JPH07179468A - 1H−ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール系化合物の製造方法 - Google Patents

1H−ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール系化合物の製造方法

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JPH07179468A
JPH07179468A JP5322486A JP32248693A JPH07179468A JP H07179468 A JPH07179468 A JP H07179468A JP 5322486 A JP5322486 A JP 5322486A JP 32248693 A JP32248693 A JP 32248693A JP H07179468 A JPH07179468 A JP H07179468A
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JP5322486A
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Akira Hanami
章 花見
Hiroshi Kita
弘志 北
Hidenobu Oya
秀信 大屋
Akira Onodera
明 小野寺
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 写真用カプラー又はその中間体としてあるい
は有機合成の中間体として有用な1H-ピラゾロ[3,2-c]-
1,2,4-トリアゾール系化合物を温和な反応条件で簡単か
つ高収率に製造する方法を提供する。 【構造】 一般式〔I〕で示される化合物を用いる脱硫
黄化反応による環縮小反応工程を含む、一般式〔II〕で
示される化合物の製造方法。 〔式中、R1は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリール
チオ基を表し、R2はアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、lは
2価の連結基を表し、mは0又は1を表し、X1,X2
びX3は水素原子又は置換基を表し、nは0,1又は2
を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1H-ピラゾロ[3,2-c]-1,
2,4-トリアゾール系化合物の製造方法に関し、更に詳し
くは一般式〔I〕で示される1,2,4-トリアゾロ[3,4-b]-
1,3,4-チアジアジン系化合物を用いて脱硫黄化による環
縮小反応を含む工程により一般式〔II〕で表される1H-
ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール系化合物を製造す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】7位に置換基あるいは水素原子を有する
1H-ピラゾロ[3.2-c]-1,2,4-トリアゾール系化合物は写
真用カプラー、特にマゼンタカプラーあるいはその中間
体又は有機合成における中間体として有用な化合物であ
る。
【0003】1H-ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール
系化合物は例えばリサーチ・ディスクロージャー(Rese
arch Disclosure)、124巻、12443に記載された方法で
合成することができる。すなわち1,2,4-トリアゾロ[3,4
-b]-1,3,4-チアジアジン系化合物を窒素雰囲気下にドデ
カン溶媒中で加熱することによって1H-ピラゾロ[3,2-c]
-1,2,4-トリアゾール系化合物が得られる。
【0004】しかしこの方法は、脱硫黄化工程で200℃
以上の温度を必要とし、そのため脱硫黄化反応だけでな
く母核の分解も進行してしまい収率が大きく低下してし
まうというような致命的な欠点を有していた。
【0005】また1H-ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾ
ール系化合物は例えば、米国特許4,992,361号、世界特
許91/01984号、欧州特許0367498A2号に記載された方法
で合成することができる。すなわち、1,2,4-トリアゾロ
(3,4-b)-1,3,4-チアジアジン系化合物を無水酢酸中で還
流後、濃塩酸及びメタノール中で還流することにより1H
-ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール系化合物を高収
率で得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法を
