JPH0717299A - 車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置 - Google Patents

車両の走行域認識装置及びそれを備えた自動車の安全装置

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JPH0717299A
JPH0717299A JP5167011A JP16701193A JPH0717299A JP H0717299 A JPH0717299 A JP H0717299A JP 5167011 A JP5167011 A JP 5167011A JP 16701193 A JP16701193 A JP 16701193A JP H0717299 A JPH0717299 A JP H0717299A
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利文 池田
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Controls For Constant Speed Travelling (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 白線検知に関して支障発生の有無を検出する
ことができる車両の走行域認識装置及びそれを備えた自
動車の安全装置を提供する。 【構成】 CCDカメラ2の画像データにより白線を検
知し自車の走行域を認識する走行域認識装置と、認識さ
れた走行域からの逸脱を防止するキープレーンシステム
とを備えてなる自動車の安全装置であって、上記走行域
認識装置には、画像の白線上に位置する任意の点を基準
点として設定し得る画像処理部41と、舵角センサ9及
び車速センサ10でなる自車走行状態検出手段と、基準
点の所定時間後における画像上の位置を予測する進行路
予測部43と、基準点が所定時間後に得られた画像の白
線上に位置しているか否かを判定するフェイル判定部4
4とが設けられており、上記基準点が上記所定時間後の
画像の白線上に位置していない場合には、キープレーン
システムの作動が停止されることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、道路を複数の走行レ
ーンに仕切る案内ラインを検知して自車の走行域を認識
する車両の走行域認識装置、及びかかる認識装置を備え
た自動車の安全装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の安全装置として、道路上
に記された案内ライン(白線)で仕切られた走行レーン内
を運行するに際して、例えば、運転者のわき見や居眠り
等の不注意によって運転者が意識しない不用意なステア
リング操作が行なわれ、車両が所定の走行レーンから逸
脱しそうになったときに、自動的にステアリング操作を
行って逸脱を防止する、あるいは警報を発して運転者に
注意を促すことにより、走行レーンからの車両の不用意
な逸脱を防止するようにした、所謂キープレーンシステ
ムを備えたものが知られている。例えば、特開昭63−
214900号公報では、白線等の線状標示の位置を検
出し、その位置が通常走行時における位置や移動速度と
異なっている場合に警報を発することにより、走行レー
ンからの逸脱を防止するようにしたものが開示されてい
る。また、例えば特開平2−270005号公報では、
走行レーンの白線をカメラで撮像しながら、この白線に
沿って自律走行するようにした自律走行車両が開示され
ている。
【0003】上記キープレーンシステムを備えた安全装
置では、道路上に記された白線を検知して自車の走行域
を認識するための走行域認識装置が設けられている。そ
して、このような走行域認識装置としては、例えばCC
Dカメラ等のビデオカメラで車両前方の走行路を撮影し
て得られた画像を処理し、この画像処理データに基づい
て白線を検知するようにしたものが知られており、従
来、この白線検知の精度および信頼性を高めるための工
夫が種々なされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な走行域認識装置で白線検知を行う場合、道路環境等の
ために白線が見えにくくなって白線検知精度が低下し、
キープレーンシステム本来の機能を発揮させることがで
きなくなる場合が考えられる。例えば、路面が濡れてい
る場合や、特に水溜まりが多数ある場合などには、光が
反射し易くなるので画像上明るい部分が多くなり、白線
の識別が難しくなる。つまり、白線検知精度に大きな影
響を及ぼすことになる。また、装置自体に何等かの故障
が生じて白線検知精度が十分に確保できなくなる場合も
考えられる。このような場合には、白線の正確な検知に
支障が生じたことをできるだけ早期に発見し、キープレ
ーンシステムの作動を停止してドライバによるマニュア
ルでの運行操作に切り換える方が望ましい。
【0005】そこで、この発明は、白線検知に関して支
障発生の有無を検出することができる車両の走行域認識
装置及びそれを備えた自動車の安全装置を提供すること
を目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第1の
発明に係る車両の走行域認識装置は、自車前方の道路画
像を入力する画像入力手段を備え、該画像入力手段で得
られた道路画像に基づいて、道路上に記された走行レー
ンの案内ラインを検知して自車の走行域を認識する車両
の走行域認識装置であって、上記道路画像上において案
内ライン上に位置する任意の点を基準点として設定する
基準点設定手段と、自車の走行状態を検出する走行状態
検出手段と、該走行状態検出手段の検出値に基づいて上
記基準点の所定時間後における道路画像上の位置を予測
する予測手段と、該予測手段でその位置を予測された基
準点が上記所定時間後に得られた道路画像上の案内ライ
ン上に位置しているか否かを判定する判定手段とを備え
たことを特徴としたものである。
【0007】また、本願の第2の発明に係る車両の走行
域認識装置は、上記第1の発明において、上記基準点設
定手段は、上記道路画像上に描かれた所定の仮想線と上
記案内ラインとの交点を基準点として設定することを特
徴としたものである。
【0008】更に、本願の第3の発明に係る自動車の安
全装置は、自車前方の道路画像を入力する画像入力手段
を有し、該画像入力手段で得られた道路画像に基づいて
道路上に記された走行レーンの案内ラインを検知し自車
の走行域を認識する走行域認識手段と、該走行域認識手
段で認識された走行域からの逸脱を防止するための安全
機構とを備えてなる自動車の安全装置であって、上記走
行域認識装置には、上記道路画像上において案内ライン
上に位置する任意の点を基準点として設定する基準点設
定手段と、自車の走行状態を検出する走行状態検出手段
と、該走行状態検出手段の検出値に基づいて上記基準点
の所定時間後における道路画像上の位置を予測する予測
手段と、該予測手段でその位置を予測された基準点が上
記所定時間後に得られた道路画像上の案内ライン上に位
置しているか否かを判定する判定手段とが設けられてお
り、該判定手段が、上記基準点は上記所定時間後に得ら
れた道路画像上の案内ライン上に位置していないと判定
した際には、上記安全機構の作動が停止されることを特
徴としたものである。
【0009】また、更に、本願の第4の発明に係る自動
車の安全装置は、上記第3の発明において、上記基準点
設定手段は、上記道路画像上に描かれた所定の仮想線と
上記案内ラインとの交点を基準点として設定することを
特徴としたものである。
【0010】また、更に、本願の第5の発明に係る自動
車の安全装置は、上記第3の発明または第4の発明にお
いて、上記基準点設定手段による基準点の設定が所定以
上の間に渡ってできない場合には、上記安全機構の作動
が停止されることを特徴としたものである。
【0011】また、更に、本願の第6の発明に係る自動
車の安全装置は、上記第4の発明において、上記交点が
所定以上の間に渡って略連続的に多数検出された場合に
は、上記安全機構の作動が停止されることを特徴とした
ものである。
【0012】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記予測手
段と判定手段とを備えたので、上記走行状態検出手段の
検出値に基づいて上記基準点の所定時間後における道路
画像上の位置を予測するとともに、この所定時間後の位
置を予測された基準点が所定時間後に得られた道路画像
上の案内ライン上に実際に位置しているか否かを判定す
ることができ、実際に位置していないと判定された場合
については、走行域認識装置に何等かの故障が発生した
ものと判断することができる。すなわち、走行域認識装
置による白線の正確な検知に支障が生じたことを検出す
ることができる。
【0013】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記基準点を設定するに際して、上記仮想線
と案内ラインとの交点を基準点としたので、一定の簡単
な手法で容易に基準点の設定を行うことができる。
【0014】更に、本願の第3の発明によれば、走行域
認識装置に上記予測手段と判定手段とを備えたので、上
記走行状態検出手段の検出値に基づいて上記基準点の所
定時間後における道路画像上の位置を予測するととも
に、この所定時間後の位置を予測された基準点が所定時
間後に得られた道路画像上の案内ライン上に実際に位置
しているか否かを判定することができ、実際に位置して
いないと判定された場合については、走行域認識装置に
何等かの故障が発生したものと判断することができる。
すなわち、走行認識装置による白線の正確な検知に支障
が生じたことを検出することができる。また、上記基準
点が所定時間後に得られた道路画像上の案内ライン上に
実際に位置していないと判定された場合には、上記安全
機構の作動が停止されるようにしたので、上記走行域認
識装置による白線の正確な検知に支障が生じ、安全機構
の本来の機能を発揮させることができなくなった場合に
は、速やかにドライバによるマニュアルでの運行操作に
切り換えることができる。
【0015】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができる。特に、上記基準点を設定するに際して、上記
仮想線と案内ラインとの交点を基準点としたので、一定
の簡単な手法で容易に基準点の設定を行うことができ
る。
【0016】また、更に、本願の第5の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明または第4の発明と同様の
効果を奏することができる。しかも、その上、上記基準
点設定手段による基準点の設定が所定以上の間に渡って
できない場合には、上記安全機構の作動が停止されるよ
うにしたので、上記走行域認識装置に何等かの故障が生
じた場合、あるいは道路環境等のために白線が検知でき
ない場合、もしくは走行中の道路にもともと白線が記さ
れていない場合など、安全機構の本来の機能を発揮させ
ることができなくなった場合には、速やかにドライバに
よるマニュアルでの運行操作に切り換えることができ
る。
【0017】また、更に、本願の第6の発明によれば、
