JPH07164607A - 農業用フィルム - Google Patents

農業用フィルム

Info

Publication number
JPH07164607A
JPH07164607A JP5312199A JP31219993A JPH07164607A JP H07164607 A JPH07164607 A JP H07164607A JP 5312199 A JP5312199 A JP 5312199A JP 31219993 A JP31219993 A JP 31219993A JP H07164607 A JPH07164607 A JP H07164607A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silane
weight
ethylene
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5312199A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Kitagawa
雅基 北川
Shunichi Onishi
俊一 大西
Kiyomaro Sudo
清麿 須藤
Masaya Mori
征哉 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP5312199A priority Critical patent/JPH07164607A/ja
Publication of JPH07164607A publication Critical patent/JPH07164607A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン系樹脂に、式(I)で示されるシラ
ン化合物をグラフト反応させて得たシラン変性エチレン
系樹脂、またはエチレン80〜99.9重量%と式
(I)で示されるシラン化合物10〜0.1重量%と、
これらと共重合可能なビニル単量体0〜20重量%とを
共重合させて得たシラン基含有エチレン共重合体を基材
とするフィルムの表面に、親水性無機コロイド物質と親
水性有機高分子化合物を含有する流滴剤を塗布、乾燥し
てフィルムに流滴性を付与した農業用フィルム。 RSiR′nY3-n (I) 〔式中、Rはエチレン性不飽和炭化水素基または、炭化
水素オキシ基、R′は脂肪族飽和炭化水素基、Yは加水
分解しうる有機基、nは0または1または2を表わ
す。〕 【効果】 流滴性の持続性が優れる農業用フィルムであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハウス、トンネル栽培
に用いる農業用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハウス、トンネル栽培に用いられる農業
用フィルムとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)または
分岐状低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン・酢
酸ビニル共重合体(EVA)、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)等のエチレン系樹脂を基材とする厚さ
が約30〜200μmの軟質プラスチックフィルムが主
なものである。
【0003】これらのフィルムで被覆されたハウス、ト
ンネル内部では、地面や植物体から蒸散してくる水蒸気
で飽和されるので、この水蒸気が冷えフィルム内面に結
露し、水滴として付着する。水滴が付着すると、その乱
反射により入射太陽光が大幅に減少するだけでなく、ま
た水滴が落下して作物を濡らし病害発生の原因となる。
【0004】このため、一般にフィルムには、付着した
水滴を水膜にするための所謂水滴防止(以下流滴とい
う)処理が施されている。現在で、この流滴処理を施し
た流滴性フィルムを用いることにより、ハウス、トンネ
ル内への透過太陽光をできるだけ多くし、内部の地温や
気温を上げ光合成を盛んにし、作物成育を健全な状態で
促進し、また病害の発生を抑えるようにしている。
【0005】これまでの流滴処理の手法としては、流滴
剤を基材用樹脂に練り込み、成膜してフィルムとする流
滴剤練り込み法(特開昭52−102130号、同54
−99181号)とフィルム成膜後に流滴剤をフィルム
表面に塗布、乾燥する方法(特公平1−21172号、
特公昭64−2158号、特公昭63−64459号、
同63−45717号、同63−45432号、同62
−18224号)が知られている。
【0006】流滴剤としては、次の(1)〜(3)のも
のが知られている。 (1)界面活性剤:例えば、ソルビタンモノステアレー
ト、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘ
ネート、ソルビタンとグリセリンの縮合物と高級脂肪酸
とのエステル、ソルビタンとアルキレングリコールの縮
合物と高級脂肪酸とのエステルなどのソルビタン系界面
活性剤;グリセリンモノラウレート、グリセリンモノス
テアレート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセ
リンモノラウレート、ジグリセリンモノパルミテート、
トリグリセリンモノステアレート、トリジグリセリンモ
ノステアレートなどのグリセリン系界面活性剤;ポリエ
チレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリ
コールモノパルミテート、ポリエチレングリコールアル
キルフェニルエーテルなどのポリエチレングリコール系
界面活性剤;その他トリメチロールプロパンモノステア
レートなどのトリメチロールプロパン系界面活性剤;ペ
ンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリ
トールモノステアレート、ジペンタエリスリトールモノ
ステアレートなどのペンタエリスリトール系界面活性剤
等。
【0007】(2)親水性無機コロイド:例えば、コロ
イダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド状のFe
(OH) 2 、コロイド状のSn(OH)4 、コロイド状
のTiO2 、コロイド状のBaSO4 およびコロイド状
のリチウムシリケート等。 (3)親水性有機高分子化合物:カルボキシメチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、スルホ基含有ポリエステル等。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の農業用エチレン
系樹脂フィルムにおいては、塗布型の流滴剤のフィルム
に対する濡れ性、接着性が不十分のため流滴剤の使用量
が多く必要とされる。又、フィルムに塗布した流滴剤が
作物の炭酸同化作用で発生した水蒸気がフィルムの表面
で凝結して付着した水滴により流滴剤が流下してフィル
ム表面より2〜3カ月で剥離してしまうため、流滴効果
が失われたフィルムの表面に再び動力噴霧器または刷毛
を用いて流滴剤を塗布しなければならない問題がある。
【0009】本発明は、流滴剤とフィルムの接着性が良
好で、フィルムの流滴効果が6カ月以上接続できる農業
用フィルムの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、エチレン系樹
脂に、式(I)で示されるシラン化合物をグラフト反応
させて得たシラン変性エチレン系樹脂、またはエチレン
80〜99.9重量%と式(I)で示されるシラン化合
物10〜0.1重量%と、これらと共重合できる他のビ
ニル単量体0〜20重量%とを共重合させて得たシラン
基含有エチレン共重合体を基材とするフィルムの表面
に、親水性無機コロイド物質と親水性有機高分子化合物
を含有する流滴剤を塗布、乾燥してフィルムに流滴性を
付与した農業用フィルムを提供するものである。
【0011】 RSiR′nY3-n (I) 〔式中、Rはエチレン性不飽和炭化水素基または、炭化
水素オキシ基、R′は脂肪族飽和炭化水素基、Yは加水
分解しうる有機基、nは0または1または2を表わ
す。〕
【0012】
【作用】フィルム基材のエチレン系樹脂が親水性に富む
シラノール基を有するので、フィルムと流滴剤の接着強
度が強固で、流滴効果を長期間接続できる。 (発明の具体的な説明)フィルム基材 フィルム基材のシラン基を有するエチレン系樹脂として
は、次のものがあげられる。
【0013】(a).エチレン系樹脂100重量部に、
前記式(I)で示されるシラン化合物0.1〜10重量
部を重合開始剤0.05〜2重量部の存在下で溶融混練
して得られるシラン化合物グラフトエチレン系樹脂。 (b).エチレン80〜99.9重量%と、前記式
(I)で示されるシラン化合物10〜0.1重量%と、
他のビニル単量体0〜20重量%とを高温、高圧重合さ
せることにより得られるエチレン・シラン化合物共重合
体。
【0014】(a)の変性前のエチレン系樹脂として
は、密度が0.900〜0.950g/cm3 の高圧法
低密度ポリエチレン、密度が0.89〜0.950g/
cm3の直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、
エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・メタ
クリル酸メチル共重合体、サーリン等が利用できる。
【0015】中でもエチレン・酢酸ビニル共重合体が好
ましい。一般式(I) RSiR′n-3 で示されるシラ
ン化合物としては、具体的には、例えば、Rがビニル、
アリル、イソプロペニル、ブテニル、シクロヘキセニ
ル、γ−(メタ)アクリロキシプロピル、R′がメチ
