JPH07165740A - 2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸及びその製法 - Google Patents
2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸及びその製法Info
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- JPH07165740A JPH07165740A JP6297861A JP29786194A JPH07165740A JP H07165740 A JPH07165740 A JP H07165740A JP 6297861 A JP6297861 A JP 6297861A JP 29786194 A JP29786194 A JP 29786194A JP H07165740 A JPH07165740 A JP H07165740A
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- vinyloxyimino
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
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- Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 一般式
【化1】
[式中、R1は水素原子又はアミノ保護基、R2及びR3
は同一又は異なって水素原子又はカルボキシル保護基を
示す]で表される化合物又はその塩及びその製法。 【効果】本発明により、セファロスポリン誘導体の7−
位側鎖として有用な一般式[I]の化合物又はその塩及
びその効率的製法が提供される。
は同一又は異なって水素原子又はカルボキシル保護基を
示す]で表される化合物又はその塩及びその製法。 【効果】本発明により、セファロスポリン誘導体の7−
位側鎖として有用な一般式[I]の化合物又はその塩及
びその効率的製法が提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セファロスポリン誘導
体の7−位側鎖として有用な新規2−(2−アミノチア
ゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイ
ミノ)酢酸又はその塩及びそれらの製法に関するもので
ある。
体の7−位側鎖として有用な新規2−(2−アミノチア
ゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイ
ミノ)酢酸又はその塩及びそれらの製法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、セファロスポリン誘導体の7位側
鎖に2−(2−アミノチアゾリル)−2−置換オキシイ
ミノ酢酸基を有する化合物は極めて多く合成されている
が、置換オキシイミノ基の置換基としてビニル基を有す
る2−(1−ビニルオキシイミノ)酢酸誘導体は、特開
昭54−22392号公報(Ger.Offen.,
2,831,332;Chem.Abstr.,90−
168630nに対応)に記載されており、その合成は
下記反応式の通りである。
鎖に2−(2−アミノチアゾリル)−2−置換オキシイ
ミノ酢酸基を有する化合物は極めて多く合成されている
が、置換オキシイミノ基の置換基としてビニル基を有す
る2−(1−ビニルオキシイミノ)酢酸誘導体は、特開
昭54−22392号公報(Ger.Offen.,
2,831,332;Chem.Abstr.,90−
168630nに対応)に記載されており、その合成は
下記反応式の通りである。
【0003】
【化5】 [式中、Xは塩素、臭素、ヨウ素原子を表し、alkは
1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す]該公報
による開示は、2−(2−アミノチアゾリル)−2−
(1−ビニルオキシイミノ)酢酸誘導体にのみ限られて
おり、本発明化合物である2−(2−アミノチアゾリ
ル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸誘導体に関しては合成はおろか示唆もされてい
ない。
1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表す]該公報
による開示は、2−(2−アミノチアゾリル)−2−
(1−ビニルオキシイミノ)酢酸誘導体にのみ限られて
おり、本発明化合物である2−(2−アミノチアゾリ
ル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸誘導体に関しては合成はおろか示唆もされてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】β−ラクタム抗生物質
は、細菌にのみ選択毒性を示し、動物細胞に対しては、
影響を与えないことから、副作用の少ない抗生物質とし
て細菌による感染症の治療に広く使用され有用性の高い
薬剤である。しかしながら、近年、感染症の起炎菌とし
て耐性のグラム陽性菌及び耐性のブドウ糖非発酵グラム
陰性桿菌の分離頻度が増加の傾向にあり、これらの菌に
対する抗菌力の増強が望まれている。
は、細菌にのみ選択毒性を示し、動物細胞に対しては、
影響を与えないことから、副作用の少ない抗生物質とし
て細菌による感染症の治療に広く使用され有用性の高い
薬剤である。しかしながら、近年、感染症の起炎菌とし
て耐性のグラム陽性菌及び耐性のブドウ糖非発酵グラム
陰性桿菌の分離頻度が増加の傾向にあり、これらの菌に
対する抗菌力の増強が望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は新規な2−(2
−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビ
ニルオキシイミノ)酢酸又はその塩及びその製法に関す
るものであり、該化合物は優れた抗菌力を有する新規な
セファロスポリン誘導体の7−位側鎖残基として有用で
ある。本発明者らは、セファロスポリン誘導体の7位に
2−(2−アミノチアゾリル)−2−置換オキシイミノ
アセトアミド基を有するセファロスポリン誘導体を数多
く合成した結果、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミ
ノ)アセトアミド基を有する一般式[IV]
−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビ
ニルオキシイミノ)酢酸又はその塩及びその製法に関す
