JPH07179384A - 新規含フッ素フェノール誘導体及びその製造法 - Google Patents

新規含フッ素フェノール誘導体及びその製造法

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JPH07179384A
JPH07179384A JP34475593A JP34475593A JPH07179384A JP H07179384 A JPH07179384 A JP H07179384A JP 34475593 A JP34475593 A JP 34475593A JP 34475593 A JP34475593 A JP 34475593A JP H07179384 A JPH07179384 A JP H07179384A
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formula
compound
group
reaction
fluorine
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JP34475593A
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English (en)
Inventor
Masahiro Iwahara
昌宏 岩原
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 機能性樹脂材料の製造原料若しく含フッ素機
能性化合物の製造原料として有用な新規含フッ素フェノ
ール誘導体およびその製法を提供する。 【構成】 一般式[1] (但し、式[1]中のnは1〜15の整数を示す。)で
表される含フッ素フェノール誘導体。一般式[2] CF3(CF2nCH2CH2OH
[2] (但し、式[2]中のnは1〜15の整数を示す。)で
表される2−ペルフルオロアルキルエタノールを、トリ
フルオロメタンスルホン酸無水物と反応させて、トリフ
ルオロメタンスルホン酸エステルとし、該エステルを、
一般式[5] で表されるグリニャール化合物と反応せしめ、4−(2
−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキシベンゼンと
し、次いでアルコキシ基をヒドロキシ基に変える製造
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規含フッ素フェノー
ル誘導体に関し、更に詳しく言うと、ポリカーボネー
ト、フェノール樹脂等の樹脂や樹脂組成物に添加するこ
とによって、樹脂や樹脂材料の撥水性、耐候性、低摩擦
性等を向上させることができ、例えば、有機感光体用バ
インダー樹脂、光学繊維等の光学樹脂材料、液晶表示材
料、フッ素系界面活性剤等の含フッ素機能性材料の製造
原料若しくは構成成分などとして有用な新規な含フッ素
化合物である4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)
フェノールに関する。
【0002】本発明は、また、上記本発明の化合物であ
る4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)フェノール
の製造法に関する。
【0003】
【従来の技術】テフロン等のフッ素系樹脂は、一般に、
耐熱性や光安定性、耐候性、耐薬品性等に優れており、
また、撥水性と撥油性とを併せ持ち、低摩擦性を示すな
種々の特異な性質を有している。こうした特異な性質
は、ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロアリール
基、ペルフルオロアルキレン基、ペルフルオロアリーレ
ン基等の多くのフッ素原子で置換されたフルオロカーボ
ン構造に基づいており、C−F結合を多く含むものほど
そのような性質が顕著に現れる。ところが、こうしたフ
ルオロカーボン構造を主とするフッ素系樹脂は、成形性
や加工性が悪く、また、接着性にも著しく劣るので積層
材の構成材料としては不適当であるなど多くの欠点を有
しており、しかも、他の樹脂や添加物を均一にブレンド
することが困難であるので、成形加工性や接着性等の性
質を改善することも困難であるため、応用範囲が限定さ
れてしまう。
【0004】そこで、近年においては、通常の樹脂とフ
ッ素樹脂との両者の性質を適当に併せ持つ樹脂や樹脂材
料を開発することが重要な課題となっている。このよう
な傾向は、樹脂材料に限らず、一般の化合物について同
様であり、例えば、疎水性基でありながら撥油性を示す
基であるペルフルオロアルキル基(Cm2m+1−)を有
すると共に親水性や反応性を示すヒドロキシ基等の官能
基を有する化合物が、例えば、フッ素系界面活性剤、含
フッ素樹脂等の含フッ素機能性材料の製造原料や構成成
分等として、あるいは一般の樹脂の改良剤等として広く
産業界の注目を集めるようになってきた。
【0005】そのような官能基(反応性基)を有するペ
ルフルオロアルキル基含有化合物としては、すでに各種
のものが合成されてはいるが、ペルフルオロアルキル基
の導入には通常のアルキル基(Cm2m+1−)の場合と
