JPH07165854A - 高分子量ポリカルボジイミド溶液の製造法 - Google Patents
高分子量ポリカルボジイミド溶液の製造法Info
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- JPH07165854A JPH07165854A JP5342387A JP34238793A JPH07165854A JP H07165854 A JPH07165854 A JP H07165854A JP 5342387 A JP5342387 A JP 5342387A JP 34238793 A JP34238793 A JP 34238793A JP H07165854 A JPH07165854 A JP H07165854A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 有機ジイソシアネートから高分子量ポリカル
ボジイミドを製造するに際し、重合溶媒として炭素数が
6以上の環状ケトン類および/または炭素数7以上の鎖
状ケトン類を用い、かつ、0〜120℃の温度で重合さ
せることにより、高分子量ポリカルボジイミド溶液を得
る。 【効果】 高分子量であり、加工性および保存安定性に
優れたポリカルボジイミドを溶液状態で安定的に製造で
きる。
ボジイミドを製造するに際し、重合溶媒として炭素数が
6以上の環状ケトン類および/または炭素数7以上の鎖
状ケトン類を用い、かつ、0〜120℃の温度で重合さ
せることにより、高分子量ポリカルボジイミド溶液を得
る。 【効果】 高分子量であり、加工性および保存安定性に
優れたポリカルボジイミドを溶液状態で安定的に製造で
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカルボジイミド溶液
の製造法に関し、さらに詳しくは高分子量であり、加工
性および保存安定性に優れたポリカルボジイミドを溶液
状態で安定的に製造するためのポリカルボジイミド溶液
の製造法に関する。
の製造法に関し、さらに詳しくは高分子量であり、加工
性および保存安定性に優れたポリカルボジイミドを溶液
状態で安定的に製造するためのポリカルボジイミド溶液
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカルボジイミドは、カルボジイミド
基の熱反応性を利用した熱硬化性樹脂として知られてい
る。ポリカルボジイミドの製造法に関しては、E.Dyerら
のJ.Am.Chem.Soc.,80,5495(1958)による報告等により有
機ポリイソシアネートの熱分解による方法が知られてい
るが、これらの方法においては、重合反応と同時に架橋
反応が進行するため、直鎖状の高分子量ポリカルボジイ
ミドを得ることは不可能であった。また、特開昭52−
65221号公報やD.J.LymanらのDie Macromol. Che
m.,67,1(1963)による報告等に、有機ポリイソシアネー
トに触媒を作用させて重合させる方法が記載されてい
る。これらにおいては、生成するポリカルボジイミドの
高分子量化に伴い、反応系内でのゲル化が進行したり、
あるいは沈澱生成等により不溶成分が生じるため、加工
性の良好な高分子量ポリカルボジイミドを安定的に得る
ことは困難であった。また、得られたポリカルボジイミ
ドは、主として粉末状態で取り出し、熱プレスにより成
形する等して用いられているが、工業材料として加工性
を良くするため、反応系内に有機モノイソシアネートま
たはアルコール類等を添加する方法等により、意図的に
低分子量体の段階で重合反応を停止させ、溶液状態でポ
リカルボジイミドを得ることも行われている。具体的に
は、特開昭51−61599号公報や、L.M.Alberinoら
のJ.Appl.Polym.Sci.,21,1999(1977)あるいはT.W.Campb
ellらのJ.Org.Chem.,28,2069(1963)に、有機ジイソシア
ネートを用いてポリカルボジイミドを製造するに際し、
有機モノイソシアネートを共存させることにより、生成
するポリカルボジイミドの分子量をコントロールする方
法が記載されている。これらの方法によれば、溶液状態
でポリカルボジイミドを得ることができるが、得られた
ポリカルボジイミドはその分子量が低いため、耐熱性や
物理的強度に劣るものである。一方、高分子量のポリカ
リボジイミド溶液を得るために重合溶媒の検討も種々行
われており、例えば特開平2−292316号公報、特
開平3−292331号公報、特開平3−62814号
公報および特開平5−178954号公報にテトラクロ
ロエチレン、トリクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン
等の環状エーテル類が、ならびに特開平4−26142
8号公報および特開平4−261429号公報にキシレ
ン等を用いることが記載されているが、これらの溶媒を
用いてもなお工業的に十分な高分子量のポリカルボジイ
ミドは得られず、また、ポリカルボジイミドの溶液状態
での保存安定性も、例えば室温で3週間、5℃で3カ月
程度と不十分なものである。
基の熱反応性を利用した熱硬化性樹脂として知られてい
る。ポリカルボジイミドの製造法に関しては、E.Dyerら
のJ.Am.Chem.Soc.,80,5495(1958)による報告等により有
機ポリイソシアネートの熱分解による方法が知られてい
るが、これらの方法においては、重合反応と同時に架橋
反応が進行するため、直鎖状の高分子量ポリカルボジイ
ミドを得ることは不可能であった。また、特開昭52−
65221号公報やD.J.LymanらのDie Macromol. Che
m.,67,1(1963)による報告等に、有機ポリイソシアネー
トに触媒を作用させて重合させる方法が記載されてい
る。これらにおいては、生成するポリカルボジイミドの
高分子量化に伴い、反応系内でのゲル化が進行したり、
あるいは沈澱生成等により不溶成分が生じるため、加工
