JPH0716730A - 軽金属に粉末焼結体を接合する方法及びその接合物 - Google Patents

軽金属に粉末焼結体を接合する方法及びその接合物

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JPH0716730A
JPH0716730A JP18543693A JP18543693A JPH0716730A JP H0716730 A JPH0716730 A JP H0716730A JP 18543693 A JP18543693 A JP 18543693A JP 18543693 A JP18543693 A JP 18543693A JP H0716730 A JPH0716730 A JP H0716730A
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Nobuyuki Suzuki
信幸 鈴木
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A M Tech KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は多孔質な粉末焼結体1の接合部に耐
熱性,耐衝撃性を持たせて剥離強度が向上可能となる。 【構成】 イ)粉末焼結体1の表面に、Zn,Zn−S
n,Zn−Sn−Pb,Zn−Al,Zn−Cdのいず
れか1つの結合材2で0.005〜1.0mmの被膜を形成させる
コ−ティング工程。ロ)コ−ティングされた粉末焼結体1
を金型内にセットする工程。ハ)金型内に、Al又はAl
合金,Mg又はMg合金のいずれか1つの軽金属3を鋳
込み、且つ加圧しながら溶湯が、接合材2の被膜を拡散
させながら接合する鋳造接合工程。以上の工程を経るこ
とにより、結合強度の大きなダイヤモンドチップの研削
・研磨工具,パンタグラフの摺板部材,モ−タ−ブラシ
部材,ブレ−キライニング部材,クラッチ部材等の接合
物を得る方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多孔質な粉末焼結体をA
l又はAl合金,Mg又はMg合金の軽金属成形体と接
合する方法及びその接合物に関し、特には、その接合物
としてダイヤモンドチップの研削・研磨工具,パンタグ
ラフの摺板部材,モ−タ−ブラシ部材,ブレ−キライニ
ング部材,OA機器等のクラッチ部材などに利用する。
【0002】
【従来の技術】一般に粉末焼結体を軽金属成形体に接合
させる場合、例えばダイヤモンドチップの粉末焼結体を
工具本体に接合する方法としては、ダイヤモンドチップ
と工具本体に、接着力が強力な有機接着剤を塗布させる
方法、ダイヤモンドチップの裏面に金属の突起を接合さ
せると共に工具本体に設けた穴に前記突起を挿入し、且
つ接着剤を塗布して固定させる方法、或いは図4に示す
ようにダイヤモンドチップ(1)が入る嵌合用穴(31)
を軽金属製や合成樹脂製の工具本体(3)に設けると共
に該嵌合用穴(31)に接合材である有機接着剤(2)を
塗布してダイヤモンドチップ(1)の一部を埋め込む方
法が用いられていた。また、パンタグラフの摺板部材,
モ−タ−ブラシ部材,ブレ−キライニング部材,クラッ
チ部材等に於いては、図5に示すように粉末焼結体の摺
板(1)等を取付けるための取付本体(3)等にネジ穴
(32)を設け、摺板(1)等に段付穴(11)を設けて、
取付ネジ(4)やボルトを前記段付穴(11)に挿入する
と共にネジ穴(32)に螺合させて接合する方法等が用い
られていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記嵌
合用穴(31)を設けて有機接着剤(2)を塗布したもの
は、有機接着剤(2)が熱に弱く、また前記嵌合用穴
(31)の深さが浅いと衝撃に弱いので、耐衝撃性を向上
させるために前記嵌合用穴(31)の深さを深くする場合
もあるが、軽金属製の工具本体(3)に於いては、嵌め
込まれたダイヤモンドチップの分は使用できず、高価な
ダイヤモンドチップ(1)が有効利用できなかった。
又、合成樹脂製の工具本体(3)に於いては、ダイヤモ
ンドチップ(1)を使い切るまで、水を流しながら使用
すると、合成樹脂が排水に混入し公害問題を発生させて
いた。一方、前記取付ネジ(4)やボルトを用いたもの
は、締付けられた取付ネジ(4)やボルトの頭部まで摺
板(1)等が擦り減ると新たなものに交換しなければな
らず、前記同様に摺板(1)等を最後まで使い切ること
ができない等の問題点があった。
【0004】尚、前記ダイヤモンドチップや摺板等の粉
末焼結体(1)をそのまま金型内にセットし、軽金属
(3)の溶湯を鋳込むと、粉末焼結体(1)は多孔質で
あるため、内部に空気が多く取込まれた状態と成り、軽
金属(3)は粉末焼結体(1)の境面に酸化被膜が形成
され易いため、密着力が殆どなくなる恐れがあった。
又、粉末焼結体(1)の成分に、Fe,C,Ni等が混
入されたものを用いて軽金属(3)の溶湯を鋳込むと、
接合界面に金属間化合物が生成され易く、非常に脆くな
る。従って、軽金属(3)の溶湯を単に鋳込むだけでは
粉末焼結体(1)の結合力が殆どないか(表4参照)、
或いは耐衝撃性が殆どない状態となり、実用化出来ない
のが現状であった。
【0005】本発明は粉末焼結体の接合部に耐熱性,耐
衝撃性を持たせて剥離強度が向上可能である軽金属に粉
末焼結体を接合する方法及びその接合物を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は少なくとも以下
の工程、つまりイ)粉末焼結体の表面に、Zn,Zn−S
n,Zn−Sn−Pb,Zn−Al,Zn−Cdのいず
れか1つで厚さ0.005〜1.0mmの被膜を形成させるコ−テ
ィング工程。ロ)コ−ティングされた粉末焼結体を金型内
にセットする工程。ハ)金型内に、Al又はAl合金,M
g又はMg合金のいずれか1つの溶湯を鋳込むと共に加
圧させながら前記溶湯が、前記接合材の被膜を拡散しな
がら接合する鋳造接合工程。以上の工程を経ることによ
り、結合強度の大きな接合物を得る方法である。特にダ
イヤモンドチップの粉末焼結体に軽金属と接合させて研
削・研磨工具を、導電性を有した粉末焼結体に軽金属と
接合させてパンタグラフの摺板部材を得ると共に、導電
性及び耐摩耗性を有した粉末焼結体に軽金属と接合させ
てモ−タ−ブラシ部材を得る。更に耐摩耗性を有した粉
末焼結体に軽金属と接合させてブレ−キライニング部
材,クラッチ部材等を得るのである。
【0007】
【作用】次に本発明の接合方法について説明する。先ず
ダイヤモンド系,セラミックス系,導電体系,耐摩耗性
を有するものの何れか1つの粉末焼結体(1)を、Z
n,Zn−Sn,Zn−Sn−Pb,Zn−Al,Zn
−Cdのいずれか1つの接合材(2)の溶融浴中に浸漬
するか、或いは粉末焼結体(1)を加熱させその上に前
記接合材(2)を溶融させながら均一に塗布することに
より、粉末焼結体(1)の表面に厚さ0.005〜1.0mmの被
膜を形成させるコ−ティング工程が終了するのである。
尚、前記粉末焼結体(1)に於いて、ダイヤモンド系と
しては市販のダイヤモンドチップを用い、セラミックス
系としてはボラゾン,CBN,SiC,Al23を用い
る。またパンタグラフの摺板に用いる導電体としては、
黒鉛,Fe,Ni,Cr,Cuなどから成るものを用
い、モ−タ−ブラシに用いる導電体として黒鉛,Cuな
どから成るものを用いる。更にモ−タ−ブラシに用いる
耐摩耗性のものとしては、黒鉛,SiCなどから成るも
のを用い、またブレ−キライニング,クラッチ等に用い
る耐摩耗性のものとしては無機質粒子や繊維材から成る
ものを用いる。又、前記接合材(2)に於いては、Zn
にSnやPb等を混入する役目としては融点を下げて接
合し易くするためである。次に表面がコ−ティングされ
た粉末焼結体(1)を金型内にセットする。この時、被
膜面を上方にさせておく。その後、金型内に、Al又は
Al合金,Mg又はMg合金のいずれか1つの軽金属
(3)の溶湯を鋳込むと共に加圧しながら接合するので
ある。上記方法で軽金属(3)の溶湯を鋳込むと、該溶
湯は接合材(2)である被膜と接触して拡散させながら
接合するため、接合強度の良好な接合物を得ることが可
能となる。尚、前記軽金属(3)の溶湯温度及び加圧力
は相手材によっても多少異なるが、溶湯温度は660℃
以上で、且つ加圧力は0.5Kg/cm2以上で接合すれば良
い。前記接合材(2)の被膜厚さが0.005mm以下になる
と、加圧力が大きくないと、新生面が現れにくくなり、
接合力が著しく低下する。一方、前記接合材(2)の被
膜厚さが1.0mm以上になると、拡散されない亜鉛層が残
り、接合強度不足となってしまう。
【0008】
【実施例1】図1,図2はダイヤモンドチップの粉末焼
結体を軽金属に接合させた研削・研磨工具を示す図であ
り、この工具の接合方法について説明する。予め粉末焼
結体である市販品のダイヤモンドチップ(1)を所要数
個と、市販のハンダである接合材(2)とを用意してお
き、ハンダ(2)は適宜広さのハンダツボで溶融させて
おく。先ず前記ダイヤモンドチップ(1)をハンダ
(2)の溶融浴中に浸漬して表面に厚さ0.005〜1.0mmの
被膜を形成させる。次に前記研削・研磨工具の工具本体
(3)を成形する金型内部の底面に、被膜面を上にして
所要数個のダイヤモンドチップ(1)を直接配置させて
セットする。尚、この時、金型は220℃に予め加熱し
ておく。その後、金型内に、AC4Cの軽金属(3)を
溶融した770℃の溶湯が注入されると共に加圧力50
Kg/cm2で高圧鋳造しながら接合するのである。この場
合、ダイヤモンドチップ(1)に被覆されたハンダ
(2)の薄膜と軽金属(3)の溶湯とが接触して拡散さ
れながら接合するため、接合強度の良好な接合物を得る
ことが可能となる。このため、従来のような嵌合用穴
(31)が不要となり(図2参照)、且つ該嵌合用穴(3
1)に接合材である有機接着剤(2)を塗布する必要も
無いと共に接合面が金属同志で接合されているため、前
記ダイヤモンドチップ(1)の接合部には耐熱性,耐衝
撃性が備わり、剥離強度が向上するのである。しかも、
高価なダイヤモンドチップ(1)はほぼ摺り減って無く
なるまで有効に使い切ることが出来る。又、従来のよう
な合成樹脂製の工具本体(3)を用いなくとも、ダイヤ
モンドチップ(1)を使い切ることができるので、排水
に合成樹脂が混入することがない。従って、公害問題の
発生の心配も無くなるのである。
【0009】
【実施例2】図3は本発明の接合方法によって、導電性
を有した粉末焼結体が軽金属に接合されて、パンタグラ
フの摺板部材を得たものであり、この接合方法について
説明する。予め、球状黒鉛5%,Cu,Feの成分から
成る導電性の粉末焼結体で所定形状に形成されたパンタ
グラフの摺板(1)と、市販のハンダである接合材
(2)とを用意しておき、ハンダ(2)は前記摺板
(1)が入る適宜広さのハンダツボで溶融させておく。
尚、前記摺板(1)に図中の補強用の突部(1c)を突出
させたものを用いると、接合強度がより向上する。先ず
前記摺板(1)の突部(1c)側をハンダ(2)の溶融浴
中に浸漬し、その摺板(1)の表面に厚さ0.005〜1.0mm
の被膜を形成させる。次に前記摺板(1)の取付本体
(3)を成形する金型内部の底面に、被膜面を上にして
摺板(1)を直接置いてセットする。尚、この時、金型
は220℃に予め加熱しておく。その後、金型内に、A
C4Cの軽金属(3)を溶融した770℃の溶湯は、注
入されると共に加圧力50Kg/cm2で高圧鋳造しながら接
合するのである。この場合、摺板(1)に被覆されたハ
ンダ(2)の薄膜と軽金属とが接触して上記同様に拡散
されながら接合するため、接合強度の良好な接合物を得
ることが可能となる。このため従来のような摺板(1)
の段付穴(11),取付本体(3)のネジ穴(32),取付
ネジ(4)が不要となる。従って、摺板(1)はほぼ摺
り減って無くなるまで使い切ることが可能となる。尚、
粉末焼結体(1)の形状や各所要に合った材料を用いて
モ−タ−ブラシ,ブレ−キライナ−,クラッチ等を形成
させ、所定の金型を用いて軽金属(3)で鋳込んで接合
させることにより、モ−タ−ブラシ部材,ブレ−キライ
ナ−部材,OA機器などに用いるクラッチ部材等に利用
でき、広い分野にわたる製品としての利用も可能であ
る。
【0010】次に粉末焼結体(1)が軽金属(3)と接
合された際、溶湯温度や加圧力に対する接合強度と耐熱
衝撃性について実験を行った。図6に示す形状、つまり
縱50mm×横70mm×厚さ2mmの本体(1a)端部に縱2
5mm×横5mm×厚さ2mmの接合部(1b)とから成る平板
な粉末焼結体(1)と、縱50mm×横70mm×厚さ10
mmの軽金属製平板(3)を形成させる。この際の粉末焼
結体(1)には球状黒鉛5%と鉄の成分から成る導電性
の材料を用い、軽金属(3)には6.5Si−0.5Mg−Al成分
のJIS AC4Cを使用した。又、前記粉末焼結体
(1)の接合部(1b)表面にハンダ被膜(2)が形成さ
れたもの及び形成しないものとを用意した。この軽金属
製平板(3)に、軽金属(3)の各種溶湯温度,加圧
力,ハンダ被膜(2)の有無等の条件が異なった状態で
接合して試験片を製作した。尚、図6(a)は試験片の
正面図を示し、図6(b)は試験片の裏面図を示す。次
に前記試験片を用いて軽金属(3)の接合強度に対する
溶湯温度との影響、加圧力の影響、ハンダ薄膜(2)の
有無の影響、及び耐熱衝撃試験を実験した。尚、金型は
予め250℃に加熱しておく。又、接合強度は剪断剥離
強度とする。
【0011】
【表1】 AC4C溶湯温度(℃) 710 740 770 接合強度(Kg) 580 2170 2300
【0012】表1は加圧力を500Kg/cm2とした場合に
於いて、軽金属(3)の接合強度に対する溶湯温度との
影響を示すものである。
【0013】
【表2】 AC4C溶湯温度(℃) 710 740 770 接合強度(Kg) 170 1070 2030
【0014】表2は加圧力を10Kg/cm2とした場合に於
いて、軽金属(3)の接合強度に対する溶湯温度との影
響を示すものである。前記表1及び表2から分かるよう
に溶湯温度の影響は、加圧力が小さい時よりも大きい時
の方が、溶湯温度の接合強度に対する影響は小さく安定
する。又、溶湯温度が高い時は、加圧力の影響は大差が
なくなることが分かる。
【0015】
【表3】加圧力(Kg/cm2) 0.1 0.5 3 10 50 100 500 1000 接合強度(Kg) 930 1880 1900 2030 2250 2400 2300 2280
【0016】表3は溶湯温度を770℃とした場合に於
いて、軽金属(3)の接合強度に対する加圧力の影響を
示すものである。この表3で分かるように加圧力は、大
きいほど良い傾向にあるが、20〜50Kg/cm2以上で
は、その接合強度に余り変化は見られない。尚、従来の
嵌合用穴(31)を設けると共に有機接着剤(2)を塗布
した接合物を、前記試験片とほぼ同一条件でその接合強
度を測定したところ、約750Kgであり、上記表の加
圧力0.1Kg/cm2以下である。従って、溶湯の加圧力は
0.5Kg/cm2以上で接合すれば、充分な接合強度を得る
ことが出来るのである。
【0017】
【表4】加圧力(Kg/cm2) 3 1000 接合強度(Kg) 0 820
【0018】表4は溶湯温度を770℃とした場合に於
いて、接合部(1b)の表面にハンダ被膜(2)が形成さ
れない粉末焼結体の平板(1)を用い、軽金属(3)と
の接合強度に対する加圧力の影響を示すものである。
尚、接合面に酸化膜が生成された時には接合強度が殆ど
得られず、接合面に金属間化合物が生成された時には約
800Kg前後の接合強度が得られるが、耐衝撃力は殆
ど得られずに極めて小さな値で剥離した。この表4で分
かるようにハンダ被膜(2)がないと、加圧力をいくら
高くしても粉末焼結体(1)と軽金属(3)の充分な結
合強度は得られない。従って、本発明に於いては被膜の
結合材(2)が必ず必要である。
【0019】
【表5】 資 料 770℃−500Kg/cm2 740℃−500Kg/cm2 770℃−0.5Kg/cm2 サイクル数 10000以上 2300 2800
【0020】表5は上記表示の溶湯温度及び加圧力によ
って接合された資料(試験片)の耐熱衝撃試験(熱疲労
テスト)の結果であり、この試験片を400℃迄加熱
し、その後、水中で急冷する工程を1サイクルとし、最
初に部分剥離が認められる迄の回数をチェックした。
尚、このチェックは100回毎に行った。この表から分
かるように溶湯温度770℃で、加圧力500Kg/cm2
接合された場合は、400℃迄の加熱と、水中での冷却
との繰返しに対しても充分に耐えられる極めて良好な結
果が得られた。
【0021】以上の表1から表5で分かるように、本発
明によって得られる粉末焼結体(1)の接合強度は、A
C4Cの軽金属(3)の加圧力が0.5Kg/cm2以上で加
圧させながら接合することにより、従来のものよりも大
きな接合強度が確保できると共に、詳細な実験内容は省
略するが、耐熱性が約4倍以上向上し、且つ耐衝撃性が
約3倍以上向上する接合物を得ることが出来た。尚、前
記加圧力は20〜50Kg/cm2の範囲が好ましい。又、軽
金属(3)がAC4C以外のAl又はAl合金,Mg又
はMg合金に対しても同様な実験をした結果、上記同様