は異なる特殊な反応技術を要することもあって、その種
類はかなり限られているのが現状である。したがって、
新規なペルフルオロアルキル基含有化合物を合成し、そ
の性質を調べたり、実際にどのような用途に有用である
かなどを調べる研究すなわち新規で有用な含フッ素化合
物の開発が強く要望されている。
【0006】例えば、ペルフルオロアルキル基含有化合
物として、次式 CF3(CF2nCH2CH2OH で表される2−ペルフルオロアルキルエタノール類はす
でに合成法が確立されており、nの異なる各種のものが
入手又は合成可能である。しかしながら、本発明の化合
物である4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)フェ
ノールについては、これまで報告例はなく、したがっ
て、その合成法はもとより実際にどのような用途に有効
かどうかについてもまったく不明であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ペル
フルオロアルキル基と反応性官能基を共に有する新規な
化合物を合成し、その用途開発研究を行った結果とし
て、例えば、ポリカーボネート、フェノール樹脂等の一
般の樹脂や樹脂組成物に添加することによって、その樹
脂や樹脂組成物の成形加工性、透明性、接着性等の所望
の性質を損なうことなく樹脂や樹脂材料の撥水性、耐候
性、低摩擦性等を向上させることができ、例えば、有機
感光体用バインダー樹脂、光学繊維等の光学樹脂材料を
はじめとする各種の機能性樹脂材料の製造原料若しくは
構成成分として好適に使用することができ、また、フッ
素系界面活性剤等の各種の含フッ素機能性化合物の製造
原料としても好適に利用することができるなど、各種の
用途に有用な新規な含フッ素フェノール誘導体である各
種の4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)フェノー
ルを提供することにある。
【0008】また、本発明は、上記本発明の化合物を実
用上有利に製造するための方法を提供することも目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ペルフルオ
ロアルキル基とヒドロキシ基を有する化合物として前記
2−ペルフルオロアルキルエタノール類が知られている
ものの、2−ペルフルオロアルキルエチル基を置換基と
して有するフェノール類については従来報告例がないこ
とに着目し、これを合成すべく鋭意研究を重ねた。その
結果、その新規な含フッ素化合物である各種の4−(2
−ペルフルオロアルキルエチル)フェノールを合成する
ことに成功し、その用途等の応用研究を行ったところ、
これらの新規な含フッ素化合物が、前記したように一般
の樹脂や樹脂材料の優れた改良剤等となるなど、極めて
有用な化合物であることを見いだした。
【0010】また、該本発明の化合物を好適に製造する
方法についても、種々検討を重ねた結果、従来合成法が
確立されている各種の2−ペルフルオロアルキルエタノ
ールを出発原料として用い、これをトリフルオロメタン
スルホン酸エステル体とした後に、該エステル体をp−
アルコキシハロベンゼンとグリニャール反応を利用して
反応させ、4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)ア
ルコキシベンゼンとし、次いで、そのアルコキシ体のア
ルコキシ基を公知の方法によってヒドロキシ基に変える
という方法が、効率よい優れた合成法となることを見い
だした。
【0011】本発明者は、主として上記の知見の基づい
て本発明を完成するに至った。
【0012】すなわち、本発明は、次の一般式[1]
【0013】
【化5】 (但し、式[1]中のnは1〜15の整数を示す。)で
表される新規含フッ素フェノール誘導体を提供するもの
である。
【0014】本発明は、また、上記本発明の含フッ素化
合物すなわち各種の4−(2−ペルフルオロアルキルエ
チル)フェノールの好適な製造方法として、次の一般式
[2] CF3(CF2nCH2CH2OH
[2] (但し、式[2]中のnは1〜15の整数を示す。)で
表される2−ペルフルオロアルキルエタノールを、トリ
フルオロメタンスルホン酸無水物又はトリフルオロメタ
ンスルホニルクロリドと反応させて、次の一般式[3] CF3(CF2nCH2CH2OSO2CF3 [3] で表されるトリフルオロメタンスルホン酸エステルと
し、該エステルを、次の一般式[4]
【0015】
【化6】 (但し、式[4]中のXは、塩素原子、臭素原子又はヨ
ウ素原子を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示
す。)で表されるp−アルコキシハロベンゼンとMgと
の反応で生成する次の一般式[5]
【0016】
【化7】 で表されるグリニャール化合物と反応せしめ、次の一般
式[6]
【0017】
【化8】 で表される4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)ア
ルコキシベンゼンとし、次いでアルコキシ基をヒドロキ
シ基に変えることを特徴とする方法を併せて提供する。
以下、この本発明の方法を方法Aと呼ぶ。
