JPH0717714B2 - 直鎖状低密度ポリエチレンの製造方法 - Google Patents

直鎖状低密度ポリエチレンの製造方法

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JPH0717714B2
JPH0717714B2 JP61149119A JP14911986A JPH0717714B2 JP H0717714 B2 JPH0717714 B2 JP H0717714B2 JP 61149119 A JP61149119 A JP 61149119A JP 14911986 A JP14911986 A JP 14911986A JP H0717714 B2 JPH0717714 B2 JP H0717714B2
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、エチレンと炭素数3〜4のα−オレフィン
たとえばプロピレン、ブテン−1等と炭素数6〜12のα
−オレフィンたとえばオクテン−1等との共重合体の製
造方法に関し、さらに詳しくは、機械特性、成形性、透
明性等に優れたポリマーを、重合活性の高い触媒の存在
下に、高い重合体収率で製造することのできる直鎖状低
密度ポリエチレンの製造方法に関する。
[従来の技術およびその問題点] 従来、エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体の製
造方法として、有機マグネシウム化合物、チタン化合物
および有機アルミニウム化合物から得られる触媒の存在
下に、高温溶液重合を行なう方法(特開昭50−39117号
公報、特開昭60−42405号公報等)等が知られている。
しかし、これら従来の公知の方法では、触媒活性、触媒
活性持続性が不充分であり、得られる重合体の物性が未
だ満足すべきものでないという問題点がある。
[発明の目的] この発明は前記事情に基いてなされたものである。
すなわち、この発明の目的は、触媒活性と触媒活性持続
性とを高めることにより機械的特性、成形性、透明性等
の諸特性に優れた直鎖状低密度ポリエチレンの製造方法
を提供することにある。
[前記問題点を解決するための手段] 前記目的を達成するために、この発明者が鋭意研究した
結果、マグネシウムのカルボン酸塩と有機アルミニウム
化合物とを接触させ、30分以上熟成させて得られる反応
生成物と、特定のチタン化合物とから得られる触媒はそ
の活性が高くて、しかも活性持続性も優れており、その
ような触媒を使用してエチレンと炭素数3〜4のα−オ
レフィンと炭素数6〜12のα−オレフィンとを特定の温
度条件で重合させると重合体収率が高く、しかも重合体
の機械的特性、成形性、透明性などの諸特性が優れてい
ることを見出してこの発明に到達した。
すなわち、前記目的を達成するためのこの発明の要旨
は、マグネシウムのカルボン酸塩と有機アルミニウム化
合物とを接触させ、30分以上熟成させて得られる反応生
成物と、一般式 Ti(OR1)mX4-m (ただし、式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基、シク
ロアルキル基、アリール基またはアラルキル基を表わ
し、Xはハロゲン原子を表わし、mは0≦m≦4を満た
す実数である。)で表わされるチタン化合物とから得ら
れる触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜4のα−オ
レフィンと6〜12のα−オレフィンとを温度150〜250℃
の条件で重合させることを特徴とする直鎖状低密度ポリ
エチレンの製造方法である。
前記マグネシウムのカルボン酸塩[以下、これを(A)
成分と略称することがある。]としては、一般式 (R2COO)2Mg (ただし、R2は炭素数1〜30のアルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基を表わす。) で示すことができる。
この発明の方法では、マグネシウムのカルボン酸塩とし
て、マグネシウムの脂肪族カルボン酸塩およびマグネシ
ウムの芳香族カルボン酸塩が好ましい。
マグネシウムの脂肪族カルボン酸塩を構成する脂肪族カ