用いた一般式〔III〕で示される1,2,4-トリアゾロ[3,4-
b]-1,3,4-チアジアジン系化合物の脱硫黄化工程は目的
物の収率が大きく低下するという問題があることがわか
った。
【0007】
【化2】
【0008】式中、R1,R2,l,m,X1,X2及びX
3は一般式〔I〕のR1,R2,l,m,X1,X2及びX3
とそれぞれ同義である。
【0009】このように前記文献に開示されている方法
は工程が複雑であり、しかも収率が低く好ましくない。
【0010】したがって本発明の目的は、1,2,4-トリア
ゾロ[3,4-b]-1,3,4-トリアゾロチアジアジン系化合物を
用いた脱硫黄化反応を経由して写真用カプラー、又はそ
の中間体としてあるいは有機合成の中間体として有用な
1H-ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール系化合物を温
和な反応条件で簡単かつ高収率に製造する方法を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記一般式〔I〕で示される化合物を用いる脱硫黄化反応
による環縮小反応工程を含むことを特徴とする下記一般
式〔II〕で示される化合物の製造方法により達成され
る。
【0012】
【化3】
【0013】〔式中、R1は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基
又はアリールチオ基を表し、R2はアルキル基、アルケ
ニル基、シクロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基
を表し、lは2価の連結基を表し、mは0又は1を表
し、X1,X2及びX3は水素原子又は置換基を表し、n
は0,1又は2を表す。〕 即ち、本発明の上記目的は、一般式〔I〕で示される1,
2,4-トリアゾロ[3,4-b]-1,3,4-チアジアジン系化合物を
脱硫黄化反応させることにより生成する一般式〔II〕、
n=0で示される化合物、及び更に一般式〔II〕、n=
0で示される化合物を酸化することにより一般式〔I
I〕、n=1又は2で示される化合物(1H-ピラゾロ[3,2
-c]-1,2,4-トリアゾール系化合物)を好適に製造できる
方法を見いだしたことにより達成することができたもの
である。
【0014】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】先ず、一般式〔I〕又は〔II〕で示される
化合物について説明する。
【0016】一般式〔I〕、〔II〕において、R1で表
されるアルキル基としてはメチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、t-ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデ
シル基、オクタデシル基、トリアコンチル基等を挙げる
ことができる。
【0017】アルケニル基としては、ビニル基、プロペ
ニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ペンタデセニル
基、オクタデセニル基等を挙げることができる。
【0018】シクロアルキル基としては、シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等を挙げることができる。
【0019】アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基等を挙げることができる。
【0020】ヘテロ環基としては、ピリジル基、フリル
基、チエニル基等を挙げることができる。
【0021】これらのアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基は置換基を有す
ることができ、置換基としてはハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルスルホキシル基、アリ
ールスルホキシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カル
バモイル基、スルホンアミド基、スルファモイル基等を
挙げることができる。
【0022】アルコキシ基としては、メトキシ基、エト
キシ基、イソプロピルオキシ基、t-ブトキシ基等を挙げ
ることができる。アリールオキシ基としてはフェニルオ
キシ基、ナフチルオキシ基等を挙げることができる。ア
ルキルチオ基としてはメチルチオ基、エチルチオ基、イ
ソプロピルチオ基、t-ブチルチオ基を挙げることができ
る。アリールチオ基としてはフェニルチオ基、ナフチル
チオ基等を挙げることができる。
【0023】R1としては特にアルキル基、アリール基
が好ましい。
