JPH07172924A - 工具用高靭性焼結体およびその製造方法 - Google Patents

工具用高靭性焼結体およびその製造方法

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JPH07172924A
JPH07172924A JP5344449A JP34444993A JPH07172924A JP H07172924 A JPH07172924 A JP H07172924A JP 5344449 A JP5344449 A JP 5344449A JP 34444993 A JP34444993 A JP 34444993A JP H07172924 A JPH07172924 A JP H07172924A
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JP
Japan
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boron nitride
powder
cubic boron
sintered body
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JP5344449A
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Hisashi Yamazaki
尚志 山崎
Kazuhito Uehara
一仁 上原
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Tungaloy Corp
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Toshiba Tungaloy Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 耐欠損性および破壊靭性値を高めることに成
功した工具用高靭性焼結体およびその製造方法を提供す
る。 【構成】 体積比で、30〜80%の立方晶窒化ホウ素
と、残りセラミックスを主成分とする結合相と不可避不
純物とからなる焼結体であって、該結合相が焼結体の全
体比で、酸化アルミニウムを主成分とするアルミニウム
含有化合物相12〜60%と、ホウ化チタン3〜15%
と、(Tia,Mb)(Nx,Cy,Oz)の式で表わ
せる少なくとも1種のチタン含有化合物相4〜30%と
Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wの炭化
物,窒化物,Tiの炭化物,炭酸化物およびこれらの相
互固溶体の中の少なくとも1種の分散強化相40%以下
とからなり、該立方晶窒化ホウ素の粒子が該チタン含有
化合物相で包囲されており、かつ該酸化アルミニウムが
1μm以下の粒径でなる工具用高靭性焼結体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高破壊靭性値を有する
立方晶窒化ホウ素含有焼結体およびその製造方法に関
し、具体的には、切削工具または耐摩耗工具として最適
な工具用高靭性焼結体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】立方晶窒化ホウ素は、ダイヤモンドに次
ぐ高い硬度と優れた熱伝導性を持ち、しかもダイヤモン
ドに比べて鉄との親和性が低いという工具材料としての
優れた長所を有している。この優れた長所を有している
立方晶窒化ホウ素と金属やセラミックスの結合相とでな
る立方晶窒化ホウ素含有焼結体についての検討が多数行
われており、その内、結合相成分組成および焼結体の組
織構造から提案されている代表的なものとして、特開昭
56−156738号公報,特開昭58−58247号
公報,特開昭58−60678号公報,特開昭58−6
0679号公報,特開昭58−60680号公報および
特開平2−208259号公報がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】特開昭56−1567
38号公報には、体積比で、20〜80%の立方晶窒化
ホウ素と、残り周期律表第4a,5a,6a族金属の炭
化物,窒化物,ホウ化物,ケイ化物もしくはこれらの混
合物または相互固溶体化合物の第1結合相と、Al,S
i,Ni,Co,Feまたはこれらを含む合金、化合物
の第2結合相とし、第1結合相,第2結合相が焼結体組
織中で連続した結合相をなし、前記周期律表第4a,5
a,6a族金属の化合物が結合相中の体積比で50%以
上でなる高硬度工具用焼結体について記載されている。
【0004】同公報に記載の高硬度工具用焼結体は、原
料として用いるミクロンまたはミクロン以下の微粉には
かなり多量の酸素を含有しており、超高圧下においては
酸素が焼結性を低下させるのに対し、非化学論量組成の
Ti,Zr,Hfの炭化物,窒化物,炭窒化物を用い
て、ガス発生させないで焼結性を高めたというものであ
るが、第1結合相と第2結合相との組み合わせの仕方、
および第2結合相としてのAl化合物の種類や粒径か
ら、耐摩耗性,体欠損性がまだ満足するまでに至ってい
なく、かつ破壊靭性値が低いという問題がある。
【0005】特開平2−208259号公報には、立方
晶窒化ホウ素および/またはウルツ鉱型窒化ホウ素の硬
質相20〜90体積%と、残りが結合相と不可避不純物
とからなり、該結合相が周期律表の4a,5a,6a族
金属の窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくと
も1種と、周期律表の4a,5a,6a族金属のホウ化
物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種と、
他に酸化アルミニウム,ホウ化アルミニウム,窒化アル
ミニウム,炭化ケイ素,窒化ケイ素の中の少なくとも1
種を含む高密度相窒化ホウ素反応焼結体について記載さ
れている。
【0006】同公報に記載の高密度相窒化ホウ素反応焼
結体は、窒化ホウ素と周期律表の4a,5a,6a族の
金属およびこれらの2種以上の合金とを反応焼結して高
密度な窒化ホウ素焼結体としているのであるが、上述の
特開昭56−156738号公報のような酸素に対する
積極的な配慮がなされていなく、高硬度な焼入網や合金
鋳鉄を被削材として切削した場合には、耐摩耗性,耐欠
損性が満足するに至っていないという問題がある。
【0007】特開昭58−58247号公報および特開
昭58−60680号公報には、0.1〜2μmの平均
層厚さでなるTi,Zr,Hf,Moのホウ化物で立方
晶窒化ホウ素を包囲し、他にセラミックスおよび金属の
含有した立方晶窒化ホウ素焼結体について記載されてお
り、特開昭58−60678号公報および特開昭58−
60680号公報には、0.1〜2μmの平均層厚さで
なるTi,Hf,Siの窒化物で立方晶窒化ホウ素を包
囲し、他にセラミックスおよび金属の含有した立方晶窒
化ホウ素焼結体について記載されている。
【0008】これら4件の公報に記載されている立方晶
窒化ホウ素焼結体は、立方晶窒化ホウ素粒子の表面を結
合相で包囲することにより、立方晶窒化ホウ素粒子の表
面における微小な凹み等によるボイドがなくなり、立方
晶窒化ホウ素と結合相との密着性に優れ、靭性と耐摩耗
性を兼ね備えた焼結体になっているというものである
が、破壊靭性値および高温時における耐欠損性がまだ充
分でなく、短寿命になるという問題がある。
【0009】本発明は、上述のような問題点を解決した
もので、具体的には、立方晶窒化ホウ素と反応焼結する
ような結合相前駆体物質を選定し、反応焼結により緻密
な焼結体にすると共に、結合相組成成分の選定およびそ
の粒径の調製から耐摩耗性を低下させずに、耐欠損性お
よび破壊靭性値を高めることに成功した工具用高靭性焼
結体およびその製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、立方晶窒
化ホウ素と結合相とでなる焼結体の耐摩耗性および耐欠
損性の向上について検討していたところ、焼結体を作製
するための出発物質として、立方晶窒化ホウ素と反応焼
結する結合相前駆体物質、具体的には、Tiの酸化物と
Alとの結合相前駆体物質を用いて、結合相前駆体物質
と立方晶窒化ホウ素とでもって反応焼結を起させると、
緻密で耐摩耗性,耐欠損性および破壊靭性値に優れた焼
結体が得られるという知見を得て、本発明を完成するに
至ったものである。
【0011】すなわち、本発明の工具用高靭性焼結体
は、体積比で、立方晶窒化ホウ素30〜80%と、酸化
アルミニウムを主成分として混在するアルミニウム含有
化合物12〜60%と、ホウ化チタン3〜15%と、
(Tia,Mb)(Nx,Cy,Oz)の式で表わせる
少なくとも1種のチタン含有化合物相(但し、式中のT
iはチタン、MはZr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,
Mo,Wの中の少なくとも1種の元素を示し、Nは窒
素、Cは炭素、Oは酸素を示し、aおよびbは金属元素
でありTiとMとのそれぞれの原子比を表わし、X,Y
およびZは非金属元素であるCとNとOとのそれぞれの
原子比を表わし、それぞれはa+b=1、1≧a≧0.
5、X+Y+Z=1、1≧X≧0.5、0.5≧Y≧
0、0.1≧Z≧0の関係にある)4〜30%と、Z
r,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wの炭化物,
窒化物,Tiの炭化物,炭酸化物およびこれらの相互固
溶体の中の少なくとも1種の分散強化相40%以下とか
らなる焼結体であって、該立方晶窒化ホウ素の粒子が該
チタン含有化合物相で包囲されており、該酸化アルミニ
ウムが1μm以下の粒径でなることを特徴とする。
【0012】本発明の焼結体における立方晶窒化ホウ素
は、1〜10μmの平均粒径でなることが好ましく、特
に靭性を高めるために1.5〜5μmの平均粒径でなる
ことが好ましく、この立方晶窒化ホウ素が焼結体の全体
比で80体積%を超えて多くなると、相対的に立方晶窒
化ホウ素以外の結合相が20体積%未満となり、結合相
の組成成分で補った効果が弱く、逆に立方晶窒化ホウ素
が30体積%未満になると、立方晶窒化ホウ素の高硬度
の特性を充分に生かしきれなく、焼結体の耐摩耗性の低
下が顕著になるために、焼結体の全体比で80〜30体
積%の立方晶窒化ホウ素と定めたものである。
【0013】立方晶窒化ホウ素以外の結合相としては、
アルミニウム含有化合物相と、ホウ化チタンとチタン含
有化合物相とを含み、さらに必要に応じて分散強化相が
含まれるもので、この内、アルミニウム含有化合物相
は、具体的には、酸化アルミニウムのみからなる場合、
または酸化アルミニウムと、残りが例えば、窒化アルミ
ニウム,ホウ化アルミニウム,(Al,Ti)N,(A
l,Ti)(N,C),(Al,Ti)(N,O),
(Al,Ti)(C,O),(Al,Ti)(N,C,
O),AlTi,Ni3Al,Co3Tiの中の少なくと
も1種からなる場合を挙げることができ、このアルミニ
ウム含有化合物相として混在する酸化アルミニウムの平
均粒径が1μm以下、好ましくは0.5μmでなるもの
である。このアルミニウム含有化合物相が焼結体の全体
比で12体積%未満になると、耐摩耗性の低下が著し
く、逆に60体積%を超えて多くなると、靭性の低下が
著しくなるために、焼結体の全体比で12〜60体積%
のアルミニウム含有化合物相と定めたものである。
【0014】結合相の内、ホウ化チタンが3体積%未満
になると、高温における強度低下が著しく、逆に15体
積%を超えて多くなると、切削温度領域内における中程
度の温度領域での強度および靭性の低下が著しくなる。
【0015】また、結合相の内、チタン含有化合物相
は、具体的には、例えばTiN,Ti(N,C),Ti
(N,O),Ti(N,C,O),(Ti,M)N,
(Ti,M)(N,C),(Ti,M)(N,O),
(Ti,M)(N,C,O)からなり、これら全体を
(Tia,Mb)(Nx,Cy,Oz)と表わしたとき
の金属元素中のチタンの原子比を示すaが0.5未満に
なる場合、または非金属元素の中の原子比を示すXが
0.5未満になる場合、さらに非金属元素の中の原子比
を示すYが0.5を超えて多くなる場合、および非金属
元素中の原子比を示すXが0.1を超えて多くなる場合
には立方晶窒化ホウ素と結合相との結合強度の低下が生
じ、破壊靭性値の低下が著しくなることから、それぞ
れ、1≧a≧0.5、1≧X≧0.5、0.5≧Y≧
0、0.1≧Z≧0と定めたものである。このチタン含
有化合物相が立方晶窒化ホウ素の粒子を包囲している包
囲厚さは平均2μm以下、このましくは平均1μm以
下、とくに好ましくは0.5μm以下でなるものであ
り、このチタン含有化合物相が焼結体の全体比で、4体
積%未満になると、破壊靭性値の低下が著しく、30体
積%を超えて多くなると、相対的に結合相中の、アルミ
ニウム含有化合物相およびホウ化チタンの含有量が少な
くなり、その結果高温領域における耐摩耗性の低下が著
しくなることから、4〜30体積%と定めたものであ
る。
【0016】さらに、必要に応じて結合相中に含有させ
る分散強化相は、具体的には、例えばZrC,HfC,
VC,NbC,TaC,Cr32,Mo2C,WC,Z
rN,HfN,VN,NbN,TaN,CrN,Zr
(C,N),(Zr,Hf)C,(Zr,Hf)N,T
iC,Ti(C,O),(Ti,Zr)C,(Ti,T
a)C,(Ti,W)Cを挙げることができ、この分散
強化相が焼結体の全体比で40体積%を超えて多くなる
と、相対的に結合相中のアルミニウム含有化合物相、ホ
ウ化チタンおよびチタン含有化合物相の含有量が少なく
なり、その結果強度,靭性,耐摩耗性,耐衝撃性および
耐熱衝撃性のバランスが悪くなり切削工具としての寿命
低下が著しくなる。
【0017】本発明の焼結体を作製するには、従来から
行われている各種の製造方法でもって作製することもで
きるが、次の方法で行うと緻密で高強度高靭性の焼結体
が得られやすく好ましいことである。
【0018】本発明の焼結体の製造方法は、立方晶窒化
ホウ素粉末と、Tiの酸化物粉末と、Al粉末と、必要
に応じて添加する周期律表4a,5a,6a族の炭化
物,窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも
1種の粉末でなる混合粉末を圧粉成形体とする第1工
程、必要に応じて、該圧粉成形体を1×10-3Torr
以上の真空中、700℃〜1000℃で熱処理する第2
工程、次いで圧力4〜6GPa,温度1400〜160
0℃の超高圧高温でもって反応焼結する第3工程とから
なるものである。
【0019】本発明の焼結体の製造方法におけるTiの
酸化物粉末は、立方晶窒化ホウ素粉末とAl粉末とによ
る反応焼結を行わせる重要な因子であり、具体的には、
Tiの酸化物粉末とAl粉末との反応焼結でもって、T
iの酸化物粉末中の酸素とAlとが結合し、酸化アルミ
ニウムとなり、さらにTiの酸化物粉末中のTi元素と
立方晶窒化ホウ素との反応焼結、またはTiの酸化物粉
末中のTi元素と立方晶窒化ホウ素とAlとの反応焼結
を行わせることにより、焼結体中の結合相として、酸化
アルミニウムと、チタン含有化合物と、ホウ化チタンと
を含有するものである。このとき、混合粉末中の組成成
分によって、窒化アルミニウムおよび/またはホウ化ア
ルミニウムが焼結体中に混在する場合がある。
【0020】この反応焼結によって得られる焼結体中の
立方晶窒化ホウ素は、立方晶窒化ホウ素と酸素含有化合
物との反応焼結によって形成されたチタン含有化合物に
より囲繞されることになり、さらに反応焼結により形成
された平均粒径1μm以下の微細な酸化アルミニウムが
結合相中に分散し、強度および靭性を一層高めることに
なる。この反応焼結の関係から、立方晶窒化ホウ素は、
平均粒径1μm以上のものが好ましい。
【0021】反応焼結を行わせるためのTiの酸化物の
他に、周期律表の4a族の金属であるTi,Zr,Hf
の炭酸化物,窒酸化物,炭窒酸化物を用いることも可能
であるが、Tiの酸化物が好ましく、さらにTi金属お
よび/または水素化チタンを混合粉末中に添加すること
も反応焼結促進上好ましい。
【0022】
【作用】本発明の焼結体は、反応焼結により形成された
平均粒径1μm以下の粒径からなる酸化アルミニウム
と、他の結合相成分とによって、結合相の靭性および強
度向上作用をし、特に立方晶窒化ホウ素を囲繞した状態
に形成されるTi含有化合物が立方晶窒化ホウ素と他の
結合相との境界を緻密にする作用、および結合を強化す
る作用をしている。
【0023】また、本発明の焼結体の製造方法は、出発
物質として用いるTiの酸化物とAlと立方晶窒化ホウ
素が反応焼結を誘発する大きな役割をし、中でもTiの
酸化物中の酸素とAlとの反応、Tiの酸化物中のTi
と立方晶窒化ホウ素との反応、Alと立方晶窒化ホウ素
との反応という複合反応を誘発する作用をしている。
【0024】
【実施例】平均粒径3μmのcBN粉末、平均粒径1μ
mのTiの酸化物粉末,平均粒径1μmのAl粉末,平
均粒径1μmのTiの炭化物粉末,窒化物粉末,Hfの
窒化物粉末,Taの炭化物粉末,Zrの炭化物粉末,平
均粒径0.5μmのAl23粉末を用いて表1に示す組
成に配合し、これを超硬合金製ボールとヘキサン溶媒で
もって混合粉砕して得た混合粉末を型押し成形して圧粉
体にした後、1×10-5Torr、850℃の条件で脱
パラフィン処理し、次いで、超高圧高温装置に設置し、
5.5GPaの圧力、1500℃の温度、30分の保持
時間の条件でもって焼結し、本発明品1〜6および比較
品1〜3を得た。
【0025】こうして得た本発明品1〜6および比較品
1〜3をX線回折EPMAおよびXPSにより測定し、
その組成成分を表2に示した。また、これらの焼結体の
硬さおよび破壊靭性値を求めて表3に示した。次に、顕
微鏡とEPMAとを用いて焼結体の組織構造を調べたと
ころ、本発明品は、Ti含有化合物が立方晶窒化ホウ素
を囲繞した状態になっており、その囲繞層厚さは平均約
1μmであり、Ti含有化合物層間には平均粒径0.1
μm〜0.3μmの酸化アルミニウムが均一に分散して
いた。
【0026】次いで、本発明品1〜6および比較品1〜
3を用いて、下記条件による切削試験を行い、その結果
を表3に示した。
【0027】(A)切削試験条件 被削材 : SCM415(HRC60.9〜61.
7) 外周連続乾式切削 切削速度 : 150m/min 切込量 : 0.5mm 送り : 0.1mm/rev チップ形状: TNMA160408 ホルダー : CTGNR2020 評価 : 平均逃げ面摩耗量VB=0.2mmにな
るまでの切削時間または途中欠損の切削時間(なお、V
Bは5minごとに測定) (B)切削試験条件 被削材 : FC30(HB210〜230) 外周連続湿式切削 切削速度 : 500m/min 切り込み量: 0.5mm 送り : 0.15mm/rev チップ形状: TNMA160408 ホルダー : CSBNR2020 評価 : 平均逃げ面摩耗量VB=0.2mmにな
るまでの切削時間または途中欠損の切削時間(なお、V
Bは10minごとに測定)
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明の焼結体は、従来の立方晶窒化ホ
ウ素含有焼結体に比べて、破壊靭性値が高く、耐熱衝撃
性,高温での耐欠損性および耐酸化性等に優れているこ
とから、切削工具として用いた場合に長寿命となり、特
に立方晶窒化ホウ素がTi含有化合物で囲繞された構造
を多量に含む程、その効果が高くなる傾向にある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体積比で、立方晶窒化ホウ素30〜80
    %と、酸化アルミニウムを主成分として混在するアルミ
    ニウム含有化合物12〜60%と、ホウ化チタン3〜1
    5%と、(Tia,Mb)(Nx,Cy,Oz)の式で
    表わせる少なくとも1種のチタン含有化合物相(但し、
    式中のTiはチタン、MはZr,Hf,V,Nb,T
    a,Cr,Mo,Wの中の少なくとも1種の元素を示
    し、Nは窒素、Cは炭素、Oは酸素を示し、aおよびb
    は金属元素であるTiとMとのそれぞれの原子比を表わ
    し、X,YおよびZは非金属元素であるCとNとOとの
    それぞれの原子比を表わし、それぞれはa+b=1、1
    ≧a≧0.5、X+Y+Z=1、1≧X≧0.5、0.
    5≧Y≧0、0.1≧Z≧0の関係にある)4〜30%
    と、Zr,Hf,V,Nb,Ta,Cr,Mo,Wの炭
    化物,窒化物,Tiの炭化物,炭酸化物およびこれらの
    相互固溶体の中の少なくとも1種の分散強化相40%以
    下とからなる焼結体であって、該立方晶窒化ホウ素の粒
    子が該チタン含有化合物相で包囲されており、該酸化ア
    ルミニウムが1μm以下の平均粒径でなる工具用高靭性
    焼結体。
  2. 【請求項2】 立方晶窒化ホウ素粉末と、Tiの酸化物
    粉末と、Al粉末と、必要に応じて添加する周期律表4
    a,5a,6a族金属の炭化物,窒化物およびこれらの
    相互固溶体の中の少なくとも1種の粉末とでなる混合粉
    末を圧粉成形体とする第1工程、必要に応じて、該圧粉
    成形体を1×10-3Torr以上の真空中、700℃〜
    1000℃で熱処理する第2工程、次いで圧力4〜6G
    Pa,温度1400〜1600℃の超高圧高温でもって
    反応焼結し、請求項1に記載の焼結体とする第3工程か
    らなる工具用高靭性焼結体の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007169107A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Tungaloy Corp cBN基超高圧焼結体およびその製造方法
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JP2014214065A (ja) * 2013-04-26 2014-11-17 株式会社タンガロイ 立方晶窒化硼素焼結体および被覆立方晶窒化硼素焼結体
CN114144392A (zh) * 2019-07-18 2022-03-04 住友电气工业株式会社 立方晶氮化硼烧结体

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