ル、エチル、プロピル、デシル、フェニル、Yがメトキ
シ、エトキシ、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオ
ニルオキシ、アルキルないしアリールアミノ、であるも
のである。特に好ましくは、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ンである。
【0016】重合開始剤としては、3,5,5−トリメ
チルヘキサノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第3ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、第3ブチルクミルパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
ジ−第3ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(第3ブチルパーオキサイド)ヘキシン−
3、などを挙げることができる。
【0017】溶融は100〜240℃の温度で行われ
る。(b)成分の共重合体を得るときは、プロピレン、
ブテン−1、4−メチルペンテン−1等の他のα−オレ
フィン、又は酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸ブチル等の単量体を20重量%
以下の割合で用いてもよい。
【0018】これら(a)および(b)のシラン基を含
有するエチレン系樹脂に占める式(I)のシラン化合物
に基づく構成単位量は0.1〜10重量%、好ましくは
0.3〜5重量%である。これらシラン基を有するエチ
レン系樹脂(a)および(b)は、未変性の前述のエチ
レン系樹脂で希釈して用いてもよい。
【0019】シラン含有エチレン系樹脂(a)、(b)
のメルトフローレート(JIS K−7210;190
℃、2.16kg荷重)は、0.5〜10g/10分が
フィルム成形性の面から好ましい。フィルムの層構成 本農業フィルムの層構成は単層フィルムでも良いし、多
層構造のフィルムでも良い。又、このフィルム中には、
各種安定剤、滑剤、着色剤、保温材(例えばホウケイ酸
ガラス、リンケイ酸ガラス、ハイドロタルサイト類)、
およびその他の無機粉末等も必要に応じて適量添加して
もよい。
【0020】フィルムの最外層は、シラノール縮合触媒
を0.05〜2重量%含有していてもよく、かかる縮合
触媒の存在により、流滴剤とフィルムとの結合が強固と
なる。又、フィルムの最外層又は内層にシラノール縮合
触媒のアルコールやケトン、キシレン等の溶液を塗布し
てもよい。かかるシラノール縮合触媒とは、具体的に
は、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジオクトエート等が利用できる。シラノ
ール縮合触媒を内層に配合しても、ブリードアウトして
最外層にも経時的に存在することとなる。
【0021】更にフィルムの表面は、20〜50W・分
/m2 のコロナ放電処理をして流滴剤との接着強度を向
上するとよい。単層フィルムや二層、三層等の多層フィ
ルムは、通常インフレーション法、Tダイ法、カレンダ
ー法等の任意の方法で成膜すればよい。なお、多層フィ
ルムの場合、最外層となるシラン含有エチレン系樹脂層
の肉厚は5〜30μmである。
【0022】流滴剤 流滴剤としては、親水性無機コロイド物質(イ)と親水
性有機高分子化合物(ロ)を含有する塗布型の流滴剤が
使用できる。(イ)の親水性無機コロイドとしては、例
えばコロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、コロイド
状のFe(OH)2 、コロイド状のSn(OH)4 、コ
ロイド状のTiO2 、コロイド状のBaSO4 およびコ
ロイド状のリチウムシリケート等が利用できる。
【0023】(ロ)の親水性有機高分子化合物として
は、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン
酸、5−スルホイソフタル酸等の二価カルボン酸とエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、1,4−ブタンジオール、ポリエチレング
リコール等の二価アルコールとから得られるポリエステ
ル類;メトキシメチル化ナイロン、ポリアミンとダイマ
ー酸のような二価カルボン酸とから得られるポリアミド
類等、これらの縮重合型高分子;水酸基を有するビニル
単量体50〜99.9重量%とα,β−不飽和カルボン
酸0.1〜15重量%、必要により他のビニル単量体0
〜35重量%との共重合体、その部分または完全中和
体;スチレンスルホネート・アクリル酸低級アルキルエ
ステル共重合体;ビニルピロリドン・スチレン・アクリ
ルアミド・メタクリル酸低級アルキルエステル共重合体
等であり、これらは水溶液、水分散液の形態で使用され
る。
【0024】上記水酸基含有ビニル単量体としては、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメ
タクリレート等が使用できる。α,β−不飽和カルボン
酸としてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、無
水マレイン酸、フマル酸等が使用できる。その他のビニ
ル単量体としては、アクリル酸低級アルキルエステル、
メタクリル酸低級アルキルエステル(低級アルキル基の
炭素数は1〜8)、エチレン、酢酸ビニル、フェニルマ
レイミド等が使用できる。
【0025】これらの流滴剤は併用して用いられること
もある。親水性無機コロイド物質は、親水性有機高分子
化合物100重量部当り、20〜150重量部、好まし
くは40〜100重量部の割合で用いられる(いずれも
固型分比)。必要により界面活性剤を親水性無機コロイ
ド物質100重量部当り、10〜50重量部の割合で配
合してもよい。
【0026】かかる界面活性剤は非イオン系でもアニオ
ン系でもよい。非イオン性界面活性剤としては、たとえ
ば下記のようなものがあげられる。 (i)エーテル型のもの:これにはポリオキシアルキレ
ンアルキルフェニルエーテル及びポリオキシアルキレン
アルキルエーテル等がある。
【0027】そのアルキルフェニル基又はアルキル基は
炭素数8〜22のものが好ましい。また、付加されるア
ルキレンオキサイドは炭素数2〜4のもの、またその付
加モル数は2〜30が好ましい。アルキレンオキサイド
の付加は、1種類の単独付加であっても、2種以上の混
合付加であってもよく、さらに混合付加の場合には、付
加形態がブロック付加でも、ランダム付加でもよい。
【0028】(ii)エステル型のもの:これにはポリオ
キシアルキレンアルキルエステル、ポリアルキレングリ
コールアルキルエステル、及びポリオキシアルキレン多
価アルコールエステル等がある。この場合の付加される
アルキレンオキサイド及びその付加モル数等は(i)に
おけると同様である。また、そのアルキレングリコール
は炭素数2〜4のもので、それぞれ1種類単独でも、2
種以上の混合でもよく、さらに混合の場合にはブロック
でも、ランダムでもよい。さらに、その多価アルコール
はグリセリン、ソルビトール、ペンタエリスリトール及
びトリメチロールプロパン等である。
【0029】(iii )ポリアルキレングリコール:ポリ
アルキレングリコールは、(i)において述べたアルキ
レンオキサイドの付加重合物であって、その付加モル数
は2〜500のものである。 (iv)フッ素系非イオン性界面活性剤:これにはフロロ
アルキル基含有アルキレンオキサイド付加物、たとえば
パーフロロアルキルエチレンオキサイド付加物等があげ
られる。
【0030】フッ素系非イオン性界面活性剤は、純分
0.01%水溶液での表面張力が60ダイン/cm以下
のもの、特に30ダイン/cm以下のものが好ましい。 (v)シリコン系非イオン性界面活性剤:オルガノポリ
シロキサンを含む界面活性剤、たとえばオルガノポリシ
ロキサンのアルキレンオキサイド付加物等が使用でき
る。
【0031】また、アニオン性界面活性剤としては、た
とえば下記のようなものがあげられる。 (i)硫酸エステル塩型のもの:たとえば各種の高級ア
ルコール硫酸エステル塩、各種の液体脂肪油の硫酸エス
テル塩等がある。
【0032】(ii)スルホン酸塩型のもの:たとえば各
種のアルキルアリルスルホン酸塩、各種のアルキルスル
ホン酸塩等がある。 (iii )硫酸塩型のもの:たとえば各種の脂肪族アミン
の硫酸塩、各種の脂肪族アマイドの硫酸塩等がある。
【0033】(iv)リン酸エステル塩型のもの:たとえ
ば各種の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩等があ
る。 (v)フッ素系アニオン性界面活性剤:フロロアルキル
基含有カルボン酸、同カルボン酸塩、フロロアルキル基
含有リン酸エステル等がある。たとえばパーフロロアル
キルカルボン酸、パーフロロアルキルカルボン酸塩及び
パーフロロアルキルリン酸エステル等がその具体例とし
てあげられる。
【0034】フッ素系アニオン性界面活性剤も、フッ素
系非イオン性界面活性剤の場合と同様に、純分0.01
%水溶液での表面張力が60ダイン/cm以下のもの、
特に30ダイン/cm以下のものが好ましい。 (vi)シリコン系アニオン性界面活性剤:たとえば、オ
ルガノポリシロキサン含有カルボン酸、あるいはその塩
等がある。
【0035】更に、流滴剤は、シランカップリング剤を
配合してもよい。流滴剤は、塗布を容易とするため、親
水性無機コロイド物質、親水性有機化合物、界面活性剤
の濃度が2〜50重量%となるように水、メタノール、
アルコール、イソプロパノール等の親水性溶媒で希釈し
て用いる。流滴剤のフィルム表面への塗布方法は、各種
のロール印刷法やどぶ漬け法や吹き付け法等いずれでも