性の良好な高分子量ポリカルボジイミドを安定的に得る
ことは困難であった。また、得られたポリカルボジイミ
ドは、主として粉末状態で取り出し、熱プレスにより成
形する等して用いられているが、工業材料として加工性
を良くするため、反応系内に有機モノイソシアネートま
たはアルコール類等を添加する方法等により、意図的に
低分子量体の段階で重合反応を停止させ、溶液状態でポ
リカルボジイミドを得ることも行われている。具体的に
は、特開昭51−61599号公報や、L.M.Alberinoら
のJ.Appl.Polym.Sci.,21,1999(1977)あるいはT.W.Campb
ellらのJ.Org.Chem.,28,2069(1963)に、有機ジイソシア
ネートを用いてポリカルボジイミドを製造するに際し、
有機モノイソシアネートを共存させることにより、生成
するポリカルボジイミドの分子量をコントロールする方
法が記載されている。これらの方法によれば、溶液状態
でポリカルボジイミドを得ることができるが、得られた
ポリカルボジイミドはその分子量が低いため、耐熱性や
物理的強度に劣るものである。一方、高分子量のポリカ
リボジイミド溶液を得るために重合溶媒の検討も種々行
われており、例えば特開平2−292316号公報、特
開平3−292331号公報、特開平3−62814号
公報および特開平5−178954号公報にテトラクロ
ロエチレン、トリクロロエチレン等のハロゲン系溶媒、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン
等の環状エーテル類が、ならびに特開平4−26142
8号公報および特開平4−261429号公報にキシレ
ン等を用いることが記載されているが、これらの溶媒を
用いてもなお工業的に十分な高分子量のポリカルボジイ
ミドは得られず、また、ポリカルボジイミドの溶液状態
での保存安定性も、例えば室温で3週間、5℃で3カ月
程度と不十分なものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高分
子量であり、加工性および保存安定性に優れたポリカル
ボジイミドを溶液状態で安定的に製造するための方法を
提供することにある。
子量であり、加工性および保存安定性に優れたポリカル
ボジイミドを溶液状態で安定的に製造するための方法を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、有機ジイソ
シアネートからポリカルボジイミドを製造するに際し、
重合溶媒として炭素数が6以上の環状ケトン類および/
または炭素数7以上の鎖状ケトン類を用い、かつ、0〜
120℃の温度で重合させることを特徴とする高分子量
ポリカルボジイミド溶液の製造法によって達成される。
シアネートからポリカルボジイミドを製造するに際し、
重合溶媒として炭素数が6以上の環状ケトン類および/
または炭素数7以上の鎖状ケトン類を用い、かつ、0〜
120℃の温度で重合させることを特徴とする高分子量
ポリカルボジイミド溶液の製造法によって達成される。
【0005】以下に本発明をさらに詳細に説明する。本
発明のポリカルボジイミド溶液の製造法は、有機ジイソ
シアネートをイソシアネート基のカルボジイミド化を促
進する触媒(以下、「カルボジイミド化触媒」とい
う。)の存在下、特定の溶媒を用い、0〜120℃の温
度で重合させることよりなる。
発明のポリカルボジイミド溶液の製造法は、有機ジイソ
シアネートをイソシアネート基のカルボジイミド化を促
進する触媒(以下、「カルボジイミド化触媒」とい
う。)の存在下、特定の溶媒を用い、0〜120℃の温
度で重合させることよりなる。
【0006】本発明において用いられる有機ジイソシア
ネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ビストリレンジ
イソシアネート等の芳香族有機ジイソシアネート;4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナ
トメチル)シクロヘキサン、シクロヘキシレンジイソシ
アネート、アダマンチレンジイソシアネート等の脂環族
有機ジイソシアネート;オクタメチレンジイソシアネー
ト等の脂肪族有機ジイソシアネートを挙げることがで
き、好ましくは2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシ
アネート)、イソホロンジイソシアネートを挙げること
ができる。 これらの有機ジイソシアネートは、単独で
あるいは2種以上を混合して用いることもできる。ま
た、これらの有機ジイソシアネートは市販品をそのまま
用いることもできるが、蒸留もしくは再結晶等により純
度が99%以上となるまで精製して用いることが好まし
い。
ネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルエーテルジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、ビストリレンジ
イソシアネート等の芳香族有機ジイソシアネート;4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、イソホロンジイソシアネート、ビス(イソシアナ
トメチル)シクロヘキサン、シクロヘキシレンジイソシ
アネート、アダマンチレンジイソシアネート等の脂環族
有機ジイソシアネート;オクタメチレンジイソシアネー
ト等の脂肪族有機ジイソシアネートを挙げることがで
き、好ましくは2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシ
アネート)、イソホロンジイソシアネートを挙げること
ができる。 これらの有機ジイソシアネートは、単独で
あるいは2種以上を混合して用いることもできる。ま
た、これらの有機ジイソシアネートは市販品をそのまま
用いることもできるが、蒸留もしくは再結晶等により純
度が99%以上となるまで精製して用いることが好まし
い。
【0007】前記カルボジイミド化触媒としては、例え