【0024】R2で表されるアルキル基としてはメチル
基、エチル基、イソプロピル基、t-ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、デシル基、ヘキサデシル基、トリアコ
ンチル基等を挙げることができる。
【0025】アルケニル基としては、ビニル基、プロペ
ニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、ペンタデセニル
基、オクタデセニル基等を挙げることができる。
【0026】シクロアルキル基としては、シクロプロピ
ル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキ
シル基等を挙げることができる。
【0027】アリール基としては、フェニル基、ナフチ
ル基等を挙げることができる。
【0028】ヘテロ環基としては、ピリジル基、フリル
基、チエニル基等を挙げることができる。
【0029】これらのアルキル基、アルケニル基、シク
ロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基は置換基を有す
ることができ、置換基としてはハロゲン原子、ヒドロキ
シ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルスルホキシル基、アリ
ールスルホキシル基、アルキルスルホニル基、アリール
スルホニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、カル
バモイル基、スルホンアミド基、スルファモイル基等を
挙げることができる。
【0030】R2としてはアルキル基、アリール基が好
ましい。
【0031】lとしては炭素原子、水素原子、窒素原
子、硫黄原子、酸素原子の任意の組み合わせよりなる2
価の連結基で、より好ましくはアルキレン基、アルケニ
レン基、アリーレン基、−N(R3)−(R3;水素原子又は
アルキル基)、−O−、−CO−、−SO2−またはこれらの
基の任意の組み合わせよりなる基を表し、好ましくはア
ルキレン基、アリーレン基を表す。lは置換基を有する
ことができ、置換基としては、アルキル基、アリール
基、アルコキシ基等を挙げることができる。lとして特
に好ましいものは炭素原子数1〜4のアルキレン基であ
り、最も好ましいものはメチレン基のものである。
【0032】mは0又は1を表し、好ましくは1であ
る。
【0033】X1で表される置換基は、水素原子、ハロ
ゲン原子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキル
チオ基等を挙げることができる。X1として好ましいも
のは水素原子、ハロゲン原子であり、水素原子が最も好
ましい。
【0034】X2,X3で表される置換基は水素原子、ア
ルキル基、アリール基等が挙げられる。X2,X3として
好ましいものは水素原子、アルキル基であり、最も好ま
しいものは水素原子である。
【0035】一般式〔II〕のnは0,1又は2を表すが
1,2が好ましく、2が最も好ましい。
【0036】本発明の一般式〔II〕で示される化合物は
以下のルートで好適に合成することができる。
【0037】
【化4】
【0038】本発明において一般式〔I〕で示される1,
2,4-トリアゾロ[3,4-b]-1,3,4-チアジアジン系化合物は
種々の方法によって合成できる。世界特許91/17978号
にヒドラジノチアジアジンと酸クロライドとを反応させ
ることにより1,2,4-トリアゾロ[3,4-b]-1,3,4-チアジア
ジン系化合物を合成する方法が開示されている。
【0039】以下に参考例を示す。
【0040】〔参考例1〕 化合物例I−8の合成
【0041】
【化5】
【0042】1リットルフラスコに(2)73.69g(0.2
1モル)、THF150mlを加えた溶液中にイミダゾール2
8.75g(0.42モル)を加えた。室温下3時間撹拌した
後、(1)50g(0.21モル)、トリエチルアミン42.73
g(0.42モル)を添加した。4時間撹拌後不溶物を濾別
した。濾液のTHFを減圧留去した後、残渣にメタノー
ルを加え、析出した結晶を濾別し、褐色結晶70.7gを得
た。500mlナスフラスコに先に得た褐色結晶70.7gと無
水酢酸140mlを加えた。内温80℃で1時間撹拌後、水200
mlを加えた後、酢酸エチル300mlを加えて分液し、酢酸
エチル層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、酢酸
エチルを減圧留去した。残渣をカラム分離し、アセトニ
トリルで再結晶することにより目的物を得た。
【0043】収量84.7g 収率81.1% m.p.48.0℃1 H-NMR,Mass(FAB+)スペクトルは化合物I−8の
構造を支持した。
【0044】図1に化合物I−8のCDCl3中での1H-NMR
スペクトルを示す。
【0045】図2に化合物I−8のマススペクトルを示
す。
【0046】本発明の一般式〔II〕、n=0で示される
化合物は以下に示すルートで得ることができる。
【0047】
【化6】
【0048】一般式〔I〕で示される化合物から一般式
〔IV〕、n=0で示される化合物を得る反応では、酸無
水物を使うことができる。用いることのできる酸無水物
としては無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水
ペンタン酸、無水トリフルオロ酢酸等が代表的な酸無水
物で、好ましくは無水酢酸、無水プロピオン酸であり、
特に好ましくは無水酢酸である。
【0049】一般式〔I〕で示される化合物から一般式
〔IV〕で示される化合物を得る反応は、化合物〔I〕を
溶媒に分散させても、直接酸無水物に分散させてもよ
い。用いることのできる溶媒としては炭化水素類、アル
コール類、ベンゼン類、ハロゲン化炭化水素類、アミド
類等を代表的に挙げられる。
【0050】このうち好ましいものとしては炭化水素
類、アルコール類、ベンゼン類である。
【0051】本発明において用いられる炭化水素類とし
てはデカン、ドデカン等があり、アルコール類としては
メタノール、エタノール、プロパノール、オクタノー
ル、エチレングリコール等を挙げることができる。
【0052】ベンゼン類としてはベンゼン、トルエン、
キシレン、メシチレン、クロルベンゼン等が挙げられ
る。
【0053】ハロゲン化炭化水素としては四塩化炭素、
クロロホルム、ブロモホルム等を挙げることができる。
【0054】アミド類としてはホルムアミド、N,N-ジメ
チルホルムアミド等が挙げられる。
【0055】その他ジメチルスルホキサイド、スルホラ
ン、アセトニトリル等も分散溶媒として用いることがで
きる。
【0056】一般式〔I〕で示される化合物から一般式
〔IV〕で示される化合物を得る反応の温度は約30℃〜約
200℃が好ましい。さらに好ましい反応温度は約100℃〜
約140℃である。
【0057】一般式〔IV〕で示される化合物は単離する
ことも可能であるが、必ずしも単離する必要はなく、溶
媒留去又は抽出により、次工程反応を行ってもよい。
【0058】一般式〔IV〕で示される化合物から一般式
〔II〕、n=0で示される化合物を得る反応では、酸を
用いることができる。用いることができる酸としてはハ
ロゲン化水素酸、硫酸等が挙げられるが、好ましくは塩
化水素酸、臭化水素酸であり、より好ましくは塩化水素
酸である。用いられる酸の添加量は酸の強度によって異
なるが、化合物〔II〕、n=0に対して0.1〜10モルが
好ましく、より好ましくは0.5〜5モルである。
【0059】一般式〔IV〕で示される化合物から一般式
〔II〕、n=0で示される化合物を得る反応の温度は50
℃〜100℃が好ましく、70℃〜90℃がより好ましい。
【0060】本発明の一般式〔II〕、n=1又は2で表
される化合物は以下に示すルートで得ることができる。
【0061】
【化7】
【0062】一般式〔II〕、n=0で示される化合物の
酸化反応は、酸化剤を用いることができる。用いること
ができる酸化剤としては、過酸化水素、過酸(過酢酸
等)、ハロゲン(塩化水素、臭化水素等)、ハロゲン化
剤(N-ブロモスクシンイミド、1-クロロベンゾトリアゾ
ール等)等を代表的なものとして挙げることができる。
【0063】このうち好ましいものは過酸化水素、過酸
で、特に好ましいものは過酸化水素である。過酸化水素
を用いる場合、タングステン酸ナトリウム等の触媒を用
いることもできる。過酸化水素を用いる場合の反応温度
としては一般式〔II〕、n=1化合物は0℃〜40℃が好
ましく、5℃〜30℃が特に好ましい。過酸化水素を用い
る場合の反応温度としては一般式〔II〕、n=2化合物
は50〜120℃が好ましく、特に好ましいのは60℃〜90℃
である。以下に前記参考例で製造した化合物の他に本発
明で用いられる一般式〔I〕で示される化合物の具体例
を示すが本発明はこれに限定されるものではない。
【0064】
【化8】
【0065】
【化9】
【0066】
【化10】
【0067】
【化11】
【0068】
【化12】
【0069】
【化13】
【0070】
【化14】
【0071】更に本発明の製造方法で得られた一般式
〔II〕、n=0で示される化合物の代表的具体例を以下
に示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0072】
【化15】
【0073】
【化16】
【0074】
【化17】
【0075】
【化18】
【0076】
【化19】
【0077】
【化20】
【0078】
【化21】
【0079】更に本発明の製造方法で得られた一般式
〔II〕、n=1又は2で示される化合物の代表的具体例
