JPH07175547A - ネットワークシステムの端末環境設定方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネットワーク上の端末でのシステムの構築あ
るいは再構築を行う際のネットワーク環境設定及びアプ
リケーションのデータ設定を、端末がシステムを立ち上
げるだけで完了させることができるようにする。 【構成】 システム立ち上げに応じて端末Ｂからサーバ
端末Ａへ問い合わせａが転送され、サーバ端末Ａにてデ
ータベースから問い合わせａに対応するネットワーク環
境設定に必要な情報及び端末Ｂが扱うアプリケーション
のデータ設定のための情報が検索されて他の端末へ検索
した情報データｃが返送され、端末Ｂ側で転送されてき
た情報データｄを受信し、その情報データｄに基づき、
自動的にネットワーク環境設定、アプリケーションデー
タ設定が行われるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ネットワーク上に複数
の端末が接続されたネットワークシステムに係り、特に
端末のシステム立ち上げ時における環境設定方式に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のネットワークシステムにおいて、
システムを自らのハードウェア（ディスク装置など）上
に構築できる端末にて、新しくシステムを構築（システ
ムのバージョンアップなどによる再構築を含む）した上
でネットワーク環境を設定する場合がある。

【０００３】この場合、従来では、ネットワーク管理者
から指示されたネットワーク環境に関するデータについ
てその端末自身で入力作業を行い、環境設定をした後、
再びシステムを立ち上げ直さなければ、新たなネットワ
ーク環境を含めたシステムで動作させることができなか
った。また、アプリケーションを動作させるためのデー
タ設定についても同様に、その都度設定（再設定）しな
ければならなかった。さらに、ネットワーク環境の変更
のみの場合も同様に、システム再立ち上げを行う必要が
あった。

【０００４】ここで、先行技術として、例えば特開昭６
３−６４１１５号公報（以下、先行技術１と称する）に
は、データベースを共用し、ネットワークを介して全端
末と通信可能な複数の中央処理装置を有し、マスタとな
る１つの中央処理装置を立ち上げ、全端末とリンクをと
った後、各端末情報をデータベースに登録して運転を開
始し、次に他の中央処理装置を立ち上げ、端末リンクの
負荷分散を行うようにした「ネットワークシステム立上
げ方式」が開示されている。

【０００５】また、特開平２−２５７３４９号公報（以
下、先行技術２と称する）には、ネットワークからの立
ち上げを行う場合、アドレスが未書き込みでも、デフォ
ルト値アドレスを使用してシステムを立ち上げ、その後
アドレスを設定することで効率良く立ち上げ、全体の処
理時間を短縮するようにした「ネットワークアドレス設
定方式」が開示されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来のネットワークシステムの端末環境設定方式では、新
しくシステムを構築するためにネットワーク環境の設定
を行う場合、必ずその端末自身でデータの入力作業を行
わなければならず、また設定後のネットワーク環境を含
めたシステムを動作させるにはシステムを再立ち上げし
なければならなかった。

【０００７】また、その端末が扱えるアプリケーション
に関するデータ設定も、たとえ以前のデータ設定と同じ
でも、ネットワーク環境設定と同様にシステムを新しく
構築する度に設定し直さなければならなかった。

【０００８】さらに、以上のような方式で、端末毎にネ
ットワーク環境の設定及びアプリケーションのデータ設
定を行っていたのでは、ネットワーク全体の環境を整備
する場合に非常に手間（時間）がかかってしまう。

【０００９】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたもので、ネットワーク上の端末でのシステムの構築
あるいは再構築を行う際のネットワーク環境設定及びア
プリケーションのデータ設定を、端末がシステムを立ち
上げるだけで完了させることができ、ネットワーク環境
の整備が簡単で、環境設定の変更にあたっても即座にネ
ットワーク上の端末に反映させることのできるネットワ
ークシステムの端末環境設定方式を提供することを目的
とする。

【００１０】ここで、上記先行技術１は、データベース
を共用し、ネットワークを介して全端末と通信可能な複
数の中央処理装置を有し、マスタとなる１つの中央処理
装置を立ち上げ、全端末とリンクをとった後、各端末情
報をデータベースに登録して運転を開始し、次に他の中
央処理装置を立ち上げ、端末リンクの負荷分散を行うよ
うにした「ネットワークシステム立上げ方式」の発明を
開示するものであって、本発明のようにシステムの構築
あるいは再構築を行う際のネットワーク環境設定及びア
プリケーションのデータ設定を行う技術思想については
何ら開示していない。

【００１１】また、上記先行技術２は、ネットワークか
らの立ち上げを行う場合、アドレスが未書き込みでも、
デフォルト値アドレスを使用してシステムを立ち上げ、
その後アドレスを設定することで効率良く立ち上げ、全
体の処理時間を短縮するようにした「ネットワークアド
レス設定方式」の発明を開示するものであって、先行技
術１と同様に、本発明のおけるシステムの構築あるいは
再構築を行う際のネットワーク環境設定及びアプリケー
ションのデータ設定を行う技術思想については何ら開示
していない。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ネットワーク上に複数の端末が接続された
ネットワークシステムにおいて、前記複数の端末の一つ
は、前記ネットワーク上の他の端末のネットワーク環境
設定に必要な情報をデータベース化して保持するデータ
ベース保持手段と、前記ネットワーク上の他の端末から
の問い合わせを受信する問い合わせ受信手段と、この受
信手段で問い合わせを受信したとき前記データベースか
らその端末に必要なデータを取り出し返送するデータ返
送手段とを備えてサーバとして機能し、前記ネットワー
ク上の他の端末は、システム立ち上げ時に前記サーバと
しての端末に自己のネットワーク環境設定のための問い
合わせを送出する問い合わせ送信手段と、前記サーバと
しての端末から返送されてくるデータを元に自己のネッ
トワーク環境設定を行う環境設定手段とを備えるように
した。

【００１３】さらに、前記サーバとしての端末におい
て、前記データベース保持手段は、前記ネットワーク上
の他の端末が扱うアプリケーションのデータ設定のため
の情報をデータベース化して保持し、前記他の端末にお
いて、前記問い合わせ送信手段は、システム立ち上げ時
に、前記サーバとしての端末に自己が扱うアプリケーシ
ョンのデータ設定のための問い合わせを送出し、前記環
境設定手段は、前記サーバとしての端末から返送されて
くるデータを元に自己が扱うアプリケーションのデータ
設定を行うようにした。

【００１４】

【作用】上記構成によるネットワークシステムの端末環
境設定方式では、システム立ち上げに応じて他の端末か
らサーバ端末へ問い合わせが転送され、サーバ端末にて
データベースから問い合わせに対応するネットワーク環
境設定に必要な情報及び他の端末が扱うアプリケーショ
ンのデータ設定のための情報が検索されて他の端末へ検
索した情報データが送出され、他の端末側で転送されて
きた情報データに基づき、自動的にネットワーク環境設
定、アプリケーションデータ設定が行われるようにして
いる。

【００１５】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳
細に説明する。

【００１６】図１は本発明に係るネットワークシステム
の端末環境設定方式の構成図である。図１において、１
はネットワーク全体を管理するサーバとして機能する端
末Ａ、３は端末Ａのネットワークに接続された端末Ｂで
ある。

【００１７】端末Ａは、ネットワーク５上の他の端末Ｂ
のネットワーク環境設定に必要な情報及び他の端末Ｂが
扱うアプリケーションのデータ設定のための情報をデー
タベース化して保持するデータベース保持機能と、ネッ
トワーク５を通じて他の端末Ｂからの問い合わせを受信
する問い合わせ受信機能と、問い合わせを受信したとき
データベースからその端末Ｂに必要なデータを取り出し
返送するデータ返送機能とを備え、サーバとして機能す
る。

【００１８】端末Ｂは、システム立ち上げ時にサーバと
しての端末Ａに自己のネットワーク環境設定及びアプリ
ケーションのデータ設定のための問い合わせを送出する
問い合わせ送信機能と、サーバとしての端末Ａから返送
されてくるデータを元に自己のネットワーク環境設定及
びその端末が扱えるアプリケーションのデータ設定を行
う環境設定手段とを備えている。

【００１９】ここで、上記サーバ端末Ａには、ネットワ
ーク５上の端末Ｂのネットワーク環境設定及びアプリケ
ーションデータ設定のための情報が前もってデータベー
ス化されて、ディスク装置２に格納される。

【００２０】すなわち、このデータベースは、端末Ｂの
ハードアドレスに対応するように、ネットワーク環境設
定データ（ホスト名、ネットワークアドレスなど）や、
使用できるアプリケーション情報とそのアプリケーショ
ンに必要なデータをシステム上のファイルに格納したも
のである。このデータはネットワーク管理者が前もって
構築しておく。

【００２１】データベースの一例を図３に示す。図３に
おいて、ファイル０は端末の固有データファイル、ファ
イル１は端末Ｂのネットワーク環境設定データ、ファイ
ル２は端末Ｂが使用できるネットワークアプリケーショ
ン、ファイル３，４，…はアプリケーションＡ，Ｂ，…
の各データファイルを示している。

【００２２】上記のような環境下で、端末Ｂのシステム
を立ち上げた場合の処理動作を図２に示すシーケンスを
参照して説明する。

【００２３】まず、システム立ち上げを開始すると（ス
テップＳ１）、端末Ｂはネットワーク環境設定に必要な
データを入手するため、ネットワーク５上の端末に対し
て要求（図１の問い合わせａ）を出す。この要求の転送
データとして自端末のハードアドレスを送り、返送され
てくるデータを待ち続ける（ステップＳ２）。

【００２４】上記の問い合わせａに対して応答可能であ
るネットワーク管理サーバ端末Ａは、常にネットワーク
５上の端末Ｂからの問い合わせを監視している状態にあ
る（ステップＳ３）。端末Ｂから問い合わせを受信（図
１のｂ）したサーバ端末Ａは、送られてきたデータ（ハ
ードアドレス）に基づいてデータベースを検索する。

【００２５】ここで、端末Ａは端末の固有データファイ
ル（ファイル０）を受信したハードアドレスで検索し、
該当するハードアドレスが登録されていれば、ネットワ
ーク環境設定データファイル（ファイル１）と使用でき
るアプリケーションデータ（ファイル２）及びデータフ
ァイル（ファイル３，４，…）を導き出す。そして、端
末Ｂに環境設定に必要なデータが導き出せたことを通知
すると共に、そのデータファイル名（ファイル３，４，
…）情報を送る（ステップＳ４）。

【００２６】次に、上記通知を受け取った端末Ｂは、端
末Ａに前記データファイルを順番に転送するよう要求を
出す（ステップＳ５）。端末Ａは終端Ｂからのファイル
転送要求に対し、その一つ一つのファイルを端末Ｂに転
送する（図１のｃ）（ステップＳ６）。

【００２７】端末Ｂは、端末Ａから転送されてくるファ
イルを受け取り（図１のｄ）、ファイル１の内容を参照
してネットワーク環境設定を行う。次に、ファイル２よ
り自端末の使用できるアプリケーションが何であるか把
握し、ファイル３，４，…よりアプリケーションのデー
タ設定を行う。このようにして端末Ｂは、システム立上
がり時に自端末のネットワーク環境を設定し、システム
を構築して（ステップＳ７）立ち上がる（ステップＳ
８）。

【００２８】したがって、上記構成によるネットワーク
環境設定方式は、ネットワーク上の端末のシステムの構
築及び再構築する際のネットワーク環境設定及びアプリ
ケーションのデータ設定が端末のシステムを立ち上げる
だけで完了するので、環境設定作業が非常に簡略化でき
る。また、ネットワーク管理サーバでネットワーク全体
の環境を管理できるので、ネットワーク環境の整備が簡
単にでき、環境設定の変更に当たっても即座にネットワ
ーク上の端末に反映させることができる。

【００２９】尚、上記実施例ではサーバ端末が一つ、他
の端末も一つであるものとして説明したが、各々複数で
あっても同様に実施可能である。その他、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で種々変形しても同様に実施可能であ
ることはいうまでもない。

【００３０】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、ネッ
トワーク上の端末でのシステムの構築あるいは再構築を
行う際のネットワーク環境設定及びアプリケーションの
データ設定を、端末がシステムを立ち上げるだけで完了
させることができ、ネットワーク環境の整備が簡単で、
環境設定の変更にあたっても即座にネットワーク上の端
末に反映させることのできるネットワークシステムの端
末環境設定方式を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例に係るネットワークシステ
ムの端末環境設定方式の構成を示すブロック図である。

【図２】同実施例の端末環境設定時の処理動作を示すシ
ーケンス図である。

【図３】同実施例のネットワーク環境設定データベース
の一例を示す図である。

【符号の説明】

１ 端末Ａ（ネットワーク管理サーバ） ２ ディスク装置 ３ 端末Ｂ ４ ディスク装置 ５ ネットワーク

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネットワーク上に複数の端末が接続され
   たネットワークシステムにおいて、 前記複数の端末の一つは、前記ネットワーク上の他の端
   末のネットワーク環境設定に必要な情報をデータベース
   化して保持するデータベース保持手段と、前記ネットワ
   ーク上の他の端末からの問い合わせを受信する問い合わ
   せ受信手段と、この受信手段で問い合わせを受信したと
   き前記データベースからその端末に必要なデータを取り
   出し返送するデータ返送手段とを備えてサーバとして機
   能し、 前記ネットワーク上の他の端末は、システム立ち上げ時
   に前記サーバとしての端末に自己のネットワーク環境設
   定のための問い合わせを送出する問い合わせ送信手段
   と、前記サーバとしての端末から返送されてくるデータ
   を元に自己のネットワーク環境設定及びその端末が扱え
   るアプリケーションのデータ設定を行う環境設定手段と
   を備えるようにしたことを特徴とするネットワークシス
   テムの端末環境設定方式。
2. 【請求項２】 さらに、前記サーバとしての端末のデー
   タベース保持手段は、前記ネットワーク上の他の端末が
   扱うアプリケーションのデータ設定のための情報をデー
   タベース化して保持し、 前記他の端末は、システム立ち上げ時に、前記サーバと
   しての端末に自己が扱うアプリケーションのデータ設定
   のための問い合わせを送出する問い合わせ送信手段と、
   前記サーバとしての端末から返送されてくるデータを元
   に自己が扱うアプリケーションのデータ設定を行う環境
   設定手段とを備えるようにしたことを特徴とする請求項
   １記載のネットワークシステムの端末環境設定方式。