基本的には、上記第4の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、上記交点が所定以上の間に
渡って略連続的に多数検出された場合には、上記安全機
構の作動が停止されるようにしたので、例えば、路面が
濡れている場合や、特に水溜まりが多数ある場合など、
光の反射等によって白線の誤検知が生じ易く、白線検知
精度を十分に確保し難い場合には、速やかにドライバに
よるマニュアルでの運行操作に切り換えることができ
る。
【0018】
【実施例】以下、この発明の実施例を、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。本実施例に係る自動車では、走行
レーンからの車両の不用意な逸脱防止を図るために所謂
キープレーンシステムが採用されており、このキープレ
ーン制御を行うために、図1に示す各手段によって構成
された安全装置を備えている。画像入力手段としてのC
CDカメラ2は、図2に示すように、車両1の前側上部
(例えば車室ルーフの前端部)に取り付けられ、車両1が
走行している道路前方の各案内ライン(白線)21,これ
ら白線21,…,21によって仕切られる各走行レーン2
4,走行レーン24上における他の車両,歩道25,中央
分離帯(図示せず)およびガードレール(図示せず)等を撮
像することができる。上記CCDカメラ2から出力され
た映像信号は、信号処理ユニット3によって演算ユニッ
ト4において処理可能な信号に処理された後、演算ユニ
ット4へ供給される。演算ユニット4は、信号処理ユニ
ット3からの入力信号に基づいて、後述のように、走行
レーン24を走行する車両1の現在位置y0、推定位置
y1、目標位置y2、横移動速度Vyおよび走行レーン幅b0
等を演算するようになっている。さらに、演算ユニット
4は、道路における同一方向の走行レーン24の数およ
び車両1が現在走行している走行レーン24を認識する
とともに、車両1の逸脱方向を検出するようになってい
る。
【0019】左レーダヘッドユニット11と右レーダヘ
ッドユニット12は、車両1の例えば左右のドアミラー
1a,1b(図2参照)に取り付けられており、レーザレー
ダ波を発信部から車両1の後方あるいは側方へ向かって
送信するとともに、自車1の後方を走行する後方車両、
あるいは、道路側方において該道路に沿って配置された
リフレクタ,ガードレールあるいは路壁等の路側特徴物
などの障害物に当たって反射してくる反射波を受信部で
受信するものである。演算ユニット4は、これらレーダ
ヘッドユニット11,12からの信号を信号処理ユニッ
ト13を介して入力し、例えば後方車両を検知するとと
もに、レーダ受信波の送信時点からの遅れ時間によって
後方車両との距離および相対速度等を演算するようにな
っている。
【0020】上記の両レーダヘッドユニット11,12
によるレーザレーダ波の送受信方向は、例えばモータ1
5にて両レーダヘッドユニット11,12が駆動される
ことにより変化し、モータ15の作動は演算ユニット4
により制御される。角度センサ14は、モータ15の回
転角からレーザレーダ波の送受信方向を検出するもので
あり、演算ユニット4は、角度センサ14から得られる
レーザレーダ波の送受信方向を考慮して、後方車両との
距離および相対速度を演算するようになっている。尚、
上記モータ15でレーダヘッドユニット11,12駆動
してレーザレーダ波の送受信方向を車幅方向に調整する
ことにより、上述の路側特徴物を検出し、自車との距離
や相対速度等を計測することができる。制御ユニット5
は、演算ユニット4から得られる演算結果,舵角センサ
9からの入力および方向指示器(ウインカ)7の作動に基
づいて、後述のように、ステアリングアクチュエータユ
ニット6および警報ブザー8の作動を制御するようにな
っている。
【0021】舵角センサ9はステアリング操舵角を検出
するものであり、車速センサ10は車両1の走行速度を
検出するものである。また、ステアリングアクチュエー
タユニット6は、その作動により操舵角を変化させるも
のである。更に、警報ブザー8は、車室内のインストル
メントパネルに設けられ、運転者に警報を発するもので
ある。そして、上記舵角センサ9と車速センサ10と
で、車両1の走行状態を検出する走行状態検出手段が構
成され、この走行状態検出手段9,10と上記CCDカ
メラ2および信号処理ユニット3と上記演算ユニット4
等により走行域設定装置が構成されている。そして、上
記演算ユニット4内には、後で詳しく説明するように、
信号処理ユニット3から供給されたCCDカメラ2の映
像信号に基づいて画像処理を行う画像処理部41と、白
線21の正確な検知に支障が生じたことを検出するため
の診断部42(図10参照)とが設けられている。
【0022】ここで、演算ユニット4は、車両1が白線
21から逸脱することを検出する際に、先ず、車両1の
現在位置y0と横移動速度Vyとを検出し、これら現在位
置y0および横移動速度Vyに基づいて、車両1の推定位
置y1を、y1=y0+Vy・T1の演算によって求め、この推
定位置y1によって車両1の白線21からの逸脱を検出し
ている。そして、演算ユニット4にて車両1の白線21
からの逸脱が検出されたとき、制御ユニット5は、白線
21からの車両1の逸脱を回避するため、あるいは白線
21からの逸脱した車両1を元の走行レーン24に戻す
ための、ステアリングアクチュエータユニット6に対す
る修正操舵を行うようになっている。
【0023】この場合、推定位置y1は、上記の演算式に
おける設定値T1によって変化し、設定値T1が大きくな
ると、推定位置y1は車両1がより逸脱方向へ移動する値
となり、制御ユニット5による修正操舵の作動タイミン
グが早くなる。従って、本実施例では、基本的に、車両
1が現在走行している走行レーン24に応じて、設定値
1の値を個別に設定し、修正操舵の作動タイミングを
変更させている。
【0024】次に、この設定値T1の設定について説明
する。例えば、図3に示すように、同一走行方向に3本
の走行レーン24a〜24cが設けられている道路を車両
1が走行している場合、車両1が走行する走行レーン2
4a〜24c、およびその走行レーン24a〜24cからの
車両1の逸脱方向によって修正操舵の緊急度が異なる。
従って、設定値T1は、各場合に応じて、T10、T11
よびT12により以下のように設定される。
【0025】車両1が、最も右側の走行レーン24a
を走行中、白線21である右側の中央線21aから逸脱
しようとするとき→T10 車両1が、最も左側の走行レーン24cを走行中、左
側の白線21dから逸脱、即ち路肩へ逸脱しようとする
とき→T11 車両1が、上記のおよび以外の逸脱動作を行うと
き→T12 尚、T10〜T12の関係は、T10>T12、T11>T12であ
り、T10とT11との大小は、状況に応じて適宜変化す
る。
【0026】さらに、上記の〜の各場合において、
設定値T1は、各条件に応じて、下記のように設定され
る。 −a 対向車があるとき→T13 −b 対向車がないとき→T10 −c 中央分離帯があるとき→T14 (T13>T14>T10) −a ガードレール等の衝突する障害物があるとき→T
15 −b ガードレール等の衝突する障害物がないとき→T
11 −c 歩道があるとき→T16 −e 交差点等、左分岐路があるとき→T17 −f 交差点等、左分岐路がないとき→T11 (T15>T16>T10>T11>T17) −a 逸脱する方向の走行レーン24a,24cの後方に
他の車両があるとき→T18 −b 逸脱する方向の走行レーン24a,24cの後方に
他の車両がないとき→T12 (T18>T12、T18≒T16)
【0027】上記の構成において、本実施例に係る自動
車の安全装置によるキープレーン制御の一例を図4〜図
7のフローチャートを参照しながら説明する。先ず、自
車1の走行レーン24の幅方向における現在位置y0と横
移動速度Vyとを検出する(ステップ#1)。この検出動
作においては、信号処理ユニット3を介して得られたC
CDカメラ2の出力に基づいて、図2に示す白線21,
21の間の幅、即ち走行路幅b0を読み取り、走行路幅b0
方向における左側の白線21を基準にして自車1の現在
位置y0を検出し、また自車の位置の微分によって横移動
速度Vyを検出する。
【0028】また、同一走行方向の走行レーン24の数
と、自車が走行している走行レーン24とを認識する
(ステップ#2)。次に、走行レーン24の数が1であれ
ば(ステップ#3:YES)、自車が走行する走行レーン
24を示す設定値iを、i=0に設定するとともに、自車
がその走行レーン24から右側へ逸脱するときの設定値
1である設定値T1Rを、T1R=T10に設定し、自車が
その走行レーン24から左側へ逸脱するときの設定値T
1である設定値T1Lを、T1L=T11に設定する(ステップ
#4)。
【0029】また、自車が走行する走行レーン24が図
3に示す右端の走行レーン24aであれば(ステップ#
5:YES)、i=1に設定するとともに、T1R=T10
1L=T12に設定する(ステップ#6)。更に、自車走行
レーン24が図3に示す左端の走行レーン24cであれ
ば(ステップ#7:YES)、i=2に設定するとともに、
1R=T12、T1L=T11に設定する(ステップ#8)。ま
た、更に、自車走行レーン24が図3に示す中央の走行
レーン24bであれば、i=3に設定するとともに、T1R
=T12、T1L=T12に設定する(ステップ#9)。
【0030】ステップ#10においては、i=0またはi
=1であるか否か、つまり自車走行レーン24が、一走
行方向に1本のみ設定された走行レーン24、または図
3に示す最も右端の走行路24aであるか否かを判定
し、NOであれば図5に示すステップ#15へ進む一
方、YESであれば、走行路24,24aの右側における
中央分離帯の有無を判定する(ステップ#11)。そし
て、中央分離帯があれば、T1R=T14に設定(ステップ
#12)してステップ#15へ進む一方、中央分離帯が
なければ、図3に示す中央線21aを介して隣接する走
行レーンにおける対向車の有無を判定する(ステップ#
13)。そして、対向車がなければステップ#15へ進
む一方、対向車があれば、T1R=T13に設定(ステップ
#14)してステップ#15に進む。
【0031】ステップ#15においては、i=0またはi
=2であるか否か、つまり自車走行レーン24が、一走
行方向に1本のみ設定された走行路24、または図3に
示す最も左端の走行レーン24cであるか否かを判定
し、NOであればステップ#22へ進む一方、YESで
あれば、走行レーン24、24cの左側におけるガード
レールの有無を判定する(ステップ#16)。そして、ガ
ードレールがなければステップ#18へ進む一方、ガー
ドレールがあれば、T1L=T15に設定(ステップ#17)
してステップ#18へ進む。
【0032】ステップ#18においては、走行レーン2
4,24cの左側における歩道の有無を判定し、歩道がな
ければステップ#20へ進む一方、歩道があれば、T1L
=T16に設定(ステップ#19)してステップ#20へ進
む。ステップ#20においては、走行レーン24,24c
の左側への分岐路となる交差点が近いか否かを判定し、
近くなければS22へ進む一方、近ければ、T1L=T17
