JPH0716727U - ドリップ式コーヒー入れパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】一杯分ずつの挽きコーヒーを小分けして濾紙製
の挽きコーヒー収納袋の中にパッケージングしておき、
パッケージのままの状態で、極めて簡単な操作によりレ
ギュラーコーヒーを入れることができるようにする。 【構成】比較的広い口径の開口６を備えた濾紙材でなる
挽きコーヒー収納袋２と、挽きコーヒー収納袋２の開口
６を開口状態に支持する枠部材３と、挽きコーヒー収納
袋２の内部に定量の挽きコーヒー８を収納した状態で、
枠部材３により支持されている挽きコーヒー収納袋２の
開口６を閉塞するべく少なくとも部分的に熱溶融性膜を
有する開口閉塞手段４とからなり、開口閉塞手段４にお
ける熱溶融性膜越しに熱湯を注いで、熱溶融性膜を熱溶
融させて挽きコーヒー収納袋２内の挽きコーヒー８を挽
きコーヒー収納袋２越しにドリップし得るようになした
ドリップ式コーヒー入れパッケージである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、定量の、例えば一杯分の挽きコーヒーを濾紙製の挽きコーヒー収 納袋の中に小分けして収納しておくパッケージであり、パッケージのままの状態 で、内部の挽きコーヒーを挽きコーヒー収納袋越しにドリップ処理し得るように 構成したドリップ式コーヒー入れパッケージに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように、コーヒーはその実のもつカフェイン、油分が焙じられて生じる 芳香質などの特性を、十分生かし且つ維持した状態で需要者サイドに供されるべ きものである。一般的に、コーヒーは、収穫したコーヒー生豆(green coffer be ans)を焙煎処理し、しかる後これを磨砕して得られる挽きコーヒー（所謂本格的 なレギュラーコーヒー）と、インスタントコーヒーとに大別することができる。 インスタントコーヒーは、茶さじ１杯のインスタントコーヒー粉末に熱湯を注ぐ だけで飲用に供し得る点において、極めて一般的に、且つ大幅に普及してきてい る。

【０００３】 このインスタントコーヒーの場合は、例えば、一杯分のコーヒー粉末を所望の パッケージないしは飲用紙コップに小分けして収納パッケージングしておき、簡 易的に直ちに飲用に供し得るように取り扱うことができる。しかしながら、イン スタントコーヒーは、香り、味の点において、レギュラーコーヒーには及ばない 。一方、このレギュラーコーヒーの場合は、供される挽きコーヒーを、サイフォ ン式 (vacuum type)、パーコレーター式 (percolator) 或いはドリップ式 (drip ping type)等のコーヒー入れ用器具のいずれかを用いなければならず、それらの コーヒー入れ用器具を準備しておかなければならないという難点、並びに、コー ヒー入れ作業が煩雑であるという難点を有している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 そこで、この考案は、上記する従来のレギュラーコーヒーにみられる難点を解 消するべく、一杯分ずつの挽きコーヒーを小分けして収納パッケージングしてお き、簡単な操作でレギュラーコーヒーを入れることができるようにしたドリップ 式コーヒー入れパッケージを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記する目的を達成するにあたって、具体的には、比較的広い口 径の開口を備えた濾紙材でなる挽きコーヒー収納袋と、 前記挽きコーヒー収納袋の開口を開口状態に支持する枠部材と、 前記挽きコーヒー収納袋の内部に定量の挽きコーヒーを収納した状態で、前記 枠部材により支持されている挽きコーヒー収納袋の開口を閉塞するべく、少なく とも部分的に熱溶融性膜を有する開口閉塞手段とからなり、 前記開口閉塞手段における熱溶融性膜越しに熱湯を注いで、前記熱溶融性膜を 熱溶融させて前記挽きコーヒー収納袋内の挽きコーヒーを挽きコーヒー収納袋越 しにドリップし得るようになしたドリップ式コーヒー入れパッケージを構成する ものである。

【０００６】

【実施例の説明】

以下、この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージについて、図面に示 す具体的な実施例にもとづいて詳細に説明する。 まず、図１は、この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージの一つの具 体的な実施例を示すものであって、図１Ａは、これを概略的な斜視図で示すもの であり、図１Ｂは、図１Ａに示すドリップ式コーヒー入れパッケージについて、 これをそのＢ−Ｂ線に沿って断面にして示す概略的な断面図である。一方、図２ は、この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージの他の実施例、特に、開 口閉塞手段についての異なる例を概略的な斜視図で示すものである。

【０００７】 この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージ１は、基本的には、図１Ａ 及び図１Ｂに示すように、挽きコーヒー収納袋２と、枠部材３と、開口閉塞手段 ４とからなっている。前記挽きコーヒー収納袋２は、濾紙材によって形成されて おり、例えば、船底タイプの底５と、比較的広い口径の開口６とを備えている。 前記挽きコーヒー収納袋２は、例えば、ポリプロピレン不織布等が好ましく、そ の他、比較的熱に強く、コーヒー抽出液を濾過する不織布が変更なく適用される ものである。

【０００８】 一方、前記枠部材３は、適度の剛直性を有する一枚のシート材から型抜き加工 によって形成されるものである。前記枠部材３は、前記挽きコーヒー収納袋２の 開口６を開口状態に支持するためのものである。この枠部材３は、例えば、適度 の厚さのポリプロピレンシート材であり、その他、熱溶着可能な合成紙等によっ て供される。一例において、前記枠部材３は、外形寸法が約７０mm×約７０mm程 度の正方形形状をなし、一辺の寸法が約５５mm程度の正方形形状の窓孔７が抜か れたものからなっている。

