JPH07165873A - ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法 - Google Patents

ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法

Info

Publication number
JPH07165873A
JPH07165873A JP5341654A JP34165493A JPH07165873A JP H07165873 A JPH07165873 A JP H07165873A JP 5341654 A JP5341654 A JP 5341654A JP 34165493 A JP34165493 A JP 34165493A JP H07165873 A JPH07165873 A JP H07165873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blocked isocyanate
xylenolic
ppm
polyurethane resin
pinhole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5341654A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotoshi Honma
裕敏 本間
Yoshikazu Kogo
義和 向後
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Air Water Inc
Original Assignee
Sumikin Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumikin Chemical Co Ltd filed Critical Sumikin Chemical Co Ltd
Priority to JP5341654A priority Critical patent/JPH07165873A/ja
Publication of JPH07165873A publication Critical patent/JPH07165873A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半製品のブロックイソシアネート化合物の反
応性の向上と、粘度を低下させ、絶縁塗料として使用時
のピンホール特性や耐劣化性を改善する。 【構成】 トルエンジイソシアネートまたはジフェニル
メタンジイソシアネートにキシレノール酸を付加させた
のち、トリオールと反応させて得たブロックイソシアネ
ートと、ポリエステルポリオールとを適当な溶剤に溶解
させてブロック型ポリウレタン樹脂塗料を製造する方法
において、ピリジン類が700ppm以上、芳香族アミ
ン類が100ppm以上で、かつピリジン類と芳香族ア
ミン類を合わせて800〜1300ppm含有するキシ
レノール酸を使用する。 【効果】 電気絶縁塗料として用いた場合のピンホール
特性、耐劣化性ならびに絶縁破壊特性を改善できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気絶縁塗料として
使用されるブロック型ポリウレタン樹脂塗料の原料の一
つであるブロックイソシアネートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン樹脂塗料は、一般にポリイ
ソシアネート化合物とポリオール化合物との反応生成物
で、油変性ポリウレタン塗料、湿気硬化性ポリウレタン
樹脂塗料、ブロック型ポリウレタン樹脂塗料、触媒硬化
型ポリウレタン樹脂塗料およびポリオール硬化性ポリウ
レタン樹脂塗料の5種類に分類され、それぞれ長所、短
所を持っている。上記ポリウレタン樹脂塗料のうち、ブ
ロック型ポリウレタン樹脂塗料は、イソシアネート付加
物方式による1液性で、加熱したときにイソシアネート
基を再生し、共存する多水酸基樹脂と反応して硬い塗膜
を形成する。このブロック型ポリウレタン樹脂塗料は、
電気絶縁塗料として広く使用され、電線等に塗布、焼付
けして得られる絶縁電線は、その皮膜を剥離しなくても
はんだ付けが可能で、着色可能および高周波特性に優れ
ているため、通信機器、弱電機器等の各種巻線の分野に
広く利用されている。
【0003】上記ブロック型ポリウレタン樹脂塗料から
なる電気絶縁塗料は、ポリエステルポリオール成分とブ
ロックイソシアネート成分とを適当な溶剤に溶解させて
得られるものが知られている。このポリエステルポリオ
ール成分としては、例えばアジピン酸、無水フタル酸、
テレフタル酸、無水トリメリット酸等の多塩基酸と、エ
チレングリコール、プロピレングリコール等のグリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン等のトリオー
ルなどとを水酸基過剰にして配合し、縮合反応させて得
られる末端水酸基を有するポリエステルポリオールが使
用されている。また、ブロックイソシアネート成分とし
ては、例えばトリメチロールプロパン(以下TMPとい
う)、グリセリン等のトリオールに、トルエンジイソシ
アネートまたはジフェニルメタンジイソシアネート(以
下MDIという)を付加させ、遊離イソシアネート基を
フェノール類でブロックして得られる常温で安定で、か
つ高温で解離して遊離イソシアネート基を生成するブロ
ックイソシアネート化合物が使用されている。
【0004】上記ブロックイソシアネート化合物の製造
方法としては、次項反応式に示すとおり、例えば40〜
70℃で温浴融解したMDIに対して1倍モル以上のキ
シレノール酸を仕込み、撹拌しながら70〜110℃ま
で加熱して反応させると、発熱反応により130〜17
0℃まで昇温し、130〜170℃で5〜40分間保持
して反応させたのち、MDIに対して1/3モルのTM
Pを添加して130〜170℃まで加温して40〜80
分間保持したのち100〜120℃まで冷却し、m、p
−クレゾール、キシレン等の希釈溶剤を添加撹拌してブ
ロックポリイソシアネートの粘度調整を行っている。
【0005】
【化1】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記ブロックイソシア
ネート化合物の製造に供するキシレノール酸としては、
2,3/3,5−キシレノールの濃度が50%以上で、
水分が0.1%以下、反応性が大で、かつ半製品のブロ
ックイソシアネート化合物の粘度が低いことが要求され
ている。しかしながら、2,3/3,5−キシレノール
の濃度が50%以上で、水分が0.1%以下のキシレノ
ール酸の場合であっても、MDIとの反応性が低く、し
かも半製品のブロックイソシアネート化合物の粘度が高
くなる場合や、電気絶縁塗料とした場合におけるピンホ
ール特性が低い場合が発生する。
【0007】この発明の目的は、半製品のブロックイソ
シアネート化合物の反応性を向上できると共に、粘度を
低下でき、しかもポリウレタン樹脂塗料とした場合にお
けるピンホール特性や耐劣化性を改善したブロック型ポ
リウレタン樹脂塗料の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく2,3/3,5−キシレノールの濃度が5
0%以上で、水分が0.1%以下のキシレノール酸のう
ち、MDIとの反応性が低く、しかも半製品のブロック
イソシアネート化合物の粘度が高くなるキシレノール酸
について、その原因につき鋭意試験研究を重ねた。その
結果、キシレノール酸中の塩基濃度、特にピリジン類含
有量が700ppm以下の場合は、MDIとの反応性が
低く、反応に長時間を要するため部分的に重合が進みす
