JPH07165592A - 血液製剤製造装置および血液製剤製造方法 - Google Patents

血液製剤製造装置および血液製剤製造方法

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JPH07165592A
JPH07165592A JP5341542A JP34154293A JPH07165592A JP H07165592 A JPH07165592 A JP H07165592A JP 5341542 A JP5341542 A JP 5341542A JP 34154293 A JP34154293 A JP 34154293A JP H07165592 A JPH07165592 A JP H07165592A
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tube
blood
container
bag
blood component
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JP5341542A
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Takahiko Watanabe
貴彦 渡辺
Noboru Ishida
登 石田
Nobukazu Tanokura
伸和 田野倉
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の血液製剤製造装置1は、容器集積部1
0と、遠心分離器20と、制御手段30と、操作部40
と、回転搬送機構101およびカップ搬送機構よりなる
第1の容器搬送装置と、バッグ圧迫手段151およびロ
ーラポンプよりなる血液成分移送装置と、チューブピッ
クアップ装置と、第1の容器回収部250と、チューブ
搬送装置300と、チューブ装填装置と、チューブ接続
装置400と、チューブ整形装置と、チューブしごき装
置と、チューブ封止装置550と、容器供給装置600
と、第2の容器搬送装置と、容器載置部700と、第2
の容器回収部710と、薬液添加装置750と、情報管
理装置とを有している。 【効果】血液製剤の製造の自動化、合理化を図り、製造
効率の向上、品質の安定化および安全性の向上を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液製剤製造装置およ
び血液製剤製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】輸血を行う場合、現在では、血液の有効
利用および輸血者の負担軽減などの理由から、供血者か
ら得た血液を遠心分離などにより各血液成分に分離し、
輸血者に必要な成分だけを輸血する成分輸血が行われて
いる。
【0003】このような成分輸血等に用いられる血液製
剤の製造は、複数の可撓性バッグをチューブで連結した
マルチプルバッグ(多連バッグ)を用い、その採血バッ
グに採取された血液に対し遠心分離を少なくとも1回施
して、例えば濃厚赤血球、濃厚血小板および乏血小板血
漿の3成分に分離し、そのうちの濃厚血小板および乏血
小板血漿をそれぞれチューブを介して血小板保存用バッ
グおよび血漿保存用バッグに移送した後、チューブの所
定箇所を封止、切断して、各バッグを分離することによ
り行われる。
【0004】このような一連の作業は、そのほとんどが
手作業で行われているが、そのために、あるいは、マル
チプルバッグを使用するために、以下に述べるような種
々の欠点がある。
【0005】例えば、血液センターにおいて採血から製
剤の製造までを行う場合、概略的な採血計画に合わせ
て、必要な品種、形態のバッグを必要数用意するが、こ
の場合、バッグの品種は、例えば、シングルバッグ、2
連バッグ、3連バッグ、4連バッグ等多種多様にわた
り、また、採血バッグの形態(例えば、バッグの構造、
容量、接続チューブの本数等)も複数種に及ぶ。そのた
め、採血の準備に多大な時間と労力がかかり、また、採
血計画の変更や採血現場での実情との不一致等により、
必要量の血液成分が得られなかったり、余剰の血液が無
駄となったりすることがあり、さらには、使用しなかっ
たバッグを廃棄しなければならない場合もあり、無駄が
多い。
【0006】また、採血時には、その都度上記バッグの
品種や形態の選定、確認を行う必要があり、製剤の製造
時には、上記バッグの品種や形態に応じて、血液成分の
分離、移送等の手順が異なるため、それらの作業は非常
に煩雑であり、誤操作も生じ易い。
【0007】また、マルチプルバッグは、製剤製造の工
程で各バッグに分離されるまで、全バッグが連結された
状態であるため、運搬や取り扱いに際し、他のバッグが
邪魔となり、不利である。
【0008】特に、遠心分離器を用いて遠心分離を行う
際には、次のような種々の欠点がある。すなわち、第一
に、採血血液入りの採血バッグと他のバッグとを束ねて
遠心補助カップに収納し遠心分離を行うため、これらの
バッグの遠心補助カップへの出し入れがしにくく、第二
に、各バッグを遠心補助カップに収納した際、カップ底
部にデッドスペースが生じ、そのため、バッグが遠心の
圧力により破損することがあり、第三に、上記第一およ
び第二の欠点は、バッグ数が多いほど顕著となるため、
それに伴って遠心不良の発生率も高くなり、作業の標準
化、製剤品質の安定化が図れず、第四に、上記バッグの
品種や形態に応じて理想的な遠心条件が異り、また、遠
心分離器のローターの重量バランスをとるために、遠心
分離操作はバッグの品種毎に行わねばならず、遠心分離
の作業効率が悪い。
【0009】また、遠心分離後、手で採血バッグを遠心
分離器から取り出し、運搬して、血液成分の移送を行う
ための装置や器具にセットするが、このとき、バッグに
振動や揺れが加わると、分離された各血液成分の界面が
乱れ、得られる血液成分の収率が低下(他の成分の除去
率が低下)する。特に、血液製剤中の白血球の除去率が
低下すると、肝炎、エイズ等の感染の確率が高まり、好
ましくない。従って、各血液成分の界面の乱れが著しい
場合には、それより得られた血液製剤を不良品として廃
棄処分にするかまたは再度遠心操作を行わねばならな
い。
【0010】このように、分離された各血液成分の界面
に乱れが生じないように、極めて慎重に作業を行う必要
があり、そのために作業者に多大な負担がかかり、製剤
製造の効率が低下する。
【0011】また、製剤の管理のために、各バッグに対
し、製剤品目、血液型、製造番号、製造年月日等の情報
を表示したラベルを貼着するが、この作業は人間の判断
に基づいて手作業で行うため、ラベルの貼り間違いや読
み間違いを生じることがあり、また、ラベルの貼着位置
にバラツキが生じるため、ラベルの読み取りがしにく
く、読み取りエラーが生じることもある等、適正かつ完
全な管理ができない。ラベルの持つ情報は、血液製剤の
由来を示す唯一の手段であり、ラベルの貼り間違えがあ
ると、人命にかかわる事故を招くこともあるので、この
ような間違えは絶対にあってはならない。従って、ラベ
ルの貼着作業には、細心の注意を払う必要があり、作業
者に多大な負担がかかるとともに、製剤製造作業の合理
化の妨げともなっていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、血液
製剤の製造の自動化、合理化を図り、製造効率の向上、
品質の安定化および安全性の向上を図ることができる血
液製剤製造装置および血液製剤製造方法を提供すること
にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)および(63)の本発明により達成される。また、
下記(2)〜(62)、(64)〜(84)であるのが好まし
い。
【0014】(1) 複数に分離された血液成分が収納
された第1の容器から、前記血液成分の少なくとも1種
を第2の容器へ移送する血液成分移送装置と、前記第1
の容器に連通する第1のチューブと前記第2の容器に連
通する第2のチューブとを無菌的に接続し得るチューブ
接続装置とを有し、前記チューブ接続装置により、前記
第1のチューブと前記第2のチューブとを接続し、次い
で、前記血液成分移送装置により、前記第1の容器内の
血液成分を接続された前記第1および第2のチューブを
介して前記第2の容器へ移送することを特徴とする血液
製剤製造装置。
【0015】(2) 前記第1の容器は、可撓性を有す
るバッグであり、前記血液成分移送装置は、前記第1の
容器を圧迫して血液成分を排出する圧迫手段を有する上
記(1)に記載の血液製剤製造装置。
【0016】(3) 前記血液成分移送装置は、さら
に、前記第1の容器内の血液成分を吸引する吸引手段を
有する上記(2)に記載の血液製剤製造装置。
【0017】(4) 前記吸引手段は、ローラポンプで
ある上記(3)に記載の血液製剤製造装置。
【0018】(5) 前記チューブ接続装置は、チュー
ブ同士を加熱溶融して接続するものである上記(1)な
いし(4)のいずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0019】(6) 前記チューブ接続装置は、前記第
1のチューブおよび前記第2のチューブを並べて保持し
得る一対の保持部材と、両保持部材の間に交換可能に設
置された加熱板とを有し、前記両保持部材に保持された
前記第1のチューブおよび前記第2のチューブを前記加
熱板により溶融切断しつつ、前記両保持部材同士を相対
的に移動して、第1のチューブと第2のチューブの切り
口同士を接続するものである上記(1)ないし(4)の
いずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0020】(7) さらに、前記第1のチューブと前
記第2のチューブとの接続により生じた変形を回復させ
るチューブ整形装置を有する上記(1)ないし(6)の
いずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0021】(8) 前記チューブ整形装置は、チュー
ブが挿通し得るチューブ挿通空間と、前記チューブの変
形部分を挟む押圧面をそれぞれ有する一対の押圧部材
と、前記押圧面を相対的に逆方向へ移動させる駆動手段
とを有するものである上記(7)に記載の血液製剤製造
装置。
【0022】(9) さらに、チューブを融着により封
止するチューブ封止装置を有する上記(1)ないし
(8)に記載の血液製剤製造装置。
【0023】
【0024】(10) 前記チューブ封止装置は、チュー
ブを挟持する一対の加熱ヘッドを有し、少なくとも一方
の前記加熱ヘッドのチューブ挟持面に突起が形成されて
いるものである上記(9)に記載の血液製剤製造装置。
【0025】(11) さらに、前記チューブ封止装置に
より封止されたチューブの封止部を切断する切断手段を
有する上記(9)に記載の血液製剤製造装置。
【0026】(12) さらに、チューブをその長手方向
に移動して搬送するチューブ搬送装置を有する上記
(1)〜(11)のいずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0027】(13) 前記チューブ搬送装置は、チュー
ブが通過する通路が形成された搬送用レールと、前記チ
ューブを挟持しつつ回転する少なくとも一対のローラ
と、前記ローラを回転する駆動手段とを有するものであ
る上記(12)に記載の血液製剤製造装置。
【0028】(14) さらに、チューブの緊張状態を保
持しつつチューブの端部を挟持して所望の位置へ搬送す
るチューブピックアップ装置を有する上記(1)ないし
(13)のいずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0029】(15) さらに、接続する両チューブを前
記チューブ接続装置に装填するチューブ装填装置を有す
る上記(1)ないし(14)のいずれかに記載の血液製剤
製造装置。
【0030】(16) 前記チューブ装填装置は、チュー
ブをそれぞれ異なる箇所で挟持する2つのチャックと、
前記両チャックの少なくとも一方を移動して両チャック
の離間距離を変動させる駆動手段とを備える搬送ヘッド
を有する上記(15)に記載の血液製剤製造装置。
【0031】(17) さらに、前記第1の容器を少なく
とも前記血液成分移送装置へ搬送する第1の容器搬送装
置を有する上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の
血液製剤製造装置。
【0032】(18) 前記第1の容器搬送装置は、前記
第1の容器を、柔軟性を有するカップ内に収納した状態
で搬送するものである上記(17)に記載の血液製剤製造
装置。
【0033】(19) 前記第1の容器搬送装置は、回転
体と、この回転体の外周部に設置され、前記カップを保
持する複数のカップ保持部と、前記回転体を回転駆動す
る回転駆動手段とで構成される回転搬送機構を有する上
記(18)に記載の血液製剤製造装置。
【0034】(20) 前記第1の容器搬送装置は、さら
に、前記カップ保持部に前記カップを装填するカップ搬
送機構を有する上記(19)に記載の血液製剤製造装置。
【0035】(21) 前記カップ搬送機構は、遠心分離
器から前記カップを取り出し、そのカップを前記カップ
保持部に装填する機能を有するものである上記(20)に
記載の血液製剤製造装置。
【0036】(22) 前記第1の容器搬送装置の搬送領
域内に、血液成分移送後の第1の容器を回収する第1の
容器回収部を有する上記(17)ないし(21)のいずれか
に記載の血液製剤製造装置。
【0037】(23) さらに、前記第2の容器を載置す
る少なくとも1つの容器載置部を有し、この容器載置部
に第2の容器を載置した状態で血液成分の第2の容器へ
の移送を行う上記(1)ないし(22)のいずれかに記載
の血液製剤製造装置。
【0038】(24) さらに、前記第1の容器における
液体の流入および/または流出量を検知する液量検知手
段を有する上記(1)ないし(23)のいずれかに記載の
血液製剤製造装置。
【0039】(25) さらに、前記第2の容器の重量変
化を検知する重量検知手段を有する上記(1)ないし
(24)のいずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0040】(26) さらに、未使用の第2の容器を供
給する容器供給装置を有する上記(1)ないし(25)の
いずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0041】(27) 前記第2の容器は、第2のチュー
ブが接続された可撓性を有するバッグであり、前記容器
供給装置は、前記バッグをその第2のチューブ側を同一
方向に揃えて重ねた状態で収納し得るバッグ収納部と、
該バッグ収納部の底部付近に設置された前記バッグの載
置台と、該載置台を上下動させるリフトとを有し、前記
リフトの作動により前記載置台を上昇させて、前記載置
台に載置された前記バッグを上方側から順次供給するも
のである上記(26)に記載の血液製剤製造装置。
【0042】(28) 前記載置台は、バッグの前記第2
のチューブ側とその反対側とで、それぞれその上昇率が
異なるように上昇され、これにより、前記バッグ収納部
に収納されたバッグ数にかかわらず、最上部のバッグが
一定の角度となるように構成されている上記(27)に記
載の血液製剤製造装置。
【0043】(29) 前記載置台は、その一端部を中心
に回動自在に設置され、上昇に伴って回動するよう構成
されている上記(27)に記載の血液製剤製造装置。
【0044】(30) 前記載置台は、リンク機構を構成
する複数の載置片よりなり、上昇に伴って変形するよう
構成されている上記(27)に記載の血液製剤製造装置。
【0045】(31) 前記リフトは、前記載置台の一端
部側と他端部側とをそれぞれ異なる上昇率で上昇させる
2つの駆動機構を有する上記(27)ないし(30)のいず
れかに記載の血液製剤製造装置。
【0046】(32) さらに、前記容器供給装置より供
給された第2の容器を所定位置へ搬送する第2の容器搬
送装置を有する上記(26)ないし(31)のいずれかに記
載の血液製剤製造装置。
【0047】(33) 前記第2の容器搬送装置は、前記
第2の容器を保持し得る保持手段を備えるヘッドと、こ
のヘッドを少なくとも直交する2方向に移動する移動手
段とを有するものである上記(32)に記載の血液製剤製
造装置。
【0048】(34) 前記保持手段は、前記第2の容器
を吸着する吸盤と、この吸盤内を減圧する減圧手段とで
構成される上記(33)に記載の血液製剤製造装置。
【0049】(35) 前記第2の容器搬送装置の搬送領
域内に、血液成分の移送が完了した第2の容器を回収す
る少なくとも1つの第2の容器回収部を有する上記(3
2)ないし(34)のいずれかに記載の血液製剤製造装
置。
【0050】(36) さらに、チューブをその長手方向
にしごいてチューブ内の流体を流動させるチューブしご
き装置を有する上記(1)ないし(35)のいずれかに記
載の血液製剤製造装置。
【0051】(37) 前記チューブしごき装置は、ロー
ラおよびその相手体と、前記ローラを回転させるローラ
回転手段と、前記ローラおよび相手体間の距離を変化さ
せる変位手段とで構成されるチューブしごき部を有し、
前記変位手段の作動により前記ローラと前記相手体とを
接近させて前記チューブを圧閉するとともに、前記ロー
ラ回転手段の作動により前記ローラを回転して前記チュ
ーブを所定長さしごき、チューブ内の流体を移動するも
のである上記(36)に記載の血液製剤製造装置。
【0052】(38) 前記チューブしごき装置は、前記
チューブのしごき終了位置が、チューブの前記第1の容
器または第2の容器との接続部付近である上記(36)ま
たは(37)に記載の血液製剤製造装置。
【0053】(39) 前記チューブしごき装置は、前記
チューブのしごき終了位置を検出する検出手段を有する
上記(36)ないし(38)のいずれかに記載の血液製剤製
造装置。
【0054】(40) さらに、前記第1の容器および/
または前記第2の容器内に薬液を供給する薬液添加装置
を有する上記(1)ないし(39)のいずれかに記載の血
液製剤製造装置。
【0055】(41) 前記薬液添加装置は、薬液が貯留
された薬液容器と、この薬液容器内に連通する第3のチ
ューブとを有し、前記チューブ接続装置により前記第1
のチューブと前記第3のチューブとを接続した後、前記
薬液容器内の薬液を前記第1および第3のチューブを介
して前記第1の容器内に所定量移送するものである上記
(40)に記載の血液製剤製造装置。
【0056】(42) 前記薬液添加装置において、前記
薬液の移送は、ローラポンプにより行われる上記(41)
に記載の血液製剤製造装置。
【0057】(43) さらに、血液製剤製造装置各部の
作動を制御する制御手段を有する上記(1)ないし(4
2)のいずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0058】(44) 前記第1の容器の内容物に関する
情報を管理する情報管理装置を有する上記(43)に記載
の血液製剤製造装置。
【0059】(45) 前記第1の容器には、所定の情報
を担持する情報担体が付されており、前記情報管理装置
は、前記第1の容器に付された情報担体を読み取る読取
装置を有する上記(44)に記載の血液製剤製造装置。
【0060】(46) 前記情報担体は、1次元または2
次元のコードであり、前記読取装置は、前記コードを光
学的に読み取るものである上記(45)に記載の血液製剤
製造装置。
【0061】(47) 前記情報管理装置は、さらに、所
定の情報を担持する情報担体を付したラベルを製造する
ラベル製造機を有する上記(45)または(46)に記載の
血液製剤製造装置。
【0062】(48) 前記ラベル製造機は、ラベル上に
情報担体を表示するプリンタである上記(47)に記載の
血液製剤製造装置。
【0063】(49) 前記情報管理装置は、さらに、前
記ラベル製造機により製造されたラベルを前記第2の容
器に貼着するラベル貼着装置を有する上記(47)または
(48)に記載の血液製剤製造装置。
【0064】(50) 前記ラベル貼着装置は、前記ラベ
ルを圧着する圧着ヘッドと、この圧着ヘッドに前記ラベ
ルを吸着する吸着手段と、前記圧着ヘッドを直交する少
なくとも2方向に移動する移動手段とを備えるものであ
る上記(49)に記載の血液製剤製造装置。
【0065】(51) 前記制御手段は、前記情報管理装
置を、前記読取装置により前記第1の容器に付された情
報担体を読み取り、次いで、前記ラベル製造機により前
記読取装置で読み取られた情報に対応する情報を担持す
る情報担体が付されたラベルを製造し、このラベルを前
記ラベル貼着装置により前記第2の容器に貼着するよう
に制御する上記(49)または(50)に記載の血液製剤製
造装置。
【0066】(52) 前記情報管理装置は、さらに、前
記ラベル上の情報担体を読み取る確認用読取装置を有す
る上記(47)ないし(50)のいずれかに記載の血液製剤
製造装置。
【0067】(53) 前記ラベル上の情報担体は、1次
元または2次元のコードであり、前記確認用読取装置
は、前記コードを光学的に読み取るものである上記(5
2)に記載の血液製剤製造装置。
【0068】(54) 前記制御手段は、前記情報管理装
置を、前記読取装置により前記第1の容器に付された情
報担体を読み取り、次いで、前記ラベル製造機により前
記読取装置で読み取られた情報に対応する情報を担持す
る情報担体が付されたラベルを製造し、このラベルを前
記ラベル貼着装置により前記第2の容器に貼着し、貼着
されたラベル上の情報担体を前記確認用読取装置により
読み取るように制御するとともに、前記確認用読取装置
により読み取られた情報と前記読取装置により読み取ら
れた情報とを比較して、その一致性を確認する上記(5
2)または(53)に記載の血液製剤製造装置。
【0069】(55) 前記制御手段は、前記確認用読取
装置により読み取られた情報と前記読取装置により読み
取られた情報との一致性が確認されない場合、警告を発
する上記(54)に記載の血液製剤製造装置。
【0070】(56) 前記読取装置は、前記第1の容器
に付された情報担体を平坦にして読み取る機構を備える
(45)ないし(55)のいずれかに記載の血液製剤製造装
置。
【0071】(57) 前記第2の容器に貼着されるラベ
ルに形成された情報担体は、前記第1の容器に付された
情報担体が担持する情報以外の付加情報をも担持してい
るものである上記(47)ないし(55)のいずれかに記載
の血液製剤製造装置。
【0072】(58) 前記制御手段は、前記読取装置に
より読み取ったデータを集計する機能を有する上記(4
5)ないし(57)のいずれかに記載の血液製剤製造装
置。
【0073】(59) 第1の容器から第2の容器への血
液成分の移送形態が互いに異なる複数の移送形態を選択
し得る上記(1)ないし(58)のいずれかに記載の血液
製剤製造装置。
【0074】(60) 前記複数の移送形態のうちの1つ
が、1つの第1の容器より1つの第2の容器へ血液成分
を移送するものである上記(59)に記載の血液製剤製造
装置。
【0075】(61) 前記複数の移送形態のうちの1つ
が、複数の第1の容器よりそれらに対応する複数の第2
の容器へそれぞれ血液成分を移送するものである上記
(59)または(60)に記載の血液製剤製造装置。
【0076】(62) 前記複数の移送形態のうちの1つ
が、1つの第1の容器より複数の第2の容器へそれぞれ
異なる血液成分を移送するものである上記(59)ないし
(61)のいずれかに記載の血液製剤製造装置。
【0077】(63) 血液を複数の成分に分離して得ら
れた血液成分による血液製剤を自動的に製造する血液製
剤製造方法であって、前記第1の容器に連通する第1の
チューブと前記第2の容器に連通する第2のチューブと
を無菌的に接続する工程と、接続された前記第1および
第2のチューブを介して、前記第1の容器内の複数に分
離された血液成分の内の少なくとも1種を前記第2の容
器へ移送する工程とを有することを特徴とする血液製剤
製造方法。
【0078】(64) 血液を複数の成分に分離して得ら
れた血液成分による血液製剤を自動的に製造する血液製
剤製造方法であって、前記第1の容器を血液成分移送装
