JPH0717488A - 船尾管軸封装置 - Google Patents
船尾管軸封装置Info
- Publication number
- JPH0717488A JPH0717488A JP4350090A JP35009092A JPH0717488A JP H0717488 A JPH0717488 A JP H0717488A JP 4350090 A JP4350090 A JP 4350090A JP 35009092 A JP35009092 A JP 35009092A JP H0717488 A JPH0717488 A JP H0717488A
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- JP
- Japan
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- seawater
- sealing
- chamber
- stern
- ship
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- Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は油潤滑式船尾管軸封装置の改良に関
し,螺旋溝形ラビリンスシールを設けて海水の圧力降下
と封止を計り,該装置におけるゴム・リップ密封環の寿
命を大幅に長くする。 【構成】 ゴム・リップ密封環を使用する船尾管軸封装
置の最後部に螺旋溝形のラビリンス・シール部材を配設
し,水溜室を経由して最終的に海水を封止するゴム・リ
ップ密封環を設け,対向する位置に船内油封止用ゴム密
封環を設ける。前記2個のゴム・リップ密封環に囲まれ
た環状室は空気室として船内に連通せしめることにより
海水と船内油は空気室により縁を切られた形となり,そ
れぞれ本来の液体封止ができる。
し,螺旋溝形ラビリンスシールを設けて海水の圧力降下
と封止を計り,該装置におけるゴム・リップ密封環の寿
命を大幅に長くする。 【構成】 ゴム・リップ密封環を使用する船尾管軸封装
置の最後部に螺旋溝形のラビリンス・シール部材を配設
し,水溜室を経由して最終的に海水を封止するゴム・リ
ップ密封環を設け,対向する位置に船内油封止用ゴム密
封環を設ける。前記2個のゴム・リップ密封環に囲まれ
た環状室は空気室として船内に連通せしめることにより
海水と船内油は空気室により縁を切られた形となり,そ
れぞれ本来の液体封止ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油潤滑式船尾管軸受の軸
封装置の改良に関する。更に詳しくは螺旋溝形ラビリン
ス・シールを使用して海水圧を降下封止せしめる船尾管
軸封装置に関する。
封装置の改良に関する。更に詳しくは螺旋溝形ラビリン
ス・シールを使用して海水圧を降下封止せしめる船尾管
軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油潤滑式の船尾管軸受を使用するプロペ
ラ軸の軸封装置に,弾性材料エラストマー材から成るリ
ップ密封環3,4,5をプロペラ軸ライナー1に摺接せ
しめて海水の船内浸入,潤滑油の船外漏洩を阻止する第
3図に示す如き軸封装置が,昭和38年初めて本邦の船
舶に装備されて以来ほとんどの大形船に使用されている
が,船舶の大形化に伴って喫水圧の増加によりリップ密
封環にかかる圧力が増大してエラストマー材の熱劣化,
リップ摺動面積の異常な増加による種々の損傷事故が多
くなり,船内への海水浸入潤滑油の船外漏洩など環境公
害上も船舶の保守上にも問題が多くなり,この対策とし
て種々提案がなされ実施されてきたが何れも泥縄式のも
のが多く根本的な解決はなされていない。即ち従来の装
置を基としてメカンカルシールを組みつけたものが使用
されたり,リップ密封環とセグメントシールを組み合わ
せた装置(特開昭59−165300),或は複数個の
リップ密封環により構成される複数個の環状空間室に所
望の圧力を空気圧と油圧を併用して加勢する装置(実願
昭63−43838号)など,何れもリップ密封環の負
担を軽減する方式が提案されている。しかしこれらの方
式によるものはシステムを構成する装置自体が極めて複
