JP2009206457A - 絶縁膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シロキサン構造を有する化合物を含む膜に周波数5.8GHzのマイクロウエーブを照射して形成される絶縁膜。
【選択図】なし
Description
<2> 前記シロキサン構造を有する化合物を含む膜が、シロキサン構造を有する化合物を含む膜形成用組成物の塗布膜である<1>に記載の絶縁膜。
<3> 前記シロキサン構造を有する化合物が、シルセスキオキサン化合物である<2>に記載の絶縁膜。
<4> 前記シルセスキオキサン化合物が、カゴ型シルセスキオキサン化合物である<3>に記載の絶縁膜。
<5> 前記カゴ型シルセスキオキサン化合物が、一般式(1)で表されるカゴ型シルセスキオキサン化合物の重合体である<4>に記載の絶縁膜。
一般式(1)
(R1SiO3/2)n
(一般式(1)中、R1はそれぞれ独立して非加水分解性基を表し、R1のうち少なくとも2つはビニル基またはエチニル基を含む基を表す。nは8〜16の整数を表す。)
<6> <1>〜<5>のいずれかに記載の膜を有する電子デバイス。
本発明のシロキサン構造を有する化合物を含む膜は、CVD法により製造することができ、例えばプラズマCVD法などが挙げられる。プラズマCVD法とは、反応ガスを低温プラズマ状態にして化学的に活性なイオンやラジカルに分解させて膜を形成する方法である。プラズマCVD法としては、通常用いられる方法を採用でき、例えば、平行平板型のプラズマ成膜装置などが挙げられる。反応ガスとしては、TEOS(テトラエトキシシラン)−O2系ガスを用いることができ、SiO2、SiOCなどが含まれたケイ素含有膜を得ることができる。成膜条件は、使用する反応ガス、装置などによって適宜最適な条件が選択される。
塗布法とは、シロキサン構造を有する化合物、好ましくはカゴ型シルセスキオキサン化合物、より好ましくは一般式(1)で表されるカゴ型シルセスキオキサン化合物の重合体を含む膜形成用組成物をスピンコートなどで塗布して塗布膜を製造する方法である。
本発明に係るシロキサン構造を有する化合物とは、シロキサン結合(Si−O結合)をもつ化合物であり、シロキサン構造を有する化合物は、低分子化合物および高分子化合物を含む。本発明の効果を損なわない限り、いかなるシロキサン構造を有する化合物であってもよい。
一般式(1)
(R1SiO3/2)n
(一般式(1)中、R1はそれぞれ独立して非加水分解性基を表し、R1のうち少なくとも2つはビニル基またはエチニル基を含む基を表す。nは8〜16の整数を表す。)
一般式(2)
*−L1−Si−(R2)3
(一般式(2)中、L1はアルキレン基、−O−、−S−、−Si(R11)(R12)−、−N(R13)−または、これらを組み合わせた2価の連結基を表す。R11、R12、R13およびR2は、それぞれ独立にアルキル基、アルケニル基、アルキニル基を表す。*はケイ素原子との結合位置を表す。)
(R3)3−Si−O−* (一般式(3))
(MO-SiO3/2)m (一般式(4))
(R3)3−Si−Cl (一般式(5))
一般式(6)
*―L2−R4
(一般式(6)中、L2はアルキレン基、−O−、−S−、−Si(R21)(R22)−、−N(R23)−、−O−Si(R24)(R25)−または、これらを組み合わせた2価の連結基を表す。R21〜R25はそれぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはフェニル基を表す。R4はビニル基またはエチニル基を表す。*はケイ素原子との結合位置を表す。)
一般式(7)
(R5SiO3/2)p―q(R6SiO3/2)q
(一般式(7)中、R5は非加水分解性基を表す。R6はビニル基またはエチニル基を含む基を表す。pは8〜16の整数を表す。qは2〜pの整数を表す。)
本発明に係る絶縁膜は、上述のシロキサン構造を有する化合物を含む膜に周波数5.8GHzのマイクロウエーブを照射して形成される。使用されるマイクロウエーブの周波数は、いわゆるISMバンドに対応した5.8GHz帯の5,800±75MHzの周波数をさす。
本発明の絶縁膜を半導体素子、例えば半導体集積回路の層間絶縁膜として使用する場合、マイクロウエーブ照射により非常に短時間に膜形成を行うことができるため、その生産性が飛躍的に向上する。一般には、半導体素子など精密加工されたものにマイクロウエーブ照射を行うと半導体素子へ悪影響を与えることが懸念されたが、本発明では積極的に実施しその効果を見出したものである。さらには、大規模な加熱装置などが必要なくなるため、工業的、経済的な観点からも好ましい。
上記の例示化合物(I)(アルドリッチ社製)1gを酢酸ブチル80gに加えた。窒素気流中で、加熱還流しながら(内温127℃)、重合開始剤として和光純薬工業社製V−601(10時間半減温度66℃)5mgを酢酸ブチル4mlで希釈した液を2時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間加熱還流した。重合禁止剤として4−メトキシフェノール20mgを加えた後、室温まで冷却し、液重量2gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥した。これをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、攪拌しながら水1.8mlを滴下した。1時間攪拌した後、デカンテーションで上澄みを捨て、メタノール10mlを加えた。固形分をろ取、乾燥し固形分0.49gを得た。固形分をGPCで分析すると、例示化合物(I)より分子量が大きい成分は、Mw=15.8万、Mz+1=31万、Mn=8.9万であった。固形物中には未反応の例示化合物(I)は3質量%以下であった。分子量300万以上の成分は含まれなかった。重クロロホルムを測定溶媒として、固形分の1H−NMRスペクトルを測定したところ、ビニル基が重合してできたアルキル基由来のプロトンピークと、残存したビニル基由来のプロトンピークが48:52の積分比率で観察され、ビニル基同士が重合していることがわかった。
