JPH07166132A - オルガノシロキサンオリゴマー液及びそれを用いた有機塗布ガラス膜の形成方法 - Google Patents

オルガノシロキサンオリゴマー液及びそれを用いた有機塗布ガラス膜の形成方法

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JPH07166132A
JPH07166132A JP22758994A JP22758994A JPH07166132A JP H07166132 A JPH07166132 A JP H07166132A JP 22758994 A JP22758994 A JP 22758994A JP 22758994 A JP22758994 A JP 22758994A JP H07166132 A JPH07166132 A JP H07166132A
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泰夫 島村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平坦化効果に優れ、かつ膜質の良い有機塗布
ガラス膜を提供する。 【構成】 ケイ素原子1molに対してケイ素原子に結
合しているメチル基が0.6mol以上になるように、
n=0,1もしくn=0,1,2のアルコキシシラン
(RnSi(OR’)4-n)を混合し、アルコキシシランの
共加水分解の際にリン酸や硝酸等の酸触媒を、アルコキ
シシラン1molに対して、0.0001mol以上
0.01mol以下添加してオルガノシロキサンオリゴ
マー液を形成し、これを基板に塗布した後熱処理するこ
とによって有機塗布ガラス膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オルガノシロキサンオ
リゴマー液とそれを用た有機塗布ガラス膜の形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機塗布ガラスは半導体基板表面
の凹凸を平坦化するために用いられている。有機塗布ガ
ラスとは、オルガノシロキサンのオリゴマー液を、基板
に回転塗布し、熱処理することによって得られるオルガ
ノシロキサン系被膜である。このオリゴマー液は、一般
式RnSi(OR’)4-n(RとR’はアルキル基、n=
0,1,2,3)で表わされるアルコキシシランを、有
機溶媒中で加水分解、脱水縮合して得られる。この際、
RがCH3、R’がCH3またはC25で、n=0,1も
しくはn=0,1,2のアルコキシシランを、ケイ素原
子1molに対してケイ素原子に結合しているメチル基
が0.5mol〜1.0molになるような混合比で共
加水分解するのが通常である。この加水分解の際には、
通常、触媒としてリン酸、硝酸等の酸を、アルコキシシ
ラン1molに対して0.03mol〜0.1mol程
度加えることが知られている。また、特に耐熱性及び耐
湿性に優れた膜を形成するために触媒を全く加えない方
法が、特開昭63−241076に開示されている。上
記オリゴマーの平均分子量は、通常1000〜1000
0程度である。このオリゴマー液を基板に回転塗布した
後は、膜中の溶媒及び水を除去するために、例えば空気
中で100℃1分及び250℃1分程度の熱処理を加
え、有機塗布ガラスを形成する。オルガノシロキサンの
オリゴマー液の重合開始温度は、通常100℃〜250
℃であり、この熱処理でも重合はある程度は進行する
が、さらに重合させて硬化し、緻密なオルガノシロキサ
ン重合膜にするために、例えば窒素気流中で450℃3
0分程度の熱処理を加える。重合開始温度での熱処理を
加えた場合の膜厚を1とすると、100℃で熱処理した
場合の膜厚は1.0〜1.05程度であり、硬化後の膜
厚は0.9〜1.0程度である。重合開始温度から硬化
後までの膜厚変化が小さいことから、有機塗布ガラス
は、硬化の際にクラックが生じにくい。このため、半導
体基板表面に厚い有機塗布ガラスを形成して、凹凸を平
坦化する方法が用いられている。
【0003】また、上記のオリゴマー液の原料のアルコ
キシシランの混合比を最適化することによって、膜質の
良い有機塗布ガラスを得ることができる。この方法は、
特開昭58−28850、特開昭61−250032、
特開昭62−230828に開示されている。これらに