【０００９】 この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージ１は、前記挽きコーヒー収 納袋２の内部に、適量の、例えば一杯分の挽きコーヒーの粉末８が収納される。 一例において、前記挽きコーヒー収納袋２の内部には、細挽きのコーヒーの粉末 が、約８グラム程度収容される。

【００１０】 この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージ１は、前記挽きコーヒー収 納袋２の内部に適量の挽きコーヒー粉末８を収納した状態において、開口閉塞手 段４により、開口側が閉塞される。前記開口閉塞手段４は、前記枠部材３により 支持されている挽きコーヒー収納袋２の開口６を閉塞するものであって、図１Ｂ に示されるように、例えば、枠部材３、挽きコーヒー収納袋２の開口縁辺、開口 閉塞手段４の三体を三層重ね合わせ状態で、熱溶着加工処理によって接合される ようになっている。

【００１１】 この考案において、前記開口閉塞手段４は、例えば、図１Ａに示すもののよう に、全体がゼラチン質の熱溶融性膜材によって形成されているものであってもよ い。一方また、前記開口閉塞手段４は、図２に示す別の実施例のように、熱溶着 性でなる適当な閉塞部材９によって構成し、この閉塞部材９の一部分に適当な大 きさの孔１０を設け、該孔１０をゼラチン質の熱溶融性膜材１１によって形成し たものであってもよい。

【００１２】 以上の構成になるこの考案のドリップ式コーヒー入れパッケージ１は、次のよ うにして使用される。まず、当該ドリップ式コーヒー入れパッケージ１は、適当 数まとめて梱包するような場合には、図１中、上下方向に押さえ、約１５mm程度 に圧縮した状態に維持でき、その圧縮状態で梱包される。この考案になるドリッ プ式コーヒー入れパッケージ１は、コーヒーの飲用に際しては、熱湯とコーヒー カップとを準備し、当該ドリップ式コーヒー入れパッケージ１をコーヒーカップ 上に保持した状態で、開口閉塞手段４の熱溶融性膜材の上から熱湯を注ぐ。前記 熱溶融性膜材は、前記熱湯により直ちに溶けて、熱湯が挽きコーヒー収納袋２の 内部に入り込み、前記挽きコーヒー収納袋２内の挽きコーヒー８を挽きコーヒー 収納袋２越しにドリップして、コーヒーカップに受け入れ、飲用に供するもので ある。

【００１３】

【考案の効果】

以上の構成になるこの考案のドリップ式コーヒー入れパッケージは、全ての構 成部材が、極めて安価に入手可能なものからなっている点、それぞれの構成部材 が、簡単な構造で成形加工が極めて容易である点等において、多量生産に適合し 、経済的に極めて有利に作用するものといえる。

【００１４】 さらに、この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージは、大量のパッケ ージを、小スペースにストックしておくことができるよう、当該パッケージを適 度に偏平化し得るように構成されている点、平面化したパッケージを、直ちに立 体化し得る点等の点において、嵩高にならず、取り扱い性に優れたものを供する 点で極めて有効に作用するものといえる。

【００１５】 さらにまた、この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージは、ゼラチン 質の熱溶融性膜材越しに、熱溶融性膜材を溶解して、挽きコーヒー収納袋内に熱 湯を注ぎ込むようにした点において、コーヒーの粉末が飛び出たり、飛び散った りしないという作用効果を奏する。

【００１６】 さらに、この考案になるドリップ式コーヒー入れパッケージは、ドリップ方式 を採用しているものの、コーヒーの粉末を入れ替える手間が省ける点、熱湯をワ ンタッチで入れられる点、カップの中でコーヒーの粉と熱湯とを充分に浸らすこ とができコーヒーを美味に入れることができる点等において有効に作用するもの といえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１Ａは、この考案になるドリップ式コーヒー
入れパッケージの一つの具体的な実施例を示す概略的な
斜視図であり、図１Ｂは、図１Ａに示すドリップ式コー
ヒー入れパッケージについて、これをそのＢ−Ｂ線に沿
って断面にして示す概略的な断面図である。

【図２】図２は、この考案になるドリップ式コーヒー入
れパッケージの他の実施例、特に、開口閉塞手段につい
ての異なる例を示す概略的な斜視図である。

【符号の説明】

１ ドリップ式コーヒー入れパッケージ ２ 挽きコーヒー収納袋 ３ 枠部材 ４ 開口閉塞手段 ５ 船底タイプの底 ６ 開口 ７ 窓孔 ８ 挽きコーヒー粉末 ９ 閉塞部材 １０ 孔 １１ 熱溶融性膜材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 比較的広い口径の開口を備えた濾紙材で
   なる挽きコーヒー収納袋と、 前記挽きコーヒー収納袋の開口を開口状態に支持する枠
   部材と、 前記挽きコーヒー収納袋の内部に定量の挽きコーヒーを
   収納した状態で、前記枠部材により支持されている挽き
   コーヒー収納袋の開口を閉塞するべく、少なくとも部分
   的に熱溶融性膜を有する開口閉塞手段とからなり、 前記開口閉塞手段における熱溶融性膜越しに熱湯を注い
   で、前記熱溶融性膜を熱溶融させて前記挽きコーヒー収
   納袋内の挽きコーヒーを挽きコーヒー収納袋越しにドリ
   ップし得るようになしたことを特徴とするドリップ式コ
   ーヒー入れパッケージ。