を以下に示すが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0080】
【化22】
【0081】
【化23】
【0082】
【化24】
【0083】
【化25】
【0084】
【化26】
【0085】
【化27】
【0086】
【化28】
【0087】以下本発明の具体例を示すが本発明はこれ
に限定されない。
【0088】〔比較例1〕 本発明によらない脱硫黄化反応
【0089】
【化29】
【0090】300mlナスフラスコに(3)10g(1.90×1
0-2モル)無水酢酸100mlを加えて加熱還流を4時間行っ
た。反応終了後酢酸エチルで抽出し、酢酸エチルを減圧
留去し、残渣にエタノール100ml、濃塩酸3mlを加え
て、加熱還流を4時間行った。反応終了後酢酸エチルで
抽出し、酢酸エチルを減圧留去し、残渣をメタノールで
再結晶することにより目的物を得た。
【0091】収量4.11g 収率43.8%1 H-NMR,Massスペクトルは化合物(II−O−8)の構造
を支持した。
【0092】〔実施例1〕 例示化合物II−8の合成
【0093】
【化30】
【0094】300mlナスフラスコにI−8 10g(2.02×
10-2モル)、無水酢酸100mlを加えて加熱還流を4時間
行った。反応終了後酢酸エチルで抽出し、酢酸エチルを
減圧留去し、残渣にエタノール100ml、濃塩酸3mlを加
えて、加熱還流を4時間行った。反応終了後、酢酸エチ
ルで抽出し、酢酸エチルを減圧留去し、残渣をメタノー
ルで再結晶することにより目的物を得た。
【0095】収量7.94g 収率84.5% m.p.91.5℃1 H-NMR, Mass(FAB+)は化合物II−8の構造を支持
した。
【0096】図3に化合物II−8のCDCl3中の1H-NMRス
ペクトルを示す。
【0097】図4にマススペクトルを示す。
【0098】〔実施例2〕 例示化合物II−O−8の合成
【0099】
【化31】
【0100】300mlナスフラスコにII−8 10g(2.16×
10-2モル)、エタノール100ml、タングステン酸ナトリ
ウム0.21g(6.48×10-4モル)を加えて、内温90℃に加
熱した後35%過酸化水素水5.24g(5.4×10-2モル)を
滴下する。滴下終了後1時間内温90℃で反応を行った。
反応終了後クロロホルムで抽出し、クロロホルムを減圧
留去し、残渣をメタノールで再結晶することにより目的
物を得た。
【0101】 収量9.99g 収率93.4% m.p.127.5℃1 H-NMR,Mass(FAB+)は化合物II−O−8の構造を
支持した。
【0102】図5に化合物II−O−8のCDCl3中での1H-
NMRスペクトルを示した。
【0103】図6に化合物II−O−8のマススペクトル
を示した。
【0104】〔実施例3〕 例示化合物II−O−36の合成
【0105】
【化32】
【0106】300mlナスフラスコにII−8 10g(2.16×
10-2モル)、エタノール100ml、タングステン酸ナトリ
ウム0.21g(6.48×10-4モル)を加えて、水冷下35%過
酸化水素水5.24g(5.4×10-2モル)をゆっくり滴下す
る。滴下終了後1時間水冷下で反応を行った。反応終了
後クロロホルムで抽出し、クロロホルムを減圧留去し、
残渣をメタノールで再結晶することにより目的物を得
た。
【0107】収量9.28g 収率89.7%1 H-NMR,Massスペクトルは化合物II−O−36の構造を支
持した。
【0108】〔実施例4〕 例示化合物II−31の合成
【0109】
【化33】
【0110】300mlナスフラスコにI−31 10g(2.28×
10-2モル)無水酢酸100mlを加えて加熱還流を5時間行
った。反応終了後酢酸エチルで抽出し、酢酸エチルを減
圧留去し、残渣にエタノール100ml、濃塩酸3mlを加え
て加熱還流を4時間行った。反応終了後酢酸エチルで抽
出し、酢酸エチルを減圧留去し、残渣をメタノールで再
結晶することにより目的物を得た。
【0111】収量7.45g 収率80.4%1 H-NMR,Massスペクトルは化合物II−31の構造を支持し
た。
【0112】〔実施例5〕 例示化合物II−O−31の合成
【0113】
【化34】
【0114】300mlナスフラスコにII−31 10g(2.46×
10-2モル)、エタノール100ml、タングステン酸ナトリ
ウム0.24g(7.38×10-4モル)を加えて、内温90℃に加
熱した後、35%過酸化水素水5.97g(6.15×10-2モル)
を滴下する。滴下終了後1時間内温90℃で反応を行っ
た。反応終了後クロロホルムで抽出し、クロロホルムを
減圧留去し、残渣をメタノールで再結晶することにより
目的物を得た。
【0115】 収量10.3g 収率93.0% m.p.115〜117℃1 H-NMR,Massスペクトルは化合物II−O−31を支持し