よれば、酸化珪素膜やアルミニウム等の基板材料との接
着性が良好であり、クラックが生じにくく、炭素残渣が
少ない有機塗布ガラスを得るには、n=0のテトラアル
コキシランを20〜40mol%、n=1のメチルトリ
アルコキシシランを40〜60mol%、n=2のジメ
チルジアルコキシシランを10〜20mol%とするこ
とが望ましい。
【0004】上記のような、n=0,1もしくn=0,
1,2のアルコキシシランを共加水分解して得られる通
常の有機塗布ガラスの代わりに、n=1のアルコキシシ
ランから合成されるラダーシリコーン(ポリメチルシル
セスキオキサン)を塗布することによって半導体基板表
面の凹凸を平坦化する方法が、電気化学協会半導体集積
回路第44回シンポジウム講演論文集,pp.1−p
p.6(1993)に報告されている。この方法による
平坦化効果は、上記の通常の有機塗布ガラスによる平坦
化効果に比べて、非常に優れている。これは、塗布後の
熱処理によって、膜が流動化(リフロー)するからであ
る。同様な効果をもつ方法として、ラダーシリコーンの
末端の水酸基とアルコキシ基(OH、OR’)をシリル
化したもの(シリル化ポリメチルシルセスキオキサン)
を塗布する方法が特開昭61−29153、特開昭61
−201430、電子情報通信学会技術研究報告,ED
89−55,pp.37−pp.42(1989)に開
示あるいは報告され、リンを含む一次元状のシリコーン
ポリマーを塗布する方法が特開昭62−290151に
開示されている。また、特開平1−216543には、
リフローするシリコーン樹脂を用いて凹凸を平坦化する
方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のn=0、1、2
のアルコキシシランからなる有機塗布ガラスの平坦化効
果の例を、図2に示す。市販の有機塗布ガラス((株)
東京応化製OCD−Type7−15000T)を用い
た。この図は、基板上に形成した深さ1μmの溝を、有
機塗布ガラスで平坦化した場合の表面の窪みを示してい
る。膜厚は、付近に溝のない平坦部で0.4μmであ
る。この図に示すように、従来の有機塗布ガラスでは、
基板との接着性は良好だが、幅1μm以上の溝に対する
平坦化効果は低い。また、特開昭63−241076に
記載された触媒を全く加えない方法でも、リフローしな
いため平坦化効果は低い。
【0006】これに対して、n=1のラダーシリコーン
は、リフローするために平坦化効果は良好である。しか
し、ラダーシリコーンには、クラックが入りやすい、基
板材料との接着性が不足である、という膜質上の問題が
ある。シリル化ポリメチルシルセスキオキサン、及び、
リンを含む一次元状のシリコーンポリマーも、同様に基
板材料との接着性が不足である。さらに、前記の特開平
1−216543でも、上記のような膜質上の問題を解
決する方法は検討されていない。
【0007】本発明の目的は、平坦化効果が良好であ
り、かつ、クラックが入りにくく、酸化珪素膜やアルミ
ニウム等の基板材料と接着性の優れた、良好な膜質であ
る有機塗布ガラス膜を形成するためのオルガノシロキサ
ンオリゴマー液及びその液を用いた有機塗布ガラス膜の
形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ケイ素原子
1molに対してケイ素原子に結合しているメチル基が
0.6mol以上になるように、n=0,1もしくn=
0,1,2のアルコキシシランを混合し、アルコキシシ
ランの共加水分解の際に、リン酸や硝酸等の酸触媒を、
アルコキシシラン1molに対して0.0001mol
以上0.01mol以下添加して形成されたオルガノシ
ロキサンオリゴマー液、及びそのオルガノシロキサンオ
リゴマー液を所定の基板に塗布した後、熱処理して有機
塗布ガラス膜を形成することによって達成される。
【0009】また、上記目的は重合開始温度は125℃
以上であり、重合開始温度での熱処理を加えた場合の膜
厚をAとし、100℃での熱処理を加えた場合の膜厚を
Bとしたとき、B/Aが1.2以上4未満のオルガノシ
ロキサンオリゴマー液、及びそのオルガノシロキサンオ
リゴマー液を熱処理して有機塗布ガラス膜を形成するこ
とによって達成される。
【0010】
【作用】上記のようにオルガノシロキサンオリゴマー液
