JPH0717450U - チップ回収装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 切粉の回収処理を円滑に行うチップ回収装置
を提供する。 【構成】 本考案に係るチップ回収装置４は、ワークＷ
の加工により生じた切粉１０を回収容器６に回収するも
のであって、切粉１０を搬送するチップコンベア５と、
該コンベア５のチップ排出側に配置され、コンベア搬送
面に対し空気流を発生する空気流発生装置とを設けたも
のである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、チップ回収装置、特にワークの加工により生じた切粉を工作機械外 の回収容器に回収するチップ回収装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、旋盤等の工作機械では、ワークの加工により、切粉が発生し、これを 放置しておくと、加工部下方に堆積して加工等の邪魔となり、上記切粉を機械外 部に排出する必要がある。

【０００３】 そこで、例えば、循環可能な搬送面を有するチップコンベアを、コンベア搬送 面が機械内部と外部にわたるように設け、機械内部の加工部において生じた切粉 を、上記チップコンベアの搬送面上に落下回収して、機械外部に搬送し、チップ 回収容器内に回収するものがある。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、この従来の技術におけるチップ回収装置では、上記切粉を完全 に機械外部のチップ回収容器内に回収することができなかった。それは、以下の 理由からである。 チップコンベアは、本来、切粉を搬送すると共に塊とする（以下、塊化）機能 を有している。そして、機械外部にまで搬送された塊化した切粉は、その自重に よりチップ回収容器内に落下回収するが、塊化できない切粉、例えば、切削油に より切粉がコンベア搬送面に粘着した切粉や細かい切粉等は機械外部においても 残留してしまう為である。 機械外部における残留切粉は、上記機械内部へ再度、戻ってしまい、機械内下 部において落下堆積（いつかは落下する）して、切粉が過剰に堆積すると加工等 の邪魔となっていた。

【０００５】 本考案は、従来技術の有するこの問題点に鑑みてなされたものであり、その目 的は、切粉の回収処理を円滑に行えるチップ回収装置を提供するものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係るチップ回収装置は、ワークの加工により生じた切粉を回収容器内 に回収するチップ回収装置であって、切粉を上記回収容器まで搬送するチップコ ンベアと、該コンベアのチップ排出側に配置され、コンベア搬送面に対し空気流 を発生する空気流発生装置とを備えたことを特徴とするものである。

【０００７】

【作用】

ワークの加工により生じた切粉は、チップコンベアのチップ搬送面上に落とし 込まれて、チップ排出側に搬送される。チップ排出側まで搬送された切粉は、そ の自重により落下し、落下位置に設けられたチップ回収容器内に回収される。も し、残留切粉がある場合にも、空気流発生装置がコンベア搬送面に対し空気流を 発生するので容易に残留切粉はチップ回収容器へと回収される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１及び図２を参照しつつ説明する。図１は、タレッ ト旋盤に適用された本考案の一実施例によるチップ回収装置を示す図であり、図 ２は、図１のチップ回収装置を示すブロック図である。

【０００９】 図１において、旋盤本体１の前方には、ワークＷが把持される主軸チャック２ が設けられている。主軸チャック２は、図示しない主軸スピンドルに固定されて おり、旋盤本体１内部に配置された回転駆動装置（図示せず）により回転可能と なっている。主軸チャック２の側方には、複数の工具が装着されるタレット３が 設けられている。タレット３は、前記主軸と平行方向（紙面の対して直交方向） 及び水平方向（紙面左右方向）に移動可能となっている。

【００１０】 主軸チャックの下方には、チップ回収装置４が配置されている。このチップ回 収装置４はチップコンベア５と、該チップコンベア５のチップ排出側下部に設け られた回収容器６とから構成される。

