JPH07164674A - 画像形成方法 - Google Patents
画像形成方法Info
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- JPH07164674A JPH07164674A JP34241593A JP34241593A JPH07164674A JP H07164674 A JPH07164674 A JP H07164674A JP 34241593 A JP34241593 A JP 34241593A JP 34241593 A JP34241593 A JP 34241593A JP H07164674 A JPH07164674 A JP H07164674A
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- optical system
- image
- signal
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高画質の為の画像信号ごとの最適化と各種の
性能を持つ画像形成装置の電子写真プロセスごとの最適
化を同時に計る。 【構成】 レーザービームの光路中に部分的に開口部を
有した遮蔽部材50を配置し遮蔽部材50による回折に
より結像光学系を超解像光学系となし、超解像光学系を
用いてレーザースポット径を小径化し、出力が望まれる
画素信号群を基準信号Rと表し像担持体および超解像光
学系に入力する画素信号群を入力信号Xと表し像担持体
と超解像光学系および現像装置の特性に起因する濃度再
現性の低下や隣接画素によるノイズの増大等の信号劣化
要因を含んで出力される出力画像画素群を出力信号Yと
表した場合における全ての画素についての基準信号Rと
該出力信号Yとの差が小さくなる方向に入力信号Xの大
きさを各画素ごとの互いの相互作用を同時に計算して決
定するという制御を行う。
性能を持つ画像形成装置の電子写真プロセスごとの最適
化を同時に計る。 【構成】 レーザービームの光路中に部分的に開口部を
有した遮蔽部材50を配置し遮蔽部材50による回折に
より結像光学系を超解像光学系となし、超解像光学系を
用いてレーザースポット径を小径化し、出力が望まれる
画素信号群を基準信号Rと表し像担持体および超解像光
学系に入力する画素信号群を入力信号Xと表し像担持体
と超解像光学系および現像装置の特性に起因する濃度再
現性の低下や隣接画素によるノイズの増大等の信号劣化
要因を含んで出力される出力画像画素群を出力信号Yと
表した場合における全ての画素についての基準信号Rと
該出力信号Yとの差が小さくなる方向に入力信号Xの大
きさを各画素ごとの互いの相互作用を同時に計算して決
定するという制御を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスを用
いた画像形成装置に関し、例えばフルカラープリンタ等
に用いられる様なデジタル信号を画像情報として扱う画
像形成装置の光学系および信号変調方式に関するもので
ある。
いた画像形成装置に関し、例えばフルカラープリンタ等
に用いられる様なデジタル信号を画像情報として扱う画
像形成装置の光学系および信号変調方式に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置の中で高速かつ低騒音プリ
ンタとして、電子写真方式を採用したレーザービームプ
リンタがある。その代表的な用途は文字、図形等の画像
を感光体にレーザービームを当てるか、当てないかで形
成する2値記録である。そして、一般には、文字、図形
等の記録は中間調を必要としないのでプリンタ構造も簡
単にできる。
ンタとして、電子写真方式を採用したレーザービームプ
リンタがある。その代表的な用途は文字、図形等の画像
を感光体にレーザービームを当てるか、当てないかで形
成する2値記録である。そして、一般には、文字、図形
等の記録は中間調を必要としないのでプリンタ構造も簡
単にできる。
【0003】ところが、このような2値記録方式であっ
ても中間調を表現できるプリンタがある。かかるプリン
タとしてはディザ法、濃度パターン法等を採用したもの
がよく知られている。
ても中間調を表現できるプリンタがある。かかるプリン
タとしてはディザ法、濃度パターン法等を採用したもの
がよく知られている。
【0004】しかし、周知のごとく、ディザ法、濃度パ
ターン法等を採用したプリンタでは高解像度が得られな
い。
ターン法等を採用したプリンタでは高解像度が得られな
い。
【0005】そこで、近年、記録密度を低下させずに高
解像度を得つつ、各画素において中間調画素を形成する
方式が提案されている。この方式は、画像信号によっ
て、レーザービームを照射するパルス幅を変調(PW
M)することにより中間調画素形成を行うもので、この
PWM方式によれば高解像度かつ高階調性の画像を形成
でき、従って、特に高解像度と高階調性を必要とするカ
ラー像形成装置にはこの方式が欠かせないものとなって
いる。
解像度を得つつ、各画素において中間調画素を形成する
方式が提案されている。この方式は、画像信号によっ
て、レーザービームを照射するパルス幅を変調(PW
M)することにより中間調画素形成を行うもので、この
PWM方式によれば高解像度かつ高階調性の画像を形成
でき、従って、特に高解像度と高階調性を必要とするカ
ラー像形成装置にはこの方式が欠かせないものとなって
いる。
【0006】すなわち、このPWM方式によると、1画
素毎にビームスポットにより形成されるドットの面積階
調を行うことができ、記録すべき画素密度(記録密度)
を低下させることなく同時に中間調を表現できる。
素毎にビームスポットにより形成されるドットの面積階
調を行うことができ、記録すべき画素密度(記録密度)
を低下させることなく同時に中間調を表現できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このPWM
方式においても、画素密度を上げていくとレーザースポ
ット径に対して画素幅が相対的に小さくなるため、低濃
度の画素においてはドット潜像のコントラスト電位が小
さくなり、現像が行なわれにくくなり、また、高濃度の
画素においてはドット潜像の拡大により、隣接画素の電
位に対しての影響が増大し、各画素間でのコントラスト
が十分取れず、また画素内でのPWM変調による階調も
十分とることが出来ないという問題点が生じている。
方式においても、画素密度を上げていくとレーザースポ
ット径に対して画素幅が相対的に小さくなるため、低濃
度の画素においてはドット潜像のコントラスト電位が小
さくなり、現像が行なわれにくくなり、また、高濃度の
画素においてはドット潜像の拡大により、隣接画素の電
位に対しての影響が増大し、各画素間でのコントラスト
が十分取れず、また画素内でのPWM変調による階調も
十分とることが出来ないという問題点が生じている。
【0008】すなわち、従来の装置の書き込み画素密度
を単純に上げていくと低濃度再現性の低下と隣接画素に
よるノイズの増大により解像性の低下が発生するため、
これらの弊害を改善する必要がある。
を単純に上げていくと低濃度再現性の低下と隣接画素に
よるノイズの増大により解像性の低下が発生するため、
これらの弊害を改善する必要がある。
【0009】上記課題を解決するために本発明の方針に
関して説明すれば、回折を用いた超解像光学系によりレ
ーザースポット径を小型化し、その際に生ずるサイドロ
ーブによる電位減衰を、低光量において光感度が小で電
位減衰量が小さく光量が増加するに従い光感度が増大し
電位減衰量が増加する感度区間を有する感光体を用いる
ことにより実質的に十分に小さいものとし、さらに残っ
たサイドローブの影響を、画素についての隣接画素の影
響による現像量増加と低濃度の現像能力低下を各々相互
に加味して毎時信号を最適化する上記の制御方法を用い
ることで原画像信号の再現に有効に用いて高画質を得る
ということである。
関して説明すれば、回折を用いた超解像光学系によりレ
ーザースポット径を小型化し、その際に生ずるサイドロ
ーブによる電位減衰を、低光量において光感度が小で電
位減衰量が小さく光量が増加するに従い光感度が増大し
電位減衰量が増加する感度区間を有する感光体を用いる
ことにより実質的に十分に小さいものとし、さらに残っ
たサイドローブの影響を、画素についての隣接画素の影
響による現像量増加と低濃度の現像能力低下を各々相互
に加味して毎時信号を最適化する上記の制御方法を用い
ることで原画像信号の再現に有効に用いて高画質を得る
ということである。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、このような目的
を達成する方法として、本発明にあっては、レーザー光
源からのレーザービームを結像光学系により、像担持体
上でビームスポットとして結像し、該ビームスポットを
上記像担持体に対し相対的に走査させ、該像担持体上に
像を形成するデジタルの画像形成方法において、レーザ
ービームの光路中に部分的に開口部を有した遮蔽部材を
配置し該遮蔽部材による回折により上記結像光学系を超
解像光学系となし、該超解像光学系を用いてレーザース
ポット径を小型化し、これに加えて、出力が望まれる画
素信号群を基準信号Rと表し上記の像担持体および超解
像光学系に入力する画素信号群を入力信号Xと表し上記
像担持体と超解像光学系および現像装置の特性に起因す
る濃度再現性の低下や隣接画素によるノイズの増大等の
信号劣化要因を含んで出力される出力画像画素群を出力
信号Yと入力信号Xの関数として表した場合における全
ての画素についての該基準信号Rと該出力信号Yとの差
が小さくなる方向に該入力信号Xの大きさを各画素ごと
の互いの相互作用を同時に計算して決定するという制御
を行うことにより、上記超解像光学系にて生ずるサイド
ローブの影響を低減することを特徴とする。
を達成する方法として、本発明にあっては、レーザー光
源からのレーザービームを結像光学系により、像担持体
上でビームスポットとして結像し、該ビームスポットを
上記像担持体に対し相対的に走査させ、該像担持体上に
像を形成するデジタルの画像形成方法において、レーザ
ービームの光路中に部分的に開口部を有した遮蔽部材を
配置し該遮蔽部材による回折により上記結像光学系を超
解像光学系となし、該超解像光学系を用いてレーザース
ポット径を小型化し、これに加えて、出力が望まれる画
素信号群を基準信号Rと表し上記の像担持体および超解
像光学系に入力する画素信号群を入力信号Xと表し上記
像担持体と超解像光学系および現像装置の特性に起因す
る濃度再現性の低下や隣接画素によるノイズの増大等の
信号劣化要因を含んで出力される出力画像画素群を出力
信号Yと入力信号Xの関数として表した場合における全
ての画素についての該基準信号Rと該出力信号Yとの差
が小さくなる方向に該入力信号Xの大きさを各画素ごと
の互いの相互作用を同時に計算して決定するという制御
を行うことにより、上記超解像光学系にて生ずるサイド
ローブの影響を低減することを特徴とする。
【0011】特に、各画素ごとに該出力信号Yと該基準
信号Rとが等しいと置いて得られる連立方程式を該入力
信号Xについて解く為の演算を実施する過程を用いる方
法により、全ての画素についての該基準信号Rと該出力
信号Yとの差が可能な限り小さくなる方向に該入力信号
Xの大きさを各画素ごとの互いの相互作用を同時に計算
して決定する制御方法を用いるのが好ましい。
信号Rとが等しいと置いて得られる連立方程式を該入力
信号Xについて解く為の演算を実施する過程を用いる方
法により、全ての画素についての該基準信号Rと該出力
信号Yとの差が可能な限り小さくなる方向に該入力信号
Xの大きさを各画素ごとの互いの相互作用を同時に計算
して決定する制御方法を用いるのが好ましい。
【0012】また、上記像担持体として低光量において
光感度が小で電位減衰量が小さく光量が増加するに従い
光感度が増大し電位減衰量が増加する感度区間を有する
光量−帯電電位減衰特性を持つ像担持体を用いることを
特徴とする。
光感度が小で電位減衰量が小さく光量が増加するに従い
光感度が増大し電位減衰量が増加する感度区間を有する
光量−帯電電位減衰特性を持つ像担持体を用いることを
特徴とする。
【0013】
【作用】従来の変調方式に対し、高画質化の為に画素密
度を上げレーザースポット径に対して画素幅を相対的に
小さくした場合においても、本発明の方式を用いること
により、スポット径を小型化する為の超解像光学系によ
るサイドローブの発生による隣接画素への影響を像担持
体の感度特性により低減し、さらに低濃度の画素におけ
るドット再現性の低下および高濃度の画素におけるドッ
ト潜像の拡大による隣接画素の画像信号に対しての影響
および上記の低減されてもなお残るサイドローブの隣接
画素への影響を考慮して入力信号を最適化するため、本
発明を用いない場合に対し、高画質の為の画像信号ごと
の最適化と各種の性能を持つ画像形成装置の電子写真プ
ロセスごとの最適化を同時に計ることが可能となり、よ
り高画質な画像を得ることができる。
度を上げレーザースポット径に対して画素幅を相対的に
小さくした場合においても、本発明の方式を用いること
により、スポット径を小型化する為の超解像光学系によ
るサイドローブの発生による隣接画素への影響を像担持
体の感度特性により低減し、さらに低濃度の画素におけ
るドット再現性の低下および高濃度の画素におけるドッ
ト潜像の拡大による隣接画素の画像信号に対しての影響
および上記の低減されてもなお残るサイドローブの隣接
画素への影響を考慮して入力信号を最適化するため、本
発明を用いない場合に対し、高画質の為の画像信号ごと
の最適化と各種の性能を持つ画像形成装置の電子写真プ
ロセスごとの最適化を同時に計ることが可能となり、よ
り高画質な画像を得ることができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。図1〜3は本
発明の実施例の主な要素を示す図である。図4は本発明
に係る画像形成装置の一実施例であるプリンタ装置の断
面図であり、図5は図4のレーザービームスキャナー部
分の従来構成の例を示す概略図である。
発明の実施例の主な要素を示す図である。図4は本発明
に係る画像形成装置の一実施例であるプリンタ装置の断
面図であり、図5は図4のレーザービームスキャナー部
分の従来構成の例を示す概略図である。
【0015】従来のデジタル電子写真装置の構成は図4
および図5にて以下に示す通り、図示しない画像情報信
号線より伝達された信号によりレーザードライブ回路1
01を駆動し、図5全体により示されるレーザービーム
スキャナーLSによりレーザービーム位置を走査するこ
とにより、像担持体100の表面上にレーザービームス
ポットを結像し、静電潜像を形成し周知の電子写真プロ
セスを経て記録紙上に画像記録を実現するものである。
および図5にて以下に示す通り、図示しない画像情報信
号線より伝達された信号によりレーザードライブ回路1
01を駆動し、図5全体により示されるレーザービーム
スキャナーLSによりレーザービーム位置を走査するこ
とにより、像担持体100の表面上にレーザービームス
ポットを結像し、静電潜像を形成し周知の電子写真プロ
セスを経て記録紙上に画像記録を実現するものである。
【0016】次に、従来技術と異なる本発明の実施例に
ついてを以下に説明する。本発明は、超解像光学系で構
成する要素と、非線形な光量−電位減衰曲線を持つ感光
体で構成する要素の2つの要素の内の少なくとも一つを
用い、加えてこれらを適用した際の画像処理の最適化を
図るために隣接画素の互いの相互作用を同時に計算する
処理を行なう要素によって構成される。まず、第1と第
2の要素について説明する。
ついてを以下に説明する。本発明は、超解像光学系で構
成する要素と、非線形な光量−電位減衰曲線を持つ感光
体で構成する要素の2つの要素の内の少なくとも一つを
用い、加えてこれらを適用した際の画像処理の最適化を
図るために隣接画素の互いの相互作用を同時に計算する
処理を行なう要素によって構成される。まず、第1と第
2の要素について説明する。
【0017】図3に示される通り、コリメータ103を
通過した後、遮蔽部材としての遮蔽板50の開口部10
aを通過したレーザービームは、図1(ニ)に示した開
口面による図1(ホ)のような透過率分布を持つ開口に
よる回折により図1(ロ)のように像担持体上の集光面
上でサイドローブを持つ強度分布となる。なおここで、
遮蔽板50とコリメータ103とスキャナーLSとを有
して超解像光学系30が構成される。
通過した後、遮蔽部材としての遮蔽板50の開口部10
aを通過したレーザービームは、図1(ニ)に示した開
口面による図1(ホ)のような透過率分布を持つ開口に
よる回折により図1(ロ)のように像担持体上の集光面
上でサイドローブを持つ強度分布となる。なおここで、
遮蔽板50とコリメータ103とスキャナーLSとを有
して超解像光学系30が構成される。
【0018】そして、図1(ニ)に示す遮蔽板50の遮
蔽部20の幅を増加させることで、主ローブ31の幅を
小さくすることができるが、それと同時にサイドローブ
32,33,…,の強度が増加する。ここで、図1
(イ)に示すような光量−電位減衰特性を持つ感光体を
用いることにより、光量の小さいサイドローブ32,3
3,…,による電位減衰は小さいものとなり、電位減衰
分布はメインローブ31による効果が支配的となる。そ
の結果、実質的にレーザースポット径を減少させること
ができる。
蔽部20の幅を増加させることで、主ローブ31の幅を
小さくすることができるが、それと同時にサイドローブ
32,33,…,の強度が増加する。ここで、図1
(イ)に示すような光量−電位減衰特性を持つ感光体を
用いることにより、光量の小さいサイドローブ32,3
3,…,による電位減衰は小さいものとなり、電位減衰
分布はメインローブ31による効果が支配的となる。そ
の結果、実質的にレーザースポット径を減少させること
ができる。
【0019】ここで図1(イ)に示す様な微小な露光量
に対して電位減衰が小さく、露光量の増加に従い電位減
衰量が増大する区間を有する特性を持つ感光体の使用に
関しては、例えば、Electorophotography Principles a
nd Optimization(Melin Schrfe著,Reserch Studies Pr
ess Ltd.,1984 年)等にその例が記載されている。
に対して電位減衰が小さく、露光量の増加に従い電位減
衰量が増大する区間を有する特性を持つ感光体の使用に
関しては、例えば、Electorophotography Principles a
nd Optimization(Melin Schrfe著,Reserch Studies Pr
ess Ltd.,1984 年)等にその例が記載されている。
【0020】即ち、図1(イ)の低光量に感度の小さい
感光体の特性と、図1(ロ)のいわゆる超解像光学系に
よるレーザー光量分布特性を重畳することで、図1
(ロ)のサイドローブによる感光体上の電位減衰量をマ
スクして、実質的にビームスポット径を小さいものと
し、結果として図1(ハ)に示すような高解像のビーム
スポット潜像を形成し、デジタル電子写真におけるより
高解像な画像を得ることができる。
感光体の特性と、図1(ロ)のいわゆる超解像光学系に
よるレーザー光量分布特性を重畳することで、図1
(ロ)のサイドローブによる感光体上の電位減衰量をマ
スクして、実質的にビームスポット径を小さいものと
し、結果として図1(ハ)に示すような高解像のビーム
スポット潜像を形成し、デジタル電子写真におけるより
高解像な画像を得ることができる。
【0021】ここでは上述した様に、種々の感光体の特
性の中で、図1(イ)の様な特性を持つものを用いて図
1(ロ)のサイドローブをマスクする方法であり、特に
感光体の物性について規定するものではないが、このよ
うな感光体特性との組み合わせを用いない場合は、図1
(ロ)のレーザー強度分布のサイドローブにより隣接画
素への露光が生じ、メインローブのみの幅が小さくても
十分に高い効果が得られないので、該感光体特性と超解
像光学系を組み合わせることにより、光学系単独では生
ずる弊害を除去することができる。
性の中で、図1(イ)の様な特性を持つものを用いて図
1(ロ)のサイドローブをマスクする方法であり、特に
感光体の物性について規定するものではないが、このよ
うな感光体特性との組み合わせを用いない場合は、図1
(ロ)のレーザー強度分布のサイドローブにより隣接画
素への露光が生じ、メインローブのみの幅が小さくても
十分に高い効果が得られないので、該感光体特性と超解
像光学系を組み合わせることにより、光学系単独では生
ずる弊害を除去することができる。
【0022】また、該感光体の露光開始時の感度が小さ
い光量範囲40が大きくなるに従い、マスクできるサイ
ドローブを大きくとることができ、したがって遮蔽部幅
20を増加させて、メインローブの幅を小さくすること
ができるので、レーザー光強度および遮蔽部幅20は、
該感光体の感度特性に合わせて、適切に調整することが
できる。
い光量範囲40が大きくなるに従い、マスクできるサイ
ドローブを大きくとることができ、したがって遮蔽部幅
20を増加させて、メインローブの幅を小さくすること
ができるので、レーザー光強度および遮蔽部幅20は、
該感光体の感度特性に合わせて、適切に調整することが
できる。
【0023】尚、上述の特性を有する光学系および感光
体は各々単独で用いた場合でもデジタル潜像の高解像化
の効果がある程度は得られる。
体は各々単独で用いた場合でもデジタル潜像の高解像化
の効果がある程度は得られる。
【0024】次に、上述した光学系と感光体の感度特性
の使用により、隣接画素によるドット形成への影響が従
来の方法と異なるので、これを適切に制御することでさ
らに高画質が得られる。この為の第3の要素について説
明する。
の使用により、隣接画素によるドット形成への影響が従
来の方法と異なるので、これを適切に制御することでさ
らに高画質が得られる。この為の第3の要素について説
明する。
【0025】ここで、本発明を適切に説明するため、記
号を以下のように定義する。図2(イ)に示すとおり、
画素aについて、縦方向の位置をm、横方向の位置をn
とし、m行n列にある画素をa[m,n]で表す。ここ
で、1≦m≦M、1≦n≦Nとする。また、該画像形成
装置に対して出力が望まれる画像信号を基準信号Rと
し、上記の感光体および光学系にて構成される潜像形成
部に入力する画像信号を入力信号Xとし、上記感光体、
光学系および現像装置の特性に起因する低濃度再現性の
低下と隣接画素によるノイズの増大を含んで出力される
出力画像を出力信号Yとする。
号を以下のように定義する。図2(イ)に示すとおり、
画素aについて、縦方向の位置をm、横方向の位置をn
とし、m行n列にある画素をa[m,n]で表す。ここ
で、1≦m≦M、1≦n≦Nとする。また、該画像形成
装置に対して出力が望まれる画像信号を基準信号Rと
し、上記の感光体および光学系にて構成される潜像形成
部に入力する画像信号を入力信号Xとし、上記感光体、
光学系および現像装置の特性に起因する低濃度再現性の
低下と隣接画素によるノイズの増大を含んで出力される
出力画像を出力信号Yとする。
【0026】上記各信号についても同様に、例えばm行
n列における入力信号はX[m,n]で表し、またm行
n列における変数xについての関数fはf[m,n]
(x)と表記し、その他の変数も同様とする。
n列における入力信号はX[m,n]で表し、またm行
n列における変数xについての関数fはf[m,n]
(x)と表記し、その他の変数も同様とする。
【0027】以上の記号に基づき本発明を説明する。あ
る画素a[m,n]に入力する信号は、デジタル電子写
真プロセスにおいては、レーザービームによるスポット
光量分布がほぼガウス分布をなしている。このため、画
素密度が高くレーザースポット径に対して画素幅が小さ
い場合、隣接画素域への露光量が増大し影響力が大きく
なる。またエッジ効果等の影響で、現像方法によっては
露光された潜像の周辺では現像範囲が増大する。この様
子を図2(ニ)に示す。図(ニ)においては入力信号X
がx1、x2、x3と大きくなる場合に、ある信号値
(ここではx3)から隣接する画素への現像の影響が生
じる様子を示している。この隣接画素への信号の影響
(f2とする)を本実施例においては近似的に図2
(ロ)に示される通り、数1で表す。
る画素a[m,n]に入力する信号は、デジタル電子写
真プロセスにおいては、レーザービームによるスポット
光量分布がほぼガウス分布をなしている。このため、画
素密度が高くレーザースポット径に対して画素幅が小さ
い場合、隣接画素域への露光量が増大し影響力が大きく
なる。またエッジ効果等の影響で、現像方法によっては
露光された潜像の周辺では現像範囲が増大する。この様
子を図2(ニ)に示す。図(ニ)においては入力信号X
がx1、x2、x3と大きくなる場合に、ある信号値
(ここではx3)から隣接する画素への現像の影響が生
じる様子を示している。この隣接画素への信号の影響
(f2とする)を本実施例においては近似的に図2
(ロ)に示される通り、数1で表す。
【0028】
【数1】 ここで、Bの値は影響を与える隣接の位置によって異な
る値をとることも可能である。
る値をとることも可能である。
【0029】また、デジタル電子写真プロセスにおいて
は、感光体表面上の潜像が小さく電位差が微小な場合、
感光体表面近傍より離れた位置では電界の変化がより小
さくなるため、トナーによる現像がなされない信号範囲
がある。
は、感光体表面上の潜像が小さく電位差が微小な場合、
感光体表面近傍より離れた位置では電界の変化がより小
さくなるため、トナーによる現像がなされない信号範囲
がある。
【0030】この原因としては、上記潜像による電界の
変化の低下の他に、現像器の特性、トナー粒径による幾
何学的限界、トナー電荷により生ずる誘導電荷と信号と
しての潜像電荷との比による現像性の限界などがある。
変化の低下の他に、現像器の特性、トナー粒径による幾
何学的限界、トナー電荷により生ずる誘導電荷と信号と
しての潜像電荷との比による現像性の限界などがある。
【0031】また感光体上に現像されるトナー量は、露
光による電位減衰量の上限や帯電したトナーの積層によ
る感光体表面電位の上昇により、ある露光量から一定と
なり、入力信号の増大に対して相対的に濃度再現性が低
下する。この様子を図2(ホ)に示す。図2(ホ)にお
いては入力信号Xがx4、x5、x6と大きくなる場合
に、ある信号値(ここではx4)までは現像せず、また
ある信号値(ここではx6)からは隣接画素への影響は
あるものの、入力信号に対応する画素については濃度が
飽和し一定になる様子を示している。この入力信号に対
応する画素の現像の非線形性を本実施例においては近似
的に図2(ハ)に示される通り、数2で表す。
光による電位減衰量の上限や帯電したトナーの積層によ
る感光体表面電位の上昇により、ある露光量から一定と
なり、入力信号の増大に対して相対的に濃度再現性が低
下する。この様子を図2(ホ)に示す。図2(ホ)にお
いては入力信号Xがx4、x5、x6と大きくなる場合
に、ある信号値(ここではx4)までは現像せず、また
ある信号値(ここではx6)からは隣接画素への影響は
あるものの、入力信号に対応する画素については濃度が
飽和し一定になる様子を示している。この入力信号に対
応する画素の現像の非線形性を本実施例においては近似
的に図2(ハ)に示される通り、数2で表す。
【0032】
【数2】 上述の2つの式を組み合わせることにより、現像後の結
果としての出力信号Yを入力信号Xを用いて数3のよう
に表すことができる。
果としての出力信号Yを入力信号Xを用いて数3のよう
に表すことができる。
【0033】
【数3】 ここで、f2[0,0](X)≡Xとし、また縦横両画
像端の外側においてはf2≡0とする。残りの各f2
[i−m,j−n]は隣接位置を表すi−mおよびj−
nの値により影響量を表すBおよびβの値を異なる値と
することも可能である。
像端の外側においてはf2≡0とする。残りの各f2
[i−m,j−n]は隣接位置を表すi−mおよびj−
nの値により影響量を表すBおよびβの値を異なる値と
することも可能である。
【0034】ここで、レーザードライバ等に入力される
入力信号X[m、n]は隣接画素の影響f2と信号再現
の非線形性f1の影響を画素ごとに相互に受け出力画像
Y[m、n]として出力されてしまうことがわかる。と
ころが本来望まれる出力画像Yは基準信号R[m、n]
と同じ信号であるから、Y[m、n]がR[m、n]と
同じかあるいは差異ができるだけ少なくなるような入力
信号X[m、n]を逆算して求めることが要求される。
そのようなX[m、n]が求まった場合に、R[m、
n]とY[m、n]の差は最小になっているはずなの
で、そうなる様にX[m、n]を逆算して求めればよ
い。そのためには、各m,nの画素について、基準信号
Rと出力信号Yとの差(Y−R)を最小に近付けるよう
にX[m,n]を調整する。
入力信号X[m、n]は隣接画素の影響f2と信号再現
の非線形性f1の影響を画素ごとに相互に受け出力画像
Y[m、n]として出力されてしまうことがわかる。と
ころが本来望まれる出力画像Yは基準信号R[m、n]
と同じ信号であるから、Y[m、n]がR[m、n]と
同じかあるいは差異ができるだけ少なくなるような入力
信号X[m、n]を逆算して求めることが要求される。
そのようなX[m、n]が求まった場合に、R[m、
n]とY[m、n]の差は最小になっているはずなの
で、そうなる様にX[m、n]を逆算して求めればよ
い。そのためには、各m,nの画素について、基準信号
Rと出力信号Yとの差(Y−R)を最小に近付けるよう
にX[m,n]を調整する。
【0035】本実施例においては、各m,nに関してM
・N個の非線形連立方程式、数4を数値計算法により解
く方法を用いてX[m,n]を順次計算し、k番目の順
次計算による値Xにより(k+1)番目の値Xを計算し
ていく。ここで、連立方程式が必要な理由は、例えばあ
る画素a´が隣の画素a″へ影響するのでこの影響量だ
け隣の画素の入力信号x″を変化させたとする。このと
き逆に隣の画素a″もまたある画素a´に隣接画素とし
て影響するため、x″の変化量を求めるために用いたは
ずの元の画素の入力信号x´も逆に変化を受けることに
なる。このようにある画素の信号が決定された後に次の
信号が決まるのではなく各々の画素の入力信号が互いに
影響し合うため連立方程式により各画素のx[m,n]
の最適化を有効に行なうことが本発明として望ましいか
らである。なお、ここでは画素a[m,n]へ影響する
画素をm−1≦i≦m+1、n−1≦j≦n+1の範囲
の3x3画素としたが、この範囲は任意に決めることが
でき、本実施例に限定されるものではない。
・N個の非線形連立方程式、数4を数値計算法により解
く方法を用いてX[m,n]を順次計算し、k番目の順
次計算による値Xにより(k+1)番目の値Xを計算し
ていく。ここで、連立方程式が必要な理由は、例えばあ
る画素a´が隣の画素a″へ影響するのでこの影響量だ
け隣の画素の入力信号x″を変化させたとする。このと
き逆に隣の画素a″もまたある画素a´に隣接画素とし
て影響するため、x″の変化量を求めるために用いたは
ずの元の画素の入力信号x´も逆に変化を受けることに
なる。このようにある画素の信号が決定された後に次の
信号が決まるのではなく各々の画素の入力信号が互いに
影響し合うため連立方程式により各画素のx[m,n]
の最適化を有効に行なうことが本発明として望ましいか
らである。なお、ここでは画素a[m,n]へ影響する
画素をm−1≦i≦m+1、n−1≦j≦n+1の範囲
の3x3画素としたが、この範囲は任意に決めることが
でき、本実施例に限定されるものではない。
【0036】
【数4】R[m,n]−Y[m,n]=0 ここでの、各画素の基準信号R[m,n]によって順次
計算を行なう回数は可変であり本発明の処理方式は動的
とし得る。この過程において、m,nに関する数5を、
あらかじめ決めた所定の値ε0と比較して、ε≦ε0と
なるまでkを増加させて計算を行なう。
計算を行なう回数は可変であり本発明の処理方式は動的
とし得る。この過程において、m,nに関する数5を、
あらかじめ決めた所定の値ε0と比較して、ε≦ε0と
なるまでkを増加させて計算を行なう。
【0037】
【数5】 この様にして、与えられた画像形成装置における性能に
より、出力画像を最も原画像データに近い画像として出
力できる様に画像形成装置の画像出力部に入力する信号
を最適化して、高画質の画像を得ることができる。
より、出力画像を最も原画像データに近い画像として出
力できる様に画像形成装置の画像出力部に入力する信号
を最適化して、高画質の画像を得ることができる。
【0038】ここで上記の非線形連立方程式を解く為の
数値計算法として例えばNewton-Raphson法や逐次近似法
等、多変数関数の極値問題を解く既存の各種解法等を用
いることができる。
数値計算法として例えばNewton-Raphson法や逐次近似法
等、多変数関数の極値問題を解く既存の各種解法等を用
いることができる。
【0039】尚、上記の関数f1およびf2の値0は、
有害な誤差が生じない程度の微小な値として置き換える
こともできる。
有害な誤差が生じない程度の微小な値として置き換える
こともできる。
【0040】ここで、入力信号Xの最適化を目指すため
に、上記の連立方程式R[m,n]−Y[m,n]=0
が高い精度で解かれる必要はなく、順次計算におけるス
テップにおいてεの値が先に順次計算した値よりも小さ
くなっていればより画像性が向上するため、εが増大し
ていく場合や計算量の低減が必要な場合には回数0回も
含めて適当な回数で順次計算を打ち切ることが許され、
また入力信号Xの計算値の振動を低減するためにk番目
から(k+1)番目への入力信号Xの計算値変化量に0
≦h≦1であるような適当な値hを乗じてゆるやかな収
束で計算することも可能である。
に、上記の連立方程式R[m,n]−Y[m,n]=0
が高い精度で解かれる必要はなく、順次計算におけるス
テップにおいてεの値が先に順次計算した値よりも小さ
くなっていればより画像性が向上するため、εが増大し
ていく場合や計算量の低減が必要な場合には回数0回も
含めて適当な回数で順次計算を打ち切ることが許され、
また入力信号Xの計算値の振動を低減するためにk番目
から(k+1)番目への入力信号Xの計算値変化量に0
≦h≦1であるような適当な値hを乗じてゆるやかな収
束で計算することも可能である。
【0041】従って、本発明の方法は原画像データの性
質および与えられた画像形成装置の画素ドット再現にお
ける隣接画素への影響量や低濃度再現性低下に依存して
動的に入力信号Xを計算し最適化していくことができ
る。
質および与えられた画像形成装置の画素ドット再現にお
ける隣接画素への影響量や低濃度再現性低下に依存して
動的に入力信号Xを計算し最適化していくことができ
る。
【0042】なお、上記の実施例にて用いたA,B,α
1,α2,β等の画像形成装置に依存するパラメータ
は、個々の画像形成装置について、実験によりあらかじ
め有効な値を求めておく。
1,α2,β等の画像形成装置に依存するパラメータ
は、個々の画像形成装置について、実験によりあらかじ
め有効な値を求めておく。
【0043】以上の説明により示された様に、注目画素
について、出力信号Yを隣接画素を含めた入力信号Xの
関数により表現し、各画素ごとに該出力信号Yと該基準
信号Rとが等しいと置いて得られる連立方程式を該入力
信号Xについて解く為の演算を実施する過程を用いる方
法により、全ての画素についての該基準信号Rと該出力
信号Yとの差が可能な限り小さくなる方向に該入力信号
Xの大きさを各画素ごとの互いの相互作用を同時に計算
して決定することで、解像度を低下させることなく前述
の従来の方式の問題点を改善しようとするものである。
について、出力信号Yを隣接画素を含めた入力信号Xの
関数により表現し、各画素ごとに該出力信号Yと該基準
信号Rとが等しいと置いて得られる連立方程式を該入力
信号Xについて解く為の演算を実施する過程を用いる方
法により、全ての画素についての該基準信号Rと該出力
信号Yとの差が可能な限り小さくなる方向に該入力信号
Xの大きさを各画素ごとの互いの相互作用を同時に計算
して決定することで、解像度を低下させることなく前述
の従来の方式の問題点を改善しようとするものである。
【0044】以上総合して上記の発明の方針に関して説
明すれば、上述した3つの要素技術を組み合わせること
で、毎時画像データ入力ごとにまた各種画像出力装置の
性能ごとに、画素についての隣接画素の影響による現像
量増加と低濃度の現像能力低下を各々相互に加味して毎
時信号を最適化するという制御方法を用い、さらに前記
光学系の利用によるレーザービーム小型化の弊害として
生ずるサイドローブの影響を隣接画素の影響として上述
の最適化計算に含めることで、レーザービーム小型化と
入力画像信号の最適化の達成を目指すということであ
る。
明すれば、上述した3つの要素技術を組み合わせること
で、毎時画像データ入力ごとにまた各種画像出力装置の
性能ごとに、画素についての隣接画素の影響による現像
量増加と低濃度の現像能力低下を各々相互に加味して毎
時信号を最適化するという制御方法を用い、さらに前記
光学系の利用によるレーザービーム小型化の弊害として
生ずるサイドローブの影響を隣接画素の影響として上述
の最適化計算に含めることで、レーザービーム小型化と
入力画像信号の最適化の達成を目指すということであ
る。
【0045】なお上記の特性を有する感光体を用いず
に、上記の制御方法と上記の超解像光学系の二つの併用
のみも可能である。また上記の制御方法と上記の特性を
有する感光体とによっても適切なドット再現の効果を得
ることができる。
に、上記の制御方法と上記の超解像光学系の二つの併用
のみも可能である。また上記の制御方法と上記の特性を
有する感光体とによっても適切なドット再現の効果を得
ることができる。
【0046】(他の実施例)以下に別の実施例を示す。
上述の実施例においては、入力信号Xを最適化する際の
判定方法としてあらかじめ決めた所定の値ε0と比較し
て、ε≦ε0となるまでkを増加させて計算を行なうと
いう方法を用いたが、原画像のデータと画像出力装置の
性能によってはε0の値を適切な固定値として扱えない
状態が生じることがある。
上述の実施例においては、入力信号Xを最適化する際の
判定方法としてあらかじめ決めた所定の値ε0と比較し
て、ε≦ε0となるまでkを増加させて計算を行なうと
いう方法を用いたが、原画像のデータと画像出力装置の
性能によってはε0の値を適切な固定値として扱えない
状態が生じることがある。
【0047】そこで、上記数値計算法の順次計算におい
て、k番目の順次計算による値εと(k+1)番目の順
次計算による値εとの差の絶対値があらかじめ決めた所
定の値ε1より小さくなるまで計算を行なうことで、原
画像のデータごとの最適化の限界の違いによるε値の差
異がある場合においても、本発明を有効に適用すること
ができる。
て、k番目の順次計算による値εと(k+1)番目の順
次計算による値εとの差の絶対値があらかじめ決めた所
定の値ε1より小さくなるまで計算を行なうことで、原
画像のデータごとの最適化の限界の違いによるε値の差
異がある場合においても、本発明を有効に適用すること
ができる。
【0048】また、別の実施例として、図6に示される
ような多重現像一括転写電子写真方式に適用する場合、
本発明はより有効となる。
ような多重現像一括転写電子写真方式に適用する場合、
本発明はより有効となる。
【0049】この多重現像一括転写電子写真方式の従来
例について以下に説明する。近年、感光体上に直接トナ
ー像を重ね合わせカラー画像を形成する、多重現像プロ
セスが提案され検討されている。
例について以下に説明する。近年、感光体上に直接トナ
ー像を重ね合わせカラー画像を形成する、多重現像プロ
セスが提案され検討されている。
【0050】このプロセスの従来例について説明する
と、まず多重現像プロセス図の一例は図6であり、最初
に帯電器4によって感光ドラム100上を均一に帯電す
る。その後、感光ドラム100上から露光手段によって
潜像を書き込み、反転現像によってレーザーの照射され
た部分のみ現像する。
と、まず多重現像プロセス図の一例は図6であり、最初
に帯電器4によって感光ドラム100上を均一に帯電す
る。その後、感光ドラム100上から露光手段によって
潜像を書き込み、反転現像によってレーザーの照射され
た部分のみ現像する。
【0051】このプロセスをマゼンタ,シアン,イエロ
ー,(ブラック)の3色または4色分繰り返し、感光ド
ラム100上に於いてトナー像を重ね合わせ、カラー画
像を形成する。そしてこのトナー像を、転写手段10に
よって紙に一括転写し、感光ドラム100上の残留電荷
を前露光ランプによって除く。その後、定着器を通過さ
せることにより定着させカラー画像を得るわけである。
ー,(ブラック)の3色または4色分繰り返し、感光ド
ラム100上に於いてトナー像を重ね合わせ、カラー画
像を形成する。そしてこのトナー像を、転写手段10に
よって紙に一括転写し、感光ドラム100上の残留電荷
を前露光ランプによって除く。その後、定着器を通過さ
せることにより定着させカラー画像を得るわけである。
【0052】このような多重現像一括転写電子写真方式
に本発明を適用する場合、2色目以降のレーザー露光に
関して、上記の隣接画素の影響による現像量増加と低濃
度の現像能力低下が感光体上に現像されたトナーによっ
て変動するが、この変動の効果を前述した第1の実施例
におけるパラメータα1,α2,β,A,Bによって表
現できるため、2色目以降のトナーに関しても画像形成
の最適化を行なうことが可能であり、より有効となる。
に本発明を適用する場合、2色目以降のレーザー露光に
関して、上記の隣接画素の影響による現像量増加と低濃
度の現像能力低下が感光体上に現像されたトナーによっ
て変動するが、この変動の効果を前述した第1の実施例
におけるパラメータα1,α2,β,A,Bによって表
現できるため、2色目以降のトナーに関しても画像形成
の最適化を行なうことが可能であり、より有効となる。
【0053】また、別の実施例として、図7に、多重ド
ラム方式に本発明を適用した例を示す。
ラム方式に本発明を適用した例を示す。
【0054】本実施例にて、画像形成装置はフルカラー
のレーザービームプリンタとされるが、前の実施例と異
なり、色ごとに専用の像担持体、即ち、本実施例では感
光ドラム3Y(イエロー),3M(マゼンタ),3C
(シアン),3BK(ブラック)を具備し、その周りに
それぞれ専用のレーザービームスキャナー80Y,80
M,80C,80BK、現像器1Y,1M,1C,1B
K、転写用放電器10Y,10M,10C,10BK、
クリーニング器12Y,12M,12C,12BKが配
置されている。
のレーザービームプリンタとされるが、前の実施例と異
なり、色ごとに専用の像担持体、即ち、本実施例では感
光ドラム3Y(イエロー),3M(マゼンタ),3C
(シアン),3BK(ブラック)を具備し、その周りに
それぞれ専用のレーザービームスキャナー80Y,80
M,80C,80BK、現像器1Y,1M,1C,1B
K、転写用放電器10Y,10M,10C,10BK、
クリーニング器12Y,12M,12C,12BKが配
置されている。
【0055】転写材は給紙ガイド5aを通り給紙ローラ
6、給紙ガイド5bと順に搬送され、吸着用帯電器81
からコロナ放電を受け、搬送ベルト9aへ確実に吸着す
る。
6、給紙ガイド5bと順に搬送され、吸着用帯電器81
からコロナ放電を受け、搬送ベルト9aへ確実に吸着す
る。
【0056】その後、各感光ドラムに形成された画像を
転写用放電器10Y,10M,10C,10BKにより
転写し、除電器82により搬送ベルト9aから除電さ
れ、定着器17により定着されて、フルカラーの画像が
得られる。
転写用放電器10Y,10M,10C,10BKにより
転写し、除電器82により搬送ベルト9aから除電さ
れ、定着器17により定着されて、フルカラーの画像が
得られる。
【0057】本実施例においては、フルカラー画像の高
速出力を主たる目的として、レーザービームスキャナー
や像担持体を複数配置しているが、この場合、各々のレ
ーザービームスキャナーや像担持体の機械的精度等の限
界から、前述したいくつかの実施例に用いられた構成よ
りもさらにドット再現の最適化が望まれる。そこで、本
発明の方式により、ドット再現の最適化をはかることに
より、上記の問題解決により一層効果が得られる。
速出力を主たる目的として、レーザービームスキャナー
や像担持体を複数配置しているが、この場合、各々のレ
ーザービームスキャナーや像担持体の機械的精度等の限
界から、前述したいくつかの実施例に用いられた構成よ
りもさらにドット再現の最適化が望まれる。そこで、本
発明の方式により、ドット再現の最適化をはかることに
より、上記の問題解決により一層効果が得られる。
【0058】また、上記実施例においては主にデジタル
複写機を例にとり説明を行ったが、他の実施例として、
同様の電子写真プロセスを用いた画像記録装置、例えば
レーザービームプリンタ等にも本発明が利用できること
は言うまでもない。
複写機を例にとり説明を行ったが、他の実施例として、
同様の電子写真プロセスを用いた画像記録装置、例えば
レーザービームプリンタ等にも本発明が利用できること
は言うまでもない。
【0059】また、本発明の方式はPWM方式以外のレ
ーザービームを用いた方式にもその原理より利用可能で
ある。
ーザービームを用いた方式にもその原理より利用可能で
ある。
【0060】また、例えばインクジェットプリンタや、
熱転写プリンタ等の他の画像形成装置の特性に合わせた
最適化に応用することも本発明として可能である。
熱転写プリンタ等の他の画像形成装置の特性に合わせた
最適化に応用することも本発明として可能である。
【0061】また、本発明における最適化制御は、制御
の柔軟性および冗長性を考慮したソフトウェアプログラ
ムによる制御を行なう構成をとることも、高速動作を行
なうためハードウェアによる構成をとることも本発明と
して可能である。
の柔軟性および冗長性を考慮したソフトウェアプログラ
ムによる制御を行なう構成をとることも、高速動作を行
なうためハードウェアによる構成をとることも本発明と
して可能である。
【0062】また、上述の実施例においては、特定の数
学的解法、特定の数値解法、特定の収束判定方法、画素
に対する隣接画素の影響による現像量増加影響量と低濃
度の現像能力低下の影響量についての特定の変数による
記述に関して説明を行なったが、本発明は上記の特定の
実施例に限定されるものではなく、各画素ごとの信号
を、互いの相互作用を同時に計算して決定するという制
御方法を用いた類似の方法についても含む。従って他の
数学的解法や数値解法および他の収束判定方法および例
えば適当な多項式を用いる等の上記各影響量の類似の表
現方法を用いることも本発明として可能である。
学的解法、特定の数値解法、特定の収束判定方法、画素
に対する隣接画素の影響による現像量増加影響量と低濃
度の現像能力低下の影響量についての特定の変数による
記述に関して説明を行なったが、本発明は上記の特定の
実施例に限定されるものではなく、各画素ごとの信号
を、互いの相互作用を同時に計算して決定するという制
御方法を用いた類似の方法についても含む。従って他の
数学的解法や数値解法および他の収束判定方法および例
えば適当な多項式を用いる等の上記各影響量の類似の表
現方法を用いることも本発明として可能である。
【0063】また、演算速度の向上と信号の安定性のた
めに、画像領域を小領域に分割し、各小領域ごとに連立
方程式を適用して、本方式を実行することも本発明とし
て可能である。
めに、画像領域を小領域に分割し、各小領域ごとに連立
方程式を適用して、本方式を実行することも本発明とし
て可能である。
【0064】また、上記の光学系においてLEDアレイ
もしくは液晶シャッタもしくはその他のアレイ状固体光
学スキャナを用いることも可能である。
もしくは液晶シャッタもしくはその他のアレイ状固体光
学スキャナを用いることも可能である。
【0065】
【発明の効果】本発明のように、従来の変調方式に対
し、本発明の方式を用いることにより、高画質化の為に
画素密度を上げレーザースポット径に対して画素幅を相
対的に小さくした場合においても、低濃度の画素におけ
るドット再現性の低下を低減し、また、高濃度の画素に
おけるドット潜像の拡大による隣接画素の画像信号に対
しての影響を低減し、本発明をを用いない場合に対し、
この本発明の方法により、高画質の為の画像信号ごとの
最適化と各種の性能を持つ画像形成装置の電子写真プロ
セスごとの最適化を同時に計ることが可能となり、より
高画質な画像を得ることができる。
し、本発明の方式を用いることにより、高画質化の為に
画素密度を上げレーザースポット径に対して画素幅を相
対的に小さくした場合においても、低濃度の画素におけ
るドット再現性の低下を低減し、また、高濃度の画素に
おけるドット潜像の拡大による隣接画素の画像信号に対
しての影響を低減し、本発明をを用いない場合に対し、
この本発明の方法により、高画質の為の画像信号ごとの
最適化と各種の性能を持つ画像形成装置の電子写真プロ
セスごとの最適化を同時に計ることが可能となり、より
高画質な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る画像形成装置の原理の
主旨を説明する図である。
主旨を説明する図である。
【図2】同装置の原理の主旨を説明する図である。
【図3】同装置の要部概略構成図である。
【図4】同装置の概略構成図である。
【図5】従来の画像形成装置の要部概略構成図である。
【図6】他の実施例に係る画像形成装置の要部概略構成
図である。
図である。
【図7】他の従来例に係る画像形成装置の要部概略構成
図である。
図である。
102 半導体レーザー部(レーザー光源) 100 感光ドラム(像担持体) 50 遮蔽板(遮蔽部材) 30 超解像光学系 32,33 サイドローブ 40 電位減衰量が小さい感度区間 1 画素
Claims (4)
- 【請求項1】 レーザー光源からのレーザービームを結
像光学系により、像担持体上でビームスポットとして結
像し、該ビームスポットを上記像担持体に対し相対的に
走査させ、該像担持体上に像を形成するデジタルの画像
形成方法において、 レーザービームの光路中に部分的に開口部を有した遮蔽
部材を配置し該遮蔽部材による回折により上記結像光学
系を超解像光学系となし、該超解像光学系を用いてレー
ザースポット径を小型化し、これに加えて、出力が望ま
れる画素信号群を基準信号Rと表し上記の像担持体およ
び超解像光学系に入力する画素信号群を入力信号Xと表
し上記像担持体と超解像光学系および現像装置の特性に
起因する濃度再現性の低下や隣接画素によるノイズの増
大等の信号劣化要因を含んで出力される出力画像画素群
を出力信号Yと表した場合における全ての画素について
の該基準信号Rと該出力信号Yとの差が小さくなる方向
に該入力信号Xの大きさを各画素ごとの互いの相互作用
を同時に計算して決定するという制御を行うことによ
り、上記超解像光学系にて生ずるサイドローブの影響を
低減することを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項2】 上記像担持体として低光量において光感
度が小で電位減衰量が小さく光量が増加するに従い光感
度が増大し電位減衰量が増加する感度区間を有する光量
−帯電電位減衰特性を持つ像担持体を用いることを特徴
とする請求項1記載の画像形成方法。 - 【請求項3】 超解像光学系に代えてサイドローブを生
じない通常の光学系を用いることを特徴とする請求項2
記載の画像形成方法。 - 【請求項4】 上記の光学系においてLEDアレイもし
くは液晶シャッタもしくはその他のアレイ状固体光学ス
キャナを用いたことを特徴とする請求項1又は2又は3
に記載の画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34241593A JPH07164674A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 画像形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34241593A JPH07164674A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 画像形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07164674A true JPH07164674A (ja) | 1995-06-27 |
Family
ID=18353560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34241593A Withdrawn JPH07164674A (ja) | 1993-12-14 | 1993-12-14 | 画像形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07164674A (ja) |
-
1993
- 1993-12-14 JP JP34241593A patent/JPH07164674A/ja not_active Withdrawn
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