かまわない。また、塗布はフィルム成形後に引き続いて
行うインラインコートやフィルム成形・巻取り後にフィ
ルムの巻戻し工程で行うアウトラインコート、さらには
フィルム展張後にその内面に吹き付けコートする方法等
で実施できる。この際、流滴剤乾燥温度に特に制限はな
いが、生産性あるいは流滴剤のフィルムとの接着力の観
点から高温の方が望ましく、具体的には、50〜120
℃でフィルムが軟化しない温度が好ましい。
【0036】流滴剤の塗布量は、固型分量で0.1〜1
0g/m2 、好ましくは0.3〜2g/m2 である。
【0037】
【実施例】流滴剤の調製例 (1)2−ヒドロキシエチルメタクリレート75重量
部、メタクリル酸25重量部およびアゾビスイソブチロ
ニトリル(反応触媒)0.5重量部をメタノール300
重量部に溶解し、これを60℃で5時間反応させて2−
ヒドロキシエチルメタクリレート・メタクリル酸共重合
体のメタノール溶液を固型分濃度約25重量%)を得
た。
【0038】(2)この2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート・メタクリル酸共重合体のメタノール溶液400
重量部に、33%濃度のアルコール分散コロイダルシリ
カ〔日産化学(株)製メタノールシリカ〕167重量
部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性
剤)15重量部、およびメタノール250重量部を混合
し、固型分濃度が約20重量%の塗布型流滴剤組成物を
得た。
【0039】実施例1 低密度ポリエチレン(メルトフローレート4.0g/1
0分、密度0.920g/cm3 )100重量部に、ビ
ニルトリメトキシシラン2.0重量部及びジクミルパー
オキサイド0.1重量部を加え、設定温度200℃のベ
ント型押出機で押出し、シラン変性ポリエチレン(メル
トフローレート2.0g/10分)を製造した。灰化分
析によりシラン基を測定したところ、その含有量は1.
3重量%であった。
【0040】このシラン変性ポリエチレンをインフレー
ションフィルム成形機を用いて樹脂温度180℃にて厚
さ100μmのフィルムを得た。次に、前記流滴剤組成
物をロール幅2000mmの刷毛ロールコーターを用い
て固型分量が0.5g/m2 となるようにコーティング
し、熱風温度60℃で乾燥して流滴性農業用フィルムを
得た。
【0041】この農業用フィルムのコーティング面の流
滴性を40℃恒温水槽を用い、次の方法で促進評価し
た。 評価方法:内容量が200ccのビーカー内に、水10
0ccを入れ、農業用フィルムのコーティング面が内面
となるようにビーカーの上端周縁部にフィルムを張り、
ついで、40℃の恒温水槽中に、このビーカー高さの半
分を沈めて、外気温を25℃に保ちながら流滴接続性を
評価した。
【0042】流滴性の判定は次の3段階として結果を表
1に示す。 ○:フィルム内表面に全く水滴が付着していない。(水
膜として流れている) △:フィルム内表面の50%に水滴が付着している。 ×:フィルム内表面の全面に水滴が付着している。 また、○〜△は、○と△の中間、△〜×は、△と×の中
間の水滴付着状態とする。
【0043】実施例2 フィルムの表面をシラノール縮合触媒として濃度が10
重量%のジブチル錫ジラウレートのキシレン溶液を1.
0g/m2 (固型分量)の割合で塗布し、その後の流滴
剤コーティング後の熱風乾燥温度を100℃とした以外
は実施例1と同様にして農業用フィルムを得た。
【0044】実施例3 流滴剤コーティング後の熱風乾燥温度を30℃とした以
外は、実施例1と同様にして農業用フィルムを得た。 実施例4 外層用樹脂として実施例1で用いたシラン変性ポリエチ
レンを用い、中間層用樹脂としてエチレン・酢酸ビニル
共重合体(酢酸ビニル含量が15重量%、メルトフロー
レート0.5g/10分)を用い、内層用樹脂として低
密度ポリエチレン(メルトフローレート0.5g/10
分、密度0.923g/cm3 )を用い、これらを別々
の押出機を用い、180℃で溶融混練し、三層共押出サ
ーキュラーダイに供給し、ブロー比4でインフレーショ
ン成形し、肉厚100μm(外層20μm、中間層60
μm、内層20μm)の三層フィルムを得た。この三層
フィルムを用い、以下、実施例1と同様に流滴剤組成物
をコーティングし、熱風乾燥の順に操作して農業用フィ
ルムを作成した。尚、流滴剤組成物のコーティングは積
層フィルムの外層表面に行い、この面を流滴層面とし
て、この農業用フィルムの流滴持続性を評価した。
【0045】実施例5 エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量11重
量%、メルトフローレート3.5g/10分)100重
量部に、ビニルトリメトキシシラン2.0重量部および
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.
