JPH07166304A - 永久磁石用合金 - Google Patents

永久磁石用合金

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JPH07166304A
JPH07166304A JP6088382A JP8838294A JPH07166304A JP H07166304 A JPH07166304 A JP H07166304A JP 6088382 A JP6088382 A JP 6088382A JP 8838294 A JP8838294 A JP 8838294A JP H07166304 A JPH07166304 A JP H07166304A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高性能且つ低コストな希土類元素−Fe−ボ
ロン系永久磁石を得るための永久磁石用合金を提供す
る。 【構成】 希土類元素(Yを含む)とボロンと残部遷移
金属を主成分とする合金であり、該合金のマクロ組織が
柱状晶であることを特徴とする永久磁石用合金。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類元素と遷移金属
とボロンを主成分とする永久磁石及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】永久磁石は、一般家庭の各種電気製品か
ら大型コンピューターの周辺端末機器まで幅広い分野で
使用されている重要な電気、電子材料の一つである。
【0003】最近の電気製品の小型化、高効率化の要求
にともない、永久磁石も益々高性能化が求められてい
る。現在使用されている永久磁石のうち代表的なものは
アルニコ・ハードフェライト及び希土類−遷移金属系磁
石である。特に希土類一選移金属系磁石であるR−Co
系永久磁石やR−Fe−B系永久磁石は、高い磁気性能
が得られるので従来から多くの研究開発が成されてい
る。
【0004】従来、これらR−Fe−B系永久磁石の製
造方法に関しては以下の文献に示すような方法がある。
【0005】(1)粉末冶金法に基づく焼結による方
法。
【0006】(文献1,文献2) (2)アモルファス合金を製造するに用いる急冷薄帯製
造装置で、厚さ30μm程度の急冷薄片を作り、その薄
片を樹脂結合法で磁石にするメルトスピニング法による
急冷薄片を用いた樹脂結合方法。(文献3,文献4) (3)上述の(2)の方法で使用した急冷簿片を2段階
のホットプレス法で機械的配向処理を行う方法。(文献
4,文献5) ここで、 文献1:特開昭59-46008号公報; 文献2:M.Sagawa, S.Fuiimura, N.Togawa,H.Yamamoto,
and Y.Matsuura; J.Appl, Phys, Vol,55(6) 15 March 1
984, p2083, 文献3:特開昭59-211549号公報; 文献4:R.W.Lee; Appl, Phys, Lett. Vol,46(8),15 Ap
ril 1985 ,p790 ; 文献5:持開昭60-100402号公報 次に上記の従来方法について説明する。
【0007】先ず(1)の焼結では、溶解・銭造により
合金インゴットを作製し、粉砕して適当な粒度(数μ
m)の磁石粉を得る。磁石粉は成形助剤のバインダーと
混線され、磁場中でプレス成形されて成形体が出来上が
る。成形体はアルゴン中で11OO℃前後の温度で1時
間焼結され、その後室温まで急冷される。焼結後、60
0℃前後の温度で熱処理することにより保磁力を向上さ
せる。
【0008】(2)のメルトスピニング法による急冷薄
片を用いた樹脂結合方法では、先ず急冷薄帯製造装置の
最適な回転数でR−Fe−B合金の急冷薄帯を作る。得
られた厚さ30μmのりボン状薄帯は、直径が100O
A以下の結晶の集合体であり、脆くて割れ易く、結晶粒
は等方的に分布しているので、磁気的にも等方性であ
る。この薄帯を道当な粒度に粉砕して、樹脂と混練して
プレス成形する。
【0009】(3)の製造方法は、(2)におけるリボ
ン状急冷時帯あるいは薄片を、真空中あるいは不活性雰
囲気中で二段階ホットプレス法と呼ばれる方法で緻密で
異方性を有するR−Fe−B磁石を得るものである。
【0010】このプレス過程では一軸性の圧力が加えら
れ、磁化容易軸がプレス方向と平行に配向して、合金は
異方性化する。
【0011】尚、最初のメルトスピニング法で作られる
リボン状簿帯の結晶粒は、それが最大の保磁力を示す時
の粒径よりも小さめにしておき、後のホットプレス中に
