JPH07171936A - 成形用シート及びその成形容器 - Google Patents
成形用シート及びその成形容器Info
- Publication number
- JPH07171936A JPH07171936A JP34330693A JP34330693A JPH07171936A JP H07171936 A JPH07171936 A JP H07171936A JP 34330693 A JP34330693 A JP 34330693A JP 34330693 A JP34330693 A JP 34330693A JP H07171936 A JPH07171936 A JP H07171936A
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- JP
- Japan
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- layer
- container
- homopolypropylene
- copolymer rubber
- sheet
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、透明性があり、低温時の衝撃強度
が高いプラスチック製の耐熱性多層シート及びその成形
容器を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の積層シート1は、ポリオレフィン層
11/接着剤層12/ガスバリヤー層13/接着剤層1
2/ポリオレフィン層11から構成され、前記ポリオレ
フィン層11はホモポリプロピレン、ポリプロピレンラ
ンダム共重合体及びオレフィン系共重合体ゴムの混合物
からなり、その混合割合が、ポリプロピレンランダム共
重合体が全体の10〜20重量%で、残りの90〜80
重量%がホモポリプロピレンとオレフィン系共重合体ゴ
ムであり、そしてホモポリプロピレンとオレフィン系共
重合体ゴムの混合割合が95対5重量%〜15対85重
量%の範囲である多層シートを構成した。
が高いプラスチック製の耐熱性多層シート及びその成形
容器を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の積層シート1は、ポリオレフィン層
11/接着剤層12/ガスバリヤー層13/接着剤層1
2/ポリオレフィン層11から構成され、前記ポリオレ
フィン層11はホモポリプロピレン、ポリプロピレンラ
ンダム共重合体及びオレフィン系共重合体ゴムの混合物
からなり、その混合割合が、ポリプロピレンランダム共
重合体が全体の10〜20重量%で、残りの90〜80
重量%がホモポリプロピレンとオレフィン系共重合体ゴ
ムであり、そしてホモポリプロピレンとオレフィン系共
重合体ゴムの混合割合が95対5重量%〜15対85重
量%の範囲である多層シートを構成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内容物として果実、ゼ
リー液等の食品を充填するプラスチック製多層容器で、
耐熱性と低温時の衝撃性を付与した容器に関する。
リー液等の食品を充填するプラスチック製多層容器で、
耐熱性と低温時の衝撃性を付与した容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、プラスチック製多層容器内に
果実、ゼリー液等を充填し、この多層容器をプラスチッ
ク製蓋材で密封したものが知られている。このうち、プ
ラスチック製多層容器はプラスチック製積層体を熱成形
して作製され、容器胴部と、この容器胴部の上端開口に
設けられたフランジ部を有する構成となっている。一
方、蓋材は多層容器のフランジ部にヒートシールされる
ようになっている。
果実、ゼリー液等を充填し、この多層容器をプラスチッ
ク製蓋材で密封したものが知られている。このうち、プ
ラスチック製多層容器はプラスチック製積層体を熱成形
して作製され、容器胴部と、この容器胴部の上端開口に
設けられたフランジ部を有する構成となっている。一
方、蓋材は多層容器のフランジ部にヒートシールされる
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、多層容
器はプラスチック製積層シートを熱成形して得られる
が、その層構成はポリプロピレン層/接着剤層/ガスバ
リヤー層/接着剤層/ポリプロピレン層となっている。
しかし、このような層構成を用いた多層容器において、
例えば、ポリプロピレン層としてホモポリプロピレンを
用いた場合は、多層容器の透明性は向上するが、ホモポ
リプロピレンは衝撃強度が低く、このため落下強度が弱
く、多層容器の物流特性が悪い。ポリプロピレン容器は
低温時の耐衝撃性が特に悪く、低温流通には大きな問題
となっていた。本発明はこのような点を考慮してなされ
たものであり、透明性があり、低温時の衝撃強度が高い
プラスチック製多層耐熱容器を提供することを目的とす
る。
器はプラスチック製積層シートを熱成形して得られる
が、その層構成はポリプロピレン層/接着剤層/ガスバ
リヤー層/接着剤層/ポリプロピレン層となっている。
しかし、このような層構成を用いた多層容器において、
例えば、ポリプロピレン層としてホモポリプロピレンを
用いた場合は、多層容器の透明性は向上するが、ホモポ
リプロピレンは衝撃強度が低く、このため落下強度が弱
く、多層容器の物流特性が悪い。ポリプロピレン容器は
低温時の耐衝撃性が特に悪く、低温流通には大きな問題
となっていた。本発明はこのような点を考慮してなされ
たものであり、透明性があり、低温時の衝撃強度が高い
プラスチック製多層耐熱容器を提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】ポリオレフィン層からな
る成形用シートにおいて、ポリオレフィン層がホモポリ
プロピレン、ポリプロピレンランダム共重合体及びオレ
フィン系共重合体ゴムの混合物からなり、その混合割合
が、ポリプロピレンランダム共重合体が全体の10〜2
0重量%で、残りの90〜80重量%がホモポリプロピ
レンとオレフィン系共重合体ゴムであり、そしてホモポ
リプロピレンとオレフィン系共重合体ゴムの混合割合が
95対5重量%〜15対85重量%の範囲である多層シ
ートを構成した。また、前記多層シートのポリオリフィ
ン層が最内層及び最外層を構成し、且つその中間層にガ
スバリヤー層を積層した構成の多層シートとした。更
に、前記多層シートを使用して多層成形容器を作製し、
耐熱性があり、透明性に優れ且つ低温時の衝撃性に優れ
た容器とした。
る成形用シートにおいて、ポリオレフィン層がホモポリ
プロピレン、ポリプロピレンランダム共重合体及びオレ
フィン系共重合体ゴムの混合物からなり、その混合割合
が、ポリプロピレンランダム共重合体が全体の10〜2
0重量%で、残りの90〜80重量%がホモポリプロピ
レンとオレフィン系共重合体ゴムであり、そしてホモポ
リプロピレンとオレフィン系共重合体ゴムの混合割合が
95対5重量%〜15対85重量%の範囲である多層シ
ートを構成した。また、前記多層シートのポリオリフィ
ン層が最内層及び最外層を構成し、且つその中間層にガ
スバリヤー層を積層した構成の多層シートとした。更
に、前記多層シートを使用して多層成形容器を作製し、
耐熱性があり、透明性に優れ且つ低温時の衝撃性に優れ
た容器とした。
【0005】
【作用】本発明によれば、ポリオレフィン層にホモポリ
プロピレン、ポリプロピレンランダム共重合体及びオレ
フィン系共重合体ゴムの混合物から構成されるポリマー
を使用して多層容器を成形するので、従来のポリプロピ
レンの欠点であった低温時の耐衝撃性を向上させること
ができる。
プロピレン、ポリプロピレンランダム共重合体及びオレ
フィン系共重合体ゴムの混合物から構成されるポリマー
を使用して多層容器を成形するので、従来のポリプロピ
レンの欠点であった低温時の耐衝撃性を向上させること
ができる。
【0006】
【実施例】以下、実施例に基づいて、図面を参照にしな
がら本発明を詳細に説明する。図1は本発明の多層シー
トの一例を示す層構成の断面図である。図2は本発明の
多層容器と蓋材からなる密封容器の一例を示す断面図で
ある。図2に示すように、プラスチック製多層容器2に
固形物の果実5とゼリー液6が充填され、その後に、蓋
材3によって密封され、密封容器4となっている。多層
容器2は容器胴部2aと、容器胴部2aの上端開口部に
設けられたフランジ部2bとからなっている。
がら本発明を詳細に説明する。図1は本発明の多層シー
トの一例を示す層構成の断面図である。図2は本発明の
多層容器と蓋材からなる密封容器の一例を示す断面図で
ある。図2に示すように、プラスチック製多層容器2に
固形物の果実5とゼリー液6が充填され、その後に、蓋
材3によって密封され、密封容器4となっている。多層
容器2は容器胴部2aと、容器胴部2aの上端開口部に
設けられたフランジ部2bとからなっている。
【0007】一方、蓋材3は多層容器2の上端開口部を
覆うものであり、多層容器2のフランジ部2bに重なり
合うヒートシール部3aでヒートシールされている。
覆うものであり、多層容器2のフランジ部2bに重なり
合うヒートシール部3aでヒートシールされている。
【0008】次に、多層容器を構成するシートの材質に
ついて説明する。多層容器2は図1に示すように、ポリ
オレフィン層(以下POとする)11/接着剤層(以下
ADとする)12/エチレン−ビニルアルコール共重合
体(以下EVOHとする)13/AD/POからなる多
層シート1を熱成形により作製される。
ついて説明する。多層容器2は図1に示すように、ポリ
オレフィン層(以下POとする)11/接着剤層(以下
ADとする)12/エチレン−ビニルアルコール共重合
体(以下EVOHとする)13/AD/POからなる多
層シート1を熱成形により作製される。
【0009】一方、蓋材3はシーラント層を有するプラ
スチック製積層材からなっており、このシーラント層に
より、多層容器2のフランジ部2bにヒートシールされ
るようになっている。蓋材は、ロール状蓋材では延伸ナ
イロン層(以下ONとする)/AD/ガスバリヤー層/
AD/シーラン層から構成され、内容物を充填した多層
容器にヒートシールし、その後蓋材を容器のフランジ形
状に沿うて打ち抜き密封容器とする。また、落とし蓋を
使用してヒートシールし、密封容器としてもよい。
スチック製積層材からなっており、このシーラント層に
より、多層容器2のフランジ部2bにヒートシールされ
るようになっている。蓋材は、ロール状蓋材では延伸ナ
イロン層(以下ONとする)/AD/ガスバリヤー層/
AD/シーラン層から構成され、内容物を充填した多層
容器にヒートシールし、その後蓋材を容器のフランジ形
状に沿うて打ち抜き密封容器とする。また、落とし蓋を
使用してヒートシールし、密封容器としてもよい。
【0010】密封容器2に使用される多層シート1につ
いて更に詳細な説明をする。多層シート1のポリオレフ
ィン層11はホモポリプロピレン、ポリプロピレンラン
ダム共重合体、オレフィン系共重合体ゴムからなってい
る。
いて更に詳細な説明をする。多層シート1のポリオレフ
ィン層11はホモポリプロピレン、ポリプロピレンラン
ダム共重合体、オレフィン系共重合体ゴムからなってい
る。
【0011】ここで、オレフィン系共重合体ゴムとは、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4
−メチル−1−ペンテン等のモノオレフィン内の2種又
は3種以上のモノオレフィン共重合体ゴム(代表的には
エチレンープロピレン共重合体ゴム)、並びに上記モノ
オレフィンの2種(エチレンとプロピレンが望ましい)
とジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シク
ロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノ
ルボルネン等の非共役ジオレフィン又はブタジエン、イ
ソプレン等の共役ジオレフィンとの共重合体ゴムが含ま
れる。これらの共重合体ゴムのうちではエチレンプロピ
レンゴム、エチレンブテンゴム、プロピレンブテンゴム
等が好ましい。上記の共重合体ゴムのムーニー粘度は、
ML1+8 (127℃)で5〜300、エチレン又はプロ
ピレン含有量は35〜85重量%のものが望ましい。オ
レフィン系共重合体ゴムは低温時の衝撃性を向上させる
ために添加する。
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4
−メチル−1−ペンテン等のモノオレフィン内の2種又
は3種以上のモノオレフィン共重合体ゴム(代表的には
エチレンープロピレン共重合体ゴム)、並びに上記モノ
オレフィンの2種(エチレンとプロピレンが望ましい)
とジシクロペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、シク
ロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノ
ルボルネン等の非共役ジオレフィン又はブタジエン、イ
ソプレン等の共役ジオレフィンとの共重合体ゴムが含ま
れる。これらの共重合体ゴムのうちではエチレンプロピ
レンゴム、エチレンブテンゴム、プロピレンブテンゴム
等が好ましい。上記の共重合体ゴムのムーニー粘度は、
ML1+8 (127℃)で5〜300、エチレン又はプロ
ピレン含有量は35〜85重量%のものが望ましい。オ
レフィン系共重合体ゴムは低温時の衝撃性を向上させる
ために添加する。
【0012】ポリプロピレンランダム共重合体はプロピ
レンとエチレンもしくは他のαオレフィン、例えば、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテン等の共重合体である。この
うちで、プロピレンーエチレンランダム共重合体が好ま
しい。これらの重合体はコモノマーが5%以下で、メル
トフローレート(MFR)は好ましくは0.3〜60g
/10分、より好ましくは5〜15g/10分のものが
よい。ポリプロピレンランダム共重合体は多層容器2の
積層材のメルトフローレート(MFR)を調整し、シー
ティングを円滑にし、又、剛性を適性化するために添加
される。また、成形性も向上される。
レンとエチレンもしくは他のαオレフィン、例えば、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、1−オクテン等の共重合体である。この
うちで、プロピレンーエチレンランダム共重合体が好ま
しい。これらの重合体はコモノマーが5%以下で、メル
トフローレート(MFR)は好ましくは0.3〜60g
/10分、より好ましくは5〜15g/10分のものが
よい。ポリプロピレンランダム共重合体は多層容器2の
積層材のメルトフローレート(MFR)を調整し、シー
ティングを円滑にし、又、剛性を適性化するために添加
される。また、成形性も向上される。
【0013】次に、本発明の具体例について説明する。
図1に示す構成の多層シートを使用して、80mmφ、
容積165ccの丸形容器を作製した。この多層容器に
内容物として果実とゼリー液を充填した後、蓋材をヒー
トシールして密封し、85℃で30分ボイル殺菌し、3
℃に24時間保存後に、下記の条件で落下試験を行っ
た。落下試験と同時に試験容器底部の透明性(ヘーズ
%)も測定した。 落下試験の条件 密封容器の重量は155gで、室内温度は3℃とし
た。 落下距離は50、80、120、150cmとし、
各落下距離における落下回数は2回とし、各試験区の試
験個数は16個とした。
図1に示す構成の多層シートを使用して、80mmφ、
容積165ccの丸形容器を作製した。この多層容器に
内容物として果実とゼリー液を充填した後、蓋材をヒー
トシールして密封し、85℃で30分ボイル殺菌し、3
℃に24時間保存後に、下記の条件で落下試験を行っ
た。落下試験と同時に試験容器底部の透明性(ヘーズ
%)も測定した。 落下試験の条件 密封容器の重量は155gで、室内温度は3℃とし
た。 落下距離は50、80、120、150cmとし、
各落下距離における落下回数は2回とし、各試験区の試
験個数は16個とした。
【0014】試験容器の材質構成は、ポリオレフィン層
/接着剤層/ガスバリヤー層/接着剤層/ポリオレフィ
ン層からなっているが、ポリオレフィン層として、ホモ
ポリプロピレン(以下ホモPPとする)、ランダムポリ
プロピレン(以下ランダムPPとする)、オレフィン系
共重合体ゴムの混合物を用いた。そして、その混合比は
下記のように種々変えた材質で多層シートを作り、これ
を成形して容器を作り、試験容器とした。また、ポリオ
レフィン層として、ホモPP単独、ブロックポリプロピ
レン(以下ブロックPPとする)単独、ホモPPと低密
度ポリエチレン(以下LDPEとする)の混合物を用い
た多層シートで多層容器を作り比較例とした。 実施例1:ホモPP80%、ランダムPP10%、
オレフィン系共重合体ゴム10% 実施例2:ホモPP85%、ランダムPP10%、
オレフィン系共重合体ゴム5% 実施例3:ホモPP75%、ランダムPP10%、
オレフィン系共重合体ゴム15% 比較例1:ホモPP100% 比較例2:ホモPP95%、LDPE5% 比較例3:ホモPP90%、LDPE10% 比較例4:ブロックPP100%
/接着剤層/ガスバリヤー層/接着剤層/ポリオレフィ
ン層からなっているが、ポリオレフィン層として、ホモ
ポリプロピレン(以下ホモPPとする)、ランダムポリ
プロピレン(以下ランダムPPとする)、オレフィン系
共重合体ゴムの混合物を用いた。そして、その混合比は
下記のように種々変えた材質で多層シートを作り、これ
を成形して容器を作り、試験容器とした。また、ポリオ
レフィン層として、ホモPP単独、ブロックポリプロピ
レン(以下ブロックPPとする)単独、ホモPPと低密
度ポリエチレン(以下LDPEとする)の混合物を用い
た多層シートで多層容器を作り比較例とした。 実施例1:ホモPP80%、ランダムPP10%、
オレフィン系共重合体ゴム10% 実施例2:ホモPP85%、ランダムPP10%、
オレフィン系共重合体ゴム5% 実施例3:ホモPP75%、ランダムPP10%、
オレフィン系共重合体ゴム15% 比較例1:ホモPP100% 比較例2:ホモPP95%、LDPE5% 比較例3:ホモPP90%、LDPE10% 比較例4:ブロックPP100%
【0015】試験結果を表1に示す。落下試験の表中の
数字は試験個数16個のうち各試験区での破損個数と破
損しない個数を示す。表1から分かるように、ホモP
P、ランダムPP、オレフィン系共重合体ゴムの混合品
は透明性及び衝撃強度のいずれについても優れているこ
とが分かる。オレフィン系共重合体ゴムが15%以上の
含有量になると、容器の衝撃強度が高過ぎて、抜き加工
ができなくなり問題が生じる。ブロックPPは低温時の
衝撃性は優れるが透明性が極端に悪くなり、透明容器と
しては使用できない。ランダムPPは20%以上の含有
量となると、容器の剛性が落ち、成形が不安定となり問
題である。また、ポリプロピレン層としてホモPPとL
DPEとの混合物を用いた場合、衝撃強度は向上するも
のの、多層容器に求められる透明性は低下する。他方、
ホモPP100%のものを用いた場合は、衝撃強度が低
下する。
数字は試験個数16個のうち各試験区での破損個数と破
損しない個数を示す。表1から分かるように、ホモP
P、ランダムPP、オレフィン系共重合体ゴムの混合品
は透明性及び衝撃強度のいずれについても優れているこ
とが分かる。オレフィン系共重合体ゴムが15%以上の
含有量になると、容器の衝撃強度が高過ぎて、抜き加工
ができなくなり問題が生じる。ブロックPPは低温時の
衝撃性は優れるが透明性が極端に悪くなり、透明容器と
しては使用できない。ランダムPPは20%以上の含有
量となると、容器の剛性が落ち、成形が不安定となり問
題である。また、ポリプロピレン層としてホモPPとL
DPEとの混合物を用いた場合、衝撃強度は向上するも
のの、多層容器に求められる透明性は低下する。他方、
ホモPP100%のものを用いた場合は、衝撃強度が低
下する。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
透明性及び低温時の衝撃強度のいずれも向上させること
ができる。そのため、透明性と低温時の衝撃強度のいず
れも要求される分野にもプラスチック製の耐熱性多層容
器を提供することができ、チルド流通、寒冷地及び冬場
での流通も可能となる。
透明性及び低温時の衝撃強度のいずれも向上させること
ができる。そのため、透明性と低温時の衝撃強度のいず
れも要求される分野にもプラスチック製の耐熱性多層容
器を提供することができ、チルド流通、寒冷地及び冬場
での流通も可能となる。
【図1】本発明による多層シートの一例を示す層構成の
断面図。
断面図。
【図2】多層容器と蓋材とからなる密封容器の一例を示
す断面図。
す断面図。
【符号の説明】 1 多層シート 2 多層容器 2a 容器胴部 2b 容器のフランジ部 3 蓋材 3a 蓋材のシール部 4 密封容器(内容物入り) 5 果実 6 ゼリー液 11 ポリオレフィン層 12 接着剤層 13 ガスバリヤー層(EVOH層)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08J 5/18 CES 9267−4F
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィン層からなる成形用シート
において、ポリオレフィン層がホモポリプロピレン、ポ
リプロピレンランダム共重合体及びオレフィン系共重合
体ゴムの混合物からなり、その混合割合が、ポリプロピ
レンランダム共重合体が全体の10〜20重量%で、残
りの90〜80重量%がホモポリプロピレンとオレフィ
ン系共重合体ゴムであり、そしてホモポリプロピレンと
オレフィン系共重合体ゴムの混合割合が95対5重量%
〜15対85重量%の範囲であることを特徴とする成形
用シート。 - 【請求項2】 請求項1に記載のポリオリフィン層が、
最内層及び最外層を構成し、且つその中間層にガスバリ
ヤー層を積層したことを特徴とする多層シート。 - 【請求項3】 請求項1及び請求項2に記載の多層シー
トを使用して成形したことを特徴とする成形容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34330693A JPH07171936A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 成形用シート及びその成形容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34330693A JPH07171936A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 成形用シート及びその成形容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07171936A true JPH07171936A (ja) | 1995-07-11 |
Family
ID=18360505
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34330693A Withdrawn JPH07171936A (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 成形用シート及びその成形容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07171936A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020050165A1 (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-12 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 耐熱性多層容器及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP34330693A patent/JPH07171936A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020050165A1 (ja) * | 2018-09-07 | 2020-03-12 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 耐熱性多層容器及びその製造方法 |
JPWO2020050165A1 (ja) * | 2018-09-07 | 2021-03-11 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 耐熱性多層容器及びその製造方法 |
CN112638781A (zh) * | 2018-09-07 | 2021-04-09 | 东洋制罐集团控股株式会社 | 耐热性多层容器及其生产方法 |
US11148402B2 (en) | 2018-09-07 | 2021-10-19 | Toyo Seikan Group Holdings, Ltd. | Heat-resistant multilayer container and method for producing the same |
CN112638781B (zh) * | 2018-09-07 | 2022-11-25 | 东洋制罐集团控股株式会社 | 耐热性多层容器及其生产方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |