電防止
性と離型性を兼備する離型フイルムを提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のかかる目的は、
本発明によれば、プラスチックフイルムの少なくとも片
面に、
【0014】
【化2】
【0015】[式中、Rはハロゲン原子または炭素数1
〜24の飽和もしくは不飽和のハロゲン化炭化水素基、
R′は炭素数1〜6の炭化水素基、およびR″は炭素数
1〜24の飽和もしくは不飽和炭化水素基を表し、p,
m,nは正数であり、かつp+m+n=4、2≧p≧
1、2≧n≧1および3≧p+n≧2の関係を有す
る。]で表される有機チタン化合物を有効成分とする表
面処理剤を含有する硬化型シリコーンとカチオン型無水
物からなる帯電防止剤とを含有する樹脂塗膜を設けてな
り、該塗膜上の表面固有抵抗値が5×103 〜5×10
13Ω/□であることを特徴とする帯電防止性を有する離
型フイルムによって達成される。
【0016】本発明においてプラスチックフイルムとし
ては、例えばポリスチレン、ポリアクリル酸メチル、ポ
リカーボネート、ポリスルホン、ポリエステル等よりな
る透明なフイルム(含シート)を好ましく挙げることが
できる。これらのうちでは、二軸延伸ポリエステルフイ
ルムが好ましい。
【0017】かかるポリエステルフイルムは製膜段階ま
でに含有させる滑剤例えばクレー、カオリン、シリカ、
炭酸カルシウム等の粒径、量を調整することにより、容
易に透明性をコントロールできる。また、その表面にコ
ーティングを実施するにあたり、耐溶剤性、耐熱性、機
械的特性にも優れている。特に硬化型シリコーンの塗膜
を硬化せしめるためコーティング後の乾燥温度を100
〜120℃とし、この雰囲気中にフイルムを通過せしめ
るときの寸法変化も小さいという利点がある。
【0018】本発明における帯電防止剤はカチオン型無
水物からなる帯電防止剤であり、この代表例として、
【0019】
【化3】
【0020】(但し、Rは炭素数1〜18のアルキル基
である。)の構造を有するアルキルジメチルエチルアン
モニウムエチルサルフェート化合物を挙げることができ
る。上記構造式のR(アルキル基)としては、―C
3 、―C2 5 、―C3 7 、―C4 9 、―C5
11、―C6 13、―C7 15、―C8 17、―C
9 19、―C1021、―C1123、―C1225、―C13
27、―C1429、―C1531、―C1633、―C17
35、―C1837等を例示することができる。
【0021】アルキルジメチルエチルアンモニウムエチ
ルサルフェート化合物としては、特にRが炭素数8〜1
4のアルキル基であるものが好ましく、またそれらは一
種以上使用することができる。
【0022】これらは、硬化型シリコーンに対して、固
形分比で2〜9モル%添加するのが好ましい。2モル%
未満であると帯電防止効果が乏しく、他方9モル%より
多いとシリコーンの硬化阻害反応が起き、シリコーン薄
膜の凝集力が弱まり、塗膜密着性などが乏しくなる。硬
化型シリコーンとの混合でポイントとなるのは、帯電防
止剤の相溶性であり、溶剤型、水、エマルジョン系、金
属系粉末等では非相溶な状態を起こし帯電防止効果を得
にくいばかりか、反応阻害を起こし、シリコーンの硬化
性に問題を生じる。
【0023】本発明における硬化型シリコーンの硬化反
応を例示すると、次の通りである。
【0024】
【化4】
【0025】上記縮合反応系のシリコーン樹脂として
は、例えば、末端―OH基をもつポリジメチルシロキサ
ンと末端に―H基をもつポリジメチルシロキサン(ハイ
ドロジエンシラン)を有機錫触媒(例えば有機錫アシレ
ート触媒)を用いて縮合反応させ、3次元架橋構造をつ
くるものが挙げられる。
【0026】付加反応系のシリコーン樹脂としては、例
えば末端にビニル基を導入したポリジメチルシロキサン
とハイドロジエンシランを白金触媒を用いて反応させ、
3次元架橋構造をつくるものがあげられる。
【0027】紫外線硬化系のシリコーン樹脂としては、
例えば最も基本的なタイプとして通常のシリコーンゴム
架橋と同じラジカル反応を利用するもの、アクリル基を
導入して光硬化させるもの、紫外線でオニウム塩を分解
して強酸を発生させこれでエポキシ基を開裂させて架橋
させるもの、ビニルシロキサンへのチオールの付加反応
で架橋するもの等が挙げられる。電子線は紫外線よりも
エネルギーが強く、紫外線硬化の場合のように開始剤を
用いずともラジカルによる架橋反応が起こる。
【0028】硬化性シリコーン樹脂としては、その重合
度が50〜200000程度のものが好ましく、これら
の具体例としては信越シリコーン(株)製のKS―71
8,―774,―775,―778,―779H,―8
30,―835,―837,―838,―839,―8
41,―843,―847,―847H,X―62―2
418,―2422,―2125,―2492,―24
94,―470,―2366,―630,X―92―1
40,―128,KS―723A・B,―705F,―