雑,高価格であるばかりでなく部員点数も多くなり,機
械部品の故障交換などによる保守上の問題は相変らず解
決されていない。
ラ軸の軸封装置に,弾性材料エラストマー材から成るリ
ップ密封環3,4,5をプロペラ軸ライナー1に摺接せ
しめて海水の船内浸入,潤滑油の船外漏洩を阻止する第
3図に示す如き軸封装置が,昭和38年初めて本邦の船
舶に装備されて以来ほとんどの大形船に使用されている
が,船舶の大形化に伴って喫水圧の増加によりリップ密
封環にかかる圧力が増大してエラストマー材の熱劣化,
リップ摺動面積の異常な増加による種々の損傷事故が多
くなり,船内への海水浸入潤滑油の船外漏洩など環境公
害上も船舶の保守上にも問題が多くなり,この対策とし
て種々提案がなされ実施されてきたが何れも泥縄式のも
のが多く根本的な解決はなされていない。即ち従来の装
置を基としてメカンカルシールを組みつけたものが使用
されたり,リップ密封環とセグメントシールを組み合わ
せた装置(特開昭59−165300),或は複数個の
リップ密封環により構成される複数個の環状空間室に所
望の圧力を空気圧と油圧を併用して加勢する装置(実願
昭63−43838号)など,何れもリップ密封環の負
担を軽減する方式が提案されている。しかしこれらの方
式によるものはシステムを構成する装置自体が極めて複
雑,高価格であるばかりでなく部員点数も多くなり,機
械部品の故障交換などによる保守上の問題は相変らず解
決されていない。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】ひるがえって昭和38
年以来使用されている船尾管軸封装置が本邦において使
用され始めた当時,識者によれば,一般にリップ密封環
(オイルシール)は大気中で低圧の流体を封止するのが
原則であるのに船尾管軸封装置における如き圧力の高い
しかも海水と潤滑油の流体中での使用は好ましくないと
いう意見が出されていたが,当時の状況としては圧力の
問題は密封環前後の圧力差を小さくし,なお不充分であ
れば密封環の数を増やすとういうことで従来通りの方式
が踏襲されて来た。前述したように多くの問題をかかえ
ている船尾管軸封装置であるが,最近の情報によれば日
本船舶機関士協会の軸系技術委員会が施行した軸系故障
と対策の研究会から原因が何であれ,船級ルールの変更
に伴い船底検査5年,プロペラ軸抜き出し検査10年の
インターバルになり,それに伴い軸封装置の開放インタ
ーバルも延長されなければならない,少なくとも安全率
を考慮すれば「6年間無開放」で安全にして安定した使
用可能な装置を実現したいという強い要望がなされてい
る現伏である。
年以来使用されている船尾管軸封装置が本邦において使
用され始めた当時,識者によれば,一般にリップ密封環
(オイルシール)は大気中で低圧の流体を封止するのが
原則であるのに船尾管軸封装置における如き圧力の高い
しかも海水と潤滑油の流体中での使用は好ましくないと
いう意見が出されていたが,当時の状況としては圧力の
問題は密封環前後の圧力差を小さくし,なお不充分であ
れば密封環の数を増やすとういうことで従来通りの方式
が踏襲されて来た。前述したように多くの問題をかかえ
ている船尾管軸封装置であるが,最近の情報によれば日
本船舶機関士協会の軸系技術委員会が施行した軸系故障
と対策の研究会から原因が何であれ,船級ルールの変更
に伴い船底検査5年,プロペラ軸抜き出し検査10年の
インターバルになり,それに伴い軸封装置の開放インタ
ーバルも延長されなければならない,少なくとも安全率
を考慮すれば「6年間無開放」で安全にして安定した使
用可能な装置を実現したいという強い要望がなされてい
る現伏である。
【0004】
【問題点を解決するための手段】前記した諸問題は第3
図に示した従来の船尾管軸封装置においては,船体船尾
部材10に固着される船尾管軸封装置11はプロペラ軸
ライナー1を囲繞して摺接するリップ密封環3,4,5
を挾持するハウジング部材12,13,14,15とか
らなり,リップ密封環3は圧力面を海水側に向けて配設
してダストシールと海水封止を兼ね,密封環4は海水側
に向けて海水封止密封環5は船内側に向けて船内潤滑油
を封止する。それぞれの密封環3,4,5で囲まれる環