に設定(ステップ#21)してステップ#22へ進む。ス
テップ#22においては、T1R=T12であるか否かを判
定し、NOであればステップ#25へ進む一方、YES
であれば、自車は中央の走行レーン24bを走行してい
るから、右側の走行レーン24aの後方における車両の
有無を判定する(ステップ#23)。そして、車両がなけ
ればステップ#25へ進む一方、車両があれば、T1R
18に設定(ステップ#24)してステップ#25へ進
む。
【0033】ステップ#25においては、T1L=T12
あるか否かを判定し、NOであれば図6に示すステップ
#28へ進む一方、YESであれば、自車は中央の走行
レーン24bを走行しているから、左側の走行レーン2
4cの後方における車両の有無を判定する(ステップ#2
6)。そして、車両がなければステップ#28へ進む一
方、車両があれば、T1L=T18に設定(ステップ#27)
してステップ#28へ進む。
【0034】ステップ#28においては、現在位置Y0
と横移動速度Vyとから、自車における右側逸脱方向の
推定位置y1を、y1=y0+T1R・Vyの演算によって求め
る。次に、図2に示す自車の車幅Wおよび走行路幅b0
より、推定位置y1が、y1>(b0−W/2)であるか否か、
即ち自車が走行レーン24の右側へ逸脱するか否かを判
定し(ステップ#29)、YESであれば自車が右側へ逸
脱するものと判定(ステップ#30)してステップ#34
へ進む。
【0035】一方、ステップ#29においてNOであれ
ば、自車における左側逸脱方向の推定位置y1を、y1=y0
+T1L・Vyの演算によって求める。次に、この推定位
置y1が、y1<W/2であるか否か、即ち自車が走行路2
4の左側へ逸脱するか否かを判定し(ステップ#32)、
YESであれば自車が左側へ逸脱するものと判定(ステ
ップ#33)してステップ#34へ進む。一方、NOで
あればステップ#1へ戻る。
【0036】次に、ステップ#30またはステップ#3
3において、自車が走行レーン24の右側または左側へ
逸脱するものとした場合、方向指示器7の操作の有無を
判定する(ステップ#34)。そして、方向指示器7が操
作されている場合には、この逸脱動作が運転者の意識的
なステアリング操作によるものとし、警報ブザー8を作
動させて警告音を発した後(ステップ#35)、ステップ
#1へ戻る。尚、この場合、警告音は確認の意味のもの
である。一方、ステップ#34において、方向指示器7
が操作されていない場合には、上記の逸脱動作は運転者
の不用意なステアリング操作によるものとし、修正操舵
を行う(ステップ#36)。
【0037】この修正操舵においては、図7に示すよう
に、走行レーン24の右側方向への自車の逸脱を示すフ
ラグjRが1のとき(ステップ#41)、自車の目標位置y2
を、y2=b0−W/2に設定する(ステップ#42)。尚、
この目標位置y2は、自車を、その右側の側面が白線21
と一致する状態で走行させるものである。一方、走行レ
ーン24の左側方向への自車の逸脱を示すフラグjLが1
のとき(ステップ#43)、自車の目標位置y2を、y2=W
/2に設定する(ステップ#44)。尚、この目標位置y2
は、自車を、その左側の側面が白線線21と一致する状
態で走行させるものである。
【0038】次に、偏差eを、e=y1−y2によって求め、
さらに、補正舵角Δθを、Δθ=kf・eによって求める
(ステップ#45)。尚、kfは偏差eから舵角を求めるた
めの適当な係数である。次に、上記の補正舵角Δθによ
って舵角が補正されるようにステアリングアクチュエー
タユニット6を制御する(ステップ#46)。その後、再
度、現在位置y0および横移動速度Vyから推定位置y1
求め(ステップ#47)、偏差eの絶対値がしきい値e0
り小さいか否か、即ち偏差eの絶対値が許容範囲内にあ
るか否かを判定し(ステップ#48)、許容範囲内でなけ
ればステップ#45へ戻る一方、許容範囲内であれば、
この修正操舵を終了して、ステップ#1に戻る。
【0039】本走行制御装置において、上記のような動
作を行うことにより、図8に示すように、右端の走行路
24aの中央位置を走行していた車両1が運転者の不用
意なステアリング操作により、例えば中央線21aを逸
脱しようとした場合には、車両1が、その逸脱しようと
した白線、即ち中央線21aに沿って走行するように、
修正操舵を加えるようになっている。そして、修正操舵
の作動タイミングは、車両1が走行している各走行路2
4と、その走行路24からの車両1の逸脱方向とによる
修正操舵の緊急度に応じて設定され、修正操舵の緊急度
が高い場合には早く修正操舵が作動するようになってい
る。
【0040】例えば、図8に示すように、車両1が、右
側の走行レーン24aを走行し、中央線21aを逸脱しよ
うとする場合には、対向車と接触するおそれがあるの
で、修正操舵の緊急度が高く、早い時点で修正操舵が作
動する。これに対し、図9に示すように、車両1が、左
側の走行レーン24cを走行し、白線21eから逸脱しよ
うとする場合には、上記の場合よりも修正操舵の緊急度
が低く、比較的遅い時点で修正操舵が作動する。その後
の車両1が白線21に沿って走行している状態から走行
レーン24の中央位置に戻る動作は、安全確認がなされ
た上での運転者のステアリング操作によって行われるよ
うになっている。
【0041】尚、本実施例においては、修正操舵の作動
タイミングが、車両1が走行している各走行レーン24
と、その走行レーン24からの車両1の逸脱方向とによ
る修正操舵の緊急度に応じて設定されているが、逸脱方
向を考慮せず、車両1が走行している走行レーン24に
応じて一律に設定するようにしても良い。また、本実施
例においては、ステアリングアクチュエータユニット6
の作動によって車両1の逸脱を抑制するようにしていた
が、これに限定されることなく、逸脱を防止するため
に、警報ブザー8等、走行中の走行レーンからの車両の
逸脱動作を運転者に報知し、運転者に逸脱動作を回避す
る操舵を行わせるようにしても良い。この場合、例えば
逸脱防止のための手段を警報ブザー8とすると、図6に
示すステップ#36において警報ブザー8が作動するこ
とになる。
【0042】本実施例に係る自動車の安全装置では、前
述のように上記走行域認識装置の演算ユニット4内に、
白線21の正確な検知に関して支障発生の有無を検出す
る診断部42が設けられ、支障が発生した場合には、速
やかにキープレーンシステムの作動が停止されるように
なっている。すなわち、図10に示すように、上記演算
ユニット4内には、信号処理ユニット3から供給された
CCDカメラ2の映像信号に基づいて画像処理を行う画
像処理部41が設けられるとともに、進行路予測部43
とフェイル判定部44とで構成された上記診断部42が
設けられている。
【0043】上記画像処理部41では、CCDカメラ2
で得られた自車前方の道路画像上において白線21上に
位置する任意の点が基準点として設定される。また、上
記進行路予測部43では、自車1の走行状態を検出する
走行状態検出手段としての舵角センサ9と車速センサ1
0の検出値に基づいて、上記基準点の所定時間後におけ
る道路画像上の位置が予測される。更に、上記フェイル
判定部44では、進行路予測部43で所定時間後の位置
を予測された基準点が、上記所定時間後に得られた道路
画像上の白線21上に実際に位置しているか否かが判定
される。
【0044】このとき、上記基準点が所定時間後に得ら
れた道路画像上の白線21上に実際に位置していれば、
白線21の検知に何等支障はなく、正確な白線検知が行
なわれていることになる。しかし、そうでない場合に
は、画像処理部41または走行状態検出手段(舵角セン
サ9および車速センサ10)の少なくともいずれかに、
何等かの故障が発生していることが考えられるので、キ
ープレーンシステムの作動が停止される。また、走行域
認識装置に何等かの故障が生じた場合だけでなく、道路
環境等のために白線21が検知できない場合、もしくは
走行中の道路にもともと白線が記されていない場合な
ど、キープレーンシステムの本来の機能を発揮させるこ
とができなくなった場合にも、その作動が停止されるよ
うになっている。
【0045】以下、上記車両1の走行域認識装置及びそ
れを備えた自動車の安全装置の作動の具体例について説
明する。まず、上記進行路予測部43による自車1の進
行路の予測が、例えば図11のフローチャートに従って
行なわれる。システムがスタートすると、まずステップ
#51で、舵角センサ9および車速センサ10からそれ
ぞれの検出信号が入力され、次いでステップ#52で、
舵角信号および車速信号に基づいて自車1の進行路が推
定(予測)される。この進行路の予測は、舵角信号および
車速信号から、車両1の横すべり角を考慮した上で行な
われる。そして、ステップ#53で、この予測された自
車1の進行路についてのデータが出力される。
【0046】また、フェイル判定部44によるフェイル
の判定は、例えば図12のフローチャートに従って行な
われる。尚、このフェイル判定処理は、キープレーン走
行中においては、所定間隔(例えば1分間隔)毎に実行さ
れる。まず、ステップ#61で、フェイル判定のための
基本的なデータ信号が入力される。すなわち、自車前方
の道路画像の映像信号が画像処理部41に入力されると
とともに、舵角信号および車速信号が進行路予測部43
に入力され、また、自車1の進行路についてのデータ信
号が進行路予測部43からフェイル判定部44に入力さ
れる。
【0047】次に、ステップ#62で、自車1の走行状
態が安定しているか否かが判定される。この判定は、車
速信号と舵角信号とに基づいて行なわれ、車速が所定値
以下で、かつ、舵角の変化率がほぼ0(零)に等しい場合
に、走行状態が安定していると判定される。この判定結
果がNOの場合には、それ以降のステップは実行され
ず、判定結果がYESとなるまで(走行状態が安定する
まで)、ステップ#62の判定処理ステップが継続して
行なわれる。つまり、フェイル判定は、走行状態が安定
している場合にのみ実行される。
【0048】一方、上記ステップ#62での判定結果が
YESの場合には、現在得られている道路画像上に、例
えば水平な仮想線を描き(ステップ#63)、この仮想線
と白線21との交点を、白線21上に位置する基準点と
して設定する(ステップ#64)。この仮想線および基準
点を示す画像の一例を図13に示す。この図13の例で
は、走行レーン24はカーブしているが、仮想線Lhは
と左右両方の白線21に交差しており、交点は2個存在
する。そして、この2個の交点A,Bが基準点として設
定される。このように、上記基準点を設定するに際し
て、画像上に描いた仮想線Lhと白線21,21との交点
A,Bを基準点としたので、一定の簡単な手法で容易に
基準点の設定を行うことができる。
【0049】尚、本実施例では、CCDカメラ2で自車
前方の道路画像を撮像する場合、例えば、車両が直進状
態において自車の走行レーンを区切る左右の白線に加え
て隣の走行レーンの白線までが映るように、つまり最大
限3本の白線が映るように撮像範囲が設定されている。
従って、画像上に水平な仮想線を描いた場合、この仮想
線と白線との交点の数(つまり基準点の数)は、車両が直
進状態であれば3個、また走行レーン沿って旋回中であ
れば2個もしくは1個となる。次に、ステップ#65