【0018】本発明の含フッ素化合物は、前記一般式
[1]で表される化合物であり、該化合物は4−エチル
フェノールのエチル基の2位の炭素にペルフルオロアル
キル基[CF3(CF2n−]が置換した化合物とみな
すことができるので、一般に、4−(2−ペルフルオロ
アルキルエチル)フェノールと呼ぶことができる。
【0019】本発明の化合物には、式[1]中のnの値
(1〜15)によって鎖長の異なる各種のペルフルオロ
アルキル基を有する化合物がある。
【0020】すなわち、該ペルフルオロアルキル基[C
3(CF2n−]としては、ペルフルオロエチル基、
ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペル
フルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフ
ルオロへプチル基、ペルフルオロオクチル基、ペルフル
オロノニル基、ペルフルオロデシル基、ペルフルオロウ
ンデシル基、ペルフルオロドデシル基、ペルフルオロト
リデシル基、ペルフルオロテトラデシル基、ペルフルオ
ロペンタデシル基及びペルフルオロヘキサデシル基を挙
げることができる。
【0021】つまり、前記式[1]で表されるところの
本発明の含フッ素化合物としては、4−(2−ペルフル
オロエチルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオ
ロプロピルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオ
ロブチルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロ
ペンチルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロ
ヘキシルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロ
へプチルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロ
オクチルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロ
ノニルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロデ
シルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロウン
デシルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロド
デシルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロト
リデシルエチル)フェノール、4−(2−ペルフルオロ
テトラデシルエチル)フェノール、4−(2−ペルフル
オロペンタデシルエチル)フェノール及び4−(2−ペ
ルフルオロヘキサデシルエチル)フェノールを挙げるこ
とができる。
【0022】ここで、参考のために、上記の各種の化合
物のうち、n=3である4−(2−ペルフルオロブチル
エチル)フェノールと、n=7である4−(2−ペルフ
ルオロオクチルエチル)フェノールの構造式を示すと、
それらは、それぞれ、次の式[1−3]及び式[1−
7]で与えられる。
【0023】
【化9】 上記各種の本発明の含フッ素化合物は、場合に応じて、
種々の純度若しくは精製度の単独化合物として、あるい
は、1種又は2種以上の混合物や組成物として製造する
ことができ、また、利用することができる。
【0024】本発明の含フッ素化合物の用途としては、
特に制限はないが、例えば、以下に示すような用途に好
適に利用することができる。
【0025】すなわち、本発明の含フッ素化合物は、熱
や光に対して安定で化学的にも安定で反応性や親和性に
乏しい撥水性と撥油性とを併せ持つという特異な性質を
有するペルフルオロアルキル基を有しているが、一方、
通常の樹脂や多くの化合物に対して高い反応性や親和性
を示すフェノール性水酸基も有しているので、少なくと
も、こうした性質を利用した種々の用途に好適に適用す
ることができる。したがって、例えばポリカーボネート
やフェノール樹脂等の一般の多くの樹脂や樹脂組成物に
均一に添加配合することができ、種々の組成の均一な配
合物(混合物や反応物)を容易に得ることができ、これ
によって、それぞれの樹脂や樹脂組成物が本来持ってい
る所望の特性を生かした上で、それらの撥水性や耐熱
性、光安定性等の特性を大幅に改善することができる。
具体的には例えば、有機感光体のバインダー樹脂への添
加成分あるいは光学繊維等の光学材料の製造の際の樹脂
への添加成分等として、好適に利用することができる。
【0026】また、同様に、樹脂や樹脂組成物に添加す
ることによって樹脂材料の摩擦係数の低減化も容易には
かることができるので、各種の低摩擦性の樹脂製品の製
造分野にも好適に利用することができる。
【0027】更に、フェノール性水酸基に適当な化合物
を反応させることによって各種のペルフルオロアルキル
基含有化合物に容易に誘導することができるので、これ
によってフッ素系界面活性剤等の各種の有用な含フッ素