ば3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オ
キシド、1−エチルフェニル−3−メチル−3−ホスホ
レン−1−オキシド、3−(4−メチル−3−ペンチニ
ル)−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシド、
3−クロロ−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキ
シド、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレン−1−
スルフィド、1−フェニル−3−ホスホレン−1−スル
フィド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−スルフィドお
よびこれらの異性体等を挙げることができる。これらの
カルボジイミド化触媒の使用量は、有機ジイソシアネー
ト1モル当たり、通常、0.0005〜0.2モル、好
ましくは0.001〜0.1モルの範囲で一般に使用さ
れる。なお、これらのカルボジイミド化触媒は、反応終
了後、除去することが好ましい。カルボジイミド化触媒
を除去する方法としては、例えば反応溶液を、カルボジ
イミド化触媒との溶解性が良く、かつ生成するポリカル
ボジイミドに対する溶解性の低い溶媒、例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等のアルコールと混
合し、析出するポリカルボジイミドをろ過等により分離
する方法を挙げることができる。
ば3−メチル−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オ
キシド、1−エチルフェニル−3−メチル−3−ホスホ
レン−1−オキシド、3−(4−メチル−3−ペンチニ
ル)−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキシド、
3−クロロ−1−フェニル−3−ホスホレン−1−オキ
シド、1−エチル−3−メチル−3−ホスホレン−1−
スルフィド、1−フェニル−3−ホスホレン−1−スル
フィド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−スルフィドお
よびこれらの異性体等を挙げることができる。これらの
カルボジイミド化触媒の使用量は、有機ジイソシアネー
ト1モル当たり、通常、0.0005〜0.2モル、好
ましくは0.001〜0.1モルの範囲で一般に使用さ
れる。なお、これらのカルボジイミド化触媒は、反応終
了後、除去することが好ましい。カルボジイミド化触媒
を除去する方法としては、例えば反応溶液を、カルボジ
イミド化触媒との溶解性が良く、かつ生成するポリカル
ボジイミドに対する溶解性の低い溶媒、例えばメタノー
ル、エタノール、イソプロパノール等のアルコールと混
合し、析出するポリカルボジイミドをろ過等により分離
する方法を挙げることができる。
【0008】本発明においては、炭素数が6以上、好ま
しくは炭素数が6〜12の環状ケトン類および/または
炭素数7以上、好ましくは炭素数が6〜12の鎖状ケト
ン類を使用することを必要とする。炭素数がこれ未満で
あると有機ジイソシアネートの重合に伴い、不溶成分が
生じるため、加工性の良好な高分子量ポリカルボジイミ
ドを安定的に得ることが困難となる。炭素数が6以上の
環状ケトン類としては、例えばシクロヘキサノン、2−
アセチルシクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノ
ン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘ
キサノン、シクロヘプタノン、1−デカロン、2−デカ
ロン等を挙げることができ、また、炭素数が7以上の鎖
状ケトン類としては、例えば2,4−ジメチル−3−ペ
ンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2−メ
チル−3−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、
2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2
−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノ
ン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノ
ン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5
−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノ
ン等を挙げることができ、好ましくはシクロヘキサノ
ン、5−メチル−2−ヘキサノン、2−ヘプタノンであ
り、特に好ましくはシクロヘキサノンである。これらの
溶媒は市販品を用いることもできるが、モレキュラーシ
ーブ等の乾燥剤で乾燥したものを用いるのが好ましい。
この場合の溶媒中の水分量は、0.1重量%以下である
ことが望ましい。水分量が0.1重量%を超えると、ポ
リカルボジイミドの分子量上昇の妨げとなったり、ポリ
カルボジイミドがゲル化する傾向がある。重合液中の有
機ジイソシアネートの濃度は一般に1〜60重量%以下
であり、好ましくは5〜30重量%以下である。有機ジ
イソシアネートの濃度が60重量%を超えると重合中に
ゲル化が起こりやすくなったり、重合後の溶液状態での
保存安定性が悪くなる傾向がある。
しくは炭素数が6〜12の環状ケトン類および/または
炭素数7以上、好ましくは炭素数が6〜12の鎖状ケト
ン類を使用することを必要とする。炭素数がこれ未満で
あると有機ジイソシアネートの重合に伴い、不溶成分が
生じるため、加工性の良好な高分子量ポリカルボジイミ
ドを安定的に得ることが困難となる。炭素数が6以上の