置へ搬送する工程と、前記第1の容器に連通する第1の
チューブと前記第2の容器に連通する第2のチューブと
を無菌的に接続する工程と、前記血液成分移送装置によ
り、接続された前記第1および第2のチューブを介し
て、前記第1の容器内の複数に分離された血液成分の内
の少なくとも1種を前記第2の容器へ移送する工程とを
有することを特徴とする血液製剤製造方法。
【0079】(65) 血液を複数の成分に分離して得ら
れた血液成分による血液製剤を自動的に製造する血液製
剤製造方法であって、第1の容器内の血液に遠心分離を
施して複数の血液成分に分離する工程と、前記第1の容
器を血液成分移送装置へ搬送する工程と、前記第1の容
器に連通する第1のチューブと前記第2の容器に連通す
る第2のチューブとを無菌的に接続する工程と、前記血
液成分移送装置により、接続された前記第1および第2
のチューブを介して、前記第1の容器内の複数に分離さ
れた血液成分の内の少なくとも1種を前記第2の容器へ
移送する工程とを有することを特徴とする血液製剤製造
方法。
【0080】(66) 前記第1の容器は、柔軟性を有す
るカップ内に収納した状態で搬送される上記(64)また
は(65)に記載の血液製剤製造方法。
【0081】(67) 血液を複数の成分に分離して得ら
れた血液成分による血液製剤を自動的に製造する血液製
剤製造方法であって、未使用の第2の容器を取り出して
容器載置部に載置する工程と、前記第1の容器に連通す
る第1のチューブと前記第2の容器に連通する第2のチ
ューブとを無菌的に接続する工程と、接続された前記第
1および第2のチューブを介して、前記第1の容器内の
複数に分離された血液成分の内の少なくとも1種を前記
第2の容器へ移送する工程とを有することを特徴とする
血液製剤製造方法。
【0082】(68) 血液を複数の成分に分離して得ら
れた血液成分による血液製剤を自動的に製造する血液製
剤製造方法であって、前記第1の容器に連通する第1の
チューブと前記第2の容器に連通する第2のチューブと
を無菌的に接続する工程と、チューブの接続により生じ
た変形を回復させる工程と、接続された前記第1および
第2のチューブを介して、前記第1の容器内の複数に分
離された血液成分の内の少なくとも1種を前記第2の容
器へ移送する工程とを有することを特徴とする血液製剤
製造方法。
【0083】(69) 前記血液成分の移送に際し、前記
第2の容器の重量を検出し、この検出値に基づいて血液
成分の移送量を調節する上記(63)ないし(68)のいず
れかに記載の血液製剤製造方法。
【0084】(70) さらに、チューブをその長手方向
にしごいてチューブ内の流体を流動させる工程を有する
上記(63)ないし(69)のいずれかに記載の血液製剤製
造方法。
【0085】(71) さらに、チューブを融着により封
止する工程を有する上記(63)ないし(70)に記載の血
液製剤製造方法。
【0086】(72) さらに、チューブを融着により封
止し、その封止部を切断する工程を有する上記(63)な
いし(71)のいずれかに記載の血液製剤製造方法。
【0087】(73) さらに、前記第1の容器内に薬液
を供給する工程を有する上記(63)ないし(72)のいず
れかに記載の血液製剤製造方法。
【0088】(74) 前記薬液の供給は、薬液が貯留さ
れた薬液容器内に連通する第3のチューブと、前記第1
のチューブとを接続した後、前記薬液容器内の薬液を前
記第1および第3のチューブを介して前記第1の容器内
に所定量移送することにより行う上記(73)に記載の血
液製剤製造方法。
【0089】(75) 前記薬液の供給に際し、前記第1
の容器に残っている血液成分の量に応じて薬液の供給量
を調節する上記(73)または(74)に記載の血液製剤製
造方法。
【0090】(76) さらに、読取装置により前記第1
の容器に付された情報担体を読み取る工程と、ラベル製
造機により前記読取装置で読み取られた情報に対応する
情報を担持する情報担体が付されたラベルを製造する工
程と、製造されたラベルをラベル貼着装置により前記第
2の容器に貼着する工程とを有する上記(63)ないし
(75)のいずれかに記載の血液製剤製造方法。
【0091】(77) さらに、確認用読取装置により、
貼着されたラベル上の情報担体を読み取る工程と、確認
用読取装置により読み取られた情報と前記読取装置によ
り読み取られた情報とを比較して、その一致性を確認す
る工程とを有する上記(76)に記載の血液製剤製造方
法。
【0092】(78) さらに、血液成分移送後の第1の
容器を回収する工程を有する上記(63)ないし(77)の
いずれかに記載の血液製剤製造方法。
【0093】(79) さらに、血液成分の移送が完了し
た第2の容器を回収する工程を有する上記(63)ないし
(78)のいずれかに記載の血液製剤製造方法。
【0094】(80) 1つの第1の容器より1つの第2
の容器へ血液成分を移送する第1の移送形態で血液成分
の移送を行う上記(63)ないし(79)のいずれかに記載
の血液製剤製造方法。
【0095】(81) 複数の第1の容器よりそれらに対
応する複数の第2の容器へそれぞれ血液成分を移送する
第2の移送形態で血液成分の移送を行う上記(63)ない
し(79)のいずれかに記載の血液製剤製造方法。
【0096】(82) 1つの第1の容器より複数の第2
の容器へそれぞれ異なる血液成分を移送する第3の移送
形態で血液成分の移送を行う上記(63)ないし(79)の
いずれかに記載の血液製剤製造方法。
【0097】(83) さらに、第1の容器から第2の容
器への血液成分の移送形態を予め選択、設定する工程を
有する上記(63)ないし(82)のいずれかに記載の血液
製剤製造方法。
【0098】(84) 前記血液成分の移送形態の種類
は、1つの第1の容器より1つの第2の容器へ血液成分
を移送する第1の移送形態と、複数の第1の容器よりそ
れらに対応する複数の第2の容器へそれぞれ血液成分を
移送する第2の移送形態と、1つの第1の容器より複数
の第2の容器へそれぞれ異なる血液成分を移送する第3
の移送形態とを含み、これらのうちの1つを選択、設定
する上記(83)に記載の血液製剤製造方法。
【0099】
【実施例】以下、本発明の血液製剤製造装置および血液
製剤製造方法を添付図面に示す好適実施例に基づき詳細
に説明する。
【0100】図1は、本発明の血液製剤製造装置の構成
例を示す概略斜視図であり、この図に示されていない構
成は、図2〜図37にて補足的に示す。これらの図に示
すように、本発明の血液製剤製造装置1は、容器集積部
10と、遠心分離器20と、制御手段30と、操作部4
0と、第1の容器搬送装置100と、血液成分移送装置
150と、チューブピックアップ装置200と、第1の
容器回収部250と、チューブ搬送装置300と、チュ
ーブ装填装置350と、チューブ接続装置400と、チ
ューブ整形装置450と、チューブしごき装置500
と、チューブ封止装置550と、容器供給装置600ま
たは601と、第2の容器搬送装置650と、容器載置
部700と、第2の容器回収部710と、薬液添加装置
750と、情報管理装置800とを有している。以下、
これらの構成について順次説明する。
【0101】血液製剤製造装置1の一端側(図1中手前
側)には、容器集積部10と、これに隣接する遠心分離
器20とが設置されている。
【0102】[容器集積部10]容器集積部10には、
3つのトレー11が設置され、各トレー11上には、第
1の容器である血液バッグ2が、カップ4内に収納さ
れ、起立した状態で載置されている。
【0103】図29に示すように、血液バッグ2は、例
えば軟質ポリ塩化ビニルのような樹脂製シート材を重
ね、その周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)して袋
状としたものであり、その一端には、血液バッグ2の内
部と連通するよう、可撓性を有するチューブ3の一端が
接続されている。
【0104】また、カップ4は、湾曲した底部を有する
筒状の部材であり、その上端開口の縁部には、環状のリ
ブ5が形成されている。このカップ4のリブ5以外の部
分は、軟質材料で構成されている。この軟質材料として
は、例えば、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミ
ド、シリコーン、ポリエステルエラストマー、ポリアミ
ドエラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重
合体等の熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0105】また、後述する読取装置810によりカッ
プ4内に収納された血液バッグ2に付された情報担体
(バーコード)を読み取ることができるように、カップ
4は、透明または半透明であるのが好ましい。
【0106】リブ5の上部には、チューブ3の端部を保
持するチューブ保持部(図示せず)が形成されている。
このチューブ保持部としては、例えば、チューブ3が嵌
合する溝や挟持部材等が挙げられる。チューブ3の端部
は、このチューブ保持部に保持された状態で、後述する
チューブピックアップ装置200に摘み上げられる。
【0107】なお、カップ4の構造は、図示のものに限
定されず、例えば、カップ4に対し、血液バッグ2を常
に一定の方向で収納し得るような位置決め手段(図示せ
ず)を設けたものであってもよい。
【0108】また、カップ4は、トレー11上に直接載
置される場合の他、カップ4を起立状態で保持するため
の、例えば円筒状の起立補助部材(図示せず)を介して
載置されていてもよい。
【0109】なお、後述するカップ搬送機構110によ
りカップ4をトレー11から取り出し、またはトレー1
1上に載置する際に、装置本体15に対するカップ4の
取り出し位置等を特定の位置とするために、各トレー1
1は、図1中XおよびZ方向に移動可能に設置されてい
てもよい。
【0110】また、トレー11の各部にカップ4が載置
されているか否かを検出する手段(例えば、重量センサ
ー、タッチセンサー)が設けられていてもよい。
【0111】[遠心分離器20]遠心分離器20は、そ
の内部に、回転駆動手段により高速回転し得るローター
(図示せず)を有し、このローターには、前記カップ4
を挿入し得る硬質の遠心補助カップ(図示せず)が放射
状に複数個設置されている。各遠心補助カップに血液バ
ッグ2が収納されたカップ4を挿入し、ローターを回転
することにより、血液バッグ2内の血液が複数の血液成
分に遠心分離される。遠心分離器20における遠心条件
(回転数、遠心時間等)は、後述する操作部40での手
動操作により、または制御手段30により自動的に設定
される。
【0112】遠心分離器20の上部は、天板201によ
り覆われており、この天板201には、カップ4が挿通
可能な円形の開口202が形成されている。後述するカ
ップ搬送機構110によるカップ4の遠心分離器20へ
のセットおよび遠心分離器20からの取り出しは、この
開口202を通じて1個づつ行われる。従って、カップ
4を遠心分離器20のローターへセットする際、および
遠心分離終了後ローターから取り出す際には、制御手段
30は、ローターを1ピッチ(隣接する遠心補助カップ
の間隔に相当する回転角)分づつ回転するように制御
し、ローターに設置された遠心補助カップが開口202
の真下に位置するようにする。
【0113】なお、遠心分離器20により遠心分離を行
っている最中には、開口202は蓋体203により塞が
れる。
【0114】[第1の容器搬送装置100]血液製剤製
造装置1のほぼ中央部には、採血バッグ2内の血液成分
を第2の容器である血液成分バッグ6へ移送する血液成
分移送装置150と、採血バッグ2を血液成分移送装置
150へ搬送する第1の容器搬送装置100とが設置さ
れている。
【0115】第1の容器搬送装置100は、回転搬送機
構101と、カップ搬送機構110とで構成されてい
る。本実施例では、回転搬送機構101は主に搬送の後
半を担い、カップ搬送機構110は主に搬送の前半を担
う。以下、これらの構成について順次説明する。
【0116】回転搬送機構101は、装置本体15に対
し回転可能な回転体(ターンテーブル)102と、この
回転体102の外周部に設置され、前記カップ4を保持
するカップ保持部材103と、回転体102を回転駆動
する回転駆動手段(図示せず)とで構成されている。
【0117】回転体102の回転軸の上部には、十字状
のアーム104が固定され、アーム104の4つの端部
には、それぞれ、2つの円弧状の切欠き105を有する
カップ保持部材103が固着されている。切欠き105
内にカップ4を挿入するとともに、リブ5を切欠き10
5の縁部に係止することにより、カップ保持部材103
にカップ4が懸吊されて保持される。
【0118】回転体102を回転駆動する回転駆動手段
は、モータのような駆動源と減速機とを有し、駆動源
は、後述する制御手段30と電気的に接続され、その駆
動が制御される。例えば、所定時に、回転体102が所
定方向に90°回転するように駆動源への通電がなされ
る。この場合、血液バッグ2内の分離された血液成分同
士の界面が乱れないように、回転体102の回転速度は
比較的低速とされ、回転体102の回転開始時および回
転停止時には、ショックが少ないようにその駆動が制御
される。
【0119】カップ搬送機構110は、血液バッグ2を
収納するカップ4を把持し、目的位置へ搬送するもので
あり、血液入りの血液バッグ2を収納した状態のトレー
11上のカップ4を遠心分離器20のローターにセット
する作業、遠心分離器20から、遠心分離後のカップ4
を取り出し、トレー11上に載置する作業およびトレー
11上に載置されているカップ4をカップ保持部材10
3に装填する作業を行う。
【0120】図2は、カップ搬送機構110の構成例を
示す側面図である。同図に示すように、カップ搬送機構
110は、搬送レール111と、移動体112と、回転
移送装置120と、昇降駆動装置130と、把持装置1
40とを有している。搬送レール111は、回転搬送機
構101、容器集積部10、遠心分離器20等の上方で
あって、カップ4の搬送領域のほぼ中央部に架設されて
いる。
【0121】移動体112は、搬送レール111上に載
置され、該搬送レール111に沿って往復動する。移動
体112には、搬送レール111を挟持する2対のロー
ラ113、114と、これらのローラ113、114を
回転させるモータ(図示せず)とが設置されている。こ
のモータは、正転/逆転可能なものであり、モータの作
動によりローラ113、114を回転すると、移動体1
12は、搬送レール111上を所定の範囲で移動する。
【0122】回転移送装置120は、移動体112の下
側に設けられている。回転移送装置120は、回転駆動
モータを有し、その回転軸121が上方に突出して、移
動体112の底部に連結されている。そして、回転軸1
21の基端部には、旋回アーム122の基端部が固着さ
れている。
【0123】旋回アーム122の先端部には、昇降駆動
装置130が設置されている。昇降駆動装置130は、
上下方向に設置されたエアーシリンダ、油圧シリンダの
ようなシリンダ131と、ピストンロッド132とを有
し、シリンダ131の作動により、ピストンロッド13
2は、伸縮、すなわち図1中Y方向(上下方向)に移動
する。
【0124】ピストンロッド132の下端には、把持装
置140が設けられている。この把持装置140は、一
対(3つ以上でもよい)の把持部材141、142を有
し、それらの下端部には、内側に突出する爪143、1
44が設けられている。このような把持部材141、1
42は、ピストンロッド132の先端部で開閉自在に軸
支されており、図示しない開閉駆動手段により開閉す
る。この開閉駆動手段としては、例えば、サーボモー
タ、ソレノイド、ワイヤー牽引機構等を有するものが挙
げられる。
【0125】把持装置140によりカップ4を把持する
ときには、開いていた把持部材141、142が閉じ
て、その爪143、144がカップ4のリブ5の下側に
入り、把持装置140の上昇により爪143、144が
リブ5に係止してカップ4を吊り下げる。
【0126】移動体112、回転移送装置120、昇降
駆動装置130および把持装置140の各駆動源は、そ
れぞれ、後述する制御手段30と電気的に接続され、そ
の駆動が制御される。
【0127】このようなカップ搬送機構110におい
て、把持装置140は、移動体112の搬送レール11
1上の移動と、回転移送装置120の回転駆動によっ
て、カップ4の搬送領域内の任意の位置に移動すること
ができる。
【0128】例えば、移動体112の移動と回転移送装
置120の回転とを適宜組み合わせて、把持装置140
を、容器集積部10のトレー11上に載置されている所
定のカップ4の上方位置まで移動させ、把持部材14
1、142を開放する。次いで、昇降駆動装置130の
作動により、開状態の把持部材141、142を下降さ
せ、爪143、144が把持するカップ4のリブ5より
下方位置に到達したら、開閉駆動手段により把持部材1
41、142を閉じて、搬送するカップ4を挟持する。
【0129】カップ4を把持部材141、142で確実
に保持した後は、再度昇降駆動装置130を作動して、
把持装置140を上昇させてカップ4を吊り上げ、他の
装置に接触しない程度の高さに達した時点で、移動体1
12と回転移送装置120とを同時にまたは順次駆動
し、保持しているカップ4を回転搬送機構101の遠心
分離器20側に位置するカップ保持部材103の上方へ
移動させる。
【0130】次に、昇降駆動装置130を駆動して把持
装置140に保持されているカップ4を下降させ、カッ
プ保持部材103の切欠き105にカップ4を上方から
装填する。カップ4の装填が完了した後、把持部材14
1、142を開いて、カップ4の挟持を解除し、さらに
把持装置140を上昇させる。これにより、カップ4の
搬送が完了する。
【0131】把持装置140には、カップ4内に収納さ
れている血液バッグ2の向きを検出する方向検出手段
(図示せず)が設けられており、回転搬送装置101に
カップ4を装填する際には、常に血液バッグ2が所定の
方向へ向く姿勢にセットされる。この方向検出手段とし
ては、例えば、カップ4に予め血液バッグ2の向きを表
すマークを設け、そのマークを検出することによって間
接的に血液バッグ2の向きを検出するような構成のもの
が挙げられる。
【0132】なお、本発明において、第1の容器搬送装
置100は、血液バッグ2をカップ4に収納した状態で
搬送するものに限らず、血液バッグ2自体を搬送するも
のであってもよい。また、第1の容器搬送装置100に
おける搬送機構も、例えば、血液バッグ2をフック等で
吊り下げて搬送する構成、血液バッグ2を移動台または
コンベアーに搭載して搬送する構成等、いかなるもので
もよい。 [血液成分移送装置150]
【0133】第1の容器搬送装置100の回転搬送機構
101の近傍には、血液バッグ2内の血液成分を、接続
されたチューブ3、7を介して血液成分バッグ6へ移送
する2つの血液成分移送装置150が設けられている。
この血液成分移送装置150は、血液バッグ2を圧迫す
るとともに、血液バッグ2内の血液成分を吸引して排出
するものであり、一対のバッグ圧迫装置151と、吸引
手段である一対のローラポンプ160とで構成されてい
る。
【0134】図3および図4に示すように、バッグ圧迫
装置151は、カップ保持部材103の垂直面106に
対向して配置された押圧板152と、この押圧板152
をX方向に移動せしめる駆動手段153と、駆動手段1
53を装置本体15に対し固定する支持部材155とで
構成されている。駆動手段153としては、例えば、油
圧または空気圧により作動するシリンダ、あるいはソレ
ノイド磁石が挙げられる。
【0135】図3に示すように、駆動手段153が作動
していない状態では、ロッド154は収縮し、押圧板1
52は、カップ保持部材103に保持されているカップ
4に非接触の位置にあるが、図4に示すように、駆動手
段153が作動すると、ロッド154が伸長して、押圧
板152がカップ保持部材103に接近する方向に移動
し、カップ4の下半分を押圧する。カップ4は、軟質で
あるため、この押圧により変形し、カップ4内に収納さ
れている血液バッグ2が、カップ4毎圧迫される。
【0136】なお、図示の構成では、押圧板152は、
平行移動するものであるが、押圧板152の挙動はこの
ようなものに限らず、例えば、その上端部、中央部また
は下端部を中心に回動するものであってもよい。また、
押圧板152は、相互に独立したまたは相互に連結され
た複数の板片で構成されるものでもよい。この場合、各
板片がそれぞれ異なる動きをすることにより、血液バッ
グ2の各部を血液成分の排出により適したパターンで圧
迫することができる。
【0137】一方、ローラポンプ160は、図29に示
すように、自転および公転する複数のローラ161によ
り、ヘッド162の円弧状の湾曲面163に沿って配置
されたチューブ3を湾曲面163との間で圧閉しつつし
ごいて、チューブ内の流体を移動させるものである。こ
の場合、ヘッド162と3つのローラ161を有するロ
ーターとは着脱自在に構成され、チューブをセットする
際には、これらは離間した状態となる。
【0138】血液バッグ2に接続されているチューブ3
をローラポンプ160にセットし、ローラポンプ160
を作動すると、ローラポンプ160と血液バッグ2との
間のチューブ3内に負圧が生じ、血液バッグ2内の血液
成分が吸引される。
【0139】駆動手段153およびローラポンプ160
は、それぞれ、後述する制御手段30と電気的に接続さ
れ、その駆動が制御される。
【0140】このように、本実施例における血液成分移
送装置150では、バッグ圧迫装置151による血液バ
ッグ2の圧迫と、ローラポンプ160による吸引とを併
用することにより、分離された各成分の界面を乱すこと
なく迅速に血液成分の移送を行うことができる。ただ
し、本発明において、血液成分移送装置は、前記バッグ
圧迫装置151のような血液バッグ2を圧迫する機構
と、ローラポンプ160のような血液成分の吸引手段の
いずれか一方のみを有するものであってもよい。
【0141】なお、バッグ圧迫装置は、押圧板152に
よりバッグを押圧する構成のものに限らず、例えば、流
体の注入により拡張する袋状のカフにより血液バッグ2
を圧迫する構成のものであってもよい。また、吸引手段
は、ローラポンプ160に限らず、例えば、血液成分を
移送する血液成分バッグ6を収納する減圧室であっても
よい。
【0142】血液成分移送装置150において、バッグ
圧迫装置151やローラポンプ160の設置数は、図示
のごとき2つに限らず、例えば、2つの血液成分移送ラ
インに対し、1つのバッグ圧迫装置151またはローラ
ポンプ160を兼用で用いてもよい。この場合、バッグ
圧迫装置151またはローラポンプ160は、Z方向に
移動可能に設置される。
【0143】また、図示されていないが、血液成分移送
装置150は、さらに、血液バッグ2内の分離された血
液成分の界面を検出する界面検出手段を有していてもよ
い。この界面検出手段としては、例えば、血液バッグ2
を介し対向配置された光源および受光素子(光センサ
ー)を有し、血液成分毎に光の透過度が異なることを利
用して、受光素子での受光光量の変化により界面を検出
するものである。このような界面検出手段により得られ
た情報は、制御手段30へ入力され、例えばバッグ圧迫
装置151やローラポンプ160の作動/停止の制御に
利用される。このような制御を行うことにより、血液成
分の収率(他の成分の除去率)を向上することができ
る。
【0144】また、血液成分移送装置150は、さら
に、チューブ3を圧閉してその内部流路を一時的に遮断
する流路開閉手段を有していてもよい。この場合、専用
の流路開閉手段を設けてもよいが、例えば、後述するチ
ューブピックアップ装置200の一対の爪212および
その開閉機構を利用することができる。
【0145】[第1の容器回収部250]このような第
1の容器搬送装置100の搬送領域内には、血液製剤製
造装置1の正面側に位置するカップ保持部材103に対
面する位置に、血液成分移送後の血液バッグ2を回収す
る第1の容器回収部250が設けられている。この第1
の容器回収部250は、シューター251と、カップ保
持部材103に保持されているカップ4を挟持し、シュ
ーター251へ導く挟持手段252とで構成されてい
る。
【0146】挟持手段252は、チャック253と、こ
のチャック253を図1中Z方向に移動する駆動手段2
54とで構成されている。チャック253は、3本の爪
を有し、例えばソレノイド磁石のような駆動源(図示せ
ず)により両側の爪が中央の爪に接近するよう移動し
て、2個のカップ4を同時に挟持することができるよう
構成されている。
【0147】駆動手段254およびチャック253の駆
動源は、それぞれ、後述する制御手段30と電気的に接
続され、その駆動が制御される。
【0148】このような挟持手段252では、血液製剤
製造装置1の正面側に位置するカップ保持部材103に
保持されたカップ4をチャック253で挟持し、駆動手
段254によりチャック253を血液製剤製造装置1の
正面方向に移動してカップ4をカップ保持部材103か
ら取り外し、シューター251の上部開口の上方で停止
させ、チャック253による挟持を解除して、血液バッ
グ2をカップ4毎シューター251内へ落下させる。シ
ューター251内に回収され、集積された血液バッグ2
は、血液製剤製造装置1の正面に形成された取出口25
5より取り出される。
【0149】なお、第1の容器回収部250に挟持手段
252を設けず、前述したカップ搬送機構110により
カップ保持部材103に保持されたカップ4を取り出
し、シューター251内へ投下する構成としてもよい。
【0150】[チューブピックアップ装置200]チュ
ーブピックアップ装置200は、カップ4の上端部に保
持されているチューブ3の先端部を後述するチューブ搬
送装置300のローラ312間へ搬送する装置である。
図5〜図9に示すように、チューブピックアップ装置2
00は、チューブ搬送手段210と、チューブ固定手段
220と、チューブ案内手段230とを有している。
【0151】チューブ搬送手段210は、移動体211
と、該移動体211の下側に突出する一対の爪212
と、移動体211の移動機構(図示せず)とを有してい
る。両爪212の間隔は、図示しない開閉機構により変
化させることができ、この間隔を調整することで両爪2
12の間にチューブ3を挟持する。爪212の開閉機構
は、後述するチューブ装填装置350のチャック35
3、354と同様のものとすることができる。
【0152】移動体211は、カップ4のリブ5の近傍
から、後述するチューブ搬送装置におけるローラ312
までの範囲で移動することができる。該移動体211の
移動機構は、図示しないが、例えば複数のリンクで構成
された揺動アームによって、3次元的に移動し得る構
成、あるいは、昇降レールと水平レールとの組み合わせ
によって、図1中XおよびY方向に2次元的に移動し得
る構造としたとすることができる。
【0153】チューブ固定手段220は、回動軸221
と、該回動軸221から前記回動軸221の径方向へ突
出したアーム222と、アーム222の先端にアーム2
22と垂直方向に突設されたピン223、回動軸221
を回動させる駆動源224とを有している。駆動源22
4の駆動により回動軸221が回動し、これに伴ってア
ーム222が回動し、ピン223の位置が移動する。ピ
ン223は、カップ4の縁から垂れ下がったチューブ3
に引っ掛かり、図6に示すように、チューブ搬送手段2
10で引き上げられたチューブ3を緊張するためのもの
である。
【0154】チューブ案内手段230は、回転搬送機構
101の近傍に位置し、支点231を中心に回動するア
ーム232と、アーム232の先端に設けられたチュー
ブ案内部233と、アーム232を所定角度範囲で回動
させる駆動源(図示せず)とを有している。図9に示す
ように、チューブ案内部233は、コ字状に形成された
フレーム234と、フレーム234内の開放端側(図9
中上側)に軸支されたガイドローラ235と、付勢部材
236と、開放手段237とを有している。フレーム2
34は、L字型の固定フレーム234aと、固定フレー
ム234aの基端側(図9中下側)に回動自在に連結さ
れた揺動フレーム234bとで構成されている。
【0155】揺動フレーム234bの揺動によって、コ
字状のフレーム234は、開放端側の間隔が開閉するよ
うに構成される。前記固定フレーム234aと揺動フレ
ーム234bの間には、ガイドローラ235が自由回転
可能に設けられている。このガイドローラ235は、固
定フレーム234a側に支持されており、揺動フレーム
234bの内側には、揺動フレーム234bが閉じたと
き(図9中実線)、ガイドローラ235の中心の孔に挿
入するピン234cが突設されている。
【0156】このような固定フレーム234aと揺動フ
レーム234bの間には、それらの基端側に開閉手段が
設けられている。この開閉手段は、付勢部材236と開
閉操作部材237とで構成されている。付勢部材236
と開閉操作部材237は、それぞれ固定フレーム234
aと揺動フレーム234bの間に架設されており、付勢
部材236は、例えば図示のようなスプリングで構成さ
れ、揺動フレーム234bを固定フレーム234a側へ
近付けるように、すなわち揺動フレーム234bを閉じ
るように付勢している。
【0157】また、開閉操作部材237は、例えば、磁
界を発生するコイルと、該コイル中で中心軸方向に往復
動するプランジャーとからなるソレノイドで構成され
る。このソレノイドに通電すると、付勢部材236の付
勢力に抗してプランジャーが伸長し、揺動フレーム23
4bが開放する(図9中二点鎖線)。ソレノイドへの通
電を切ると、付勢部材236の作用によって、揺動フレ
ーム234bが閉じる(図9中実線)。
【0158】なお、ガイドローラ235は、揺動フレー
ム234b側に支持されており、固定フレーム234b
の内側に前記ピン234cと同様のピンが突設された構
成であってもよい。
【0159】移動体211の移動機構および爪212の
開閉機構の駆動源、チューブ固定手段220の駆動源2
24、アーム232を回動させる駆動源、開閉操作部材
237は、それぞれ、後述する制御手段30と電気的に
接続され、その駆動が制御される。
【0160】以上のように構成されたチューブピックア
ップ装置200の作動について説明する。図5に示すよ
うに、カップ4のリブ5に保持されているチューブ3の
先端部をチューブ搬送手段210の両爪212で挟み、
移動体211を上昇させて上方へ持ち上げる。これによ
って、カップ4内に収納されていたチューブ3が全てカ
ップ4の外側に引っ張り出される(図5中二点鎖線)。
【0161】次に、移動体211を下降させると、図6
中二点鎖線で示すように、引き出されたチューブ3は、
リブ5の下方にたるみを形成する。ここで、チューブ固
定手段220の回転軸221を回転させ、前記チューブ
3のたるみでできたループ内に、ピン223を挿入す
る。そして、移動体211を再度上昇させると、チュー
ブ3は、ピン223に引っ掛かり、チューブ3は移動体
211とピン223の間に張設される(図6中実線)。
このように、チューブ3を張ることによって、チューブ
3の位置決めを行う。
【0162】次に、起立状態であったチューブ案内装置
200のアーム232を倒し、チューブ案内部233を
チューブ3が張設されている位置へ移動させる(図6中
二点鎖線)。このとき、チューブ案内部233は、図6
中二点鎖線で示されているように、開閉操作部材237
の作動により揺動フレーム234bを揺動させて、フレ
ーム234を開放状態とする。そして、開放された開口
部238から、チューブ案内部233内へチューブ3を
取り込み、揺動フレーム234bを元の位置へ復帰さ
せ、フレーム234を閉じた状態とする。これにより、
チューブ3は、コ字状のフレーム234とガイドローラ
235とで囲まれる空間内に挿通される。
【0163】次に、チューブ固定手段220の回転軸2
21を前記と逆方向に回転させ、チューブ3のループ内
からピン223を離脱させる。そして、図7に示すよう
に、アーム232を起立状態とすると、チューブ3の下
方へのたるみがなくなり、移動体211とチューブ案内
部233との間に、チューブ3が張設された状態とな
る。
【0164】次に、移動体211を図8中の矢印で示す
軌跡で移動して、両爪212で挟まれているチューブ3
の先端を一対のローラ312の間へ搬送する。このと
き、移動体211とチューブ案内部233との間でのチ
ューブの張設状態が維持されるように、起立状態のアー
ム232を徐々に倒す。
【0165】このように、チューブ3を搬送する際に、
移動体211とチューブ案内部233との間でのチュー
ブ3の張設状態を維持することによって、チューブ3が
垂れ下がり、搬送経路下方に位置する他の装置等に引っ
掛かることもなく、円滑にチューブ3の搬送を行うこと
ができる。
【0166】チューブ3の先端をローラ312間に挿入
した後、両爪212によるチューブ3の挟持を解除し、
ローラ312を回転駆動すると、チューブ3は、後述す
るチューブ搬送装置300における所定の搬送経路に沿
って搬送される。
【0167】また、チューブ3を目的位置へ搬送した後
は、チューブピックアップ装置200の各部を元の状態
に復帰させておき、次のチューブ3の搬送のために待機
する。
【0168】なお、以上のようなチューブピックアップ
装置200は、2つの血液成分移送ラインに対し、1つ
を兼用で用いても、血液成分移送ライン毎に別個に設け
られていてもよい。
【0169】[チューブ搬送装置300]図10に示す
ように、チューブ搬送装置300は、可撓性を有するチ
ューブをその長手方向に移動して搬送する装置であっ
て、チューブの搬送経路を規定する搬送用レールと、隣
接する搬送用レール間または搬送用レールの端部に設置
された少なくとも1対のローラと、このローラを回転す
る駆動手段とで構成されている。
【0170】すなわち、図10に示す構成では、チュー
ブ7の搬送方向(+X方向)の上流側(以下、単に「上
流側」という)からチューブ7の搬送方向の下流側(以
下、単に「下流側」という)に向けて、搬送用レール3
01、302および303がこの順に設置されている。
【0171】これらの各搬送用レール301〜303に
は、その長手方向に沿って、チューブが通過する通路と
して、例えば横断面がU字状の溝305が形成されてい
る。このうち、搬送レール301には、分岐レール30
1’が形成され、該分岐レール301’には、後述する
薬液添加装置750の薬液容器751に接続された第3
のチューブ752が通過する通路として、溝305と合
流する同様の溝306が形成されている。これらの溝3
05、306の幅は、搬送されるチューブの自然状態の
外径より若干大きい値とされる。
【0172】また、後述するチューブ接続装置400に
おいてチューブ接続の際のホルダー410の移動による
チューブのZ方向のずれに対応するため、搬送レール3
02に形成された溝305の下流側の端部307は、拡
開している。
【0173】搬送用レール302の途中には、後述する
チューブ装填装置350におけるチャック353の挟持
部材362、363が挿入される凹部308と、チャッ
ク354の挟持部材362、363が挿入される凹部3
09とが形成されている。
【0174】また、搬送用レール303の途中には、チ
ャック354の挟持部材362、363が挿入される凹
部310が形成されている。
【0175】搬送用レール301の下流側端部と搬送用
レール302の上流側端部との間には、チューブの搬送
経路を境にして対向する一対のローラ311が設置され
ている。チューブを搬送する際には、両ローラ311に
よりチューブを挟持しつつ、ローラ311を回転する。
【0176】ローラ311の外周面は、例えば、天然ゴ
ム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴ
ム、ニトリルゴム、プロピレンゴム、ウレタンゴム等の
各種ゴム材料や、ポリウレタン、熱可塑性エラストマー
(スチレン系、オレフィン系、ウレタン系、エステル系
等)等の弾性材料で構成されているのが好ましい。ま
た、ローラ5の外周面には、その回転軸方向に伸びる凹
凸条が形成されていてもよい。このような構成とするこ
とにより、チューブとの滑りを防止し、チューブを確実
に牽引、搬送することができる。
【0177】このようなローラ311は、駆動手段31
3により回転駆動される。この駆動手段313は、駆動
源であるモータ314と、このモータの回転軸315
と、従動軸316と、回転軸315の途中に固定された
歯車317と、従動軸316の図中下端部に固定され、
歯車317と噛合する歯車318とで構成されている。
回転軸315および従動軸316の図中上端部には、そ
れぞれローラ311が固定されている。
【0178】モータ314を駆動すると、回転軸315
を介して一方のローラ311が所定方向に回転するとと
もに、その回転力が歯車317、318および従動軸3
16に伝達されて、他方のローラ311が前記と逆方向
に回転する。なお、両ローラ311の外径が同一である
場合、歯車317、318の歯数を同一とし、両ローラ
311の回転速度を等しくなるように設定するのが好ま
しい。
【0179】なお、対をなすローラ311は、それらの
離間距離が変更可能なように構成されていてもよい。ま
た、対をなすローラ311の一方は、自由回転するロー
ラ(アイドルローラ)であってもよい。
【0180】搬送用レール303の下流側端部には、前
記ローラ311と同様のローラ312およびこのローラ
312を回転駆動する前記と同様の駆動手段313(図
中省略)が設置されている。
【0181】また、図1に示すように、搬送用レール3
01の上流側端部には、前記ローラ311と同様の一対
のローラ320が設置され、分岐レール301’の上流
側端部には、前記ローラ311と同様の一対のローラ3
21が設置されている。これらのローラ320、321
には、前記と同様の駆動手段313(図示せず)が設置
されている。対をなすローラ320は、それらの離間距
離が変更可能なように構成されていてもよい。
【0182】このようなチューブの目的位置への搬送
は、例えば、タイマー等を内蔵する制御手段30によ
り、各駆動手段313のモータ314の駆動時間(駆動
タイミング)を制御する方法、あるいは、チューブの搬
送経路上にチューブの先端の位置を検出し得る例えば光
センサー、磁気センサー、タッチスイッチのような図示
しないセンサー(チューブ位置検出手段)を設置し、こ
のセンサーによる検出に基づいて、ローラ311、31
2の回転/停止を制御する方法により行うことができ
る。
【0183】搬送用レール302の下流側端部と搬送用
レール303の上流側端部との間には、後述するチュー
ブ接続装置400が設置されている。
【0184】[チューブ装填装置350]チューブ装填
装置350は、チューブ搬送装置300により搬送され
てくるチューブをチューブ接続装置400へ装填する装
置である。図10に示すように、チューブ装填装置35
0は、ブロック状の基台352と、該基台352に設置
されたチューブを挟持する2つのチャック353、35
4と、一方のチャック354を移動する駆動手段370
とで構成されるヘッド351を有する。
【0185】チャック353および354は、所定距離
離間して基台352の正面側に設置されている。チャッ
ク353は、基台352に対し固定的に設置され、チャ
ック354は、基台352に対し、図10中X方向に移
動可能に設置されている。このチャック354の移動に
より、両チャック353、354の離間距離が変化す
る。
【0186】図11および図12は、それぞれチャック
354の構成例を示す部分断面側面図である。これらの
図に示すように、チャック354は、開口361が形成
されたケーシング360と、チューブを挟持する一対の
板状の挟持部材362、363と、挟持部材363の駆
動機構を有し、挟持部材362、363は、開口361
よりケーシング360外へ突出している。
【0187】挟持部材362は、ケーシング360に対
し固定的に設置され、挟持部材363は、Z方向に移動
可能に設置されている。挟持部材363の基端(図11
中上端)側は、L字に屈曲し、ケーシング360内に固
定的に設置されているソレノイド364のプランジャー
365の先端に連結されている。
【0188】図11に示すように、ソレノイド364が
不作動のときには、プランジャー365は伸長した状態
であり、両挟持部材362、363は、それらの間にチ
ューブ3、7等が挿入可能な程度に離間する。
【0189】図12に示すように、ソレノイド364が
作動すると、プランジャー365が収縮し、これに伴い
挟持部材363が挟持部材362に近付く方向へ移動
し、両挟持部材362、363間にチューブ3等が挟持
される。
【0190】なお、挟持部材362、363によるチュ
ーブ3等の挟持圧力は、チューブ3等を挟持して前述し
た伸び率の程度に引き伸ばしたときに、チューブとの滑
りが生じず、かつ、チューブに破断、亀裂等の損傷や復
元不能な変形を与えない程度のものとするのが好まし
い。
【0191】チャック354を移動する駆動手段370
は、ケーシング360の下部に固定的に設置されたラッ
クギア371と、モータ373と、モータ373の回転
軸374の先端部に固定され、前記ラックギア371と
噛合するピニオンギア372とで構成されている。モー
タ373を駆動すると、ピニオンギア372が所定方向
に回転し、これに伴い、ラックギア371がその長手方
向、すなわち図11の紙面に垂直な方向(図10中X方
向)に移動する。これにより、チャック354が同方向
に移動する。
【0192】モータ373は、正転、逆転いずれも可能
であり、よって、チャック354は、図11の紙面に垂
直な方向(図10中X方向)に往復動する。チャック3
53の構成は、駆動手段370を有さない以外は前記チ
ャック354と同様である。
【0193】なお、チャック353、354の構成は、
上述したものに限らず、例えば、挟持部材363の駆動
は、例えば、エアーシリンダ、油圧シリンダのようなソ
レノイド以外の駆動源により行ってもよく、また、チャ
ック354を移動する駆動手段370の駆動源や駆動機
構についても同様である。
【0194】また、図示の構成では、一方のチャック3
54のみを移動しているが、チャックの353、354
の双方を移動して両チャックの離間距離を変動させる構
成としてもよい。
【0195】以上のような基台352、チャック35
3、354および駆動手段370で構成されるヘッド3
51は、図13に示すような移動機構380により、二
次元方向、すなわち図1中X方向およびこれと直交する
Y方向にそれぞれ移動可能に設置されている。
【0196】移動機構380は、搬送レール381と、
移動体390と、昇降装置395とを有している。搬送
レール381は、血液成分移送ラインにおけるチューブ
の長手方向と平行に、すなわちX方向に配置されてい
る。
【0197】移動体390は、搬送レール381上に載
置され、該搬送レール381に沿って往復動する。移動
体390には、搬送レール381を挟持する2対のロー
ラ391、392と、これらのローラ391、392を
回転させるモータ(図示せず)とが設置されている。こ
のモータは、正転/逆転可能なものであり、モータの作
動によりローラ391、392を回転すると、移動体3
90は、搬送レール381上を所定の範囲で移動する。
【0198】移動体390には、昇降装置395が設け
られている。この昇降装置395は、上下方向に設置さ
れたエアーシリンダ、油圧シリンダのようなシリンダ3
96と、該シリンダ396の作動により伸縮するピスト
ンロッド397を有し、ピストンロッド397の下端に
は、ヘッド351が固定されている。
【0199】このような構成の移動機構380により、
ヘッド351は、移動体390の移動に伴って図1中X
方向に移動し、ピストンロッド397の伸縮に伴って図
1中Y方向(上下方向)に移動する。
【0200】両チャック353、354のソレノイド3
64、駆動手段370のモータ373、移動体390お
よび昇降装置395の駆動源は、それぞれ、後述する制
御手段30と電気的に接続され、その駆動が制御され
る。
【0201】上記実施例では、チューブ接続装置400
が、Z方向に移動することによって、接続する両チュー
ブのそれぞれをホルダー410、420の所望の溝に装
填する構成となっているため、上記移動機構380は、
XおよびY方向に二次元的に移動し得るものであればよ
いが、本発明ではこれに限らず、上記移動機構380
は、X、YおよびZ方向に三次元的に移動し得る構成の
ものでもよい。この場合、例えば、ピストンロッド39
7の先端に、Z方向の移動手段を設け、その下側にヘッ
ド351を設けた構成とすることができる。
【0202】なお、以上のようなチューブ装填装置35
0は、2つの血液成分移送ラインに対し、1つを兼用で
用いても、血液成分移送ライン毎に別個に設けられてい
てもよい。
【0203】次に、チューブ装填装置350によるチュ
ーブの装填方法について説明する。図14、図15およ
び図16は、それぞれ、チューブ装填装置350による
チューブ装填方法の工程を示す斜視図である。
【0204】チューブ搬送装置300により、チューブ
7をX方向に上流側から下流側へ向けて、チューブ7の
先端が凹部309を越える位置まで搬送するとともに、
チューブ3をX方向に下流側から上流側へ向けて、チュ
ーブ3の先端が搬送レール303の上流側端面から所定
長さ突出する位置まで搬送する。
【0205】移動機構380の移動体390および昇降
装置395を作動して、ヘッド351を搬送レール30
3の上方に位置させ、両チャック353、354を接近
させた状態(チャック353、354の離間距離=L
1 )とし、かつ両チャック353、354の挟持部材3
62、363を離間させてそれらの間にチューブ7を挿
入可能な状態とする。
【0206】次に、図14に示すように、昇降装置39
5の作動によりヘッド351を下降させて両チャック3
53および354の挟持部材362、363を対応する
凹部308および309に挿入する。これにより、両チ
ャック353、354の挟持部材362、363間にチ
ューブ7が挿入される。
【0207】次に、両チャック353、354に内蔵さ
れたソレノイド364をそれぞれ作動して、両挟持部材
362、363にてチューブ7を異なる2箇所で挟持
し、昇降装置395の作動によりヘッド351を元の位
置まで上昇させ、チューブ7を持ち上げる。
【0208】次に、両チャック353、354によりチ
ューブ7を挟持した状態を維持しつつ、図15に示すよ
うに、駆動手段370を作動して、チャック354をチ
ャック353から離れる方向に所定距離移動する(チャ
ック353、354の離間距離=L2 )。これにより、
両チャック353、354間のチューブ7は、引き伸ば
され、その外径が減少する。
【0209】なお、L1 、L2 の関係は、L2 /L1
102〜130%程度、特に105〜115%程度であ
るのが好ましい。これにより、チューブ7の外径の減少
率(引き伸ばした状態での外径/元の外径)は、75〜
98%程度、特に85〜95%程度となり、チューブ接
続装置400へ容易かつ確実に装填することができる。
【0210】次に、チューブ7が引き伸ばされた状態を
維持しつつ、移動体390および昇降装置395の作動
によりヘッド351をX方向およびY方向(図中下方)
へ移動して、図16に示すように、両チャック353、
354間のチューブ7をチューブ装填部、すなわちホル
ダー410、420の溝411、421内に挿入する。
このとき、両チャック353、354間のチューブ7
は、その外径が例えば前述した程度に減少しているた
め、溝411、421内に抵抗なく容易に挿入され、浮
き上がることもない。
【0211】次に、両チャック353、354の挟持部
材362、363によるチューブ7の挟持を解除する。
これにより、引き伸ばされていたチューブ7は、その復
元力により元の状態に復帰する。この復帰により、溝4
11、421内においてチューブ7の外径が増大し、チ
ューブ7は、溝411、421内に確実に密着、固定さ
れる。
【0212】次に、ヘッド351をY方向(図中上方)
およびX方向に移動して、搬送レール303の上方に位
置させるとともに、駆動手段370を前記と逆方向に作
動して、チャック354をチャック353に近付く方向
に所定距離移動し、元の状態(チャック353、354
の離間距離=L1 )にする。
【0213】以後、前述した動作と同様にして、搬送レ
ール303の溝305内に位置するチューブ3を41
0、420の溝412、422内に装填する(図10参
照)。なお、このとき、チューブ3の溝412、422
内への挿入に先立ち、チューブ接続装置400をZ方向
に溝411、412の中心間距離に相当する距離移動し
て、溝412、422が両チャック353、354に挟
持されたチューブ3の真下に位置するようにしておく。
【0214】また、後述するチューブ752とチューブ
3とを接続するためにこれらをチューブ接続装置400
に装填するときも、前記と同様の装填方法で行う。
【0215】[チューブ接続装置400]図17は、チ
ューブ接続装置400の主要部の構成例を示す斜視図で
ある。同図に示すように、チューブ接続装置400は、
チューブの搬送方向に沿って並べて設置された一対のホ
ルダー410、420と、両ホルダー410、420間
に設置されたウエハー(板状の加熱素子)430と、ホ
ルダー410の移動手段(図示せず)と、ウエハー43
0の移動手段(図示せず)と、ウエハー430への通電
手段(図示せず)とを有する。
【0216】ホルダー420は、チューブ接続装置40
0に対し固定的に設置され、ホルダー410は、図示し
ない駆動手段により、Z方向に移動可能に設置されてい
る。
【0217】ホルダー410の図17中上面には、横断
面形状がU字状の溝411、412が平行に形成され、
ホルダー420の図17中上面には、横断面形状がU字
状の溝421、422が平行に形成されている。
【0218】なお、チューブの装填前は、溝411およ
び421は、搬送レール302に形成された溝10と同
軸的に、溝412および422は、搬送レール303に
形成された溝10と同軸的に設置される。
【0219】溝411および421の幅W1 およびW3
は、チューブ3の自然状態での外径以下であり、チュー
ブ3を前記チャック353、354で引き伸ばした状態
での外径以上であるのが好ましい。また、同様に溝41
2および422の幅W2 およびW4 は、チューブ7また
は752の自然状態での外径以下であり、チューブ7ま
たは752を引き伸ばした状態での外径以上であるのが
好ましい。
【0220】ホルダー410および420の上部には、
それぞれ蓋体413および423が回動可能に設置され
ており、これらの蓋体413、423の内側には、前記
溝411、412、421および422にそれぞれ対応
する溝414、415、424および425が形成され
ている。なお、各溝411、412、421、422、
414、415、424および425の横断面形状は、
U字状に限らず、例えば、コ字状、V字状等であっても
よい。
【0221】なお、蓋体413、423は、所定の駆動
源を有する開閉機構により、自動的に開閉する構成とす
ることができる。
【0222】両ホルダー410、420の間には、ウエ
ハー移動手段により少なくとも図10中Y方向(上下方
向)に移動し得るウエハー430が交換可能に設置され
ている。このウエハー430は、銅板のような金属板を
2つ折りにし、その内面に絶縁層を介して所望パターン
の発熱用の抵抗体(図示せず)が形成された構成のもの
であり、前記抵抗体の両端の端子431および432
は、それぞれ、金属板に形成された開口より露出してい
る。
【0223】通電手段により両端子431、432へ通
電すると、ウエハー430は、例えば260〜320℃
程度に加熱される。なお、このウエハー430は、1回
のチューブの接続毎に使い捨て(シングルユース)され
るものであるのが好ましい。この場合、所定の駆動源を
有するウエハー430の交換手段により、自動的にウエ
ハー430の交換を行う構成とすることができる。
【0224】なお、図示されていないが、ホルダー41
0および420のウエハー430側の端部には、それぞ
れ、蓋体413および423を閉じたときにチューブ3
等を圧迫してその内部を閉塞するようなチューブ挟持部
が設けられていてもよい。
【0225】前記ホルダー410の駆動手段、ウエハー
430の駆動手段、ウエハー430への通電手段、ウエ
ハー交換手段および蓋体開閉機構の駆動源、後述する移
動台440の移動手段は、それぞれ、後述する制御手段
30と電気的に接続され、その駆動が制御される。
【0226】このようなチューブ接続装置400では、
前述したチューブ装填装置350により、チューブ7の
下流側端部付近をホルダー410、420の溝411お
よび421内に装填し、チューブ3の上流側端部付近を
ホルダー410、420の溝412および422内に装
填し、蓋体413および423を閉じた後、端子43
1、432間への通電により所定の温度に加熱されたウ
エハー430を上昇させて両チューブを溶融、切断し、
次いで、片方のホルダー410をZ方向に溝411、4
12の中心間距離に相当する距離移動して両チューブ
3、7の切口同士を一致させ、その後、ウエハー430
を下降させて取り除き、チューブ3とチューブ7とを融
着する。これにより、両チューブは気密的に接続され
る。
【0227】このようなチューブ接続装置400によれ
ば、接続前のチューブ7の下流側端部およびチューブ3
の上流側端部は、それぞれ、融着により封止されてお
り、接続の過程では、両チューブ3、7の内腔が外気と
接触することはないので、両チューブを無菌的に接続す
ることができる。
【0228】なお、チューブ3、7を接続した後、ホル
ダー410の溝412およびホルダー420の溝421
内に、それぞれ短いチューブ片(図示せず)が残るが、
このチューブ片は不要であるため、例えば前記チューブ
装填装置350により挟持、搬送し、別途設けられた廃
棄物回収ボックス(図示せず)等に回収する。また、使
用済みのウエハー430も、この廃棄物回収ボックスに
回収する。
【0229】図1に示す構成例では、チューブ接続装置
400は、図示しない移動手段によりZ方向に移動し得
る移動台440上に設置され、2つのチューブ搬送経路
間(血液成分移送ライン)に選択的に位置するように構
成されているが、血液成分移送ライン毎にそれぞれチュ
ーブ接続装置400を設けてもよい。
【0230】[チューブ整形装置450]図1中に示さ
れていないが、例えばチューブ接続装置400と後述す
る容器載置部700との間またはチューブ接続装置40
0と後述するチューブ封止装置550との間には、それ
ぞれ2つのチューブ整形装置450が各血液成分移送ラ
イン毎に設置されている。前記チューブ接続装置400
によって接続されたチューブの接続部分は、熱融着によ
る接合の際に、扁平形状に変形し、チューブ内面が結合
して内部流路が閉塞状態となるかまたは流路の横断面積
が減少し、十分な流量が得られなくなることがある。チ
ューブ整形装置450は、このようなチューブの接続部
分の変形を成形し、チューブ内の正常な流路を確保する
ものである。
【0231】図18および図19は、それぞれ、チュー
ブ整形装置450の構成例を示す正面図である。このチ
ューブ整形装置450は、チューブの押圧部材として設
けられた一対の押圧ローラ460、470と、揺動アー
ム464、474と、前記揺動アーム464、474を
介して前記押圧ローラ460、470を回動させる駆動
手段としての復動機構466、476とを有している。
【0232】押圧ローラ460、470は、円筒形状で
あって、互いに平行に支持された回動軸463、473
によって、相互に平行な位置に軸支されている。このよ
うな押圧ローラ460、470の間には所定の隙間が形
成されている。
【0233】押圧ローラ460、470の外周面には、
軸方向へ溝状に形成された切欠部462、472が設け
られている。図18に示すように、押圧ローラ460、
470をそれぞれ同方向へ回転させて、両切欠部46
2、472を対向した位置に移動させることにより、押
圧ローラ460、470の間には、切欠部462、47
2によって、チューブが挿通するチューブ挿通路480
が構成される。このチューブ挿通路480は、チューブ
が通常の断面形状を維持したまま容易に挿通できる程度
の大きさを有している。
【0234】切欠部462、472の片側に隣接する押
圧ローラ460、470の外周面には、凹凸が形成され
た押圧面461、471が設けられている。この押圧面
461、471は、押圧ローラ460、470の外周面
の曲率に沿った曲面となっている。前記チューブ挿通路
480を形成している回転位置から、各押圧ローラ46
0、470を同方向へ回転させると、押圧面461、4
71同士が対向する。この状態における押圧面461、
471の間隙距離Tは、挿通するチューブの外径と内径
の差(=α)より若干小さい値とするのが好ましい。具
体的には、αの50〜95%程度、特に70〜90%程
度とするのが好ましい。
【0235】押圧ローラ460、470には、それぞ
れ、回動軸463、473を中心として揺動(回動)す
る揺動アーム464、474が固定されている。両揺動
アーム464、474は、それぞれ押圧ローラ460、
470の半径方向へ突出して設けられ、その突出端には
揺動アーム464、474の長手方向に沿って延びる長
孔465、475が形成されている。
【0236】揺動アーム464、474の先端が揺動す
る方向の延長線上には、復動機構466、476が設け
られている。本実施例における復動機構466、476
の駆動源には、例えば空圧アクチュエーターが用いられ
る。この空圧アクチュエーターの駆動ロッド467、4
77の先端には、それぞれピン468、478が突出形
成されており、このピン468、478は、揺動アーム
464、474の長孔465、475内にそれぞれ挿入
されている。
【0237】なお、復動機構466、476は、空圧ア
クチュエーターにより作動するものに限られず、油圧シ
リンダにより作動するもの、またはその他のカム機構や
電気的駆動手段によって変位する変位機構であってもよ
い。このような復動機構466および476の駆動源
は、それぞれ、後述する制御手段30と電気的に接続さ
れ、その駆動が制御される。また、押圧ローラ460、
470を回動させる他の駆動手段としては、回動軸46
3、473を回転するモータであってもよい。
【0238】このようなチューブ整形装置450では、
まず、図18に示すように、切欠部462、472同士
が対向する状態で、チューブ搬送装置300によりチュ
ーブ3、7、752を搬送し、チューブの接続により生
じた変形部分を、チューブ挿通路480内に位置させ
る。
【0239】次に、復動機構466、476により、押
圧ローラ460、470を少なくとも1往復回動させ
る。すなわち、空圧アクチュエーターの作動、不作動に
伴う駆動ロッド467、477の収縮により、ピン46
8、478および長孔465、475を介して、揺動ア
ーム464、474が回動軸463、473を中心に揺
動し、押圧ローラ460、470が回動する。
【0240】図19に示すように、押圧ローラ460、
470が回動すると、チューブは、押圧面461、47
1に挟まれて押し潰され、かつ潰された部分の内面を擦
り合わせるよう捩じられる。なお、チューブを潰すだけ
でも、内面の融着は剥れるが、さらに、潰した状態を維
持しつつ、チューブ内面を擦り合わせるように回転させ
ると、内面の融着は確実に剥れて、元の断面形状、また
はそれに近い形状に復帰し、チューブ内の流路が正常に
確保される。
【0241】このようにしてチューブの整形が終了した
ら、復動機構466、476により押圧ローラ460、
470を回転させ、切欠部462、472同士を再び対
向させてチューブ挿通路480を形成し、チューブの搬
送を可能とする。
【0242】なお、本発明では、前述したような専用の
チューブ整形装置450を設けず、例えばチューブ搬送
装置300におけるローラ311または312や、後述
するチューブしごき装置500におけるローラ501、
502等を正転/逆転させて、該ローラ間にチューブの
接続部分を少なくとも1回往復させることにより、チュ
ーブ接続部分の変形を成形してもよい。
【0243】[チューブしごき装置500]図1中に示
されていないが、例えば後述するチューブ封止装置55
0と容器載置部700との間またはチューブ接続装置4
00とチューブ封止装置550との間には、それぞれ2
つのチューブしごき装置500が各血液成分移送ライン
毎に設置されている。
【0244】図20は、チューブしごき装置500の構
成例を示す正面図、図21および図22は、それぞれ、
同チューブしごき装置500の平面図である。これらの
図に示すように、チューブしごき装置500は、チュー
ブ3、7、752の搬送経路540を介して対向配置さ
れた一対のローラ501、502と、少なくともローラ
501を所定方向に回転させるローラ回転手段503
と、両ローラ501、502間の距離を変化させる変位
手段510とで構成されている。
【0245】なお、本実施例では、ローラ501の相手
体をローラ502として構成しているが、ローラ502
以外の相手体(例えば、板材、ブロック状部材)を用い
ることもできる。
【0246】ローラ501および502の形状、寸法
(外径、幅等)、構成材料等は、それぞれ、同一でも異
なるものでもよく、本実施例では、これらが全て同一の
ものを用いている。
【0247】ローラ回転手段503は、駆動源であるモ
ータ504と、モータ504の回転を減速する変速器5
05と、変速器505の出力軸に連結された主動軸50
6と、従動軸506と、主動軸506に固定された歯車
508と、前記従動軸506に固定され、前記歯車50
8と噛合し得る歯車509とで構成されている。主動軸
506の先端部には、ローラ501が固定され、従動軸
506の先端部には、ローラ502が固定されている。
【0248】モータ504としては、正転/逆転可能な
ものであるのが好ましく、例えば、通常の直流または交
流モータ(ステッピングモータ、サーボモータ、CBモ
ータ、スピードコントロールモータ等)等を挙げること
ができ、また、空圧・油圧の回転駆動、アクチュエータ
等を用いることもできる。
【0249】このようなローラ回転手段503におい
て、モータ504を駆動すると、その回転は変速器50
5により減速されて主動軸506に伝達され、ローラ5
01が所定方向に回転する。また、歯車508および5
09が噛合している状態(図20に示す状態)では、主
動軸506の回転力は、歯車508および509を介し
て従動軸506へも伝達され、ローラ502がローラ5
01とは逆方向に回転する。この場合、チューブを直進
させるために、歯車508および509の歯数を同数に
してローラ501および502の回転数を等速となるよ
うに設置する。
【0250】なお、ローラ回転手段は、図示の構成のも
のに限らず、例えば、ローラ501および502をそれ
ぞれ別個のモータにより回転駆動するような構成であっ
てもよい。また、ローラ501のみを回転駆動する構成
としてもよい。
【0251】変位手段510は、装置本体15に対し立
設された支持台511と、該支持台511の図20中左
側に固定されたシリンダ512と、該シリンダ512に
対し図21中上下方向に往復動するプランジャ513
と、該プランジャ513の図21中上端に設置された押
圧ヘッド514と、移動台515と、該移動台515の
図20中左側に移動台515に対しほぼ垂直に固定され
た2本のロッド516と、支持台511を貫通して設置
され、前記両ロッド516をその長手方向にそれぞれ摺
動可能に支持する2つのガイド部材518と、両ロッド
516の右端部外周面に形成されたねじ517にそれぞ
れ螺合する2つの調整リング519と、両ロッド516
の外周部であって、ガイド部材518と調整リング51
9との間に設置された2つのばね520と、移動台51
5の図20中右側に固定され、前記従動軸506を回転
可能に支持する支持部材521とで構成されている。
【0252】シリンダ512としては、例えば、空気圧
または油圧により作動するシリンダが挙げられる。ま
た、このようなシリンダに代わり、ソレノイドを用いて
もよい。
【0253】調整リング519は、ローラ501、50
2間にチューブをその内腔を閉塞しない状態で挟持する
際、その挟持圧力を調整するためのものであり、ロッド
516に対し回転すると、ロッド516上をその長手方
向に移動する。調整リング519と移動台515との距
離が大きいほど、ローラ501、502によるチューブ
11の挟持圧力が大きくなる。
【0254】図20および図21に示すように、シリン
ダ512の不作動によりプランジャ513を収縮させた
状態(押圧ヘッド514が移動台515の離間した状
態)では、ばね520の弾性力により調整リング519
が図21中上方へ付勢され、これに伴って、ロッド51
6、移動台515、支持部材521およびローラ502
が図21中上方へ付勢される。これにより、両ローラ5
01、502間に、チューブ3、7等がその内腔を閉塞
しない状態で挟持(以下「挟持状態」という)される。
なお、この挟持状態では、歯車508および509は、
浅く噛合していても、噛合していなくてもよく、後者の
場合、ローラ502は、自由回転するアイドルローラ
(フリーローラ)となる。
【0255】このようなチューブの挟持状態で、前記ロ
ーラ回転手段503によりローラ501または、ローラ
501、502を所定方向に駆動回転すると、チューブ
が搬送経路540に沿って搬送される。
【0256】図22に示すように、シリンダ512の作
動によりプランジャ513を伸長させると、押圧ヘッド
514が移動台の図22中下側の面に当接し、移動台5
15を図22中上方へ押圧、移動する。これにより、ロ
ーラ502がローラ501にさらに接近し、チューブ1
1がその内腔を閉塞した状態で圧閉(以下「圧閉状態」
という)される。なお、この圧閉状態では、歯車508
および509は、噛合した状態(噛合しなくてもよい)
となる。
【0257】このようなチューブの圧閉状態で、前記ロ
ーラ回転手段503により、ローラ501、502を所
定方向に駆動回転すると、チューブは、圧閉状態を保持
したまま搬送経路540に沿って搬送され、これにより
チューブがしごかれる。
【0258】なお、チューブしごき装置500におい
て、変位手段は、図示のように一方のローラ502のみ
が変位するものに限らず、例えば、ローラ501および
502のそれぞれが変位するような構成であってもよ
い。
【0259】また、図21および図22に示すように、
チューブしごき装置500には、チューブ3、7のしご
き開始位置を検出する検出手段として、搬送経路540
を介して対向配置された発光素子および受光素子で構成
される光学センサ(フォトインタラプタ)530が設置
されている。この光学センサ530は、チューブのしご
き開始位置532がローラ501、502間にあるとき
のチューブの先端531の位置に設置されている。すな
わち、光学センサ530がチューブの先端531を検出
したとき、チューブのしごき開始位置532がローラ5
01、502間に位置する。
【0260】なお、図21および図22に示す構成で
は、チューブの先端531(封止部75)は、チューブ
封止装置550により封止、切断され、扁平形状をなし
ているが(図24参照)、チューブ封止装置550によ
り封止、切断される前にこのチューブしごき装置500
によりチューブをしごいてもよい。
【0261】チューブのしごき開始位置532を検出す
る検出手段は、上記構成のものに限らず、例えば、チュ
ーブの所定位置(例えば、先端531)からしごき開始
位置532までの長さ分を搬送するのに要するローラ5
01の回転量を検出する構成のものや、チューブのしご
き開始位置532またはしごき開始位置532から所定
距離にある位置にマーカーを付しておき、このマーカー
を光学的、電気的または磁気的に検出する構成のもので
あってもよい。
【0262】後述する制御手段30は、操作部40から
の入力や、センサ530での検出信号等に基づいて、モ
ータ504の駆動タイミング、回転方向、回転速度、回
転量、回転時間、シリンダ512の作動タイミング等を
必要に応じて制御する。
【0263】また、チューブしごき装置500は、チュ
ーブのしごき終了位置を検出する検出手段を有している
のが好ましい。以下、この検出手段の構成例について説
明する。
【0264】チューブのしごき開始位置からしごき終了
位置までの長さ(以下「しごき長さ」という)が既知で
ある場合には、ローラ回転手段503により、ローラ5
01の回転量を検出し、この検出値に基づいてチューブ
のしごき終了位置を検出する。すなわち、両ローラ50
1、502にてチューブを圧閉した後、チューブをしご
き長さ分搬送するのに要するローラ501の回転量を検
出し、ローラ501の回転を停止する。
【0265】ローラ501の回転量の検出方法として
は、例えば、モータ504がステッピングモータである
場合、そのステップ数を検出する方法、モータ504や
ローラ501等にエンコーダを設置し、回転量を直接検
出する方法、モータ504の駆動時間を測定し制御する
方法等が挙げられる。
【0266】チューブのしごき長さが任意である場合の
検出手段としては、チューブのたるみの度合いを例えば
タッチスイッチ、光学センサ等を用いて検出し、チュー
ブのたるみの度合いが一定、例えば緊張状態となったと
きをチューブのしごき終了位置とする等の構成が挙げら
れる。
【0267】[チューブ封止装置550]図1に示すよ
うに、2つのチューブ封止装置550が各血液成分移送
ライン毎に設置されている。このチューブ封止装置55
0は、チューブ3、7、752を融着により封止すると
ともに、その封止部を切断する機能を備えているもので
あり、一対の加熱ヘッド555、560と、両加熱ヘッ
ド555、560を接近/離間させる図示しないヘッド
移動手段とを有する。
【0268】両加熱ヘッド555、560は、例えば、
真鍮、アルミニウム、ステンレス鋼のような金属で構成
され、図示しない熱源によりチューブを溶融可能な所望
の温度に加熱される。この場合、加熱ヘッド555、5
60の温度を設定された一定の温度に調節する温度調節
手段(図示せず)を有していてもよい。
【0269】図23に示すように、一方の加熱ヘッド5
55のチューブ挟持面556は、平坦な形状をなしてい
る。また、他方の加熱ヘッド560のチューブ挟持面5
61は、平坦な形状をなしているが、その中央付近に
は、横断面が三角形で、チューブの径方向に延びる突起
562が形成されている。
【0270】前記ヘッド移動手段の駆動源、加熱ヘッド
555、560を加熱する熱源、温度調節手段、後述す
る独立の切断手段は、それぞれ、後述する制御手段30
と電気的に接続され、その駆動が制御される。
【0271】このようなチューブ封止装置550におい
て、離間している加熱ヘッド555、560の間に例え
ばチューブ7を挿入し、加熱ヘッド555、560を所
定の温度に加熱しつつ、これらを接近させてチューブ7
を挟み、一定時間経過後、加熱ヘッド555、560を
再び離間させると、チューブ7は、図24に示すような
形状となる。すなわち、チューブ7の途中は、熱融着に
より封止され、かつその封止部75は、突起562の作
用により完全に切断されるかまたは薄肉連結部76を残
して切断される。薄肉連結部76は、わずかな引張力に
より容易に破断することができる。
【0272】チューブ封止装置550は、図示の構成の
ものに限らず、加熱ヘッド555、560の双方に突起
562が形成されているものでもよい。また、突起56
2の形状も特に限定されず、例えば、横断面形状が台
形、円形、楕円形のものあるいは、チューブ挟持面より
突出する高さの異なる2つの段差部とこれらの間を連結
する傾斜面とで構成されるものであってもよい。
【0273】本発明では、加熱ヘッド555、560の
双方に突起562を有さない構成のチューブ封止装置を
用いることもできる。このようなチューブ封止装置で
は、それ自体チューブの封止部75を切断する機能を有
さないため、例えばカッターのような切断手段(図示せ
ず)を別途設けてチューブの封止部75を切断し、分離
する。
【0274】また、チューブの2箇所を融着により封止
し、その間を前記切断手段により切断するような構成と
してもよい。なお、本発明に用いられるチューブ封止装
置は、高周波融着、超音波融着によりチューブを封止す
るものであってもよい。
【0275】以上のようなチューブ封止装置や切断手段
は、2つの血液成分移送ラインに対し、1つを兼用で用
いても、血液成分移送ライン毎に同様のものを設けても
よい。
【0276】[容器供給装置600]血液製剤製造装置
1の他端側(図1中奥部側)の正面および背面付近に
は、それぞれ、未使用の血液成分バッグ6を供給する容
器供給装置が設置されている。図25は、容器供給装置
の構成例を示す部分断面側面図である。同図に示すよう
に、容器供給装置600は、未使用の血液成分バッグ6
を収納する収納部としてのマガジン602と、該マガジ
ン602の底部に設置された血液成分バッグ6の載置台
603と、該載置台603をマガジン602内で上下動
させるリフト610とで構成されている。
【0277】マガジン602は、後述する複数の血液成
分バッグ6をそのチューブ7側を同一方向に揃えて重ね
た状態で収納し得る空間を内部に有し、その図25中上
部および下部が開放した筐体で構成されている。
【0278】このマガジン602の正面(図25中右
側)のほぼ中央部には、血液成分バッグ6のチューブ7
が挿通し得る帯状の開口(スリット)608がマガジン
602の上下方向(Y方向)に形成されている。マガジ
ン602内に血液成分バッグ6を収納する際、この開口
608に各血液成分バッグ6のチューブ7を挿通するこ
とにより、マガジン602内に血液成分バッグ6を揃え
て収納することが容易に可能となる。
【0279】マガジン602内に収納される血液成分バ
ッグ6は、樹脂製の可撓性を有するシート材を重ね、そ
の周縁部を融着(熱融着、高周波融着等)または接着
し、袋状としたものである。
【0280】血液成分バッグ6の一端部(バッグ上部)
61には、バッグ内部に連通するチューブ7の一端が接
続されている。この場合、チューブ7の血液成分バッグ
6への接続は、チューブ7をバッグ周縁部のシート材間
に挟持し、融着(熱融着、高周波融着等)または接着す
ることによりなされている。
【0281】このような血液成分バッグ6は、その一端
部61が他端部(バッグ底部)62に比べその厚さがチ
ューブ7の外径分厚くなっており、従って、図示のよう
に、マガジン602内に収納された複数の血液成分バッ
グ6の集積体は、各血液成分バッグ6の両端部61およ
び62の厚さの差が累積されて、バッグ上部側とバッグ
底部側に厚さの差が生じる。
【0282】マガジン602内に収納可能な最大バッグ
数は、特に限定されないが、通常、2〜50個程度、特
に10〜20個程度とするのが好ましい。
【0283】マガジン602の底部付近には、血液成分
バッグ6を載置する載置台603が設置されている。こ
の載置台603は、板状(または枠状)の部材であり、
その基端部604においてピン606により後述する可
動部材617に回動自在に固定されている。
【0284】図示の構成では、載置台603の基端部6
04に血液成分バッグ6の他端部62が、載置台603
の先端部605に血液成分バッグ6の一端部61が、そ
れぞれほぼ一致するように各血液成分バッグ6が載置さ
れる。
【0285】図25に示すように、載置台603上に1
または2以上の血液成分バッグ6が載置されている状態
では、血液成分バッグ6の一端部61の厚さが他端部6
2の厚さより厚いため、最上部の血液成分バッグ6を水
平に保つために、載置台603は、その先端部605が
基端部604より低い位置となるように傾斜している。
【0286】このような載置台603は、リフト(昇降
装置)610により、Y方向に上下動するとともに、ピ
ン606を中心に回動する。リフト610は、載置台6
03の基端部604側と先端部605側とをそれぞれ異
なる上昇率で上昇させる2つの駆動機構を有している。
載置台603の基端部604側を上昇させる駆動機構6
11は、駆動源であるモータ612と、該モータ612
の回転軸に連結された鉛直方向に延びるシャフト613
と、該シャフト613を上部および下部にてそれぞれ回
転可能に支持する支持部材615、616と、シャフト
613の長手方向に沿って移動する可動部材617とで
構成されている。
【0287】シャフト613の外周には、スクリューネ
ジ614が形成されており、可動部材617には、該ス
クリューネジ614に螺合するナット618が固定され
ている。モータ612の駆動によりシャフト613が所
定方向に回転すると、ナット618がシャフト613に
沿って上昇し、これに伴い可動部材617が上昇する。
シャフト613を前記と逆方向に回転すると、可動部材
617は下降する。なお、ナット618としては、スク
リューネジ614との間にボール(鋼球)を介在させた
ボールねじを用いることができる。
【0288】一方、載置台603の先端部605側を上
昇させる駆動機構621は、駆動源であるモータ622
と、該モータ622の回転軸に連結された鉛直方向に延
びるシャフト623と、該シャフト623を上部および
下部にてそれぞれ回転可能に支持する支持部材625、
626と、シャフト623の長手方向に沿って移動する
可動部材627と、該可動部材627に設置されたアー
ム630と、該アーム630に支持されたローラ631
とで構成されている。
【0289】シャフト623の外周には、スクリューネ
ジ624が形成されており、可動部材627には、該ス
クリューネジ624に螺合するボールねじのようなナッ
ト628が固定されている。前記と同様に、モータ62
2の駆動によりシャフト623が所定方向に回転する
と、ナット628がシャフト623に沿って上昇し、こ
れに伴い可動部材627が上昇する。シャフト623を
前記と逆方向に回転すると、可動部材627は下降す
る。
【0290】可動部材627の側方に延出した延出部6
29には、アーム630が立設されており、該アームの
上端には、自由回転するローラ631が設置されてい
る。該ローラ631の外周面は、載置台603の先端部
605付近の下面に当接している。アーム630の上昇
により、ローラ631が載置台603の先端部605付
近を押し上げるとともに、載置台603の下面に沿って
転動する。
【0291】載置台603は、可動部材617と載置台
603とを連結するピン606と、アーム630の先端
に設置されたローラ631とにより支持されており、従
って、載置台603は、可動部材617および627の
上昇に伴って上昇する。マガジン602内において載置
台603上に載置された複数の血液成分バッグ6のう
ち、最上部に位置する血液成分バッグ6がマガジン60
2から取り出された後は、載置台603を上昇させて、
次の血液成分バッグ6が取り出されたバッグと同じ位置
(高さ)になるようにする。
【0292】この場合、リフト610の駆動機構611
および621は、載置台603の基端部604と先端部
605とをそれぞれ異なる上昇率で上昇させるべく、可
動部材617および627をそれぞれ異なる上昇率で上
昇させる。この上昇率は、マガジン602内に収納され
た血液成分バッグ6の数にかかわらず、最上部の血液成
分バッグ6の姿勢が水平に対し常に一定の角度、すなわ
ち図示の構成例では水平となるように調整される。
【0293】すなわち、前述したように、血液成分バッ
グ6の一端部61の厚さが他端部62の厚さより厚いた
め、最上部の血液成分バッグ6を水平に保つために、可
動部材627の上昇率が可動部材617の上昇率に比べ
て大きい。具体的には、血液成分バッグ6の一端部61
の厚さT1 と他端部62の厚さT2 との比が、例えば、
1 :T2 =3:2であった場合、載置台603の先端
部605の上昇率と基端部604の上昇率との比が3:
2程度となるように、可動部材627および617の上
昇率がそれぞれ調整される。
【0294】このような可動部材617および627の
それぞれの上昇率は、例えば、モータ612および62
2の回転速度または駆動時間をそれぞれ所望に制御する
こと、スクリューネジ614および624のピッチをそ
れぞれ所望に設定すること、またはこれらを適宜組み合
わせることにより調整することができる。モータ612
および622の制御は、後述する制御手段30により行
われる。
【0295】なお、スクリューネジ614および624
のピッチの設定により可動部材617および627の上
昇率を調整する場合には、各モータ612、622毎の
異なる駆動制御が不要となるため、制御系の構成を簡素
化することができ好ましい。
【0296】以上のような構成により、マガジン602
内に収納された血液成分バッグ6の数にかかわらず、血
液成分バッグ6は最上部より常に水平な姿勢で供給され
るため、後述する第2の容器搬送装置650により最上
部の血液成分バッグ6を1枚ずつ取り出す際に、それを
容易かつ確実に行うことができ、しかもこれらを繰り返
し行う場合にも、各バッグについて均一に安定して行う
ことができる。
【0297】なお、マガジン602内の血液成分バッグ
6がなくなったら、モータ612および10を前記と逆
方向に回転して、載置台603を許容される最下部まで
下降させ、血液製剤製造装置正面の蓋648を開いてマ
ガジン602内に新たな複数のバッグを補充し、同様の
工程を繰り返し行う。
【0298】図26は、容器供給装置の他の構成例を示
す部分断面側面図である。同図に示す容器供給装置60
1は、主に載置台の構成が前記と異なっており、その他
の構成は、前記容器供給装置600と同様である。以
下、相違点について説明し、同一の構成についてはその
説明を省略する。
【0299】容器供給装置601における載置台640
は、3つの載置片641、642および643を有し、
載置片641および642をピン644で連結し、載置
片642および643をピン645で連結して、リンク
機構を構成したものである。
【0300】この載置台640の先端側の載置片643
は、その姿勢がほぼ水平となるようにアーム630の上
端に固定されており、載置台640の基端側の載置片6
41は、その基端部646が可動部材617の側部に形
成された溝647内に挿入され、水平方向に摺動可能に
支持されている。
【0301】図26に示すように、載置台640上に1
または2以上の血液成分バッグ6が載置されている状態
では、前述したように、血液成分バッグ6の一端部61
の厚さが他端部62の厚さより厚いため、最上部の血液
成分バッグ6を水平に保つために、載置片643は、載
置片641より低い位置となり、従って、載置片641
〜643がS字状に屈曲変形した状態となる。
【0302】載置台640は、可動部材617の溝64
7と、アーム630の上端とにより支持されており、従
って、載置台640は、可動部材617および14の上
昇に伴って上昇する。マガジン602内において載置台
640上に載置された複数の血液成分バッグ6うち、最
上部に位置する血液成分バッグ6がマガジン602から
取り出された後は、載置台640を上昇させて、次の血
液成分バッグ6が取り出されたバッグと同じ位置(高
さ)になるようにする。
【0303】この場合、載置台640は、その上昇に伴
って変形する。すなわち、載置片641および643
は、それぞれ水平の状態を保持しつつ上昇し、このう
ち、載置片641は、上昇に伴って溝647内を摺動
し、中央の載置片642は、その水平に対する傾斜角度
が減少しつつ上昇する。
【0304】リフト610の駆動機構611および62
1は、載置台640の載置片641と載置片643とを
それぞれ異なる上昇率で上昇させるべく、可動部材61
7および627をそれぞれ異なる上昇率で上昇させる。
この上昇率は、前記と同様、マガジン602内に収納さ
れた血液成分バッグ6の数にかかわらず、最上部の血液
成分バッグ6の姿勢が水平に対し常に一定の角度、すな
わち図示の構成例では水平となるように調整される。
【0305】このような構成の容器供給装置601にお
いても、前記と同様、マガジン602内に収納された血
液成分バッグ6の数にかかわらず、最上部の血液成分バ
ッグ6の姿勢は常に水平な状態に保たれているため、前
記と同様の効果を奏する。
【0306】また、容器供給装置601は、前記容器供
給装置600に比べ、次のような利点もある。すなわ
ち、血液成分バッグ6の一端部61と他端部62との厚
さの差が比較的大きい場合または血液成分バッグ6の全
長が比較的長い場合、前記容器供給装置600では、最
上部の血液成分バッグ6の中央部付近が凹形状になる傾
向があるが、容器供給装置601では、載置台640が
上述したリンク機構を構成しているため、マガジン60
2内に収納される血液成分バッグ6の条件にかかわら
ず、最上部の血液成分バッグ6を平坦に保つことができ
る。
【0307】なお、リフトの構成は、図示のごとき載置
台603または640の両端部をそれぞれ独立して上昇
させる駆動機構611および621を有するものに限ら
ず、単一の機構ないし装置により載置台603または6
40の両端部をそれぞれ異なる上昇率で上昇させる構成
のものであってもよい。
【0308】なお、図1に示す構成では、2つ容器供給
装置600を有してるが、これに限らず、1つの容器供
給装置600から2つの載置台701上へそれぞれ血液
成分バッグ6を供給するような構成であってもよい。
【0309】[第2の容器搬送装置650]容器供給装
置600により供給された未使用の血液成分バッグ6
は、第2の容器搬送装置650により、1枚ずつ後述す
る容器載置部700へ搬送され、載置される。また、血
液成分の移送が完了した血液成分バッグ6も、第2の容
器搬送装置650により、後述する容器載置部700か
ら第2の容器回収部710へ搬送される。
【0310】図27および図28は、それぞれ、第2の
容器搬送装置650の構成例を示す側面図である。これ
らの図に示すように、第2の容器搬送装置650は、搬
送レール651と、移動体660と、昇降装置670
と、保持部材680とを有している。搬送レール651
は、容器供給装置600(601)、容器載置部70
0、シューター711を結ぶ直線上において、前記シュ
ーター等の上方にZ方向に架設されている。
【0311】移動体660は、搬送レール651の上に
載置されており、該搬送レール651に沿って、一方の
容器供給装置600の上方から、他方の容器供給装置6
00の上方までの範囲でZ方向へ往復動することができ
る。
【0312】移動体660には、搬送レール651を挟
持する2対のローラ661、662と、これらのローラ
661、662を回転駆動するモータ(図示せず)とが
設置されている。このモータは、正転/逆転可能なもの
であり、モータを作動してローラを回転すると、移動体
660は搬送レール651上を前述した範囲で移動す
る。
【0313】昇降装置670は、移動体660に設置さ
れた例えば、空気圧または油圧により作動するシリンダ
671と、ピストンロッド672で構成されている。ピ
ストンロッド672の先端には、保持部材680が固定
されており、シリンダ671の作動によりピストンロッ
ド672を伸縮させて、保持部材680をY方向に移動
させる。
【0314】保持部材680は、その下部に4つの吸盤
681を有し、各吸盤681の内部には、それぞれ、保
持部材680を貫通して形成された吸引孔682が連通
している。また、各吸引孔682の他端には、それぞ
れ、吸引チューブ683が接続され、各吸引チューブ6
83は、サクションポンプのような吸引手段(図示せ
ず)に接続されている。保持部材680は、吸引手段に
よる空気の吸引により、吸盤681内を減圧状態とし、
血液成分バッグ6を吸着して保持する。
【0315】各吸盤681は、例えばゴムのような弾性
材料や軟質樹脂で構成されているのが好ましい。このよ
うな各吸盤681による吸着力は、満量の血液成分が入
った血液成分バッグ6を保持し得る程度のものとされ
る。なお、各吸盤681は、保持部材680の本体に対
し、スプリングのような緩衝手段(図示せず)を介して
設置されていてもよい。
【0316】ローラ661、662を回転駆動するモー
タ、昇降装置670および吸引手段は、それぞれ、後述
する制御手段30と電気的に接続され、その駆動が制御
される。
【0317】以上のように構成された第2の容器搬送装
置650の作用について説明する。未使用の血液成分バ
ッグ6を載置台701に載置する際には、移動体660
を移動して保持部材680を容器供給装置600の上方
へ位置させ、次いで、昇降装置670の作動により保持
部材680を下降させ、マガジン602内の最上部にあ
る未使用の血液成分バッグ6の表面に吸盤681を密着
させるとともに、吸引手段を作動して、血液成分バッグ
6を吸着、保持する。次に、昇降装置670の作動によ
り保持部材680を上昇させて1つの血液成分バッグ6
を取り上げる(枚葉)とともに、移動体660を移動し
て吸着、保持されている血液成分バッグ6を容器載置部
700の上方へ位置させる。その後、昇降装置670の
作動により保持部材680を降下させて、血液成分バッ
グ6を載置台701上に載置し、吸引手段による吸引を
停止する。これにより、保持部材680による血液成分
バッグ6の保持が解除される。このようにして血液成分
バッグ6の載置台701への搬送が終了したら、昇降装
置670の作動および移動体660の移動により、保持
部材680を元の位置(基準位置)へ戻す。
【0318】血液成分の移送が完了し、密封された血液
成分バッグ6を第2の容器回収部へ搬送する際には、移
動体660を移動して保持部材680を血液成分バッグ
6が載置されている載置台701の上方へ位置させ、次
いで、昇降装置670の作動により保持部材680を下
降させ、血液成分バッグ6の表面に吸盤681を密着さ
せるとともに、吸引手段を作動して、血液成分バッグ6
を吸着、保持する。次に、昇降装置670の作動により
保持部材680を上昇させて血液成分バッグ6を取り上
げるとともに、移動体660を移動して吸着、保持され
ている血液成分バッグ6を所望のシューター711の上
方へ位置させる。その後、吸引手段による吸引を停止す
ると、保持部材680による血液成分バッグ6の保持が
解除され、血液成分バッグ6は、シューター711内へ
落下する。このようにして血液成分バッグ6の回収が終
了したら、昇降装置670の作動および移動体660の
移動により、保持部材680を基準位置へ戻す。
【0319】なお、図示の構成では、装置構成の簡素化
の観点から、2つの血液成分移送ラインに対し、1つの
第2の容器搬送装置650を兼用で用いているが、血液
成分移送ライン毎に同様の第2の容器搬送装置650を
設けてもよい。
【0320】また、本発明において、第2の容器搬送装
置650は、血液成分バッグ6を吸着しつつ搬送するも
のに限らず、例えば、血液成分バッグ6を挟持部材で挟
持しつつ搬送する構成、血液成分バッグ6をフック等で
吊り下げて搬送する構成、血液成分バッグ6を移動台ま
たはコンベアーに搭載して搬送する構成等、いかなるも
のでもよい。
【0321】[容器載置部700]血液製剤製造装置1
の他端側(図1中奥部側)には、血液成分を移送する際
に血液成分バッグ6を載置する2つの容器載置部700
が設けられている。この容器載置部700は、図30に
示すように、血液成分バッグ6を載置する載置台701
と、該載置台701上の血液成分バッグ6の重量を検知
するロードセル(重量検知手段)702と、このロード
セル702の両側部に位置し、載置台701の下降限度
位置を規定するストッパー(過負荷防止手段)703と
で構成されている。
【0322】後述するように、載置台701上の血液成
分バッグ6にラベル831を貼着する場合、後述するラ
ベル貼着装置840のヘッド841により血液成分バッ
グ6を押圧するが、載置台701がある程度下降すると
ストッパー703に当接して、それ以上下降しないた
め、ロードセル702に許容限度以上の荷重がかかるこ
とが防止される。
【0323】なお、ストッパー703の先端部は、上下
方向に移動可能とされ、載置台701の下降限度位置を
調節することができるようになっている。また、ストッ
パー703が上昇して載置台701を固定し、ロードセ
ル702に荷重がかからないようにしてもよい。
【0324】ロードセル702は、制御手段30と電気
的に接続されており、ロードセル702により検出され
た重量に関する情報は、制御手段30に入力されて所望
の処理がなされる。制御手段30は、血液成分バッグ6
へ移送された血液成分の重量が一定値に達したら、その
移送を停止するような制御を行う。
【0325】また、最終的に血液成分バッグ6へ移送さ
れた血液成分の総重量が不足する場合、後述する不適合
な血液製剤(不良品)であるとして廃棄処分とするが、
制御手段30はこの判定を行い、不適合な血液製剤であ
る血液成分バッグ6については適合品と区別するよう
に、すなわち例えば廃棄用のシューター711へ投下す
るように、第2の容器搬送装置650の作動を制御す
る。
【0326】[第2の容器回収部710]図1に示すよ
うに、第2の容器搬送装置650の搬送領域内には、前
記両容器載置部700にそれぞれ隣接する位置に、血液
成分移送後の血液成分バッグ6を回収する第2の容器回
収部710が設けられている。この第2の容器回収部7
10は、シューター711を有している。この場合、シ
ューター711は、容器載置部700の載置台701と
容器供給装置600のマガジン602との間に位置し、
2つの容器載置部7、2つのシューター711および2
つのマガジン602は、ほぼ一直線状に配置されてい
る。
【0327】載置台701上に載置され、血液成分の移
送およびバッグの密閉等が完了した後の血液成分バッグ
6を、第2の容器搬送装置650の吸盤681で吸着し
て取り上げ、例えばその載置台701に隣接するシュー
ター711の上方まで搬送し、吸盤681による吸着を
解除して、血液成分バッグ6をューター711内へ落下
させる(図27参照)。シューター711内に回収さ
れ、集積された血液成分バッグ6は、血液製剤製造装置
1の側面に形成された取出口(図示せず)より取り出さ
れる。
【0328】2つのシューター711は、それぞれ、製
剤品目(例えば、血漿とバフィーコート、バフィーコー
トとその他、血小板とその他)毎に区別して用いられる
のが好ましいが、これに限らず、例えば、血液成分移送
ライン毎に用いてもよく、あるいは、一方を基準に適合
する血液製剤の回収に用い、他方を不適合な血液製剤
(例えば、重量不足、他の血液成分の除去率の低下等)
の廃棄用に用いてもよい。シューター711の数は特に
限定されず、3個以上であってもよい。
【0329】[薬液供給装置750]血液製剤製造装置
1の正面側および背面側には、それぞれ、血液バッグ2
に薬液を供給する薬液供給装置750が設置されてい
る。図29は、薬液添加装置750の回路構成を示す模
式図である。同図に示すように、薬液添加装置1は、薬
液容器751と、該薬液容器751内に連通する第3の
チューブ752と、スタンド753とを有している。
【0330】薬液容器751は、スタンド753により
好ましくは着脱自在に保持されており、薬液容器751
内には、薬液が貯留されている。例えば、血漿およびバ
フィーコートの血液成分バッグ6への移送が完了し、血
液バッグ2内に残った濃厚赤血球に、薬液供給装置75
0を用いて赤血球保存液を添加する場合、薬液容器75
1内に貯留される薬液は、赤血球保存液760とされ
る。なお、薬液容器751としては、柔軟性を有する材
料で構成されていても、硬質材料で構成されていてもよ
い。
【0331】また、薬液容器751の容量は特に限定さ
れないが、薬液添加の自動化に十分に対応し得るよう
に、複数個(例えば2〜100個程度)の血液バッグ2
に赤血球保存液を連続して供給できる程度のものとする
のが好ましく、具体的には、100〜10000ml程
度、特に1000〜5000ml程度とするのが好まし
い。
【0332】薬液容器751内の赤血球保存液760と
しては、例えば、次のようなものが挙げられる。 S.A.G.M.液(塩化ナトリウム:0.877 %、
アデニン:0.0169%、ブドウ糖:0.818 %、D−マンニ
トール:0.525 %を含む水溶液) テルモ社製の商品名OPTISOL(塩化ナトリウ
ム:0.877 %、アデニン:0.030 %、ブドウ糖:0.818
%、D−マンニトール:0.525 %を含む水溶液) MAP液(塩化ナトリウム:0.497 %、アデニン:
0.014 %、ブドウ糖:0.721 %、D−マンニトール:1.
457 %、クエン酸:0.020 %、クエン酸ナトリウム:0.
150 %、リン酸1ナトリウム:0.094 %を含む水溶液)
【0333】薬液容器751の下端には、薬液容器75
1内に連通するチューブ752の一端が接続されてお
り、このチューブ752の他端は、前記チューブ搬送装
置300により搬送され、チューブ装填装置350によ
り前記チューブ接続装置400に装填されて、血液バッ
グ2のチューブ3と接続される。そして、チューブ3の
途中に装着されたローラポンプ160を作動することに
より、薬液容器751内赤血球保存液760を接続され
たチューブ752および3を介して血液バッグ2内に供
給する。
【0334】このように、本実施例では、赤血球保存液
760の移送をローラポンプ160により行うため、迅
速な送液ができ、流量の安定性も確保でき、しかも、薬
液容器751を高所に設置する必要がないため、薬液容
器751等の配置や構造について設計の幅が広がり、血
液製剤製造装置1の小型化にも寄与する。また、ローラ
ポンプ160は、他の種類のポンプに比べ、流路の閉鎖
系を保持した状態で、容易に着脱することができるた
め、無菌的な処理にとって有利である。
【0335】なお、図示されていないが、チューブ75
2の途中、特に薬液容器751の近傍に、流路を開閉す
る弁やコック、あるいは流量調節弁等を設けてもよい。
【0336】赤血球保存液760の適正な添加量は、血
液バッグ2内の赤血球の量にほぼ比例するため、本実施
例の薬液添加装置750では、血液バッグ2内へ流入し
た薬液の液量を検知する液量検知手段を設け、該液量検
知手段170により得られた情報に基づいて、血液バッ
グ2への赤血球保存液760の実際の添加量を制御する
ことができる。このような液量検知手段としては、例え
ば、チューブ752の途中に設けられた流量計(積算流
量計)170や、ローラポンプ160の作動時間または
回転数を検知する手段が挙げられる。
【0337】また、その他の方法として、バッグ圧迫装
置151の下部に、血液バッグ2の重量を検知する重量
センサーとしてロードセル(図示せず)を設置し、この
ロードセルにより血液バッグ2内の内容物の重量を検出
し、この検出値に基づいて赤血球保存液760の添加量
を制御することもできる。例えば、赤血球保存液760
の添加に先立ち、ロードセルにより血液バッグ2内の濃
厚赤血球の重量を検知し、この重量に比例した重量の赤
血球保存液760を添加するようにロードセルの重量変
化に基づいて制御する。この場合には、血液バッグ2内
の濃厚赤血球の量に応じた適量の赤血球保存液760を
添加することができるため、赤血球が最適な条件で保存
されることとなり、有効保存期間が長くなる。
【0338】液量検知手段により得られた情報に基づ
き、薬液の添加量を調整する方法としては、例えば、ロ
ーラポンプ160の作動時間または回転数を制御する方
法、チューブ752の途中に流量調節弁(図示せず)を
設け、血液バッグ2へ供給される赤血球保存液760の
流量を調節する方法等が挙げられる。
【0339】なお、薬液添加装置750は、血液バッグ
2内の濃厚赤血球の量に応じて赤血球保存液760の添
加量を調整する構成の他、予め定められた量の赤血球保
存液760を血液バッグ2に添加する構成であってもよ
い。
【0340】また、前記ローラポンプ160以外の、例
えば遠心ポンプ、ベローズ型ポンプ等の専用のポンプを
用いてもよく、あるいは、このようなポンプを用いず、
薬液容器751を血液バッグ2より高所へ置き、落差に
よって赤血球保存液760を血液バッグ2内に供給する
構成であってもよい。
【0341】なお、図1に示す構成では、薬液供給装置
750は、2つの血液成分移送ラインのそれぞれに設け
られているが、2つの血液成分移送ラインに対し1つを
兼用で用いてもよい。
【0342】上記では、濃厚赤血球が収納された血液バ
ッグ2に赤血球保存液760を添加する構成について代
表的に説明したが、これに限定されない。例えば、後述
する仕切り部を有する構造の血液バッグ8や、バッグの
上端および下端にそれぞれチューブが接続された構造の
血液バッグ(特公昭63−20144号)では、遠心分
離により分離された3成分のうち、血漿および赤血球を
それぞれバッグの上部および下部から排出し、血液バッ
グ内には、最終的にバフィーコートが残るため、このよ
うなバッグに対しては、薬液添加装置750により血小
板保存液を添加することができる。また、バフィーコー
トあるいは濃厚血小板が収納された血液成分バッグ6に
対し、薬液添加装置750により血小板保存液を添加す
ることもできる。
【0343】血液製剤製造装置1において、異なる種類
の薬液、例えば赤血球保存液と血小板保存液とを異なる
バッグへ添加する場合、例えば、それらの薬液が入った
薬液容器751を適宜交換して使用すること、または、
予め複数の薬液容器751を用意し、それらからの薬液
の移送流路を切り替えること等により、所望のバッグへ
所望の薬液を添加することができる。後者の場合、複数
の薬液容器751からの各チューブ752を分岐コネク
タ等を介して一本のチューブ(チューブ3等と接続され
る)に合流させ、例えば各チューブ752を選択的に圧
閉してその内部流路を遮断し得るような構成の流路切替
手段を有する回路を用いることができる。
【0344】[情報管理装置800]図30は、情報管
理装置800の構成例を模式的に示す構成図である。同
図に示すように、情報管理装置800は、情報読取部8
11において血液バッグ2に付された情報担体を読み取
る読取装置810と、情報担体をラベル上に形成するラ
ベル製造機830と、ラベル製造機830により製造さ
れたラベル831を血液成分バッグ6に貼着するラベル
貼着装置840と、血液成分バッグ6に貼着されたラベ
ル831上の情報担体を読み取る確認用読み取り装置8
60と、表示手段870と、プリンタ880とを有して
いる。以下、これらの構成要素について、順次説明す
る。
【0345】血液バッグ2の片方の外面には、血液バッ
グ2内に採取される血液に関する情報を担持するバーコ
ード(情報担体)25が付された少なくとも1つのラベ
ル23が直接または大型のバッグラベルを介して貼着さ
れている。なお、バッグラベルに1または2以上のバー
コード25が直接付されていてもよい。
【0346】バーコード25が担持する情報としては、
例えば、製剤品目、コード番号、製剤の製造番号、血液
型(ABO・Rh式)、生化学的検査項目(例えばGO
T、GPT、TA、Alb、総ピリルビン)、感染症の
有無、採血日時、採血場所(例えば医療機関コード)、
供血者に関する情報(例えば、住所、氏名、性別、年
齢、生年月日、体重)等が挙げられ、これらのうちの任
意の情報を担持する。このような血液バッグ2は、前記
搬送装置により、情報読取部811へ搬送される。
【0347】(A)読取装置810 図1に示すように、読取装置810は、血液製剤製造装
置1の中央部背面側に設置されており、バーコードリー
ダ812と、バーコードリーダ812を図1中Y方向
(上下方向)に移動する移動手段(アクチュエータ)8
14と、読取補助手段819とを有し、これらがX方向
に移動し得る移動台822上に搭載された構成となって
いる。
【0348】図31に示すように、移動手段814は、
バーコードリーダ812を固定する移動台815と、螺
旋状のねじ山が形成されたスクリュー軸816と、スク
リュー軸816のねじ山と螺合し、移動台815に固着
されたナット817と、スクリュー軸816を回転駆動
する駆動源818とで構成されている。駆動源818と
しては、例えば正転/逆転可能なモータが用いられる。
この駆動源818を駆動すると、スクリュー軸816が
回転し、これに伴ってナット817がY方向に移動し、
バーコードリーダ812が上昇または下降する。
【0349】このようなバーコードリーダ812の上下
方向の移動は、バーコードリーダ812の走査線を血液
バッグ2のラベル23の位置に合わせるために行われる
他、血液バッグ2に対し、図32に示すような配置で複
数のバーコード25が付されている場合に、これらに対
し、バーコードリーダ812の走査線813を順次合わ
せて読み取るために行われる。
【0350】なお、バーコードリーダ812としては、
例えばレーザースキャン方式によるもの、ラインセンサ
によるもの等、バーコードの読み取りが可能なものであ
れば、いかなるものでもよい。
【0351】読取補助手段819は、透明板(平板)8
20と、該透明板820を比較的低速でカップ保持部材
103に保持されているカップ4側へ移動し得る駆動手
段821とで構成されている。駆動手段821として
は、例えば、ソレノイド、シリンダ(油圧、空気圧)、
前記移動手段814と同様の構成のものを用いることが
できる。
【0352】駆動手段821を駆動すると、図31中右
方向へゆっくりと移動してカップ4およびその内部の血
液バッグ2を押圧し、血液バッグ2のラベル23が貼着
された部分がカップ4の側壁を介して透明板820に密
着する。この状態で、バーコードリーダ812により、
透明板820およびカップ4の側壁を介してラベル23
上のバーコード25の読み取りを行う。このとき、ラベ
ル23は、カップ4の側壁内面に圧着されて平坦な形状
となっているため、バーコード25の読み取り精度が向
上する。この場合、透明板820による血液バッグ2の
押圧は、血液バッグ2内の分離された各血液成分の界面
を乱さぬように、緩徐に行うのが好ましい。
【0353】なお、透明板820による血液バッグ2の
押圧の反力は、読取装置810の背面が、それに対面す
る装置本体15側の壁部の突起部825に当接すること
により吸収され、読取装置810に姿勢は一定に保たれ
る。
【0354】バーコードリーダ812は、制御手段30
と電気的に接続されており、バーコードリーダ812に
より読み取られた情報は、制御手段30に入力されて所
望の処理がなされる。
【0355】移動台822の下部には、4つの車輪82
3が設置されており、これらの車輪823が装置本体1
5上に形成されたレール826上を転動し、読取装置8
10がX方向に往復動する。これにより、カップ保持部
材103に保持された2つの血液バッグ2のそれぞれの
ラベル23を順次読み取ることができる。
【0356】(B)ラベル製造機830 ラベル製造機(プリンタ)830は、制御手段30と電
気的に接続されており、制御手段30からの信号に基づ
いて、血液バッグ2のラベル23上のバーコード25が
担持する情報またはこの情報とその他の付加情報に対応
したバーコード(および文字、記号、色彩等の表示)を
ラベル831に形成(印刷または熱転写)する。なお、
この付加情報としては、例えば、製剤の製造日時、血液
成分バッグ6内の血液成分の重量、バッグの品種、特
性、製造会社、製造ロット番号等が挙げられる。これら
の情報のうち、製剤の製造日時については、制御手段3
0に内蔵された時計から、血液成分の重量については、
前記ロードセル702により検出された値から求めら
れ、バッグの属性については、例えば操作部40に設置
されたキーボードのような外部入力手段により入力され
る。
【0357】図30に示すように、ラベル製造機830
内には、未印刷のラベル831が所定間隔で配置された
帯状のラベルシート832のロール833と、ラベルシ
ート832の巻き取りリール834とがセットされてお
り、巻き取りリール834を回転してロール833から
ラベルシート832を巻き出すとともに、これと同期し
てラベルシート832上の各ラベル831に順次バーコ
ードを印刷する。バーコードが印刷されたラベル831
は、ラベルシート832の移動に伴って、ラベル製造機
830の外部に搬出される。
【0358】ラベル831としては、その裏面に、例え
は粘着剤を有するものや、ホットメルト系接着剤を有す
るもの等が使用される。なお、ラベル製造機830は、
バーコードに代わり、またはバーコードに加え、他の種
類の情報担体として、例えば文字、記号、図形等を黒白
またはカラーで表示し得るものであってもよい。例え
ば、ラベル製造機830は、予め異なる色彩(例えば4
色)のラベルを有し、またはカラー印刷が可能であり、
例えば血液型の相違によりそれぞれ異なる色彩のラベル
831を製造することができる構成のものとすることが
できる。
【0359】このようなラベル製造機830により製造
されたラベル831は、ラベル貼着装置840により血
液成分バッグ6の外面へ搬送され、貼着される。
【0360】(C)ラベル貼着装置840 このラベル貼着装置840は、ヘッド841と、ラベル
831をヘッド841に吸着する吸引手段843と、ヘ
ッド53を図1中Y方向に移動する駆動手段845と、
ヘッド841および駆動手段845を図1中XおよびZ
方向へ移動する移動手段847とで構成されている。
【0361】ヘッド841は、例えば金属製のブロック
状の部材で構成され、その内部には、複数の吸引孔84
2が形成されている。各吸引孔842は、ヘッド841
に上面および下面にそれぞれ開口しており、ヘッド上面
側は、チューブ844を介して例えばサクションポンプ
のような吸引手段843に接続されている。
【0362】駆動手段845は、例えばソレノイドまた
はシリンダ(油圧、空気圧)で構成され、そのロッド8
46の先端にヘッド841が固着されている。駆動手段
845の作動/不作動により、ヘッド841は下降/上
昇する。
【0363】移動手段847は、レール848と、この
レール848に沿って移動し得るスライダ849と、レ
ール848の両端に設けられたローラ851、852
と、ガイドレール853、854とで構成されている。
スライダ849には、レール848を挟持する一対のロ
ーラ(図示せず)と、これらのローラを回転するモータ
(図示せず)とが設置されている。モータは、正転/逆
転可能なものであり、このモータの作動によりローラを
回転すると、スライダ849は、レール848上を所定
の範囲で移動する。
【0364】一方、レール848の両端には、ローラ8
51、852がそれぞれ1対づつ設けられており、該ロ
ーラ851、852は、ガイドレール853、854上
を転動する。ガイドレール853、854は、容器載置
部700の上方において、レール848と直交する方向
に相互に平行に架設されている。また、レール848に
は、ローラ851、852を回転するモータ(図示せ
ず)が設置されている。モータは、正転/逆転可能なも
のであり、このモータの作動によりローラ851、85
2を回転すると、ヘッド841はレール848と共に、
ガイドレール853、854の長手方向に所定範囲で移
動する。
【0365】吸引手段843、駆動手段845、スライ
ダ849およびレール848に内蔵された各モータは、
それぞれ制御手段30と電気的に接続されており、これ
らは、制御手段30からの信号に基づいて作動する。
【0366】次に、ラベル貼着装置840によるラベル
831の貼着動作を図33〜図37に基づいて説明す
る。なお、この場合のラベル831は、裏面に粘着剤を
有するものである。
【0367】図33に示すように、ラベル製造機830
から搬出されて来たラベル831は、ラベル吸着位置8
35で待機しており、一方、レール848をガイドレー
ル853、854に沿って移動するとともに、スライダ
849をレール848に沿って移動してヘッド841を
ラベル吸着位置835の真上に位置させ、次いで駆動手
段845の作動によりヘッド841を下降させる。
【0368】次に、図34に示すように、吸引手段84
3を作動してヘッド841の吸引孔842内に負圧を発
生させ、これによりヘッド841の下面にラベル831
を吸着する。
【0369】次に、図35に示すように、ラベル831
の吸着状態を維持しつつ、スライダ849を移動してヘ
ッド841を図1中Z方向に移動するとともに、リール
834によりラベルシート832を巻き取って、ラベル
シート832上のラベル831を図1中Z方向に送る。
これにより、ラベルシート832はローラ836により
反転し、ラベル831はヘッド841に吸着されつつそ
のまま図35中右方向に移動し、ラベルシート832か
ら剥離する。
【0370】次に、図36に示すように、ラベル831
がラベルシート832から剥離したら、駆動手段845
の作動によりヘッド841を上昇させる。また、ラベル
シート832を送り、次のラベル831をラベル吸着位
置835まで移動し、待機させておく。
【0371】次に、図37に示すように、レール848
およびスライダ849の作動により、ヘッド841を載
置台701上に載置されている血液成分バッグ6のラベ
ルを貼着すべき部分の真上に位置させ、さらに駆動手段
845の作動により、ヘッド841を下降させてヘッド
841に吸着されているラベル831を血液成分バッグ
6の外表面に圧着する。これにより、血液成分バッグ6
にラベル831が貼着される。
【0372】次に、吸引手段843を停止してラベル8
31の吸着を解除し、駆動手段845、スライダ849
およびレール848の作動により、ヘッド841をラベ
ル吸着位置835の真上の位置まで戻し、次のラベル8
31の貼着に備える。
【0373】血液成分バッグ6内に液体や気体が入って
おり、ある程度膨張している場合には、ラベル831の
貼り付不良を防止するため、いわゆる2段プレス方式を
行うのが好ましい。
【0374】なお、ラベル831が裏面にホットメルト
系接着剤を有するものである場合、ヘッド841は、電
熱金型のような加熱ヘッドで構成され、吸着したラベル
831を血液成分バッグ6に熱圧着して貼着する。
【0375】(D)確認用読取装置860 確認用読取装置860は、前記と同様のバーコードリー
ダ861と、バーコードリーダ861を図中XおよびZ
方向へ移動する移動手段862とで構成されている。
【0376】バーコードリーダ861は、制御手段30
と電気的に接続されており、バーコードリーダ861に
より読み取られた情報は、制御手段30に入力されて所
望の処理がなされる。
【0377】移動手段862は、前記移動手段847と
同様の構成であり、レール848と、このレール848
に沿って移動し得るスライダ863と、レール848の
両端に設けられたローラ851、852と、ガイドレー
ル853、854とで構成されている。スライダ863
には、レール848を挟持する一対のローラ(図示せ
ず)と、これらのローラを回転するモータ(図示せず)
とが設置されている。モータは、正転/逆転可能なもの
であり、このモータの作動によりローラを回転すると、
スライダ863は、レール848上を所定の範囲で移動
する。また、前述したように、レール848は、ガイド
レール853、854の長手方向に所定範囲で移動す
る。これにより、バーコードリーダ861が血液成分バ
ッグ6の上面に沿って移動し、位置合わせおよび読み取
りが可能となる。
【0378】このようなバーコードリーダ861のX方
向の移動は、バーコードリーダ861の走査線を血液成
分バッグ6に貼着されたラベルの位置に合わせるために
行われる他、前記と同様に、血液成分バッグ6に複数の
バーコードが付されている場合、これらを順次読み取る
ために行われる。なお、上記のような確認用読取装置8
60は、必要に応じ省略されていてもよい。
【0379】(E)表示手段870 表示手段870は、例えば液晶ディスプレーやCRTに
より構成され、制御手段30と電気的に接続され、制御
手段30より出力される信号により、各種情報が表示さ
れる。この表示手段870により表示される情報として
は、例えば、バーコードリーダ812により読み取られ
たバーコード25が担持する情報、ラベル831に形成
されるバーコードが担持する情報、ラベル831の印刷
枚数、ロードセル702による検出値、赤血球保存液の
供給量、時間、遠心分離器20の分離条件、分離方法、
現在の工程、各種エラー表示、後述する集計結果(一覧
表等)等の各種情報が挙げられる。
【0380】(F)プリンタ880 プリンタ880は、例えば表示手段870に表示された
情報をプリントアウトするものである。プリンタ880
の種類、構成は特に限定されない。
【0381】情報管理装置800における上記(A)〜
(F)の各構成要素は、それぞれ、装置構成の簡素化の
観点から、2つの血液成分移送ラインに対し、1つを兼
用で用いるのが好ましいが、血液成分移送ライン毎に同
様のものを設けてもよい。
【0382】なお、制御手段30は、読取装置810に
より読み取られたデータを集計する機能を有するもので
あるのが好ましい。すなわち、例えば100件分(血液
バッグ100個分)のデータをメモリーまたは前述した
記憶装置に記憶しておき、必要時には、これらのデータ
を読み出して集計し、その一覧表を作成する。なお、集
計方法としては、例えば、コード番号または製造番号順
の集計、製造日毎の集計、採血日毎の集計、血液型別の
集計、採血場所別の集計等、バーコードが担持する情報
のうちの1または2以上の項目毎に集計することができ
る。
【0383】このような集計結果やその一覧表は、必要
に応じ、前記表示手段870に表示され、またプリンタ
880によりプリントアウトされ、また前述した記憶手
段に記憶される。さらに、データは、インターフェース
を介して例えば血液センターに設置されたホストコンピ
ュータに転送され、集計、管理される。この管理として
は、例えば、POSシステムによる商品管理と同様の管
理を行うことができる。
【0384】以上のような情報管理装置800によれ
ば、血液バッグ2内に収納された血液に関する情報を読
み取り、これに対応する情報を担持した情報担体が付さ
れたラベルを自動的に製造し、対応する血液成分バッグ
6に貼着するので、ラベルの製造および貼着作業を迅速
かつ正確に行うことができ、ラベルの貼り間違えやバッ
グの取り違えがなく安全であるとともに、製剤作業の合
理化、自動化を図る上で有利となる。
【0385】また、読み取られた情報の集計、管理を行
う場合には、血液製剤製造システムの総合管理を行う上
で有利となる。
【0386】なお、本発明において、情報管理装置80
0の構成は上述したものに限定されない。例えば、血液
バッグ2や血液成分バッグ6のラベルに付された情報担
体としては、上述したバーコードのような1次元のコー
ドの他、例えばカルラーコードのような黒白のモザイク
パターンを2次元的に配置した2次元のコードを用いる
こともできる。この場合、読取装置810や確認用読取
装置860としては、エリアセンサー(CCD)を用い
た2次元読み取り装置が用いられる。
【0387】さらには、情報担体として、磁気記録媒
体、光磁気記録媒体または光記録媒体を用いることもで
き、これらは例えばストライプ状(トラック状)に形成
される。この場合、読み取り装置としては、磁気ヘッ
ド、光学ヘッド(光ピックアップ装置)を有する再生装
置が用いられる。
【0388】また、ラベル製造機830も前述したプリ
ンタに限らず、ラベルに情報担体を形成し得るものであ
ればいかなるものでもよい。例えば、情報担体が磁気記
録媒体である場合、ラベル製造機は、ラベル上の磁気記
録媒体に情報を書き込む磁気記録装置となる。
【0389】[制御手段30]制御手段30は、例え
ば、パーソナルコンピュータやマイクロコンピュータの
中央演算装置(CPU)で構成されたものであり、必要
に応じ、メモリー、キーボードのような外部入力手段、
フロッピーディスク、ハードディスクのような記録媒体
への記録手段、他のコンピュータ等との通信手段等を備
えている。
【0390】このような制御手段30は、遠心分離器2
0、操作部40、第1の容器搬送装置100の回転搬送
機構101およびカップ搬送機構110、血液成分移送
装置150のバッグ圧迫装置151およびローラポンプ
160、流量計170、チューブピックアップ装置20
0、チューブ搬送装置300、チューブ装填装置35
0、チューブ接続装置400、チューブ整形装置45
0、チューブしごき装置500、チューブ封止装置55
0、容器供給装置600(601)、第2の容器搬送装
置650、ロードセル702、薬液供給装置750、読
取装置810、ラベル製造機830、ラベル貼着装置8
40、確認用読取装置860、表示手段870およびプ
リンタ880等と電気的に接続されており、これらの作
動を制御しまたは入力された情報を処理する。
【0391】また、前記装置各部の作動は、操作部40
からの手動操作により行う場合の他、制御手段30に予
めプログラムされた順序に従って行う(シーケンス制
御)こともできる。
【0392】[操作部40]図1に示すように、操作部
40には、キー、レバー、ボタン、スイッチ、ダイアル
等が必要に応じて設けられ、これらを手動で操作して、
例えば、装置各部の条件の設定、作動/停止の命令、手
動による各動作部の駆動、動作モードの選択等を行うこ
とができる。
【0393】また、本実施例の血液製剤製造装置1で
は、例えば後述する第1、第2および第3の移送形態の
ように、血液バッグ2から血液成分バッグ6への血液成
分の移送形態が互いに異なる複数の移送形態を選択、設
定することができる。このような移送形態の選択、設定
も、操作部40により行う。なお、操作部40は、装置
本体15に設置されている場合に限らず、有線または無
線による遠隔操作を行うものであってもよい。
【0394】血液バッグ2(または8)や血液成分バッ
グ6を構成するシート材の構成材料としては、例えば、
軟質ポリ塩化ビニルが好適に使用される。この軟質ポリ
塩化ビニルにおける可塑剤としては、例えば、ジ(エチ
ルヘキシル)フタレート(DEHP)、ジ−(n−デシ
ル)フタレート(DnDP)等が使用される。なお、こ
のような可塑剤の含有量は、ポリ塩化ビニル100重量
部に対し、30〜70重量部程度とするのが好ましい。
【0395】また、バッグ2、6、8のシート材の他の
構成材料としては、ポリオレフィン、すなわちエチレ
ン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィ
ンあるいはジオレフィンを重合または共重合した重合体
を用いることができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、E
VAと各種熱可塑性エラストマーとのポリマーブレンド
等、あるいは、これらを任意に組み合せたものが挙げら
れる。さらには、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリ−
1,4−シクロヘキサンジメチルテレフタレート(PC
HT)のようなポリエステルや、ポリ塩化ビニリデンを
用いることもできる。
【0396】なお、各バッグのシート材の構成材料や厚
さは、異なっていてもよく、収納される血液成分の種類
に応じて適宜決定される。例えば、血漿を保存する血液
成分バッグ6は、凍結保存に供されるため、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体(EVA)のような低温下での強度に優れる材料
によるシート材を用いるのが好ましく、また、血小板を
収納する血液成分バッグ6では、気体透過性を向上して
血小板の有効保存期間を長くするために、比較的厚さの
薄いDnDP可塑化ポリ塩化ビニル製のシート材を用い
るのが好ましい。
【0397】チューブ3、7、752の構成材料として
は、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、EVAのようなポリオレフィン、PET、PB
Tのようなポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、
シリコーン、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエ
ラストマー、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体
等の熱可塑性エラストマー、あるいはこれらを適宜組み
合わせたもの等が挙げられるが、その中でも特に、ポリ
塩化ビニルは、自動化による量産に適しており好まし
い。
【0398】この場合、接続の容易性、確実性から、チ
ューブ接続装置400にて接続するチューブ同士は、同
一または同種の材料で構成されているのが好ましい。ま
た、接続するチューブ同士の内径、外径も、ほぼ同一で
あるのが好ましい。
【0399】次に、本発明の血液製剤製造方法の一例に
ついて説明する。上述した血液製剤製造装置1を用い、
下記の工程により血液製剤を製造することができる。な
お、以下に述べる方法は、血液製剤製造装置1の2つの
血液成分移送ラインを用いて2つの血液バッグ2から対
応する2つの血液成分バッグ6へ血液成分を同時に移送
する移送形態を採っている。従って、下記の工程の実行
に先立ち、かかる移送形態(第2の移送形態)を採る旨
を操作部40において予め選択、設定しておく。
【0400】[A−1] 採血血液が充填された血液バ
ッグ2が収納されたカップ4をカップ搬送機構110に
より搬送して、遠心分離器20のローターにセットし、
遠心分離器20を作動して所定の条件で遠心分離を施
す。これにより、血液バッグ2内の血液は、例えば上層
から血漿、バフィーコートおよび赤血球の3つの血液成
分に分離する。なお、遠心分離器20のローターには、
一度に2〜6個程度のカップ4をセットすることができ
る。
【0401】[A−2] 遠心分離後、カップ搬送機構
110により、遠心分離器20のローターから全カップ
4を1個づつ取り出して、一旦トレー11上に載置す
る。
【0402】[A−3] トレー11上に載置されたカ
ップ4をカップ搬送機構110により1個づつ取り出し
て搬送し、回転搬送機構101の遠心分離器20側に位
置するカップ保持部材103に保持させる。1つのカッ
プ保持部材103に2個のカップ4(1番目および2番
目のカップ4)を保持させたら、回転体102を図1中
反時計回りに90°回転させる。これにより、カップ保
持部材103に保持されている両カップ4は、情報読取
部811へ搬送され、そのうちの一方のカップ4が読取
装置810と対面する。
【0403】また、次回の血液成分移送のために、回転
体102の回転後、トレー11上に載置された新たな3
番目および4番目のカップ4をカップ搬送機構110に
より取り出して搬送し、遠心分離器20側に位置するカ
ップ保持部材103に保持させておく。
【0404】[A−4] 読取装置810において、駆
動手段821を作動して透明板820で血液バッグ2を
カップ4毎押圧し、血液バッグ2に付されたラベル23
を平坦な形状とするとともに、移動手段814によりバ
ーコードリーダ812を移動して、その走査線813を
前記ラベル23上の読み取るバーコード25の位置に合
わせ、次いで、バーコードリーダ812にてそのバーコ
ード25を読み取る。読み取られたデータは、制御手段
30に入力され、演算部にて所望の処理がなされた後、
内蔵するメモリーに一旦記憶される。
【0405】[A−5] 透明板820を元の位置に戻
した後、読取装置810をX方向に移動して、他方のカ
ップ4内に収納された血液バッグ2に付されたラベル2
3上のバーコード25を前記と同様にして読み取る。読
み取られたデータは、制御手段30に入力され、演算部
にて所望の処理がなされた後、内蔵するメモリーに一旦
記憶される。
【0406】[A−6] 回転体102を図1中反時計
回りにさらに90°回転させる。これにより、情報読取
部811に位置していた両カップ4は、血液成分移送装
置150へ搬送され、両カップ4がそれぞれバッグ圧迫
装置151と対面する。また、この回転体102の回転
により、前記3番目および4番目のカップ4が情報読取
部811に位置する。
【0407】また、回転体102の回転後、トレー11
上に載置された新たな5番目および6番目のカップ4を
カップ搬送機構110により取り出して搬送し、遠心分
離器20側に位置するカップ保持部材103に保持させ
ておく。
【0408】[A−7] バッグ供給装置600におけ
るマガジン602内の最上部に位置する未使用の血液成
分バッグ6を第2の容器搬送装置650により取り出し
て搬送し、両載置部700の載置台701上にそれぞれ
載置する。なお、このとき、両載置台701上に載置さ
れる血液成分バッグ6は、一方のバッグ供給装置600
から供給されたものでも、2つのバッグ供給装置600
のそれぞれから供給されたものでもよい。
【0409】載置台701上に載置された血液成分バッ
グ6に接続されているチューブ7の先端部は、前記と同
様のチューブピックアップ装置により、載置台701近
傍のローラ320間にセットされる。
【0410】[A−8] 制御手段30のメモリーに記
憶されているバーコード25が担持する情報に関するデ
ータを適宜読み出し、この情報またはこの情報と前述し
た付加情報とに対応したバーコードをラベル831に形
成するような信号をラベル製造機830へ出力する。ラ
ベル製造機830は、これに応じて、前記バーコードが
形成されたラベル831を製造し、搬出する。
【0411】[A−9] ラベル製造機830より搬出
されたラベル831を、ラベル貼着装置840により、
前述したような手順で、載置台701上に載置された血
液成分バッグ6の外表面に貼着する。なお、ラベル83
1の製造および貼着は、2つの血液成分バッグ6のそれ
ぞれに対し行う。
【0412】[A−10] 確認用読取装置860の移
動手段862によりバーコードリーダ861を移動し
て、その走査線を血液成分バッグ6に貼着されたラベル
831上の読み取るバーコードの位置に合わせ、次い
で、バーコードリーダ861にてそのバーコードを読み
取る。
【0413】[A−11] バーコードリーダ861に
て読み取られたデータは、制御手段30に入力され、そ
の演算部にて処理される。制御手段30は、血液成分バ
ッグ6上に貼着されたラベル831のバーコードに印刷
ミス等の不良がないかどうかを判断するとともに、この
血液成分バッグ6上のバーコードが担持する情報を、制
御手段30のメモリーに記憶されているデータ、すなわ
ち対応する血液バッグ2上のバーコード25が担持する
情報と比較し、その一致性を判断する。
【0414】なお、一致性を確認する上で、バーコード
が担持する全ての情報を比較する必要はなく、例えばコ
ード番号、製剤の製造番号等の番号や、血液型のような
重要な情報を比較するような構成であってもよい。
【0415】[A−12] 対応する両バッグ2、6上
のバーコードの一致性が確認されたら、例えば、表示手
段870にその旨を表示する。一致性が確認されない場
合や、ラベル831に形成されたバーコードに印刷ミス
等の不良があると判断された場合には、警告を発すると
ともに、製剤の製造作業を一旦停止する。
【0416】警告は、例えば、警告ランプ(図示せず)
が点灯すること、警告ブザーまたはスピーカー(いずれ
も図示せず)等により音声を発すること、あるいは、表
示手段870に文字、図形等の画像として表示されるこ
と等により行われる。
【0417】[A−13] 前述したように、チューブ
ピックアップ装置200を作動して、チューブ3の先端
部をつまみ、チューブ搬送装置300のローラ312間
まで搬送する。このとき、チューブ3の途中は、ヘッド
162が開状態のローラポンプ160にセットされる。
【0418】[A−14] ローラ312を回転して、
チューブ3の先端部が搬送レール303の上流側端部よ
り突出する位置までチューブ3を搬送する。
【0419】[A−15] ローラ320および311
を回転して、載置台701上の血液成分バッグ6に接続
されたチューブ7を、その先端部が凹部309を越える
位置まで搬送する。
【0420】[A−16] 前述したように、チューブ
装填装置350を作動して、チューブ3および7をチュ
ーブ接続装置400に装填する。
【0421】[A−17] 前述したように、チューブ
接続装置400を作動して、チューブ3および7を無菌
的に接続する。なお、図1に示す構成では、チューブ接
続装置400は、2つの血液成分移送ラインに兼用であ
るため、チューブ接続装置をZ方向に移動して交互にチ
ューブの接続を行う。また、チューブ装填装置350に
より、不要となったチューブ片をホルダー410、42
0から取り外し、廃棄する。
【0422】[A−18] チューブの接続部がチュー
ブ整形装置450のチューブ挿通路480内に位置する
ようにチューブを搬送した後、前述したように、チュー
ブ整形装置450を作動して、チューブの接続部に生じ
た変形を回復させ、チューブの内部流路を確保する。ま
た、ローラポンプ160のヘッド162を閉じ、送液可
能な状態としておく。
【0423】[A−19] バッグ圧迫装置151およ
びローラポンプ160を作動して、血液バッグ2内の上
層の血漿を、接続されたチューブ3、7を介して血液成
分バッグ6内へ移送する。この場合、その血液成分バッ
グ6を載置する容器載置部700に設置されたロードセ
ル702で検知される重量が予め設定された所定値(血
漿のほぼ全量が血液成分バッグ6に回収されたときの重
量)に到達したら、血漿の血液成分バッグ6への移送を
自動的に停止する。
【0424】また、前述した血液成分の界面を検出する
界面検出手段を有する場合には、該手段の検出値に基づ
いて、血漿の血液成分バッグ6への移送を停止すること
もできる。
【0425】[A−20] チューブ封止装置550に
よりチューブ3または7の途中を融着して封止するとと
もに、その封止部75を切断し、必要に応じ、チューブ
に引張力を作用させて薄肉連結部76を破断、分離す
る。これにより血液バッグ2と血液成分バッグ6とは、
それぞれ密閉状態で分離される。なお、この工程は、下
記工程[A−21]の後に実行してもよい。
【0426】[A−21] 前述したように、チューブ
しごき装置500を作動して、チューブ内に残っている
血液成分を載置台701上の血液成分バッグ6側へ流動
させる。なお、チューブのしごかれた部分は不要である
ため、チューブのしごき終了位置付近を、再び前記工程
[A−20]により封止、切断し、分離されたチューブ
片を廃棄することもできる。この場合、チューブ片は、
前記廃棄物回収ボックスに回収される。
【0427】[A−22] 両載置台701上に載置さ
れた血漿収納済の血液成分バッグ6を第2の容器搬送装
置650により搬送し、第2の容器回収部710のシュ
ーター711内へ投下する。この場合、各載置台701
上に載置された2つの血液成分バッグ6を、それぞれ、
その載置台701に隣接する異なるシューター711へ
投下しても、同一のシューター711へ投下してもよ
い。
【0428】[A−23] 前記工程[A−7]〜[A
−12]、[A−14]〜[A−22]と同様の工程を
順次行い、血液バッグ2内の中間層であるバフィーコー
トを新たな血液成分バッグ6へ移送し、該血液成分バッ
グ6を密閉した後、シューター711内へ回収する。こ
の場合、バフィーコートが移送される血液成分バッグ6
は、その内部に予め血小板保存液を入れたものを用いる
ことができる。
【0429】なお、前記工程[A−22]において、血
漿を収納する両血液成分バッグ6を同一のシューター7
11へ投下した場合、バフィーコートを収納する両血液
成分バッグ6は、他方のシューター711へ投下する。
これにより各シューター711へは、製剤品目毎に血液
成分バッグ6が集積されるので、後の管理が容易とな
る。
【0430】[A−24] ローラ321および311
を回転して、薬液添加装置750の薬液容器751に接
続されたチューブ752を、その先端部が凹部309を
越える位置まで搬送する。
【0431】[A−25] 前記工程[A−16]と同
様に、チューブ装填装置350を作動して、チューブ3
および752をチューブ接続装置400に装填する。
【0432】[A−26] 前記工程[A−17]と同
様に、チューブ接続装置400を作動して、チューブ3
および752を無菌的に接続する。
【0433】[A−27] 前記工程[A−18]と同
様に、チューブの接続部がチューブ整形装置450のチ
ューブ挿通路480内に位置するようにチューブを搬送
した後、チューブ整形装置450を作動して、チューブ
の接続部に生じた変形を回復させ、チューブの内部流路
を確保する。
【0434】[A−28] バッグ圧迫装置150の押
圧板152を元の位置に戻し、血液バッグ2の圧迫を解
除する。
【0435】[A−29] ローラポンプ160を前記
と逆方向に回転し、薬液容器751内の赤血球保存液7
60を接続されたチューブ752および3を介して移送
し、血液バッグ2内の赤血球に添加する。
【0436】[A−30] チューブ封止装置550に
よりチューブ3または752の途中を融着して封止する
とともに、その封止部75を切断し、必要に応じ、チュ
ーブに引張力を作用させて薄肉連結部76を破断、分離
する。
【0437】[A−31] 情報読取部811に位置し
ている3番目および4番目のカップ4内の血液バッグ2
に対し、前記工程[A−4]および[A−5]と同様に
して、読取装置810によりバーコード25を読み取
り、その情報を制御手段30にて処理および記憶してお
く。
【0438】[A−32] ローラ321を前記と逆方
向に回転して、チューブ752を、その封止された先端
部が分岐レール301’の溝306内の位置まで戻す。
【0439】[A−33] 回転体102を図1中反時
計回りにさらに90°回転させる。これにより、バッグ
圧迫装置150に対面していた両カップ4は、血液製剤
製造装置1の正面側の第1の容器回収部250へ搬送さ
れ、挟持手段252と対面する。また、回転体102の
回転後、トレー11上に載置された新たな7番目および
8番目のカップ4をカップ搬送機構110により取り出
して搬送し、遠心分離器20側に位置するカップ保持部
材103に保持させておく。
【0440】[A−34] 挟持手段252を作動し
て、カップ保持部材103に保持されている両カップ4
を取り出し、第1の容器回収部250のシューター25
1内へ投下する。
【0441】[A−35] 以後、遠心分離後の血液バ
ッグ2を収納するトレー11上のカップ4がなくなるま
で、上記工程[A−6]〜[A−33]を繰り返し行
う。なお、本発明では、回転体102を90°づつ1回
転させて、4つのカップ保持部材103のすべての切欠
き105にカップ4を保持させてから、工程[A−4]
以降を行ってもよい。
【0442】次に、上記で得られたバフィーコートか
ら、血液製剤製造装置1を用いて血小板製剤を製造する
方法の一例について説明する。なお、以下に述べる方法
は、血液製剤製造装置1の2つの血液成分移送ラインを
用いて2つのバフィーコート入りの血液成分バッグ6か
ら対応する2つの血液成分バッグ6へ血液成分を同時に
移送する移送形態を採っている。従って、下記の工程の
実行に先立ち、かかる移送形態(第2の移送形態)を採
る旨を操作部40において予め選択、設定しておく。
【0443】[B−1] バフィーコートが充填された
血液成分バッグ6(以下、BCバッグという)をシュー
ター711より取り出し、カップ4に収納し、このカッ
プ4をカップ搬送機構110により搬送して、遠心分離
器20のローターにセットし、遠心分離器20を作動し
て所定の条件で遠心分離を施す。これにより、BCバッ
グ内のバフィーコートは、上層の血小板(濃厚血小板血
漿)と下層の白血球とに分離される。
【0444】[B−2、3] 上記工程[A−2]、
[A−3]と同様の工程を行う。 [B−4] 上記工程[A−4]と同様に、BCバッグ
に付されたラベル831を平坦な形状としつつ、バーコ
ードリーダ812にてラベル上のバーコードを読み取
り、そのデータを制御手段30に入力し、処理および記
憶する。
【0445】[B−5〜12] 上記工程[A−5]〜
[A−12]と同様の工程を行う。 [B−13〜18] 上記工程[A−13]〜[A−1
8]と同様に、チューブピックアップ装置200および
チューブ搬送装置300によるBCバッグ側のチューブ
7の搬送、チューブ搬送装置300による血液成分バッ
グ6側のチューブ7の搬送、両チューブのチューブ接続
装置400への装填、接続およびチューブ接続部の整形
を行う。
【0446】[B−19] バッグ圧迫装置151およ
びローラポンプ160を作動して、BCバッグ内の上層
の血小板を、接続されたチューブ7、7を介して載置台
701上の血液成分バッグ6内へ移送する。この場合、
その血液成分バッグ6を載置する容器載置部700に設
置されたロードセル702で検知される重量が予め設定
された所定値(血小板のほぼ全量が血液成分バッグ6に
回収されたときの重量)に到達したら、血小板の血液成
分バッグ6への移送を自動的に停止する。
【0447】また、前述した血液成分の界面を検出する
界面検出手段を有する場合には、該手段の検出値に基づ
いて、血小板の血液成分バッグ6への移送を停止するこ
ともできる。なお、上記工程[A−23]において血小
板保存液が入っていないBCバッグを用いた場合、血小
板が移送される血液成分バッグ6は、その内部に予め血
小板保存液を入れたものを用いるのが好ましい。
【0448】[B−20、21] 上記工程[A−2
0]、[A−21]と同様の工程を行う。 [B−22] 上記工程[A−22]と同様に、両載置
台701上に載置された血小板収納済の血液成分バッグ
6を搬送し、所望のシューター711へ投下、回収す
る。
【0449】[B−23] バッグ圧迫装置150の押
圧板152を元の位置に戻し、BCバッグの圧迫を解除
する。
【0450】[B−24] 情報読取部811に位置し
ている3番目および4番目のカップ4内のBCバッグに
対し、上記工程[A−4]および[A−5]を行う。
【0451】[B−25、26] 上記工程[A−3
3]、[A−34]と同様の工程を行う。
【0452】[B−27] 以後、遠心分離後のBCバ
ッグを収納するトレー11上のカップ4がなくなるま
で、上記工程[B−6]〜[B−26]を繰り返し行
う。なお、本発明では、回転体102を90°づつ1回
転させて、4つのカップ保持部材103のすべての切欠
き105にカップ4を保持させてから、工程[B−4]
以降を行ってもよい。
【0453】本発明では、上記と異なり、血液製剤製造
装置1の2つの血液成分移送ラインのうちの一方を用い
て1つの血液バッグ2(またはBCバッグ)から1つの
血液成分バッグ6へ血液成分を移送する移送形態を採用
してもよい。この場合、前記各工程の実行に先立ち、か
かる移送形態(第1の移送形態)を採る旨を操作部40
において予め選択、設定しておく。なお、かかる移送形
態を採る場合、1つのカップ保持部材103に対し、そ
の一方の切欠き105に1つのカップ4を保持させ、読
取装置810のX方向への移動およびチューブ接続装置
400のZ方向への移動は、不要となる。
【0454】また、本発明では、例えば、図38に示す
ような構成の血液バッグ8を用い、この血液バッグ8か
ら血液成分を異なる血液成分バッグ6に分けて移送する
こともできる。
【0455】図38に示す血液バッグ8は、前記と同様
のシート材を重ね、その周縁のシール部81において融
着(熱融着、高周波融着等)または接着し、袋状に構成
したものである。血液バッグ8の内部は、帯状の仕切り
部82により2つの空間8Aおよび8Bに仕切られてい
る。空間8Aは、血液バッグ8の内部空間の大部分を占
める空間であり、空間8Bは、血液バッグ8の側部に沿
って形成された帯状の空間である。
【0456】空間8Bは、3層に分離された血液成分の
うちの下層の赤血球を血液バッグ8外に排出するための
流路として機能するものであり、空間8Bを帯状(膨張
時は細い柱状)に形成すると、赤血球が空間8B内を血
液バッグ8の下部(底部)側から上部側へ流れる際に、
その流れが円滑になり、また逆流も生じにくくなる。
【0457】両空間8A、8Bは、図38に示すよう
に、仕切り部82の下端部83付近、すなわち血液バッ
グ8の底部付近(連通部84)にて連通している。ま
た、仕切り部82の上端は、シール部81と連結されて
いる。
【0458】仕切り部82の下端部83は、湾曲形状、
特に丸みを帯びた形状をなしており、その位置は、血液
バッグ8内に収納された血液に遠心分離を施した際、下
層(赤血球)と中間層(バフィーコート)との界面より
下方の位置であれば、いかなる位置でもよい。
【0459】血液バッグ8の上部には、ピールタブによ
り開封可能に封止された輸血用の排出口85が形成され
ている。さらに、血液バッグ8の上部には、3本のチュ
ーブ86、87および88が接続されている。
【0460】このうち、チューブ86は、上層の血漿を
排出するためのチューブであり、その内腔は空間8Aと
連通している。また、チューブ87は、血液バッグ8内
に採血血液を導入するためのチューブであり、その内腔
が空間8Aと連通するとともに、採血血液導入後は、融
着により封止され、かつその封止部を切断されている。
また、チューブ88は、下層の赤血球を排出するための
チューブであり、その内腔は空間8Bと連通している。
【0461】次に、前記血液バッグ8を用いた本発明の
血液製剤製造方法の一例について説明する。なお、以下
に述べる方法は、血液製剤製造装置1の2つの血液成分
移送ラインを用いて、1つ血液バッグ8から2つの異な
る血液成分を2つの異なる血液成分バッグ6にそれぞれ
移送する移送形態を採っている。従って、下記の工程の
実行に先立ち、かかる移送形態(第3の移送形態)を採
る旨を操作部40において予め選択、設定しておく。
【0462】[C−1、2] 上記工程[A−1]、
[A−2]と同様の工程を行う。 [C−3] 上記工程[A−3]と同様に、カップ4を
搬送してカップ保持部材103に保持させる。この場
合、カップ保持部材103に対し、その一方(例えば左
側)の切欠き105に1つのカップ4を保持させ、回転
体102を90°づつ1回転させて各カップ保持部材1
03にそれぞれ1つのカップ4(合計4つのカップ)を
保持させる。
【0463】[C−4] 情報読取部811に位置する
1番目のカップ4に対し、上記工程[A−4]と同様の
工程を行う。 [C−5] 透明板820を元の位置に戻す。
【0464】[C−6] 回転体102を図1中反時計
回りにさらに90°回転させる。これにより、情報読取
部811に位置していたカップ4は、血液成分移送装置
150へ搬送され、バッグ圧迫装置151と対面すると
ともに、2番目のカップ4が情報読取部811に位置す
る。 [C−7〜12] 上記工程[A−7]〜[A−12]
と同様の工程を行う。
【0465】[C−13] 一方の血液成分搬送ライン
において、チューブピックアップ装置200を作動し
て、チューブ86の先端部をつまみ、チューブ搬送装置
300のローラ312間まで搬送する。また、他方の血
液成分搬送ラインにおいても同様に、チューブ88の先
端部をローラ312間まで搬送する。このとき、チュー
ブ86および88の途中は、それぞれ、ヘッド162が
開状態であるローラポンプ160にセットされる。
【0466】[C−14] ローラ312を回転して、
チューブ86および88の先端部がそれぞれ搬送レール
303の上流側端部より突出する位置までチューブ86
および88を搬送する。
【0467】[C−15] ローラ320および311
を回転して、載置台701上の血液成分バッグ6に接続
された各チューブ7を、それぞれ、その先端部が凹部3
09を越える位置まで搬送する。
【0468】[C−16] チューブ接続装置400を
一方の血液成分移送ライン上に位置させ、チューブ装填
装置350を作動して、チューブ86および7をチュー
ブ接続装置400に装填する。
【0469】[C−17] チューブ接続装置400を
作動して、チューブ86および7を無菌的に接続する。
また、チューブ装填装置350により、不要となったチ
ューブ片をホルダー410、420から取り外し、廃棄
する。
【0470】[C−18] チューブ接続装置400を
Z方向に移動して他方の血液成分移送ライン上に位置さ
せ、チューブ装填装置350を作動して、チューブ88
および7をチューブ接続装置400に装填する。
【0471】[C−19] チューブ接続装置400を
作動して、チューブ88および7を無菌的に接続する。
また、チューブ装填装置350により、不要となったチ
ューブ片をホルダー410、420から取り外し、廃棄
する。 [C−20] 上記工程[A−18]と同様の工程を行
う。
【0472】[C−21] バッグ圧迫装置151およ
びローラポンプ160を作動して、血液バッグ8内の上
層の血漿を、接続されたチューブ86および7を介して
一方の血液成分バッグ6内へ移送するとともに、血液バ
ッグ8内の下層の赤血球を、空間8Bと、接続されたチ
ューブ86および7とを介して他方の血液成分バッグ6
内へ移送する。この場合、血漿を移送する血液成分バッ
グ6側のロードセル702で検知される重量が予め設定
された所定値(血漿のほぼ全量が血液成分バッグ6に回
収されたときの重量)に到達したら、血漿の血液成分バ
ッグ6への移送を自動的に停止する。赤血球を移送する
血液成分バッグ6についても同様とする。
【0473】また、前述した血液成分の界面を検出する
界面検出手段を有する場合には、該手段の検出値に基づ
いて、血漿および赤血球の血液成分バッグ6への移送を
停止することもできる。
【0474】血漿および赤血球の各血液成分バッグ6へ
の移送が終了したら、血液バッグ8内には、中間層のバ
フィーコートが残る。 [C−22、23] 上記工程[A−20]、[A−2
1]と同様の工程を行う。
【0475】[C−24] 上記工程[A−22]と同
様に、両載置台701上に載置された血漿収納済の血液
成分バッグ6および赤血球収納済の血液成分バッグ6
を、それぞれ、第2の容器搬送装置650により搬送
し、第2の容器回収部710のシューター711内へ投
下する。この場合、各載置台701上に載置された2つ
の血液成分バッグ6を、それぞれ、その載置台701に
隣接する異なるシューター711へ投下しても、同一の
シューター711へ投下してもよい。前者の場合、各シ
ューター711へは、製剤品目毎に血液成分バッグ6が
集積されるので、後の管理が容易となる。
【0476】[C−25〜29] 上記工程[A−2
4]〜[A−28]と同様に、一方の血液成分移送ライ
ンにおいて、チューブ86および752の搬送、チュー
ブ接続装置400への装填、接続、チューブ接続部の整
形および血液バッグ8の圧迫の解除を行う。
【0477】[C−30] 上記工程[A−29]と同
様に、ローラポンプ160を前記と逆方向に回転し、薬
液容器751内の血小板保存液を接続されたチューブ7
52および86を介して移送し、血液バッグ2内のバフ
ィーコートに添加する。 [C−31、32] 上記工程[A−30]、[A−3
2]と同様の工程を行う。
【0478】[C−33〜38] 上記工程[A−7]
〜[A−12]と同様に、前記血小板保存液の添加を行
ったのと反対側の血液成分移送ラインにおいて、載置台
701上への血液成分バッグ6(BCバッグ)の載置、
ラベル製造機830によるラベル831の製造、該ラベ
ル831の貼着および確認用読取装置860による読み
取り、確認を行う。
【0479】[C−39〜44] 上記工程[A−1
3]〜[A−18]と同様に、チューブピックアップ装
置200およびチューブ搬送装置300によるチューブ
88の搬送、チューブ搬送装置300によるチューブ7
の搬送、両チューブ88および7のチューブ接続装置4
00への装填、接続およびチューブ接続部の整形を行
う。
【0480】[C−45] バッグ圧迫装置151およ
びローラポンプ160を作動して、血液バッグ2内のバ
フィーコートを、空間Bおよび接続されたチューブ8
8、7を介して載置台701のBCバッグ内へ移送す
る。 [C−46、47] 上記工程[A−20]、[A−2
1]と同様の工程を行う。
【0481】[C−48] 上記工程[A−22]と同
様に、載置台701上に載置されたバフィーコート収納
済のBCバッグを搬送し、所望のシューター711へ投
下、回収する。 [C−49] 上記工程[A−28]と同様に、血液バ
ッグ8の圧迫を解除する。
【0482】[C−50] 情報読取部811に位置し
ている2番目のカップ4に対し、上記工程[C−4]お
よび[C−5]と同様の工程を行う。
【0483】[C−51] 上記工程[A−33]と同
様に、回転体102を図1中反時計回りにさらに90°
回転させ、バッグ圧迫装置150に対面していたカップ
4を第1の容器回収部250へ搬送する。 [C−52] 上記工程[A−34]と同様の工程を行
う。
【0484】[C−53] 以後、回転体102の4つ
のカップ保持部材103に保持されているすべてのカッ
プに対し、上記工程[C−6]〜[C−52]を行う。
【0485】[C−54] 遠心分離後の血液バッグ8
を収納するトレー11上のカップ4がなくなるまで、上
記工程[C−3]〜[C−53]を繰り返し行う。
【0486】次に、上記工程[C−3]〜[C−54]
で得られたバフィーコートから、血液製剤製造装置1を
用いて血小板製剤を製造するには、上記工程[B−1]
〜[B−27]と同様の工程を行う。この場合、第2の
移送形態を採る旨を操作部40において予め選択、設定
しておく。
【0487】なお、本発明では、前記血液バッグ8と同
様の機能を有するものとして、バッグの上端に血漿を排
出するチューブが接続され、バッグの下端に赤血球を排
出するチューブが接続された構成の血液バッグ(特公昭
63−20144号)を用いてもよい。このような構成
の血液バッグを用いる場合にも、前記血液バッグ8を用
いたのと同様の方法で、血液製剤を製造することができ
る。
【0488】上記実施例では、第1の容器および第2の
容器が、いずれも可撓性を有するバッグで構成されてい
るが、本発明では、第1の容器および第2の容器の形態
は、これに限らず、例えばボトルのような容器であって
もよく、また、第1の容器および第2の容器の形態やサ
イズ(容量)が異なっていてもよい。
【0489】以上、本発明の血液製剤製造装置および血
液製剤製造方法を各図に示す構成例について説明した
が、本発明は、これらに限定されるものではない。特
に、本発明では、上記一連の工程をすべて自動的に行う
のが最も好ましいが、一部の工程や移送形態の変更等は
手動または手作業で行ってもよい。
【0490】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の血液製剤製
造装置および血液製剤製造方法によれば、次のような効
果がある。
【0491】従来では、血液バッグの品種(例えば、バ
ッグの連結数)や形態(例えば、構造、容量等)が多種
多様にわたるため、採血の準備や採血の際に多大な時間
と労力がかかり、また、採血計画の変更や採血現場での
実情との不一致等により、必要量の血液成分が得られな
かったり、余剰の血液が無駄となったりすることがしば
しばあり、使用せず廃棄処分となった血液バッグも多か
ったが、本発明では、単一のバッグを使用することがで
きるため、採血の準備が容易であり、採血時において
は、バッグの品種や形態の選定、確認を行う必要がな
く、上記血液成分の過不足もなくなる。
【0492】また、単一のバッグであるため、それ自体
運搬や取り扱いがし易く、特に、遠心分離の際には、遠
心分離器への装填、取り出しがし易く、遠心補助カップ
底部にデッドスペースが生じて、遠心の圧力によりバッ
グが破損することもなく、遠心不良の発生率も低い。そ
して、バッグの品種による遠心条件の相違もなく、遠心
分離の作業効率が良い。
【0493】また、分離された血液成分入りのバッグの
搬送時や血液成分の他のバッグへの移送時に、バッグに
振動や揺れが加わり、分離された各血液成分の界面が乱
れ、得られる血液成分の収率が低下(他の成分の除去率
が低下)するということもない。
【0494】また、血液成分の移送の際に、チューブ同
士を無菌的に接続するため、閉鎖系を維持した状態で血
液製剤の製造を行うことができ、製造された血液製剤が
細菌により汚染されることもない。
【0495】また、血液製剤製造作業の標準化、製剤品
質の均一化、安定化が図れ、特に、移送された血液成分
の重量や、薬液の添加量等を検出しまたは調整する機能
を有する場合には、その効果がさらに大きい。
【0496】また、情報管理装置を有する場合には、作
業者に、管理に関する細心の注意を払う等の多大な負担
をかけることなく、ラベルの貼り間違いや読み間違いを
防止でき、その結果、例えば血液型誤認による事故を防
止することができ、安全性が高い。しかも、読み取られ
た情報を集計する機能を持つ制御手段を設けた場合に
は、輸血システムにおいて、総合的な情報管理を行うこ
とができる。
【0497】本発明によれば、血液製剤製造作業の自動
化、合理化により、生産性を向上することができる。ま
た、血液製剤製造作業の標準化、製剤品質の安定化が図
れる。特に、血液成分の移送形態が互いに異なる複数の
移送形態を選択し得る場合、血液バッグの構造や処理量
に応じた、幅広い製剤製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の血液製剤製造装置の構成例を示す斜視
図である。
【図2】カップ搬送機構の構成例を示す側面図である。
【図3】バッグ圧迫装置の構成例を示す部分断面側面図
である。
【図4】バッグ圧迫装置の構成例を示す部分断面側面図
である。
【図5】チューブピックアップ装置の構成例を示す部分
断面側面図である。
【図6】チューブピックアップ装置の構成例を示す部分
断面側面図である。
【図7】チューブピックアップ装置の構成例を示す部分
断面側面図である。
【図8】チューブピックアップ装置の構成例を示す部分
断面側面図である。
【図9】チュ−ブ案内部の構成例を拡大して示す平面図
である。
【図10】チューブ搬送装置およびチューブ装填装置の
構成例を示す斜視図である。
【図11】チューブ装填装置の構成例を示す部分断面側
面図である。
【図12】チューブ装填装置の構成例を示す部分断面側
面図である。
【図13】チューブ装填装置の構成例を示す正面図であ
る。
【図14】チューブ装填装置によるチューブ装填の工程
を示す斜視図である。
【図15】チューブ装填装置におけるチューブ装填の工
程を示す斜視図である。
【図16】チューブ装填装置におけるチューブ装填の工
程を示す斜視図である。
【図17】チューブ接続装置の主要部の構成例を示す斜
視図である。
【図18】チューブ整形装置の構成例を示す側面図であ
る。
【図19】チューブ整形装置の構成例を示す側面図であ
る。
【図20】チューブしごき装置の構成例を示す側面図で
ある。
【図21】チューブしごき装置の構成例を示す平面図で
ある。
【図22】チューブしごき装置の構成例を示す平面図で
ある。
【図23】チューブ封止装置の主要部の構成例を拡大し
て示す断面図である。
【図24】チューブ封止装置により封止されたチューブ
の形状を示す図である。
【図25】容器供給装置の構成例を示す正面図である。
【図26】容器供給装置の他の構成例を示す正面図であ
る。
【図27】第2の容器搬送装置の構成例を示す側面図で
ある。
【図28】第2の容器搬送装置の主要部を拡大して示す
断面正面図である。
【図29】薬液添加装置の回路構成を模式的に示す回路
構成図である。
【図30】情報管理装置の構成例を模式的に示す構成図
である。
【図31】読取装置の構成例を示す部分断面側面図であ
る。
【図32】バッグに貼着されたラベルの配置の一例を示
す図である。
【図33】ラベル貼着装置によるラベル貼着の工程を示
す側面図である。
【図34】ラベル貼着装置によるラベル貼着の工程を示
す側面図である。
【図35】ラベル貼着装置によるラベル貼着の工程を示
す側面図である。
【図36】ラベル貼着装置によるラベル貼着の工程を示
す側面図である。
【図37】ラベル貼着装置によるラベル貼着の工程を示
す側面図である。
【図38】本発明で使用される血液バッグの構成例を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 血液製剤製造装置 15 装置本体 2 血液バッグ 23 ラベル 25 バーコード 3 チューブ 4 カップ 5 リブ 6 血液成分バッグ 61 一端部 62 他端部 7 チューブ 75 封止部 76 薄肉連結部 8 血液バッグ 8A、8B 空間 81 シール部 82 仕切り部 83 下端部 84 連通部 85 排出口 86、87、88 チューブ 10 容器集積部 20 遠心分離器 201 天板 202 開口 203 蓋体 30 制御手段 40 操作部 100 第1の容器搬送装置 101 回転搬送機構 102 回転体 103 カップ保持部材 104 アーム 105 切欠き 106 垂直面 110 カップ搬送機構 111 搬送レール 112 移動体 113、114 ローラ 120 回転移送装置 121 回転軸 122 旋回アーム 130 昇降駆動装置 131 シリンダ 132 ピストンロッド 140 把持装置 141、142 把持部材 143、144 爪 150 血液成分移送装置 151 バッグ圧迫装置 152 押圧板 153 駆動手段 154 ロッド 160 ローラポンプ 161 ローラ 162 ヘッド 163 湾曲面 170 流量計 200 チューブピックアップ装置 210 チューブ搬送手段 211 移動体 212 爪 220 チューブ固定手段 221 回動軸 222 アーム 223 ピン 224 駆動源 230 チューブ案内手段 231 支点 232 アーム 233 チューブ案内部 234 フレーム 234a 固定フレーム 234b 揺動フレーム 235 ガイドローラ 236 付勢部材 237 開閉操作部材 238 開口部 250 第1の容器回収部 251 シューター 252 挟持手段 253 チャック 254 駆動手段 255 取出口 300 チューブ搬送装置 301、302、303 搬送用レール 305、306 溝 307 端部 308、309、310 凹部 311、312 ローラ 313 駆動手段 314 モータ 315 回転軸 316 従動軸 317、318 歯車 320、321 ローラ 350 チューブ装填装置 351 ヘッド 352 基台 353、354 チャック 360 ケーシング 361 開口 362、363 挟持部材 364 ソレノイド 365 プランジャー 370 駆動手段 371 ラックギア 372 ピニオンギア 373 モータ 374 回転軸 380 移動機構 381 搬送レール 390 移動体 391、392 ローラ 395 昇降装置 396 シリンダ 397 ピストンロッド 400 チューブ接続装置 410、420 ホルダー 411、412、414、415 溝 413、423 蓋体 421、422、424、425 溝 430 ウエハー 431、432 端子 450 チューブ整形装置 440 移動台 460、470 押圧ローラ 461、471 押圧面 462、472 切欠部 463、473 回動軸 464、474 揺動アーム 465、475 長孔 466、476 復動機構 467、477 駆動ロッド 468、478 ピン 480 チューブ挿通路 500 チューブしごき装置 501、502 ローラ 503 ローラ回転手段 504 モータ 505 変速器 506、507 主動軸 508、509 歯車 510 変位手段 511 支持台 512 シリンダ 513 プランジャ 514 押圧ヘッド 515 移動台 516 ロッド 517 ねじ 518 ガイド部材 519 調整リング 520 ばね 521 支持部材 530 光学センサ 531 先端 532 しごき開始位置 540 搬送経路 550 チューブ封止装置 555、560 加熱ヘッド 556、561 チューブ挟持面 562 突起 600、601 容器供給装置 602 マガジン 603 載置台 604 基端部 605 先端部 606 ピン 608 開口 610 リフト 611 駆動機構 612 モータ 613 シャフト 615、616 支持部材 614 スクリューネジ 617 可動部材 618 ナット 621 駆動機構 622 モータ 623 シャフト 624 スクリューネジ 625、626 支持部材 627 可動部材 628 ナット 629 延出部 630 アーム 631 ローラ 640 載置台 641、642、643 載置片 644、645 ピン 646 基端部 647 溝 648 蓋 650 第2の容器搬送装置 651 搬送レール 660 移動体 661、662 ローラ 670 昇降装置 671 シリンダ 672 ピストンロッド 680 保持部材 681 吸盤 682 吸引孔 683 吸引チューブ 700 容器載置部 701 載置台 702 ロードセル 703 ストッパー 710 第2の容器回収部 711 シューター 750 薬液供給装置 751 薬液容器 752 チューブ 753 スタンド 760 赤血球保存液 800 情報管理装置 810 読取装置 811 情報読取部 812 バーコードリーダ 813 走査線 814 移動手段 815 移動台 816 スクリュー軸 817 ナット 818 駆動源 819 読取補助手段 820 透明板 821 駆動手段 822 移動台 823 車輪 825 突起部 826 レール 830 ラベル製造機 831 ラベル 832 ラベルシート 833 ロール 834 巻き取りリール 835 ラベル吸着位置 836 ローラ 840 ラベル貼着装置 841 ヘッド 842 吸引孔 843 吸引手段 844 チューブ 845 駆動手段 846 ロッド 847 移動手段 848 レール 849 スライダ 851、852 ローラ 853、854 ガイドレール 860 確認用読取装置 861 バーコードリーダ 862 移動手段 863 スライダ 864 支持部材 870 表示手段 880 プリンタ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数に分離された血液成分が収納された
    第1の容器から、前記血液成分の少なくとも1種を第2
    の容器へ移送する血液成分移送装置と、 前記第1の容器に連通する第1のチューブと前記第2の
    容器に連通する第2のチューブとを無菌的に接続し得る
    チューブ接続装置とを有し、 前記チューブ接続装置により、前記第1のチューブと前
    記第2のチューブとを接続し、次いで、前記血液成分移
    送装置により、前記第1の容器内の血液成分を接続され
    た前記第1および第2のチューブを介して前記第2の容
    器へ移送することを特徴とする血液製剤製造装置。
  2. 【請求項2】 血液を複数の成分に分離して得られた血
    液成分による血液製剤を自動的に製造する血液製剤製造
    方法であって、 前記第1の容器に連通する第1のチューブと前記第2の
    容器に連通する第2のチューブとを無菌的に接続する工
    程と、 接続された前記第1および第2のチューブを介して、前
    記第1の容器内の複数に分離された血液成分の内の少な
    くとも1種を前記第2の容器へ移送する工程とを有する
    ことを特徴とする血液製剤製造方法。
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