JPH07169051A - 磁気ディスク製造治具付着膜除去法 - Google Patents

磁気ディスク製造治具付着膜除去法

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JPH07169051A
JPH07169051A JP30995993A JP30995993A JPH07169051A JP H07169051 A JPH07169051 A JP H07169051A JP 30995993 A JP30995993 A JP 30995993A JP 30995993 A JP30995993 A JP 30995993A JP H07169051 A JPH07169051 A JP H07169051A
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JP
Japan
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film
jig
magnetic disk
peeling
liter
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Application number
JP30995993A
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English (en)
Inventor
Norihiko Nakajima
典彦 中島
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気ディスク製造時スパッタ成膜工程で用いら
れるAl合金製治具に付着した膜を、治具自体を殆ど損
傷させることなく剥離除去する方法を提供する。 【構成】膜の付着した治具を、クロム酸イオンを0.0
05mol/リットル〜0.5mol/リットル添加し
た5容量%〜50容量%の硝酸希釈液中、または、ヘキ
サメチレンテトラミンを1g/リットル〜50g/リッ
トル添加した5容量%〜50容量%の硝酸希釈液中、に
浸漬することにより、付着膜を剥離除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、固定磁気ディスク装
置などに用いられる磁気ディスクの製造工程で、金属下
地膜,磁性膜,保護膜などをスパッタ成膜する際に基板
を支持するために用いられるアルミニウム合金製の治具
に付着するスパッタ膜を除去する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】固定磁気ディスク装置などに用いられる
磁気ディスクは、通常、非磁性の基板上に非磁性の金属
下地膜,強磁性合金薄膜からなる磁性膜,保護膜が順次
形成されて構成されており、さらに必要に応じて保護膜
上に液体潤滑層が形成されている。
【0003】非磁性基板としては、例えばアルミニウム
(Al)合金からなる板に無電解メッキによりNi−P
層を形成したもの,Al合金からなる板に陽極酸化皮膜
を形成したもの,ガラス板,セラミック板などが用いら
れる。この基板表面を研磨しテクスチャ処理により適当
な凹凸を形成した後、基板を約200℃に加熱しながら
Arガス雰囲気下で、例えばCrからなる非磁性金属下
地膜,Co−Cr合金からなる磁性膜,アモルファスカ
ーボンからなる保護膜を順次スパッタ法により成膜積層
し、その上にフロロカーボン系の液体潤滑剤からなる潤
滑層を塗布形成して磁気ディスクを製造する。
【0004】上述のような磁気ディスクの製造に際し
て、金属下地膜,磁性膜,保護膜などのスパッタ成膜工
程では、基板を支持するためにAl合金製の支持治具が
使用されるが、この治具上にも基板と同様にスパッタ膜
が形成される。そうして、治具をそのまま繰り返し使用
していると、やがて付着した膜が剥がれ落ち、微細な粒
子となって基板上に付着してスパッタ膜に欠陥を発生さ
せる原因となる。これを防ぐために、治具に付着した膜
を定期的に剥離除去することが必要である。
【0005】従来、この剥離除去方法としては、砥粒を
分散した水を治具に吹きつけることにより膜を剥離除去
する液体ホーニング法、または、薬品による化学的処理
により除去する方法が採られてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、液体ホーニ
ング法の場合には、繰り返し剥離除去作業を行うことに
より治具自体も磨耗,変形して基板を支持することがで
きなくなってしまうため治具の寿命が短いという問題が
あった。また、薬品による化学的な方法は、スパッタ材
料のCr,Co,Ni,Taなどに比べてAlのイオン
化傾向が大きいために治具の方が溶け易く、好適な薬品
の選定が困難であった。
【0007】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
のであって、治具に付着した膜を治具自体には殆ど損傷
を与えることなく除去できる方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、こ発明に
よれば、磁気ディスクの製造時のスパッタ成膜工程で用
いられるAl合金製の磁気ディスク製造治具に付着した
スパッタ膜を、前記治具をクロム酸イオンを0.005
mol/リットルないし0.5mol/リットル添加し
た5容量%ないし50容量%の硝酸希釈液中に浸漬する
ことにより剥離除去することにより解決される。
【0009】また、上記課題は、前記治具をヘキサメチ
レンテトラミンを1g/リットルないし50g/リット
ル添加した5容量%ないし50容量%の硝酸希釈液中に
浸漬することにより膜を剥離除去することによっても解
決される。
【0010】
【作用】前述のような組成の液中にスパッタ膜が付着し
たAl合金製治具を浸漬しておくと、硝酸の作用により
治具と付着膜との界面のAl合金素地表面が僅かに溶出
し、付着膜が浮き上がるようにして剥離される。剥離が
終了したAl合金素地表面には、硝酸の酸化作用により
Al酸化膜が形成されるのに加えて、添加されているク
ロム酸イオンまたはヘキサメチレンテトラミンの作用に
よってそれぞれ不動態膜または保護膜が形成され、それ
以上不要のAlの溶出が阻止される。上述の剥離法を採
ることにより、Alの溶出や機械的変形により治具が変
形,損傷を殆ど受けることなく付着膜を剥離除去でき、
治具の使用寿命を大幅に(半永久的に)延ばすことがで
きる。
【0011】液中のクロム酸イオンの濃度が0.005
mol/リットルないし0.5mol/リットルの範囲
外である場合,あるいはヘキサメチレンテトラミンの濃
度が1g/リットルないし50g/リットルの範囲外で
ある場合、どちらもAlの溶出量が増大してしまう問題
が生じ、また、硝酸濃度が5容量%ないし50容量%の
範囲外であると剥離能力(速度)が小さくなり、剥離除
去作業に時間がかかる不具合が生じるので、これらの濃
度を上記範囲内とすることが必要である。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。 実施例1 JIS 5056のAl合金からなる基板支持治具の、
新品と,一週間製造工程で使用して積層された付着膜の
剥離除去を必要とする状態になった治具とを用意し、そ
れぞれの治具から10mm×20mm×50mmのテス
トピースを切りだした。
【0013】まず、新品テストピースについて、その重
量A(g)を測定したところ26.553gであった。
続いて、剥離液として300mlのビーカーにクロム酸
イオンとして無水クロム酸(CrO3 )10g/リット
ル(0.01mol/リットル)を添加した10容量%
硝酸200mlを建浴し、前述の2種類のテストピース
を1個づつ浸漬し、常温下に静置した。膜付着テストピ
ースについて、4時間毎に膜剥離状況を観察したとこ
ろ、16時間目に膜が浮き上がるようにして完全に剥離
したことが確認された。また、新品テストピースについ
て、浸漬24時間後に取り出してその重量B(g)を測
定したところ、26.552gであった。この剥離液浸
漬前後の重量より治具の減量D(重量%/時間)
[〔(A−B)/(A×24)〕×100]として0.
16×10-3重量%/時間の値が得られ、治具からのA
lの溶出が極めて少なかったことが確認された。
【0014】実施例2 剥離液として、300mlのビーカーにヘキサメチレン
テトラミン5g/リットルを添加した10容量%硝酸2
00mlを建浴し、実施例1と同様に2種類のテストピ
ースを浸漬し常温下に静置した。実施例1と同様に、膜
付着テストピースについて膜剥離状況を観察したとこ
ろ、同じく16時間目に膜が完全に剥離したことが確認
された。また、新品テストピースについての剥離液浸漬
前の重量Aは26.724g、剥離液浸漬24時間後の
重量Bは26.552gであった。この剥離液浸漬前後
の重量より治具の減量D(重量%/時間)としては1.
247×10-3重量%/時間の値が得られ、治具からの
Alの溶出は少なかったことが判った。
【0015】比較例1 剥離液として、300mlのビーカーに何も添加しない
10容量%硝酸200mlを建浴し、実施例1と同様に
2種類のテストピースを浸漬し常温下に静置した。実施
例1と同様に、膜付着テストピースについて膜剥離状況
を観察したところ、12時間目に膜の剥離の完了が確認
された。一方、新品テストピースについての剥離液浸漬
前の重量Aは26.363g、剥離液浸漬24時間後の
重量Bは26.138gであり、剥離液浸漬前後の治具
の減量D(重量%/時間)としては35.56×10-3
重量%/時間の値が得られた。この値は実施例1の約2
20倍,実施例2の約29倍である。比較例の剥離液で
は付着膜の剥離は若干速くなるが、治具からのAl溶出
量が実施例の剥離液に比して非常に多く、実施例の剥離
液の実用上の効果は明らかである。
【0016】
【発明の効果】この発明によれば、磁気ディスクの製造
時のスパッタ成膜工程で用いられるAl合金製の磁気デ
ィスク製造治具に付着したスパッタ膜を、前記治具をク
ロム酸イオンを0.005mol/リットルないし0.
5mol/リットル添加した5容量%ないし50容量%
の硝酸希釈液中に浸漬することにより、または、ヘキサ
メチレンテトラミンを1g/リットルないし50g/リ
ットル添加した5容量%ないし50容量%の硝酸希釈液
中に浸漬することにより、剥離除去する。
【0017】このような方法によれば、治具を構成する
Alを殆ど溶出することなく、また、液体ホーニング法
による場合のように治具を機械的に磨耗,変形させるこ
となく、治具より付着膜を完全に剥離除去することがで
きるので、治具の寿命を大幅に延ばすことができる。ま
た、前述のように、剥離除去により治具を損傷すること
が殆どないので、剥離除去をを行う頻度を多くすること
ができ、治具をいつも清浄に保つことが可能となり、基
板上に成膜されるスパッタ膜の膜欠陥が減少し、磁気デ
ィスクの製造歩留りが良くなり、また、品質が向上す
る。
【0018】さらに、液体ホーニング法に比較すると、
この発明の方法は剥離液に浸漬して置くだけで付着膜の
剥離除去が完了するため、一度に大量に剥離除去処理が
可能で、かつ、剥離作業も簡便となる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスクの製造時のスパッタ成膜工程
    で用いられるアルミニウム合金製の磁気ディスク製造治
    具に付着したスパッタ膜を、前記治具をクロム酸イオン
    を0.005mol/リットルないし0.5mol/リ
    ットル添加した5容量%ないし50容量%の硝酸希釈液
    中に浸漬することにより剥離除去することを特徴とする
    磁気ディスク製造治具付着膜除去法。
  2. 【請求項2】磁気ディスクの製造時のスパッタ成膜工程
    で用いられるアルミニウム合金製の磁気ディスク製造治
    具に付着したスパッタ膜を、前記治具をヘキサメチレン
    テトラミンを1g/リットルないし50g/リットル添
    加した5容量%ないし50容量%の硝酸希釈液中に浸漬
    することにより剥離除去することを特徴とする磁気ディ
    スク製造治具付着膜除去法。
JP30995993A 1993-12-10 1993-12-10 磁気ディスク製造治具付着膜除去法 Pending JPH07169051A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107267989A (zh) * 2016-04-08 2017-10-20 贵州黎阳航空动力有限公司 一种用于去除高温合金表面铝硅渗层的化学溶液

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN107267989A (zh) * 2016-04-08 2017-10-20 贵州黎阳航空动力有限公司 一种用于去除高温合金表面铝硅渗层的化学溶液

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