状室7は海水と潤滑油の混合物,8は潤滑油が介在して
おり密封されるか船内に連通されるかの方式が発明時以
来の基本的なルールとして,踏襲されてきたこと,前記
軸受潤滑油の圧力は軸受性能とは全く無関係のことであ
り,オイルバス式と呼称された如く軸を軸受の潤滑油中
に浸しておく浸り給油若しくは重力給油で充分なことが
実証されているにも拘わらず,万一の場合の船内内への
海水浸入防止のため潤滑油圧力は海水圧より若干高く設
定してあるために附随して発生する前述した如き多くの
問題点を解決するために本発明はなされたもので,軸封
装置の原点に発想を転換したものである。即ち,第一は
船尾管軸受の潤滑油圧は潤滑性能を充たすだけの最低圧
力に設定する,第二は海水圧を降下せしめるために軸封
装置の最後部に限定漏洩型の螺旋形のラビリンスシール
部材を配設する,第三に該シール部材の前部に圧力室後
部に水溜室を配設し,該水溜室は船内に連通せしめて微
小の漏洩海水を船内に回収する,第四に前記三項目の実
施により従来使用していたリップ密封環はそれぞれ独立
せしめて海水封止用と潤滑油用の2本とし各密封環に囲
まれる環状空間室は空気室として船内に連通せしめ,該
環伏空気室に緊急時に作動せしめる流体給送機構を配設
せる船尾管軸封装置が得られる。
図に示した従来の船尾管軸封装置においては,船体船尾
部材10に固着される船尾管軸封装置11はプロペラ軸
ライナー1を囲繞して摺接するリップ密封環3,4,5
を挾持するハウジング部材12,13,14,15とか
らなり,リップ密封環3は圧力面を海水側に向けて配設
してダストシールと海水封止を兼ね,密封環4は海水側
に向けて海水封止密封環5は船内側に向けて船内潤滑油
を封止する。それぞれの密封環3,4,5で囲まれる環
状室7は海水と潤滑油の混合物,8は潤滑油が介在して
おり密封されるか船内に連通されるかの方式が発明時以
来の基本的なルールとして,踏襲されてきたこと,前記
軸受潤滑油の圧力は軸受性能とは全く無関係のことであ
り,オイルバス式と呼称された如く軸を軸受の潤滑油中
に浸しておく浸り給油若しくは重力給油で充分なことが
実証されているにも拘わらず,万一の場合の船内内への
海水浸入防止のため潤滑油圧力は海水圧より若干高く設
定してあるために附随して発生する前述した如き多くの
問題点を解決するために本発明はなされたもので,軸封
装置の原点に発想を転換したものである。即ち,第一は
船尾管軸受の潤滑油圧は潤滑性能を充たすだけの最低圧
力に設定する,第二は海水圧を降下せしめるために軸封
装置の最後部に限定漏洩型の螺旋形のラビリンスシール
部材を配設する,第三に該シール部材の前部に圧力室後
部に水溜室を配設し,該水溜室は船内に連通せしめて微
小の漏洩海水を船内に回収する,第四に前記三項目の実
施により従来使用していたリップ密封環はそれぞれ独立
せしめて海水封止用と潤滑油用の2本とし各密封環に囲
まれる環状空間室は空気室として船内に連通せしめ,該
環伏空気室に緊急時に作動せしめる流体給送機構を配設
せる船尾管軸封装置が得られる。
【0005】
【作用】上記した構成によれば,最後部ハウジング部材
と軸ライナーとのすき間を通って軸封装置内に浸入する
海水はまず容積の大きな海水室に流入して膨張し速度を
落して螺旋溝ラビリンスシール部に流入し絞りと膨張の
経過を繰返し最終的に圧力損失は増大されて(流量はほ
とんど零に近くなり)水溜室に流入する。僅少であるが
流入した海水は圧力面を海水側に向けたリップ密封環に
より封止する。この際該密封環が封止すべき海水の圧力
は0〜0.2kg/cm2程度と低い。水溜室は常時船
内に連通してあるので水溜室の海水は船内に回収するこ
とができる。前記海水封止用リップ密封環に対向する位
置に配設する船内潤滑油封止用のリップ密封環により形
成する環状空間室は常時は船内連通管により大気圧を維
持するが万一密封環破損などの不則の事故の場合海水の
船内浸入と潤滑油の船外漏洩を圧力流体給送機構を発動
させることにより防止することが出来る。
と軸ライナーとのすき間を通って軸封装置内に浸入する
海水はまず容積の大きな海水室に流入して膨張し速度を
落して螺旋溝ラビリンスシール部に流入し絞りと膨張の
経過を繰返し最終的に圧力損失は増大されて(流量はほ