るものであり、該化合物は優れた抗菌力を有する新規な
セファロスポリン誘導体の7−位側鎖残基として有用で
ある。本発明者らは、セファロスポリン誘導体の7位に
2−(2−アミノチアゾリル)−2−置換オキシイミノ
アセトアミド基を有するセファロスポリン誘導体を数多
く合成した結果、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミ
ノ)アセトアミド基を有する一般式[IV]
【0006】
【化6】 [式中、Rは水素原子、カルボキシル保護基又は陰電
荷、Qは水素原子、ハロゲン原子、アジド基、置換基を
有していてもよい、第4級アンモニオ基、又は置換基を
有していてもよい窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から
なる群から選ばれるヘテロ原子を少なくとも1個有する
複素環チオ基を示す]の化合物は合成はおろか出願明細
書における開示も全くなされていない文献未記載の新規
化合物であり、感受性・耐性のグラム陰性菌及びグラム
陽性菌に対して、強い抗菌力を有すること、及びβ−ラ
クタマ−ゼに対する安定性に優れていることを見出した
(特許出願昭和62年 502318号)。本発明者ら
はその7−位残基である2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシ
イミノ)酢酸誘導体の展開及びその製法を開発すべく鋭
意検討した結果、原料化合物の2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)グリオキシル酸誘導体[II]をO−
(1−カルボキシ−1−ビニル)ヒドロキシルアミン誘
導体[III]と反応させ、要すれば保護基を除去する
ことにより、本発明化合物[I]を高収率で製造するこ
とができることを見出し本発明を完成した。次に本明細
書に記載された各種記号及び用語について説明する。
荷、Qは水素原子、ハロゲン原子、アジド基、置換基を
有していてもよい、第4級アンモニオ基、又は置換基を
有していてもよい窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から
なる群から選ばれるヘテロ原子を少なくとも1個有する
複素環チオ基を示す]の化合物は合成はおろか出願明細
書における開示も全くなされていない文献未記載の新規
化合物であり、感受性・耐性のグラム陰性菌及びグラム
陽性菌に対して、強い抗菌力を有すること、及びβ−ラ
クタマ−ゼに対する安定性に優れていることを見出した
(特許出願昭和62年 502318号)。本発明者ら
はその7−位残基である2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシ
イミノ)酢酸誘導体の展開及びその製法を開発すべく鋭
意検討した結果、原料化合物の2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)グリオキシル酸誘導体[II]をO−
(1−カルボキシ−1−ビニル)ヒドロキシルアミン誘
導体[III]と反応させ、要すれば保護基を除去する
ことにより、本発明化合物[I]を高収率で製造するこ
とができることを見出し本発明を完成した。次に本明細
書に記載された各種記号及び用語について説明する。
【0007】カルボキシル保護基とは有機合成化学上通
常用いられるものを意味し、例えばtert−ブチル
基、2,2,2−トリクロロエチル基、アセトキシメチ
ル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオキシ
メチル基、1−アセトキシエチル基、1−プロピオニル
オキシエチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エ
チル基、フタリジル基、ベンジル基、4−メトキシベン
ジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−ニトロベ
ンジル基、ベンズヒドリル基、ビス(4−メトキシフェ
ニル)メチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソ−ル−4−イル)メチル基、トリメチルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げられ、
特にベンズヒドリル基、tert−ブチル基、シリル基
等が好ましい。
常用いられるものを意味し、例えばtert−ブチル
基、2,2,2−トリクロロエチル基、アセトキシメチ
ル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバロイルオキシ
メチル基、1−アセトキシエチル基、1−プロピオニル
オキシエチル基、1−(エトキシカルボニルオキシ)エ
チル基、フタリジル基、ベンジル基、4−メトキシベン
ジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−ニトロベ
ンジル基、ベンズヒドリル基、ビス(4−メトキシフェ
ニル)メチル基、(5−メチル−2−オキソ−1,3−
ジオキソ−ル−4−イル)メチル基、トリメチルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げられ、
特にベンズヒドリル基、tert−ブチル基、シリル基
等が好ましい。
【0008】アミノ保護基とは有機合成化学上通常用い
られるものを意味し、例えばトリチル基、ホルミル基、
クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、tert
−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリル基、ter
t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
られるものを意味し、例えばトリチル基、ホルミル基、
クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、tert
−ブトキシカルボニル基、トリメチルシリル基、ter
t−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。
【0009】又、一般式[I]のオキシイミノ基におけ
る部分構造はシン異性体(Z配位)及びアンチ異性体
(E配位)が存在し、一般にシン異性体が優れた抗菌活
性を示し、本明細書における置換オキシイミノ基はすべ
てシン異性体である。E/Z命名法はジャーナル オブ
ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(J.Am.