【００１１】 チップコンベア５は、循環可能な搬送部７を有している。搬送部７は、その両 端部に配置された駆動ローラ１２及び従動ローラ１３に巻き付けられている。搬 送部７の搬送面上には、外方に突出する複数の突起９（図では一部のみ図示）が 植設されている。また、チップコンベア５の下方及び側方は、カバー８により覆 われている。カバー８のチップ排出側下部には、搬送されてきた切粉を下方の回 収容器６内に落とし込むための開口部８ａが形成されている。

【００１２】 更に、カバー８の開口部８ａ近傍には、エアーノズル１１が設けられている。 エアーノズル１１の先端１１ａは、上記コンベア５の搬送部７の排出側下部に方 向付けられている。

【００１３】 次に、図２を参照しつつ上記チップ回収装置４の動作について説明する。チッ プ回収装置４は、空気流（エアー）を発生するエアー発生部１０２と、該エアー 発生部１０２から発生したエアーの圧力を定常化するレギュレータ１０３と、定 常化されたエアーの水分を除去するフィルタ１０４と、フィルタ１０４から排出 されるエアー排出可否をその開閉によって制御するソレノイドバルブ１０５と、 チップコンベア５を駆動するモータ等より成るコンベア制御部１０６と、該コン ベア制御部１０６、上記エアー発生部１０２、ソレノイドバルブ１０５に動作指 示を与える制御部１０１とで構成される。また、該制御部１０１は加工部１００ にワーク加工を指示する。

【００１４】 ワーク加工を制御部１０１が上記加工部１００にすると、加工が開始され、図 １におけるタレット３上の所望の工具を割り出した後、タレット３を主軸チャッ ク２に接近させ、上記割り出した工具によりワークＷに加工が施される。

【００１５】 上記加工開始と同時に、制御部１０１はコンベア制御部１０６にコンベア駆動 信号を発生する。すると、コンベア制御部１０６はチップコンベア５を駆動させ る。

【００１６】 尚、本実施例では上記エアー発生部１０２は、その他の装置、例えば、機内の チップ清浄や駆動シリンダの動作にも使用されるため、エアー発生は機械の電源 投入により開始されるものとするが、勿論、このエアー発生の開始は、その機械 の種類、目的に応じて変更されるてもよい。そして、チップコンベア５へのエア ー供給は、上記ソレノイドバルブ１０５の開閉により制御される。従って、ワー ク加工開始と同時にチップコンベア５は駆動され、そして、ソレノイドバルブ１ ０５は閉状態から開状態に切り換えられる。

【００１７】 図１において、ワークＷの加工により生じた切粉は、主軸チャック２下方のチ ップコンベア５上に落とし込まれる。落とし込まれた切粉１１は駆動ローラ１２ の回転により、搬送面に沿って駆動ローラ１２側に移動する。その後、切粉１１ はコンベア５の端部まで搬送されると、その自重により、回収容器６に落下し、 回収される。

【００１８】 この際、もし、残留切粉がある場合にも、エアーノズルからコンベア搬送面に 対しエアーが発生されるので容易に残留切粉はチップ回収容器へと回収される。

【００１９】 以上、本考案の実施例について説明したが、本考案は上記実施例に限定される ものではなく、適宜変形実施可能であることは言うまでもない。

【００２０】

【考案の効果】

以上の事からも明らかなように、本考案のチップ回収装置は、ワーク加工で生 じた切削油による粘着切粉等の残留切粉をも機械外に回収することができ、チッ プ処理が円滑に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】タレット旋盤に適用された本考案の一実施例に
よるチップ回収装置を示す図。

【図２】図１におけるチップ回収装置を示すブロック
図。

【符号の説明】

４ チップ回収装置 ５ チップコンベア ６ 回収容器 ７ 搬送部 １０ 切粉 １１ 空気流発生装置

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ワークの加工により生じた切粉を回収容
   器内に回収するチップ回収装置であって、切粉を上記回
   収容器まで搬送するチップコンベアと、該コンベアのチ
   ップ排出側に配置され、コンベア搬送面に対し空気流を
   発生する空気流発生装置とを備えたことを特徴とするチ
   ップ回収装置。