JPH0717484A - ウォータジェット推進機 - Google Patents
ウォータジェット推進機Info
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- JPH0717484A JPH0717484A JP16342293A JP16342293A JPH0717484A JP H0717484 A JPH0717484 A JP H0717484A JP 16342293 A JP16342293 A JP 16342293A JP 16342293 A JP16342293 A JP 16342293A JP H0717484 A JPH0717484 A JP H0717484A
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- JP
- Japan
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- opening
- jet
- water
- flapper valve
- jet nozzle
- Prior art date
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】導水路を形成する導水ダクトの後部にポンプケ
ースが設けられ、該ポンプケースには、ジェット水流を
生じさせるインペラーが回転自在に軸支されるととも
に、後方に向かうにつれて縮小したジェットノズルが連
設されるウォータジェット推進機において、簡単な構造
で比較的大きな逆推力を得る。 【構成】ジェットノズル11の側壁には、開口部17が
設けられるとともに該開口部17を開閉可能なフラッパ
バルブ18が枢着され、インペラー10には、後方に向
けてジェット水流を噴出する正転作動と前方に向けてジ
ェット水流を噴出する逆転作動とを切換可能な駆動手段
12が連結される。
ースが設けられ、該ポンプケースには、ジェット水流を
生じさせるインペラーが回転自在に軸支されるととも
に、後方に向かうにつれて縮小したジェットノズルが連
設されるウォータジェット推進機において、簡単な構造
で比較的大きな逆推力を得る。 【構成】ジェットノズル11の側壁には、開口部17が
設けられるとともに該開口部17を開閉可能なフラッパ
バルブ18が枢着され、インペラー10には、後方に向
けてジェット水流を噴出する正転作動と前方に向けてジ
ェット水流を噴出する逆転作動とを切換可能な駆動手段
12が連結される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導水路を形成する導水
ダクトの後部にポンプケースが設けられ、該ポンプケー
スには、ジェット水流を生じさせるインペラーが回転自
在に軸支されるとともに、後方に向かうにつれて縮小し
たジェットノズルが連設されるウォータジェット推進機
に関する。
ダクトの後部にポンプケースが設けられ、該ポンプケー
スには、ジェット水流を生じさせるインペラーが回転自
在に軸支されるとともに、後方に向かうにつれて縮小し
たジェットノズルが連設されるウォータジェット推進機
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるウォータジェット推進機
は、たとえば特開平5−16883号公報等により既に
知られている。
は、たとえば特開平5−16883号公報等により既に
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなウォータジ
ェット推進機において、逆推力を得るにはインペラーを
逆方向に回転せしめることが考えられるが、ジェットノ
ズルの後端開口面積が小さいために、インペラーの逆回
転時にジェットノズルでの圧力損失が大きくなり、所定
の逆推力が得られず、またジェットノズル後端を流通す
る水流の流速が大きくなり過ぎて静圧が低下し、ジェッ
トノズル後端での自由水面が低下して空気を吸い込むと
いう問題がある。
ェット推進機において、逆推力を得るにはインペラーを
逆方向に回転せしめることが考えられるが、ジェットノ
ズルの後端開口面積が小さいために、インペラーの逆回
転時にジェットノズルでの圧力損失が大きくなり、所定
の逆推力が得られず、またジェットノズル後端を流通す
る水流の流速が大きくなり過ぎて静圧が低下し、ジェッ
トノズル後端での自由水面が低下して空気を吸い込むと
いう問題がある。
【0004】そこで、上記特開平5−16883号公報
で開示された技術では、インペラーを正転方向のみに回
転作動させるようにするとともに、水流偏向板をジェッ
トノズルの後方に配置させ得るようにしておき、逆推力
を得るときにはジェットノズルから噴出された水流を水
流偏向板で反転させるようにしている。ところが、この