Chem.Soc.)第90巻、509頁(1968
年)に記述されている。
る部分構造はシン異性体(Z配位)及びアンチ異性体
(E配位)が存在し、一般にシン異性体が優れた抗菌活
性を示し、本明細書における置換オキシイミノ基はすべ
てシン異性体である。E/Z命名法はジャーナル オブ
ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(J.Am.
Chem.Soc.)第90巻、509頁(1968
年)に記述されている。
【0010】一般式[I]の好適な塩としては、例えば
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ア
ルミニウム等との金属塩、N,N’−ジベンジルエチレ
ンジアミン、プロカイン等との有機アミン塩、グルタミ
ン酸、アスパラギン酸、リジン、アルギニン等とのアミ
ノ酸塩等が挙げられる。次に一般式[I]の化合物につ
いて説明する。本発明の化合物は一般式[I]
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ア
ルミニウム等との金属塩、N,N’−ジベンジルエチレ
ンジアミン、プロカイン等との有機アミン塩、グルタミ
ン酸、アスパラギン酸、リジン、アルギニン等とのアミ
ノ酸塩等が挙げられる。次に一般式[I]の化合物につ
いて説明する。本発明の化合物は一般式[I]
【0011】
【化7】 [式中、R1は水素原子又はアミノ保護基、R2及びR3
は同一又は異なって水素原子又はカルボキシル保護基を
示す]で表される化合物である。該化合物にはオキシイ
ミノ基における部分構造におけるシン異性体(Z配位)
及びアンチ異性体(E配位)が存在し、本明細書におけ
る置換オキシイミノ基はシン異性体が好ましいが、該シ
ン異性体はアンチ異性体を少量含むものであってもよ
い。本発明により提供される一般式[I]の化合物の好
ましい例としては、以下のものが挙げられる。
は同一又は異なって水素原子又はカルボキシル保護基を
示す]で表される化合物である。該化合物にはオキシイ
ミノ基における部分構造におけるシン異性体(Z配位)
及びアンチ異性体(E配位)が存在し、本明細書におけ
る置換オキシイミノ基はシン異性体が好ましいが、該シ
ン異性体はアンチ異性体を少量含むものであってもよ
い。本発明により提供される一般式[I]の化合物の好
ましい例としては、以下のものが挙げられる。
【0012】1) 2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸 2) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオキ
シイミノ)酢酸 3) 2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)−2−(1−tert−ブトキ
シカルボニル−1−ビニルオキシイミノ)酢酸 4) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−
ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチアゾ
ール−4−イル)酢酸 5) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−
ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチア
ゾール−4−イル)酢酸 6) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−
ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトアミド
チアゾール−4−イル)酢酸 7) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1−ビニルオ
キシイミノ)酢酸 8) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−tert−ブトキ
シカルボニルアミノチアゾール−4−イル)酢酸 9) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチア
ゾール−4−イル)酢酸 10) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)酢酸 11) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトア
ミドチアゾール−4−イル)酢酸 12) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオ
キシイミノ)酢酸メチルエステル 13)2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)−2−(1−tert−ブトキ
シカルボニル−1−ビニルオキシイミノ)酢酸メチルエ
ステル 14) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチア
ゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 15) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチ
アゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 16) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトアミ
ドチアゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 17) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)酢酸メチルエステル 18) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−tert−ブト
キシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)酢酸メチ
ルエステル 19) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチ
アゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 20) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 21) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトア
ミドチアゾール−4−イル)酢酸メチルエステル等が挙
げられ上記化合物の内1)、2)、4)、5)、1
2)、14)、15)が特に好ましい。