で、こうして設定された基準点の数が、1以上でかつ3
以下の範囲にあるか否かが判定される。この判定結果が
NOの場合、つまり、上記仮想線Lhと白線21との交
点が見付からない場合(基準点の数=0)、または交点が
4以上ある場合(基準点の数>3)には、ステップ#66
で、タイマのカウントが開始され、カウント値Tが1ず
つインクリメントされる(T=T+1)。基準点の数が0
の場合としては、走行域認識装置の故障以外では、走行
中の道路にもともと白線が記されていない場合が考えら
れる。また、基準点の数が4以上の場合としては、走行
域認識装置の故障以外では、例えば、路面が濡れている
場合、特に水溜まりが多数あって光の反射等による白線
の誤検知が生じ易い場合が考えられ、この場合には、多
数(4個以上)の略連続した点が仮想線との交点として誤
って検出されることがある。
【0050】そして、ステップ#67で、タイマのカウ
ント値Tが所定値を越えたか否かが判定され、これがN
Oの場合には、ステップ#61以降の各ステップが繰り
返される。また、上記ステップ#67での判定結果がY
ESの場合には、所定時間以上経過しても、基準点の数
が1以上でかつ3以下の範囲にならず、基準点の設定が
できないので、走行認識装置に何等かの故障が生じた
か、もしくは道路環境等のために白線が少なくとも正確
に検知できないものと判断される。そして、ステップ#
68で、キープレーン制御が中止され、ドライバによる
マニュアルでの運行操作に切り換えられるようになって
いる。尚、本実施例では、基準点の設定ができない場合
に、ステップ#67で所定時間が経過した後にキープレ
ーン制御中止の判断を行っていたが、この判断を所定距
離走行した後に行うようにしても良い。
【0051】一方、上記ステップ#65での判定結果が
YESの場合には、ステップ#69でタイマはリセット
され、次いで、ステップ#70で、進行路予測部43に
よって予測された進行路データに基づいて、上記基準点
A,Bの所定時間Δt後における道路画像上の位置A',
B'が算出される。そして、ステップ#71で、上記基
準点A,Bの所定時間Δt後におけるポイントA',B'の
少なくともいずれか一方の上に、所定時間Δt後に得ら
れた画像上における白線21が実際に存在しているか否
かが判定される。この所定時間Δt後に得られた道路画
像の一例を図14に示す。同図において点Cは、Δt後
に新たに描かれた仮想線Lh(Δt)と白線21との交点で
あり、Δt後に新たに設定された基準点を示している。
上記ステップ#71での判定結果がYESの場合には、
車両1の走行状態検出手段(舵角センサ9および車速セ
ンサ10)に基づいて予測された所定時間Δt後における
基準点A,Bの位置データA',B'と、所定時間Δt後に
実際に得られた画像データとが一致しているので、走行
域認識装置による白線21の検知は正確に行なわれてい
ることになり、該装置の作動は正常であると判断され
(ステップ#72)、キープレーン制御がそのまま継続さ
れる(ステップ#73)。また、上記ステップ#71での
判定結果がNOの場合には、走行域認識装置に何等かの
支障が生じているのでフェイルと判断され(ステップ#
74)、キープレーン制御は中止されるようになってい
る(ステップ#75)。
【0052】このように、本実施例では、走行域認識装
置に上記進行路予測部43とフェイル判定部44とを設
けたので、上記走行状態検出手段(舵角センサ9および
車速センサ10)の検出値に基づいて基準点A,Bの所定
時間Δt後における道路画像上の位置A',B'を予測する
とともに、この予測された所定時間Δt後の位置A',B'
の少なくともいずれか一方上に、所定時間Δt後に得ら
れた道路画像上の白線21上に実際に存在しているか否
かを判定することができ、実際に位置していないと判定
された場合については、走行域認識装置に何等かの故障
が発生したものと判断することができる。すなわち、走
行認識装置による白線21の正確な検知に支障が生じた
ことを検出することができる。
【0053】また、上記基準点A,Bの予測された位置
A',B'上に所定時間Δt後に得られた道路画像上の白線
21上に実際に位置していないと判定された場合には、
上記キープレーンシステムの作動が停止されるようにし
たので、上記走行域認識装置による白線21の正確な検
知に支障が生じ、キープレーンシステム本来の機能を発
揮させることができなくなった場合には、速やかにドラ
イバによるマニュアルでの運行操作に切り換えることが
できるのである。
【0054】また、上記基準点の設定が所定時間以上経
過してもできない場合(ステップ#67:NO)には、上
記キープレーン制御が停止されるようにしたので、上記
走行域認識装置に何等かの故障が生じた場合、あるいは
道路環境等のために白線が検知できない場合、もしくは
走行中の道路にもともと白線が記されていない場合な
ど、安全機構の本来の機能を発揮させることができなく
なった場合には、速やかにドライバによるマニュアルで
の運行操作に切り換えることができる。
【0055】更に、上記仮想線Lhと白線21との交点
が所定時間以上経過しても略連続的に多数検出された場
合には、上記キープレーン制御が停止されるようにした
ので、例えば、路面が濡れている場合や、特に水溜まり
が多数ある場合など、光の反射等によって白線の誤検知
が生じ易く、白線検知精度を十分に確保し難い場合に
は、速やかにドライバによるマニュアルでの運行操作に
切り換えることができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る走行域認識装置を備え
た自動車の安全装置の全体構成を概略的に示すブロック
構成図である。