ルボン酸の具体例を示せば、酢酸、プロピオン酸、パル
チミン酸、ステアリン酸などのモノカルボン酸、コハク
酸、アジピン酸などのジカルボン酸、ピルビン酸、レブ
リン酸などのケトカルボン酸あるいはリノール酸、リノ
レン酸などの不飽和カルボン酸を挙げることができる。
マグネシウムの芳香族カルボン酸塩を構成する芳香族カ
ルボン酸の具体例を示せば、安息香酸、およびトルイル
酸、エチル安息香酸、イソプロピル安息香酸、ジメチル
安息香酸、トリメチル安息香酸などのアルキル置換安息
香酸類、フルオロ安息香酸、クロロ安息香酸、ブロモ安
息香酸、ヨード安息香酸、ジクロロ安息香酸、ジブロモ
安息香酸などのハロゲン置換安息香酸類、アニス酸、フ
ェノキシ安息香酸、アセトキシ安息香酸などのアルコキ
シまたはアシルオキシ安息香酸類、フタル酸、クロロフ
タル酸、ジクロロフタル酸などの芳香族ジカルボン酸
類、ナフタレンカルボン酸、アントラセンカルボン酸な
どの多環芳香族カルボン酸類、その他フェニル酢酸など
の芳香族環を含むカルボン酸類などが挙げられる。
前記各種のカルボン酸のマグネシウム塩の中でも、好適
なものはステアリン酸塩、トルイル酸塩、安息香酸塩で
あり、特に好適なものはステアリン酸塩およびトルイル
酸塩である。
前記有機アルミニウム化合物[以下、この有機アルミニ
ウム化合物を(B)成分と略称することがある。]は、
一般式 R3nAlX3-n (ただし、式中のR3は炭素数1〜10、好ましくは1〜6
のアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表
わし、Xはハロゲン原子を表わし、nは3以下の正数、
具体的には1、1.5、2あるいは3が挙げられ、特に2
以下が好ましい。)で示すことができる。
この(B)成分の具体例としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミ
ニウム、トリオクチルアルミニウム等のトリアルキルア
ルミニウム化合物およびジエチルアルミニウムモノクロ
リド、ジエチルアルミニウムモノブロミド、ジエチルア
ルミニウムモノアイオダイド、ジイソプロピルアルミニ
ウムモノクロリド、ジイソブチルアルミニウムモノクロ
リド、ジオクチルアルミニウムモノクロリド等のジアル
キルアルミニウムモノハライド等のジアルキルアルミニ
ウムモノハライドあるいはメチルアルミニウムセスキク
ロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド、ブチルア
ルミニウムセスキクロリドなどのアルキルアルミニウム
セスキハライドが好適であり、またこれらの混合物も好
適なものとして挙げられる。
この発明で使用するチタン化合物[以下、このチタン化
合物を(C)成分と略称することがある。]としては、 一般式 Ti(OR1)mX4-m (ただし、式中、R1は炭素数1〜10、好ましくは1〜6
のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基あるいは
アラルキル基を示し、Xは前記と同様のハロゲン原子で
あり、mは0,1,2,3,4の整数であるが、必ずしも整数で
あるに限らず各種のチタン化合物の混合物の平均値とし
て0≦m≦4を満たす実数である。)で示すことができ
る。
この(C)成分としては、具体的には、たとえば、テト
ラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n
−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テ
トラ−n−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタ
ン、テトラシクロヘキソキシチタン、テトラフェノキシ
チタン等の一般式Ti(OR1で示されるテトラアルコ
キシチタン;TiCl4、TiBr4、TiI4等の一般式TiX4で示さ
れるテトラハロゲン化チタン;(CH3O)TiCl3、(C2H
5O)TiCl3、(C3H7O)TiCl3、(n−C4H9)TiCl3、(C2
H5O)TiBr3等のトリハロゲン化アルコキシチタン;(CH