イル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸 2) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオキ
シイミノ)酢酸 3) 2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)−2−(1−tert−ブトキ
シカルボニル−1−ビニルオキシイミノ)酢酸 4) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−
ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチアゾ
ール−4−イル)酢酸 5) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−
ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチア
ゾール−4−イル)酢酸 6) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−
ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトアミド
チアゾール−4−イル)酢酸 7) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1−ビニルオ
キシイミノ)酢酸 8) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−tert−ブトキ
シカルボニルアミノチアゾール−4−イル)酢酸 9) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチア
ゾール−4−イル)酢酸 10) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)酢酸 11) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトア
ミドチアゾール−4−イル)酢酸 12) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオ
キシイミノ)酢酸メチルエステル 13)2−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ
チアゾール−4−イル)−2−(1−tert−ブトキ
シカルボニル−1−ビニルオキシイミノ)酢酸メチルエ
ステル 14) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチア
ゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 15) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチ
アゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 16) 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1
−ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトアミ
ドチアゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 17) 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)酢酸メチルエステル 18) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−tert−ブト
キシカルボニルアミノチアゾール−4−イル)酢酸メチ
ルエステル 19) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチ
アゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 20) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)酢酸メチルエステル 21) 2−(1−ベンズヒドリルオキシカルボニル−
1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−クロロアセトア
ミドチアゾール−4−イル)酢酸メチルエステル等が挙
げられ上記化合物の内1)、2)、4)、5)、1
2)、14)、15)が特に好ましい。
【0013】前記一般式におけるカルボキシル基、アミ
ノ基又は水酸基の保護及びその除去方法は、β−ラクタ
ム合成の分野で通常使用されている保護基を適宜選択し
て用いることができる。保護基の導入及び除去方法は、
例えばワイレイ(Wiley)社より1981年に発行
されたティ ダブリュー グリ−ン(T.W.Gree
ne)著のプロテクティブ グループス イン オーガ
ニック シンセシス(Protective Grou
ps in Organic Synthesis)、
プレナム プレス(Plenum Press)社より
1973年に発行されたジェイ エフ ダブリュー マ
コミィー(J.F.W.McOmie)著のプロテクテ
ィブ グループス イン オーガニック ケミストリー
(Protective Groups in Org
anic Chemistry)等に記載されている方
法に準じて行うことができる。
ノ基又は水酸基の保護及びその除去方法は、β−ラクタ
ム合成の分野で通常使用されている保護基を適宜選択し
て用いることができる。保護基の導入及び除去方法は、
例えばワイレイ(Wiley)社より1981年に発行
されたティ ダブリュー グリ−ン(T.W.Gree
ne)著のプロテクティブ グループス イン オーガ
ニック シンセシス(Protective Grou
ps in Organic Synthesis)、
プレナム プレス(Plenum Press)社より
1973年に発行されたジェイ エフ ダブリュー マ
コミィー(J.F.W.McOmie)著のプロテクテ
ィブ グループス イン オーガニック ケミストリー
(Protective Groups in Org
anic Chemistry)等に記載されている方
法に準じて行うことができる。
【0014】カルボキシル保護基としては、例えばte
rt−ブチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ア
セトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバ
ロイルオキシメチル基、1−アセトキシエチル基、1−
プロピオニルオキシエチル基、1−(エトキシカルボニ
ルオキシ)エチル基、フタリジル基、ベンジル基、4−
メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、