を形成すると、塗布後の熱処理の途中でリフローする。
図4及び図5を用いて、オルガノシロキサンオリゴマー
液がリフローする条件について以下で説明する。
【0011】図5によれば、リフローするオルガノシロ
キサンオリゴマー液は、アルコキシシラン中のケイ素原
子に結合しているメチル基のmol数と、酸触媒のmo
l数を制限することによって形成されることがわかる。
図5の横軸は、アルコキシシラン中の、ケイ素原子1m
olに対するケイ素原子に結合しているメチル基のmo
l数であり、縦軸は触媒として加えたリン酸のmol数
である。リフローするためには、メチル基のmol数は
0.6mol以上、酸触媒のmol数はアルコキシシラ
ン1molあたり0.01mol以下にすれば良い。ま
た、酸触媒のmol数はアルコキシシラン1molあた
り0.0001mol以上でなければならない。酸触媒
がこれ以下になると、リフローせず平坦性が悪いうえ、
反応に長時間を要する。なお、酸触媒のmol数はアル
コキシシラン1molあたり0.0005mol以上で
あることが望ましい。酸触媒がこれ以下になると、膜厚
変化が大きくなるため、急激な膜厚変化に起因する表面
の微小な凹凸や気泡が発生しやすくなるからである。ま
た、上記メチル基のモル数はケイ素原子1molあたり
1mol以下であることが望ましい。これは、1mol
を越えると前述のように接着性等の膜質が悪くなるから
である。
【0012】また、図4について、横軸は回転塗布後の
重合開始温度であり、縦軸は重合開始温度での熱処理を
加えた場合の膜厚(A)と100℃での熱処理を加えた
場合の膜厚(B)の比(B/A)である。図4によれ
ば、オルガノシロキサンオリゴマー液がリフローする条
件は、回転塗布後の有機塗布ガラスの重合開始温度が1
50℃以上となること及び膜厚比B/Aが1.2以上4
未満となることである。前者については、上記のような
オルガノシロキサンオリゴマー液のリフローする温度
(軟化温度)が100℃程度だからである。実際には、
軟化温度及び重合開始温度は±25℃程度の幅をもつた
め、重合開始温度は125℃以上である必要がある。重
合が開始、進行した場合はオリゴマーは動けなくなるの
で、リフローしない。また、重合開始温度はオルガノシ
ロキサンオリゴマー液の原料であるアルコキシシランが
熱分解する温度以下である必要がある。後者について
は、100℃でのオリゴマー間の相対距離がある程度大
きくて、相互作用がある程度小さくなければ、オリゴマ
ーは動けないことによる。相対距離の基準となるのは、
重合開始温度での熱処理を加えた場合である。重合開始
温度では、オリゴマー間の相対距離は最小になるからで
ある。また、膜厚比B/Aが4未満の場合には、重合開
始温度とすることによってオリゴマー間の相対距離が最
小となった場合に、クラックが非常に発生しにくく、実
用的である。さらに、望ましくは膜厚比B/Aが2以下
である。これは、膜厚比B/Aが2より大きいと、急激
な膜厚変化に起因する表面の微小な凹凸や気泡が発生し
やすくなるからである。
【0013】
【実施例】
(実施例1)Si(OCH3)4とCH3Si(OCH3)3
もしくはSi(OCH3)4とCH3Si(OCH3)3と(CH
3)2Si(OCH3)2を、合計1molになるように混合
比を変化させたアルコキシシランをそれぞれイソプロピ
ルアルコール400g中に溶解させ、さらに様々な量の
リン酸を溶解した水50gを上記それぞれのイソプロピ
ルアルコール溶液に添加して加水分解し、基板上に回転
塗布して得られたオルガノシロキサンオリゴマー液のリ
フロー性の有無の結果を図9に示す。また、上記それぞ
れのオルガノシロキサンオリゴマー液の重合開始温度と
膜厚比を測定し、リフロー性の有無の結果を図8に示
す。図9に示したように、アルコキシシラン中のSi
1molに結合しているメチル基のモル数が0.6mo
l以上でかつアルコキシシラン1molに対する酸触媒
のモル数が0.01mol以下の場合、リフロー性があ
った。また、図8に示したように、重合開始温度が12
5℃以上かつ膜厚比(B/A)が1.2以上の場合にリ
フロー性があった。
【0014】(実施例2)Si(OCH3)40.4mo
l、CH3Si(OCH3)30.4mol、(CH3)2Si
(OCH3)20.2molをイソプロピルアルコール40
