JPH07175891A - 帳票処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帳票処理装置にて帳票の文字記入枠が記入文
字と共に感知される場合、記入文字が文字記入枠からは
み出したり、文字記入枠に接近したりしても精度よく認
識し、プリンタで印刷した帳票やコピーした帳票の使用
を容易にする。 【構成】 ファクシミリ１００から入力帳票１を読み取
り、画信号を画信号メモリ部１０２へ格納する。この画
信号から制御マークをもとに文字記入枠より大きい文字
記入枠検出領域を文字記入枠検出部１０３で検出する。
次に、文字記入枠除去部１０４で、その文字記入枠検出
領域の縁の上下左右から内側に一定の範囲を調べ、規定
値幅以下の１線分のみを除去することで、はみ出した部
分が切断されたり消されたりせずに、記入文字の位相形
状を保てるようにする。その後、文字切り出し部１０５
で文字切り出しを行い、文字認識部１０６で上記の文字
記入枠除去処理の結果として精度の良い文字認識を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ等のスキ
ャナで入力した入力帳票の文字情報を認識する帳票処理
装置に関し、詳しくは入力帳票に記載した文字情報を正
確に切り出すことのできる帳票処理装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】一般に、文字認識で用いる入力帳票は、
文字位置を示す制御マークが黒、文字記入枠枠がドロッ
プアウトカラーで正確にＯＣＲ用紙に印刷される。しか
し、ドロップアウトカラーを用いた２色刷り帳票は単価
が高い。このため、帳票コストを下げるため、普通紙を
用いてプリンタで印刷した帳票、または印刷した帳票か
らコピーした帳票を用いるようになってきた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなプリンタで印刷した帳票またはコピーした帳票で
は、制御マークから文字記入枠の位置を正確に算出し、
文字記入枠を除去して文字記入枠内の文字を切り出し、
認識する必要がある。その文字記入枠の除去にあたって
は文字記入枠の傾斜や線幅のバラツキを考慮して文字記
入枠の周辺領域も含め除去し、文字認識に当たっては文
字記入枠内の文字を切り出して認識するため、それらの
帳票に文字記入を行う場合、文字記入枠からはみ出さな
いように書くだけでなく、文字記入枠に近い所にも書い
てはならないことが要求される。このため、書くのに神
経を使うという問題があった。また、はみ出して記入し
た文字および文字記入枠に近い文字の部分は消されるた
め、認識出来ないという問題があった。さらに、プリン
タおよびコピー等を用いて帳票を作成すると、文字記入
枠の大きさおよび位置に変動がある場合、文字記入枠の
除去位置自体も正確に検出出来ないため、文字記入枠中
に書かれた文字が正確に切り出せないという問題があっ
た。

【０００４】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、その目的は、帳票の文字記入枠が記
入文字とともにスキャナに感知される場合において、記
入文字が文字記入枠からはみ出したり、文字記入枠に接
近したりしても、精度よく文字認識できるようにして、
普通紙にプリンタで印刷した帳票やコピーした帳票の使
用を容易にした帳票処理装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の帳票処理装置においては、スキャナで入力
した入力帳票の文字情報を認識する文字認識装置におい
て、文字記入欄を示す文字記入枠と該文字記入枠の副走
査方向の位置を示す制御マークを前記スキャナに感知出
来る色で記載した入力帳票を用い、前記入力帳票を前記
スキャナに入力して得られる画信号中の前記制御マーク
の位置から前記文字記入枠より大きい文字記入枠検出領
域を決定する第１の手段と、該第１の手段で決定した文
字記入枠検出領域の縁の上下左右から内側へ一定の距離
の範囲にある規定幅以下の一線分を除去する第２の手段
と、該第２の手段で処理した文字記入枠検出領域中の文
字を切り出して認識する第３の手段と、を有することを
特徴としている。

【０００６】

【作用】本発明の帳票処理装置では、ファクシミリ等の
スキャナから入力した入力帳票から制御マークをもとに
算出した文字記入枠よりも大きい文字記入枠検出領域を
検出し、その文字記入枠検出領域の縁の上下左右から内
側に一定の範囲を調べ、規定値幅以下の１線分のみを除
去することで、文字記入枠からはみ出した線分を切断し
たり消去したりするのを回避し、出来るだけ記入文字の
位相形状を保つことが出来るようにすることにより、帳
票への記入文字が文字記入枠からはみ出したり、文字記
入枠に接近したりしても、精度よく文字認識が行えるよ
うにして、正読率を高く保てるようにする。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を用いて詳し
く説明する。

【０００８】図１は本発明の一実施例で使用する入力帳
票の一例を示す図であり、１は入力帳票、２は文字記入
枠の左の副走査位置を示す制御マーク、３は文字記入枠
の右の副走査位置を示す制御マーク、４は文字記入枠、
Ｎは１行の文字数である。なお、制御マーク２，３と文
字記入枠４は、黒またはファクシミリ等のセンサで感知
出来る色で印刷されている。そして、制御マーク２，３
は入力帳票の両端に印刷し、この間に文字記入枠４を均
等に配置する。

【０００９】図２は文字記入枠検出領域の検出方法を示
した図であり、１０は文字記入枠検出領域、ｄは制御マ
ーク２と３の主走査距離、ｈは制御マーク２と３の副走
査距離、Ｐｎは文字記入枠の上部の中心位置である。

【００１０】次に、図１、図２を用いて文字記入枠検出
領域１０の検出方法を示す。入力帳票１がファクシミリ
等のスキャナで入力されて画信号メモリに格納されると
（図示省略）、まず、入力帳票１の両端にある制御マー
ク２と３の検出が行われる。制御マーク２と３の検出
は、画信号の先頭から、各走査線の両端から一定の範囲
にある黒画素列を調べ、黒画素列が一定の範囲にあり副
走査方向に一定の範囲連続したとき、制御マーク２また
は３が有りとして検出出来る。そして、一対の制御マー
ク２と３が検出されると、制御マーク２の右上端と制御
マーク３の左上端の位置から制御マーク２と３の主走査
距離ｄと副走査距離ｈを算出する。これらの値をもと
に、以下の式により各行のｎ番目の文字記入枠の上部中
心Ｐｎ（Ｘｎ，Ｙｎ）を算出する。ただし、検出した制
御マーク２の右上端位置は（Ｍｘ，Ｍｙ）とする。

【００１１】 Ｘｎ＝ｄ×ｎ／Ｎ＋Ｍｘ、Ｙｎ＝ｈ×ｎ／Ｎ＋Ｍｙ このように算出されたＰｎから文字記入枠４より大きな
文字記入枠検出領域１０を決める。

【００１２】図３から図６までは文字記入枠の除去方法
を示した図であって、図３は文字記入枠除去領域を検出
する方法を示した図、図４（ａ），（ｂ）は文字記入枠
の横線の除去方法を示した図、図５（ａ），（ｂ）は文
字記入枠の縦線の除去方法を示した図、図６（ａ），
（ｂ），（ｃ），（ｄ）は文字枠除去例示した図であ
り、１１は文字記入枠除去領域、ＦＴは文字記入枠の上
端位置、ＦＢは文字記入枠の下端位置、ＦＬは文字記入
枠の左端位置、ＦＲは文字記入枠の右端位置、ＡＨは文
字記入枠の横線除去領域、ＡＶは文字記入枠の縦線除去
領域、○は白画素、●は除去しない黒画素、◆は除去さ
れる黒画素、ＬＶは横線除去領域内の縦線分、ＬＨは縦
線除去領域内の横線分である。

【００１３】次に、これらの図３から図６までを用いて
文字記入枠除去方法を説明する。まず、文字記入枠検出
領域１０が決まったら、図３に示すように主走査方向お
よび副走査方向に黒画素のヒストグラムをとり、副走査
方向の上下から規定の値以上の黒画素数が最初に検出さ
れた位置をＦＴとＦＢとする。また同様に、主走査方向
の左右から規定値以上の黒画素が最初に検出された位置
をＦＬとＦＲとする。このようにして求めた文字記入枠
の上端位置ＦＴ、文字記入枠の下端位置ＦＢ、文字記入
枠の左端位置ＦＬ、文字記入枠の右端位置ＦＲから入力
帳票の傾斜と文字記入枠の線幅を考慮して決めた一定距
離内側に入った位置の四角形から文字記入枠検出領域１
０の大きさまでを文字記入枠除去領域１１とする。

【００１４】次に、図４（ａ），（ｂ）に示すように文
字記入枠除去領域１１のうち横線除去領域ＡＨ内を副走
査方向（縦方向）に調べ、最初に２画素（１画素の白抜
けを許容するため）の白画素で挟まれた規定値以下の黒
画素列を除去すると、黒画素◆が除去できる。なお、横
線除去領域ＡＨ内の縦線分ＬＶは次の処理で除去され
る。続いて、図５（ａ），（ｂ）に示すように文字記入
枠除去領域１１のうち縦線除去領域ＡＶ内を主走査方向
（横方向）に調べ、最初に２画素（１画素の白抜けを許
容するため）の白画素で挟まれた規定値以下の黒画素列
を除去すると、黒画素◆が除去出来る。なお、縦線除去
領域ＡＶ内の横線分ＬＨは上記横線分除去処理で除去さ
れている。このように横線除去領域ＡＨと縦線除去領域
ＡＶ内の１線分を除去すると文字記入枠４または相当す
る線分が除去出来る。以上のようにして文字記入枠４を
除去した文字パタン例は図６（ａ），（ｂ）に示すよう
に、文字記入枠４と文字線分が重畳しないかぎり文字の
位相形状を保存出来ることがわかる。なお、図６
（ｃ），（ｄ）は、文字記入枠４と文字線分が重畳した
場合の文字の位相形状が保存できない文字パタン例を示
している。

【００１５】図７（ａ），（ｂ）は文字切り出し方法を
示した図であり、２０は文字を外接四角形で囲んだ文字
領域、２１はＮ文字分の送信用バッファ、２２はｉ番目
の文字書き込み領域である。次に、この図７を用いて文
字パタンの切り出しを説明する。

【００１６】まず、図２および図３〜図６で説明した方
法で文字記入枠検出領域１０内の文字記入枠４が除去さ
れると、図７（ａ）に示すようになる。この文字記入枠
検出領域１０の外側から内側に四角形で囲んでいき、規
定数の黒画素列と接触する四角形を文字領域２０として
検出する。このように検出した文字領域２０を切り出
し、Ｎ文字分の送信用バッファ２１のｉ番目の文字書き
込み領域２２の中央に配置されるように書き込む。

【００１７】図８は本発明の実施例を示すブロック図で
あり、１００は入力帳票１を走査するファクシミリ、１
０１はファクシミリ１００の画信号を取り込むインタフ
ェース部、１０２は画信号を格納する画信号メモリ部、
１０３は画信号中の文字記入枠４を検出する文字記入枠
検出部、１０４は画信号中の文字記入枠４を除去する文
字記入枠除去部、１０５は画信号中から文字を切り出し
以下の文字認識部に転送する文字切り出し部、１０６は
切り出した文字の認識を行う文字認識部である。

【００１８】次に、図８の動作を説明する。まず、入力
帳票１をファクシミリ１００に入力する。ファクシミリ
１００は入力帳票１を走査してファクシミリ信号をイン
タフェース部１０１へ送信する。インタフェース部１０
１はファクシミリ信号より画信号を取り出し、画信号メ
モリ部１０２へ格納する。格納が終了するとインタフェ
ース部１０１は文字記入枠検出部１０３へ格納完了を通
知する。インタフェース部１０１から格納完了通知を受
けた文字記入枠検出部１０３は、図２で示した方法で文
字記入枠検出領域１０を検出し、文字記入枠検出領域１
０から文字記入枠除去領域１１を検出する。１行分の文
字記入枠除去領域１１を検出すると個々の文字記入枠除
去領域１１の位置を文字記入枠除去部１０４へ、また、
文字記入枠検出領域１０の位置を文字切り出し部１０５
へ転送し、文字記入枠除去部１０４へ検出完了を通知す
る。検出完了通知を受けた文字記入枠除去部１０４は受
信した１行分の文字記入枠除去領域１１の位置情報をも
とに、図３で説明した方法で個々の文字記入枠４を除去
する。１行分の文字記入枠４の除去が終了すると、除去
完了通知を文字切り出し部１０５へ通知する。文字切り
出し部１０５では、文字枠除去部１０４からの完了通知
を受信すると、文字記入枠検出部１０４から受信した文
字記入枠検出領域１０の位置情報をもとに図７で示した
方法で文字切り出しを行い、文字認識装置部１０６へ送
信用バッファ２１のデータを送信する。文字認識部１０
６では、受信した送信用バッファ２１のデータの中の１
行分の文字を認識する。

