JPH07162065A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

Info

Publication number
JPH07162065A
JPH07162065A JP31014693A JP31014693A JPH07162065A JP H07162065 A JPH07162065 A JP H07162065A JP 31014693 A JP31014693 A JP 31014693A JP 31014693 A JP31014693 A JP 31014693A JP H07162065 A JPH07162065 A JP H07162065A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prism
resonator
light
incident
laser device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31014693A
Other languages
English (en)
Inventor
Kimio Asaka
公雄 浅香
Yoshihito Hirano
嘉仁 平野
Kenji Tatsumi
賢二 辰巳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP31014693A priority Critical patent/JPH07162065A/ja
Publication of JPH07162065A publication Critical patent/JPH07162065A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lasers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 共振器を構成する光学部品を少なくし、簡単
な構成でツイストモードを構成し、単一モードで発振す
る高効率なレーザ装置を得る。 【構成】 内部で複数回の全反射を行うプリズム10
と、一枚の出力結合鏡3とによりレーザ共振器を構成し
たことを特徴とする。プリズム10の全反射の回数と全
反射の際のs波とp波の取り方を選択することにより、
位相ずれによる位相差を打ち消し、プリズム10に入射
した光が、入射光の光路に沿って上記プリズムから出射
されたとき、反射鏡による反射光に比べ、互いに直交す
る直線偏光成分であるs波とp波の間に1/2波長の位
相差がつくようにする。これにより、プリズム10に、
高反射鏡としての機能の他に1/4波長板としての機能
も持たせている。そして、プリズム10と1/4波長板
6によりツイストモードの構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はレーザ装置に関するも
ので、特に単一モードの発振を得るレーザ装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図18は本発明に係わる従来例で、C.
S.Adams等(OPTICS LETTERS,vol.18,pp420,199
3)により示された単一モード発振をするレーザの構成
図である。図において、第1の高反射鏡1と出力結合鏡
3とは、第2の高反射鏡2を介して折り返し型のレーザ
共振器を構成している。この共振器中には、放射スペク
トルの広がりが主に均一な広がり機構により形成される
レーザ媒質より成るレーザロッド4が置かれている。こ
のようなレーザ媒質にはNd:YAGやLNA(La1-x
Ndx MgAl11 O19;Lanthanum-neodymium-hexaaluminate)
がある。レーザロッド4を挟んでその両側に、レーザロ
ッド4が利得をもつ波長の光に対する第1の1/4波長
板5及び第2の1/4波長板6がそれぞれ置かれてい
る。このとき、2つの1/4波長板5及び6の速軸が互
いに90度となるように配置されている。第2の高反射
鏡2と出力結合鏡3との間には偏光子7が置かれてお
り、透過する直線偏光の偏光面が上記1/4波長板5、
6の速軸と45度の角度をなすように配置されている。
また、レーザ出力光9は出力結合鏡3から取り出され
る。
【0003】次に動作について説明する。共振器の光軸
8に沿って共振する光は偏光子7により直線偏光とな
る。ただし、レーザロッド4を含む第1の1/4波長板
5と第2の1/4波長板6の間は、これらの1/4波長
板5、6により円偏光となる。1/4波長板は、p波と
s波との位相を1/4波長、すなわち90度ずらす機能
があるからである。ここで、p波、s波とは、ある表面
に光線が入射するときに、その光線と、入射点でその表
面に立てた法線とで構成される面(入射面)に平行な光
線成分と垂直な光線成分をいい、平行な成分がp波であ
り、垂直な成分がs波である。
【0004】また、第1の1/4波長板5を通過し、高
反射鏡1で反射し、再び第1の1/4波長板5を通過す
ると、合わせて1/2波長の位相差を生じるので、第1
の1/4波長板5から第2の1/4波長板6へ進行する
円偏光と、第2の1/4波長板6から第1の1/4波長
板5へ進行する円偏光の回転方向は光の進行方向に対し
て互いに逆方向となっている。一方、光の進行方向も互
いに逆方向であるので、それぞれの円偏光の回転方向は
同方向となる。このため、上記2つの円偏光の合成は電
界ベクトルが空間的に螺旋状の円を描くことになる。こ
のような共振器の構成をツイストモードの構成と言う。
この構成にすると通常の定在波が立つ共振器構成と異な
り、上記レーザロッド4を含む第1の1/4波長板5と
第2の1/4波長板6との間には空間的に一様な電界が
存在する。すなわち、空間的なホールバーニングが存在
しない。
【0005】レーザロッド4は上述のように放射スペク
トルの広がりが主に均一な広がり機構により形成される
レーザ媒質より成る。したがって、レーザロッド4を励
起し、ある一つのモードが閾値を越えてレーザ発振する
と、空間的なホールバーニングが存在しないため、レー
ザロッド4の利得は上述のモードの閾値で一様に飽和す
る。よって、他のモードは利得がそのモードの閾値を越
えないため、発振を抑制される。
【0006】以上のように、共振器の構成をツイストモ
ードの構成にすることにより、単一モードで発振するレ
ーザ装置を得ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ツイス
トモードの構成にするには、2枚の1/4波長板を共振
器内に挿入しなければならないので構成が複雑に成る。
また、挿入された1/4波長板による損失により効率を
低下させている。
【0008】本発明は上記従来の問題点を解決するため
になされたものであり、その目的は、多くの光学部品を
用いることなく、簡単な構成でツイストモードを構成
し、単一モードで発振する高効率のレーザ装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係るレーザ
装置は、内部で複数回の全反射を行うプリズムと一枚の