0g中に溶解し、リン酸0.006molを溶解した水
50gを添加して加水分解し、オルガノシロキサンオリ
ゴマー液を作製した。これを基板上に回転塗布した後、
窒素気流中で100℃おきに各温度3分間の熱処理を加
えながら、赤外分光光度計及びエリプソメトリを用い
て、赤外吸収スペクトルと膜厚の測定を行なった。
【0015】図6は、赤外吸収スペクトルの測定結果で
ある。図中の白丸(○)が、本実施例の測定結果であ
る。1000−1200cm-1のSi−O吸収ピークの
変化に着目した。200℃以上で、ピーク形状がシャー
プに変化すると共に、吸光度が増大した。これより、S
i−Oの結合状態が変化する温度、即ち重合開始温度は
200℃であることがわかった。
【0016】図7は、膜厚の測定結果である。100℃
での膜厚(B)と、重合開始温度である200℃での膜
厚(A)の比(B/A)は1.28であった。
【0017】このオリゴマー液を基板上に回転塗布した
後、その一部を剥離した。次いで、剥離した部分と剥離
していない部分の境界を顕微鏡で観察しながら、この基
板を昇温率20℃/分で加熱した。その結果、このは、
100℃以上の熱処理でリフローすることが分かった。
このオリゴマー液を窒素気流中450℃で30分間加熱
して、一旦重合を進行させた後、その一部を剥離し、上
記と同様に観察しながら加熱した。450℃まで加熱し
ても、この有機塗布ガラスはリフローしなかった。
【0018】なお、特にクラックが入りにくい、酸化珪
素膜やアルミニウム等の基板材料との接着性が良い、炭
素残渣が少ない、という良好な膜質の有機塗布ガラスに
するためには、本実施例のように、アルコキシシランの
混合比を、n=0のテトラアルコキシシランを20〜4
0mol%、n=1のメチルトリアルコキシシランを4
0〜60mol%、n=2のジメチルジアルコキシシラ
ンを10〜20mol%の範囲に含まれるようにするこ
とが望ましい。
【0019】本実施例では、酸触媒としてリン酸を用い
たが、硝酸等、その他の酸触媒を用いても同様の効果が
得られた。
【0020】(実施例3)実施例1と同様に、Si(O
CH3)40.4mol、CH3Si(OCH3)30.4mo
l、(CH3)2Si(OCH3)20.2molをイソプロピ
ルアルコール400g中に溶解し、リン酸0.006m
olを溶解した水50gを添加して加水分解し、オルガ
ノシロキサンオリゴマー液を作製した。このオルガノシ
ロキサンオリゴマー液を回転塗布した後、空気中で10
0℃で3分間加熱してリフローさせ、空気中で200℃
で3分間、窒素気流中450℃で30分間加熱して、有
機塗布ガラスを形成した。この有機塗布ガラスの平坦化
効果を、図3に示す。図中の白丸(○)が、本実施例の
測定結果である。この図は、基板上に形成した深さ1μ
mの溝を平坦化した場合の表面の窪みを示す図である。
膜厚は、付近に溝のない平坦部で0.4μmであった。
この図に示すように、この有機塗布ガラスの平坦化効果
は、幅1μm以下の溝に対して良好なだけではなく、幅
1μmから10μm程度の溝に対しても良好であった。
【0021】(実施例4)上記実施例と同様に、Si
(OCH3)40.4mol、CH3Si(OCH3)30.4
mol、(CH3)2Si(OCH3)20.2molをイソプ
ロピルアルコール400g中に溶解し、リン酸0.00
6molを溶解した水50gを添加して加水分解し、オ
ルガノシロキサンオリゴマー液を作製した。このオルガ
ノシロキサンオリゴマー液をケイ素基板上、酸化珪素膜
上、及びアルミニウム膜上に回転塗布した。その後、空
気中で100℃で3分間、空気中で200℃で3分間、
窒素気流中450℃で30分間加熱して有機塗布ガラス
を形成した。この有機塗布ガラスに、1mm角の碁盤目
状のキズをつけ、セロテープ((株)ニチバン商品名)
を付着させた後、急激にセロテープを剥離した。有機塗
布ガラスはセロテープに付着しておらず、基板材料との
接着性は良好であった。
【0022】また、この有機塗布ガラス膜表面には急激
な膜厚変化による微小な凹凸は無く、膜中に気泡も存在
しなかった。
【0023】(実施例5)上記実施例と同様に、Si
(OCH3)40.4mol、CH3Si(OCH3)30.4
mol、(CH3)2Si(OCH3)20.2molをイソプ
ロピルアルコール400g中に溶解し、リン酸0.00
