JPH07166568A - 鋼管杭の防食構造体 - Google Patents
鋼管杭の防食構造体Info
- Publication number
- JPH07166568A JPH07166568A JP31854993A JP31854993A JPH07166568A JP H07166568 A JPH07166568 A JP H07166568A JP 31854993 A JP31854993 A JP 31854993A JP 31854993 A JP31854993 A JP 31854993A JP H07166568 A JPH07166568 A JP H07166568A
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- Japan
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- steel pipe
- pipe pile
- titanium
- coated
- corrosion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 海洋構造物における鋼管杭の海水での飛沫・
干満帯等から防食する簡易で確実な鋼管杭の防食構造体
を提供することを目的とする。 【構成】 耐海水性絶縁材を、鋼管杭の表面に、或はチ
タンまたはチタン合金板の片面にコーティングし、鋼管
杭に、チタンまたはチタン合金板の鋼管杭の軸方向の両
端部を外側に折曲げて巻き付け、Ｃ形状に加工したチタ
ンまたはチタン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティ
ングした嵌合部材を前記折曲げ部に嵌合したことを特徴
とする鋼管杭の防食構造体。
干満帯等から防食する簡易で確実な鋼管杭の防食構造体
を提供することを目的とする。 【構成】 耐海水性絶縁材を、鋼管杭の表面に、或はチ
タンまたはチタン合金板の片面にコーティングし、鋼管
杭に、チタンまたはチタン合金板の鋼管杭の軸方向の両
端部を外側に折曲げて巻き付け、Ｃ形状に加工したチタ
ンまたはチタン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティ
ングした嵌合部材を前記折曲げ部に嵌合したことを特徴
とする鋼管杭の防食構造体。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼管杭の防食構造に関
し、特に海洋構造物における鋼管杭の海水での飛沫・干
満帯等を被覆した鋼管杭の防食構造体に係るものであ
る。
し、特に海洋構造物における鋼管杭の海水での飛沫・干
満帯等を被覆した鋼管杭の防食構造体に係るものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】海洋構造物の鋼管杭は、海水腐食を防止
するために塗装等の防食処理を行っているが、永年にわ
たる海水での飛沫・干満帯では、塗装等の表面防食処理
だけでは耐えられず腐食が進行する。
するために塗装等の防食処理を行っているが、永年にわ
たる海水での飛沫・干満帯では、塗装等の表面防食処理
だけでは耐えられず腐食が進行する。
【０００３】また、エポキシ樹脂、フッ素樹脂の樹脂コ
ーティング等を施して防食しているが、海水での飛沫・
干満帯では長期の防食は不可能で、また補修加工も不可
能のために樹脂の耐食性能により構造物の使用年数は定
められている。
ーティング等を施して防食しているが、海水での飛沫・
干満帯では長期の防食は不可能で、また補修加工も不可
能のために樹脂の耐食性能により構造物の使用年数は定
められている。
【０００４】一方非常に耐食性の優れたチタン板を用い
た防食施工方法が、例えば実開昭６２−４４９４８号公
報に開示されている。すなわち図５（ａ）に示すごとく
樹脂３コーティングを施した鋼管杭１にチタン製のＬ型
鋼７を溶接９により取り付け、図５（ｂ）に示すように
チタン板２両端部を、前記Ｌ型鋼７にチタン製ネジ８に
より締め付け、鋼管杭１表面を覆い防食する方法を提案
している。しかしながらチタン薄板端部とチタン製Ｌ型
鋼の溶接施工となっているために製造コストが高く、ま
た既設の鋼管杭のカバー取り付けには、ネジ構造のため
海中での施工となり、ダイバーによる取り付けが必要に
なる等取り付けコストも非常に高くなる等の欠点もあ
る。
た防食施工方法が、例えば実開昭６２−４４９４８号公
報に開示されている。すなわち図５（ａ）に示すごとく
樹脂３コーティングを施した鋼管杭１にチタン製のＬ型
鋼７を溶接９により取り付け、図５（ｂ）に示すように
チタン板２両端部を、前記Ｌ型鋼７にチタン製ネジ８に
より締め付け、鋼管杭１表面を覆い防食する方法を提案
している。しかしながらチタン薄板端部とチタン製Ｌ型
鋼の溶接施工となっているために製造コストが高く、ま
た既設の鋼管杭のカバー取り付けには、ネジ構造のため
海中での施工となり、ダイバーによる取り付けが必要に
なる等取り付けコストも非常に高くなる等の欠点もあ
る。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のチタ
ン板による鋼管杭の防食構造体を改善するものであっ
て、鋼管杭の海水での飛沫・干満帯に巻回するに際し、
簡易かつ確実な鋼管杭の防食構造体を提供することを目
的とする。
ン板による鋼管杭の防食構造体を改善するものであっ
て、鋼管杭の海水での飛沫・干満帯に巻回するに際し、
簡易かつ確実な鋼管杭の防食構造体を提供することを目
的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は以下の構成を要旨とする。すなわち（１）鋼
管杭の防食構造体において、表面に耐海水性絶縁材をコ
ーティングした鋼管杭にチタンまたはチタン合金板を鋼
管杭の軸方向の両端部を外側に折曲げて巻き付け、か
つ、この折曲げ部をＣ形状に加工したチタンまたはチタ
ン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティングした嵌合
部材に嵌合挿入したことを特徴とする鋼管杭の防食構造
体。および（２）鋼管杭の防食構造体において、鋼管杭
に、片面を耐海水性絶縁材をコーティングしたチタンま
たはチタン合金板を、そのコーティング面を内側にして
鋼管杭の軸方向の両端部を外側に折曲げて巻き付け、か
つ、この折曲げ部をＣ形状に加工したチタンまたはチタ
ン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティングした嵌合
部材に嵌合挿入したことを特徴とする鋼管杭の防食構造
体である。
に本発明は以下の構成を要旨とする。すなわち（１）鋼
管杭の防食構造体において、表面に耐海水性絶縁材をコ
ーティングした鋼管杭にチタンまたはチタン合金板を鋼
管杭の軸方向の両端部を外側に折曲げて巻き付け、か
つ、この折曲げ部をＣ形状に加工したチタンまたはチタ
ン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティングした嵌合
部材に嵌合挿入したことを特徴とする鋼管杭の防食構造
体。および（２）鋼管杭の防食構造体において、鋼管杭
に、片面を耐海水性絶縁材をコーティングしたチタンま
たはチタン合金板を、そのコーティング面を内側にして
鋼管杭の軸方向の両端部を外側に折曲げて巻き付け、か
つ、この折曲げ部をＣ形状に加工したチタンまたはチタ
ン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティングした嵌合
部材に嵌合挿入したことを特徴とする鋼管杭の防食構造
体である。
【０００７】
【作用】本発明の鋼管杭の防食構造体は、鋼管杭表面に
樹脂等の耐海水性絶縁材をコーティングしてあるので、
チタンまたはチタン合金板を巻き付けても両者が直接触
れることがなく、鋼とチタンの電位差によって生じるガ
ルバニック腐食（電蝕）が起こらない。
樹脂等の耐海水性絶縁材をコーティングしてあるので、
チタンまたはチタン合金板を巻き付けても両者が直接触
れることがなく、鋼とチタンの電位差によって生じるガ
ルバニック腐食（電蝕）が起こらない。
【０００８】また、チタンまたはチタン合金板を鋼管杭
の軸方向の両端部を外側に折曲げて鋼管杭に巻き付け、
断面がほぼＣ形の形状（以下単にＣ形状という。）に加
工したチタンまたはチタン合金板の嵌合部材に前記折曲
げ部が嵌合されるので既設の海洋構造物の鋼管杭の装着
施工も海上から簡易に実施できる。また、嵌合部材の内
面には樹脂が塗布してあるので、海水が進入することの
ない構造体が得られる。
の軸方向の両端部を外側に折曲げて鋼管杭に巻き付け、
断面がほぼＣ形の形状（以下単にＣ形状という。）に加
工したチタンまたはチタン合金板の嵌合部材に前記折曲
げ部が嵌合されるので既設の海洋構造物の鋼管杭の装着
施工も海上から簡易に実施できる。また、嵌合部材の内
面には樹脂が塗布してあるので、海水が進入することの
ない構造体が得られる。
【０００９】なお、鋼管杭表面にコーティングし、およ
びＣ形状に加工した嵌合部材の内面にコーティングする
耐海水性絶縁材はエポキシ樹脂、ポリマー樹脂、フッ素
樹脂、モルタル、粘着性ゴム材等を用いることができ
る。
びＣ形状に加工した嵌合部材の内面にコーティングする
耐海水性絶縁材はエポキシ樹脂、ポリマー樹脂、フッ素
樹脂、モルタル、粘着性ゴム材等を用いることができ
る。
【００１０】
【実施例】以下に本発明を図に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。図１は本発明の鋼管杭の防食構造体の例
を示す。既設のＪＩＳ５５２５の外径４００mmの鋼管杭
１の表面にポリマー樹脂３をコーティングし、この鋼管
杭１をチタン板２でカバーした状態を示している。すな
わちポリマー樹脂３をコーティングした鋼管杭１に、図
２に示すように板厚１．０mmのチタン板２の鋼管杭の軸
方向両端部を外側に折曲げ部４，４′が巻き付けてあ
る。次いで図３に示すＣ形状に加工した嵌合部材５を、
鋼管杭１に巻き付けたチタン板２の折曲げ部４，４′を
その上方から挿入し嵌合する構造となっている。なお、
嵌合部材５先端部は挿入が容易となるようテーパ６が付
してある。チタン板の折曲げ部４，４′を嵌合部材５に
挿入し嵌合した部分の拡大図を図４に示す。
細に説明する。図１は本発明の鋼管杭の防食構造体の例
を示す。既設のＪＩＳ５５２５の外径４００mmの鋼管杭
１の表面にポリマー樹脂３をコーティングし、この鋼管
杭１をチタン板２でカバーした状態を示している。すな
わちポリマー樹脂３をコーティングした鋼管杭１に、図
２に示すように板厚１．０mmのチタン板２の鋼管杭の軸
方向両端部を外側に折曲げ部４，４′が巻き付けてあ
る。次いで図３に示すＣ形状に加工した嵌合部材５を、
鋼管杭１に巻き付けたチタン板２の折曲げ部４，４′を
その上方から挿入し嵌合する構造となっている。なお、
嵌合部材５先端部は挿入が容易となるようテーパ６が付
してある。チタン板の折曲げ部４，４′を嵌合部材５に
挿入し嵌合した部分の拡大図を図４に示す。
【００１１】図４において、鋼管杭１に被覆されている
柔軟性のある樹脂３表面に、Ｃ形状に加工したチタン板
２を巻回し、内面に樹脂３′を塗布した嵌合部材５に、
前記折曲げ部を挿入・嵌合させるため完全密着構造とな
り、海水の進入を完全に遮断することができる。
柔軟性のある樹脂３表面に、Ｃ形状に加工したチタン板
２を巻回し、内面に樹脂３′を塗布した嵌合部材５に、
前記折曲げ部を挿入・嵌合させるため完全密着構造とな
り、海水の進入を完全に遮断することができる。
【００１２】また、前記鋼管杭１に被覆されていた樹脂
３表面が硬化して柔軟性がない場合には、Ｃ形状に加工
したチタン板２の内面に柔軟性のある樹脂を塗布し巻回
し、内面に樹脂を塗布した嵌合部材５に前記折曲げ部４
を嵌合するため完全密着構造となり、海水の進入を完全
に遮断することができる。なお、樹脂３の被覆は鋼管杭
１或はチタン板２の何れかであっても同様の効果が達成
される。
３表面が硬化して柔軟性がない場合には、Ｃ形状に加工
したチタン板２の内面に柔軟性のある樹脂を塗布し巻回
し、内面に樹脂を塗布した嵌合部材５に前記折曲げ部４
を嵌合するため完全密着構造となり、海水の進入を完全
に遮断することができる。なお、樹脂３の被覆は鋼管杭
１或はチタン板２の何れかであっても同様の効果が達成
される。
【００１３】このような構造体とすることにより、鋼管
杭またはチタン板（チタン合金板）にコーティングした
ポリマー樹脂等の耐海水性絶縁材が鋼管杭表面を保護被
覆し、かつ完全にシールされるために海水進入による鋼
管杭の腐食を防止できる。また、杭本体の鋼とチタンの
電位差により生ずる電流を絶縁し鋼管杭のガルバニック
腐食も防止できる。なお、鋼管杭１の巻き付けはチタン
合金も同様の効果を奏することは、言うまでもない。
杭またはチタン板（チタン合金板）にコーティングした
ポリマー樹脂等の耐海水性絶縁材が鋼管杭表面を保護被
覆し、かつ完全にシールされるために海水進入による鋼
管杭の腐食を防止できる。また、杭本体の鋼とチタンの
電位差により生ずる電流を絶縁し鋼管杭のガルバニック
腐食も防止できる。なお、鋼管杭１の巻き付けはチタン
合金も同様の効果を奏することは、言うまでもない。
【００１４】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、既設海
洋構造物である鋼管杭の海水での飛沫・干満帯の防食が
簡易に、かつ確実な構造体が得られるので、その工業的
な効果は極めて大きい。
洋構造物である鋼管杭の海水での飛沫・干満帯の防食が
簡易に、かつ確実な構造体が得られるので、その工業的
な効果は極めて大きい。
【図１】本発明法の鋼管杭の防食構造体の例を示す斜視
図。
図。
【図２】本発明に使用される鋼管杭に巻き付けるチタン
板の例を示す斜視図。
板の例を示す斜視図。
【図３】本発明に使用される嵌合部材の例を示す斜視
図。
図。
【図４】図１のＡ−Ａ′の断面図。
【図５】（ａ），（ｂ）は従来の防食構造体の例を示す
斜視図。
斜視図。
１ 鋼管杭 ２ チタン板 ３，３′ 耐海水性絶縁材（樹脂コーティング） ４，４′ チタン板折曲げ部 ５ 嵌合部材 ６ テーパ ７ チタン製Ｌ型鋼 ８ チタン製ネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 和夫 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 高橋 康雄 東京都千代田区大手町２−６−３ 新日本 製鐵株式会社内
Claims (2)
- 【請求項１】 鋼管杭の防食構造体において、表面に耐
海水性絶縁材をコーティングした鋼管杭にチタンまたは
チタン合金板を鋼管杭の軸方向の両端部を外側に折曲げ
て巻き付け、かつ、この折曲げ部をＣ形状に加工したチ
タンまたはチタン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーテ
ィングした嵌合部材に嵌合挿入したことを特徴とする鋼
管杭の防食構造体。 - 【請求項２】 鋼管杭の防食構造体において、鋼管杭
に、片面を耐海水性絶縁材をコーティングしたチタンま
たはチタン合金板を、そのコーティング面を内側にして
鋼管杭の軸方向の両端部を外側に折曲げて巻き付け、か
つ、この折曲げ部をＣ形状に加工したチタンまたはチタ
ン合金板内面に耐海水性絶縁材をコーティングした嵌合
部材に嵌合挿入したことを特徴とする鋼管杭の防食構造
体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31854993A JP2960637B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 鋼管杭の防食構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31854993A JP2960637B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 鋼管杭の防食構造体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07166568A true JPH07166568A (ja) | 1995-06-27 |
| JP2960637B2 JP2960637B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=18100375
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31854993A Expired - Fee Related JP2960637B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 鋼管杭の防食構造体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2960637B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003138591A (ja) * | 2001-11-07 | 2003-05-14 | Nakabohtec Corrosion Protecting Co Ltd | 鋼管杭の被覆防食方法 |
| NL2004056C2 (nl) * | 2010-01-05 | 2011-07-06 | Grondgrip | Geisoleerde funderingspaal, en inrichting en werkwijze daarvoor. |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP31854993A patent/JP2960637B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003138591A (ja) * | 2001-11-07 | 2003-05-14 | Nakabohtec Corrosion Protecting Co Ltd | 鋼管杭の被覆防食方法 |
| NL2004056C2 (nl) * | 2010-01-05 | 2011-07-06 | Grondgrip | Geisoleerde funderingspaal, en inrichting en werkwijze daarvoor. |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2960637B2 (ja) | 1999-10-12 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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