結晶位の粗大化が生じて最適の粒径になるようにしてお
く。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】叙上の従来技術で一応
希土類元素と鉄とボロンを主成分とする永久磁石は製造
出来るが、これらの製造方法には次の如き欠点を有して
いる。
【0013】(1)の焼結法は、合金を粉末にするのが
必須であるが、R−Fe−B系合金は大変酸素に対して
活性であるので、粉末化すると余計酸化が激しくなり、
焼結体中の酸素濃度はどうしても高くなってしまう。又
粉末を成形するときに、例えばステアリン酸亜鉛のよう
な成形助剤を使用しなければならず、これは暁結工程で
前もって取り除かれるのであるが、成形助剤中の数割
は、磁石体の中に炭素の形で残ってしまう。この炭素は
著しくR−Fe−B合金の磁気性能を低下させ好ましく
ない。
【0014】成形助剤を加えてプレス成形した後の成形
体はグリーン体と言われ、これは大変脆く、ハンドリン
グが難しい。従って焼結炉にきれいに並べて入れるのに
は、相当の手間が掛かることも大きな欠点である。これ
らの欠点があるので、一般的に言ってR−Fe−B系の
永久磁石の製造には、高価な設備が必要になるばかりで
なく、生産効率が悪く、結局磁石の製造コストが高くな
ってしまう。従って、比較的原料費の安いR−Fe−B
系磁石の長所を活かすことが出来る方法とは言い難い。
【0015】次に(2)並びに(3)の方法は、真空メ
ルトスピニング装置を使用するがこの装置は現在では、
大変生産性が悪くしかも高価である。
【0016】(2)の樹脂結合による方法は、原理的に
等方性であるので低エネルギー積であり、ヒステリシス
ループの角形性もよくないので温度特性に対しても、使
用する面においても不利である。
【0017】(3)の方法は、ホットプレスを二段階に
使うというユニークな方法であるが、実際に量産を考え
ると大変非効率になることは否めないであろう。
【0018】更にこの方法では、高温例えば800℃以
上では結晶粒の粗大化が著しく、それによって保磁力i
Hcが極端に低下し、実用的な永久磁石にはならない。
【0019】本発明は、以上の従来技術の欠点を解決す
るものであり、その目的とするところは高性能且つ低コ
ストな希土類−鉄系永久磁石及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の永久磁石は、希
土額元素(但しYを含む)と遷移金属とボロンを主成分
とする磁石において、該磁石のマクロ組織が柱状晶であ
り、異方性化したことを特徴とする永久磁石である。
【0021】しかして、その永久磁石の製造方法の第1
は、希土類元素(但しYを含む)と遷移金属とポロンを
主成分とする磁石の製造方法において、溶解・鋳造し
て、該磁石のマクロ組織を柱状晶とし、次いで250℃
以上の温度で熱処理し後、該磁石のマクロ組織を柱状晶
とし、磁気的に硬化せしめたことを特徴とする永久磁石
の製造方法、その永久磁石の製造方法の第2は、溶解・
発造後、5OO℃以上の温度で熱間加工することによ
り、結晶粒の結晶軸を特定の方向に配向せしめ次に50
0℃以上の温度で熱間加工することにより該磁石を異方
性化することを特徴とする永久磁石の製造方法であり、
更にその永久磁石の製造方法の第3は、前記第2の製造
方法の熱間加工後、250℃以上の温度で熱処理するこ
とにより磁気的に硬化したことを特徴とする永久磁石の
製造方法である。
【0022】
【作用】前記のように希土類−鉄系磁石の製造方法であ
る焼結法・急冷法は夫々粉粋による粉末管理の困難さ、
生産性の悪さといった大きな欠点を有している。
【0023】本発明者等は、これらの欠点を改良するた
め、バルク状態での磁石化の研究に着手し、先ず前記希
土類元素、遷移金属及びボロンを基本成分とする磁石の
組成城で鋳造時のマクロ組織を微細な柱状品としたもの
を熱間加工することにより異万化し、次に熱処理を施せ
ば充分な保磁力が得られることを知見した。即ち、
(1)鏡造時のマクロ組職を微細な柱状晶とすることに
より、鋳造状態のまま熱処理するだけで面内裏方性(磁
化容易軸の配向度約70%)の磁石が作製出来る。
【0024】(2)鋳造マクロ組織を微細な柱状晶とす
ることにより、熱間加工による一軸異方性化が促進さ
れ、磁化容易軸の配向度がかなり高くなる。
【0025】(3)(1)及び(2)の結果、管理困難
な粉末状態を経過せずとも高性能の磁石が製造出来るの
で、熱処理も厳密な雰囲気管理が必要なくなり、磁石の
生産性が高まり、設備費も大きく低減出来る。
【0026】従来のR−Fe−B系磁石の組成は、文献
2に代表されるようなR15Fe77B8が最適とされていた。
【0027】この組成は主相 R2Fe14B 化合物を原子百
分率にした組成R11.7Fe82.4B5.9に比してR.Bに富む
側に移行している。このことは保磁力を得るためには、
主相のみでなくRリッチ相.Bリッチ相という非磁性相
が必要であるという点から説明されている。
【0028】ところが本発明による適切組成では逆にB
が少ない側に移行したところに保磁力のピーク値が存在
する。この組成域では、焼結法の場合、保磁力が激減す
るので、これまであまり問題にされていなかった。
【0029】しかし銭造法を用いると、化学量論細成よ
り低B側の方が保磁力が得られやすく、高B側では得難
い。
【0030】これらの点は以下のように考えられる。先
ず焼結法を用いても鋳造法を用いても、保磁力機構その
ものは nucleation model に従っている。これは、両者
の初磁化曲線がSmCo5のように急唆な立上がりを示
すことからわかる。
【0031】このタイプの磁石の保磁力は基本的には単
磁区モデルによっている。即ちこの場合、大きな結晶磁
気異方性を有する R2Fe14B 化合物が、大きすぎると粒
内に磁壁を有するようになるため、磁化の反転は磁壁の
移動によって容易に起きて、保磁力は小さい。
【0032】一方、粒子が小さくなって、ある寸法以下
になると、粒子内に磁壁を有さなくなり、磁化の反転は
回転のみによって進行するため、保磁力は大きくなる。
【0033】つまり適切な保持力を得るためには R2Fe
14B 相が適切な粒径を有することが必要である。この粒
径としては10μm前後が適当であり、焼結タイプの場
合は、焼結前の粉末粒度の調整によって粒径を適合させ
ることが出来る。
【0034】ところが鋳造法の場合、 R2Fe14B 化合物
の結晶粒の大きさは溶湯から凝固する段階で決定される
ため、組成と凝固過程に注意を払う必要がある。
【0035】特に組成の意味合いは大きく、Bが8原子
%以上含むと、鋳造上がりの R2Fe1 4B 相の大きさが粗
大化とやすく冷却スピードを通常より早くしないと保磁
力を得ることは困難である。
【0036】これに対して、低ボロン領域では、鋳型・
鏡込温度等の工夫で容易に結晶を微細化出来る。この領
域は、見方を変えれば、 R2Fe14B に比してFeリッチ
な相とも言え、凝固段階では先ず初晶としてFeが出現
し、続いて包晶反応によって、R2Fe14B 相が現れる。こ
のとき冷却スピードは平衡反応に比して遥かに速いた
め、初晶Feのまわりに R2Fe14B 相が取り囲むような
形で凝固する。この組成域ではBがより少ない領域であ
るため、当然のことながら焼結タイプの代表組成R15Fe
77B8 のようなBリッチな相は量的にほとんど無視出来
る。熱処理は初晶Feを拡散させ平衡状態に到達させる
ためのもので保磁力は、このFe相の拡散に大きく依存
している。
【0037】次に本発明において、マクロ組織に柱状晶
を用いる意味について述べる。
【0038】前述の如く、柱状晶を用いる効果は2つ有
り、その1つは鋳造時の面内異方性化、更にもう1つは
熱間加工時の高性能化である。
【0039】先ず前者から説明すると、本系磁石の磁性
の根源となる金属間化合物 R2Fe14B(Rは希土類)は柱
状晶を発達させたときに、その磁化容易軸C軸が柱状晶
に垂直な面内に分布するという性質を有する。即ち、C
軸は柱状晶発達方向にはなく、それに垂直な面内にのみ
分布する面内異方性となるわけである。この磁石は当然
のことながら、等方性である等軸晶をマクロ組織として
用いたものより高性能となり、非常に有利となる。しか
し、柱状晶を用いても、保磁力の関係から位径は微細で
なければならず、低B側がよいことは同様である。
【0040】次に後者であるが、これは熱間加工の異方
性化効果をより高めるものである。異方性磁石の配向度
を、 M・A=Bx/√(Bx2十By2+Bz2)x100(%) (Bx,By,Bzは夫々x,y,z方向の残留磁束密
度)で定義すると等方性は約60%、面内異方性は70
%となる。熱間加工による異方性化効果(配向度上昇効
果)は加工材の配向度に拘らず、存在するが、元材の配
向度が高いほど最終加工材の配向度も高くなる。よって
柱状晶を用いることににより元材の配向度を高めておく
ことは、最終的に高性能な異方性磁石を得る上で効果が
ある。
【0041】以下、本発明による永久磁石の好ましい組
成範囲について説明する。
【0042】希土類としては、Y.La.Ce.Pr.
Nd.Sm.Eu.Gd.Tb.Dy.Ho.Er.T
m.Yb.Luが候補として挙げられ、これらのうちの
1種あるいは2種以上を組合わせて用いられる。最も高
い磁気性能はPrで得られる。
【0043】従って実用的にはPr.Pr−Nd合金,
Ce−Pr−Nd合金等が用いられる。また少量の添加
元素、例えば重希土元素のDy,Tb等やA1,Mo.
Si等は保磁力の向上に有効である。
【0044】R−Fe−B系磁石の主相はR2Fe14
である。従ってRが8原子%未満では、もはや上記化。
物を形成せずα−鉄と同一構造の立方晶組織となるため
高磁気特性は得られない。
【0045】一方Rが30原子%を越えると非磁性のR
リッチ相が多くなり磁気特性は著しく低下する。
【0046】よってRの範囲8〜30原子%が適当であ
る。
【0047】しかし鋳造磁石とするため、好ましくはR
8〜25原子%が適当である。
【0048】Bは、R2Fe14B相を形成するための必
須元素であり、2原子%未満では菱面体のR−Fe系に
なるため高保磁力は望めない。また28原子%を越える
とBに富む非磁性相が多くなり、残留磁密度は著しく低
下してくる。しかし鋳造磁石としては好ましくはB8原
子%以下がよく、それ以上で微細なR2Fe14B相を得るこ
とが困難で、磁力は小さくなる。
【0049】Coは本系磁石のキュリー点を増加させる
のに有効な元素であり、基本的にFeのサイトを置換し
R2Co14B を形成するのだが、この化合物は結晶異万性
磁界が小さく、その量が増すにつれて磁石全体としての
保磁力は小さくなる。そのため永久磁石として考えられ
る1K0e以上の保磁力を与えるには50原子%以内が
よい。
【0050】AIは、保磁力の増大効果を有する。(文
献7:Zhang Macocai Maocai他,Proceedingsof the
8th Internat ionai Workshop on Rare-Farth Magnet
s, 1985,p541) この文献7は焼結磁石に対する効果を示したものである
が、その効果は銭造磁石でも同様に存在する。しかしA
lは非磁性元素であるため、その添加量を増すと残留磁
束密度が低下し、15原子%を越えるとハードフェライ
ト以下の残留磁束密度になってしまうので希土類磁石と
しての目的を果たし得ない。よってAIの添加量は15
原子%以下がよい。
【0051】次に本発明の実施例について述べる。
【0052】
【実施例】本発明による製造法の工程図を図1に示す。
先ず図1の工程図に従って、表1に示すような組成の合
金を誘導炉で溶解し鉄鋳型に鋳造し、柱状晶を形成せし
める。
【0053】次にインゴットを磁気的に硬化させるた
め、1000℃×24時間のアニール処理を施した。
【0054】鋳造タイプの場合は、この段階で切歯・研
削を施せば、柱状晶の異方性を利用した面内異方性磁石
となる。
【0055】異方性タイプの場合は、アニール処理前に
先ず熱間加工を施し次いでアニールする。
【0056】本実施例では、熱間加工法としてはホット
プレスを用いた。
【0057】加工温度は1000℃で行なった。
【0058】次にこの中で最も性能の高かったPr14
824と文献2の焼結法の最適組成であるNd15Fe77
8について、鉄鋳型を利用して柱状晶を形成せしめた
ものと、振動鋳型を用いて等軸晶を形成せしめたもの、
更にセラミック鋳型を用いて粗大粒を形成させたものの
3者を比較した。その結果を表3に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】
【0062】表3から低Bがより高い磁気性能を示すこ
とはは明らかである。
【0063】本発明を利用して柱状晶を形成せしめた方
が、鋳造のままでも、熱間加工を施しても、保磁力iH
c,最大エネルギー積(BH)max、配向度等のすべ
ての磁気特性が優れていることが判る。
【0064】
【発明の効果】叙上の如く本発明の永久磁石及びその製
造方法によれば、鋳造インゴットを粉砕することなく熱
処理するだけで、高性能な磁石を得ることが出来、生産
性を高めることが出来るという効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のR−Fe−B系磁石の製造工程図。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】永久磁石用合金
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類元素と遷移金属
とボロンを主成分とする永久磁石用合金に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】永久磁石は、一般家庭の各種電気製品か
ら大型コンピューターの周辺端末機器まで幅広い分野で
使用されている重要な電気、電子材料の一つである。
【0003】最近の電気製品の小型化、高効率化の要求
にともない、永久磁石も益々高性能化が求められてい
る。現在使用されている永久磁石のうち代表的なものは
アルニコ・ハードフェライト及び希土類−遷移金属系磁
石である。特に希土類−選移金属系磁石であるR−Co
系永久磁石やR−Fe−B系永久磁石は、高い磁気性能
が得られるので従来から多くの研究開発が成されてい
る。
【0004】従来、これらR−Fe−B系永久磁石の製
造方法に関しては以下の文献に示すような方法がある。
【0005】(1)粉末冶金法に基づく焼結による方
法。
【0006】(文献1,文献2) (2)アモルファス合金を製造するに用いる急冷薄帯製
造装置で、厚さ30μm程度の急冷薄片を作り、その薄
片を樹脂結合法で磁石にするメルトスピニング法による
急冷薄片を用いた樹脂結合方法。(文献3,文献4) (3)上述の(2)の方法で使用した急冷簿片を2段階
のホットプレス法で機械的配向処理を行う方法。(文献
4,文献5)(4)鋳造合金を熱間加工することにより、機械的に配
向させる方法。(文献6) ここで、 文献1:特開昭59−46008号公報; 文献2:M.Sagawa,S.Fuiimura,
N.Togawa,H.Yamamoto,and
Y.Matsuura;J.Appl,Phys,Vo
l,55(6)15 March 1984,p208
3, 文献3:特開昭59−211549号公報; 文献4:R.W.Lee;Appl,Phys,Let
t.Vol,46(8),15 April 198
5,p790; 文献5:特開昭60−100402号公報文献6:特願昭61−144532 次に上記の従来方法について説明する。
【0007】先ず(1)の焼結では、溶解・銭造により
合金インゴットを作成し、粉砕して適当な粒度(数μ
m)の磁石粉を得る。磁石粉は成形助剤のバインダーと
混線され、磁場中でプレス成形されて成形体が出来上が
る。成形体はアルゴン中で1100℃前後の温度で1時
間焼結され、その後室温まで急冷される。焼結後、60
0℃前後の温度で熱処理することにより保磁力を向上さ
せる。
【0008】(2)のメルトスピニング法による急冷薄
片を用いた樹脂結合方法では、先ず急冷薄帯製造装置の
最適な回転数でR−Fe−B合金の急冷薄帯を作る。得
られた厚さ30μmのりボン状薄帯は、直径が1000
A以下の結晶の集合体であり、脆くて割れ易く、結晶粒
は等方的に分布しているので、磁気的にも等方性であ
る。この薄帯を道当な粒度に粉砕して、樹脂と混練して
プレス成形する。
【0009】(3)の製造方法は、(2)におけるリボ
ン状急冷薄帯あるいは薄片を、真空中あるいは不活性雰
囲気中で二段階ホットプレス法と呼ばれる方法で緻密で
異方性を有するR−Fe−B磁石を得るものである。
【0010】このプレス過程では一軸性の圧力が加えら
れ、磁化容易軸がプレス方向と平行に配向して、合金は
異方性化する。
【0011】尚、最初のメルトスピニング法で作られる
リボン状簿帯の結晶粒は、それが最大の保磁力を示す時
の粒径よりも小さめにしておき、後のホットプレス中に
結晶位の粗大化が生じて最適の粒径になるようにしてお
く。
【0012】(4)の製造方法は、溶解・鋳造によって
作成した合金インゴットを500℃以上の温度で熱間加
工することにより結晶粒を微細化し、更に磁化容易軸を
加工方向と平行に配向させて、鋳造合金を磁気的に異方
化させる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】叙上の従来技術で一応
希土類元素と鉄とボロンを主成分とする永久磁石は製造
出来る。しかしこれらの製造方法のうち、特に(4)に
おいては合金組成の絞り込みや、加工方法の検討はなさ
れていたが、出発原料となる鋳造インゴットのマクロ組
織に付いての検討はほとんどされていなかった。
【0014】すなわち(4)の方法は、従来技術のなか
で、製造工程が最も単純で粉末プロセスを経ないので含
有酸素濃度が低く、機械的強度が高く大型の磁石の製造
が可能である等の効果がある反面、初期のインゴットの
状態に熱間の難易度、最終製品の性能が大きく依存する
という欠点も有しており、その制御が大きな課題であっ
た。
【0015】本発明は、この従来技術の欠点を解決する
ものであり、その目的とするところは高性能且つ低コス
トな希土類−鉄系永久磁石用合金を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
希土額元素(但しYを含む)と遷移金属とボロンを主成
分とする合金において、該合金のマクロ組織が柱状晶で
あることを特徴とする永久磁石用合金である。
【0017】請求項2記載の発明は、8〜30原子%の
希土類元素(但しYを含む)と2〜8原子%のボロンと
残部遷移金属を主成分とすることを特徴とする請求項1
記載の永久磁石合金である。
【0018】請求項3記載の発明は希土類元素がPr,
Nd,Ce,Dyから選ばれた1種あるいは2種以上を
組み合わせたものを主成分とすることを特微とする請求
項1,2記載の永久磁石用合金である。
【0019】請求項4記載の発明は遷移金属がFeを主
成分とし、残部Coからなることを特徴とする請求項
1,2,3記載の永久磁石用合金である。
【0020】請求項5記載の発明はAl,Si,Cu,
Gaから選ばれた1種あるいは2種以上を組み合わせた
ものを15原子%以内の量で含有することを特徴とする
請求項1,2,3,4記載の永久磁石用合金である。
【0021】
【作用】前記したように従来技術(4)は出発原料であ
る合金インゴットのマクロ組織に熱間加工の難易度、最
終製品の性能が大きく依存するという欠点を有してい
る。
【0022】本発明者等は、これらの欠点を改良するた
め、種々の型を採用することにより、鋳込み時の冷却速
度を変化させ、様々なマクロ組織を得て、バルク状態で
の磁石化および熱間加工の難易度、最終磁石の性能の変
化の研究に着手した。
【0023】先ず請求項(1)の発明のように希土類元
素、遷移金属及びボロンを基本成分とする組成城で鋳造
時のマクロ組織を微細な柱状晶としたものは熱間加工が
等軸晶や柱状晶と等軸晶の混晶状態のものに比して容易
で、熱処理を施した後の保磁力も大きいことを知見し
た。すなわち、 (a)鏡造時のマクロ組職を微細な柱状晶とすることに
より、鋳造状態のまま熱処理するだけで面内異方性(磁
化容易軸の配向度約70%)の磁石が作製出来る。
【0024】(b)鋳造マクロ組織を微細な柱状晶とす
ることにより、熱間加工による一軸異方性化が促進さ
れ、磁化容易軸の配向度が高くなる。
【0025】(c)(a)及び(b)の結果、管理困難
な粉末状態を経過せずとも高性能の磁石が製造出来るの
で、熱処理も厳密な雰囲気管理が必要なくなり、磁石の
生産性が高まり、設備費も大きく低減出来る。
【0026】次に請求項2,3,4の発明のように柱状
晶合金の組成を限定することにより、熱間加工性がより
良好になり、高性能な磁石用合金となる。
【0027】従来のR−Fe−B系磁石の組成は、文献
2に代表されるようなR15Fe77が最適とされ
ていた。
【0028】この組成は主相RFe14B化合物を原
子百分率にした組成R11.7Fe82.45.9
比してRBに富む側に移行している。このことは保磁
力を得るためには、主相のみでなくRリッチ相Bリッ
チ相という非磁性相が必要であるという点から説明され
ている。
【0029】ところが本発明による適切組成では逆にB
が少ない側に移行したところに保磁力のピーク値が存在
する。この組成域では、焼結法の場合、保磁力が激減す
るので、これまであまり問題にされていなかった。
【0030】しかし従来例(4)の銭造法を用いると、
化学量論細成より低B側の方が保磁力が得られやすく、
高B側では得難い。
【0031】これらの点は以下のように考えられる。先
ず焼結法を用いても鋳造法を用いても、保磁力機構その
ものはnucleation modelに従ってい
る。これは、両者の初磁化曲線がSmCo のように急
唆な立上がりを示すことからわかる。