化合物の製造にも広く利用することができる。
【0028】本発明の含フッ素化合物の一般的な製造方
法としては特に制限はなく、様々な原料から様々な方法
によって製造することができるが、特に好適な製造方法
として、前記本発明の方法(方法A)を挙げることがで
きる。以下、この方法Aについて、詳細に説明する。
【0029】この方法Aにおいては、まず、出発原料と
して前記式[2]で表される化合物すなわち前記ペルフ
ルオロアルキル基[CF3(CF2n−]を有するとこ
ろの2−ペルフルオロアルキルエタノールを用い、該化
合物を前記[4]で表される化合物すなわちトリフルオ
ロメタンスルホン酸無水物又はトリフルオロメタンスル
ホニルクロリドと反応させて、前記一般式[3]で表さ
れる化合物すなわちトリフルオロメタンスルホン酸エス
テルに誘導する。
【0030】ここで、原料として用いる前記2−ペルフ
ルオロアルキルエタノールとしては、ペルフルオロアル
キル基[CF3(CF2n−]の種類すなわちnの値
(1〜15)に応じて各種の化合物があるが、4−(2
−ペルフルオロアルキルエチル)フェノール中のそれと
対応するものであるから、2−ペルフルオロアルキルエ
タノールのそれぞれの化合物の名称及び構造の記載は省
略する。すなわち、実際にどのような種類の2−ペルフ
ルオロアルキルエタノールを原料として用いるかは、最
終的に合成しようとする4−(2−ペルフルオロアルキ
ルエチル)フェノールのペルフルオロアルキル基[CF
3(CF2n−]を考慮して決定すればよく、その際、
2−ペルフルオロアルキルエタノールは、1種のみを用
いてもよいし、2種以上を混合物等として用いてもよ
い。
【0031】このエステル化反応は、通常のアルコール
の場合とほぼ同様の条件で行うことができるが、通常、
2−ペルフルオロアルキルエタノールを溶解する不活性
溶媒など適当な溶媒を選定して実施するのが好ましい。
そのような溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン等のハロゲン化炭
化水素溶媒などを例示することができる。また、該エス
テル化反応は、生成するトリフルオロメタンスルホン酸
や塩化水素をトラップしエステル反応を効率よく進める
べく、適当な酸受容体すなわち塩基の存在下で行うこと
が好ましい。そのうような塩基としては、通常、例えば
トリエチルアミン等の3級の有機アミン類が好適に使用
される。
【0032】反応に供する2−ペルフルオロアルキルエ
タノールとトリフルオロメタンスルホン酸無水物又はト
リフルオロメタンスルホニルクロリドの割合としては、
一般的には特に制限はないが、このエステル化反応がそ
れらの等モル反応であることを考慮して、2−ペルフル
オロアルキルエタノール1モルあたりトリフルオロメタ
ンスルホン酸無水物又はトリフルオロメタンスルホニル
クロリドを、例えば、1〜1.3モルの範囲に選定する
のが好ましい。
【0033】該エステル化反応を好適に達成するための
反応温度、各成分の添加混合順序等の反応方式として
は、場合に応じて様々な方式が適用可能であるが、通常
は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物又はトリフル
オロメタンスルホニルクロリドの塩化メチレン等の溶液
を例えば−78〜−60℃に冷却しておき、該溶液に同
温度で2−ペルフルオロアルキルエタノールとトリエチ
ルアミン等の有機アミンと塩化メチレン等の所定の溶媒
の混合液を攪拌下で滴下し、滴下終了後、反応液の温度
を徐々に室温付近にし、更に数時間攪拌下で反応させる
方式などが好適に採用される。なお、この場合にも反応
温度や反応時間等の条件は、必ずしも上記の範囲に限定
されるものではなく、必要に応じて、適宜選定すればよ
い。
【0034】反応後の後処理は、常法によって行うこと
ができ、例えば、反応液を水洗した後、例えば無水硫酸
マグネシウム等の適当な乾燥剤によって乾燥後、蒸留に
よって所望の生成物を単離する方法などが好適に採用さ
れる。
【0035】この方法Aにおいては、上記のようにして
得たトリフルオロメタンスルホン酸エステルを、前記一
般式[4]で表されるp−アルコキシハロベンゼンとM
gとの反応で生成する前記一般式[5]で表されるグリ
ニャール化合物と反応せしめ、前記一般式[6]で表さ
れる4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキ
シベンゼンに誘導する。この一連の反応は、いわゆるグ
リニャール反応と呼ばれる反応であり、これらは通常の
方法に従って行うことができる。
【0036】ここで、該反応の原料として用いる前記p
−アルコキシハロベンゼンとしては、そのアルコキシ
(−OR)のアルキル基R及びハロゲン原子Xの種類に
応じて各種のものを使用することができる。
【0037】このアルキル基Rとしては、各種の炭素数
及び構造のものが可能であり、具体的には例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、各種
の、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖状又は
分岐状アルキル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシル
メチル基、ベンジル基、フェネチル基等の環状構造を有
するアルキル基などを挙げることができる。これらの各
種のアルキル基R中でも、この方法Aの目標である4−
(2−ペルフルオロアルキルエチル)フェノールの合成
という目的のためには、特に、メチル基等の低級アルキ
ル基あるいはベンジル基等が好ましい。
【0038】一方、前記ハロゲン原子Xは、塩素原子、
臭素原子又はヨウ素原子のいずれでもよいが、通常は反
応性等の点で塩素原子又は臭素原子が好ましく、特に臭
素原子が好ましい。
【0039】すなわち、前記p−アルコキシハロベンゼ
ンの具体例としては、上記のR及びXの種類及び組み合
わせに応じて多種多様なものがあるが、特に好適なもの
として、例えば、p−ブロモアニソール(p−メトキシ
ブロモベンゼン)、p−クロロアニソール、p−ベンジ
ルオキシクロロベンゼン、p−ベンジルオキシブロモベ
ンゼン等を例示することができる。なお、前記グリニャ
ール反応は、例えば、テトラヒドロフラン(THF)等
のエーテル溶媒中で常法に従って行えばよい。
【0040】次いで、こうして生成せしめたグリニャー
ル化合物を前記の反応で得た所定のトリフルオロメタン
スルホン酸エステルと反応させ、対応する4−(2−ペ
ルフルオロアルキルエチル)アルコキシベンゼンを合成
する。この反応も、常法に従って行うことができ、例え
ば、上記で得たグリニャール試薬のTHF等の溶液を、
例えば、−78〜−60℃の温度に冷却し、該溶液に必
要に応じて適当な触媒を添加した後、同温度でp−アル
コキシハロベンゼンのTHF等の溶液を攪拌下で滴下
し、滴下終了後、反応液の温度を徐々に室温付近にし、
更に数時間攪拌下で反応させる方式などが好適に採用さ
れる。なお、この場合にも反応温度や反応時間等の条件
は、必ずしも上記には範囲に限定されるものではなく、
必要に応じて、適宜選定すればよい。なお、この反応の
触媒としては、常用される例えばCuI等の銅化合物、
パラジウム化合物、ニッケル化合物等を適宜使用される
が、中でも通常は、CuIが好適に利用される。
【0041】反応後の後処理は、常法によって行うこと
ができ、例えば、必要に応じて反応液を水洗し例えば無
水硫酸マグネシウム等の適当な乾燥剤によって乾燥した
後、あるいは直接、蒸留することによって所望の生成物
を単離する方法などが好適に採用される。
【0042】なお、以上のようにして得られる各種の4
−(2−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキシベン
ゼン[CF3(CF2nCH2CH2−Ar−OR:n=
1〜7,R=前記アルキル基]も、新規な化合物であ
る。
【0043】この方法Aにおいては、以上のようにして
得た4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキ
シベンゼンのアルコキシ基(−OR)を適当な反応方法
によってヒドロキシ基(−OH)に変換せしめ所望の対
応する各種の4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)
フェノールすなわち本発明の含フッ素フェノール誘導体
とする。
【0044】ここで、アルコキシ基(−OR)のヒドロ
キシ基への変換は、従来のエーテルのアルコールへの変
換反応等の種々の方法によって行うことができ、より具
体的には例えば、以下に示す又はの方法等によって
好適に行うことができる。
【0045】三臭化ホウ素又は三塩化ホウ素を用いる
方法:この方法として、前記のようにして得た4−(2
−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキシベンゼンを
CH2Cl2の存在下でBBr3又はBCl3と反応させる
ことによって−ORを−OHに変換する方法が好適に用
いられる。この場合には、特に−ORが−OCH3の場
合に有効である。また、このほか、4−(2−ペルフル
オロアルキルエチル)アルコキシベンゼンをBBr3
はBCl3と反応させた後、水等の水素供与化合物と反
応させるという方法なども適用できる。この場合には、
−OCH3以外のものについても適用可能である。
【0046】これらの反応は、常法に従って行うことが
でき、例えば上記のBBr3/CH2Cl2との反応によ
る場合には、BBr3を塩化メチレンに溶解させた溶液
を例えば−78〜−60℃の温度に冷却し、同温度で上
記の4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキ
シベンゼンの塩化メチレン等の溶液を攪拌下で滴下し、
滴下終了後、反応液の温度を徐々に室温付近にし、更に
数時間攪拌下で反応させる方式などが好適に採用され
る。
【0047】反応後の後処理も常法によって行うことが
でき、例えば、必要に応じて反応液を水洗し例えば無水
硫酸マグネシウム等の適当な乾燥剤によって乾燥した
後、あるいは直接、蒸留することによって所望の生成物
すなわち本発明の含フッ素フェノール誘導体を単離する
方法などが好適に採用される。
【0048】水素化分解による方法:この方法は、4
−(2−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキシベン
ゼンをパラジウム触媒の存在下でH2と接触させ水素化
分解することによって該化合物の−ORを−OHに変換
する方法である。この反応は常法に従って行うことがで
き、例えば、水素ガスで置換した反応器中に上記で得た
4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)アルコキシベ
ンゼンと例えばPd/カーボン触媒等の適当なパラジウ
ム含有触媒とエタノール等の適当な溶媒をそれぞれ適当
量入れ、該反応器内に水素ガスを導入し、適当な温度及
び水素ガス圧で反応させることによって好適に行うこと
ができる。その際、反応温度を、通常、0〜100℃、
好ましくは、20〜50℃の範囲に選定し、反応圧(水
素圧)を、通常、1〜30atm、好ましくは常圧付近
に設定して行うのが好適である。好適な反応時間は、温
度等の条件によって異なるが、通常、1〜2時間程度で
十分である。
【0049】反応後の後処理も常法によって行うことが
でき、例えば、必要に応じて触媒を濾過等によって除去
してから反応液を水洗し例えば無水硫酸マグネシウム等
の適当な乾燥剤によって乾燥した後あるいは直接、蒸留
することによって所望の生成物すなわち本発明の含フッ
素化合物を単離する方法などが好適に採用される。
【0050】なお、4−(2−ペルフルオロアルキルエ
チル)アルコキシベンゼンの−ORの−OHへの変換手
段としては、上記の及びの方法に限定されるもので
はなく、例えば、HBrやHIを用いる加水分解法な
ど、また、の方法でBBr3等に代えてAlCl3やA
lBr3などを用いる方法なども適用可能である。
【0051】以上のように方法Aによって、本発明の含
フッ素フェノール誘導体である各種の4−(2−ペルフ
ルオロアルキルエチル)フェノールを効率よく好適に製
造することができる。
【0052】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示し、本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0053】なお、以下の記載において、化学式中のA
rは前記式[1]で示される1,4−フェニレン基を表
す。
【0054】実施例1 CF3(CF27CH2CH2
Ar−OHの製造例 (1.1) CF3(CF27CH2CH2OSO2CF3
の合成 (CF3SO22O(0.083モル)と塩化メチレン
150mlをフラスコに入れ、−78℃に冷却し、そこ
へ、CF3(CF27CH2CH2OH(0.075モ
ル)とトリエチルアミン(0.083モル)と塩化メチ
レン150mlの混合液を30分間かけて滴下した。滴
下後、約1.5時間かけて室温に戻し、室温にて2時間
攪拌した。
【0055】反応後、反応液を水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥してから、蒸留により標記のエステル体を
単離した。該エステル体の収率は原料アルコール基準で
70.3モル%であった。
【0056】(1.2) CF3(CF27CH2CH2
−Ar−OCH3の合成 p−ブロモアニソール(0.019モル)と金属マグネ
シウム(0.019モル)をテトラヒドロフラン(30
ml)中、40℃で反応させ、グリニャール試薬(Br
−Ar−OCH3)を生成せしめた。次いで、該グリニ
ャール試薬のテトラヒドロフラン溶液を−78℃に冷却
し、触媒としてCuI(0.00084モル)を添加
し、次に、上記(1.1)で得たエステル体(0.01
68モル)のテトラヒドロフラン(30ml)の溶液を
30分間かけて滴下した。滴下後、約1.5時間かけて
室温に戻し、室温にて2時間攪拌した。
【0057】反応後、反応液を水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥してから、蒸留により標記のエーテル体を
単離した。該エーテル体の収率は原料エステル体基準で
82.1モル%であった。
【0058】(1.3) CF3(CF27CH2CH2
−Ar−OHの合成 BBr3(0.086モル)と塩化メチレン70mlを
フラスコに入れ、−78℃に冷却し、そこへ、上記
(1.2)で得たエーテル体(0.072モル)の塩化
メチレン(600ml)の溶液を1時間かけて滴下し
た。滴下後、約1.5時間かけて室温に戻し、室温にて
2時間攪拌した。
【0059】上記反応後、反応液を水洗し、次いで、無
水硫酸マグネシウムで乾燥してから、蒸留により目的と
する標記の化合物(ヒドロキシ体)を単離した。該化合
物の収率は原料エーテル体基準で98.4モル%であっ
た。
【0060】なお、こうして合成した該化合物が目的と
する標記の化合物[4−(2−ペルフルオロオクチルエ
チル)フェノール]であることは、1 H−NMR分析、
19F−NMR分析、赤外線吸収分析、質量分析等により
確かめた。それらの分析結果を下記に列挙した。 CF3(CF27CH2CH2−Ar−OHの同定1 H−NMR(δ、TMS、(CD32CO) CF22 2.4ppm 多重線 C2 −Ar− 2.8ppm 三重線 −Ar− 6.9ppm AA′XX′多
重線 −O 8.3ppm 一重線19 F−NMR(δ、CFCl3、(CD32CO) C3 −82ppm CF32 −127ppm C2 CH2 −113ppm CF3CF2CF25 CF2CH2 −123ppm 赤外吸収スペクトル(KBr法) −OH(−OH伸縮) 3300cm-1 CH2CH2(C−H伸縮) 2950cm-1 CF3(CF27(C−F伸縮) 1190cm-1 質量分析 M+=540
【0061】実施例2 CF3(CF23CH2CH2
Ar−OHの製造例 (2.1) CF3(CF23CH2CH2OSO2CF3
の合成 CF3SO2Cl(0.083モル)と塩化メチレン15
0mlをフラスコに入れ、−78℃に冷却し、そこへ、
CF3(CF23CH2CH2OH(0.075モル)と
トリエチルアミン(0.083モル)と塩化メチレン1
50mlの混合液を30分間かけて滴下した。滴下後、
約1.5時間かけて室温に戻し、室温にて2時間攪拌し
た。
【0062】反応後、反応液を水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥してから、蒸留により標記のエステル体を
単離した。該エステル体の収率は原料アルコール基準で
81.2モル%であった。
【0063】(2.2) CF3(CF23CH2CH2
−Ar−OCH2Phの合成 p−ベンジルオキシクロロベンゼン(0.019モル)
と金属マグネシウム(0.019モル)をテトラヒドロ
フラン(30ml)中、40℃で反応させ、グリニャー
ル試薬(Cl−Ar−OCH2Ph)を生成せしめた。
次いで、該グリニャール試薬のテトラヒドロフラン溶液
を−78℃に冷却し、触媒としてCuI(0.0008
4モル)を添加し、次に、上記(2.1)で得たエステ
ル体(0.0168モル)のテトラヒドロフラン(30
ml)の溶液を30分間かけて滴下した。滴下後、約
1.5時間かけて室温に戻し、室温にて2時間攪拌し
た。
【0064】反応後、反応液を水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥してから、蒸留により標記のエーテル体を
単離した。該エーテル体の収率は原料エステル体基準で
79.6モル%であった。
【0065】(2.3) CF3(CF23CH2CH2
−Ar−OHの合成 上記(2.2)で得たエーテル体(0.070モル)、
エタノール(200ml)及び5%Pd/カーボン触媒
(1g)をフラスコに入れ、水素置換し、水素圧1at
m、反応温度40℃の条件で3時間反応を行った。
【0066】反応後、反応液に水を加え触媒を濾過によ
り除去後、更に水洗し、次いで無水硫酸マグネシウムで
乾燥してから、蒸留により目的とする標記の化合物(ヒ
ドロキシ体)を単離した。該化合物の収率は原料エーテ
ル体基準で97.6モル%であった。
【0067】なお、こうして合成した該化合物が目的と
する標記の化合物[4−(2−ペルフルオロブチルエチ
ル)フェノール]であることは、であることは、1H−
NMR分析、19F−NMR分析、赤外線吸収分析、質量
分析等により確かめた。それらの分析結果を下記に列挙
した。 CF3(CF27CH2CH2−Ar−OHの同定1 H−NMR(δ、TMS、(CD32CO) CF22 2.4ppm 多重線 C2 −Ar− 2.8ppm 三重線 −Ar− 6.9ppm AA′XX′多
重線 −O 8.3ppm 一重線19 F−NMR(δ、CFCl3、(CD32CO) C3 −82ppm CF32 −127ppm C2 CH2 −113ppm CF3CF2CF25 CF2CH2 −123ppm 赤外吸収スペクトル(KBr法) −OH(−OH伸縮) 3300cm-1 CH2CH2(C−H伸縮) 2950cm-1 CF3(CF25(C−F伸縮) 1190cm-1 質量分析 M+=340
【0068】実施例3 CF3(CF29CH2CH2
Ar−OHの製造例 (3.1) CF3(CF29CH2CH2OSO2CF3
の合成 (CF3SO22O(0.083モル)と塩化メチレン
150mlをフラスコに入れ、−78℃に冷却し、そこ
へ、CF3(CF29CH2CH2OH(0.075モ
ル)とトリエチルアミン(0.083モル)と塩化メチ
レン150mlの混合液を30分間かけて滴下した。滴
下後、約1.5時間かけて室温に戻し、室温にて2時間
攪拌した。
【0069】反応後、反応液を水洗し、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥してから、蒸留により標記のエステル体を
単離した。該エステル体の収率は原料アルコール基準で
68.2モル%であった。
【0070】(3.2) CF3(CF29CH2CH2
−Ar−OCH3の合成 実施例1(1.2)と同様に操作して、目的化合物を得
た。収率は原料エステル体基準で81.3モル%であっ
た。
【0071】(3.3) CF3(CF29CH2CH2
−Ar−OHの合成 実施例1(1.3)と同様に操作して、目的化合物を得
た。収率は原料エーテル体基準で97.8モル%であっ
た。
【0072】なお、こうして合成した該化合物が目的と