【図2】 上記安全装置を備えた車両とこの車両が走行
する道路とを示す平面説明図である。
【図3】 上記安全装置を備えた車両の走行レーンから
の逸脱動作例を示す平面説明図である。
【図4】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図5】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図6】 上記安全装置によるキープレーン制御の一例
を示すフローチャートの一部である。
【図7】 上記キープレーン制御における修正操舵を説
明するフローチャートである。
【図8】 上記修正操舵の一例を示す平面説明図であ
る。
【図9】 上記修正操舵の一例を示す平面説明図であ
る。
【図10】 上記走行域認識装置の画像処理部および診
断部を示すブロック構成図である。
【図11】 上記診断部の進行路予測部による自車進行
路の予測処理を説明するフローチャートである。
【図12】 上記診断部のフェイル判定部によるフェイ
ル判定処理を説明するフローチャートである。
【図13】 仮想線および基準点を示す自車前方の道路
画像の一例を示す説明図である。
【図14】 所定時間後に得られた自車前方の道路画像
の一例示す説明図である。
【符号の説明】
1…自動車 2…CCDカメラ 3,13…信号処理ユニット 4…演算ユニット 5…制御ユニット 6…ステアリングアクチュエータユニット 8…警報ブザー 9…舵角センサ 10…車速センサ 11,12…レーダヘッドユニット 21,21L,21R…案内ライン(白線) 24…走行レーン 41…画像処理部 42…診断部 43…進行路予測部 44…フェイル判定部 A,B…基準点 A',B'…基準点の予測位置 Lh…仮想線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06T 1/00 G08G 1/16 D 7531−3H (72)発明者 仙井 浩史 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自車前方の道路画像を入力する画像入力
    手段を備え、該画像入力手段で得られた道路画像に基づ
    いて、道路上に記された走行レーンの案内ラインを検知
    して自車の走行域を認識する車両の走行域認識装置であ
    って、 上記道路画像上において案内ライン上に位置する任意の
    点を基準点として設定する基準点設定手段と、自車の走
    行状態を検出する走行状態検出手段と、該走行状態検出
    手段の検出値に基づいて上記基準点の所定時間後におけ
    る道路画像上の位置を予測する予測手段と、該予測手段
    でその位置を予測された基準点が上記所定時間後に得ら
    れた道路画像上の案内ライン上に位置しているか否かを
    判定する判定手段とを備えたことを特徴とする車両の走
    行域認識装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車両の走行域認識
    装置において、上記基準点設定手段は、上記道路画像上
    に描かれた所定の仮想線と上記案内ラインとの交点を基
    準点として設定することを特徴とする車両の走行域認識
    装置。
  3. 【請求項3】 自車前方の道路画像を入力する画像入力
    手段を有し、該画像入力手段で得られた道路画像に基づ
    いて道路上に記された走行レーンの案内ラインを検知し
    自車の走行域を認識する走行域認識手段と、該走行域認
    識手段で認識された走行域からの逸脱を防止するための
    安全機構とを備えてなる自動車の安全装置であって、 上記走行域認識装置には、上記道路画像上において案内
    ライン上に位置する任意の点を基準点として設定する基
    準点設定手段と、自車の走行状態を検出する走行状態検
    出手段と、該走行状態検出手段の検出値に基づいて上記
    基準点の所定時間後における道路画像上の位置を予測す
    る予測手段と、該予測手段でその位置を予測された基準
    点が上記所定時間後に得られた道路画像上の案内ライン
    上に位置しているか否かを判定する判定手段とが設けら
    れており、該判定手段が、上記基準点は上記所定時間後
    に得られた道路画像上の案内ライン上に位置していない
    と判定した際には、上記安全機構の作動が停止されるこ
    とを特徴とする自動車の安全装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された自動車の安全装置
    において、上記基準点設定手段は、上記道路画像上に描
    かれた所定の仮想線と上記案内ラインとの交点を基準点
    として設定することを特徴とする自動車の安全装置。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載された自
    動車の安全装置において、上記基準点設定手段による基
    準点の設定が所定以上の間に渡ってできない場合には、
    上記安全機構の作動が停止されることを特徴とする自動
    車の安全装置。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載された自動車の安全装置
    において、上記交点が所定以上の間に渡って略連続的に
    多数検出された場合には、上記安全機構の作動が停止さ
    れることを特徴とする自動車の安全装置。
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