3重量部を加え、設定温度200℃のベント型押出機で
溶融混練し、ダイよりストランド状に押出し、カッティ
ングしてシラン変性エチレン・酢酸ビニル共重合体(メ
ルトフローレート1.5g/10分)のペレットを製造
した。灰化分析によりシラン基を測定したところ、その
含有量は1.5重量%であった。このシラン変性エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体のペレットをインフレーション
フィルム成形して単層フィルムを得た。以下、実施例1
と同様にして流滴剤組成物をコーティングし、熱風乾燥
の順に操作して農業用フィルムを得た。
【0046】実施例6 直鎖状低密度ポリエチレン(メルトフローレート2.0
g/10分、密度0.920g/cm3 、Mw/Mn=
3.6)100重量部に、ビニルトリメトキシシラン
2.0重量部およびジクミルパーオキサイド0.08重
量部を加え、設定温度200℃のベント型押出機でダイ
よりストランド状に押出し、カッティングしてシラン変
性ポリエチレン(メルトフローレート1.2g/10
分)のペレットを製造した。灰化分析によりシラン基含
量を測定したところ、その含有量は1.5重量%であっ
た。このシラン変性ポリエチレンのペレットをインフレ
ーションフィルム成形して単層フィルムを得た。以下、
実施例1と同様にして流滴剤組成物をコーティングし、
熱風乾燥の順に操作して農業用フィルムを得た。
【0047】実施例7 直鎖状低密度ポリエチレン(メルトフローレート2.0
g/10分、密度0.898g/cm3 、Mw/Mn=
2.1)100重量部にビニルトリメトキシシラン2.
0重量部およびジクミルパーオキサイド0.08重量部
を加え、設定温度200℃のベント型押出機でダイより
ストランド状に押出し、カッティングしてシラン変性ポ
リエチレン(メルトフローレート1.2g/10分)の
ペレットを製造した。灰化分析によりシラン基含量を測
定したところ、その含有量は1.5重量%であった。こ
のシラン変性ポリエチレンのペレットをインフレーショ
ンフィルム成形して肉厚100μmの単層フィルムを得
た。以下、実施例1と同様にして流滴剤組成物をコーテ
ィングし、熱風乾燥の順に操作して農業用フィルムを得
た。
【0048】実施例8 エチレン92重量%、ビニルメトキシシラン2.8重量
%、酢酸ビニル5.2重量%の三元共重合体(メルトフ
ローレート2.8g/10分)の肉厚100μmの単層
フィルムを用い、かつ、この表面を35W・分/m2
コロナ放電処理をする他は実施例1と同様にして流滴剤
組成物をコーティングし、熱風乾燥の順に操作して農業
用フィルムを得た。
【0049】比較例1 実施例1において、シラン変性ポリエチレンの代りにメ
ルトフローレート4.0g/10分、密度が0.920
g/cm3 の低密度ポリエチレンを用いる他は同様にし
てフィルムを成形し、流滴剤組成物をコーティングし、
熱風乾燥して農業用フィルムを得た。
【0050】比較例2 流滴剤コーティング後の熱風乾燥温度を100℃とした
以外は、比較例1と同様にして農業用フィルムを作成し
た。 比較例3 実施例5において、シラン変性エチレン・酢酸ビニル共
重合体に代えて、MFRが3.5g/10分、酢酸ビニ
ル含量が11重量%のエチレン・酢酸ビニル共重合体を
用いる他は同様にしてインフレーションフィルム成形、
流滴剤組成物のコーティングし、熱風乾燥温度100℃
にて乾燥して農業用フィルムを得た。
【0051】比較例4 実施例7において、シラン変性ポリエチレンの代りにM
FR2.0g/10分、密度0.920g/cm3 の直
鎖状低密度ポリエチレンを用いる他は同様にしてインフ
レーション成形、流滴剤組成物のコーティングし、次い
で熱風乾燥して農業用フィルムを得た。これら農業用フ
ィルムの流滴性の促進試験の結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】流滴性の持続性が優れる農業用フィルム
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/26 LDA (72)発明者 森 征哉 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン系樹脂に、式(I)で示される
    シラン化合物をグラフト反応させて得たシラン変性エチ
    レン系樹脂、またはエチレン80〜99.9重量%と式
    (I)で示されるシラン化合物10〜0.1重量%と、
    これらと共重合可能なビニル単量体0〜20重量%とを
    共重合させて得たシラン基含有エチレン共重合体を基材
    とするフィルムの表面に、親水性無機コロイド物質と親
    水性有機高分子化合物を含有する流滴剤を塗布、乾燥し
    てフィルムに流滴性を付与した農業用フィルム。 RSiR′nY3-n (I) 〔式中、Rはエチレン性不飽和炭化水素基または、炭化
    水素オキシ基、R′は脂肪族飽和炭化水素基、Yは加水
    分解しうる有機基、nは0または1または2を表わ
    す。〕
  2. 【請求項2】 親水性有機高分子化合物100重量部に