た。
【0116】図7に化合物II−O−31のCDCl3中での1H-
NMRスペクトルを示した。
【0117】〔参考例2〕
【0118】
【化35】
【0119】50mlフラスコにII−O−8 10g(2.02×1
0-2モル)、クロロホルム100mlを加え、氷冷下内温が5
℃以下になるようにNCS(N-クロルスクシンイミド)
2.70g(2.02×10-2モル)を少しずつ加えた。反応終了
後クロロホルムを減圧留去し、残渣に水20mlを加えた
後、20%炭酸カリウム水溶液で水層のpHを7に調整し
た。酢酸エチル100mlを加え分液し、酢酸エチル層を無
水酢酸マグネシウムで乾燥した後、酢酸エチルを減圧留
去し、残渣をヘキサンで再結晶することにより目的物を
得た。
【0120】収量9.76g 収率91.1%1 H-NMR,Massスペクトルは化合物(5)の構造を支持し
た。
【0121】
【発明の効果】比較例及び実施例で示したように、従来
公知の製造方法に比較して本発明によれば一般式〔I〕
示される(1,2,4-トリアゾロ[3,4-b]-1,3,4-チアジアジ
ン系化合物)を用いた脱硫黄化反応を経由して、写真用
カプラー又はその中間体としてあるいは有機合成の中間
体として有用な、今まで底収率でしか得られなかった1H
-ピラゾロ[3,2-c]-1,2,4-トリアゾール系化合物を温和
な反応条件で簡単かつ高収率に製造する方法を提供する
ことができる。
【0122】また従来公知の製造方法では化合物〔II〕
のR1,R2,X1,X2,X3,lが特定の基の時のみ合
成可能で、その種類によっては目的物がまったく得られ
ないか、又は少量しか得ることができなかったのに対し
て、本発明の製造方法はR1,R2,X1,X2,X3,l
を種々変化させて合成を行うことができる等、巾広い適
用力を有する合成法である。従って該方法を利用して製
造した化合物を用いれば、通常の合成的手法を用いて写
真的に有用な化合物であるマゼンタカプラーに容易に変
換させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】例示化合物I−8のCDCl3中での1H-NMRスペク
トルである。
【図2】例示化合物I−8のマススペクトルである。
【図3】例示化合物II−8のCDCl3中での1H-NMRスペク
トルである。
【図4】例示化合物II−8のマススペクトルである。
【図5】例示化合物II−O−8のCDCl3中での1H-NMRス
ペクトルである。
【図6】例示化合物II−O−8のマススペクトルであ
る。
【図7】例示化合物II−O−31のCDCl3中での1H-NMRス
ペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小野寺 明 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔I〕で示される化合物を用
    いる脱硫黄化反応による環縮小反応工程を含むことを特
    徴とする下記一般式〔II〕で示される化合物の製造方
    法。 【化1】 〔式中、R1は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
    シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキ
    シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基又はアリール
    チオ基を表し、R2はアルキル基、アルケニル基、シク
    ロアルキル基、アリール基又はヘテロ環基を表し、lは
    2価の連結基を表し、mは0又は1を表し、X1,X2
    びX3は水素原子又は置換基を表し、nは0,1又は2
    を表す。〕
JP5322486A 1993-12-21 1993-12-21 1H−ピラゾロ[3,2−c]−1,2,4−トリアゾール系化合物の製造方法 Pending JPH07179468A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106916167A (zh) * 2015-12-24 2017-07-04 沈阳感光化工研究院有限公司 3十二烷基砜基丙基6特丁基7H[124]三氮唑[3,4-b][134]噻二嗪制备

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CN106916167A (zh) * 2015-12-24 2017-07-04 沈阳感光化工研究院有限公司 3十二烷基砜基丙基6特丁基7H[124]三氮唑[3,4-b][134]噻二嗪制备

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