な傾向を示した。
【0022】
【発明の効果】本発明はこのように構成させたことによ
り、下記に記載する効果を有する。
【0023】本発明品は多孔質な粉末焼結体(1)を
軽金属(3)にほぼ直接接合できるので、従来のような
有機接着剤(2)の塗布が不要となり、耐熱性や剥離強
度も向上するため接合強度が著しく向上する。また高価
な粉末焼結体(1)を最後まで殆ど全て使い切ることが
可能となる。
【0024】本発明の接合方法でダイヤモンドチップ
の研削・研磨工具を製作することにより、接合強度が強
力で且つ使用寿命が約3割増加する工具が出来上がるの
である。
【0025】又、本発明の接合方法でモ−タ−ブラシ
部材,パンタグラフの摺板部材,ブレ−キライニング部
材,クラッチ部材等を製作することにより、使用寿命が
約2倍以上に延長される。
【0026】本発明の接合方法に於いては粉末焼結体
(1)が軽金属(3)と一体成形されるので、生産性が
極めて良く、且つ安定した良好な品質を得ることが出来
る。
【0027】粉末焼結体(1)の形状や各所要に合っ
た材料を用いて種々の部品を形成させ、所定の金型を用
いて軽金属(3)で鋳込んで結合させることにより、広
範囲な分野にわたって利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法により製作された研削・研磨工具の
実施例を示す正面図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】本発明方法により製作されたパンタグラフの摺
板部材の断面図である。
【図4】従来の研削・研磨工具を示す断面図である。
【図5】従来のパンタグラフの摺板部材を示す断面図で
ある。
【図6】試験片の形状を示す説明図である。
【符号の説明】
1 粉末焼結体 2 接合材 3 軽金属
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B60L 5/20 7227−5H F16D 69/00 H01R 39/20 7354−5E H02K 13/00 Q 7346−5H

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも以下の工程を経たことを特徴
    とする軽金属に粉末焼結体を接合する方法。イ )粉末焼結体(1)の表面に、Zn,Zn−Sn,Zn
    −Sn−Pb,Zn−Al,Zn−Cdのいずれか1つ
    の接合材(2)で厚さ0.005〜1.0mmの被膜を形成させる
    コ−ティング工程。ロ )コ−ティングされた粉末焼結体(1)を金型内にセッ
    トする工程。ハ )金型内に、Al又はAl合金,Mg又はMg合金のい
    ずれか1つの軽金属(3)の溶湯を鋳込むと共に加圧さ
    せながら前記溶湯が、前記接合材(2)の被膜を拡散し
    ながら接合する鋳造接合工程。
  2. 【請求項2】 軽金属(3)が、Al又はAl合金,M
    g又はMg合金のいずれか1つであり、前記軽金属
    (3)と粉末焼結体(1)との間に、Zn,Zn−S
    n,Zn−Sn−Pb,Zn−Al,Zn−Cdのいず
    れか1つの接合材(2)で形成された厚さ0.005〜1.0mm
    の被膜を介在させたことを特徴とする軽金属に粉末焼結
    体を接合した接合物。
  3. 【請求項3】 粉末焼結体(1)がダイヤモンドチップ
    であり、接合物が研削・研磨工具である請求項2記載の
    軽金属に粉末焼結体を接合した接合物。
  4. 【請求項4】 粉末焼結体(1)が導電性を有したパン
    タグラフの摺板であり、接合物がパンタグラフの摺板部
    材である請求項2記載の軽金属に粉末焼結体を接合した
    接合物。
  5. 【請求項5】 粉末焼結体が導電性及び耐摩耗性を有し
    たモ−タ−ブラシであり、接合物がモ−タ−ブラシ部材
    である請求項2記載の軽金属に粉末焼結体を接合した接
    合物。
  6. 【請求項6】 粉末焼結体が耐摩耗性を有したブレ−キ
    ライニング,クラッチ等であり、接合物がブレ−キライ
    ニング部材,クラッチ部材等である請求項2記載の軽金
    属に粉末焼結体を接合した接合物。
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