JP2521477B2 - 反応性高分子化合物を含む組成物及びその製造方法 - Google Patents
反応性高分子化合物を含む組成物及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2521477B2 JP2521477B2 JP62147980A JP14798087A JP2521477B2 JP 2521477 B2 JP2521477 B2 JP 2521477B2 JP 62147980 A JP62147980 A JP 62147980A JP 14798087 A JP14798087 A JP 14798087A JP 2521477 B2 JP2521477 B2 JP 2521477B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- molecular weight
- general formula
- weight
- represented
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は紫外線や放射線又は熱によって架橋し、成形
品、画像、塗料、インキ、接着剤等に利用できる反応性
高分子化合物を含む新規な組成物及びその製造方法に関
する。
品、画像、塗料、インキ、接着剤等に利用できる反応性
高分子化合物を含む新規な組成物及びその製造方法に関
する。
「従来技術」 下記一般式[I]にて示される繰返し単位を持つ反応
性高分子化合物(以下、本高分子と略記する。) (ここに、R1は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、こ
の置換基を置換位置は任意である。) 及びその製法の一例は特開昭60−71604号公報、特開昭6
0−248704号公報及び高分子論文集43巻12号901頁等に開
示されている。
性高分子化合物(以下、本高分子と略記する。) (ここに、R1は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、こ
の置換基を置換位置は任意である。) 及びその製法の一例は特開昭60−71604号公報、特開昭6
0−248704号公報及び高分子論文集43巻12号901頁等に開
示されている。
本高分子を単独で、光照射により硬化する感光性樹脂
として使用するならばアリルエーテル、プロパギルエー
テル、グリシジルエーテル等の反応基を持つ反応性高分
子に比べて反応性が大で短時間で反応が終了するといっ
た特徴を有してはいるが、塗布時に溶剤を必要とし、し
かも硬化物の弾力性、接着性が不十分という欠点があ
り、自ずから本高分子の使用範囲が狭められていた。
として使用するならばアリルエーテル、プロパギルエー
テル、グリシジルエーテル等の反応基を持つ反応性高分
子に比べて反応性が大で短時間で反応が終了するといっ
た特徴を有してはいるが、塗布時に溶剤を必要とし、し
かも硬化物の弾力性、接着性が不十分という欠点があ
り、自ずから本高分子の使用範囲が狭められていた。
更に、上記の公知文献によれば、まず、ビニルフェノ
ール類を単独で重合させ分子量数〜数万のポリパラビニ
ルフェノールとし、ハロアルキルビニルエーテルとを反
応させることによって本高分子化合物が製造されてきた
が、この方法を用いた場合、一旦ポリパラビニルフェノ
ールを分離・精製した後再溶解し、ハロアルキルビニル
エーテルと反応させねばならず、工程が煩雑となる。
ール類を単独で重合させ分子量数〜数万のポリパラビニ
ルフェノールとし、ハロアルキルビニルエーテルとを反
応させることによって本高分子化合物が製造されてきた
が、この方法を用いた場合、一旦ポリパラビニルフェノ
ールを分離・精製した後再溶解し、ハロアルキルビニル
エーテルと反応させねばならず、工程が煩雑となる。
しかも、高分子が関与する反応の常として反応率を向
上させるためには長時間の反応と特殊な手段が必要であ
る。前記の高分子論文集にあってはKOH等で代表される
通常の脱ハロゲン化水素剤を用い、しかも相間移動触媒
を用いているにも拘らず置換率が低く、残存するフェノ
ール性水酸基によって爾後のカチオン重合性が低下する
傾向がみられた。
上させるためには長時間の反応と特殊な手段が必要であ
る。前記の高分子論文集にあってはKOH等で代表される
通常の脱ハロゲン化水素剤を用い、しかも相間移動触媒
を用いているにも拘らず置換率が低く、残存するフェノ
ール性水酸基によって爾後のカチオン重合性が低下する
傾向がみられた。
「発明が解決しようとする問題点」 本発明者らは前記の如き欠点を改良すべく検討した結
果、本高分子に下記一般式[I]にて示されるビニル基
含有化合物(以下、本ビニル化合物と略記する。)を特
定比率で (ここに、R1は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R2
は炭素数1〜15のアルキル基又はアリール基を示す。) 加えた組成物(以下、本組成物と略す。)が画像形成
の為の架橋用原料として極めて優れていること並びに本
高分子の分子量分布が特定のものであれば尚一層好まし
い効果が発現すること、及び本組成物を下記一般式[II
I]、[IV] (ここに、R2及びそれぞれの置換位置は前述と同じであ
る。)及びX−R1−O−CH=CH2(ここに、Xは塩素原
子又は臭素原子を示し、R1は前述と同じ基を示す。)を
一気に反応させることによって製造出来ること並びに得
られる本高分子の分子量分布が特定のものとなることを
見出し、本発明に到達した。
果、本高分子に下記一般式[I]にて示されるビニル基
含有化合物(以下、本ビニル化合物と略記する。)を特
定比率で (ここに、R1は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、R2
は炭素数1〜15のアルキル基又はアリール基を示す。) 加えた組成物(以下、本組成物と略す。)が画像形成
の為の架橋用原料として極めて優れていること並びに本
高分子の分子量分布が特定のものであれば尚一層好まし
い効果が発現すること、及び本組成物を下記一般式[II
I]、[IV] (ここに、R2及びそれぞれの置換位置は前述と同じであ
る。)及びX−R1−O−CH=CH2(ここに、Xは塩素原
子又は臭素原子を示し、R1は前述と同じ基を示す。)を
一気に反応させることによって製造出来ること並びに得
られる本高分子の分子量分布が特定のものとなることを
見出し、本発明に到達した。
「問題を解決する為の手段」 即ち、本発明は前記一般式[I]にて示される繰返し
単位を持つ本高分子2〜80重量%、及び前記一般式[I
I]にて示される本ビニル化合物20〜98重量%からなる
本高分子を含む本組成物及び前記一般式[III]にて示
されるビニルフェノール類、前記一般式[IV]にて示さ
れるフェノール類及び、X−R1−O−CH=CH2(ここ
に、Xは塩素原子又は臭素原子を示し、R1は前述と同じ
基を示す。)にて示されるハロアルキルビニルエーテル
類を塩基性アルカリ金属化合物の存在下反応させること
を特徴とする前記一般式[I]にて示される本高分子2
〜80重量%及び前記一般式[II]にて示される本ビニル
化合物20〜98重量%からなる本組成物の製造方法であ
る。
単位を持つ本高分子2〜80重量%、及び前記一般式[I
I]にて示される本ビニル化合物20〜98重量%からなる
本高分子を含む本組成物及び前記一般式[III]にて示
されるビニルフェノール類、前記一般式[IV]にて示さ
れるフェノール類及び、X−R1−O−CH=CH2(ここ
に、Xは塩素原子又は臭素原子を示し、R1は前述と同じ
基を示す。)にて示されるハロアルキルビニルエーテル
類を塩基性アルカリ金属化合物の存在下反応させること
を特徴とする前記一般式[I]にて示される本高分子2
〜80重量%及び前記一般式[II]にて示される本ビニル
化合物20〜98重量%からなる本組成物の製造方法であ
る。
本発明にて使用される前記一般式[I]、[II]、
[III]中に示されるR1は前述の如く炭素数2〜4のア
ルキレン基であるが、これらの例として1,2−エチレン
基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブ
チレン基等を例示できるが、特に1,2−エチレン基が好
ましい。前記一般式[II]中に示されるR2は炭素数1〜
15のアルキル基又はアリール基であるが、これらの例と
してメチル基、エチル基、プロピル基類、ブチル基類等
のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基等
を例示出来る。
[III]中に示されるR1は前述の如く炭素数2〜4のア
ルキレン基であるが、これらの例として1,2−エチレン
基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,4−ブ
チレン基等を例示できるが、特に1,2−エチレン基が好
ましい。前記一般式[II]中に示されるR2は炭素数1〜
15のアルキル基又はアリール基であるが、これらの例と
してメチル基、エチル基、プロピル基類、ブチル基類等
のアルキル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基等
を例示出来る。
更に、前述のXとしては、塩素原子、臭素原子を具体
例として挙げられるが、好ましくは塩素原子である。
例として挙げられるが、好ましくは塩素原子である。
前記3種の化合物の所定量を用いて本組成物を製造す
るに当っては、これらの反応順序には特に限定はなく、
反応の開始時にこれらを一気に反応器にいれてもよく、
又場合によってはハロアルキルビニルエーテル類を入れ
た反応器にヒニルフェノール類を入れ、その後フェノー
ル類を添加してもよく、逆の添加方法も取る事が出来
る。
るに当っては、これらの反応順序には特に限定はなく、
反応の開始時にこれらを一気に反応器にいれてもよく、
又場合によってはハロアルキルビニルエーテル類を入れ
た反応器にヒニルフェノール類を入れ、その後フェノー
ル類を添加してもよく、逆の添加方法も取る事が出来
る。
この反応には、前述の如く、脱ハロゲン化水素剤とし
ての塩基性アルカリ金属化合物の共存が必須であり、こ
れらの例として、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、
重炭酸ソーダ等を挙げることができる。
ての塩基性アルカリ金属化合物の共存が必須であり、こ
れらの例として、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソーダ、
重炭酸ソーダ等を挙げることができる。
この反応には溶媒は必ずしも必要ではないが、使用す
る原料化合物の種類等により、使用する方が好ましいこ
ともある。この様な場合、反応に不活性なものであれば
特に限定はないが、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化
水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキシド
等の有機極性溶媒、及びエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル類、ジオキサン等のエーテル類が好ましい。
る原料化合物の種類等により、使用する方が好ましいこ
ともある。この様な場合、反応に不活性なものであれば
特に限定はないが、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化
水素、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキシド
等の有機極性溶媒、及びエチレングリコールモノアルキ
ルエーテル類、ジオキサン等のエーテル類が好ましい。
この脱ハロゲン化水素反応を実施するに当っては、触
媒の使用は必須ではないが、反応時間の短縮、副反応の
防止等を考慮すれば、触媒を使用する方が好ましく、所
謂相間移動触媒の使用が一層効果を発揮する。この触媒
の例として、第4級アンモニウム塩類、クラウンエーテ
ル類等を挙げる事が出来る。
媒の使用は必須ではないが、反応時間の短縮、副反応の
防止等を考慮すれば、触媒を使用する方が好ましく、所
謂相間移動触媒の使用が一層効果を発揮する。この触媒
の例として、第4級アンモニウム塩類、クラウンエーテ
ル類等を挙げる事が出来る。
斯くして、反応後の反応混合物から、溶媒を使用した
場合にはその溶媒を、又ハロアルキルビニルエーテルを
他の両者より過剰に使用した場合には該エーテルを、そ
れぞれ、蒸溜等の公知の手段を用いて除けば、原料に由
来する水酸基が実質的にビニロキシアルキルオキシ基と
なった本組成物を容易に製造することが出来る。
場合にはその溶媒を、又ハロアルキルビニルエーテルを
他の両者より過剰に使用した場合には該エーテルを、そ
れぞれ、蒸溜等の公知の手段を用いて除けば、原料に由
来する水酸基が実質的にビニロキシアルキルオキシ基と
なった本組成物を容易に製造することが出来る。
以上の如き方法で製造される本組成物中の本高分子の
分子量は上記の反応時間を変化させるとか温度を変える
事によって適宜選択できるが、好ましくは重量平均分子
量として5000以上のものが好ましい。
分子量は上記の反応時間を変化させるとか温度を変える
事によって適宜選択できるが、好ましくは重量平均分子
量として5000以上のものが好ましい。
本組成物中の本高分子は、理由は定かではないが、分
子量分布の狭いものとなり、通常重量平均分子量(Mw)
と粘度平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.6以下となる
場合が多く、又この様に分子量分布が狭い方が以下に示
す様な用途には好ましい効果をもたらす。
子量分布の狭いものとなり、通常重量平均分子量(Mw)
と粘度平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.6以下となる
場合が多く、又この様に分子量分布が狭い方が以下に示
す様な用途には好ましい効果をもたらす。
本高分子の分子量分布が狭くなれば、得られる樹脂成
形品はより均質となり、融解時の粘度は小さくなりその
取扱いがたやすくなるだけでなく、他の高分子との相溶
性がよくなるだけでなく溶剤に対する溶解性は極めて良
くなる。
形品はより均質となり、融解時の粘度は小さくなりその
取扱いがたやすくなるだけでなく、他の高分子との相溶
性がよくなるだけでなく溶剤に対する溶解性は極めて良
くなる。
本組成物を構成する化合物には前述の如く、例えば光
照射により反応するビニル基を有しており、この照射に
よって印画像を作成するための感光性樹脂原料として使
用することが出来る。
照射により反応するビニル基を有しており、この照射に
よって印画像を作成するための感光性樹脂原料として使
用することが出来る。
周知の如く、上記の如き用途に適した樹脂は種々提案
されているが、本組成物は短時間で架橋反応が終了し、
しかも酸素の影響を全く受けず、しかも前述の如く、構
成成分の一つである本高分子の分子量分布が狭くなる傾
向にあり、従ってより微細な画像が要求される如き場合
に極めて適しており、従来の感光性樹脂を凌ぐ性能を有
している。
されているが、本組成物は短時間で架橋反応が終了し、
しかも酸素の影響を全く受けず、しかも前述の如く、構
成成分の一つである本高分子の分子量分布が狭くなる傾
向にあり、従ってより微細な画像が要求される如き場合
に極めて適しており、従来の感光性樹脂を凌ぐ性能を有
している。
本組成物はその構成成分から明らかな様に、熱硬化形
樹脂原料として使用出来ることは云う迄もなく、例え
ば、インキ、プリント回路用樹脂として使用され得る。
樹脂原料として使用出来ることは云う迄もなく、例え
ば、インキ、プリント回路用樹脂として使用され得る。
更に、本組成物には一般に低分子化合物と考えられる
一般式[II]にて示される成分が含まれているので、こ
の硬化物は適度の硬度を持ち、良好な弾力性を示し、且
つ強靭である。
一般式[II]にて示される成分が含まれているので、こ
の硬化物は適度の硬度を持ち、良好な弾力性を示し、且
つ強靭である。
一般式[I]にて示される本高分子の含有率が80%を
超えると上記の如き特徴が消失し好ましくなく、又2%
未満の含有率でも、上記の如き効果が発揮されず、好ま
しくない。
超えると上記の如き特徴が消失し好ましくなく、又2%
未満の含有率でも、上記の如き効果が発揮されず、好ま
しくない。
以上述べた如く、本発明は極めて有用な樹脂原料とな
り得る組成物及びその製法を提供するものである。
り得る組成物及びその製法を提供するものである。
「実施例」 以下に、実施例及び比較例を挙げ本発明を詳しく説明
するが、これらに限定されるものではない。
するが、これらに限定されるものではない。
実施例1 p−エチルフェノール65%、p−クレゾール4%、フ
ェノール1%及びp−ビニルフェノール30%からなる混
合物150gにトルエン5gを加え、還流冷却管、撹拌器、滴
下ロート及び温度計を付けた1フラスコに入れた。こ
れに水酸化ナトリウム120gを更に加え内温を50℃とした
後、2−クロロエチルビニルエーテル325gに臭化テトラ
ブチルアンモニウム36.5gを溶解した液を1時間かけて
滴下した。
ェノール1%及びp−ビニルフェノール30%からなる混
合物150gにトルエン5gを加え、還流冷却管、撹拌器、滴
下ロート及び温度計を付けた1フラスコに入れた。こ
れに水酸化ナトリウム120gを更に加え内温を50℃とした
後、2−クロロエチルビニルエーテル325gに臭化テトラ
ブチルアンモニウム36.5gを溶解した液を1時間かけて
滴下した。
滴下終了後、更に内温を60℃に保ち、5時間の反応を
続行し完了させた。その後、水を約300ml加え撹拌した
後静置し、分離した有機層を水洗後20〜80℃/70〜20mmH
gの条件下蒸溜して水分、溶媒及び未反応の2−クロロ
エチルビニルエーテルを回収した。得られた混合組成物
は25〜30℃で液状であった。
続行し完了させた。その後、水を約300ml加え撹拌した
後静置し、分離した有機層を水洗後20〜80℃/70〜20mmH
gの条件下蒸溜して水分、溶媒及び未反応の2−クロロ
エチルビニルエーテルを回収した。得られた混合組成物
は25〜30℃で液状であった。
この組成物の赤外吸収スペクトルに因ると、フェノー
ル性水酸基に因る吸収ピークは消滅しており、1610cm-1
と980cm-1にビニル基に基ずく吸収が見られた。又、124
0cm-1と1200cm-1にエーテル結合による大きな吸収が見
られた。これらの事実は用いたビニルフェノール類の水
酸基が実質的にビニルオキシエトキシ基となったことを
示している。
ル性水酸基に因る吸収ピークは消滅しており、1610cm-1
と980cm-1にビニル基に基ずく吸収が見られた。又、124
0cm-1と1200cm-1にエーテル結合による大きな吸収が見
られた。これらの事実は用いたビニルフェノール類の水
酸基が実質的にビニルオキシエトキシ基となったことを
示している。
上記の組成物のゲルパーミエイションクロマトグラフ
ィー(GPC)分析結果によればこの組成物は本高分子と
低分子化合物からなっており、本高分子の主ピークは一
本であった。このピークから、ポリスチレン標準で計算
された数平均分子量(Mn)は4860、重量平均分子量(M
w)は7140であり、それらの比(Mw/Mn)は1.47であっ
た。上記の主ピーク以外に極く小さいピークが見られた
がこれらの主ピークに対する比は5%以下であった。
ィー(GPC)分析結果によればこの組成物は本高分子と
低分子化合物からなっており、本高分子の主ピークは一
本であった。このピークから、ポリスチレン標準で計算
された数平均分子量(Mn)は4860、重量平均分子量(M
w)は7140であり、それらの比(Mw/Mn)は1.47であっ
た。上記の主ピーク以外に極く小さいピークが見られた
がこれらの主ピークに対する比は5%以下であった。
この組成物の収量は149gであり、原料から計算された
収率は約90.5%であった。
収率は約90.5%であった。
実施例2 p−クレゾール34%、フェノール1%、p−エチルフ
ェノール45%、p−ビニルフェノール29%よりなる混合
液及び水酸化ナトリウムに変えて水酸化カリウム175gを
用い、触媒として塩化ベンジルエチルアンモニウムを用
いて実施例1記載の方法を繰り返した。この際、滴下時
間1時間、熟成4時間計5時間の反応であった。
ェノール45%、p−ビニルフェノール29%よりなる混合
液及び水酸化ナトリウムに変えて水酸化カリウム175gを
用い、触媒として塩化ベンジルエチルアンモニウムを用
いて実施例1記載の方法を繰り返した。この際、滴下時
間1時間、熟成4時間計5時間の反応であった。
得られた組成物の赤外吸収スペクトル分析によれば、
フェノール性水酸基に基ずく吸収は見られず、1610cm-1
と980cm-1にビニル基に基ずく吸収が、1240cm-1にエー
テルに基ずく吸収が見られ、フェノール性水酸基が完全
にビニルオキシエトキシ基となっていた。
フェノール性水酸基に基ずく吸収は見られず、1610cm-1
と980cm-1にビニル基に基ずく吸収が、1240cm-1にエー
テルに基ずく吸収が見られ、フェノール性水酸基が完全
にビニルオキシエトキシ基となっていた。
得られた組成物の重量は215.5gであり、原料に対する
収率は90%であった。
収率は90%であった。
この組成物のGPC分析の結果、数平均分子量が5250、
重量平均分子量が7610であり、Mw/Mnが1.45の本高分子
が主成分であることが判明した。
重量平均分子量が7610であり、Mw/Mnが1.45の本高分子
が主成分であることが判明した。
実施例3 p−オクチルフェノール38.5%、フェノール1.5%、
p−エチルフェノール39%、p−クレゾール3%、p−
ビニルフェノール18%を原料として用い、実施例1を80
℃で繰り返した所、197gの本組成物が得られた。原料に
対する収率は88%であった。
p−エチルフェノール39%、p−クレゾール3%、p−
ビニルフェノール18%を原料として用い、実施例1を80
℃で繰り返した所、197gの本組成物が得られた。原料に
対する収率は88%であった。
得られた組成物にはフェノール性水酸基は存在せず、
ヒニルオキシエトキシ基が存在した。
ヒニルオキシエトキシ基が存在した。
この組成物中の本高分子の主成分は数平均分子量392
0、重量平均分子量5800の高分子であった。
0、重量平均分子量5800の高分子であった。
比較例1 重量平均分子量5500のポリ(p−ビニルフェノール)
45g及びp−エチルフェノール100g、p−クレゾール4
g、フェノール1gをトルエン150gと混合し、これに水酸
化ナトリウム120gを加え、撹拌し、温度60℃でクロロエ
チルビニルエーテル330gと臭化テトラブチルアンモニウ
ム37gの混合物を約1時間かけて滴下し、その後5時間
反応させた。
45g及びp−エチルフェノール100g、p−クレゾール4
g、フェノール1gをトルエン150gと混合し、これに水酸
化ナトリウム120gを加え、撹拌し、温度60℃でクロロエ
チルビニルエーテル330gと臭化テトラブチルアンモニウ
ム37gの混合物を約1時間かけて滴下し、その後5時間
反応させた。
得られた反応混合物の赤外吸収スペクトル分析を行な
った所、3400cm-1を中心とするフェノール性水酸基に基
ずく大きな吸収が見られ、しかも元素分析から求めたフ
ェノール性水酸基の転化率は75%であり、この混合物か
らメタノールを用いて高分子部分を分離し、フェノール
性水酸基の反応率を求めた所、約10%であり、大部分は
未反応であった。
った所、3400cm-1を中心とするフェノール性水酸基に基
ずく大きな吸収が見られ、しかも元素分析から求めたフ
ェノール性水酸基の転化率は75%であり、この混合物か
らメタノールを用いて高分子部分を分離し、フェノール
性水酸基の反応率を求めた所、約10%であり、大部分は
未反応であった。
実施例4〜6 第1表に示す原料、塩基性アルカリ金属化合物及び触
媒を用い、実施例1を繰り返し、それらの結果を第1表
に示した。
媒を用い、実施例1を繰り返し、それらの結果を第1表
に示した。
得られた本組成物を実施例1と同様な方法で分析した
所、いずれの場合もフェノール基は完全に ビニルオキシエトキシ基となっていた。
所、いずれの場合もフェノール基は完全に ビニルオキシエトキシ基となっていた。
「発明の効果」 本発明は感光性樹脂等の原料として有用な新規の反応
性組成物及びその製造方法を提供する。
性組成物及びその製造方法を提供する。
Claims (6)
- 【請求項1】下記一般式[I]にて示される繰返し単位
を持つ反応性高分子化合物2〜80重量%、 (ここに、R1は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、こ
の置換基の置換位置は任意である。) 及び下記一般式[II]にて示されるビニル基含有化合物
20〜98重量% (ここに、R1は前述と同じ基を示し、R2は炭素数1〜15
のアルキル基又はアリール基を示す。) からなる反応性高分子化合物を含む組成物。 - 【請求項2】前記R1が1,2−エチレン基であり、R2が水
素原子又は炭素数1〜12のアルキル基である特許請求の
範囲第1項の組成物。 - 【請求項3】前記反応性高分子化合物の重量平均分子量
が5000以上であり、且つ重量平均分子量と数平均分子量
の比が1.6以下である特許請求の範囲第1項又は第2項
記載の組成物。 - 【請求項4】下記一般式[III]にて示されるビニルフ
ェノール類、 (ここに、R1は前述と同じ基を示し、又、水酸基の置換
位置は任意である。) 下記一般式[IV]にて示されるフェノール類 (ここに、R2は前述と同じ基を示し、水酸基の置換位置
は任意である。) 及び X−R1−O−CH=CH2(ここに、Xは塩素原子又は臭素
原子を示し、R1は前述と同じ基を示す。) にて示されるハロアルキルビニルエーテル類を塩基性ア
ルカリ金属化合物の存在下反応させることを特徴とする
前記一般式[I]にて示される反応性高分子化合物2〜
80重量%及び前記一般式[II]にて示されるビニル基含
有化合物20〜98重量%からなる組成物の製造方法。 - 【請求項5】前記R1が1,2−エチレン基であり、R2が炭
素数1〜15のアルキル基又はアリール基である特許請求
の範囲第4項記載の製造方法。 - 【請求項6】前記反応性高分子化合物の重量平均分子量
が5000以上であり、且つ重量平均分子量と数平均分子量
の比が1.6以下であることを特徴とする特許請求の範囲
第4項又は第5項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62147980A JP2521477B2 (ja) | 1987-06-16 | 1987-06-16 | 反応性高分子化合物を含む組成物及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62147980A JP2521477B2 (ja) | 1987-06-16 | 1987-06-16 | 反応性高分子化合物を含む組成物及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63312307A JPS63312307A (ja) | 1988-12-20 |
JP2521477B2 true JP2521477B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=15442448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62147980A Expired - Lifetime JP2521477B2 (ja) | 1987-06-16 | 1987-06-16 | 反応性高分子化合物を含む組成物及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2521477B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TW304235B (ja) * | 1992-04-29 | 1997-05-01 | Ocg Microelectronic Materials | |
JP3363051B2 (ja) * | 1997-02-21 | 2003-01-07 | 丸善石油化学株式会社 | ビニルフェノール系重合体の金属除去法 |
-
1987
- 1987-06-16 JP JP62147980A patent/JP2521477B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63312307A (ja) | 1988-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1250993A (en) | Polyhydroxyethers from hydroxybiphenyls | |
US7348395B2 (en) | Synthesis of oligomeric cyanate esters | |
KR20190028689A (ko) | 다작용성 옥세탄 화합물 및 이를 위한 제조 방법 | |
US6015914A (en) | Compound having oxetanyl group, process for producing same, and curing composition | |
EP1069120B1 (en) | Naphthalene derivative, binaphthalene derivative and biphenyl derivative and cationically curable compound | |
JPS60252604A (ja) | オルガノポリシロキサン光開始剤 | |
TW204346B (ja) | ||
JP4736254B2 (ja) | 2官能性フェニレンエーテルのオリゴマー体とその製造法 | |
JPH02225524A (ja) | フェノール基含有シロキサン化合物 | |
CA2045304A1 (en) | Aromatic vinyl ether compounds and compositions, and method of making the same | |
JP2521477B2 (ja) | 反応性高分子化合物を含む組成物及びその製造方法 | |
AU639312B2 (en) | Vinyl ether compounds | |
WO1991011467A1 (en) | Alkenyl ethers and radiation curable compositions | |
JP2548009B2 (ja) | 反応性高分子化合物の製造方法 | |
GB1578359A (en) | Bromine containing oligomeric ethers | |
JP2001040085A (ja) | カチオン硬化性組成物 | |
JPH03229717A (ja) | プロペニル基含有フェノール樹脂 | |
AU641440B2 (en) | Alk-1-enyl ethers | |
JPH0413683A (ja) | p―ビニルフェノキシ基含有シクロホスファゼン誘導体、その製法、その重合体およびその硬化性組成物 | |
JPS58159436A (ja) | 着色度の少ない透明性の良好なエーテル化フェノール樹脂の製造方法 | |
US5200437A (en) | Coating compositions containing alk-1-enyl ethers | |
US3351674A (en) | Mixed glycidyl derivatives of cyanuric acid and phenols | |
JP4899824B2 (ja) | 多官能オキセタンの製造方法 | |
JP2565959B2 (ja) | グリシジルエーテル類の製造方法 | |
JP2745743B2 (ja) | 反応性重合体の製造方法 |