    対し、コロイダルシリカが20〜150重量部の割合で
    配合されている流滴剤を用いることを特徴とする請求項
    1記載の農業用フィルム。
JP5312199A 1993-12-13 1993-12-13 農業用フィルム Pending JPH07164607A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5312199A JPH07164607A (ja) 1993-12-13 1993-12-13 農業用フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5312199A JPH07164607A (ja) 1993-12-13 1993-12-13 農業用フィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07164607A true JPH07164607A (ja) 1995-06-27

Family

ID=18026406

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5312199A Pending JPH07164607A (ja) 1993-12-13 1993-12-13 農業用フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07164607A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09224490A (ja) * 1995-12-22 1997-09-02 Toto Ltd ビニールハウス天井およびその結露集中防止方法
US6225391B1 (en) 1997-08-12 2001-05-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Reduced volatility precursors to anti-fog agents

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09224490A (ja) * 1995-12-22 1997-09-02 Toto Ltd ビニールハウス天井およびその結露集中防止方法
US6225391B1 (en) 1997-08-12 2001-05-01 E. I. Du Pont De Nemours And Company Reduced volatility precursors to anti-fog agents

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007537350A (ja) 防曇用途において用いるために適するイオノマー組成物
JP4395443B2 (ja) 有機酸塩で変性されたカリウムアイオノマーおよびそれから製造された構造体
US8497326B2 (en) Antistatic ionomer composition and articles therewith
US20080131713A1 (en) Antistatic polyamide composition and articles therewith
JP5948482B1 (ja) 防曇組成物および防曇性フィルム
JPH07164607A (ja) 農業用フィルム
JPH08225671A (ja) 農業用フィルム
JPH0647668B2 (ja) 防曇剤組成物
JP3365669B2 (ja) 樹脂組成物
JP6619696B2 (ja) 防曇組成物および防曇性フィルム
JPH09298954A (ja) 農業用フィルム
JPH11140244A (ja) 樹脂組成物
JPS62283136A (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレ−トフイルム
JP2005248091A (ja) 防曇塗料組成物
JPH09183193A (ja) 農業用多層フィルム
JP2001095395A (ja) 農業用多層フィルム
JP2006016578A (ja) 防曇塗料組成物
JP3134739B2 (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
JPH1177939A (ja) 農業用ポリウレタン系樹脂フィルム
JP2000000924A (ja) 農業用フィルム
JPH09111111A (ja) 防曇性樹脂組成物および農業用フィルム
JPS63153134A (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレ−トフィルム
JP3120713B2 (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
JPH0959603A (ja) 防曇性組成物
JP2964932B2 (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム