JPH071684Y2 - 投光器の光源部とランプ俯抑部の取付け機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、投光器の光源部とランプ俯仰部を灯体内に収
納固定するための取付け機構に関するものである。

〔従来の技術〕 投光器の灯体内には、ランプ、反射鏡、ソケット等の光
源部と、この光源部を回転させて光線を上下方向に動か
すためのランプ俯仰部が収納固定されている。この光源
部やランプ俯仰部は従来、灯体の内壁やこの内壁に固定
された取付け具に取付けられている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

この取付け構造の場合、灯体内への光源部とランプ俯仰
部の組み込みは、光源部とランプ俯仰部の個々の部品を
灯体に挿入し、灯体の中で順番に取付けることによって
行われる。この場合、灯体内のスペースが非常に狭いた
め、取付け作業自体が困難で作業性が悪いという問題点
がある。また、修理の際には、故障した部品の手前に位
置する光源部とランプ俯仰部の部品を、狭い灯体スペー
スの中で分解して取り外さなければならない。例えば、
最も奥にある故障しやすいランプ俯仰部が故障した場合
には、灯体内部のすべての部品を分解して取り外さなけ
ればならない。

本考案は、上記欠点または問題点を除去するためになさ
れたものであり、その目的は灯体内への光源部とランプ
俯仰部の組み込みと分解取り外しを容易に行うことがで
きる、投光器の光源部とランプ俯仰部の取付け機構を提
供することである。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的は本考案に従い、ランプ、反射鏡、ソケット等
からなる光源部と、この光源部を上下方向に揺動させる
ためのランプ俯仰部とを、投光器の灯体内に取付ける機
構において、光源部とランプ俯仰部がほぼＵ字形の支持
板に取付けられ、この支持板が、灯体の内壁に設けられ
たガイドに沿って挿入され、かつ灯体の前面側の開口端
部に取外し可能に固定されていることによって達成され
る。なお、本考案における投光器は探照灯を含むものと
する。

〔作用〕

予め灯体の外で光源部とランプ俯仰部を取付けたほぼＵ
字形の支持板に、灯体内のガイドに沿って挿入し、この
支持板を灯体の前面側の開口端部に取外し可能に固定す
ることにより、光源部とランプ俯仰部の組み込みが行わ
れる。また、修理の際には、光源部とランプ俯仰部と支
持板を一体的に灯体から引き出して灯体の外で分解修理
を行う。

〔実施例〕

次に、図を参照して本考案の実施例を詳しく説明する。

第１図と第２図は、本考案による取付け機構を備えた投
光器の縦断面と水平断面を示している。ただし、ランプ
１、ソケット２、モータ３およびベース４が切断しない
で示してある。前記ベース４は図示していない投光器台
に固定され、上部には灯体５がほぼ垂直な軸の回りに回
転可能に支承されている。そのために、ベース４内に
は、モータ、回転軸等の図示していない回転駆動機構が
内蔵されている。

灯体５の中には、光源部Ａとランプ俯仰部Ｂが設けら
れ、灯体５の前面側は前面ガラス６によって閉鎖されて
いる。この前面ガラス６はリング状の前面ガラスパッキ
ン７の内周溝に嵌込まれている。前面ガラスパッキン７
は前面枠８と押えリング９の間に挟まれ、この前面枠８
と押えリング９と共に、ねじ10によって灯体５に締め付
け固定されている。このねじ10は前面枠８等の周囲に等
しい間隔（等角度）をおいて例えば３本設けられ、そし
て外側から前面枠８、前面ガラスパッキン７および押え
リング９を貫通して灯体５の前面にねじ込まれている。
更に、灯体５と前面枠８の間にはＯリング11が装着され
ている。

前記光源部Ａとランプ俯仰部Ｂは、ほぼＵ字形の支持板
12によって支持されている。この支持板12は灯体５の内
面に前面側から後側に向かって形成された溝状のガイド
13に滑動挿入され、前端部がねじ14によって押えリング
９に固定されている。支持板12については後で詳しく説
明する。

前記光源部Ａはランプ１、ソケット２、ソケットホルダ
ー15、反射鏡16、反射鏡カバー17、およびリング状の反
射鏡押え18を備えている。ランプ１はソケット２に挿入
保持され、ソケット２はソケットホルダー15内に固定さ
れている。反射鏡16は反射鏡カバー17の内周部（第1,2
図において右端部）と反射鏡押え18とによって挟まれて
保持されている。反射鏡カバー17は内周部がソケットホ
ルダー15のかしめ部15aによって保持され、外周部（第
1,2図において左端部）がねじ19によって反射鏡押え18
に固定されている。このねじ19は反射鏡押え18の周囲に
等しい間隔をおいて例えば３本設けられている。反射鏡
押え18には２本の水平な軸20がねじ込み固定され、この
軸は支持板12の穴21に回転可能に挿入されている。従っ
て、光源部Ａ全体が水平な軸20の回りに回転可能であ
る。