4−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビス(4−
メトキシフェニル)メチル基、(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、トリ
メチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等
が挙げられ、特にベンズヒドリル基、tert−ブチル
基、シリル基等が好ましい。
rt−ブチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ア
セトキシメチル基、プロピオニルオキシメチル基、ピバ
ロイルオキシメチル基、1−アセトキシエチル基、1−
プロピオニルオキシエチル基、1−(エトキシカルボニ
ルオキシ)エチル基、フタリジル基、ベンジル基、4−
メトキシベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、
4−ニトロベンジル基、ベンズヒドリル基、ビス(4−
メトキシフェニル)メチル基、(5−メチル−2−オキ
ソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチル基、トリ
メチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等
が挙げられ、特にベンズヒドリル基、tert−ブチル
基、シリル基等が好ましい。
【0015】アミノ保護基としては、例えばトリチル
基、ホルミル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセ
チル基、tert−ブトキシカルボニル基、トリメチル
シリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げ
られる。
基、ホルミル基、クロロアセチル基、トリフルオロアセ
チル基、tert−ブトキシカルボニル基、トリメチル
シリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げ
られる。
【0016】保護基の除去方法は、その保護基の種類に
応じて、常用の方法を適宜選択して行うことができる。
特に酸処理、加水分解、還元等の常法により容易に除去
できる保護基が好ましい。
応じて、常用の方法を適宜選択して行うことができる。
特に酸処理、加水分解、還元等の常法により容易に除去
できる保護基が好ましい。
【0017】例えば、トリチル基、ホルミル基、ter
t−ブトキシカルボニル基、ベンズヒドリル基、ter
t−ブチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の保護
基の除去は塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸又は有機
酸等で行うことができ、特にトリフルオロ酢酸が好まし
い。酸としてトリフルオロ酢酸を用いる場合、アニソー
ル、チオアニソール、フェノール等を添加することによ
り反応は促進され、副反応も抑制される。反応は水、塩
化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン、ベンゼン等
の反応に悪影響を与えない溶媒中、或いはこれらの混合
溶媒中で行うことができる。反応温度及び反応時間は一
般式[I]の本発明化合物の化学的性質、保護基の種類
に応じて有機合成化学の分野で通常使用されている除去
方法を適宜選択し、特に氷冷ないしは室温程度の緩和な
条件で行うのが好ましい。
t−ブトキシカルボニル基、ベンズヒドリル基、ter
t−ブチル基、2−メトキシエトキシメチル基等の保護
基の除去は塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸又は有機
酸等で行うことができ、特にトリフルオロ酢酸が好まし
い。酸としてトリフルオロ酢酸を用いる場合、アニソー
ル、チオアニソール、フェノール等を添加することによ
り反応は促進され、副反応も抑制される。反応は水、塩
化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン、ベンゼン等
の反応に悪影響を与えない溶媒中、或いはこれらの混合
溶媒中で行うことができる。反応温度及び反応時間は一
般式[I]の本発明化合物の化学的性質、保護基の種類
に応じて有機合成化学の分野で通常使用されている除去
方法を適宜選択し、特に氷冷ないしは室温程度の緩和な
条件で行うのが好ましい。
【0018】例えば、アミノ保護基R1がホルミル基、
ベンズヒドリル基、トリチル基若しくはtert−ブト
キシカルボニル基及び/又はカルボキシル保護基R2及
びR3が同一又は異なって、tert−ブチル基若しく
はベンズヒドリル基である場合、本発明化合物[I]
を、例えば塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸又は有機
酸等で処理することにより、保護基を除去することがで
きる。特にトリフルオロ酢酸が好ましい。酸としてトリ
フルオロ酢酸を用いる場合、アニソール、チオアニソー
ル又はフェノールを添加することにより反応は促進さ
れ、副反応も抑制される。反応は、例えば水、塩化メチ
レン、クロロホルム、塩化エチレン、ベンゼン等の反応
に悪影響を与えない溶媒中、或いはこれらの混合溶媒中
で本発明化合物1当量に対して、0.1〜20倍量(V
/W)好ましくは0.5〜10倍量(V/W)の酸を用
いて行うことができる。反応温度は氷冷ないしは加温程
度の緩和な条件で行うことができる。例えば、アミノ保
護基R1がトリフルオロアセチル基、トリメチルシリル
基及び/又はカルボキシル保護基R2及びR3が同一又は
異なって、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、tert−ブチル基、ベンジル基又はベンズヒ
ドリル基である場合、本発明化合物[I]を、例えばア
ルカリ又は酸加水分解することにより、保護基を除去す
ることができる。該アルカリとしては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、
例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属
炭酸塩等が挙げられ、該酸としては、例えば塩酸、臭化
水素酸、希硫酸等が挙げられる。反応は、例えば水、メ
タノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、又はこれらの混合溶媒中、本発明化合物1当量に対
して、0.5〜5当量モル、好ましくは1〜3当量の塩
基又は0.1〜20倍量(V/W)、好ましくは0.5
〜10倍量(V/W)の酸を用い、反応温度は0〜80
℃である。
ベンズヒドリル基、トリチル基若しくはtert−ブト
キシカルボニル基及び/又はカルボキシル保護基R2及
びR3が同一又は異なって、tert−ブチル基若しく
はベンズヒドリル基である場合、本発明化合物[I]