とんど零に近くなり)水溜室に流入する。僅少であるが
流入した海水は圧力面を海水側に向けたリップ密封環に
より封止する。この際該密封環が封止すべき海水の圧力
は0〜0.2kg/cm2程度と低い。水溜室は常時船
内に連通してあるので水溜室の海水は船内に回収するこ
とができる。前記海水封止用リップ密封環に対向する位
置に配設する船内潤滑油封止用のリップ密封環により形
成する環状空間室は常時は船内連通管により大気圧を維
持するが万一密封環破損などの不則の事故の場合海水の
船内浸入と潤滑油の船外漏洩を圧力流体給送機構を発動
させることにより防止することが出来る。
【0006】
【実施例】以下本発明の実施例を図面にもとづいて説明
する。まず第1図は第1の実施例を示し第2図は第2の
実施例を示す。1はプロペラ軸を保護するライナーでそ
の後端フランジ部でプロペラに固定せしめる。10は船
体船尾部材を示し,プロペラ軸ライナー1を囲繞して該
船尾部材10に固着せしめる船尾管軸封装置11は該船
尾部材10より後部に順次環状のハウジング部材12,
13,14,15から成りそれぞれ隣接する部材にボル
トで連結し,ハウジング部材14,15は組立分解を容
易にするため適宜二つ割り構造の部材とすることが望ま
しい。ハウジング部材12と13でプロペラ軸ライナー
1に摺接するリップ密封環5を船内側に向けて挾持,ハ
ウジング部材13と14でリップ密封環4を船尾側に向
けて挾持するとともに,螺旋溝ラビリンスシール部材9
の前部フランジを前記ハウジング部材14の内面段付部
に挿嵌当接せしめ図示していないがノックピンなどの手
段によりハウジング部材14に固定せしめる。次いでハ
ウジング部材15を前記ラビリンスシール部材9の後部
フランジに挿嵌当接せめしボルトで固定する。リップ密
封環4と5で囲繞された環状室8は常時大気圧に保持す
るために船内への連通路18をハウジング部材12と1
3に穿設する。リップ密封環4とラビリンス・シール部
材の前部フランジ面により形成する環状室7は前記ラビ
リンス・シール部から漏洩する少量の海水を溜める水溜
室6でオーバーフロー分を船内に引きこむための連通路
19をハウジング部材12,13,14に穿設する。ハ
ウジング部材15の後端部凹所とラビリンス・シール部
材4の後部フランジ面により形成される環状室6は海水
室である。図示していないが連通路18と19に緊急時
に作動せしめる圧力流体給送機構を配設しておく。ラビ
リンス・シール部材9のスリーブ9aの内周面に時計方
向角度の螺旋溝を旋設し,該螺旋溝の山に対向し反時計
方向角度の螺旋溝をプロペラ軸ライナー1の外周面に旋
設して回転側密封部材である螺旋溝ラビリンス・シール
部9bを形成する。第2図に示す実施例は第1図の実施
例におけるラビリンス・シール部の回転側密封部材の螺
旋溝を省略したもので,逆にスリーブ側の螺旋溝を省略
しプロペラ軸ライナー部に螺旋溝を旋設してもよい。
する。まず第1図は第1の実施例を示し第2図は第2の
実施例を示す。1はプロペラ軸を保護するライナーでそ
の後端フランジ部でプロペラに固定せしめる。10は船
体船尾部材を示し,プロペラ軸ライナー1を囲繞して該
船尾部材10に固着せしめる船尾管軸封装置11は該船
尾部材10より後部に順次環状のハウジング部材12,
13,14,15から成りそれぞれ隣接する部材にボル
トで連結し,ハウジング部材14,15は組立分解を容
易にするため適宜二つ割り構造の部材とすることが望ま
しい。ハウジング部材12と13でプロペラ軸ライナー
1に摺接するリップ密封環5を船内側に向けて挾持,ハ
ウジング部材13と14でリップ密封環4を船尾側に向
けて挾持するとともに,螺旋溝ラビリンスシール部材9
の前部フランジを前記ハウジング部材14の内面段付部
に挿嵌当接せしめ図示していないがノックピンなどの手
段によりハウジング部材14に固定せしめる。次いでハ
ウジング部材15を前記ラビリンスシール部材9の後部
フランジに挿嵌当接せめしボルトで固定する。リップ密
封環4と5で囲繞された環状室8は常時大気圧に保持す
るために船内への連通路18をハウジング部材12と1
3に穿設する。リップ密封環4とラビリンス・シール部
材の前部フランジ面により形成する環状室7は前記ラビ
リンス・シール部から漏洩する少量の海水を溜める水溜
室6でオーバーフロー分を船内に引きこむための連通路
19をハウジング部材12,13,14に穿設する。ハ
ウジング部材15の後端部凹所とラビリンス・シール部
材4の後部フランジ面により形成される環状室6は海水
室である。図示していないが連通路18と19に緊急時
に作動せしめる圧力流体給送機構を配設しておく。ラビ
リンス・シール部材9のスリーブ9aの内周面に時計方
向角度の螺旋溝を旋設し,該螺旋溝の山に対向し反時計
方向角度の螺旋溝をプロペラ軸ライナー1の外周面に旋
設して回転側密封部材である螺旋溝ラビリンス・シール
部9bを形成する。第2図に示す実施例は第1図の実施
例におけるラビリンス・シール部の回転側密封部材の螺
旋溝を省略したもので,逆にスリーブ側の螺旋溝を省略
しプロペラ軸ライナー部に螺旋溝を旋設してもよい。
【0007】
【発明の効果】本発明にかかる船尾管軸封装置によれ
ば、海水を船内に対して封止する海水封止部と船尾管軸
受用潤滑油を船外に対して封止する潤滑油封止部をそれ
ぞれ独立せしめて構成してあるので, (1)極めて少数のものを除き従来の船尾管軸封装置は
海水用リップ密封環の万一の事故に対処して海水の船内
浸入を防止するため潤滑油圧力を海水圧より常に若干高
く設定せざるを得なかったことに付随して生ずる種々な
る諸問題,例えばプロペラ軸の縦,横の振動に起因する
各環状空間室内の圧力変動による圧力不均衡差圧の増
大,高低複数個の重力タンクの設置,配管工事の複雑等
々が一挙に解決される。 (2)水と油は,それぞれリップ密封環の背面側を大気
圧として密封でき,しかも低圧であるからリップ型密封
環の寿命は従来のものに比べ大幅に増大する。 (3)海水圧力を降下せしめるためのラビリンス・シー
ル部材は回転接触部のないすき間を保持するので機械的
破損の原因となるものはなく半永久的である。 (4)潤滑油圧力が低いので全部軸封装置を簡略化でき
る。 以上説明した如く船尾管軸封装置の性能は著しく向上さ
れた公害保守上大きく貢献するものである。
ば、海水を船内に対して封止する海水封止部と船尾管軸
受用潤滑油を船外に対して封止する潤滑油封止部をそれ
ぞれ独立せしめて構成してあるので, (1)極めて少数のものを除き従来の船尾管軸封装置は
海水用リップ密封環の万一の事故に対処して海水の船内
浸入を防止するため潤滑油圧力を海水圧より常に若干高
く設定せざるを得なかったことに付随して生ずる種々な
る諸問題,例えばプロペラ軸の縦,横の振動に起因する
各環状空間室内の圧力変動による圧力不均衡差圧の増
大,高低複数個の重力タンクの設置,配管工事の複雑等
々が一挙に解決される。 (2)水と油は,それぞれリップ密封環の背面側を大気
圧として密封でき,しかも低圧であるからリップ型密封
環の寿命は従来のものに比べ大幅に増大する。 (3)海水圧力を降下せしめるためのラビリンス・シー
ル部材は回転接触部のないすき間を保持するので機械的
破損の原因となるものはなく半永久的である。 (4)潤滑油圧力が低いので全部軸封装置を簡略化でき
る。 以上説明した如く船尾管軸封装置の性能は著しく向上さ
れた公害保守上大きく貢献するものである。
【図1】第1図は本発明にかかる船尾管軸封装置の構造
を示す半戴縦断面図
を示す半戴縦断面図
【図2】第2図は他の実施例を示す半戴縦断面図
【図3】第3図は従来の船尾管軸封装置の半戴縦断面図
1 プロペラ軸ライナー 3 リップ密封環 4 リップ密封環 5 リップ密封環 6 海水室 7 水溜室 8 空気室 9 ラビリンス・シール部材 9a ラビリンス・シール固定側螺旋溝 9b ラビリンス・シール回転側螺旋溝 10 船体船尾部材 11 船尾管軸封装置 12 ハウジング部材 13 ハウジング部材 14 ハウジング部材 15 ハウジング部材 18−18′ 船内連通孔 19−19′ 船内連通孔
Claims (3)
- 【請求項1】 船体船尾部材に固着しプロペラ軸を囲繞
するハウジング部材に順次連結して密封部材を挟持する
船尾管軸封装置において,最も船首側に船内潤滑油を封
止するリップ形密封環とこれに対向する部位に海水を封
止するリップ形密封環を配設し、該密封環により環伏室
を形成して常時は空気室として船内に連通せしめ,該環