ぎ、半製品のブロックイソシアネート化合物の粘度が上
昇するが、ブロック型ポリウレタン樹脂塗料とした場合
におけるピンホール特性や耐劣化性が十分でないことを
究明した。さらに研究を重ねた結果、ピリジン類が70
0ppm以上、芳香族アミン類が100ppm以上、ピ
リジン類と芳香族アミン類を合わせて800〜1300
ppm含有するキシレノール酸を使用することによっ
て、ピンホール特性や耐劣化性を改善できること究明
し、この発明に到達した。
【0009】すなわちこの発明は、トルエンジイソシア
ネートまたはジフェニルメタンジイソシアネートにキシ
レノール酸を付加させたのち、トリオールと反応させて
得たブロックイソシアネートと、ポリエステルポリオー
ルとを適当な溶剤に溶解させてブロック型ポリウレタン
樹脂塗料を製造する方法において、ピリジン類が700
ppm以上、芳香族アミン類が100ppm以上で、か
つピリジン類と芳香族アミン類を合わせて800〜13
00ppm含有するキシレノール酸を使用することを特
徴とするブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法で
ある。
【0010】
【作用】この発明においては、ピリジン類が700pp
m以上、芳香族アミン類が100ppm以上で、かつピ
リジン類と芳香族アミン類を合わせて800〜1300
ppm含有するキシレノール酸を使用することによっ
て、キシレノール酸のMDIとの反応性が向上し、その
分反応時間が短縮されて部分的な重合の進み過ぎが抑制
され、半製品のブロックイソシアネート化合物の粘度が
低下すると共に、芳香族アミン類がMDIのNCO基と
反応するため、焼付け時のワニス中に残留してウレタン
結合時の触媒として作用し、焼付け時の密着性が改善さ
れ、電気絶縁塗料として使用時のピンホール特性、耐劣
化性が向上する。
【0011】この発明においてキシレノール酸のMDI
との反応性の良否の判定は、MDIにキシレノール酸を
添加して撹拌しながら85〜90℃まで加熱し、85〜
90℃で加熱を停止してから発熱反応により160℃ま
で上昇するまでに要する時間を用い、この時間が10分
を超えると半製品のブロックイソシアネート化合物の粘
度が上昇する。また、この発明において半製品のブロッ
クイソシアネート化合物の粘度の良否判定は、30℃に
おけるB型粘度計での測定値が350Pを超えると、電
気絶縁塗料向けには使用できないと云われている。さら
に、ポリエステルポリオール化合物と混合してワニスと
なし、電気絶縁塗料として使用した場合におけるピンホ
ール数は、JIS C3003 6に規定のピンホール
試験法で3個以下、絶縁破壊電圧は、同じくJIS C
300311.1に規定の絶縁破壊電圧試験法で5KV
以上、耐劣化性は、同じくJISC3003 12.2
に規定のピンホール法による耐劣化性で4以下でなけれ
ば、電気絶縁塗料として使用できないと云われている。
【0012】
【実施例】表1に示す組成のキシレノール酸361g
と、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート35
0gを容量1000mlのフラスコに仕込み、触媒とし
てピリジン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2,4−ル
チジン(ピリジン類)とアニリン、o−トルイジン(芳
香族アミン類)を、各々キシレノール酸に対して表2に
示すとおり添加した本発明例1、2と、触媒としてβ−
ピコリン300ppm、γ−ピコリン400ppmを添
加した比較例のそれぞれについて、加熱撹拌して温度が
160℃になった時点でトリメチロールプロパン63g
を加え、1時間160℃に保持して反応させたのち、冷
却しm,p−クレゾール102g、キシレン113gを
添加し、表2に示す反応性と粘度を有するブロックイソ
シアネートを得た。得られた各ブロックイソシアネート
694gとポリエステルポリオール300g、m,p−
クレゾール338g、キシレン374g、乾燥剤4.6
gを混合し、ポリウレタン系絶縁塗料を得た。このポリ
ウレタン系絶縁塗料は、性能を試験するため、焼付炉に
おいて芯線に線速60〜64m/minで6重に塗布焼
付けして絶縁電線を得た。得られた各絶縁電線について
ピンホール、耐劣化性および絶縁破壊電圧を測定した。
また、比較のため市販のポリウレタン系絶縁塗料を同条
件で前記焼付炉において芯線に線速60〜64m/mi
nで6重に塗布焼付けして絶縁電線を得た。得られた絶
縁電線についてピンホール、耐劣化性および絶縁破壊電
圧を測定した。それらの測定結果を表2に示す。なお、
絶縁電線のピンホールは、直流電圧を24Vとした以外
はJIS C3003−1976の6.2に規定の無処
理法に準じ、また、耐劣化性は同じくJIS C 30
03−1976の12.2に規定のピンホール法に準
じ、さらに、絶縁破壊電圧は、同じくJIS C 30
03−1976の11.1に規定の絶縁破壊電圧試験法
に準じて測定した。また、表2中の評価欄の◎は優秀、
○は良好、△はやや不良を示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表2に示すとおり、ピリジン類と芳香族ア
ミン類が所定量となるようキシレノール酸中に添加した
本発明例1、2は、電気絶縁塗料として用いた場合のピ
ンホール特性、耐劣化性ならびに絶縁破壊特性が改善さ
れ、市販されている電気絶縁塗料よりも優れている。ま
た、予めキシレノール酸にピリジン類を添加した比較例
の場合は、ブロックイソシアネートの粘度、反応性が良
好であるが、電気絶縁塗料として用いた場合の耐劣化性
ならびに絶縁破壊特性が十分ではなかった。
【0016】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明方法によれ
ば、ピリジン類と芳香族アミン類を所定量含有するキシ
レノール酸を使用することによって、粘度、反応性の良
好なブロックイソシアネートを製造でき、しかも、電気
絶縁塗料として用いた場合のピンホール特性、耐劣化性
ならびに絶縁破壊特性を改善することができ、細線用に
も使用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルエンジイソシアネートまたはジフェ
    ニルメタンジイソシアネートにキシレノール酸を付加さ
    せたのち、トリオールと反応させて得たブロックイソシ
    アネートと、ポリエステルポリオールとを適当な溶剤に
    溶解させてブロック型ポリウレタン樹脂塗料を製造する
    方法において、ピリジン類が700ppm以上、芳香族
    アミン類が100ppm以上で、かつピリジン類と芳香
    族アミン類を合わせて800〜1300ppm含有する
    キシレノール酸を使用することを特徴とするブロック型
    ポリウレタン樹脂塗料の製造方法。
JP5341654A 1993-12-10 1993-12-10 ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法 Pending JPH07165873A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5341654A JPH07165873A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5341654A JPH07165873A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07165873A true JPH07165873A (ja) 1995-06-27