3O)2TiCl2、(C2H5O)2TiCl2、(C3H7O)2TiCl2、(n
−C4H9O)2TiCl2等のジハロゲン化チタン、(CH3O)3Ti
Cl、(C2H5O)3TiCl、(C3H7O)3TiCl、(n−C4H9O)3
TiCl等のモノハロゲン化チタン等が挙げられる。これら
の中でも、前記一般式Ti(OR1で示されるテトラア
ルコキシチタンおよびTiX4で示されるテトラハロゲン化
チタンが好ましく、特にテトラ−n−ブトキシチタンお
よびテトラクロロチタンが好ましい。
これら各種のチタン化合物は、単独で使用しても良い
し、また、前記二種以上を混合して使用しても良い。
この発明における触媒は、前記(A)成分と前記(B)
成分とを接触させ、30分以上熟成させて得られる反応生
成物と、前記(C)成分とを接触させることにより得ら
れる。
すなわち、前記(A)成分と前記(B)成分とを接触さ
せてから、前記(C)成分を加えるまでの間に、30分以
上の熟成期間を設けることが重要である。30分以上の熟
成期間を設けることにより、高活性な触媒を得ることが
できる。
この熟成期間としては、30分以上であるのが良く、更に
60分以上であるのが好ましい。
前記(A)成分と前記(B)成分との接触、および前記
熟成は、前記(A)成分と前記(B)成分とを不活性溶
媒中に加え、たとえば温度0〜240℃に所定時間保持す
ることにより行なうことができる。
前記不活性溶媒としては、たとえば炭素数5〜16の脂肪
族炭化水素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げ
られ、具体的にはノルマル−あるいはイソ−ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、テト
ラデカンまたはシクロヘキサンさらにはベンゼン、トル
エン、キシレン等が挙げられる。また、この不活性溶媒
は、前記各種の炭化水素を単独で使用することができ
る。好ましい不活性溶媒としては、たとえばイソパラフ
ィン系の混合溶媒を挙げることができ、「IPソルベン
ト」の商品名で商業的に入手することができる。
前記(A)成分、(B)成分および(C)成分の割合と
しては、通常、次の通りである。
すなわち、前記(A)成分/(C)成分のモル比は、0.
1〜200であり、好ましくは0.1〜30であり、特に好まし
くは0.5〜20である。
また、前記(B)成分/(C)成分のモル比は、1〜20
0であり、好ましくは2〜100であり、特に好ましくは4
〜50である。
前記各成分の割合が前記範囲を外れると、触媒活性の低
下を生じることがある。
なお、重合に際しては、必要に応じて、前記のように調
製した触媒にさらに前記(B)成分を追加しても良い。
前記(B)成分を追加すると、これが助触媒として作用
することにより触媒活性がさらに向上する。
この新たに追加する(B)成分の量としては、触媒中の
チタン原子に対する(B)成分中のアルミニウム原子の
モル比で、1〜300好ましくは5〜100であるのが望まし
い。
この発明の方法によると、前記触媒と必要に応じて新た
に追加する(B)成分との存在下に、エチレンと炭素数
3〜4のα−オレフィンと炭素数6〜12のα−オレフィ
ンとの共重合が進行する。
前記炭素数3〜4のα−オレフィンとしては、プロピレ
ン、ブテン−1が挙げられる。この発明では、ブテンお
よびプロピレンのいずれか一種あるいは両方を同時に、
使用することができる。
前記炭素数6〜12のα−オレフィンとしては、たとえ
ば、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネ
ン−1、デセン−1等の直鎖モノオレフィン、4−メチ
ル−ペンテン−1、3−メチル−ペンテン−1等の分岐
モノオレフィン、さらにスチレン等が挙げられる。これ
らの中でも、特に前記直鎖モノオレフィンが好ましい。
この発明の反応に用いる原料モノマーとして好適な組合
せは、エチレンとプロピレンとオクテン−1およびエチ
レンとブテン−1とオクテン−1であり、特に好ましく
は、エチレンとブテン−1とオクテン−1である。
エチレンと前記プロピレンおよび/またはブテン−1と
前記α−オレフィンとを共重合するときは、得られる直