環状ケトン類としては、例えばシクロヘキサノン、2−
アセチルシクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノ
ン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘ
キサノン、シクロヘプタノン、1−デカロン、2−デカ
ロン等を挙げることができ、また、炭素数が7以上の鎖
状ケトン類としては、例えば2,4−ジメチル−3−ペ
ンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノン、2−メ
チル−3−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、
2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2
−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3−ヘプタノ
ン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2−オクタノ
ン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、5
−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、4−デカノ
ン等を挙げることができ、好ましくはシクロヘキサノ
ン、5−メチル−2−ヘキサノン、2−ヘプタノンであ
り、特に好ましくはシクロヘキサノンである。これらの
溶媒は市販品を用いることもできるが、モレキュラーシ
ーブ等の乾燥剤で乾燥したものを用いるのが好ましい。
この場合の溶媒中の水分量は、0.1重量%以下である
ことが望ましい。水分量が0.1重量%を超えると、ポ
リカルボジイミドの分子量上昇の妨げとなったり、ポリ
カルボジイミドがゲル化する傾向がある。重合液中の有
機ジイソシアネートの濃度は一般に1〜60重量%以下
であり、好ましくは5〜30重量%以下である。有機ジ
イソシアネートの濃度が60重量%を超えると重合中に
ゲル化が起こりやすくなったり、重合後の溶液状態での
保存安定性が悪くなる傾向がある。
【0009】本発明における重合温度は0〜120℃が
好ましく、特に好ましくは15〜100℃である。重合
温度が120℃を超えると反応系内でゲル化が進行して
不溶成分が生じ、高分子量ポリカルボジイミド溶液を安
定的に得ることが困難となり、また、重合温度が0℃未
満であると高分子量ポリカルボジイミドを得ることが困
難となる。
好ましく、特に好ましくは15〜100℃である。重合
温度が120℃を超えると反応系内でゲル化が進行して
不溶成分が生じ、高分子量ポリカルボジイミド溶液を安
定的に得ることが困難となり、また、重合温度が0℃未
満であると高分子量ポリカルボジイミドを得ることが困
難となる。
【0010】重合時、重合液は通常、強制攪拌される。
攪拌は重合を円滑に進め得る程度に行われれば良く、攪
拌の方式、攪拌の速度は特に限定されない。また、重合
反応は二酸化炭素を発生しながら進行する可逆反応であ
ることから、窒素、アルゴン等の気体を重合系内にバブ
リングさせ、重合系内から二酸化炭素を除去することに
より重合速度を上げることができる。
攪拌は重合を円滑に進め得る程度に行われれば良く、攪
拌の方式、攪拌の速度は特に限定されない。また、重合
反応は二酸化炭素を発生しながら進行する可逆反応であ
ることから、窒素、アルゴン等の気体を重合系内にバブ
リングさせ、重合系内から二酸化炭素を除去することに
より重合速度を上げることができる。
【0011】本発明により得られる高分子量ポリカルボ
ジイミド溶液中のポリカルボジイミドの標準ポリスチレ
ン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、通
常、1,000〜500,000であり、好ましくは
2,000〜300,000である。Mnが1,000
未満であると機械的強度が不十分となりやすく、また、
500,000を超えると加工性や保存安定性が低下す
る恐れがある。
ジイミド溶液中のポリカルボジイミドの標準ポリスチレ
ン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、通
常、1,000〜500,000であり、好ましくは
2,000〜300,000である。Mnが1,000
未満であると機械的強度が不十分となりやすく、また、
500,000を超えると加工性や保存安定性が低下す
る恐れがある。
【0012】また、本発明においては重合の初期、重合
中または重合終了後にポリカルボジイミドの末端のイソ
シアネート基と反応しうる化合物を、生成するポリカル
ボジイミドが十分に高分子量を維持できる範囲内の量で
添加して、ポリカルボジイミドの末端を封止して分子量
を調節することもできる。ここで前記化合物としては、
例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、シ
クロヘキサノール等のアルコール類;ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ベンジルアミン等のアミン類;フェニ
ルイソシアナート、クロロフェニルイソシアナート、シ
クロヘキシルイソシアネート等のモノイソシアネート類
を挙げることができる。
中または重合終了後にポリカルボジイミドの末端のイソ
シアネート基と反応しうる化合物を、生成するポリカル
ボジイミドが十分に高分子量を維持できる範囲内の量で
添加して、ポリカルボジイミドの末端を封止して分子量
を調節することもできる。ここで前記化合物としては、
例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、シ
クロヘキサノール等のアルコール類;ジメチルアミン、
ジエチルアミン、ベンジルアミン等のアミン類;フェニ
ルイソシアナート、クロロフェニルイソシアナート、シ