Family

ID=18347767

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5341654A Pending JPH07165873A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07165873A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190248949A1 (en) * 2016-10-31 2019-08-15 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition for optical material, optical material, and producing method thereof

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20190248949A1 (en) * 2016-10-31 2019-08-15 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition for optical material, optical material, and producing method thereof
US11845828B2 (en) * 2016-10-31 2023-12-19 Mitsui Chemicals, Inc. Polymerizable composition for optical material, optical material, and producing method thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4448844A (en) Heat resistant resin and process for producing the same
HU180960B (en) Heat resistant curable adhezive lacquer for bobbins
EP0144281B1 (en) High solids theic polyester enamels
US3620996A (en) Polyester-amide-imide insulating varnish and method of preparation
US3869428A (en) Enamel composition for the manufacture of solderable enameled wires
JPH07165873A (ja) ブロック型ポリウレタン樹脂塗料の製造方法
US5514747A (en) Polyamide-imide-modified polyurethane insulation enamel composition
US20060122353A1 (en) Method of producing a modified diisocyanate,method of producing a self-lubricating enamelling varnish and method of producing an enameled electrical conductor
JPH07145134A (ja) ブロックイソシアネートの製造方法
JPS624754A (ja) ポリウレタン系電気絶縁塗料
JPS5816561B2 (ja) 自己融着性絶縁電線
JPH05331367A (ja) 樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線
JP4399912B2 (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線
JPS5848304A (ja) 自己融着性絶縁電線
JPS5936162A (ja) 蝋着性自巳融着塗料組成物
JPH09255901A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及び絶縁電線
JPS62220563A (ja) ポリウレタン電気絶縁塗料
WO2023195439A1 (ja) 電子部品
JP2632336B2 (ja) ポリウレタン系絶縁塗料
JPH07166054A (ja) 樹脂組成物およびこれを用いた絶縁電線
JP2000276948A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及びこれを用いた絶縁電線
JPH1060372A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物及びエナメル線
JPS5962662A (ja) 耐熱性樹脂組成物
JPH09227650A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物およびエナメル線
JPH03156805A (ja) 電気絶縁用樹脂組成物