6molを溶解した水50gを添加して加水分解し、オ
ルガノシロキサンオリゴマー液を作製した。このオルガ
ノシロキサンオリゴマー液を平坦な基板上に回転塗布し
た後、空気中で100℃で3分間、空気中で200℃で
3分間、窒素気流中450℃で30分間加熱して、有機
塗布ガラスを形成した。熱処理後の膜厚は2μmであっ
たが、膜は平滑であり、クラックは発生していなかっ
た。
【0024】(実施例6)実施例1の有機塗布ガラスを
用いて半導体装置を製造した。この製造方法を図1に示
す。まず、半導体基板1上に形成した厚さ1μmの下層
配線2上に、第一のプラズマ酸化膜3を0.5μm形成
した。次いで、実施例1のオリゴマー液4を回転塗布し
た(図1(a))。これをホットプレートを用いて空気
中で100℃で3分間加熱し、オリゴマー液をリフロー
させた後、ホットプレートを用いて空気中で200℃で
3分間、石英管を用いて窒素気流中450℃で30分間
熱処理し、リフロー性を失わせ、有機塗布ガラスを形成
した(図1(b))。有機塗布ガラスの膜厚は、付近に
溝のない平坦部で0.4μmであった。さらに、第二の
プラズマ酸化膜5を0.5μm形成した後、接続孔6を
形成し、さらに厚さ1μmの上層配線7を形成した(図
1(c))。
【0025】本実施例の半導体装置の平坦度を測定し
た。配線間隔が10μm以下の場合、有機塗布ガラスに
よる平坦化効果が良好であった。これは、第二のプラズ
マ酸化膜形成前に有機塗布ガラスをエッチバックした場
合も同様であった。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、平坦化効果が良好であ
り、かつ、クラックの発生しにくく、酸化珪素膜やアル
ミニウム等の基板材料との接着性の優れた良好な膜質の
有機塗布ガラス、及びそれを形成するためのオルガノシ
ロキサンオリゴマー液を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体装置の製造方法の実施例を示す
図である。
【図2】従来の有機塗布ガラスの平坦化効果の一例を示
す図である。
【図3】本発明の実施例3の有機塗布ガラスの平坦化効
果の一例を示す図である。
【図4】本発明の有機塗布ガラスの重合開始温度及び膜
厚比とリフロー性の関係を示す図である。
【図5】本発明のオルガノシロキサンオリゴマー液のメ
チル基とケイ素原子のモル比及び酸触媒量とリフロー性
の関係を示す図である。
【図6】本発明の実施例2の有機塗布ガラスの重合開始
温度を示す図である。
【図7】本発明の実施例2の有機塗布ガラスの膜厚の温
度依存性を示す図である。
【図8】本発明の実施例1の有機塗布ガラスの重合開始
温度及び膜厚比とリフロー性の関係を示す図である。
【図9】本発明の実施例1のオルガノシロキサンオリゴ
マー液のメチル基とケイ素原子のモル比及び酸触媒量と
リフロー性の関係を示す図である。
【符号の説明】
1…半導体基板、2…下層配線、3…第一のプラズマ酸
化膜、4…有機塗布ガラス、5…第二のプラズマ酸化
膜、6…接続孔、7…上層配線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/768 (72)発明者 佐藤 任廷 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内 (72)発明者 島村 泰夫 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内 (72)発明者 森嶋 浩之 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内 (72)発明者 山本 靖浩 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 日立 化成工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラアルコキシシランとメチルトリアル
    コキシシラン、またはテトラアルコキシシランとメチル
    トリアルコキシシランとジメチルジアルコキシシランを
    原料とし、重合開始温度が125℃以上であり、かつ基
    板上に塗布されたとき、前記重合開始温度の膜厚に対す