状室には緊急時に作動せしめる加圧空気を給送する機構
を船内に配設し,最も船尾側のハウジング部材とこれに
隣接するハウジング部材により構成する環状室に内周面
に螺旋溝を旋設するフランジ付のスリーブ部材を嵌挿し
て固定側密封部材となし,該スリーブ部材の螺旋山に対
向して逆方向角度の螺旋溝を旋設するプロペラ軸ライナ
ーを回転側密封部材となしてラビリンス・シール部を形
成し,最後部ハウジング部材と該スリーブ後部フランジ
間の環状室を海水室,前記海水用密封環と該スリーブ前
部フランジ間の環状室を水溜室として船内に連通してな
ることを特徴とする船尾管軸封装置。 - 【請求項2】 前記スリーブと軸ライナーのラビリンス
部の何れか一方の表面は平滑面であることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載の船尾管軸封装置。 - 【請求項3】 前記スリーブは耐海水腐蝕のみならず耐
防汚性をも具備した材質のものであることを特徴とする
特許請求の範囲第1項記載の船尾管軸封装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4350090A JPH0717488A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 船尾管軸封装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4350090A JPH0717488A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 船尾管軸封装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0717488A true JPH0717488A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=18408170
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4350090A Pending JPH0717488A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 船尾管軸封装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717488A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013156662A1 (en) * | 2012-04-17 | 2013-10-24 | Wärtsilä Finland Oy | An arrangement for sealing a propeller shaft of a marine vessel and a method of controlling the operation thereof |
CN103738465A (zh) * | 2013-12-23 | 2014-04-23 | 广州中船黄埔造船有限公司 | 一种用于单轴承艉轴进艉轴管的装置 |
US8931817B2 (en) | 2011-01-06 | 2015-01-13 | Seiko Epson Corporation | Robot hand |
CN108087527A (zh) * | 2017-12-28 | 2018-05-29 | 南京高速齿轮制造有限公司 | 风力发电变桨齿轮箱的密封结构 |
CN108953568A (zh) * | 2018-08-15 | 2018-12-07 | 重庆望江工业有限公司 | 一种船用齿轮箱换挡系统的密封机构 |
JP2021059331A (ja) * | 2020-12-24 | 2021-04-15 | 日章電機株式会社 | 船舶のプロペラ動力計測システムおよび前記計測システム用のスターンチューブ |
-
1992
- 1992-11-13 JP JP4350090A patent/JPH0717488A/ja active Pending
Cited By (7)
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