JPH07169727A - 洗浄薬液、洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents
洗浄薬液、洗浄方法及び洗浄装置Info
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- JPH07169727A JPH07169727A JP31459993A JP31459993A JPH07169727A JP H07169727 A JPH07169727 A JP H07169727A JP 31459993 A JP31459993 A JP 31459993A JP 31459993 A JP31459993 A JP 31459993A JP H07169727 A JPH07169727 A JP H07169727A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 半導体基板表面に吸着したアルカリ金属を効
率良く除去することができ、素子特性の劣化を抑えて信
頼性を向上させることができるとともに、歩留りを向上
させることができる。 【構成】 純水中に、アルカリ金属の被洗浄部材に対す
る吸着効果よりも高い金属元素を添加してなる。
率良く除去することができ、素子特性の劣化を抑えて信
頼性を向上させることができるとともに、歩留りを向上
させることができる。 【構成】 純水中に、アルカリ金属の被洗浄部材に対す
る吸着効果よりも高い金属元素を添加してなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗浄薬液、洗浄方法及
び洗浄装置に係り、特に、半導体基板表面に吸着したア
ルカリ金属を効率良く除去して、素子特性の信頼性及び
歩留りを向上させることができる洗浄薬液、洗浄方法及
び洗浄装置に関する。近年、高集積化するIC等の製造
方法においては、素子特性の劣化を抑えるために金属汚
染を低減することが要求されている。この金属汚染の中
でもNa,Kに代表されるアルカリ金属である可動イオ
ンは、低温状態下においても素子内を移動して、その素
子特性を大きく劣化させるという欠点がある。このた
め、半導体装置の製造工程でのアルカリ金属による汚染
を極力低減することが強く要求されている。
び洗浄装置に係り、特に、半導体基板表面に吸着したア
ルカリ金属を効率良く除去して、素子特性の信頼性及び
歩留りを向上させることができる洗浄薬液、洗浄方法及
び洗浄装置に関する。近年、高集積化するIC等の製造
方法においては、素子特性の劣化を抑えるために金属汚
染を低減することが要求されている。この金属汚染の中
でもNa,Kに代表されるアルカリ金属である可動イオ
ンは、低温状態下においても素子内を移動して、その素
子特性を大きく劣化させるという欠点がある。このた
め、半導体装置の製造工程でのアルカリ金属による汚染
を極力低減することが強く要求されている。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体基板表面の洗浄方法では、
雰囲気等から半導体基板表面に吸着したNa,Kに代表
されるアルカリ金属は、イオン化し易い性質があるた
め、その表面にアルカリ金属が吸着した半導体基板を超
純水による流水で洗浄することにより、半導体基板表面
に吸着したアルカリ金属をイオン化し基板表面から離脱
させて半導体基板表面から除去していた。また、最近で
は、半導体基板の洗浄効果を高めるために、超純水を加
熱した温純水の使用が広まりつつある。
雰囲気等から半導体基板表面に吸着したNa,Kに代表
されるアルカリ金属は、イオン化し易い性質があるた
め、その表面にアルカリ金属が吸着した半導体基板を超
純水による流水で洗浄することにより、半導体基板表面
に吸着したアルカリ金属をイオン化し基板表面から離脱
させて半導体基板表面から除去していた。また、最近で
は、半導体基板の洗浄効果を高めるために、超純水を加
熱した温純水の使用が広まりつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
の半導体基板の洗浄方法では、半導体基板表面に吸着し
たアルカリ金属をイオン化して基板表面から離脱させる
ために純水洗浄を行っているが、純水洗浄では、半導体
基板表面に吸着したアルカリ金属を完全には除去するこ
とができないため、洗浄後の半導体基板表面を例えばフ
レームレス原子吸光法等で分析すると、微量のNa,K
等のアルカリ金属が検出される場合があり、このように
微量のアルカリ金属が基板表面に吸着した状態で素子を
形成すると、低温状態でも素子内を移動するアルカリ金
属である可動イオンにより、素子特性が劣化し易く、歩
留りが低下し易いという問題があった。上記の如く、純
水で基板表面を洗浄しても基板表面にアルカリ金属が付
着してしまうのは、基板表面のアルカリ金属が超純水中
でイオン化した後に再度付着したり、超純水中に含有す
る極微量のアルカリ金属が付着したりすることによるも
のと考えられるが、その詳細については未だ明確となっ
ていない。また、温純水洗浄を行った時は、洗浄効果が
上がる傾向はあるが、逆にアルカリ金属の半導体基板へ
の再付着も顕著になるため、上記問題が更に顕著になる
場合がある。
の半導体基板の洗浄方法では、半導体基板表面に吸着し
たアルカリ金属をイオン化して基板表面から離脱させる
ために純水洗浄を行っているが、純水洗浄では、半導体
基板表面に吸着したアルカリ金属を完全には除去するこ
とができないため、洗浄後の半導体基板表面を例えばフ
レームレス原子吸光法等で分析すると、微量のNa,K
等のアルカリ金属が検出される場合があり、このように
微量のアルカリ金属が基板表面に吸着した状態で素子を
形成すると、低温状態でも素子内を移動するアルカリ金
属である可動イオンにより、素子特性が劣化し易く、歩
留りが低下し易いという問題があった。上記の如く、純
水で基板表面を洗浄しても基板表面にアルカリ金属が付
着してしまうのは、基板表面のアルカリ金属が超純水中
でイオン化した後に再度付着したり、超純水中に含有す
る極微量のアルカリ金属が付着したりすることによるも
のと考えられるが、その詳細については未だ明確となっ
ていない。また、温純水洗浄を行った時は、洗浄効果が
上がる傾向はあるが、逆にアルカリ金属の半導体基板へ
の再付着も顕著になるため、上記問題が更に顕著になる
場合がある。
【0004】そこで、本発明は、半導体基板表面に吸着
したアルカリ金属を著しく除去することができ、素子特
性の劣化を抑えて信頼性を向上させることができるとと
もに、歩留りを向上させることができる洗浄薬液、洗浄
方法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
したアルカリ金属を著しく除去することができ、素子特
性の劣化を抑えて信頼性を向上させることができるとと
もに、歩留りを向上させることができる洗浄薬液、洗浄
方法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による洗浄薬液は
上記目的達成のため、純水中に、アルカリ金属の被洗浄
部材に対する吸着効果よりも高い金属元素を添加してな
ることを特徴とするものである。本発明に係る金属元素
は、Al,Mg,Ti,Ca,Ni,Zn,Mn及びC
rのうち少なくとも1種が好適であり、例えばこれらの
金属元素を用いて半導体基板を洗浄する際は、Na等の
アルカリ金属よりも半導体基板表面に優先的に吸着させ
ることができるので、半導体基板表面へのアルカリ金属
の吸着を防ぐことができ、素子特性の劣化を抑えること
ができる。なお、例えばAlやTiは、半導体装置や液
晶装置の配線電極等に適用することができ、また、例え
ばCrは、ガラスマスクの光遮蔽膜等に適用することが
できる。
上記目的達成のため、純水中に、アルカリ金属の被洗浄
部材に対する吸着効果よりも高い金属元素を添加してな
ることを特徴とするものである。本発明に係る金属元素
は、Al,Mg,Ti,Ca,Ni,Zn,Mn及びC
rのうち少なくとも1種が好適であり、例えばこれらの
金属元素を用いて半導体基板を洗浄する際は、Na等の
アルカリ金属よりも半導体基板表面に優先的に吸着させ
ることができるので、半導体基板表面へのアルカリ金属
の吸着を防ぐことができ、素子特性の劣化を抑えること
ができる。なお、例えばAlやTiは、半導体装置や液
晶装置の配線電極等に適用することができ、また、例え
ばCrは、ガラスマスクの光遮蔽膜等に適用することが
できる。
【0006】本発明においては、純水に添加する金属元
素の添加量は、50ppt以上1ppb以下が好適であ
り、この範囲内にあれば、金属元素の汚染を恐れること
なく金属元素の半導体基板等への吸着を促進させること
ができる。なお、金属元素量を50pptよりも小さく
すると、金属元素量が少な過ぎて金属元素の吸着効果が
低減して好ましくなく、また、金属元素量を1ppbよ
りも大きくすると、金属元素量が多過ぎて金属元素の汚
染の恐れがあり好ましくない。
素の添加量は、50ppt以上1ppb以下が好適であ
り、この範囲内にあれば、金属元素の汚染を恐れること
なく金属元素の半導体基板等への吸着を促進させること
ができる。なお、金属元素量を50pptよりも小さく
すると、金属元素量が少な過ぎて金属元素の吸着効果が
低減して好ましくなく、また、金属元素量を1ppbよ
りも大きくすると、金属元素量が多過ぎて金属元素の汚
染の恐れがあり好ましくない。
【0007】本発明による洗浄方法は上記目的達成のた
め、前記請求項1乃至3記載の洗浄薬液を用いて半導体
基板、液晶基板及びガラスマスク等の被洗浄部材を洗浄
することを特徴とするものである。本発明による洗浄方
法は上記目的達成のため、前記請求項1乃至3記載の洗
浄薬液を酸又はアルカリの無機薬品のリンス液として用
いることを特徴とするものである。
め、前記請求項1乃至3記載の洗浄薬液を用いて半導体
基板、液晶基板及びガラスマスク等の被洗浄部材を洗浄
することを特徴とするものである。本発明による洗浄方
法は上記目的達成のため、前記請求項1乃至3記載の洗
浄薬液を酸又はアルカリの無機薬品のリンス液として用
いることを特徴とするものである。
【0008】本発明においては、前記洗浄薬液を60℃
以上80℃以下に加熱して用いるのが好適であり、この
範囲内にあれば、薬液を消耗(蒸発)させることなく金
属元素の半導体基板等への吸着効果を促進させることが
できる。なお、液温を60℃より低温にすると、液温が
低温になり過ぎて金属元素の吸着効果が低減して好まし
くなく、また、液温を80℃より高温にすると、液温が
高温になり過ぎて薬液が蒸発し易くなり好ましくない。
以上80℃以下に加熱して用いるのが好適であり、この
範囲内にあれば、薬液を消耗(蒸発)させることなく金
属元素の半導体基板等への吸着効果を促進させることが
できる。なお、液温を60℃より低温にすると、液温が
低温になり過ぎて金属元素の吸着効果が低減して好まし
くなく、また、液温を80℃より高温にすると、液温が
高温になり過ぎて薬液が蒸発し易くなり好ましくない。
【0009】本発明においては、前記洗浄は、電極又は
光遮蔽膜形成工程の前に行うのが好適であり、この場
合、更に前記洗浄薬液は、電極又は光遮蔽膜材料を少な
くとも含有する金属を有するように構成するとより好ま
しい。例えばAlやTi等の金属元素を半導体基板に吸
着させた後、AlやTi等の電極を整合性良く、かつ効
率良く形成することができ、また、Cr等の金属元素を
吸着させた後、Cr等の光遮蔽膜を整合性良く、かつ効
率良く形成することができる。
光遮蔽膜形成工程の前に行うのが好適であり、この場
合、更に前記洗浄薬液は、電極又は光遮蔽膜材料を少な
くとも含有する金属を有するように構成するとより好ま
しい。例えばAlやTi等の金属元素を半導体基板に吸
着させた後、AlやTi等の電極を整合性良く、かつ効
率良く形成することができ、また、Cr等の金属元素を
吸着させた後、Cr等の光遮蔽膜を整合性良く、かつ効
率良く形成することができる。
【0010】本発明による洗浄装置は上記目的達成のた
め、前記請求項1乃至3記載の洗浄薬液を洗浄槽内に供
給する洗浄薬液供給手段と、該洗浄槽内に供給した該洗
浄薬液を該洗浄槽から排出する洗浄薬液排出手段とを有
することを特徴とするものである。本発明においては、
前記洗浄薬液供給手段は、純水を供給する純水供給手段
と、前記金属溶解液を供給する金属溶解液供給手段とか
らなるように構成するのが好ましく、この場合、純水量
と金属量を適宜調整することができ、例えば最初純水の
みで洗浄した後、溶解金属を一定量加えて洗浄すること
ができる。
め、前記請求項1乃至3記載の洗浄薬液を洗浄槽内に供
給する洗浄薬液供給手段と、該洗浄槽内に供給した該洗
浄薬液を該洗浄槽から排出する洗浄薬液排出手段とを有
することを特徴とするものである。本発明においては、
前記洗浄薬液供給手段は、純水を供給する純水供給手段
と、前記金属溶解液を供給する金属溶解液供給手段とか
らなるように構成するのが好ましく、この場合、純水量
と金属量を適宜調整することができ、例えば最初純水の
みで洗浄した後、溶解金属を一定量加えて洗浄すること
ができる。
【0011】本発明においては、前記洗浄槽内で被洗浄
部材を洗浄する前に、予め純水又は前記洗浄薬液で該被
洗浄部材を洗浄する洗浄手段を有するように構成するの
が好ましく、この場合、予め純水で洗浄したり、洗浄薬
液で洗浄したりすることでより洗浄効果を上げることが
できる。本発明においては、前記洗浄槽内で被洗浄部材
を洗浄した後、該被洗浄部材を乾燥する乾燥手段を有す
るように構成するのが好ましく、この場合、自然乾燥す
る場合よりも早く乾燥することができる。
部材を洗浄する前に、予め純水又は前記洗浄薬液で該被
洗浄部材を洗浄する洗浄手段を有するように構成するの
が好ましく、この場合、予め純水で洗浄したり、洗浄薬
液で洗浄したりすることでより洗浄効果を上げることが
できる。本発明においては、前記洗浄槽内で被洗浄部材
を洗浄した後、該被洗浄部材を乾燥する乾燥手段を有す
るように構成するのが好ましく、この場合、自然乾燥す
る場合よりも早く乾燥することができる。
【0012】
【作用】本発明者等は、鋭意検討した結果、純水中に半
導体基板を浸漬して、半導体基板表面に吸着したNa,
K等のアルカリ金属を除去して洗浄する際、前述した如
くアルカリ金属が再付着していることに着目し、超純水
中にアルカリ金属の半導体基板の吸着効果よりも高い金
属を添加してなる薬液を用いて半導体基板を洗浄したと
ころ、半導体基板表面にアルカリ金属とは別の吸着効果
の高い金属を吸着させて半導体基板表面を保護すること
ができるので、半導体基板表面からアルカリ金属がイオ
ン化して離脱した後再度吸着するのを防ぐことができ、
従来の金属を添加しないで単に純水で半導体基板表面を
洗浄する場合よりも半導体基板表面に吸着したアルカリ
金属を効率良く除去することができ、表面のアルカリ金
属吸着量が著しく低減した半導体基板を得ることができ
た。
導体基板を浸漬して、半導体基板表面に吸着したNa,
K等のアルカリ金属を除去して洗浄する際、前述した如
くアルカリ金属が再付着していることに着目し、超純水
中にアルカリ金属の半導体基板の吸着効果よりも高い金
属を添加してなる薬液を用いて半導体基板を洗浄したと
ころ、半導体基板表面にアルカリ金属とは別の吸着効果
の高い金属を吸着させて半導体基板表面を保護すること
ができるので、半導体基板表面からアルカリ金属がイオ
ン化して離脱した後再度吸着するのを防ぐことができ、
従来の金属を添加しないで単に純水で半導体基板表面を
洗浄する場合よりも半導体基板表面に吸着したアルカリ
金属を効率良く除去することができ、表面のアルカリ金
属吸着量が著しく低減した半導体基板を得ることができ
た。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (実施例1)まず、石英槽内に半導体基板洗浄用超純水
を入れ、この純水を80℃に加熱した後、NaOHをN
a濃度が13ppbになるように添加する。次いで、こ
のNaOH溶液中にSi基板を30分間浸漬した後、こ
のSi基板を20分間乾燥させる。次いで、この乾燥さ
せたSi基板に形成された自然酸化膜をHFで溶解し、
このSi基板上の自然酸化膜が溶解されたHF溶液を白
金皿上で蒸発乾固することにより得られる粉状物を、極
少量のHNO3 で更に溶解する。そして、このHNO3
溶液をフレームレス原子吸光法によって分析すること
で、Si基板に吸着する元素を定量する。この場合、S
i基板に吸着していたNaの吸着量は、図1に示す如
く、400〜460×1010個/cm2 であった。
する。 (実施例1)まず、石英槽内に半導体基板洗浄用超純水
を入れ、この純水を80℃に加熱した後、NaOHをN
a濃度が13ppbになるように添加する。次いで、こ
のNaOH溶液中にSi基板を30分間浸漬した後、こ
のSi基板を20分間乾燥させる。次いで、この乾燥さ
せたSi基板に形成された自然酸化膜をHFで溶解し、
このSi基板上の自然酸化膜が溶解されたHF溶液を白
金皿上で蒸発乾固することにより得られる粉状物を、極
少量のHNO3 で更に溶解する。そして、このHNO3
溶液をフレームレス原子吸光法によって分析すること
で、Si基板に吸着する元素を定量する。この場合、S
i基板に吸着していたNaの吸着量は、図1に示す如
く、400〜460×1010個/cm2 であった。
【0014】一方、石英槽内に半導体基板洗浄用超純水
を入れ、80℃に加熱した後、NaOHをNa濃度が2
6ppbとなるように添加し、更に各1ppbのCa,
Mg,Al,Fe,Cr,Cu,Mn,Zn及びNi硝
酸塩と、及び1ppbのTiを溶解した硫酸緩衝液と、
更に1ppbのMoを溶解したアンモニアとを添加す
る。次いで、この溶液中にSi基板を30分間浸漬した
後、このSi基板を20分間乾燥させる。そして、上記
と同様の手法でSi基板に吸着した元素を定量した結
果、Naの吸着量は64〜68×1010個/cm2 と添
加量が2倍であるのにも拘わらず、上記の如くNa以外
の他の金属を加えないでNaのみを添加した場合と比較
して、吸着量は一桁低下している。また、この時、Na
以外の金属の吸着量は、図1に示す如く、Caが120
〜130×1010個/cm2 であり、Mgが210〜2
20×1010個/cm2 であり、Alが2900〜34
00×1010個/cm2 であり、Feが4.0〜5.7
×1010個/cm2 であり、Crが69〜71×1010
個/cm2 であり、Cuが23〜24×1010個/cm
2 であり、Mnが100〜130×1010個/cm2 で
あり、Znが140〜160×1010個/cm2 であ
り、Niが120〜170×1010個/cm2 であり、
Tiが120〜180×1010個/cm2 であり、Mo
が1.6〜2.3×1010個/cm2 であった。
を入れ、80℃に加熱した後、NaOHをNa濃度が2
6ppbとなるように添加し、更に各1ppbのCa,
Mg,Al,Fe,Cr,Cu,Mn,Zn及びNi硝
酸塩と、及び1ppbのTiを溶解した硫酸緩衝液と、
更に1ppbのMoを溶解したアンモニアとを添加す
る。次いで、この溶液中にSi基板を30分間浸漬した
後、このSi基板を20分間乾燥させる。そして、上記
と同様の手法でSi基板に吸着した元素を定量した結
果、Naの吸着量は64〜68×1010個/cm2 と添
加量が2倍であるのにも拘わらず、上記の如くNa以外
の他の金属を加えないでNaのみを添加した場合と比較
して、吸着量は一桁低下している。また、この時、Na
以外の金属の吸着量は、図1に示す如く、Caが120
〜130×1010個/cm2 であり、Mgが210〜2
20×1010個/cm2 であり、Alが2900〜34
00×1010個/cm2 であり、Feが4.0〜5.7
×1010個/cm2 であり、Crが69〜71×1010
個/cm2 であり、Cuが23〜24×1010個/cm
2 であり、Mnが100〜130×1010個/cm2 で
あり、Znが140〜160×1010個/cm2 であ
り、Niが120〜170×1010個/cm2 であり、
Tiが120〜180×1010個/cm2 であり、Mo
が1.6〜2.3×1010個/cm2 であった。
【0015】この結果から、アルカリ金属とその他の金
属のNa,Mg,Al,Cr,Mn,Zn,Ni及びT
iとを共存させると、Naのみを添加した場合と比較し
てSi基板へのアルカリ金属の吸着量を低減させること
ができた。なお、Naよりも吸着量の多いCa,Mg,
Al,Cr,Mn,Zn,Ni,Tiは、Naよりも優
先的に吸着することでNaの吸着を防御しているものと
考えられるが、詳細なメカニズムについては明らかでは
ない。
属のNa,Mg,Al,Cr,Mn,Zn,Ni及びT
iとを共存させると、Naのみを添加した場合と比較し
てSi基板へのアルカリ金属の吸着量を低減させること
ができた。なお、Naよりも吸着量の多いCa,Mg,
Al,Cr,Mn,Zn,Ni,Tiは、Naよりも優
先的に吸着することでNaの吸着を防御しているものと
考えられるが、詳細なメカニズムについては明らかでは
ない。
【0016】(実施例2)本実施例では、例えばAl電
極形成工程の前処理として本発明に係る洗浄を行う場合
を想定して説明する。図2は本発明に係る実施例2の洗
浄装置の構成を示す図である。本実施例の洗浄装置1
は、例えばNH4 OH/H2 O2 /H2 O混液を入れる
薬液槽2と、リンス槽3と、乾燥槽4と、例えばAlを
溶解した硝酸を入れるタンク5とを設け、このタンク5
からポンプ6によってAlを溶解した硝酸をリンス槽3
へ供給・添加するとともに、純水供給手段(図示せず)
により純水供給ライン7を介してリンス槽3に供給する
ように構成する。この時、リンス槽3内に添加するNa
添加量は、超純水に対してのAl濃度が1ppb以下と
なるように制御する。
極形成工程の前処理として本発明に係る洗浄を行う場合
を想定して説明する。図2は本発明に係る実施例2の洗
浄装置の構成を示す図である。本実施例の洗浄装置1
は、例えばNH4 OH/H2 O2 /H2 O混液を入れる
薬液槽2と、リンス槽3と、乾燥槽4と、例えばAlを
溶解した硝酸を入れるタンク5とを設け、このタンク5
からポンプ6によってAlを溶解した硝酸をリンス槽3
へ供給・添加するとともに、純水供給手段(図示せず)
により純水供給ライン7を介してリンス槽3に供給する
ように構成する。この時、リンス槽3内に添加するNa
添加量は、超純水に対してのAl濃度が1ppb以下と
なるように制御する。
【0017】本実施例では、まず、Si基板8を薬液槽
2内に入れたNH4 OH/H2 O2/H2 O混液中に浸
漬した後、リンス槽3に移して、リンス槽3内に入れた
純水に対してAl濃度が1ppb以下になるように制御
されたリンス液中に浸漬する。ここでは、Si基板8に
アルカリ金属が吸着していた場合、それらがリンス槽3
内のリンス液中でイオン化してSi基板8から離脱する
と同時に、AlがSi基板4表面にアルカリ金属よりも
優先的に吸着する。次いで、このリンス液中でイオン化
したアルカリ金属及びリンス液(純水)に元々存在して
いたアルカリ金属は、Si基板4に吸着させることなく
オーバーフローさせて、リンス槽3から流して廃液す
る。そして、リンス槽3内のリンス液で浸漬して洗浄し
たSi基板8を乾燥槽4内に移して乾燥した後、Al電
極形成工程へと移し、電極形成(例えば蒸着法若しくは
スパッタ法)を行う。この場合は常温の超純水にAl溶
解液を添加したが、加熱された純水(温純水)に添加し
ても良い。本実施例では、純水の供給とAl溶解液の供
給とを別々に行うように構成したため、純水量とAl量
を適宜調整することができ、例えば最初純水のみで洗浄
した後、溶解Alを一定量加えることができる。また、
リンス層3で洗浄した後、Si基板8を乾燥する乾燥層
4を設けたため、自然乾燥する場合よりも早く乾燥する
ことができる。
2内に入れたNH4 OH/H2 O2/H2 O混液中に浸
漬した後、リンス槽3に移して、リンス槽3内に入れた
純水に対してAl濃度が1ppb以下になるように制御
されたリンス液中に浸漬する。ここでは、Si基板8に
アルカリ金属が吸着していた場合、それらがリンス槽3
内のリンス液中でイオン化してSi基板8から離脱する
と同時に、AlがSi基板4表面にアルカリ金属よりも
優先的に吸着する。次いで、このリンス液中でイオン化
したアルカリ金属及びリンス液(純水)に元々存在して
いたアルカリ金属は、Si基板4に吸着させることなく
オーバーフローさせて、リンス槽3から流して廃液す
る。そして、リンス槽3内のリンス液で浸漬して洗浄し
たSi基板8を乾燥槽4内に移して乾燥した後、Al電
極形成工程へと移し、電極形成(例えば蒸着法若しくは
スパッタ法)を行う。この場合は常温の超純水にAl溶
解液を添加したが、加熱された純水(温純水)に添加し
ても良い。本実施例では、純水の供給とAl溶解液の供
給とを別々に行うように構成したため、純水量とAl量
を適宜調整することができ、例えば最初純水のみで洗浄
した後、溶解Alを一定量加えることができる。また、
リンス層3で洗浄した後、Si基板8を乾燥する乾燥層
4を設けたため、自然乾燥する場合よりも早く乾燥する
ことができる。
【0018】なお、上記実施例1,2においては、純水
に添加する金属元素は、50ppt以上1ppb以下が
好適であり、この範囲内にあれば、金属元素の汚染を恐
れることなく金属元素の半導体基板等への吸着効果を良
好にすることができる。なお、金属元素量を50ppt
よりも小さくすると、金属元素量が少な過ぎて金属元素
の吸着効果が低減して好ましくなく、また、金属元素量
を1ppbよりも大きくすると、金属元素量が多過ぎて
金属元素の汚染の恐れがあり好ましくない。
に添加する金属元素は、50ppt以上1ppb以下が
好適であり、この範囲内にあれば、金属元素の汚染を恐
れることなく金属元素の半導体基板等への吸着効果を良
好にすることができる。なお、金属元素量を50ppt
よりも小さくすると、金属元素量が少な過ぎて金属元素
の吸着効果が低減して好ましくなく、また、金属元素量
を1ppbよりも大きくすると、金属元素量が多過ぎて
金属元素の汚染の恐れがあり好ましくない。
【0019】上記実施例2では、Si基板8を洗浄する
場合について説明したが、本発明はこれのみに限定され
るものではなく、液晶基板及びガラスマスク等を洗浄す
る場合であってもよい。上記実施例2は、洗浄薬液を酸
の無機薬品のリンス液として用いる場合について説明し
たが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、洗
浄薬液をアルカリの無機薬品のリンス液として用いる場
合であってもよい。
場合について説明したが、本発明はこれのみに限定され
るものではなく、液晶基板及びガラスマスク等を洗浄す
る場合であってもよい。上記実施例2は、洗浄薬液を酸
の無機薬品のリンス液として用いる場合について説明し
たが、本発明はこれのみに限定されるものではなく、洗
浄薬液をアルカリの無機薬品のリンス液として用いる場
合であってもよい。
【0020】上記実施例1,2においては、洗浄薬液を
60℃以上80℃以下に加熱して用いるのが好適であ
り、この範囲内にあれば、薬液を消耗(蒸発)させるこ
となく金属元素の半導体基板等への吸着効果を促進させ
ることができる。なお、液温を60℃より低温にする
と、液温が低温になり過ぎて金属元素の吸着効果が低減
して好ましくなく、また、液温を80℃より高温にする
と、液温が高温になり過ぎて薬液が蒸発し易くなり好ま
しくない。
60℃以上80℃以下に加熱して用いるのが好適であ
り、この範囲内にあれば、薬液を消耗(蒸発)させるこ
となく金属元素の半導体基板等への吸着効果を促進させ
ることができる。なお、液温を60℃より低温にする
と、液温が低温になり過ぎて金属元素の吸着効果が低減
して好ましくなく、また、液温を80℃より高温にする
と、液温が高温になり過ぎて薬液が蒸発し易くなり好ま
しくない。
【0021】上記実施例2は、洗浄を、電極形成工程の
前に行う場合を例示して説明したが、光遮蔽膜形成工程
の前に行うようにしてもよい。この場合、更に洗浄薬液
は、電極又は光遮蔽膜材料を少なくとも含有する金属を
有するように構成するとより好ましい。例えばAlやT
i等の金属元素を半導体基板に吸着させた後、AlやT
i等の電極を整合性良く、かつ効率良く形成することが
でき、また、Cr等の金属元素を吸着させた後、Cr等
の光遮蔽膜を整合性良く、かつ効率良く形成することが
できる。
前に行う場合を例示して説明したが、光遮蔽膜形成工程
の前に行うようにしてもよい。この場合、更に洗浄薬液
は、電極又は光遮蔽膜材料を少なくとも含有する金属を
有するように構成するとより好ましい。例えばAlやT
i等の金属元素を半導体基板に吸着させた後、AlやT
i等の電極を整合性良く、かつ効率良く形成することが
でき、また、Cr等の金属元素を吸着させた後、Cr等
の光遮蔽膜を整合性良く、かつ効率良く形成することが
できる。
【0022】実施例2では、予め薬液層2の洗浄薬液で
Si基板8を洗浄する場合について説明したが、本発明
はこれのみに限定されるものではなく、リンス層3で洗
浄する前に予め純水で洗浄するように構成してもよい。
Si基板8を洗浄する場合について説明したが、本発明
はこれのみに限定されるものではなく、リンス層3で洗
浄する前に予め純水で洗浄するように構成してもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、半導体基板表面に吸着
したアルカリ金属を効率良く除去することができ、素子
特性の劣化を抑えて信頼性を向上させることができると
ともに、歩留りを向上させることができるという効果が
ある。
したアルカリ金属を効率良く除去することができ、素子
特性の劣化を抑えて信頼性を向上させることができると
ともに、歩留りを向上させることができるという効果が
ある。
【図1】純水中へNaのみを添加した場合と純水中へN
a及び他の金属を添加した場合におけるSi表面への各
金属の吸着量を示す図である。
a及び他の金属を添加した場合におけるSi表面への各
金属の吸着量を示す図である。
【図2】本発明に係る実施例2の洗浄装置の構成を示す
図である。
図である。
1 洗浄装置 2 薬液槽 3 リンス槽 4 乾燥槽 5 タンク 6 ポンプ 7 純水供給ライン 8 Si基板
Claims (8)
- 【請求項1】純水中に、アルカリ金属の被洗浄部材に対
する吸着効果よりも高い金属元素を添加してなることを
特徴とする洗浄薬液。 - 【請求項2】前記金属元素は、Al,Mg,Ti,C
a,Ni,Zn,Mn及びCrのうち少なくとも1種で
あることを特徴とする請求項1記載の洗浄薬液。 - 【請求項3】前記金属元素の添加量は、50ppt以上
1ppb以下であることを特徴とする請求項1,2記載
の洗浄薬液。 - 【請求項4】前記請求項1乃至3記載の洗浄薬液を用い
て被洗浄部材を洗浄することを特徴とする洗浄方法。 - 【請求項5】前記請求項1乃至3記載の洗浄薬液を酸又
はアルカリの無機薬品のリンス液として用いることを特
徴とする洗浄方法。 - 【請求項6】前記洗浄薬液を60℃以上80℃以下に加
熱して用いることを特徴とする請求項4,5記載の洗浄
方法。 - 【請求項7】前記洗浄は、電極又は光遮蔽膜形成工程の
前に行うことを特徴とする請求項4乃至6記載の洗浄方
法。 - 【請求項8】前記洗浄薬液は、電極又は光遮蔽膜材料を
少なくとも含有する金属を有することを特徴とする請求
項7記載の洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31459993A JPH07169727A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 洗浄薬液、洗浄方法及び洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31459993A JPH07169727A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 洗浄薬液、洗浄方法及び洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07169727A true JPH07169727A (ja) | 1995-07-04 |
Family
ID=18055244
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31459993A Withdrawn JPH07169727A (ja) | 1993-12-15 | 1993-12-15 | 洗浄薬液、洗浄方法及び洗浄装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07169727A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5972236A (en) * | 1996-08-12 | 1999-10-26 | Denso Corporation | Etchant, etching method using the same, and related etching apparatus |
-
1993
- 1993-12-15 JP JP31459993A patent/JPH07169727A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5972236A (en) * | 1996-08-12 | 1999-10-26 | Denso Corporation | Etchant, etching method using the same, and related etching apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010306 |