ような水流偏向板を用いるものでは、逆推力を得るとき
にジェットノズルから噴出した水流を水流偏向板で急激
に反転させることにより水流が散乱し、一般的には前進
推力に比べて2割前後の逆推力しか得られない。
で開示された技術では、インペラーを正転方向のみに回
転作動させるようにするとともに、水流偏向板をジェッ
トノズルの後方に配置させ得るようにしておき、逆推力
を得るときにはジェットノズルから噴出された水流を水
流偏向板で反転させるようにしている。ところが、この
ような水流偏向板を用いるものでは、逆推力を得るとき
にジェットノズルから噴出した水流を水流偏向板で急激
に反転させることにより水流が散乱し、一般的には前進
推力に比べて2割前後の逆推力しか得られない。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、比較的大きな逆推力を得ることを可能とした
構造簡単なウォータジェットを提供することを目的とす
る。
のであり、比較的大きな逆推力を得ることを可能とした
構造簡単なウォータジェットを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、ジェットノズルの側
壁には、開口部が設けられるとともに該開口部を開閉可
能なフラッパバルブが枢着され、インペラーには、後方
に向けてジェット水流を噴出する正転作動と前方に向け
てジェット水流を噴出する逆転作動とを切換可能な駆動
手段が連結される。
に、請求項1記載の発明によれば、ジェットノズルの側
壁には、開口部が設けられるとともに該開口部を開閉可
能なフラッパバルブが枢着され、インペラーには、後方
に向けてジェット水流を噴出する正転作動と前方に向け
てジェット水流を噴出する逆転作動とを切換可能な駆動
手段が連結される。
【0007】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、前記開口部を開放す
る開放位置と開口部を閉鎖する閉鎖位置との間での回動
を可能としてジェットノズル内に配置されるフラッパバ
ルブが、開口部の後縁でジェットノズルの側壁に枢着さ
れ、インペラーの逆回転時にフラッパバルブの内外両面
に作用する静圧の差に応じてフラッパバルブを開放位置
側に付勢する力よりも小さく設定された力で、フラッパ
バルブが閉鎖位置側に付勢される。
求項1記載の発明の構成に加えて、前記開口部を開放す
る開放位置と開口部を閉鎖する閉鎖位置との間での回動
を可能としてジェットノズル内に配置されるフラッパバ
ルブが、開口部の後縁でジェットノズルの側壁に枢着さ
れ、インペラーの逆回転時にフラッパバルブの内外両面
に作用する静圧の差に応じてフラッパバルブを開放位置
側に付勢する力よりも小さく設定された力で、フラッパ
バルブが閉鎖位置側に付勢される。
【0008】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明の構成に加えて、開口部は、フラッパバル
ブの自重が閉鎖位置側への付勢力となるべく、ジェット
ノズルの下部側壁に設けられる。
2記載の発明の構成に加えて、開口部は、フラッパバル
ブの自重が閉鎖位置側への付勢力となるべく、ジェット
ノズルの下部側壁に設けられる。
【0009】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1、2または3記載の発明の構成に加えて、ジェットノ
ズルの後端開口面積と、ジェットノズルの側壁に設けら
れた開口部の開口面積との和が、インペラーの前端と導
水路内面との間に形成される環状路の面積よりも大に設
定される。
1、2または3記載の発明の構成に加えて、ジェットノ
ズルの後端開口面積と、ジェットノズルの側壁に設けら
れた開口部の開口面積との和が、インペラーの前端と導
水路内面との間に形成される環状路の面積よりも大に設
定される。
【0010】さらに請求項5記載の発明によれば、上記
請求項1、2、3または4記載の発明の構成に加えて、
ポンプケースの内面には、その周方向に間隔をあけた複
数位置で半径方向内方に延びるストラットが固設され、
インペラーの回転軸を支承するボスがそれらのストラッ
トの内端に固着され、該ボスの後端は、軸方向に略直交
する平坦面に形成される。
請求項1、2、3または4記載の発明の構成に加えて、
ポンプケースの内面には、その周方向に間隔をあけた複
数位置で半径方向内方に延びるストラットが固設され、
インペラーの回転軸を支承するボスがそれらのストラッ
トの内端に固着され、該ボスの後端は、軸方向に略直交
する平坦面に形成される。
【0011】
【実施例】以下、図面により本発明の一実施例について
説明する。
説明する。
【0012】先ず図1において、ウォータジェット推進
機5は、モーターボート等の船体6の船尾に配設され、
後方に向けてジェット水流を噴出することにより前進方
向の推力を得るとともに前方に向けてジェット水流を噴
出することにより逆推力を得るものである。
機5は、モーターボート等の船体6の船尾に配設され、
後方に向けてジェット水流を噴出することにより前進方
向の推力を得るとともに前方に向けてジェット水流を噴
出することにより逆推力を得るものである。
【0013】このウォータジェット推進機5は、導水路
7を形成して船体6の下部に設けられる導水ダクト8
と、該導水ダクト8の後部に設けられるポンプケース9
で回転自在に軸支されるインペラー10と、ポンプケー
ス9に連設されるジェットノズル11と、正逆回転を切
換可能としてインペラー10に連結される駆動手段12
とを備える。
7を形成して船体6の下部に設けられる導水ダクト8
と、該導水ダクト8の後部に設けられるポンプケース9
で回転自在に軸支されるインペラー10と、ポンプケー
ス9に連設されるジェットノズル11と、正逆回転を切
換可能としてインペラー10に連結される駆動手段12
とを備える。
【0014】導水ダクト8の前端には取水口13が設け
られており、該導水ダクト8は、取水口13を下方に向
けて開口するようにして船体6に設けられる。また導水
ダクト8の後部に設けられたポンプケース9は後方に向
けて開口されており、ポンプケース9の後端にジェット
ノズル11が連設される。このジェットノズル11は、
図2で示すように、横断面形状を四角形とした筒状であ
って後方に向かうにつれて縮小するように形成される。
られており、該導水ダクト8は、取水口13を下方に向
けて開口するようにして船体6に設けられる。また導水
ダクト8の後部に設けられたポンプケース9は後方に向
けて開口されており、ポンプケース9の後端にジェット
ノズル11が連設される。このジェットノズル11は、
図2で示すように、横断面形状を四角形とした筒状であ
って後方に向かうにつれて縮小するように形成される。
【0015】ポンプケース9の内面には、その周方向に
間隔をあけた複数位置で半径方向内方に延びるストラッ
ト14…が設けられており、それらのストラット14…
の内端にはボス15が固設される。而して各ストラット
14…はディフューザとしての機能を併せ持つものであ
る。また回転軸16に固設されたインペラー10は、ボ
ス15よりも前方側でポンプケース9内に配置されてお
り、回転軸16の後端がボス15で回転自在に支承され
る。しかもボス15の後端は、軸方向にほぼ直角な平坦
面として形成される。
間隔をあけた複数位置で半径方向内方に延びるストラッ
ト14…が設けられており、それらのストラット14…
の内端にはボス15が固設される。而して各ストラット
14…はディフューザとしての機能を併せ持つものであ
る。また回転軸16に固設されたインペラー10は、ボ
ス15よりも前方側でポンプケース9内に配置されてお
り、回転軸16の後端がボス15で回転自在に支承され
る。しかもボス15の後端は、軸方向にほぼ直角な平坦
面として形成される。
【0016】回転軸16の前部は、導水ダクト7を回転
自在かつ水密に貫通して船体6内に延設されるものであ
り、この回転軸16の前端が船体6内に固定配置される
駆動手段12に連結される。而して該駆動手段12は、
たとえば減速機付きモータであり、後方に向けてジェッ
ト水流を噴出するようにインペラー10を正転方向に回
転せしめる状態と、前方に向けてジェット水流を噴出す
るようにインペラー10を逆転方向に回転せしめる状態
とを切換可能である。
自在かつ水密に貫通して船体6内に延設されるものであ
り、この回転軸16の前端が船体6内に固定配置される
駆動手段12に連結される。而して該駆動手段12は、
たとえば減速機付きモータであり、後方に向けてジェッ
ト水流を噴出するようにインペラー10を正転方向に回
転せしめる状態と、前方に向けてジェット水流を噴出す
るようにインペラー10を逆転方向に回転せしめる状態
とを切換可能である。
【0017】ジェットノズル11の下部側壁には、四角
形状の開口部17が設けられており、該開口部17を開
放する開放位置(図1の実線で示す位置)と、開口部1
7を閉鎖する閉鎖位置(図1の鎖線で示す位置)との間
での回動を可能としてジェットノズル11内に配置され
るフラッパバルブ18が、前記開口部17の後縁でジェ
ットノズル11の下部側壁に支軸19を介して枢着され
る。しかもフラッパバルブ18は、ジェットノズル11
の下部内面全面にほぼ対応した大きさを有するものであ
り、そうすることによりフラッパバルブ18で開口部1
7を閉鎖した状態では、ジェットノズル11の軸方向に
沿う断面積変化が滑らかとなる。
形状の開口部17が設けられており、該開口部17を開
放する開放位置(図1の実線で示す位置)と、開口部1