708A,―883,―709,―719,東芝シリコ
ーン(株)製のTPR―6701,―6702,―67
03,―6704,―6705,―6722,―672
1,―6700,XSR―7029,YSR―302
2,YR―3286,ダウコーニング(株)製のDK―
Q3―202,―203,―204,―210,―24
0,―3003,―205,―3057,SFXF―2
560,東レシリコーン(株)製のSD―7226,7
320,7229,BY24―900,171,31
2,374,SRX―375,SYL―OFF23,S
RX―244,SEX―290,アイ・シー・アイ・ジ
ャパン(株)製のSILCOLEASE425等を挙げ
ることができる。また、特開昭47―34447号公
報、特公昭52―40918号公報等に記載のシリコー
ン樹脂も用いることができる。
【0029】本発明において、硬化型シリコーン樹脂に
含有する有機チタン化合物を有効成分とする表面処理剤
は、離型コントロール剤として作用する。かかる有機チ
タン化合物は、下記式
【0030】
【化5】
【0031】[式中、Rはハロゲン原子または炭素数1
〜24の飽和もしくは不飽和のハロゲン化炭化水素基、
R′は炭素数1〜6の炭化水素基、およびR″は炭素数
1〜24の飽和もしくは不飽和炭化水素基を表し、p,
m,nは正数であり、かつp+m+n=4、2≧p≧
1、2≧n≧1および3≧p+n≧2の関係を有す
る。]で表される化合物である。この化合物は、例えば
テトライソプロポキシチタンとクロロホルムを混合し、
この溶液にオクタフロロペンチル酸クロロホルム溶液お
よびイソステアリン酸クロロホルム溶液を順々に添加し
反応させたものを特徴としており、代表例として日本曹
達株式会社製の“有機チタネート”等を挙げることがで
きる。
【0032】前記有機チタン化合物を有効成分とする表
面処理剤の含有量は、硬化型シリコーン樹脂100重量
部当たり、1〜20重量部、特に5〜15重量部である
ことが好ましい。この含有量が20重量部より多くなる
と、硬化型シリコーン樹脂の反応性を阻害し、スミア、
残留接着力の低下を起こし、塗膜の離型性が失われるば
かりでなく、ヘイズが上がるために外観上問題がある。
また、塗膜が脆くなり、転写等を起こし、ロール等が汚
れやすくなり、好ましくない。他方この添加量が1重量
部より少ないと、剥離力のコントロール性にバラツキを
生じたり、その能力が無くなり、好ましくない。
【0033】プラスチックフイルムの上に有機チタン化
合物を有効成分とする表面処理剤を含む硬化型シリコー
ン樹脂と帯電防止剤とを混合した薄膜を設けるにあた
り、コーティングの方法としてはバーコート法、ドクタ
ーブレード法、リバースロールコート法、グラビアロー
ルコート法等の従来から知られている方法が利用でき
る。
【0034】塗膜の乾燥及び硬化(熱硬化、紫外線硬化
等)は、それぞれ個別または同時に行うことができる。
同時に行うときにはプラスチックフイルムの耐熱性(熱
的寸法安定性)にもよるが、100℃以上で行うことが
好ましい。乾燥熱硬化条件としては100℃以上で30
秒程度が望ましい。乾燥温度が100℃より低く、また
硬化時間が30秒より短いと塗膜の硬化が不完全であ
り、塗膜の脱落等耐久性に不安が残る。離型層でかつ帯
電防止層となる硬化シリコーン塗膜の膜厚は、乾燥後の
厚みで0.05〜0.5μmの範囲が望ましい。乾燥膜
厚が0.05μm未満になると、離型性能が低下し、満
足のいく性能が得られない。他方0.5μmより厚くな
ると、キュアリングに時間がかかり、生産上不都合とな
る。
【0035】本発明の離型フイルムは次の特徴を有す
る。 1)硬化シリコーン膜の低表面エネルギーにより他の種
々の物質と密着することなく、良好な離型性を奏する。 2)混合した相溶性の良い帯電防止剤の効果で硬化シリ
コーン膜表面の表面固有抵抗値を5×108 〜5×10
13Ω/□に下げることができ、帯電障害によるゴミ、
塵、埃等の付着を回避できる。 3)外観の透明性を維持したまま、必要な剥離力にコン
トロールすることができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、フイルムの各種特性の測定は下記の方法
により行った。
【0037】1.塗膜硬化性 シリコーン塗工面を5往復指でこすり、表面状態を観察
し、硬化状態を次の3つに分類して硬化性を評価する。 ×:シリコーンが硬化せず、曇り(スミアー)を生じ
る。 △:シリコーンは硬化しているが、密着性が悪く脱落
(ラブオフ)がある。 ○:シリコーンは硬化しており、密着性も良好である。
【0038】2.表面固有抵抗 ASTM―D257に準拠した超絶縁抵抗計(横河電機
製RM―214)にて表面固有抵抗を測定する。
【0039】3.離型性 サンプルフイルムとポリエステル粘着テープ(ニットー
31B)を貼合せ、5kgの圧着ローラーで圧着し、2
0時間放置した後の剥離力を引っ張り試験機で測定す
る。
【0040】4.残留接着率 ポリエステル粘着テープ(ニットー31B)をJIS
G4305に規定する冷間圧延ステンレス板(SUS3
04)に貼着けた後の剥離力を測定し、基礎接着力(f
0 )とする。また前記ポリエステル粘着テープをサンプ
ルフイルムの硬化シリコーン塗布面に5kgの圧着ロー
ラーで圧着し、30秒間放置した後粘着テープを剥が
す。そして剥がした粘着テープを上記のステンレス板に
貼り、該貼合部の剥離力を測定し、残留接着力(f)と
する。これらの各接着力を次式により残留接着率を求め
る。
【0041】
【数1】
【0042】[実施例1]ポリジメチルシロキサンとジ
メチルハイドロジエンシランの混合溶液に白金触媒を加
えて付加反応させるタイプの硬化型シリコーン(信越シ
リコーン(株)製の商品名KS―847H)(30%)
をメチルエチルケトン(MEK)/メチルイソブチルケ
トン(MIBK)/キシレンの混合溶液に溶解させ、そ
こへ固形分比で5%になるよう有機チタン化合物表面処
理剤(日本曹達(株)製の商品名有機チタネート)を添
加し、固形分2%の溶液(1)を作った。
【0043】ラウリルジメチルエチルアンモニウムエチ
ルサルフェート無水物(日本油脂製エレガン264WA
X:100%)を上記と同様にMEK/MIBK/キシ
レンの混合溶液に溶解させ、固形分2%の溶液を作り、
これを上記(1)の溶液に対し、固形分比で4モル%と
なるよう添加し、充分に攪拌した。
【0044】この溶液をポリエステルフイルム(厚さ3
8μm)に8g/m2 (wet)の塗布量でコーティン
グし、乾燥温度120℃、滞留時間1分で硬化反応を行
い、乾燥膜厚0.16μmの離型フイルムを作った。こ
の離型フイルムの特性は表1に示す。
【0045】[実施例2]実施例1の有機チタン化合物
表面処理剤の固形分比率を10%にする以外は同じよう
に溶液を作成した。そして、この溶液を塗布する以外は
実施例1と同じように行って離型フイルムを作った。こ
の離型フイルムの特性は表1に示す。
【0046】[比較例1]ポリジメチルシロキサンとジ
メチルハイドロジエンシランの混合溶液に白金触媒を加
えて付加反応させるタイプの硬化型シリコーン(信越シ
リコーン(株)製の商品名KS―847H)(30%)
をMEK/MIBK/キシレンの混合溶液に溶解させ、
そこへ固形分比で5%になるよう有機チタン化合物表面
処理剤(日本曹達(株)製の商品名有機チタネート)を
添加し、固形分2%の溶液(2)を作った。
【0047】ポリシロキサンの加水分解物であるコルコ
ート社(株)製コルコートPを上記(2)溶液中に固形
分比で3モル%となるよう添加し、充分に攪拌した。
【0048】この溶液をポリエステルフイルム(厚さ3
8μm)に8g/m2 (wet)の塗布量でコーティン
グし、乾燥温度120℃、滞留時間1分で硬化反応を行
い、乾燥膜厚0.16μmの離型フイルムを作った。こ
の離型フイルムの特性は表1に示す。
【0049】[比較例2]ポリシロキサンの加水分解物
であるコルコート社(株)製コルコートPの添加率を固
形分比8モル%とする以外は比較例1と同様に行った。
得られた離型フイルムの特性は表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1から明らかな如く、本発明のフイルム
は優れた帯電防止性能と離型性を兼ね備えたものであ
る。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、優れた帯電防止性と剥
離力のコントロール性を有し、特に表面固有抵抗5×1
13Ω/□以下(好ましくは1×109 〜1×1012Ω
/□)の特性を満足するばかりでなく、剥離力のコント
ロールが容易であり、各種用途に有用な離型フイルムを
提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックフイルムの少なくとも片面
    に、下記式 【化1】 [式中、Rはハロゲン原子または炭素数1〜24の飽和
    もしくは不飽和のハロゲン化炭化水素基、R′は炭素数
    1〜6の炭化水素基、およびR″は炭素数1〜24の飽
    和もしくは不飽和炭化水素基を表し、p,m,nは正数
    であり、かつp+m+n=4、2≧p≧1、2≧n≧1
    および3≧p+n≧2の関係を有する。]で表される有
    機チタン化合物を有効成分とする表面処理剤を含有する
    硬化型シリコーン樹脂とカチオン型無水物からなる帯電
    防止剤とを含有する樹脂塗膜を設けてなり、該塗膜上の
    表面固有抵抗値が5×103 〜5×1013Ω/□である
    ことを特徴とする帯電防止性を有する離型フイルム。
  2. 【請求項2】 プラスチックフイルムが二軸延伸ポリエ
    ステルフイルムである請求項1記載の離型フイルム。
JP5324048A 1993-12-22 1993-12-22 帯電防止性を有する離型フイルム Pending JPH07179635A (ja)

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