【0032】このタイプの磁石の保磁力は基本的には単
磁区モデルによっている。即ちこの場合、大きな結晶磁
気異方性を有する RFe14B化合物が、大きすぎ
ると粒内に磁壁を有するようになるため、磁化の反転は
磁壁の移動によって容易に起きて、保磁力は小さい。
【0033】一方、粒子が小さくなって、ある寸法以下
になると、粒子内に磁壁を有さなくなり、磁化の反転は
回転のみによって進行するため、保磁力は大きくなる。
【0034】つまり適切な保持力を得るためには R
Fe14B相が適切な粒径を有することが必要である。
この粒径としては10μm前後が適当であり、焼結タイ
プの場合は、焼結前の粉末粒度の調整によって粒径を適
合させることが出来る。
【0035】ところが従来例(4)の鋳造法の場合、R
Fe14B 化合物の結晶粒の大きさは溶湯から凝固
する段階で決定されるため、組成と凝固過程に注意を払
う必要がある。
【0036】特に組成の意味合いは大きく、Bが8原子
%以上含むと、鋳造あがりのRFe14B相が粗大化
しやすく冷却スピードを非常に早くしないと保磁力を得
ることは困難である。
【0037】これに対して、低ボロン領域では、鋳型・
鏡込温度等の工夫で容易に結晶を微細化出来る。この領
域は、見方を変えれば、RFe14B に比してFe
リッチな相とも言え、凝固段階では先ず初晶としてFe
が出現し、続いて包晶反応によって、RFe14B相
が現れる。このとき冷却スピードは平衡反応に比して遥
かに速いため、初晶FeのまわりにRFe14B 相
が取り囲むような形で凝固する。この組成域ではBがよ
り少ない領域であるため、当然のことながら焼結タイプ
の代表組成 R15Fe77のようなBリッチ
な相は量的にほとんど無視出来る。熱処理は初晶 Fe
を拡散させ平衡状態に到達させるためのもので、保磁力
はこのFe相の拡散に大きく依存している。
【0038】次にマクロ組織に柱状晶を用いる意味につ
いて述べる。
【0039】前述の如く、柱状晶を用いる効果は2つ有
り、その1つは鋳造時の面内異方性化、更にもう1つは
熱間加工時の高性能化である。
【0040】先ず前者から説明すると、本系磁石の磁性
の根源となる金属間化合物RFe14B(Rは希土
類)は柱状晶を発達させたときに、その磁化容易軸C軸
が柱状晶に垂直な面内に分布するという性質を有する。
即ち、C軸は柱状晶発達方向にはなく、それに垂直な面
内にのみ分布する面内異方性となるわけである。この磁
石は当然のことながら、等方性である等軸晶をマクロ組
織として用いたものより高性能となり、非常に有利とな
る。しかし、柱状晶を用いても、保磁力の関係から粒径
は微細でなければならず、低B側がよいことは同様であ
る。
【0041】次に後者であるが、これは熱間加工の異方
性化効果をより高めるものである。異方性磁石の配向度
を、 M・A=Bx/√(Bx+By+Bz)x100(%) (Bx,By,Bzは夫々x,y,z方向の残留磁束密
度)で定義すると等方性は約60%、面内異方性は70
%となる。熱間加工による異方性化効果(配向度上昇効
果)は加工材の配向度に拘らず、存在するが、元材の配
向度が高いほど最終加工材の配向度も高くなる。よって
柱状晶を用いることににより元材の配向度を高めておく
ことは、最終的に高性能な異方性磁石を得る上で効果が
ある。
【0042】以下、請求項1,請求項2,請求項3,請
求項4,請求項5よる永久磁石用合金の好ましい組成範
囲について説明する。
【0043】希土類としては、請求項1に示すようにY
を含む希土類元素全体が候補として挙げられ、これらの
うちの1種あるいは2種以上を組合わせて用いられる。
【0044】請求項2に示すように、なかでも良好な磁
気特性を示すのはPr,Nd,Ce,Dy等であり、最
も高い磁気性能はPrで得られる。
【0045】従って実用的にはPr,Pr−Nd合金,
Ce−Pr−Nd合金等が主に用いられる。また重希土
元素のDy,Tb等や請求項5に示すAl,Mo,S
i,Cu,Ga等は保磁力の向上に有効である。
【0046】R−Fe−B系磁石の主相はRFe14
Bである。従ってRが8原子%未満では、もはや上記化
合物を形成せずα−鉄と同一構造の立方晶組織となるた
め高磁気特性は得られない。
【0047】一方Rが30原子%を越えると非磁性のR
リッチ相が多くなり磁気特性は著しく低下する。
【0048】よってRの範囲は請求項1に示すように
〜30原子%が適当である。
【0049】しかし鋳造磁石用合金とするため、好まし
くはR8〜25原子%が適当である。
【0050】Bは、RFe14B相を形成するための
必須元素であり、2原子%未満では菱面体のR−Fe系
になるため高保磁力は望めない。また28原子%を越え
るとBに富む非磁性相が多くなり、残留磁密度は著しく
低下してくる。しかし鋳造磁石用合金としては好ましく
はB8原子%以下がよく、それ以上では微細なRFe
14B相を得ることが困難で、磁力は小さくなる。
【0051】Coは本系磁石のキュリー点を増加させ
石の温度特性を改善するのに有効な元素である。この元
素は基本的にFeのサイトを置換しRCo14B を
形成するのだが、この化合物の結晶磁気異方性は小さ
く、その量が増すにつれて磁石全体としての保磁力
さくなる。そのため永久磁石として考えられる10e
以上の保磁力を与えるには請求項4に示すように遷移金
属としてはFeを主成分とするほうがよい。
【0052】Al,Si,Mo,Cu,Gaは、保磁力
の増大効果を有する。しかしこれらの元素は非磁性元素
であるため、その添加量を増すと残留磁束密度が低下
し、特に15原子%を越えるとハードフェライト以下の
残留磁束密度になってしまうので希土類磁石としての目
的を果たし得ない。よって請求項5に示すようにの添加
量は15原子%以下がよい。
【0053】次に本発明の実施例について述べる。
【0054】
【実施例】本発明による永久磁石用合金の評価のための
磁石製造法の工程図を図1に示す。まずこの工程図に従
って、表1に示すような組成の合金を誘導炉で溶解し鉄
鋳型に鋳造し、柱状晶を形成せしめる。
【0055】次にインゴットを磁気的に硬化させるた
め、1000℃×24時間のアニール処理を施した。
【0056】磁石としての評価は2種類で行なった。
造タイプの場合は、この段階で切歯・研削を施せば、柱
状晶の異方性を利用した面内異方性磁石となる。
【0057】異方性の熱間加工タイプの場合は、アニー
ル処理前に先ず熱間加工を施し次いでアニールする。
【0058】本実施例では、熱間加工法としてはホット
プレスを用いた。
【0059】また加工温度は1000℃で行なった。
【0060】表1より低B側で高保磁力が得られるこ
と、Prの使用が高性能につながること、CoによるF
e置換により保磁力が低下すること、Al,Si,M
o,Cu,Gaの添加により保磁力が増大することは明
かである。
【0061】次にこの中で性能の高かったPr14
82と文献2の焼結法の最適組成であるNd15
77について、鉄鋳型を利用して柱状晶を形成せ
しめたものと、振動鋳型を用いて等軸晶を形成せしめた
もの、更にセラミック鋳型を用いて粗大粒を形成し、柱
状晶と等軸晶の混晶状態としたものの3者を比較した。
その結果を表3に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】表3からまず組成的には一般に焼結法で最
適と言われている組成より低Bがより高い磁気性能を示
すことは明らかである。
【0065】さらに本発明を利用して柱状晶を形成せし
めた合金を使用する方が、鋳造のままでも、熱間加工を
施しても、保磁力iHc,最大エネルギー積(BH)m
ax、配向度等のすべての磁気特性が優れていることが
判る。
【0066】
【発明の効果】叙上の如く本発明の永久磁石用合金によ
れば、粉砕することなく熱処理するだけで、もしくは熱
間加工することにより磁場成形することなく高性能な磁
石を得ることが出来、生産性を高めることが出来るとい
う効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のR−Fe−B系磁石の製造工程図。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 1/053

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素(但しYを含む)と遷移金属
    とボロンを主成分とする合金に於て、該合金のマクロ組
    織が柱状晶であることを特徴とする永久磁石用合金。
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