JPH0717344Y2 - コイン移送コンベアにおけるコイン取出し装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、コインを利用して遊技
を行うコイン式パチンコ機，スロットルマシン等のコイ
ンゲーム機を横方向に列設したコインゲーム機列におい
て、各コインゲーム機やコイン貸出機にコインを補給す
るためのコイン移送コンベアにおけるコイン取出し装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】本出願人は、図５及び図６に示すように
ガイドレール１００の底面上にコイン１０１の直径より
狭い間隔を置いて２本の移送ベルト１０２，１０２を平
行に配設すると共に、該２本の移送ベルト１０２，１０
２の間に位置したガイドレール１００の底面上に下方か
らソレノイド１０３のプランジヤ１０４と一体をなすス
クレパー部材１０５を突出後退自在に臨ませ、該ソレノ
イド１０３のＯＮ動作に伴ないスクレパー部材１０５を
ガイドレール１００の底面上に斜めに突出させて移送ベ
ルト１０２，１０２上のコイン１０１をガイドレール１
００の側部から外方へ取出すようにしたコイン移送コン
ベアにおけるコイン取出し装置を提案し、実開平３−１
８８７９号として目下出願中に属するものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】この先願の装置にあっ
ては、コインを取出すスクレパー部材１０５が細い金属
杆を折曲げて形成されたものであるため、摩耗したり変
形し易く短期間で取換えなければならないという点があ
った。また、移送ベルト１０２もコインの直径とほぼ等
しい横幅のガイドレール１００の底面上に２本配設され
るものであり、しかもその２本の移送ベルト１０２，１
０２間にスクレパー部材１０５が突出する隙間を設ける
必要があることから、例えば横幅が７．５ｍｍ程度の非
常に細いものしか使用することができないため、、少し
でも負荷が掛かると簡単に切れてしまうという問題点が
あった。本考案は、従来の技術の有するこのような問題
点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところ
は、移送ベルト及びコインを取出す部材の強度を高める
ことができるようなコイン移送コンベアにおけるコイン
取出し装置を提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のコイン移送コンベアにおけるコイン取出し
装置は、樋状のガイドレールの横幅をコインの直径より
若干幅広に形成し、このガイドレールの底面上にコイン
の半径より広くかつコインの直径より狭い横幅とした移
送ベルトをガイドレールの一方の側部に沿って走行する
ように配設すると共に、ガイドレールの他方の側部と移
送ベルトとの間に位置したガイドレールの底面上に下方
からソレノイドのプランジヤを突出後退自在に臨ませ、
このソレノイドのＯＮ動作に伴ないプランジヤをガイド
レールの底面上に突出させて移送ベルト上のコインをガ
イドレールの側部から外方へ取出すようにしたものであ
る。

【０００５】

【作用】ガイドレール上に送り出されたコインは移送ベ
ルトに乗って運ばれる。一方、コイン要求信号によりソ
レノイドがＯＮされるとこれのプランジヤがガイドレー
ルの底面上に突出する。これによって、コインはプラン
ジヤに接触しつつ進路変更されてガイドレールの側部か
ら外方へ取出される。

【０００６】

【実施例】以下、本考案の実施例について図面を参照し
て説明する。図１は本考案装置を備えたコインゲーム機
列の概略説明図である。コインゲーム機列１は、スロッ
トルマシン等のコインゲーム機２を横方向に列設して構
成されるもので、その各コインゲーム機２の台間又は１
台置き毎にコイン貸出機３が設けられている。また、コ
インゲーム機列１の上方には、コイン移送コンベア４が
設けられ、下方にはコイン回収コンベア５が設けられて
いる。また、コインゲーム機列１の一側端部には、コイ
ン回収コンベア５で回収されるコインＣを研磨しながら
揚送するコイン揚送装置６とコイン要求信号を受けると
所定数のコインＣをコイン移送コンベア４上に送り出す
周知のホッパー型コイン払出装置７が設けられている。

【０００７】コイン移送コンベア４は、図２ないし図４
に示すように樋状のガイドレール８の底面９上に該ガイ
ドレール８の長手方向でありかつ一方の側部８ａに沿っ
て凹溝１０を形成し、その凹溝１０に無端状の移送ベル
ト１１を走行自在に設けてなる。前記ガイドレール８
は、コインＣの直径より若干幅広に形成されている。ま
た、移送ベルト１１は、コインＣの半径より広くかつコ
インＣの直径より狭い横幅に形成されており、その上面
が凹溝１０より若干突出するように設けられるもので、
これによって、コインＣを移送ベルト１１上に寝かせた
状態で移送することができるようにしている。

【０００８】前記ガイドレール８には、各コインゲーム
機２及びコイン貸出機３に対応するコイン取出し用のシ
ュート１２が設けられている。シュート１２は、ガイド
レール８の一方の側部８ａに形成した開口１３に合致さ
せてその外側に設けられ、その底部にコイン落し口１４
が形成されている。そして、落し口１４と図示しない各
コインゲーム機２及びコイン貸出機３のコインタンクと
が蛇腹パイプ１５を介して接続される。また、ガイドレ
ール８の他方の側部８ｂと移送ベルト１１との間に位置
したガイドレール８の底面９には、各シュート１２に対
応させて円形状の貫通孔１６が形成されており、その貫
通孔１６にガイドレール８の下方からソレノイド１７の
プランジヤ１８を突出後退自在に臨ませている。前記ソ
レノイド１７のプランジヤ１８は、貫通孔１６の径とほ
ぼ同じ太さの棒状のもので、ソレノイド１７がＯＦＦし
た状態においてはプランジヤ１８がコイルばね１９の付
勢で下方に引かれて図４実線で示すようにガイドレール
８の底面９上から引っ込み、ソレノイド１７がＯＮされ
ると同図鎖線のように貫通孔１６から底面９上に突出す
るようになつている。

【０００９】次に、本考案装置の作用について説明す
る。コインゲーム機２又はコイン貸出機３のいずれかか
らコインの要求信号が出力されると、その要求信号位置
のソレノイド１７がＯＮされる。そして、ソレノイド１
７がＯＮされるとこれのプランジヤ１８がコイルばね１
９の付勢に抗して上方へ吸引されて図４鎖線で示すよう
にこれの先端部分がガイドレール８の底面９上から突出
する。一方、前記要求信号を受けてコイン揚送装置６、
コイン払出装置７が作動し、コインＣをガイドレール８
に送り出す。そして、ガイドレール８に送り出されたコ
インＣは、移送ベルト１１に乗って要求信号位置まで運
ばれ底面９上に突出しているソレノイド１７のプランジ
ヤ１８に接触しつつ進路変更されて開口１３からシュー
ト１２に取出され、蛇腹パイプ１５を介して要求信号位
置のコインゲーム機２又はコイン貸出機３に補給される
ことになる。そして、補給の完了に伴ない要求信号がＯ
ＦＦすると一定時間後にソレノイド１７がＯＦＦされ、
これによってプランジヤ１８がコイルばね１９の付勢に
より図４実線で示すようにガイドレール８の底面９上か
ら後退して補給を終了する。

【００１０】

【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
コイン移送コンベアのガイドレールをコインの直径より
若干幅広に形成すると共に、そのガイドレールの底面上
にコインの半径より広くかつコインの直径より狭い横幅
とした移送ベルトをガイドレールの一方の側部に沿って
走行するように配設し、さらにガイドレールの他方の側
部と移送レールとの間に位置したガイドレールの底面上
に下方からソレノイドのプランジヤを突出後退自在に臨
ませるようにしたものであるから、先願装置に比べて横
幅の広い移送ベルトを使用することができるため、該移
送ベルトが切れ易いという従来欠点を完全に解消するこ
とができる。また、市販品のソレノイドのプランジヤを
コイン取出し用のスクレパー部材として利用することが
できるため、構造が簡単となつて製作コストを安くする
ことができる上、丈夫で摩耗したり変形するような虞れ
がなくなり長期間に亘って使用できる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案が適用されるコインゲーム機の概略説明
図である。

【図２】本考案装置の要部斜視図である。

【図３】本考案装置の要部平面図である。

【図４】本考案装置の要部断面図である。

【図５】従来技術の説明図である。

【図６】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

８ ガイドレール １１ 移送ベルト １７ ソレノイド １８ プランジヤ Ｃ コイン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 樋状のガイドレールの横幅をコインの直
   径より若干幅広に形成し、このガイドレールの底面上に
   コインの半径より広くかつコインの直径より狭い横幅と
   した移送ベルトをガイドレールの一方の側部に沿って走
   行するように配設すると共に、ガイドレールの他方の側
   部と移送ベルトとの間に位置したガイドレールの底面上
   に下方からソレノイドのプランジヤを突出後退自在に臨
   ませ、このソレノイドのＯＮ動作に伴ないプランジヤを
   ガイドレールの底面上に突出させて移送ベルト上のコイ
   ンをガイドレールの側部から外方へ取出すようにしたこ
   とを特徴とするコイン移送コンベアにおけるコイン取出
   し装置。