7を閉鎖する閉鎖位置(図1の鎖線で示す位置)との間
での回動を可能としてジェットノズル11内に配置され
るフラッパバルブ18が、前記開口部17の後縁でジェ
ットノズル11の下部側壁に支軸19を介して枢着され
る。しかもフラッパバルブ18は、ジェットノズル11
の下部内面全面にほぼ対応した大きさを有するものであ
り、そうすることによりフラッパバルブ18で開口部1
7を閉鎖した状態では、ジェットノズル11の軸方向に
沿う断面積変化が滑らかとなる。
【0018】ところで、フラッパバルブ18は、その自
重により開口部17を閉鎖する位置側に付勢されるもの
であるが、前記インペラー10を逆転方向に回転せしめ
たときには、水流が吸込まれることによりジェットノズ
ル11内に負圧が生じ、フラッパバルブ18には、その
内外両面の静圧により開口部17を開放する位置側に向
けての力が作用することになる。而して、自重による閉
鎖位置側への力よりも、インペラー10の逆回転時にフ
ラッパバルブ18の内外両面に作用する静圧の差に応じ
てフラッパバルブ18を開放位置側に付勢する力の方が
大きくなるように、前記フラッパバルブ18の重量が設
定される。
重により開口部17を閉鎖する位置側に付勢されるもの
であるが、前記インペラー10を逆転方向に回転せしめ
たときには、水流が吸込まれることによりジェットノズ
ル11内に負圧が生じ、フラッパバルブ18には、その
内外両面の静圧により開口部17を開放する位置側に向
けての力が作用することになる。而して、自重による閉
鎖位置側への力よりも、インペラー10の逆回転時にフ
ラッパバルブ18の内外両面に作用する静圧の差に応じ
てフラッパバルブ18を開放位置側に付勢する力の方が
大きくなるように、前記フラッパバルブ18の重量が設
定される。
【0019】またジェットノズル11の後端開口面積S
1と、前記開口部17の開口面積S2との和(S1+S
2)が、インペラー10の前端と導水路7の内面との間
に形成される環状路20の面積S3よりも大(S1+S
2>S3)となるように設定される。
1と、前記開口部17の開口面積S2との和(S1+S
2)が、インペラー10の前端と導水路7の内面との間
に形成される環状路20の面積S3よりも大(S1+S
2>S3)となるように設定される。
【0020】次にこの実施例の作用について説明する
と、前進方向の推力を得るときには、駆動手段12によ
りインペラー10を正転方向に回転作動せしめる。そう
すると、取水口13から吸込まれた水流がジェットノズ
ル11から後方に向けて噴出される。この際、フラッパ
バルブ18は、ジェットノズル11内に生じる正圧と自
重とにより開口部17を閉鎖した位置となっており、軸
方向に沿う断面積変化が滑らかであるジェットノズル1
1から後方に向けてジェット水流が噴出されることによ
り、開口部17およびフラッパバルブ18を有しない従
来のウォータジェット推進機と同等の前進推力を得るこ
とができる。
と、前進方向の推力を得るときには、駆動手段12によ
りインペラー10を正転方向に回転作動せしめる。そう
すると、取水口13から吸込まれた水流がジェットノズ
ル11から後方に向けて噴出される。この際、フラッパ
バルブ18は、ジェットノズル11内に生じる正圧と自
重とにより開口部17を閉鎖した位置となっており、軸
方向に沿う断面積変化が滑らかであるジェットノズル1
1から後方に向けてジェット水流が噴出されることによ
り、開口部17およびフラッパバルブ18を有しない従
来のウォータジェット推進機と同等の前進推力を得るこ
とができる。
【0021】また逆方向の推力を得るときには、駆動手
段12によりインペラー10を逆転方向に回転作動せし
める。そうすると、ジェットノズル11内では前方に向
けての水流が生じ、フラッパバルブ18は、その内外両
面に作用する静圧の差により開口部17を開放する位置
まで回動する。したがって開口部17からもジェットノ
ズル11内に水流が吸込まれることになり、ウォータジ
ェット11の後端および開口部17から吸込まれた水流
が前方に向けて噴出される。この際、ジェットノズル1
1の後端開口面積S1と、開口部17の開口面積S2と
の和(S1+S2)が、環状路20の面積S3よりも大
(S1+S2>S3)であるので、吸込み圧損を低減
し、比較的大きな逆推力を得ることができる。
段12によりインペラー10を逆転方向に回転作動せし
める。そうすると、ジェットノズル11内では前方に向
けての水流が生じ、フラッパバルブ18は、その内外両
面に作用する静圧の差により開口部17を開放する位置
まで回動する。したがって開口部17からもジェットノ
ズル11内に水流が吸込まれることになり、ウォータジ
ェット11の後端および開口部17から吸込まれた水流
が前方に向けて噴出される。この際、ジェットノズル1
1の後端開口面積S1と、開口部17の開口面積S2と