この組成物0.5gにプロピレングリコールメチルエーテルアセテート5mlを加えて40℃で3時間攪拌したところ、均一に溶解した。これを0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、本発明の組成物Aを得た。
残存する単量体の重量および添加剤の重量より、組成物中の全固形分中の元素数に占める総ケイ素数の比率が55 % 以下であった。
例示化合物(I)(アルドリッチ社製)1gを酢酸ブチル26.4gに加えた。窒素気流中で、加熱還流しながら(内温127℃)、重合開始剤として和光純薬工業製V−601(10時間半減温度66℃)1.8mgを酢酸ブチル2mlで希釈した液を2時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間加熱還流した。重合禁止剤として4−メトキシフェノール20mgを加えた後、室温まで冷却し、液重量2gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥した。これをテトラヒドロフラン15mlに溶解し、攪拌しながら水5mlを滴下した。1時間攪拌した後、デカンテーションで上澄みを捨て、メタノール10mlを加えた。固形分をろ取、乾燥し、固形分0.60gを得た。固形分をGPCで分析すると、化合物(I)より分子量が大きい部分は、Mw=11.8万、Mz+1=27万、Mn=3.1万であった。固形物中には未反応の例示化合物(I)は3質量%以下であった。分子量300万以上の成分は含まれなかった。重クロロホルムを測定溶媒として、固形分の1H−NMRスペクトルを測定したところ、ビニル基が重合してできたアルキル基由来のプロトンピークと、残存したビニル基由来のプロトンピークが42:58の積分比率で観察され、ビニル基同士が重合していることがわかった。
この組成物0.5gにプロピレングリコールメチルエーテルアセテート5mlを加えて40℃で3時間攪拌したところ、均一に溶解した。これを0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、本発明の組成物Bを得た。
残存する単量体の重量および添加剤の重量より、組成物中の全固形分中の元素数に占める総ケイ素数の比率が55% 以下であった。
例示化合物(I)(アルドリッチ社製)1gを酢酸ブチル13.2gに加えた。窒素気流中で、加熱還流しながら(内温127℃)、重合開始剤として和光純薬工業製V−40(10時間半減温度88℃)1mgを酢酸ブチル1mlで希釈した液を4時間かけて滴下し、滴下終了後、1時間加熱還流した。重合禁止剤として4−メトキシフェノール20mgを加えた後、室温まで冷却し、液重量2gまで減圧濃縮し、メタノール20mlを加え、1時間攪拌した後、固形物をろ取、乾燥した。これをテトラヒドロフラン10mlに溶解し、攪拌しながら水1.8mlを滴下した。1時間攪拌した後、デカンテーションで上澄みを捨て、メタノール10mlを加えた。固形分をろ取、乾燥し固形分0.41gを得た。固形分をGPCで分析すると、化合物(I)より分子量が大きい成分は、Mw=12.8万、Mz+1=38万、Mn=3.3万であった。固形物中には未反応の例示化合物(I)は3質量%以下であった。分子量300万以上の成分は含まれなかった。重クロロホルムを測定溶媒として、固形分の1H−NMRスペクトルを測定したところ、ビニル基が重合してできたアルキル基由来のプロトンピークと、残存したビニル基由来のプロトンピーク53:47の積分比率で観察され、ビニル基同士が重合していることがわかった。
この組成物0.5gにプロピレングリコールメチルエーテルアセテート5mlを加えて40℃で3時間攪拌したところ、均一に溶解した。これを0.2μm孔径のテフロン(登録商標)製フィルターでろ過して、本発明の組成物Cを得た。
残存する単量体の重量および添加剤の重量より、組成物中の全固形分中の元素数に占める総ケイ素数の比率が55% 以下であった。
ヤング率:MTS社ナノインデンターSA2を使用して測定した。
Claims (6)
- シロキサン構造を有する化合物を含む膜に周波数5.8GHzのマイクロウエーブを照射して形成される絶縁膜。
- 前記シロキサン構造を有する化合物を含む膜が、シロキサン構造を有する化合物を含む膜形成用組成物の塗布膜である請求項1に記載の絶縁膜。
- 前記シロキサン構造を有する化合物が、シルセスキオキサン化合物である請求項2に記載の絶縁膜。
- 前記シルセスキオキサン化合物が、カゴ型シルセスキオキサン化合物である請求項3に記載の絶縁膜。
- 前記カゴ型シルセスキオキサン化合物が、一般式(1)で表されるカゴ型シルセスキオキサン化合物の重合体である請求項4に記載の絶縁膜。
一般式(1)
(R1SiO3/2)n
(一般式(1)中、R1はそれぞれ独立して非加水分解性基を表し、R1のうち少なくとも2つはビニル基またはエチニル基を含む基を表す。nは8〜16の整数を表す。) - 請求項1〜5のいずれかに記載の膜を有する電子デバイス。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008050124A JP2009206457A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 絶縁膜 |
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2008
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