ソケットホルダー15の後端には突起22が形成され、この
突起にはピン23がねじ込み固定されている。

このピン23とモータ３およびレバー24は前記のランプ俯
仰部Ｂを構成する。減速歯車装置を内蔵するモータ３は
Ｌ字形の取付板25とねじ26を介して前記支持板12に固定
されている。モータ３の水平な出力軸27には、レバー24
がねじ28によって相対回転しないように固定されてい
る。このレバー24は前記ピン21を遊嵌する長穴29を備え
ている。モータ３を作動させると、モータ３の回転運動
は歯車装置によって減速されて、出力軸27を介してレバ
ー24に伝わる。それによって、レバー24は出力軸27を中
心に回転し、その長穴29に挿入されたピン23を連行す
る。ピン23は長穴29の中を移動しながら上下方向に移動
する。従って、光源部Ａは水平な軸20の回りに回転し、
投光器の光線を上下方向に動かす。レバー24が回転して
最大俯角位置または最大俯角位置に達すると、レバー24
は図示していないストッパーに当たり、それ以上回転し
ない。その際、モータ３はロックし、それ以上回転しな
い。なお、30はランプ１とモータ３に電気を供給する電
線である。

光源部Ａとランプ俯仰部Ｂは前述のように、灯体５の中
で支持板12によって支持されている。この支持板12は第
３図に示すように、ほぼＵ字形に形成され、前記ねじ14
を挿入するための穴31、ピン軸を回転可能に支承するた
めの穴21、およびねじ26を挿入するための穴32を備えて
いる。支持板12は、灯体５の内壁のガイド13に滑動挿入
され、前端部がねじ14によって押えリング９に固定され
る。灯体５の内壁に形成されたガイド13は第４図に示す
ように断面が溝状であり、灯体５の前面側から後側に向
かって形成さいる。なお、このガイドは第５図に示すよ
うに、２本の細長い突起13′であってもよい。

支持板12を備えた、上記構造の光源部Ａとランプ俯仰部
Ｂの取付け機構の場合には、予め灯体５の外で支持板12
に光源部Ａとランプ俯仰部Ｂを取付け、この支持板12の
前端部にねじ14によって押えリング９を固定する。次
に、支持板12が灯体５内面のガイド13,13′の、右端13a
（第２図参照）に当たるまで、支持板12をガイドに沿っ
て灯体５内に挿入し、そしてねじ10によって、押えリン
グ９、前面ガラスパッキン７、前面ガラス６および前面
枠８と共に、灯体５に固定する。従って、光源部Ａとラ
ンプ俯仰部Ｂの組み込みを非常に簡単に行うことができ
る。

また、修理の際には、光源部Ａとランプ俯仰部Ｂと支持
板12を一体的に灯体５から引き出して灯体５の外で故障
部品の分解修理を行う。従って、奥に位置する部品でも
簡単に修理することができる。

上記実施例では、支持板12を灯体５に間接的に（すなわ
ち、押えリング９を介して）固定したが、支持板12を灯
体５に直接固定してもよい。また、ランプ俯仰部Ｂは上
記実施例以外の構造でもよい。

〔考案の効果〕 以上説明したように、本考案による投光器の光源部とラ
ンプ俯仰部の取付け機構は、光源部とランプ俯仰部を取
付けたほぼＵ字形の支持板を、灯体内のガイドに沿って
挿入し、この支持板を灯体の前面側の開口端部に取外し
可能に固定するようにしたので、光源部とランプ俯仰部
を灯体の外で組立てて灯体内に挿入固定することがで
き、かつ灯体から一体的に引き出すことができる。従っ
て、光源部とランプ俯仰部の組み込みと修理が非常に容
易である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例による光源部とランプ俯仰部の
取付け機構を備えた投光器の部分縦断面図、第２図は同
投光器の水平断面図、第３図は支持板の斜視図、第４図
は灯体のガイドに挿入された支持板の断面図、第５図は
ガイドの変形例を示す図である。 １……ランプ、２……ソケット、５……灯体、12……支
持板、13,13′……ガイド、16……反射鏡、Ａ……光源
部、Ｂ……ランプ俯仰部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ランプ、反射鏡、ソケット等からなる光源
   部と、この光源部を上下方向に揺動させるためのランプ
   俯仰部とを、投光器の灯体内に取付ける機構において、 光源部とランプ俯仰部がほぼＵ字形の支持板に取付けら
   れ、 この支持板が、灯体の内壁に設けられたガイドに沿って
   挿入され、かつ灯体の前面側の開口端部に取外し可能に
   固定されていることを特徴とする投光器の光源部とラン
   プ俯仰部の取付け機構。