    る100℃における膜厚は1.2以上4未満であること
    を特徴とするオルガノシロキサンオリゴマー液。
  2. 【請求項2】テトラアルコキシシランとメチルトリアル
    コキシシランからなる第1のアルコキシシラン、または
    テトラアルコキシシランとメチルトリアルコキシシラン
    とジメチルジアルコキシシランからなる第2のアルコキ
    シシランは、前記第1もしくは第2のアルコキシシラン
    のケイ素原子に結合しているメチル基量が前記ケイ素原
    子1molに対して0.6mol以上になるように混合
    されており、かつ酸触媒の量は前記第1もしくは第2の
    アルコキシシラン1molに対して、0.0001mo
    l以上0.01mol以下であることを特徴とするオル
    ガノシロキサンオリゴマー液。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のオルガノシロキサンオリ
    ゴマ−液において、前記酸はリン酸、硝酸のいずれかで
    あることを特徴とするオルガノシロキサンオリゴマ−
    液。
  4. 【請求項4】テトラアルコキシシランとメチルトリアル
    コキシシランからなる第1のアルコキシシラン、または
    テトラアルコキシシランとメチルトリアルコキシシラン
    とジメチルジアルコキシシランからなる第2のアルコキ
    シシランの混合比が、前記第1もしくは第2のアルコキ
    シシランのケイ素原子に結合しているメチル基量を前記
    ケイ素原子1molに対して0.6mol以上になるよ
    うに混合する工程と、前記第1もしくは第2のアルコキ
    シシラン1molに対して、0.0001mol以上
    0.01mol以下の酸触媒を添加する工程とを有する
    ことを特徴とするオルガノシロキサンオリゴマー液の形
    成方法。
  5. 【請求項5】テトラアルコキシシランとメチルトリアル
    コキシシランからなる第1のアルコキシシラン、または
    テトラアルコキシシランとメチルトリアルコキシシラン
    とジメチルジアルコキシシランからなる第2のアルコキ
    シシランのケイ素原子に結合しているメチル基量は前記
    ケイ素原子1molに対して0.6mol以上であり、
    前記第1もしくは第2のアルコキシシラン1molに対
    して、0.0001mol以上0.01mol以下の酸
    触媒が添加されたオルガノシロキサンオリゴマー液を基
    体上に塗布する工程と、 前記オルガノシロキサンオリゴマー液を第1の熱処理す
    ることによりリフローさせる工程と、 前記オルガノシロキサンオリゴマー液を前記第1の熱処
    理の温度よりも高い温度で第2の熱処理をすることによ
    り硬化させて有機塗布ガラス膜を形成する工程とを有す
    ることを特徴とする有機塗布ガラス膜の形成方法。
  6. 【請求項6】テトラアルコキシシランとメチルトリアル
    コキシシランからなる第1のアルコキシシラン、または
    テトラアルコキシシランとメチルトリアルコキシシラン
    とジメチルジアルコキシシランからなる第2のアルコキ
    シシランのケイ素原子に結合しているメチル基量は前記
    ケイ素原子1molに対して0.6mol以上であり、
    前記第1もしくは第2のアルコキシシラン1molに対
    して、0.0001mol以上0.01mol以下の酸
    触媒が添加されたオルガノシロキサンオリゴマー液を第
    1の配線層を有する基体上に塗布する工程と、 前記オルガノシロキサンオリゴマー液を第1の熱処理す
    ることによりリフローさせる工程と、 前記オルガノシロキサンオリゴマー液を前記第1の熱処
    理の温度よりも高い温度で第2の熱処理をすることによ
    り硬化させ、有機塗布ガラス膜を形成する工程と、 前記第1の配線層上の所望の領域の有機塗布ガラス膜を
    除去することにより、接続孔を形成する工程と、 前記接続孔に第2の配線層を形成する工程とを有するこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法。
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