JPH0716383Y2 - 枕 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、寝具用の枕に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】寝具用の枕は、従来から各種のものが提
案され提供されているが、それぞれ一長一短があり、な
かでも使用する者の体形や好みなどに合せて高さを自由
に変えられるようにしたものは製造コストの点で比較的
高価となってしまう不具合があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】本考案はこの様な従来
の不具合に鑑みてなされたものであり、使用する者の体
形や好みなどに合せて高さを自由に選択することが出来
るだけでなく、使用感に優れた枕を安価に提供せんとす
るものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】斯る目的を達成する本考
案の枕は、中袋を方形状に形成し、該中袋内に当該中袋
の内部で容易に移動し得る充填材料を収容せしめ、且つ
上記中袋の中央部のみを上下にわたり２乃至３本の平行
な縫合線で縫い合せて左右両サイドを介して互いに連続
した３乃至４条の山脈部を形成すると共に、これら各山
脈部の高さを前記２乃至３本の平行な縫合線で挟まれた
中央山脈部を最も低くして互いに違えて形成してなる事
を特徴としたものである。

【０００５】

【実施例】以下、本考案の実施の一例を図面に基づいて
説明する。図中、１は枕Ａを構成する中袋を示し、２は
充填材料を示す。

【０００６】中袋１は充填材料２を充填するためのもの
であり、織物或いは編物などの生地を用いて適宜大きさ
の長方形状または正方形状の方形状に形成すると共に、
サイド部3aに充填材料２を出し入れするためのファスナ
ー４を必要に応じて設ける。尚、図示実施例のものは、
中袋１をネット状の編物生地を用いて長方形状に形成す
ると共に、サイド部3aに開閉自在にファスナーを設けた
ものである。

【０００７】そして、この中袋１の中央部のみを上下の
生地1a，1bにわたり２乃至３本の平行な縫合線5a，5bで
もって縫い合せ、左右両サイド部3a，3bを介して互いに
連続した３乃至４条の山脈部6a，6b，6cを形成せしめ
る。即ち、通常の大きさに形成する場合には、図示実施
例の如く中袋１の中央部のみを上下の生地1a，1bにわた
り２本の平行な縫合線5a，5bでもって縫い合せて互いに
連続した３条の山脈部6a，6b，6cを形成せしめ、通常よ
りも大きく形成する場合には中袋１の中央部を３本の平
行な縫合線5a，5bでもって縫い合せて２条の中央山脈部
6bを形成するようにするものである。

【０００８】この際、これら各山脈部6a，6b，6cの高さ
を互いに違えて形成する。即ち、２乃至３本の平行な縫
合線5a，5bで挟まれた中央山脈部6bを最も低く設定し、
一方の山脈部6aを他方の山脈部6cよりも高く形成するも
のである。図示実施例の場合、図２の断面においてその
直径を、最も低い中央山脈部6bを10cm前後に、最も高い
一方の山脈部6aを18cm前後に、他方の山脈部6cを15cm前
後に夫々設定したものである。尚、これら各山脈部6a，
6b，6cの高さ（直径）は中袋１内に入れる充填材料２の
量加減によって自由に変えられるが、各山脈部6a，6b，
6cの高さ（直径）の比は変らない。

【０００９】また、中袋１の内部に収容させる充填材料
２としては、中袋１の内部で容易に移動し得るもを用い
る。すなわち、充填材料２として綿やウレタンチップ，
羽毛など中袋１の内部で移動しにくいものは好ましくな
く、蕎麦殻や、プラスチックで形成した球体，中空球体
或いは短円筒体など中袋１の内部で容易に移動し得るも
のを用いるものである。

【００１０】中袋１の内部で容易に移動し得るものを充
填材料２として使用することにより、各山脈部6a，6b，
6cが互いにサイド部3a，3bを介して連続していることと
相俟って、寝返りなどで頭を動かした場合でも、頭の重
みで当該部分の充填材料２がスムーズに移動して自然に
好みの高さになりやすくなる。図示実施例の場合、プラ
スチックで形成した穴のあいた小さな中空球体を充填材
料２として使用したので、中袋１内での充填材料２個々
の移動が一層容易となり、使用者の頭の高さや形状にな
じみやすく一層使用感が向上する。

【００１１】

【考案の効果】本考案の枕は斯様に、方形状に形成した
中袋１の中央部のみを上下にわたり２乃至３本の平行な
縫合線5a，5bで縫い合せて互いに連続した３乃至４条の
山脈部6a，6b，6cを形成すると共に、これら各山脈部6
a，6b，6cの高さを前記２乃至３本の平行な縫合線で挟
まれた中央山脈部6bを最も低くして互いに違えて構成し
たので、１つの枕に互いに高さの異なる３種類の頭部或
いは頚部をのせる部分を有することになり、その結果、
使用する者の体形（頭の大きさや肩の厚みなど）や好み
などに合せて高さを自由に使い分け選択することが出来
る。

【００１２】しかも、各山脈部6a，6b，6cの高さを、中
央山脈部6bを最も低くして互いに違えて構成したので、
一方の山脈部6aよりも低い他方の山脈部6cが図１に示す
如く自然に略くの字形に湾曲し、他方の山脈部6c側を使
用すると当該部分が自然に頚から肩にかけて当接するよ
うになり、使用感に優れたものとなる。また、中袋の内
部で容易に移動し得るものを充填材料２として使用した
ので、各山脈部6a，6b，6cが互いに左右両サイド部3a，
3bを介して連続していることと相俟って、寝返りなどで
頭を動かした場合でも、頭の重みで当該部分の充填材料
２がスムーズに移動して自然に頭の形ちに馴染むと同時
に好みの高さになりやすく、一層のこと使用感に優れた
ものとなる。

【００１３】更に、製造に当っては、方形状に形成した
中袋の中央部のみを上下にわたり２乃至３本の平行な縫
合線で縫い合せるだけで済むため、製造が容易で安価に
提供することが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案枕の実施の一例を示す斜視図。

【図２】 図１の（２）−（２）線に沿う拡大断面図。

【符号の説明】

Ａ：枕 １：中袋 ２：充填材料 3a，3b：サイド部 ４：ファスナー 5a，5b：縫合線 6a，6b，6c：山脈部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中袋を方形状に形成し、該中袋内に当
   該中袋の内部で容易に移動し得る充填材料を収容せし
   め、且つ上記中袋の中央部のみを上下にわたり２乃至３
   本の平行な縫合線で縫い合せて左右両サイドを介して互
   いに連続した３乃至４条の山脈部を形成すると共に、こ
   れら各山脈部の高さを前記２乃至３本の平行な縫合線で
   挟まれた中央山脈部を最も低くして互いに違えて形成し
   てなる事を特徴とした枕。