【００１９】以上の文字記入枠検出領域検出処理、文字
記入枠除去処理、文字切り出し処理、文字認識処理を画
信号の終わりまで行うことで、入力帳票１の処理が完了
する。

【００２０】なお、本実施例の文字記入枠検出領域検出
方法、切り出し方法は一例であり、他の方法を用いても
よい。また、説明の処理パラメータも一例を示したもの
であり、処理対象画素数により異なる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の帳票処理
装置は、入力帳票の黒の文字記入枠または文字記入枠相
当の線分を正確に除去して認識させるため、文字記入枠
の近変を含めて除去する従来の方法と比べて処理も容易
であり、かつはみ出し文字の位相形状を保存するととも
に文字記入枠に近い文字線分も消すことがないため入力
帳票へ記入した文字の正読率を高く保てる。また、プリ
ンタおよびコピー時のサイズ変化に対しても文字記入枠
記載位置のバラツキを大幅に許容出来、正確な文字切り
出しが出来るため、正読率を高く保てる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例で使用する入力帳票の一例を示
した図

【図２】上記実施例における文字記入枠検出領域の検出
方法を示した図

【図３】上記実施例の文字記入枠除去の方法における文
字記入枠除去領域の検出方法を示した図

【図４】（ａ），（ｂ）は文字記入枠除去の方法におけ
る文字記入枠の横線の除去方法を示した図

【図５】（ａ），（ｂ）は文字記入枠除去の方法におけ
る文字記入枠の縦線の除去方法を示した図

【図６】（ａ），（ｂ），（ｃ），（ｄ）は文字記入枠
除去の方法における文字記入枠除去結果の一例を示した
図

【図７】（ａ），（ｂ）は上記実施例における文字切り
出し方法を示した図

【図８】上記実施例の構成を示すブロック図

【符号の説明】

１…入力帳票 ２…文字記入枠の左の副走査方向を示す制御マーク ３…文字記入枠の右の副走査方向を示す制御マーク ４…文字記入枠 １０…文字記入枠検出領域 １１…文字記入枠除去領域 ２０…文字パタンの外接四角形 ２１…Ｎ文字分の送信用バッファ ２２…ｉ文字目の文字書き込み領域 １００…ファクシミリ １０１…インタフェース部 １０２…画信号メモリ部 １０３…文字記入枠検出部 １０４…文字記入枠除去部 １０５…文字切り出し部 １０６…文字認識部 Ｐａ…文字記入枠の上部の中心位置 ＰＬ…文字記入枠の上端位置 ＦＲ…文字記入枠の下端位置 ＦＴ…文字記入枠の左端位置 ＦＢ…文字記入枠の右端位置 ＡＨ…文字枠の横線除去領域 ＡＶ…文字記入枠の縦線除去領域 ＬＶ…横線除去領域内の縦線分 ＬＨ…縦線除去領域内の横線分

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スキャナで入力した入力帳票の文字情報
   を認識する文字認識装置において、文字記入欄を示す文
   字記入枠と該文字記入枠の副走査方向の位置を示す制御
   マークを前記スキャナに感知出来る色で記載した入力帳
   票を用い、前記入力帳票を前記スキャナに入力して得ら
   れる画信号中の前記制御マークの位置から前記文字記入
   枠より大きい文字記入枠検出領域を決定する第１の手段
   と、該第１の手段で決定した文字記入枠検出領域の縁の
   上下左右から内側へ一定の距離の範囲にある規定幅以下
   の一線分を除去する第２の手段と、該第２の手段で処理
   した文字記入枠検出領域中の文字を切り出して認識する
   第３の手段と、を有することを特徴とする帳票処理装
   置。