する標記の化合物[4−(2−ペルフルオロデシルエチ
ル)フェノール]であることは、1 H−NMR分析、19
F−NMR分析、赤外線吸収分析、質量分析等により確
かめた。それらの分析結果を下記に列挙した。 CF3(CF29CH2CH2−Ar−OHの同定1 H−NMR(δ、TMS、(CD32CO) CF22 2.4ppm 多重線 C2 −Ar− 2.8ppm 三重線 −Ar− 6.9ppm AA′XX′多
重線 −O 8.3ppm 一重線19 F−NMR(δ、CFCl3、(CD32CO) C3 −82ppm CF32 −127ppm C2 CH2 −113ppm CF3CF2CF27 CF2CH2 −123ppm 赤外吸収スペクトル(KBr法) −OH(−OH伸縮) 3300cm-1 CH2CH2(C−H伸縮) 2950cm-1 CF3(CF27(C−F伸縮) 1190cm-1 質量分析 M+=640 以上、CF3(CF2nCH2CH2OHからのCF3(C
2nCH2CH2−Ar−OHの合成例を、n=7、3
及び9の場合について、それぞれ、実施例1、2及び3
に示したが、nが7、3あるいは9以外の場合にも、こ
れらの実施例と同様にして行い、結果としてnが1〜1
5の場合の各種の4−(2−ペルフルオロアルキルエチ
ル)フェノールが同様にして収率よく得られることを確
認した。
【0073】
【発明の効果】本発明によると、安定性が高く撥水性と
撥油性とを併せ持つなど特異な性質を有するペルフルオ
ロアルキル基と反応性官能基であるフェノール性水酸基
を共に有する新規な含フッ素化合物である各種の4−
(2−ペルフルオロアルキルエチル)フェノールを提供
することができる。
【0074】なお、これら本発明の含フッ素化合物は、
通常の樹脂や樹脂材料の改善剤、更に新規な含フッ素機
能性化合物や材料等の製造原料として有用であり、例え
ば、ポリカーボネート、フェノール樹脂等の一般の樹脂
や樹脂組成物に添加することによって、その樹脂や樹脂
組成物の成形加工性、透明性、接着性等の所望の性質を
損なうことなく樹脂や樹脂材料の撥水性、耐候性、低摩
擦性等を向上させることができるので、例えば有機感光
体用バインダー樹脂、光学繊維等の光学樹脂材料、液晶
表示材料をはじめとする各種の機能性樹脂材料の製造原
料若しくは構成成分として好適に使用することができ、
また、フッ素系界面活性剤等の各種の含フッ素機能性化
合物等の製造原料としても好適に利用することができ
る。
【0075】また、本発明によると、上記本発明の各種
の含フッ素化合物を効率よく好適に製造する方法を提供
することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式[1] 【化1】 (但し、式[1]中のnは1〜15の整数を示す。)で
    表される新規含フッ素フェノール誘導体。
  2. 【請求項2】 次の一般式[2] CF3(CF2nCH2CH2OH
    [2] (但し、式[2]中のnは1〜15の整数を示す。)で
    表される2−ペルフルオロアルキルエタノールを、トリ
    フルオロメタンスルホン酸無水物又はトリフルオロメタ
    ンスルホニルクロリドと反応させて、次の一般式[3] CF3(CF2nCH2CH2OSO2CF3 [3] で表されるトリフルオロメタンスルホン酸エステルと
    し、該エステルを、次の一般式[4] 【化2】 (但し、式[4]中のXは、塩素原子、臭素原子又はヨ
    ウ素原子を示し、Rは炭素数1〜10のアルキル基を示
    す。)で表されるp−アルコキシハロベンゼンとMgと
    の反応で生成する次の一般式[5] 【化3】 で表されるグリニャール化合物と反応せしめ、次の一般
    式[6] 【化4】 で表される4−(2−ペルフルオロアルキルエチル)ア
    ルコキシベンゼンとし、次いでアルコキシ基をヒドロキ
    シ基に変えることを特徴とする新規含フッ素フェノール
    誘導体の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010502798A (ja) * 2006-09-07 2010-01-28 チバ ホールディング インコーポレーテッド 表面変性剤としてのペルフルオロアルキル基で置換されたフェノール誘導体
JP2011084478A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Dic Corp フェノールの製造方法
JP2018070641A (ja) * 2017-11-28 2018-05-10 大石 哲也 含フッ素フェノールの製造法

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JP2010502798A (ja) * 2006-09-07 2010-01-28 チバ ホールディング インコーポレーテッド 表面変性剤としてのペルフルオロアルキル基で置換されたフェノール誘導体
JP2011084478A (ja) * 2009-10-13 2011-04-28 Dic Corp フェノールの製造方法
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