反射鏡によりレーザ共振器を構成したことを特徴とす
る。上記プリズムは内部で複数回の全反射を行うことに
より、1/4波長板及び高反射鏡として機能する。
【0010】第2の発明に係るレーザ装置は、折り返し
型のレーザ共振器において、内部で複数回の全反射を行
うプリズムを折り返し鏡の代わりに用いたことを特徴と
する。上記プリズムは内部で複数回の全反射を行うこと
により、折り返し鏡として機能するほか1/4波長板と
しても機能する。
【0011】第3の発明に係るレーザ装置は、それぞれ
の内部で複数回の全反射を行う直交配置されたプリズム
により、自己補償型のレーザ共振器を構成したことを特
徴とする。上記2つのプリズムの内一方は、内部で複数
回の全反射を行うことにより、1/4波長板及び高反射
鏡として機能する。
【0012】第4の発明に係るレーザ装置は、レーザ共
振光が複数回の全反射を行う全反射面をレーザロッド端
に加工し、1/4波長板を形成したことを特徴とする。
【0013】
【作用】第1の発明に係るレーザ装置においては、2回
の全反射において光を折り返すのと反射鏡で光を折り返
すのではp波の符号が逆となることを利用している。こ
れは、全反射の際にs波とp波との間に、位相ずれによ
る位相差のほかにπ(1/2波長)の位相差が生じるこ
とに等しい。上記プリズムの全反射の回数と、全反射の
際のs波とp波の取り方とを選択すると全反射の位相ず
れによる位相差を打ち消すことができ、上記プリズムに
入射した光が入射光の光路に沿って上記プリズムから出
射されたとき、s波とp波、すなわち互いに直交する直
線偏光成分の間にπの位相差をつけることができる。こ
れにより、上記プリズムに高反射鏡としての機能のほか
に1/4波長板としての機能を持たせることができる。
従って、上記プリズムと1/4波長板とによりツイスト
モードの構成となる。これにより、共振器内部に挿入す
る光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一
モードで発振する高効率なレーザ装置を得ることができ
る。
【0014】第2の発明に係るレーザ装置においては、
全反射においてs波とp波との間に位相差を生じること
を利用している。上記プリズムの屈折率及び全反射の回
数を選択することにより、上記プリズムに、折り返し鏡
としての機能の他に1/4波長板としての機能を持たせ
ている。すなわち、上記プリズムに直線偏光を入射した
とき、出射光は円偏光となる。上記プリズムと1/4波
長板によりツイストモードの構成となる。これにより、
共振器内部に挿入する光学部品を減らすことができ、構
成が簡単であり単一モードで発振する高効率なレーザ装
置を得ることができる。
【0015】第3の発明に係るレーザ装置においても、
全反射においてs波とp波との間に位相差を生じること
を利用している。直交配置された2つのプリズムにより
構成された自己補償型の共振器において、上記2つのプ
リズムの内、一方を第1の発明に係るレーザ装置に用い
たプリズムにより構成する。上記プリズムと1/4波長
板により、容易にツイストモードかつ自己補償型の共振
器を得ることができる。
【0016】第4の発明に係るレーザ装置においても、
全反射においてs波とp波との間に位相差を生じること
を利用している。レーザロッドの屈折率に応じて、上記
レーザロッド端に形成した全反射面における全反射の回
数と入射角を選択することにより、上記レーザロッド端
に1/4波長板を形成している。
【0017】
【実施例】実施例1.以下、第1の発明に基づく第1の
実施例を図について説明する。図1には、第1の実施例
の構成図が示され、前述した図18における従来例と同
一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0018】複数の全反射面を持つプリズム10と出力
結合鏡3は高反射鏡2を介して共振器を構成している。
また、高反射鏡2とプリズム10の間には1/4波長板
6とレーザロッド4が、高反射鏡2と出力結合鏡3の間
には偏光子7が配置されている。
【0019】次に動作について説明する。本実施例にお
いては、1/4波長板を1つ省略するために、プリズム
10に、1/4波長板を2回通過することと同じ効果を
発揮させる必要がある。このためには、プリズム10を
通過させることにより生じる位相差としてπが必要であ
る。このため、プリズム10は複数の全反射によりs波
とp波の間にπの位相差を生じるように、また、プリズ
ム10からの出射光の光路が入射光の光路に重なるよう
に構成されている。
【0020】上記プリズム10の効果は、2回の全反射
において光を折り返すのと反射鏡で光を折り返すのでは
p波の符号が逆となることを利用している。これは、反
射鏡による反射光に比べ、s波とp波との間に位相ずれ
による位相差のほかにπの位相差が生じることに等し
い。このために、プリズム10には複数の全反射面を設
け、その際、各全反射面に入射する光のs波とp波とが
入れ替わるように全反射面を配置することにより、全反
射で生じるs波とp波との間の位相ずれによる位相差を
打ち消すようにする。これにより、位相差をπにするこ
とができる。従って、プリズム10には、複数の全反射
面を持つことにより、図18における高反射鏡1及び1
/4波長板5の機能を合わせ持たせることができる。
【0021】更に、プリズム10の全反射面におけるs
波とp波の偏光面は、偏光子7により直線偏光された上
記共振器を共振する光の偏光面に対し、それぞれ45度
の角度をなすようにとる。これにより、プリズム10、
レーザロッド4及び1/4波長板6によりツイストモー
ドの構成を得る。
【0022】以上の構成により、共振器内部に挿入する
光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一モ
ードで発振する高効率なレーザ装置を得ることができ
る。
【0023】実施例2.図2には、第1の発明に基づく
第2の実施例の構成図が示される。屋根型プリズム11
と出力結合鏡3は高反射鏡2を介して共振器を構成して
いる。また、高反射鏡2と屋根型プリズム11との間に
は1/4波長板6とレーザロッド4が、高反射鏡2と出
力結合鏡3との間には偏光子7が配置されている。
【0024】図3は屋根型プリズム11の詳細図であ
る。屋根型プリズム11は、第1の側面12に対し45
度の角度を成す第1の斜面13と、互いに垂直であり、
屋根型を形作る第2の斜面14及び第3の斜面15とを
有する。
【0025】屋根型プリズム11は、通常の屋根型プリ
ズムに斜面を一つ加えた形となっており、直方体の両底
面の一方に屋根型プリズムの第1の斜面13を、他方に
屋根型を形成する屋根型プリズムの第2,3の斜面1
4、15を、上記第2,3の斜面が作る稜線が屋根型プ
リズムの第1の斜面13と45度の角度を成すように加
工されている。
【0026】動作は実施例1と同様である。屋根型プリ
ズム11の第1の側面12に垂直に入射した上記共振器
を共振する光は、屋根型プリズム11の第1の斜面13
に45度の角度で入射し、全反射する。全反射光は屋根
型を形成する第2,3の斜面14,15の稜線近傍で4
5度の入射角でそれぞれの斜面で計2回の全反射を行
う。さらに再び第1の斜面13に45度の入射角で全反
射をし、第1の側面12から出射する。このとき、共振
器を共振する光の中心が第2,3の斜面14,15の稜
線上にくるように調整すれば、屋根型プリズム11の入
出射光をほぼ重ねることができる。以上のように、屋根
型プリズム11で4回の全反射を行う。上記第1、第2
及び第3の斜面13、14、15における全反射では、
s波とp波の二つの直線偏光成分が入れ替わるため、屋
根型プリズム11では計4回の全反射を行ううちに、二
つの直線偏光成分の間にπ、すなわち1/2波長の位相
差を得る。
【0027】なお、上記偏光子7からの光は、屋根型プ
リズム11の第1の斜面13における入射面に対し45
度傾いた偏光面を持つ直線偏光である。
【0028】以上の構成により、共振器内部に挿入する
光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一モ
ードで発振する高効率のレーザ装置を得ることができ
る。また、屋根型プリズム11は簡単な形状であり、加
工が容易である。
【0029】実施例3.図4には、第1の発明に基づく
第3の実施例の構成図が示される。プリズム16と出力
結合鏡3とは、高反射鏡2を介して共振器を構成してい
る。また、高反射鏡2とプリズム16との間に1/4波
長板6とレーザロッド4を、高反射鏡2と出力結合鏡3
の間に偏光子7を配置している。偏光子7は上記共振器
を共振する光を紙面に対し垂直もしくは平行な直線偏光
としている。プリズム16は直方体プリズムに斜面をつ
けた形状になっている。
【0030】図5は第1のプリズムの詳細図である。プ
リズム16は、第1の側面17、斜面18、底面19及
び第1の側面17に隣接した第2の側面20を有する。
【0031】動作は実施例1と同様である。プリズム1
6の斜面18は、光が第1の側面17に垂直に入射した
とき、その光が斜面18に対し45度の入射角を持ち、
また上記斜面18における全反射光が第2の側面20ま
たは底面19に対する入射光となるように加工されてい
る。プリズム16は、上記共振器を共振する光がプリズ
ム16の第1の側面17に垂直に入射したとき、その反
射光の中心が第2の側面20と底面19の成す稜線上に
くるように配置される。プリズム16の第2の側面20
と底面19とは互いに垂直を成しているので、この部分
だけを見れば屋根型プリズムの屋根型の部分と同様の作
用がある。すなわち、2回の全反射により反射光を入射
光の来た方向に折り返す。上記斜面における全反射と側
面及び底面における全反射では、s波とp波の二つの直
線偏光成分が入れ替わるため、プリズム16では計4回
の全反射を行い、二つの直線偏光成分の間にπ、すなわ
ち1/2波長の位相差を得る。
【0032】以上の構成により、共振器内部に挿入する
光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一モ
ードで発振する高効率のレーザ装置を得ることができ
る。また、共振器を共振する光の偏光面が、共振器を構
成する光学部品が並べられる平面に対し垂直または平行
であることは、レーザ共振器の組立て及び調整が楽にな
ると言う利点がある。
【0033】実施例1,2,3では高反射鏡2により折
り返し型の共振器としているが、この高反射鏡を省い
て、直線型の共振器としても良い。
【0034】実施例4.次に、第2の発明に基づく第4
の実施例を図について説明する。図6には、第4の実施
例の構成図が示され、前述した図18における従来例と
同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0035】高反射鏡1と出力結合鏡3とはプリズム2
1を介して折り返し型の共振器を構成している。プリズ
ム21は上記共振器中に置かれ、複数の全反射面により
上記共振器を共振する光が複数の全反射を行うように構
成されている。また、高反射鏡1とプリズム21の間に
は1/4波長板5とレーザロッド4が、プリズム21と
出力結合鏡3の間には偏光子7が配置されている。
【0036】次に動作について説明する。プリズム21
において光が全反射されると、s波とp波との間に位相
ずれによる位相差が生じる。上記位相差をθとすると、
プリズム21の材質の屈折率n1 と空気の屈折率n2
の比、すなわち屈折率比n(=n2 /n1 )とθの関係
は次式で表される。
【0037】
【式1】 ここで、φは光の全反射面への入射角である。
【0038】複数回の全反射により生じる位相差は、そ
れぞれ全反射により生じる位相差の和に等しい。よっ
て、全反射の回数,入射角φ,屈折率比nを適切に選ぶ
ことにより、位相差の合計をπ/2(1/4波長)に等
しくすることができる。すなわち1/4波長板として用
いることができる。
【0039】プリズム21をこのように構成することに
より、1/4波長板5とレーザロッド4とプリズム21
とによりツイストモードの構成にすることができる。こ
のとき、プリズム21の全反射面におけるs波とp波の
偏光面は、偏光子7により直線偏光された上記共振器を
共振する光の偏光面に対し、それぞれ45度の角度をな
し、1/4波長板5の速軸はp波の偏光面に平行にと
る。
【0040】以上の構成により、共振器内部に挿入する
光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一モ
ードで発振する高効率なレーザ装置を得ることができ
る。
【0041】実施例5.図7には、第2の発明に基づく
第5の実施例の構成図が示される。高反射鏡1と出力結
合鏡3とは、台形プリズム22を介して折り返し型の共
振器を構成している。台形プリズム22は、上記共振器
中に、上記共振器を共振する光が台形プリズム22にお
いて2回の全反射を行うように配置される。また、高反
射鏡1と台形プリズム22との間に、1/4波長板5と
レーザロッド4が、台形プリズム22と出力結合鏡3と
の間に偏光子7が配置されている。
【0042】図3は台形プリズム22の詳細図である。
台形プリズム22は、底面23、第1の斜面24及び第
2の斜面25を有している。第1の斜面24及び第2の
斜面25は、底面23に対してそれぞれ45度の角度を
成している。
【0043】動作は実施例4と同様である。台形プリズ
ム22を1/4波長板としても用いることにより、1/
4波長板5とレーザロッド4とともにツイストモードの
構成としている。台形プリズム22の底面23に垂直入
射する、偏光子7からの光は、第1の斜面24に対し4
5度の入射角をもつ。その全反射光は、第2の斜面25
に対しても同じく45度の入射角を持ち、再度第2の斜
面25で全反射し、台形プリズム22の底面23から垂
直の角度を持って出射する。なお、上記偏光子7からの
光は、台形プリズム22の第1の斜面24における入射
面に対し45度傾いた偏光面を持つ直線偏光である。台
形プリズム22を1/4波長板として用いるには1回の
全反射で生じる位相差をπ/4とする必要がある。従っ
て、上述の式1より、台形プリズム22の屈折率は1.
554となる。実際には、1回の全反射で生じる位相差
がπ/4より少々ずれていても、ツイストモードとして
の効果を十分に得ることができるので、台形プリズム2
2は1.54〜1.575の間にある屈折率を持つ透明
な材質により作られていればよい。
【0044】以上の構成により、共振器内部に挿入する
光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一モ
ードで発振する高効率のレーザ装置を得ることができ
る。また、台形プリズム22は簡単な形状であり、加工
が容易であるという利点がある。加えて、台形プリズム
22への入射光及び出射光は互いに平行であるので、レ
ーザ共振器の組立て及び調整が楽になると言う利点もあ
る。
【0045】実施例6.図9には、第2の発明に基づく
第6の実施例の構成図が示される。高反射鏡1と出力結
合鏡3とは、プリズム26を介して折り返し型の共振器
を構成している。プリズム26は上記共振器中に、上記
共振器を共振する光がプリズム26において複数の全反
射を行うように配置される。また、高反射鏡1とプリズ
ム26の間に1/4波長板5とレーザロッド4を、第2
のプリズム26と出力結合鏡3の間に偏光子7を配置し
ている。偏光子7は上記共振器を共振する光を紙面に対
し垂直もしくは平行な直線偏光としている。
【0046】図10はプリズム26の詳細図である。プ
リズム26は、底面27、第1の斜面28、第2の斜面
29、第1の側面30及び第2の側面31を有する。第
1の斜面28及び第2の斜面29は、底面27に対して
45度傾いている。また、第1の側面30及び第2の側
面31は、底面27に直交している。
【0047】動作は実施例4と同様である。プリズム2
6は、図9において紙面に対して垂直もしくは平行に偏
光している光が入射したとき、その出射光を円偏光に変
換する1/4波長板として機能する。プリズム26の第
1の斜面28及び第2の斜面29は、光が底面27に垂
直に入射したとき、その光がそれぞれの斜面に対し45
度の入射角を持ち、また上記斜面28、29における全
反射光が、それぞれプリズム26の第1の側面30及び
第2の側面31に対する入射角45度の入射光となるよ
うに加工されている。偏光子7からプリズム26に入射
する光は、プリズム26の第1の斜面28で全反射し、
その後、第1の側面30及び第2の側面31上でジグザ
ク状に4回の全反射を行い、最後に第2の斜面29で全
反射して底面27から出射される。このように全6回の
全反射を行うのは、プリズム26の斜面28、29と側
面30、31において、s波とp波の2つの直線偏光成
分を入れ替えるためである。
【0048】プリズム26を、1/4波長板5とレーザ
ロッド4とともにツイストモードの構成として作用させ
るためには、1回の全反射で生じる位相差をほぼπ/4
とする必要がある。従って、実施例5の台形プリズムと
同様に、プリズム26は1.54〜1.575の間にあ
る屈折率を持つ透明な材質により作られる。
【0049】以上の構成により、共振器内部に挿入する
光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単一モ
ードで発振する高効率のレーザ装置を得ることができ
る。また、プリズム26への入射光及び出射光が互いに
平行であること、及び共振器を共振する光の偏光面が共
振器を構成する光学部品が並べられる平面に対し垂直ま
たは平行であることにより、レーザ共振器の組立て及び
調整が楽になるという利点がある。
【0050】実施例7.次に、第3の発明に基づく第7
の実施例を図について説明する。
【0051】図11には、第3の発明に基づく第7の実
施例の構成図が示され、前述した図18における従来例
と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0052】第1の屋根型プリズム11と第2の屋根型
プリズム32は屋根型部分の稜線を互いに垂直に置くこ
とにより、自己補償型の共振器を構成している。一般に
屋根型プリズムには、入射した光の方向にプリズムの配
置等の経時変化によるずれが生じても、稜線の方向に応
じてずれを補償する性質がある。このため、屋根型プリ
ズムを稜線が互いに垂直になるように配置すると、直交
する2方向のずれを補償でき、自己補償型の共振器が構
成できる。
【0053】また、台形プリズム22により、上記共振
器は折り返し型の構成となる。ここで、台形プリズム2
2は、第3の発明に係る第3のプリズムを構成する。第
1の屋根型プリズム11と台形プリズム22は、互いの
全反射面における二つの直線偏光成分がそれぞれ垂直ま
たは平行となるように配置される。また、第1の屋根型
プリズム11と台形プリズム22の間にはレーザロッド
4が、第2の屋根型プリズム32と台形プリズム22の
間には第3の1/4波長板33と偏光子7が置かれる。
【0054】上記共振器は出力結合方式が偏光子結合と
なっている。すなわち、レーザ出力光9は、偏光子7か
ら取り出される。偏光子7は紙面に対し45度の角度を
成す直線偏光の一方を共振器内に残し、他方をレーザ出
力光9として出力する。出力結合量は、第3の1/4波
長板33により調整される。第1の屋根型プリズム11
と台形プリズム22は、それぞれ実施例2、実施例4で
説明したように1/4波長板としての機能を持つ。した
がって、第1の屋根型プリズム11とレーザロッド4及
び台形プリズム22によりツイストモードの構成を得る
ことができる。
【0055】以上の構成により、自己補償型の共振器で
ありながら、特に1/4波長板を用いずにツイストモー
ドの構成を得ることができる。これにより、共振器内部
に挿入する光学部品を増やすことなく、構成が簡単であ
り単一モードで発振する高効率のレーザ装置を得ること
ができる。
【0056】実施例8.図12には、第3の発明に基づ
く第8の実施例の構成図が示される。
【0057】プリズム16は、直方体プリズムであり、
プリズム34は第1のプリズム16と同じ形状をしてい
る。そして、プリズム16とプリズム34は自己補償型
の共振器を構成しており、そのため、プリズム16とプ
リズム34は、互いの底面が垂直の位置関係となるよう
に配置されている。プリズム16が補償する方向成分は
紙面に対し45度の角度であるため、対を成すプリズム
34も上記の方向成分に対し90度、紙面に対し45度
の角度の方向成分を補償する。また、上記共振器は、プ
リズム26により折り返し型の共振器となっている。
【0058】本実施例は、実施例7と同様、偏光子結合
の構成となっている。ただし、偏光子7は紙面に平行も
しくは垂直な直線偏光成分の一方を共振器内に残し、他
方をレーザ出力光9として出力する。
【0059】動作は実施例7と同様であり、プリズム1
6、レーザロッド4及びプリズム26によりツイストモ
ードの構成を得ることができる。
【0060】以上の構成により、自己補償型の共振器で
ありながら、特に1/4波長板を用いずにツイストモー
ドの構成を得ることができる。これにより、共振器内部
に挿入する光学部品を増やすことなく、構成が簡単であ
り単一モードで発振する高効率のレーザ装置を得ること
ができる。また、共振器を共振する光の偏光面が共振器
を構成する光学部品が並べられる平面に対し垂直または
平行であることは、レーザ共振器の組立て及び調整が楽
になるという利点がある。
【0061】実施例7,8は1/4波長板の機能を持っ
たプリズムにより折り返し型の共振器としているが、こ
のプリズムの代りに1/4波長板を用いて直線型の共振
器としても構わない。
【0062】実施例9.次に、第4の発明に基づく第9
の実施例を図について説明する。
【0063】第1,2の発明は共振器をなす鏡または折
り返し鏡の代わりに、全反射により1/4波長板の機能
を持たしたプリズムを用いて、ツイストモードの構成を
得たことを特徴にしている。
【0064】一方、第4の発明はレーザロッドの端部に
複数の全反射面を設け、1/4波長板の機能を持たせた
ことを特徴とする。
【0065】図13には、第4の発明に基づく第9の実
施例の構成図が示され、前述した図18における従来例
と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0066】レーザロッド35と第4の1/4波長板3
6は共振器中に置かれ、ツイストモードを構成してい
る。レーザロッド35の端部のうち、第4の1/4波長
板36と反対側の端部には一組の平行な斜面が設けら
れ、共振器を共振する光は上記斜面において2回全反射
を行う。上記2回の全反射により、s波とp波との間に
π/2(1/4波長)の位相差が生じるように上記斜面
への入射角が決められている。
【0067】例えば、レーザロッド35が屈折率1.8
のNd:YAGならば、実施例4で述べた式1により、
入射角は約35.6度となる。また、共振器を共振する
光は紙面に対し45度の角度をなし、第4の1/4波長
板36の速軸はp波の偏光面に平行である。
【0068】以上の構成により、ツイストモードを構成
する光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり単
一モードで発振する高効率なレーザ装置を得ることがで
きる。
【0069】実施例10.図14には、第4の発明に基
づく第10の実施例の構成図が示される。
【0070】動作は実施例9と同様である。本実施例に
おいては、レーザロッド35の、一組の平行な斜面を加
工された側の端面に施された高反射膜37と出力結合鏡
3とにより共振器が構成されている。この構成により、
さらに光学部品を減らすことができ、構成が簡単であり
単一モードで発振する高効率なレーザ装置を得ることが
できる。
【0071】実施例11.図15には、第4の発明に基
づく第11の実施例の構成図が示される。また、図16
には、レーザロッド38の詳細図が示される。
【0072】図15、16において、レーザロッド38
は、両端部それぞれに平行な斜面を持つように加工され
ており、上記レーザロッド38のみでツイストモードを
構成することができる。共振器を共振する光は、レーザ
ロッド38の両端部それぞれで2回全反射を行う。それ
ぞれの端部において、s波とp波の間にπ/2(1/4
波長)の位相差が生じるように上記斜面への入射角が決
められる。例えば、レーザロッド38が屈折率1.8の
Nd:YAGならば、入射角は約35.6度となる。ま
た、共振器を共振する光は、上記端部に加工された斜面
への入射面に対し45度の角度をなす。
【0073】以上の構成により、さらにツイストモード
を構成する光学部品を減らすことができ、構成が簡単で
あり単一モードで発振する高効率なレーザ装置を得るこ
とができる。
【0074】実施例12.図17には、第4の発明に基
づく第12の実施例の構成図が示される。
【0075】動作は実施例3に等しい。レーザロッド3
9は四角柱のレーザロッドの端部に斜面を設けて、上記
端部を実施例3で示した第1のプリズムに加工されてい
る。そして、レーザロッド39の端部と出力結合鏡3に
より共振器を構成している。また、レーザロッド39と
第4の1/4波長板36によりツイストモードを構成す
る。
【0076】以上の構成により、さらにツイストモード
を構成する光学部品を減らすことができ、構成が簡単で
あり単一モードで発振する高効率なレーザ装置を得るこ
とができる。
【0077】実施例9,10,11,12では、レーザ
ロッド端部を直接加工した例を示しているが、端部を別
に加工し、接着して用いることも可能である。例えば、
レーザロッドがNd:YAGならば、端部を別にNd:
YAGもしくはNon−dopeのYAGで加工し、接
着して用いても良い。また、実施例12では出力結合鏡
の代りに、例えば実施例8で用いてた第3のプリズムを
用いて自己補償型の共振器構成とすることも可能であ
る。
【0078】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、光学部
品に複数の全反射面を設けることにより、ツイストモー
ドを構成する共振器の光学部品を減らすことができ、構
成が簡単であり単一モードで発振する高効率のレーザ装
置を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の発明に基づく第1の実施例の
構成図である。
【図2】この発明の第1の発明に基づく第2の実施例の
構成図である。
【図3】この発明の第1の発明に基づく第2の実施例に
用いた屋根型プリズムである。
【図4】この発明の第1の発明に基づく第3の実施例の
構成図である。
【図5】この発明の第1の発明に基づく第3の実施例に
用いたプリズムの詳細図である。
【図6】この発明の第2の発明に基づく第4の実施例の
構成図である。
【図7】この発明の第2の発明に基づく第5の実施例の
構成図である。
【図8】この発明の第2の発明に基づく第5の実施例に
用いた台形プリズムの詳細図である。
【図9】この発明の第2の発明に基づく第6の実施例の
構成図である。
【図10】この発明の第2の発明に基づく第6の実施例
に用いたプリズムの詳細図である。
【図11】この発明の第3の発明に基づく第7の実施例
の構成図である。
【図12】この発明の第3の発明に基づく第8の実施例
の構成図である。
【図13】この発明の第4の発明に基づく第9の実施例
の構成図である。
【図14】この発明の第4の発明に基づく第10の実施
例の構成図である。
【図15】この発明の第4の発明に基づく第11の実施
例の構成図である。
【図16】この発明の第4の発明に基づく第11の実施
例に用いたレーザロッドの詳細図である。
【図17】この発明の第4の発明に基づく第12の実施
例の構成図である。
【図18】従来例の構成図である。
【符号の説明】
1 第1の高反射鏡 2 第2の高反射鏡 3 出力結合鏡 4 レーザロッド 5 第1の1/4波長板 6 第2の1/4波長板 7 偏光子 8 共振器の光軸 9 レーザ出力光 10 複数の全反射面を持つプリズム 11 変形された屋根型プリズム 12 屋根型プリズム11の第1の側面 13 屋根型プリズム11の第1の斜面 14 屋根型プリズム11の第2の斜面 15 屋根型プリズム11の第3の斜面 16 プリズム 17 プリズム16の第1の側面 18 プリズム16の斜面 19 プリズム16の底面 20 プリズム16の第2の側面 21 複数の全反射面を持つプリズム 22 台形プリズム 23 台形プリズム22の底面 24 台形プリズム22の第1の斜面 25 台形プリズム22の第2の斜面 26 プリズム 27 プリズム26の底面 28 プリズム26の第1の斜面 29 プリズム26の第2の斜面 30 プリズム26の第1の側面 31 プリズム26の第2の側面 32 第2の屋根型プリズム 33 第3の1/4波長板 34 第3のプリズム 35 端部を加工したレーザロッド 36 第4の1/4波長板 37 レーザロッド35の端面に施された高反射膜 38 両端部を加工したレーザロッド 39 端部をプリズムに加工したレーザロッド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】また、第1の1/4波長板5を通過し、高
反射鏡1で反射し、再び第1の1/4波長板5を通過す
ると、合わせて1/2波長の位相差を生じるので、第1
の1/4波長板5から第2の1/4波長板6へ進行する
円偏光と、第2の1/4波長板6から第1の1/4波長
板5へ進行する円偏光の回転方向は光の進行方向に対し
同方向になっている。一方、光の進行方向逆方向で
あるので、上記2つの円偏光の合成は電界ベクトルが空
間的に螺旋状の円を描くことになる。このような共振器
の構成をツイストモードの構成と言う。この構成にする
と通常の定在波が立つ共振器構成と異なり、上記レーザ
ロッド4を含む第1の1/4波長板5と第2の1/4波
長板6との間には空間的に一様な電界が存在する。すな
わち、空間的なホールバーニングが存在しない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】第3の発明に係るレーザ装置は、それぞれ
の内部で複数回の全反射を行う直交配置された2つの
リズムにより、自己補償型のレーザ共振器を構成したこ
とを特徴とする。上記2つのプリズムの内一方は、内部
で複数回の全反射を行うことにより、1/4波長板及び
高反射鏡として機能する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】
【作用】第1の発明に係るレーザ装置においては、2回
の全反射において光を折り返すのと反射鏡で光を折り返
すのではp波の符号が逆となることを利用している。こ
れは、全反射の際にs波とp波との間に、全反射の位相
ずれによる位相差のほかにπ(1/2波長)の位相差が
生じることに等しい。上記プリズムの全反射の回数と、
全反射の際のs波とp波の取り方とを選択すると全反射
の位相ずれによる位相差を打ち消すことができ、上記プ
リズムに入射した光が入射光の光路に沿って上記プリズ
ムから出射されたとき、s波とp波、すなわち互いに直
交する直線偏光成分の間にπの位相差をつけることがで
きる。これにより、上記プリズムに高反射鏡としての機
能のほかに1/4波長板としての機能を持たせることが
できる。従って、上記プリズムと1/4波長板とにより
ツイストモードの構成となる。これにより、共振器内部
に挿入する光学部品を減らすことができ、構成が簡単で
あり単一モードで発振する高効率なレーザ装置を得るこ
とができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】動作は実施例1と同様である。プリズム1
6の斜面18は、光が第1の側面17に垂直に入射した
とき、その光が斜面18に対し45度の入射角を持ち、
また上記斜面18における全反射光が第2の側面20ま
たは底面19に対する入射角45度の入射光となるよう
に加工されている。プリズム16は、上記共振器を共振
する光がプリズム16の第1の側面17に垂直に入射し
たとき、その反射光の中心が第2の側面20と底面19
の成す稜線上にくるように配置される。プリズム16の
第2の側面20と底面19とは互いに垂直を成している
ので、この部分だけを見れば屋根型プリズムの屋根型の
部分と同様の作用がある。すなわち、2回の全反射によ
り反射光を入射光の来た方向に折り返す。上記斜面にお
ける全反射と側面及び底面における全反射では、s波と
p波の二つの直線偏光成分が入れ替わるため、プリズム
16では計4回の全反射を行い、二つの直線偏光成分の
間にπ、すなわち1/2波長の位相差を得る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】図は台形プリズム22の詳細図である。
台形プリズム22は、底面23、第1の斜面24及び第
2の斜面25を有している。第1の斜面24及び第2の
斜面25は、底面23に対してそれぞれ45度の角度を
成している。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した光を、入射光の光路に重なるよ
    うに出射するプリズムと、 前記プリズムと共振器を構成する鏡と、 前記共振器中に置かれたレーザ媒質と、 前記レーザ媒質と前記鏡との間に置かれ、前記共振器に
    共振する光に対する1/4波長板と、 前記鏡と前記1/4波長板との間に置かれ、前記共振器
    に共振する光を直線偏光とする偏光子と、で構成される
    レーザ装置において、 前記プリズムが前記共振器に共振する光に対する複数の
    全反射面を有することを特徴とするレーザ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ装置であって、前
    記プリズムが、直角の角度を成す2つの斜面で形成され
    る屋根を有する屋根型プリズムであり、かつ前記屋根に
    対向する面が、前記屋根の稜線と45度の角度を成すこ
    とを特徴とするレーザ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーザ装置であって、前
    記プリズムが、直方体プリズムであり、前記直方体プリ
    ズムが、その側面に垂直に入射した光が45度の入射角
    を持つ斜面と、前記側面に隣接し、前記斜面を全反射し
    た反射光が45度の入射角を持つ他の側面と、前記側面
    に隣接し、前記他の側面を全反射した反射光が45度の
    入射角を持つ底面と、を含み、前記底面を全反射した反
    射光が前記斜面に45度の入射角で入射して全反射する
    ことを特徴とするレーザ装置。
  4. 【請求項4】 共振器を構成する一組の鏡と、 前記共振器中に置かれ、前記共振器に共振する光が前記
    一組の鏡のそれぞれに入射するように、入射した光を折
    り返して出射するプリズムと、 前記一組の鏡の一方と前記プリズムとの間に置かれたレ
    ーザ媒質と、 前記一組の鏡の一方と前記レーザ媒質との間に置かれ、
    前記共振器に共振する光に対する1/4波長板と、 前記一組の鏡の他方と前記プリズムの間に置かれ、前記
    共振器に共振する光を直線偏光とする偏光子と、で構成
    されるレーザ装置において、 前記プリズムが前記共振器を共振する光に対する複数の
    全反射面を有することを特徴とするレーザ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のレーザ装置であって、前
    記プリズムが底面に対し45度の角度を成す2つの斜面
    を有する台形プリズムであり、かつ屈折率が1.545
    〜1.57である透明な材質でできていることを特徴と
    するレーザ装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載のレーザ装置であって、前
    記プリズムが直方体プリズムであり、前記直方体プリズ
    ムが、その底面に垂直に入射した光が45度の入射角
    で、かつその反射光が前記底面に隣接した2つの側面に
    対しぞれぞれ45度の入射角を持つように全反射する斜
    面を2面持たせた形状をしており、かつ屈折率が1.5
    45〜1.57である透明な材質でできていることを特
    徴とするレーザ装置。
  7. 【請求項7】 入射した光を、入射光の光路に重なるよ
    うに出射する第1のプリズムと、 入射した光を、入射光の光路に重なるように出射し、前
    記第1のプリズムと共振器を構成する第2のプリズム
    と、 前記共振器中に置かれたレーザ媒質と、 前記第2のプリズムと前記レーザ媒質との間に置かれ、
    前記共振器に共振する光に対する1/4波長板と、 前記第2のプリズムと前記1/4波長板との間に置か
    れ、前記共振器に共振する光を直線偏光とする偏光子
    と、で構成されるレーザ装置において、 前記第1及び前記第2のプリズムが前記共振器に共振す
    る光に対する複数の全反射面を有し、 前記共振器が、前記第1及び前記第2のプリズムが直交
    配置された自己補償型共振器であることを特徴とするレ
    ーザ装置。
  8. 【請求項8】 入射した光を、入射光の光路に重なるよ
    うに出射する第1のプリズムと、 入射した光を、入射光の光路に重なるように出射し、前
    記第1のプリズムと共振器を構成する第2のプリズム
    と、 前記共振器中に置かれ、前記共振器に共振する光が前記
    第1及び前記第2のプリズムのそれぞれに入射するよう
    に、入射した光を折り返して出射する第3のプリズム
    と、 前記第1のプリズムと前記第3のプリズムとの間に置か
    れたレーザ媒質と、 前記第2のプリズムと前記第3のプリズムとの間に置か
    れ、前記共振器に共振する光を直線偏光とする偏光子
    と、で構成されるレーザ装置において、 前記第1、前記第2及び前記第3のプリズムが前記共振
    器に共振する光に対する複数の全反射面を有し、 前記共振器が、前記第1及び前記第2のプリズムが直交
    配置された自己補償型共振器であることを特徴とするレ
    ーザ装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8記載のレーザ装
    置であって、前記第1及び前記第2のプリズムの少なく
    とも一方が、直角の角度を成す2つの斜面で形成される
    屋根を有する屋根型プリズムであり、かつ前記屋根に対
    向する面が、前記屋根の稜線と45度の角度を成すこと
    を特徴とするレーザ装置。
  10. 【請求項10】 請求項7または請求項8記載のレーザ
    装置であって、前記第1及び前記第2のプリズムの少な
    くとも一方が、直方体プリズムであり、前記直方体プリ
    ズムが、その側面に垂直に入射した光が45度の入射角
    を持つ斜面と、前記側面に隣接し、前記斜面を全反射し
    た反射光が45度の入射角を持つ他の側面と、前記側面
    に隣接し、前記他の側面を全反射した反射光が45度の
    入射角を持つ底面と、を含み、前記底面を全反射した反
    射光が前記斜面に45度の入射角で入射して全反射する
    ことを特徴とするレーザ装置。
  11. 【請求項11】 共振器を構成する一組の鏡と、 前記共振器中に置かれたレーザ媒質と、 前記一組の鏡の一方と前記レーザ媒質との間に置かれ、
    前記共振器に共振する光に対する1/4波長板と、 前記一組の鏡の一方と前記1/4波長板との間に置か
    れ、前記共振器に共振する光を直線偏光とする偏光子
    と、で構成されるレーザ装置において、 前記レーザ媒質が、前記1/4波長板と反対側の端部
    に、前記共振器を共振する光に対する複数の全反射面を
    有することを特徴とするレーザ装置。
  12. 【請求項12】 入射した光を、入射光の光路に重なる
    ように出射するプリズムが一端に形成されたレーザ媒質
    と、 前記プリズムと共振器を構成する鏡と、 前記レーザ媒質と前記鏡との間に置かれ、前記共振器に
    共振する光に対する1/4波長板と、 前記鏡と前記1/4波長板との間に置かれ、前記共振器
    に共振する光を直線偏光とする偏光子と、で構成される
    レーザ装置において、 前記プリズムが前記共振器に共振する光に対する複数の
    全反射面を有することを特徴とするレーザ装置。
JP31014693A 1993-12-10 1993-12-10 レーザ装置 Pending JPH07162065A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31014693A JPH07162065A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 レーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31014693A JPH07162065A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 レーザ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07162065A true JPH07162065A (ja) 1995-06-23

Family

ID=18001724

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31014693A Pending JPH07162065A (ja) 1993-12-10 1993-12-10 レーザ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07162065A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6816533B2 (en) 2001-12-28 2004-11-09 Communications Research Laboratory, Independent Administrative Institution Laser oscillator
EP2070167A2 (en) * 2006-08-02 2009-06-17 Raytheon Company High power solid state laser with doughnut mode and birefringence compensation
JP2013130583A (ja) * 2005-11-15 2013-07-04 Nikon Corp 面位置検出装置、露光装置、およびデバイスの製造方法
US9594316B2 (en) 2005-11-15 2017-03-14 Nikon Corporation Surface positioning detecting apparatus, exposure apparatus and device manufacturing method
DE102021105188A1 (de) 2021-03-04 2022-09-08 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein Verfahren und Anordnung zur Erhöhung der Strahlqualität und Stabilität eines optischen Resonators

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6816533B2 (en) 2001-12-28 2004-11-09 Communications Research Laboratory, Independent Administrative Institution Laser oscillator
JP2013130583A (ja) * 2005-11-15 2013-07-04 Nikon Corp 面位置検出装置、露光装置、およびデバイスの製造方法
US9594316B2 (en) 2005-11-15 2017-03-14 Nikon Corporation Surface positioning detecting apparatus, exposure apparatus and device manufacturing method
EP2070167A2 (en) * 2006-08-02 2009-06-17 Raytheon Company High power solid state laser with doughnut mode and birefringence compensation
DE102021105188A1 (de) 2021-03-04 2022-09-08 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung eingetragener Verein Verfahren und Anordnung zur Erhöhung der Strahlqualität und Stabilität eines optischen Resonators

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006156782A (ja) レーザ発振器
JP2007012981A (ja) 光学素子の内部全反射面に高反射コーティングを施したレーザ装置
JP4428382B2 (ja) レーザ光源装置及びこれを用いた画像生成装置
JPH07162065A (ja) レーザ装置
JP2009182353A (ja) レーザ光源装置及びこれを用いた画像生成装置
US20010028672A1 (en) Laser resonator
JP3619106B2 (ja) 自己補償形レーザ共振器
JPH03145777A (ja) 高調波発生レーザ装置
JP3255366B2 (ja) 光パラメトリック発振装置
JP2009218232A (ja) レーザ光源装置及びこれを用いた画像生成装置
JP5251040B2 (ja) レーザ光源装置及びこれを用いた画像生成装置
JP2004334169A (ja) ビーム合波素子、ビーム合波方法、ビーム分離素子、ビーム分離方法及び励起光出力装置
WO2004102752A1 (ja) 固体レーザ装置
US20060159136A1 (en) Beam combiner
JPH03157621A (ja) 偏光光源装置
JP5251016B2 (ja) レーザ光源装置とその調整方法及び画像生成装置
JPH03234073A (ja) 高調波発生用レーザ装置
EP2075629B1 (en) Optical parametric generator
JP3472471B2 (ja) 偏光保持自己補償反射装置とレーザ共振器及びレーザ増幅器
JPH05283773A (ja) レーザ発振装置
JPH06265954A (ja) 波長変換素子
JP3031740B2 (ja) 高調波発生装置
JP2006106104A (ja) 偏光解消素子
JPS6147684A (ja) レ−ザ−共振装置
JPH065953A (ja) 固体レ−ザ装置