鎖状低密度ポリエチレンのエチレン単位含有量が90〜99
モル%、プロピレン単位含有量またはブテン−1単位含
有量が0.4〜9.5モル%、好ましくは0.5〜5モル%、前
記α−オレフィン単位含有量が0.4〜9.5モル%、好まし
くは0.5〜5モル%となるように原料モノマー混合物を
供給すると、密度0.910〜0.940g/cm3、特に0.910〜0.93
6g/cm3の直鎖状低密度ポリエチレンを好適に製造するこ
とができる。
この発明における重合の条件としては、所望ポリマーの
物性、モノマーの種類等により一概に言うことができな
いが、通常、触媒濃度が、チタン濃度で0.001〜10ミリ
モル/、好ましくは0.001〜1.0ミリモル/である。
反応温度は150〜250℃、すなわち生成ポリマーが溶解す
る温度であり、反応圧力は150Kg/cm2G以下、好ましくは
5〜90kg/cm2Gである。また重合反応は、不活性溶媒の
存在下または不存在下で行なっても良い。さらに重合反
応系中に水素等の分子量調節剤を存在させても良い。な
お、前記不活性溶媒としては、前述の脂肪族炭化水素、
脂環族炭化水素、芳香族炭化水素等が挙げられる。
[発明の効果] (1)マグネシウムのカルボン酸塩と有機アルミニウム
化合物とを接触させた後、所定時間以上熟成して得られ
る反応生成物と、特定のチタン化合物とを接触させて得
た触媒を使用しているので、触媒活性が高く、しかもそ
の活性持続性が優れており、その結果として、重合体収
率を高めることができ、 (2)また、この触媒の存在下、温度150〜250℃の条件
でエチレンとプロピレンおよび/またはブテン−1と前
記α−オレフィンとの共重合を行なうと、共重合性を高
めることができ、従って、重合反応容器内に装填するプ
ロピレンおよび/またはブテンと前記α−オレフィンの
量を必要最小限とすることができ、α−オレフィンの無
駄な使用を防止することができ経済的であるとともに、 (3)この発明の方法により得られるポリマーは、耐衝
撃性等の機械的特性、成形性、透明性等に秀れている、 等の種々の優れた利点を有する直鎖状低密度ポリエチレ
ンの製造方法を提供することができる。
[実施例] 次にこの発明の実施例および比較例を示してこの発明を
更に具体的に説明する。
(実施例1) チタン含有反応生成物 アルゴンで置換した内容積500mlのフラスコに脱水したI
Pソルベント2028[出光石油化学(株)製、イソパラフ
ィン系炭化水素溶媒]、170mlを入れ、次いでステアリ
ン酸マグネシウム5.9g(10ミリモル)を加えて5℃に保
持する。そこにジエチルアルミニウムクロリド2.4g(20
ミリモル)を徐々に滴下して20分間反応させた後、さら
に40℃に昇温して3時間反応させる。次に室温まで冷却
し、四塩化チタン0.19g(1.0ミリモル)を加えて昇温
し、100℃で3時間反応させ、反応物全量をチタン含有
反応生成物として得た。
エチレン−ブテン−1−オクテン−共重合体の製造 アルゴンで置換した内容積1のオートクレーブに、脱
水したIPソルベント500ml、20gのブテン−1および40g
のオクテン−1を入れ、185℃に昇温した。このオート
クレーブの上部に接続した触媒投入管から、IPソルベン
ト50ml、エチルアルミニウムセスキクロライドのIPソル
ベント溶液8ml(2ミリモル)、および前記で得られ
たチタン含有反応生成物をチタン原子に換算して0.05ミ
リモルとなる量で加え、オートクレーブ内に圧入後、エ
チレン分圧が10kg/cm2となるようにエチレンを注入して
重合を開始した。前記エチレン分圧を保つように連続的
にエチレンを供給して重合反応を10分間行ない、エチレ
ン共重合体を得た。結果を第1表に示す。なお、第1表
においてMIは溶融指数、MFRは溶融流れ比(流量/溶融
指数)である。エチレン共重合体としては、このMFRが
通常18〜52、特に23〜42であると耐衝撃性に秀れ、18よ
り小さいと成形加工性が悪化し、52より大きいと透明性
が悪化する。
(実施例2) チタン含有反応生成物の調製 前記実施例1で、四塩化チタンをテトラ−n−ブトキ
シチタンに代えたほかは前記実施例1と同様にしてチ
タン含有反応生成物を得た。