の和(S1+S2)が、環状路20の面積S3よりも大
(S1+S2>S3)であるので、吸込み圧損を低減
し、比較的大きな逆推力を得ることができる。
【0022】ここで、開口部17およびフラッパバルブ
18を有しない従来のウォータジェット推進機、ならび
に本発明に従うウォータジェット推進機5の推力を比較
したところ、図3で示すような結果が得られた。この図
3は、従来のウォータジェット推進機の或る回転数での
前進方向の推力を100%としたときの比で示すもので
あり、○は従来のウォータジェット推進機で得られる推
力であり、△は本発明ウォータジェット推進機5で得ら
れる推力である。
18を有しない従来のウォータジェット推進機、ならび
に本発明に従うウォータジェット推進機5の推力を比較
したところ、図3で示すような結果が得られた。この図
3は、従来のウォータジェット推進機の或る回転数での
前進方向の推力を100%としたときの比で示すもので
あり、○は従来のウォータジェット推進機で得られる推
力であり、△は本発明ウォータジェット推進機5で得ら
れる推力である。
【0023】この図3で明らかなように、本発明に従う
ウォータジェット推進機5によれば、開口部17および
フラッパバルブ18を有しない従来のウォータジェット
推進機と同等の前進推力が得られ、また逆推力について
は、従来のものが最大20%程度であったものが、前進
推力に対して40%程度の逆推力が得られるものであ
る。
ウォータジェット推進機5によれば、開口部17および
フラッパバルブ18を有しない従来のウォータジェット
推進機と同等の前進推力が得られ、また逆推力について
は、従来のものが最大20%程度であったものが、前進
推力に対して40%程度の逆推力が得られるものであ
る。
【0024】このようなウォータジェット推進機5にお
いて、開口部17を開閉するフラッパバルブ18は、そ
の自重により閉鎖位置に回動し、またインペラー10の
逆回転時には、フラッパバルブ18の内外両面に作用す
る静圧の差によって開口部17を開放するものであるの
で、フラッパバルブ18を回動駆動するための専用の駆
動手段が不要であり、したがって構成が単純となる。
いて、開口部17を開閉するフラッパバルブ18は、そ
の自重により閉鎖位置に回動し、またインペラー10の
逆回転時には、フラッパバルブ18の内外両面に作用す
る静圧の差によって開口部17を開放するものであるの
で、フラッパバルブ18を回動駆動するための専用の駆
動手段が不要であり、したがって構成が単純となる。
【0025】ところで、インペラー10の回転軸16を
支承するボス15の後端は、従来のものでは図1の鎖線
で示すように、後方側に向かうにつれて小径となる回転
放物体状に形成され、それにより水流の乱れを防止する
ようにしていたが、そのような回転放物体状のものがな
くても得られる推力に殆ど差が生じないことを本発明者
は確認しており、それに基づいて、ボス15の後端を軸
方向に略直交する平坦面に形成したことにより、開口部
17およびフラッパバルブ18をインペラー10側によ
り近接させることが可能となり、したがってウォータジ
ェット推進機5の軸方向長さ短縮が可能となる。
支承するボス15の後端は、従来のものでは図1の鎖線
で示すように、後方側に向かうにつれて小径となる回転
放物体状に形成され、それにより水流の乱れを防止する
ようにしていたが、そのような回転放物体状のものがな
くても得られる推力に殆ど差が生じないことを本発明者
は確認しており、それに基づいて、ボス15の後端を軸
方向に略直交する平坦面に形成したことにより、開口部
17およびフラッパバルブ18をインペラー10側によ
り近接させることが可能となり、したがってウォータジ
ェット推進機5の軸方向長さ短縮が可能となる。
【0026】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0027】たとえば、ジェットノズル11において下
部側壁以外の位置に開口部17が設けられていてもよ
く、その場合、フラッパバルブ18を閉鎖位置側にばね
付勢すればよい。また手動あるいは動力でフラッパバル
ブを開閉するようにしてもよい。
部側壁以外の位置に開口部17が設けられていてもよ
く、その場合、フラッパバルブ18を閉鎖位置側にばね
付勢すればよい。また手動あるいは動力でフラッパバル
ブを開閉するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、ジェットノズルの側壁には、開口部が設けられる
とともに該開口部を開閉可能なフラッパバルブが枢着さ
れ、インペラーには、後方に向けてジェット水流を噴出
する正転作動と前方に向けてジェット水流を噴出する逆
転作動とを切換可能な駆動手段が連結されるので、逆推
力を得るときにはインペラーを逆方向に回転作動せしめ
るとともにフラッパバルブで開口部を開放することによ
り該開口部からも水流を吸込ませるようにして比較的大
きな逆推力を得ることが可能となり、また前進方向の推
力についてもインペラーを正転方向に回転せしめるとと
もにフラッパバルブで開口部を閉鎖することにより、水
流の乱れを回避して開口部を有しないものと同等の推力
を得ることが可能となる。
れば、ジェットノズルの側壁には、開口部が設けられる
とともに該開口部を開閉可能なフラッパバルブが枢着さ
れ、インペラーには、後方に向けてジェット水流を噴出
する正転作動と前方に向けてジェット水流を噴出する逆
転作動とを切換可能な駆動手段が連結されるので、逆推
力を得るときにはインペラーを逆方向に回転作動せしめ
るとともにフラッパバルブで開口部を開放することによ
り該開口部からも水流を吸込ませるようにして比較的大
きな逆推力を得ることが可能となり、また前進方向の推
力についてもインペラーを正転方向に回転せしめるとと
もにフラッパバルブで開口部を閉鎖することにより、水
流の乱れを回避して開口部を有しないものと同等の推力
を得ることが可能となる。
【0029】また請求項2記載の発明によれば、上記請
求項1記載の発明の構成に加えて、前記開口部を開放す
る開放位置と開口部を閉鎖する閉鎖位置との間での回動
を可能としてジェットノズル内に配置されるフラッパバ
ルブが、開口部の後縁でジェットノズルの側壁に枢着さ
れ、インペラーの逆回転時にフラッパバルブの内外両面
に作用する静圧の差に応じてフラッパバルブを開放位置
側に付勢する力よりも小さく設定された力で、フラッパ
バルブが閉鎖位置側に付勢されるので、フラッパバルブ
を開放駆動する手段が不要であり、構成が単純となる。
求項1記載の発明の構成に加えて、前記開口部を開放す
る開放位置と開口部を閉鎖する閉鎖位置との間での回動
を可能としてジェットノズル内に配置されるフラッパバ
ルブが、開口部の後縁でジェットノズルの側壁に枢着さ
れ、インペラーの逆回転時にフラッパバルブの内外両面
に作用する静圧の差に応じてフラッパバルブを開放位置
側に付勢する力よりも小さく設定された力で、フラッパ
バルブが閉鎖位置側に付勢されるので、フラッパバルブ
を開放駆動する手段が不要であり、構成が単純となる。
【0030】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
2記載の発明の構成に加えて、開口部は、フラッパバル
ブの自重が閉鎖位置側への付勢力となるべく、ジェット
ノズルの下部側壁に設けられるので、フラッパバルブを
閉鎖位置に付勢する手段が不要となり、構成がより単純
となる。
2記載の発明の構成に加えて、開口部は、フラッパバル
ブの自重が閉鎖位置側への付勢力となるべく、ジェット
ノズルの下部側壁に設けられるので、フラッパバルブを
閉鎖位置に付勢する手段が不要となり、構成がより単純
となる。
【0031】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1、2または3記載の発明の構成に加えて、ジェットノ
ズルの後端開口面積と、ジェットノズルの側壁に設けら
れた開口部の開口面積との和が、インペラーの前端と導
水路内面との間に形成される環状路の面積よりも大に設
定されるので、逆推力を得るときのジェットノズルでの
圧損を低減してより大きな逆推力を得ることができる。
1、2または3記載の発明の構成に加えて、ジェットノ
ズルの後端開口面積と、ジェットノズルの側壁に設けら
れた開口部の開口面積との和が、インペラーの前端と導
水路内面との間に形成される環状路の面積よりも大に設
定されるので、逆推力を得るときのジェットノズルでの
圧損を低減してより大きな逆推力を得ることができる。
【0032】さらに請求項5記載の発明によれば、上記
請求項1、2、3または4記載の発明の構成に加えて、
ポンプケースの内面には、その周方向に間隔をあけた複
数位置で半径方向内方に延びるストラットが固設され、
インペラーの回転軸を支承するボスがそれらのストラッ
トの内端に固着され、該ボスの後端は、軸方向に略直交
する平坦面に形成されるので、ウォータジェット推進機
の軸方向短縮に寄与することができる。
請求項1、2、3または4記載の発明の構成に加えて、
ポンプケースの内面には、その周方向に間隔をあけた複
数位置で半径方向内方に延びるストラットが固設され、
インペラーの回転軸を支承するボスがそれらのストラッ
トの内端に固着され、該ボスの後端は、軸方向に略直交
する平坦面に形成されるので、ウォータジェット推進機
の軸方向短縮に寄与することができる。
【図1】ウォータジェット推進機の縦断面図である。
【図2】図1の2矢視図である。
【図3】推力比較結果を示すグラフである。
5 ウォータジェット推進機 7 導水路 8 導水ダクト 9 ポンプケース 10 インペラー 11 ジェットノズル 12 駆動手段 14 ストラット 15 ボス 17 開口部 18 フラッパバルブ 20 環状路
Claims (5)
- 【請求項1】 導水路(7)を形成する導水ダクト
(8)の後部にポンプケース(9)が設けられ、該ポン
プケース(9)には、ジェット水流を生じさせるインペ
ラー(10)が回転自在に軸支されるとともに、後方に
向かうにつれて縮小したジェットノズル(11)が連設
されるウォータジェット推進機において、ジェットノズ
ル(11)の側壁には、開口部(17)が設けられると
ともに該開口部(17)を開閉可能なフラッパバルブ
(18)が枢着され、インペラー(10)には、後方に
向けてジェット水流を噴出する正転作動と前方に向けて
ジェット水流を噴出する逆転作動とを切換可能な駆動手
段(12)が連結されることを特徴とするウォータジェ
ット推進機。 - 【請求項2】 前記開口部(17)を開放する開放位置
と開口部(17)を閉鎖する閉鎖位置との間での回動を
可能としてジェットノズル(11)内に配置されるフラ
ッパバルブ(18)が、開口部(17)の後縁でジェッ
トノズル(11)の側壁に枢着され、インペラー(1
0)の逆回転時にフラッパバルブ(18)の内外両面に
作用する静圧の差に応じてフラッパバルブ(18)を開
放位置側に付勢する力よりも小さく設定された力で、フ
ラッパバルブ(18)が閉鎖位置側に付勢されることを
特徴とする請求項1記載のウォータジェット推進機。 - 【請求項3】 開口部(17)は、フラッパバルブ(1
8)の自重が閉鎖位置側への付勢力となるべく、ジェッ
トノズル(11)の下部側壁に設けられることを特徴と
する請求項2記載のウォータジェット推進機。 - 【請求項4】 ジェットノズル(11)の後端開口面積
と、ジェットノズル(11)の側壁に設けられた開口部
(17)の開口面積との和が、インペラー(10)の前
端と導水路(7)内面との間に形成される環状路(2
0)の面積よりも大に設定されることを特徴とする請求
項1、2または3記載のウォータジェット推進機。 - 【請求項5】 ポンプケース(9)の内面には、その周
方向に間隔をあけた複数位置で半径方向内方に延びるス
トラット(14)が固設され、インペラー(10)の回
転軸(16)を支承するボス(15)がそれらのストラ
ット(14)の内端に固着され、該ボス(15)の後端
は、軸方向に略直交する平坦面に形成されることを特徴
とする請求項1、2、3または4記載のウォータジェッ
ト推進機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16342293A JPH0717484A (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | ウォータジェット推進機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16342293A JPH0717484A (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | ウォータジェット推進機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0717484A true JPH0717484A (ja) | 1995-01-20 |
Family
ID=15773605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16342293A Pending JPH0717484A (ja) | 1993-07-01 | 1993-07-01 | ウォータジェット推進機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0717484A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7524220B2 (en) * | 2004-09-10 | 2009-04-28 | Honda Motor Co., Ltd. | Water jet propeller |
-
1993
- 1993-07-01 JP JP16342293A patent/JPH0717484A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7524220B2 (en) * | 2004-09-10 | 2009-04-28 | Honda Motor Co., Ltd. | Water jet propeller |
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