を、例えば塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンス
ルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸又は有機
酸等で処理することにより、保護基を除去することがで
きる。特にトリフルオロ酢酸が好ましい。酸としてトリ
フルオロ酢酸を用いる場合、アニソール、チオアニソー
ル又はフェノールを添加することにより反応は促進さ
れ、副反応も抑制される。反応は、例えば水、塩化メチ
レン、クロロホルム、塩化エチレン、ベンゼン等の反応
に悪影響を与えない溶媒中、或いはこれらの混合溶媒中
で本発明化合物1当量に対して、0.1〜20倍量(V
/W)好ましくは0.5〜10倍量(V/W)の酸を用
いて行うことができる。反応温度は氷冷ないしは加温程
度の緩和な条件で行うことができる。例えば、アミノ保
護基R1がトリフルオロアセチル基、トリメチルシリル
基及び/又はカルボキシル保護基R2及びR3が同一又は
異なって、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、tert−ブチル基、ベンジル基又はベンズヒ
ドリル基である場合、本発明化合物[I]を、例えばア
ルカリ又は酸加水分解することにより、保護基を除去す
ることができる。該アルカリとしては、例えば水酸化ナ
トリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、
例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属
炭酸塩等が挙げられ、該酸としては、例えば塩酸、臭化
水素酸、希硫酸等が挙げられる。反応は、例えば水、メ
タノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、又はこれらの混合溶媒中、本発明化合物1当量に対
して、0.5〜5当量モル、好ましくは1〜3当量の塩
基又は0.1〜20倍量(V/W)、好ましくは0.5
〜10倍量(V/W)の酸を用い、反応温度は0〜80
℃である。
【0019】例えば、アミノ保護基R1がベンジルオキ
シカルボニル基及び/又はカルボキシル保護基R2及び
R3が同一又は異なって、ベンジル基、4−メトキシベ
ンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−ニトロ
ベンジル基若しくはベンズヒドリル基である場合、本発
明化合物[III]を水素ガス気流中、例えばパラジウ
ム黒等の触媒の存在下に、常圧乃至は加圧下に10〜7
0℃で接触還元することにより、保護基を除去すること
ができる。反応溶媒は、例えば水、メタノール、エタノ
ール、テトラヒドロフラン又はこれらの有機溶媒と水と
の混合溶媒を用いることができる。 実施例1 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)酢酸(シン異性体)の製造 英国特許明細書第1,602,725号に記載の方法に
より製造したN−(1−tert−ブトキシカルボニル
−1−ビニルオキシ)フタルイミド6.03g(20.
8mmol)を塩化メチレン200mlとメタノール1
0mlの混合溶液に溶解した後、80%抱水ヒドラジン
1.88mlとメタノール40mlの溶液を滴下し、室
温で1.5時間撹拌する。不溶物を除去した後、濾液を
8%アンモニア水で3回及び飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、O
−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル)
ヒドロキシルアミンの残渣を得る。この残渣をメタノー
ル120mlに溶解した後、2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)グリオキシル酸7.46g(1
8mmol)を加え、室温で3時間撹拌する。析出結晶
を濾取し、標記化合物7.08g(収率70.9%)を
得る。
シカルボニル基及び/又はカルボキシル保護基R2及び
R3が同一又は異なって、ベンジル基、4−メトキシベ
ンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、4−ニトロ
ベンジル基若しくはベンズヒドリル基である場合、本発
明化合物[III]を水素ガス気流中、例えばパラジウ
ム黒等の触媒の存在下に、常圧乃至は加圧下に10〜7
0℃で接触還元することにより、保護基を除去すること
ができる。反応溶媒は、例えば水、メタノール、エタノ
ール、テトラヒドロフラン又はこれらの有機溶媒と水と
の混合溶媒を用いることができる。 実施例1 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)酢酸(シン異性体)の製造 英国特許明細書第1,602,725号に記載の方法に
より製造したN−(1−tert−ブトキシカルボニル
−1−ビニルオキシ)フタルイミド6.03g(20.
8mmol)を塩化メチレン200mlとメタノール1
0mlの混合溶液に溶解した後、80%抱水ヒドラジン
1.88mlとメタノール40mlの溶液を滴下し、室
温で1.5時間撹拌する。不溶物を除去した後、濾液を
8%アンモニア水で3回及び飽和食塩水で洗浄し、無水
硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、O
−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル)
ヒドロキシルアミンの残渣を得る。この残渣をメタノー
ル120mlに溶解した後、2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)グリオキシル酸7.46g(1
8mmol)を加え、室温で3時間撹拌する。析出結晶
を濾取し、標記化合物7.08g(収率70.9%)を
得る。
【0020】mp:110〜115℃(分解) IR(KBr)cm-1:3400,2970,172
5,1630,1100,700 NMR(DMSO−d6)δ:1.45(9H,s),
5.20(1H,brs),5.33(1H,br
s),7.05(1H,s),7.10〜7.40(1
5H,m),8.82(1H,br s) 元素分析値:C31H29N3O5Sとして 計算値(%):C,67.00;H,5.26;N,
7.56;S,5.77 実測値(%):C,67.30;H,5.58;N,
7.74;S,5.54 実施例2 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)酢酸(シン異性体)の製造 N−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシ)フタルイミド392mg(1.3mmol)を
塩化メチレン8mlとメタノール0.8mlの混合溶液
に溶解した後、80%抱水ヒドラジン0.165ml
(2.6mmol)とメタノール2mlの溶液を滴下
し、室温で1時間撹拌する。不溶物を除去した後、濾液
を8%アンモニア水で3回及び飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、
O−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニ
ル)ヒドロキシルアミンの残渣を得る。この残渣をメタ
ノール5mlに溶解した後、2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)グリオキシル酸414mg
(1.0mmol)を加え、室温で2時間撹拌する。析
出結晶を濾取し、標記化合物400mg(収率76.1
%)を得る。本品のIR及びNMRスペクトルは実施例
1のそれに全く一致する。 実施例3 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(1−
tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸(シン異性体)の製造 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)グリオキシル
酸172mg(1.0mmol)を用いて、実施例1と
同様の操作を行い、標記化合物207.5mg(収率6
6.2%)を得る。
5,1630,1100,700 NMR(DMSO−d6)δ:1.45(9H,s),
5.20(1H,brs),5.33(1H,br
s),7.05(1H,s),7.10〜7.40(1
5H,m),8.82(1H,br s) 元素分析値:C31H29N3O5Sとして 計算値(%):C,67.00;H,5.26;N,
7.56;S,5.77 実測値(%):C,67.30;H,5.58;N,
7.74;S,5.54 実施例2 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)酢酸(シン異性体)の製造 N−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシ)フタルイミド392mg(1.3mmol)を
塩化メチレン8mlとメタノール0.8mlの混合溶液
に溶解した後、80%抱水ヒドラジン0.165ml
(2.6mmol)とメタノール2mlの溶液を滴下
し、室温で1時間撹拌する。不溶物を除去した後、濾液
を8%アンモニア水で3回及び飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥する。減圧下に溶媒を留去し、
O−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニ
ル)ヒドロキシルアミンの残渣を得る。この残渣をメタ
ノール5mlに溶解した後、2−(2−トリチルアミノ
チアゾール−4−イル)グリオキシル酸414mg
(1.0mmol)を加え、室温で2時間撹拌する。析
出結晶を濾取し、標記化合物400mg(収率76.1
%)を得る。本品のIR及びNMRスペクトルは実施例
1のそれに全く一致する。 実施例3 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(1−
tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸(シン異性体)の製造 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)グリオキシル
酸172mg(1.0mmol)を用いて、実施例1と
同様の操作を行い、標記化合物207.5mg(収率6
6.2%)を得る。
【0021】mp:120℃(分解) IR(KBr)cm-1:3400,3150,299
0,1720,1640,1380,1320,120
0,1150,980,850,730NMR(DMS
O−d6/CD3OD)δ:1.48(9H,s),5.
29(1H,s),5.39(1H,s),7.10
(1H,s),7.30(2H,br s) 実施例4 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチアゾール−
4−イル)酢酸(シン異性体)の製造 2−(2−ホルムアミドチアゾール−4−イル)グリオ
キシル酸200mg(1.0mmol)を用いて、実施
例1と同様の操作を行い、標記化合物183mg(収率
53.6%)を得る。
0,1720,1640,1380,1320,120
0,1150,980,850,730NMR(DMS
O−d6/CD3OD)δ:1.48(9H,s),5.
29(1H,s),5.39(1H,s),7.10
(1H,s),7.30(2H,br s) 実施例4 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチアゾール−
4−イル)酢酸(シン異性体)の製造 2−(2−ホルムアミドチアゾール−4−イル)グリオ
キシル酸200mg(1.0mmol)を用いて、実施
例1と同様の操作を行い、標記化合物183mg(収率
53.6%)を得る。
【0022】mp:130℃(分解) IR(KBr)cm-1:3400,3150,298
0,1720,1690,1630,1560,140
0,1380,1280,1210,1150,98
0,850,740 NMR(DMSO−d6)δ:1.48(9H,s),
5.18(1H,s),5.24(1H,s),7.4
9(1H,s),8.51(1H,s) 実施例5 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(1−
カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸 トリフル
オロ酢酸塩(シン異性体)の製造 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)酢酸(シン異性体)350mg(0.63
mmol)を塩化メチレン4mlとアニソール0.8m
lの混合溶液に溶解し、0℃に冷却した後、予め0℃に
冷却したトリフルオロ酢酸4mlを加え、同温度で30
分間、室温で1.5時間撹拌する。減圧下に溶媒を留去
し、油状残渣にジイソプロピルエーテル20mlを加
え、析出粉末を濾取、ジイソプロピルエーテルで洗浄
し、標記化合物200mg(収率85.5%)を得る。
0,1720,1690,1630,1560,140
0,1380,1280,1210,1150,98
0,850,740 NMR(DMSO−d6)δ:1.48(9H,s),
5.18(1H,s),5.24(1H,s),7.4
9(1H,s),8.51(1H,s) 実施例5 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(1−
カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸 トリフル
オロ酢酸塩(シン異性体)の製造 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−トリチルアミノチアゾール
−4−イル)酢酸(シン異性体)350mg(0.63
mmol)を塩化メチレン4mlとアニソール0.8m
lの混合溶液に溶解し、0℃に冷却した後、予め0℃に
冷却したトリフルオロ酢酸4mlを加え、同温度で30
分間、室温で1.5時間撹拌する。減圧下に溶媒を留去
し、油状残渣にジイソプロピルエーテル20mlを加
え、析出粉末を濾取、ジイソプロピルエーテルで洗浄
し、標記化合物200mg(収率85.5%)を得る。
【0023】mp:110〜115℃(分解) IR(KBr)cm-1:3400,3120,165
0,1630,1610,1590,1190,118
0,980 NMR(DMSO−d6/D2O)δ:5.40(1H,
s),5.47(1H,s),7.15(1H,s)
0,1630,1610,1590,1190,118
0,980 NMR(DMSO−d6/D2O)δ:5.40(1H,
s),5.47(1H,s),7.15(1H,s)
【0024】
【発明の効果】セファロスポリン誘導体の7−位の側鎖
として有用な2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1
−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸又はその
塩及びその製法が提供される。
として有用な2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1
−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸又はその
塩及びその製法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 光 愛知県岡崎市柱町上荒子23番地 (72)発明者 畔柳 悟 愛知県岡崎市上六名2丁目11番地8 (72)発明者 田中 芳治 愛知県岡崎市大門3丁目14番地18 (72)発明者 石川 守明 愛知県岡崎市舳越町本郷88番地1 (72)発明者 牛嶋 良輔 愛知県岡崎市戸崎元町14番地3
Claims (3)
- 【請求項1】一般式 【化1】 [式中、R1は水素原子又はアミノ保護基、R2及びR3
は同一又は異なって水素原子又はカルボキシル保護基を
示す]で表される化合物又はその塩。 - 【請求項2】2−(1−tert−ブトキシカルボニル
−1−ビニルオキシイミノ)−2−(2−トリチルアミ
ノチアゾール−4−イル)酢酸(シン異性体)、 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(1−
tert−ブトキシカルボニル−1−ビニルオキシイミ
ノ)酢酸(シン異性体)、 2−(1−tert−ブトキシカルボニル−1−ビニル
オキシイミノ)−2−(2−ホルムアミドチアゾール−
4−イル)酢酸(シン異性体)又は2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−(1−カルボキシ−1−ビ
ニルオキシイミノ)酢酸(シン異性体)である特許請求
の範囲第1項記載の化合物。 - 【請求項3】一般式 【化2】 [式中、R4は水素原子又はアミノ保護基、R5は水素原
子又はカルボキシル保護基を示す]で表される化合物を
一般式[III] 【化3】 [式中、R6は水素原子又はカルボキシル保護基を示
す]で表される化合物と反応させ、要すれば保護基を除
去することを特徴とする一般式[I] 【化4】 [式中、R1は水素原子又はアミノ保護基、R2及びR3
は同一又は異なって水素原子又はカルボキシル保護基を
示す]で表される化合物又はその塩の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6297861A JPH07165740A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸及びその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6297861A JPH07165740A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸及びその製法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62502318A Division JPH0764852B1 (ja) | 1986-04-14 | 1987-04-14 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07165740A true JPH07165740A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=17852097
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6297861A Pending JPH07165740A (ja) | 1994-11-07 | 1994-11-07 | 2−(2−アミノチアゾリル)−2−(1−カルボキシ−1−ビニルオキシイミノ)酢酸及びその製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07165740A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008303216A (ja) * | 1996-07-22 | 2008-12-18 | F Hoffmann La Roche Ag | 抗腫瘍活性を有するポリメチレン誘導体をリガンドとする新規ビス−プラチナ複合体 |
JP2009007357A (ja) * | 1996-07-22 | 2009-01-15 | F Hoffmann La Roche Ag | 抗腫瘍剤としてのポリアミン配位子を有する新規ビス−プラチナ錯体 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61254584A (ja) * | 1985-05-07 | 1986-11-12 | Ajinomoto Co Inc | 新規チアゾ−ル誘導体 |
JPS62158278A (ja) * | 1986-01-06 | 1987-07-14 | イ−・ア−ル・スクイブ・アンド・サンズ・インコ−ポレイテツド | モノスルフアクタム類 |
-
1994
- 1994-11-07 JP JP6297861A patent/JPH07165740A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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