エチレン−プロピレン−オクテン−1共重合体の製造 前記実施例1で、ブテン−1をプロピレンに代え、こ
のプロピレンと前記で得たチタン含有反応生成物とを
使用した以外は前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例3) 前記実施例1でステアリン酸マグネシウムをp−トル
イル酸マグネシウムに代えて使用する以外は前記実施例
1と同様にしてチタン含有反応生成物を得、このチタ
ン含有反応生成物を用いて前記実施例1と同様に実施
した。
(実施例4) チタン含有反応生成物の調製 前記実施例3で四塩化チタンをテトラ−n−ブトキシチ
タンに代えて使用する外は前記実施例3と同様にしてチ
タン含有反応生成物を得た。
エチレン−ヘキセン−1−ブテン−1共重合体の製造 前記実施例1で、オクテン−1に代えてヘキセン−1
を使用し、これと前記で得たチタン含有反応生成物と
を用いて前記実施例1と同様に実施した。
結果を第1表に示す。
(実施例5) 前記実施例4と同様のチタン含有反応生成物を用い、
これと第1表に示す有機アルミニウム化合物とを使用す
るとともに、前記実施例4でブテン−1に代えてプロ
ピレンを使用する外は前記実施例4と同様に実施して
エチレン−ヘキセン−1−プロピレン共重合体を得た。
結果を第1表に示す。
(比較例1) アルゴン置換した内容積1のオートクレーブの上部に
接続した触媒投入管に、IPソルベント50ml、エチルアル
ミニウムセスキクロライドのIPソルベント溶液8ml(2
ミリモル)、ステアリン酸マグネシウムのIPソルベント
スラリー10ml(0.5ミリモル)、テトラブトキシチタン
のIPソルベント溶液2ml(0.05ミリモル)をこの順で次
々に注入し、その直後に、これらの混合物を前記オート
クレーブ内に投入し、前記実施例6と同様の重合条件に
て重合反応を行なった。
その結果を第1表に示す。
第1表に示すように触媒活性は3.4Kg/g−Tiと非常に低
く、また60分後の触媒活性も9.1kg/g−Tiと低かった。
すなわち、第1表に示す結果は、マグネシウムのカルボ
ン酸塩と有機アルミニウム化合物とが反応して反応生成
物が生じるまでの十分な熟成期間を設けないと、有機ア
ルミニウム化合物とチタン化合物とが直ちに反応してし
まって、高活性の触媒成分が生成しないことを示し、 また、60分後の触媒活性が低いことから、触媒の活性持
続性も劣ることを示している。
(比較例2) ステアリン酸マグネシウムの代りにブチルエチルマグネ
シウムを用いたこと以外は、前記比較例1と同様に行な
った。
その結果を第1表に示す。
第1表に示す結果から、(A)成分としてブチルエチル
マグネシウムのような還元性を有するマグネシウム化合
物を用いると、重合中の触媒の失活が大きく、活性持続
性が低いことがわかる。
(実施例6) 前記実施例2で、プロピレンに代えブテン−1を使用す
る外は前記実施例2と同様に実施してエチレン共重合体
を製造した。
その結果を第1表に示す。
(実施例7) 前記実施例4で、ヘキセン−1に代えオクテン−1を使
用する外は前記実施例4と同様に実施してエチレン共重
合体を製造した。
その結果を第1表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の方法を示すフローチャート図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マグネシウムのカルボン酸塩と有機アルミ
    ニウム化合物とを接触させ、30分以上熟成させて得られ
    る反応生成物と、一般式 Ti(OR1)mX4-m (ただし、式中、R1は炭素数1〜10のアルキル基、シク
    ロアルキル基、アリール基あるいはアラルキル基を表わ
    し、Xはハロゲン原子を表わし、mは0≦m≦4を満た
    す実数である。)で表わされるチタン化合物とから得ら
    れる触媒の存在下に、エチレンと炭素数3〜4のα−オ
    レフィンと炭素数6〜12のα−オレフィンとを温度150
    〜250℃の条件で重合させることを特徴とする直鎖状低
    密度ポリエチレンの製造方法。
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