クロヘキシルイソシアネート等のモノイソシアネート類
を挙げることができる。
【0013】本発明により得られる高分子量ポリカルボ
ジイミド溶液は、必要に応じて溶液粘度を調整した後、
そのままワニスとして利用することができる。また、重
合に用いた溶媒を減圧乾燥、噴霧乾燥等の方法により除
去して粉末状のポリカルボジイミドとして取り出すこと
もできる。さらに、ポリカルボジイミド溶液をアルコー
ル類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等)、脂肪族炭化水素類(例えばヘプタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン等)等のポリカルボジイミドの貧溶
媒と混合することにより、ポリカルボジイミドを析出さ
せた後、ろ過、乾燥して粉末状のポリカルボジイミドと
して取り出すこともできる。得られた粉末状ポリカルボ
ジイミドは加熱して成形体にしたり、溶媒に再溶解して
ワニスとして利用することもできる。
ジイミド溶液は、必要に応じて溶液粘度を調整した後、
そのままワニスとして利用することができる。また、重
合に用いた溶媒を減圧乾燥、噴霧乾燥等の方法により除
去して粉末状のポリカルボジイミドとして取り出すこと
もできる。さらに、ポリカルボジイミド溶液をアルコー
ル類(例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等)、脂肪族炭化水素類(例えばヘプタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン等)等のポリカルボジイミドの貧溶
媒と混合することにより、ポリカルボジイミドを析出さ
せた後、ろ過、乾燥して粉末状のポリカルボジイミドと
して取り出すこともできる。得られた粉末状ポリカルボ
ジイミドは加熱して成形体にしたり、溶媒に再溶解して
ワニスとして利用することもできる。
【0014】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに具体的に
説明する。但し、本発明はその要旨を越えない限り、こ
れらの実施例に何ら限定されるものではない。
説明する。但し、本発明はその要旨を越えない限り、こ
れらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0015】実施例1 2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレン
ジイソシアネート=80/20(重量比)混合物(以
下、「TDI」という。)50gおよび1−フェニル−
3−メチルホスホレン−1−オキシド(以下、「MPP
O」という。)0.384gを加熱マントル、温度計、
凝縮器、ガス吹き込み管および機械式スターラーを装着
した1リットルの丸底フラスコにいれた。次いで、シク
ロヘキサノン450gを加え、窒素をバブリングしなが
ら重合混合物を70℃に攪拌下で6時間加熱して、ポリ
カルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジ
イミドのMnは25,000であった。この溶液は流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、
この溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月
間保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められな
かった。
ジイソシアネート=80/20(重量比)混合物(以
下、「TDI」という。)50gおよび1−フェニル−
3−メチルホスホレン−1−オキシド(以下、「MPP
O」という。)0.384gを加熱マントル、温度計、
凝縮器、ガス吹き込み管および機械式スターラーを装着
した1リットルの丸底フラスコにいれた。次いで、シク
ロヘキサノン450gを加え、窒素をバブリングしなが
ら重合混合物を70℃に攪拌下で6時間加熱して、ポリ
カルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジ
イミドのMnは25,000であった。この溶液は流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、
この溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月
間保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められな
かった。
【0016】実施例2 シクロヘキサノンの代わりに2−ヘプタノン450gを
用いた以外は実施例1と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
21,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
用いた以外は実施例1と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
21,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0017】実施例3 シクロヘキサノンの代わりに2−メチル−5−ヘキサノ
ン450gを用いた以外は実施例1と同様にしてポリカ
ルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイ
ミドのMnは26,000であった。この溶液は流動性
を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、こ
の溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間
保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められなか
った。
ン450gを用いた以外は実施例1と同様にしてポリカ
ルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイ
ミドのMnは26,000であった。この溶液は流動性
を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、こ
の溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間
保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められなか
った。
【0018】比較例1 シクロヘキサノンの代わりにo−キシレン450gを用
いた以外は実施例1と同様にして重合を行ったところ、
重合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,000で
あった。
いた以外は実施例1と同様にして重合を行ったところ、
重合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,000で
あった。
【0019】比較例2 シクロヘキサノンの代わりにm−キシレン450gを用
いた以外は実施例1と同様にして重合を行ったところ、
重合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,500で
あった。
いた以外は実施例1と同様にして重合を行ったところ、
重合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,500で
あった。
【0020】比較例3 シクロヘキサノンの代わりにメチルイソブチルケトン4
50gを用いた以外は実施例1と同様にして重合を行っ
たところ、重合開始から5時間でポリカルボジイミドの
沈澱を生じた。得られたポリカルボジイミドのMnは
5,000であった。
50gを用いた以外は実施例1と同様にして重合を行っ
たところ、重合開始から5時間でポリカルボジイミドの
沈澱を生じた。得られたポリカルボジイミドのMnは
5,000であった。
【0021】重合温度を130℃に変えた以外は実施例
1と同様にして重合を行った所、重合開始から3時間で
重合溶液はゼリー状に固まって流動性を失い、シクロヘ
キサノンを加えてももはや液状にはならなかった。
1と同様にして重合を行った所、重合開始から3時間で
重合溶液はゼリー状に固まって流動性を失い、シクロヘ
キサノンを加えてももはや液状にはならなかった。
【0022】実施例5 TDIの代わりに4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート(以下、「MDI」という。)50gを用いた
以外は実施例1と同様にしてポリカルボジイミド溶液を
得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは29,
000であった。この溶液は流動性を有し、溶液中に不
溶分は認められなかった。また、この溶液は室温で2ヶ
月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動性を有
し、溶液中に不溶分は認められなかった。
アネート(以下、「MDI」という。)50gを用いた
以外は実施例1と同様にしてポリカルボジイミド溶液を
得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは29,
000であった。この溶液は流動性を有し、溶液中に不
溶分は認められなかった。また、この溶液は室温で2ヶ
月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動性を有
し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0023】実施例6 シクロヘキサノンの代わりに2−ヘプタノン450gを
用いた以外は実施例5と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
25,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
用いた以外は実施例5と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
25,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0024】実施例7 シクロヘキサノンの代わりに2−メチル−5−ヘキサノ
ン450gを用いた以外は実施例5と同様にしてポリカ
ルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイ
ミドのMnは28,000であった。この溶液は流動性
を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、こ
の溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間
保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められなか
った。
ン450gを用いた以外は実施例5と同様にしてポリカ
ルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイ
ミドのMnは28,000であった。この溶液は流動性
を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、こ
の溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間
保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められなか
った。
【0025】比較例5 シクロヘキサノンの代わりにo−キシレン450gを用
いた以外は実施例5と同様にして重合を行ったところ、
重合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,000で
あった。
いた以外は実施例5と同様にして重合を行ったところ、
重合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,000で
あった。
【0026】比較例6 シクロヘキサノンの代わりにm−キシレン450gを用
いた以外は実施例5と同様にして重合を行ったところ重
合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,500で
あった。
いた以外は実施例5と同様にして重合を行ったところ重
合開始から2時間でポリカルボジイミドの沈澱を生じ
た。得られたポリカルボジイミドのMnは3,500で
あった。
【0027】比較例7 シクロヘキサノンの代わりにメチルイソブチルケトン4
50gを用いた以外は実施例5と同様にして重合を行っ
たところ重合開始から6時間でポリカルボジイミドの沈
澱を生じた。得られたポリカルボジイミドのMnは5,
000であった。
50gを用いた以外は実施例5と同様にして重合を行っ
たところ重合開始から6時間でポリカルボジイミドの沈
澱を生じた。得られたポリカルボジイミドのMnは5,
000であった。
【0028】比較例8 重合温度を130℃に変えた以外は実施例5と同様にし
て重合を行った所、重合開始から2時間で重合溶液はゼ
リー状に固まって流動性を失い、シクロヘキサノンを加
えてももはや溶液状にはならなかった。
て重合を行った所、重合開始から2時間で重合溶液はゼ
リー状に固まって流動性を失い、シクロヘキサノンを加
えてももはや溶液状にはならなかった。
【0029】実施例8 TDIの代わりに4,4’−メチレンビス(シクロヘキ
シルイソシアネート)(以下、「H−MDI」とい
う。)50gを用いた以外は実施例1と同様にしてポリ
カルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジ
イミドのMnは15,000であった。この溶液は流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、
この溶液は室温で3ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月
間保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められな
かった。
シルイソシアネート)(以下、「H−MDI」とい
う。)50gを用いた以外は実施例1と同様にしてポリ
カルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジ
イミドのMnは15,000であった。この溶液は流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、
この溶液は室温で3ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月
間保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められな
かった。
【0029】実施例9 シクロヘキサノンの代わりに2−ヘプタノン450gを
用いた以外は実施例9と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
13,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で3ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
用いた以外は実施例9と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
13,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で3ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0030】実施例10 TDIの代わりにイソホロンジイソシアネート50gを
用いた以外は実施例1と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
12,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
用いた以外は実施例1と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
12,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0031】実施例11 シクロヘキサノンの代わりに2−ヘプタノン450gを
用いた以外は実施例11と同様にしてポリカルボジイミ
ド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMn
は10,000であった。この溶液は流動性を有し、溶
液中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室
温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流
動性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
用いた以外は実施例11と同様にしてポリカルボジイミ
ド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMn
は10,000であった。この溶液は流動性を有し、溶
液中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室
温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流
動性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0032】実施例12 TDIの代わりにビス(イソシアナトメチル)シクロヘ
キサン50gを用いた以外は実施例1と同様にしてポリ
カルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジ
イミドのMnは12,000であった。この溶液は流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、
この溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月
間保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められな
かった。
キサン50gを用いた以外は実施例1と同様にしてポリ
カルボジイミド溶液を得た。この溶液中のポリカルボジ
イミドのMnは12,000であった。この溶液は流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。また、
この溶液は室温で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月
間保存後も流動性を有し、溶液中に不溶分は認められな
かった。
【0033】実施例13 シクロヘキサノンの代わりに2−ヘプタン450gを用
いた以外は実施例13と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
10,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
いた以外は実施例13と同様にしてポリカルボジイミド
溶液を得た。この溶液中のポリカルボジイミドのMnは
10,000であった。この溶液は流動性を有し、溶液
中に不溶分は認められなかった。また、この溶液は室温
で2ヶ月間保存後、および5℃で6ヶ月間保存後も流動
性を有し、溶液中に不溶分は認められなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば高分子量であり、加工性
および保存安定性に優れたポリカルボジイミドを溶液状
態で安定的に製造することができる。
および保存安定性に優れたポリカルボジイミドを溶液状
態で安定的に製造することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 有機ジイソシアネートから高分子量ポリ
カルボジイミドを製造するに際し、重合溶媒として炭素
数が6以上の環状ケトン類および/または炭素数7以上
の鎖状ケトン類を用い、かつ、0〜120℃の温度で重
合させることを特徴とする高分子量ポリカルボジイミド
溶液の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5342387A JPH07165854A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 高分子量ポリカルボジイミド溶液の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5342387A JPH07165854A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 高分子量ポリカルボジイミド溶液の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07165854A true JPH07165854A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18353339
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5342387A Pending JPH07165854A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 高分子量ポリカルボジイミド溶液の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07165854A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013523928A (ja) * | 2010-04-01 | 2013-06-17 | バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | カルボジイミド化法 |
KR20140058654A (ko) * | 2011-08-30 | 2014-05-14 | 바스프 에스이 | 고분자량 폴리카르보디이미드 및 이의 제조 방법 |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP5342387A patent/JPH07165854A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013523928A (ja) * | 2010-04-01 | 2013-06-17 | バイエル・インテレクチュアル・プロパティ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | カルボジイミド化法 |
KR20140058654A (ko) * | 2011-08-30 | 2014-05-14 | 바스프 에스이 | 고분자량 폴리카르보디이미드 및 이의 제조 방법 |
JP2014526566A (ja) * | 2011-08-30 | 2014-10-06 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 高分子量ポリカルボジイミド及びその製造方法 |
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