JP2013130583A - 面位置検出装置、露光装置、およびデバイスの製造方法 - Google Patents

面位置検出装置、露光装置、およびデバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 プリズム部材の内面反射面で全反射された光束に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面の面位置の検出に及ぼす影響を抑えて、被検面の面位置を高精度に検出することのできる面位置検出装置。
【解決手段】 投射系および受光系のうちの少なくとも一方は、入射光束を全反射するための内面反射面(7b,7c;8b,8c)を有する全反射プリズム部材(7;8)を備えている。全反射プリズム部材の内面反射面で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれが被検面(Wa)の面位置の検出に及ぼす影響を抑えるために、全反射プリズム部材を形成する光学材料の屈折率と全反射プリズム部材の内面反射面に対する入射光束の入射角とが所定の関係を満たすように設定されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、面位置検出装置、露光装置、およびデバイスの製造方法に関する。特に、本発明は、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッドなどのデバイスを製造するためのリソグラフィ工程でマスクパターンを感光性基板上に転写するのに使用される投影露光装置における感光性基板の面位置の検出に関するものである。
従来、投影露光装置に好適な面位置検出装置として、本出願人による特開2001−296105号公報(特許文献1)に開示された斜め入射型の面位置検出装置が知られている。このような斜め入射型の面位置検出装置において被検面の面位置の検出精度を原理的に高めるためには、被検面への光束の入射角を大きくする(90°に近づける)ことが必要である。この場合、斜め入射型の面位置検出装置の投射光学系および集光光学系の構成および配置について被検面の制約を回避するために、投射光学系の光路および集光光学系の光路中に、互いに平行な一対の内面反射面を有する平行四辺形プリズム(以下、「ひし形プリズム」という)をそれぞれ配置して、投射光学系および集光光学系を被検面から遠ざけることが提案されている(特許文献1の図7を参照)。
特開2001−296105号公報
しかしながら、上述の特許文献1の図7に開示された従来の面位置検出装置では、投射側ひし形プリズムの互いに平行な2つの内面反射面で全反射された光束に偏光成分による相対的な位置ずれが発生し、鮮明なパターン像が被検面上に形成されない可能性がある。同様に、被検面から反射されて受光側ひし形プリズムの互いに平行な2つの内面反射面で全反射された光束にも偏光成分による相対的な位置ずれが発生し、パターン二次像がさらに不鮮明になる可能性がある。
一方、露光装置において表面にレジストが塗布されたウェハ(感光性基板)の面位置の検出に対して従来の面位置検出装置を適用する場合、特定の偏光成分の光に対する反射率がレジスト層の厚さに依存して変化することが知られている。その結果、従来の面位置検出装置では、ひし形プリズムの内面反射面で全反射された光束に発生する偏光成分による相対的な位置ずれと、感光性基板のレジスト層の厚さによる反射率の変化とに起因して、被検面の面位置の検出誤差が発生し易い。
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたものであり、プリズム部材の内面反射面で全反射された光束に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面の面位置の検出に及ぼす影響を抑えて、被検面の面位置を高精度に検出することのできる面位置検出装置を提供することを目的とする。また、本発明は、被検面の面位置を高精度に検出することのできる面位置検出装置を用いて、マスクのパターン面と感光性基板の露光面とを投影光学系に対して高精度に位置合わせすることのできる露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、光学部材の全反射面にて発生する光の偏光成分による相対的な位置ずれを抑えることができる光学装置や計測装置等を提供することを目的とする。また、本発明は、光学部材の全反射面にて発生する光の偏光成分による相対的な位置ずれを調整できる光学装置や調整方法等を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の第1形態では、被検面上に斜め方向から光束を投射する投射系と、前記被検面で反射された光束を受光する受光系とを備え、該受光系の出力に基づいて前記被検面の面位置を検出する面位置検出装置において、
前記投射系および前記受光系のうちの少なくとも一方は、入射光束を全反射するための内面反射面を有する全反射プリズム部材を備え、
前記全反射プリズム部材の前記内面反射面で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれが前記被検面の面位置の検出に及ぼす影響を抑えるために、前記全反射プリズム部材を形成する光学材料の屈折率と前記全反射プリズム部材の前記内面反射面に対する前記入射光束の入射角とが所定の関係を満たすように設定されていることを特徴とする面位置検出装置を提供する。
本発明の第2形態では、投影光学系を介して所定のパターンを感光性基板上へ投影露光する露光装置において、
前記所定のパターン面または前記感光性基板の露光面の前記投影光学系に対する面位置を、前記被検面の面位置として検出するための第1形態の面位置検出装置と、
前記面位置検出装置の検出結果に基づいて、前記所定のパターン面または前記感光性基板の露光面を前記投影光学系に対して位置合わせするための位置合わせ手段とを備えていることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第3形態では、第2形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とするデバイスの製造方法を提供する。
本発明の第4形態では、光路に全反射面を有する光学部材が配置された光学装置において、
前記光学部材の前記全反射面で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれを抑えるように、前記光学部材の屈折率および前記全反射面に対する光の入射角が設定されていることを特徴とする光学装置を提供する。
本発明の第5形態では、光路にN個の内面反射面を有し、
前記N個の内面反射面のそれぞれに対する光の入射角及び前記N個の内面反射面を形成する各光学部材の屈折率は、前記N個の内面反射面で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれがほぼ零となるように設定されていることを特徴とする光学装置を提供する。
本発明の第6形態では、計測光路に全反射面を有する光学部材が配置された計測装置において、
前記光学部材の前記全反射面で全反射された計測光の偏光成分による相対的な位置ずれを抑えるように、前記光学部材の屈折率および前記全反射面に対する計測光の入射角が設定されていることを特徴とする計測装置を提供する。
本発明の第7形態では、被検面を計測する計測装置において、
前記被検面からの計測光を検出する検出器と、
前記被検面と前記検出器との間の光路に配置された全反射面を含む光学部材とを有し、
前記光学部材の前記全反射面で全反射された計測光の偏光成分による相対的な位置ずれを抑えるために、前記光学部材の屈折率および前記光学部材の前記全反射面に対する計測光の入射角が設定されていることを特徴とする計測装置を提供する。
本発明の第8形態では、被検面を計測する計測装置において、
前記被検面へ計測光を導く投射系と、
前記被検面からの計測光を受光する受光系と、
前記投射系の光路と前記受光系の光路との少なくとも一方に配置された全反射面を含む光学部材とを有し、
前記光学部材の前記全反射面で全反射された計測光の偏光成分による相対的な位置ずれを抑えるために、前記光学部材の屈折率および前記光学部材の前記全反射面に対する計測光の入射角が設定されていることを特徴とする計測装置を提供する。
本発明の第9形態では、光路にN個の内面反射面を有し、
前記N個の内面反射面のそれぞれに対する光の入射角及び前記N個の内面反射面を形成する各光学部材の屈折率は、前記N個の内面反射面で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれがほぼ零となるように設定されていることを特徴とする計測装置を提供する。
本発明の第10形態では、所定のパターンを感光性基板に露光する露光装置において、
前記感光性基板の位置を計測するための第6形態、第7形態、第8形態または第9形態の計測装置を備えることを特徴とする露光装置を提供する。
本発明の第11形態では、第10形態の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とするデバイスの製造方法を提供する。
本発明の第12形態では、光路中に配置されて全反射面を有する少なくとも1つの光学部材と、前記少なくとも1つの光学部材の全反射面で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれを調整する調整装置とを備えた光学装置を提供する。
本発明の第13形態では、全反射面を有する少なくとも1つの光学部材を光路に配置する工程と、前記少なくとも1つの光学部材の全反射面にて発生する光の偏光成分による相対的な位置ずれを調整する工程とを含む調整方法を提供する。
本発明の第14形態では、全反射面を有する少なくとも1つの光学部材に光を導く工程と、前記少なくとも1つの光学部材の全反射面にて発生する光の偏光成分による相対的な位置ずれを検出する工程と、前記少なくとも1つの光学部材の全反射面に入射する光の入射角度を調整する工程とを含むことを特徴とする調整方法を提供する。
本発明の典型的な形態にしたがう面位置検出装置では、全反射プリズム部材を形成する光学材料の屈折率と、その内面反射面に対する入射光束の入射角とが所定の関係を満たすように設定することにより、内面反射面で全反射された光束に偏光成分による相対的な位置ずれが実質的に発生しない。その結果、被検面上に鮮明なパターン一次像が形成され、受光面(またはその共役面)上に鮮明なパターン二次像が形成され、ひいては被検面の面位置を高精度に検出することができる。
こうして、本発明の面位置検出装置では、プリズム部材の内面反射面で全反射された光束に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面の面位置の検出に及ぼす影響を抑えて、被検面の面位置を高精度に検出することができる。したがって、露光装置において投影光学系に対する感光性基板の面位置の検出に本発明の面位置検出装置を適用すると、感光性基板の面位置を高精度に検出することができ、ひいてはマスクのパターン面と感光性基板の露光面とを投影光学系に対して高精度に位置合わせすることができるので、良好なデバイスを製造することができる。
本発明の実施形態にかかる面位置検出装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。 図1の投射光学系および集光光学系がともに両側テレセントリックであることを示す光路図である。 本実施形態の面位置検出装置における一対のペンタプリズム間の構成を概略的に示す図である。 被検面Wa上に格子パターン3aの一次像が形成されている状態を示す斜視図である。 5つのX方向に細長く延びる矩形状の開口部Sa1〜Sa5を有する受光スリットSの構成を概略的に示す図である。 5つのシリコン・フォト・ダイオードPD1〜PD5が、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5に光学的に対応するように、受光部14の受光面14a上に設けられている様子を示す図である。 プリズムの内面反射面で全反射された光束に偏光成分による相対的な位置ずれが発生する様子を概略的に示す図である。 全反射において発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δ(GHS)とAF面の計測値との関係を示す図である。 図8の部分拡大図である。 全反射面への入射角と偏光成分による相対位置ずれ量との関係を示す図である。 プリズムの屈折率と偏光成分による相対位置ずれ量との関係を示す図である。 本実施形態の変形例の要部構成を概略的に示す図である。 全反射プリズム部材の屈折率nが1.45の場合に、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.3μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 全反射プリズム部材の屈折率nが1.5の場合に、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.3μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 全反射プリズム部材の屈折率nが1.6の場合に、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.3μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 全反射プリズム部材の屈折率nが1.7の場合に、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.3μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 被検面の面形状を計測する装置に本発明を適用した例を示す図である。 被検面の位置を計測する装置に本発明を適用した例を示す図である。 全反射プリズム部材として四辺形プリズムを用い、2つの全反射面で順次全反射された光に最終的に発生する相対位置ずれ量を小さく抑える考え方を説明する図である。 図13の一部を拡大した図であって、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.05μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 図14の一部を拡大した図であって、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.05μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 図15の一部を拡大した図であって、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.05μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 図16の一部を拡大した図であって、相対位置ずれ量Δの絶対値が0.05μm以下になる入射角θの範囲について説明する図である。 マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法のフローチャートである。 マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得る際の手法のフローチャートである。
本発明の実施形態を、添付図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態にかかる面位置検出装置を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。図2は、図1の投射光学系および集光光学系がともに両側テレセントリックであることを示す光路図である。図3は、本実施形態の面位置検出装置における一対のペンタプリズム間の構成を概略的に示す図である。
図1および図2では、図面の明瞭化のために、一対のペンタプリズム6と9との間の構成の図示を省略している。図1において、投影光学系PLの光軸AXに平行にZ軸を、光軸AXに垂直な面内において図1の紙面に平行にY軸を、図1の紙面に垂直にX軸を設定している。本実施形態では、投影露光装置における感光性基板の面位置の検出に対して本発明の面位置検出装置を適用している。
図示の露光装置は、露光用光源(不図示)から射出された照明光(露光光)で、所定のパターンが形成されたマスクとしてのレチクルRを照明するための照明系ILを備えている。レチクルRは、レチクルホルダRHを介して、レチクルステージ(不図示)上においてXY平面に平行に保持されている。レチクルステージは、図示を省略した駆動系の作用により、レチクル面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、その位置座標はレチクル干渉計(不図示)によって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
レチクルRに形成されたパターンからの光は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハWの表面(露光面)Wa上にレチクルパターン像を形成する。ウェハWはウェハホルダ21上に載置され、ウェハホルダ21はホルダ保持機構22によって支持されている。ホルダ保持機構22は、ホルダ駆動部23の制御に基づいて、上下方向(Z方向)に移動可能な3つの支持点22a〜22c(図1では2つの支持点22aおよび22bだけを示す)によって、ウェハホルダ21を支持している。
こうして、ホルダ駆動部23は、ホルダ保持機構22の各支持点22a〜22cの上下移動をそれぞれ制御することにより、ウェハホルダ21のレベリング(水平出し)およびZ方向(フォーカシング方向)移動を、ひいてはウェハWのレベリングおよびZ方向移動を行う。ウェハホルダ21およびホルダ保持機構22は、さらにウェハステージ(不図示)によって支持されている。ウェハステージは、図示を省略した駆動系の作用によりウェハ面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能で且つZ軸廻りに回転可能であり、その位置座標はウェハ干渉計(不図示)によって計測され且つ位置制御されるように構成されている。
ここで、レチクルRのパターン面上に設けられた回路パターンをウェハWの露光面Waの各露光領域に良好に転写するには、各露光領域への露光毎に、投影光学系PLによる結像面を中心とした焦点深度の幅内に、露光面Waの現在の露光領域を位置合わせする必要がある。そのためには、現在の露光領域における各点の面位置すなわち投影光学系PLの光軸AXに沿った面位置を正確に検出した後に、露光面Waが投影光学系PLの焦点深度の幅の範囲内に収まるように、ウェハホルダ21のレベリングおよびZ方向の移動を、ひいてはウェハWのレベリングおよびZ方向の移動を行えば良い。
本実施形態の投影露光装置は、露光面Waの現在の露光領域における各点の面位置を検出するための面位置検出装置を備えている。図1を参照すると、本実施形態の面位置検出装置は、検出光を供給するための光源1を備えている。一般に、被検面であるウェハWの表面Waは、レジスト等の薄膜で覆われている。したがって、この薄膜による干渉の影響を低減するために、光源1は波長幅の広い白色光源(たとえば、波長幅が600〜900nmの照明光を供給するハロゲンランプや、これと同様の帯域の広い照明光を供給するキセノン光源など)であることが望ましい。なお、光源1として、レジストに対する感光性の弱い波長帯の光を供給する発光ダイオードを用いることもできる。
光源1からの発散光束は、コンデンサーレンズ2を介して略平行光束に変換された後、偏向プリズム3に入射する。偏向プリズム3は、コンデンサーレンズ2からの略平行光束を、屈折作用により−Z方向に沿って偏向させる。また、偏向プリズム3の射出側には、X方向に延びる細長い透過部とX方向に延びる細長い遮光部とが一定のピッチで交互に設けられた透過型格子パターン3aが形成されている。なお、透過型格子パターンに代えて、凹凸形状の反射型回折格子を適用しても良いし、あるいは反射部と無反射部とが交互に形成された反射型格子パターンを適用しても良い。
透過型格子パターン3aを透過した光は、投影光学系の光軸AXに平行な光軸AX1に沿って配置された投射光学系(4,5)に入射する。投射光学系(4,5)は、投射用集光レンズ4と投射用対物レンズ5とで構成されている。投射光学系(4,5)を介した光束は、ペンタプリズム6に入射する。ペンタプリズム6は、その長手方向軸線がX方向に沿って延びた五角柱状の偏向プリズムであり、光軸AX1に沿って入射した光を屈折させることなくそのまま透過させるための第1透過面6aを有する。すなわち、第1透過面6aは、光軸AX1に対して垂直に設定されている。
第1透過面6aを透過してペンタプリズム6の内部を光軸AX1に沿って伝播した光は、第1反射面6bで反射された後、第2反射面6cで光軸AX2に沿って再び反射される。第2反射面6cで反射されてペンタプリズム6の内部を光軸AX2に沿って伝播した光は、第2透過面6dで屈折されることなくそのまま透過する。すなわち、第2透過面6dは、光軸AX2に対して垂直に設定されている。ここで、ペンタプリズム6は石英ガラスのような低熱膨張で且つ低分散の光学材料で形成され、第1反射面6bおよび第2反射面6cにはアルミニウムや銀などからなる反射膜が形成されている。
こうして、光軸AX1に沿って−Z方向に入射した光は、ペンタプリズム6によって大きく偏向され、光軸AX2に沿って被検面Waへ導かれる。このとき、被検面Waへの入射角が十分大きくなるように、光軸AX2の方向が設定され、ひいてはペンタプリズム6による偏向角が設定されている。具体的には、図3に示すように、光軸AX2に沿ってペンタプリズム6から射出された光束は、投射側ひし形プリズム7に入射する。
ひし形プリズム7は、平行四辺形状(またはひし形状)の断面を有する四角柱状のプリズムであって、その長手方向軸線がペンタプリズム6と同様にX方向に沿って配置されている。ひし形プリズム7では、光軸AX2に垂直な第1透過面7aを透過した光が、互いに平行な一対の反射面7bおよび7cで順次反射された後、第1透過面7aに平行な第2透過面7dを透過し、光軸AX2に平行な光軸AX21に沿ってひし形プリズム7から射出される。ひし形プリズム7から光軸AX21に沿って射出された光束は、被検面Waに入射する。
ここで、被検面Waが投影光学系PLの結像面と合致している状態において、投射光学系(4,5)が格子パターン3aの形成面(すなわち偏向プリズム3の射出面)と被検面Waとを共役に配置するように構成されている。また、格子パターン3aの形成面と被検面Waとが投射光学系(4,5)に関してシャインプルーフの条件を満たすように構成されている。その結果、格子パターン3aからの光は、投射光学系(4,5)を介して、被検面Wa上のパターン像形成面の全体に亘って正確に結像する。
また、図2において光路を破線で示すように、投射用集光レンズ4と投射用対物レンズ5とで構成される投射光学系(4,5)は、いわゆる両側テレセントリック光学系である。したがって、格子パターン3aの形成面上の各点と被検面Wa上の各共役点とは、全面に亘ってそれぞれ同倍率である。こうして、被検面Wa上には、図4に示すように、格子パターン3aの一次像がその全体に亘って正確に形成される。
再び図1を参照すると、投影光学系PLの光軸AXに関して光軸AX21と対称な光軸AX31に沿って被検面Waで反射された光束は、受光側ひし形プリズム8に入射する。ひし形プリズム8は、ひし形プリズム7と同様に、X方向に沿って長手方向軸線を有し且つ平行四辺形状(またはひし形状)の断面を有する四角柱状のプリズムである。したがって、ひし形プリズム8では、光軸AX31に垂直な第1透過面8aを透過した光が、互いに平行な一対の反射面8bおよび8cで順次反射された後、第1透過面8aに平行な第2透過面8dを透過し、光軸AX31に平行な光軸AX3に沿ってひし形プリズム8から射出される。
光軸AX3に沿ってひし形プリズム8から射出された光は、上述のペンタプリズム6と同様の構成を有するペンタプリズム9を介して、集光光学系(10,11)に入射する。すなわち、被検面Waで反射された光は、投影光学系PLの光軸AXに関して光軸AX2と対称な光軸AX3に沿って、ペンタプリズム9に入射する。ペンタプリズム9では、光軸AX3に垂直な第1透過面9aを透過した光が、第1反射面9bおよび第2反射面9cで順次反射された後、Z方向に延びる光軸AX4に沿って第2透過面9dに達する。光軸AX4に垂直な第2透過面9dを透過した光は、光軸AX4に沿って+Z方向に集光光学系(10,11)に入射する。
集光光学系(10,11)は、受光用対物レンズ10と受光用集光レンズ11とで構成されている。そして、受光用対物レンズ10と受光用集光レンズ11との間の光路中には、走査手段としての振動ミラー12が設けられている。したがって、光軸AX4に沿って受光用対物レンズ10に入射した光は、振動ミラー12を介して偏向され、光軸AX5に沿って受光用集光レンズ11に達する。なお、本実施形態では、振動ミラー12を集光光学系(10,11)の略瞳面の位置に配置しているが、これに限定されることなく、被検面Waと後述のアオリ補正プリズム13との間の光路中または被検面Waと偏向プリズム3との間の光路中において任意の位置に配置することができる。
集光光学系(10,11)を介した光は、上述の偏向プリズム3と同様の構成を有するアオリ補正プリズム13に入射する。ここで、被検面Waが投影光学系PLの結像面と合致している状態において、集光光学系(10,11)が被検面Waとアオリ補正プリズム13の入射面13aとを共役に配置するように構成されている。こうして、アオリ補正プリズム13の入射面13aには、格子パターン3aの二次像が形成される。
なお、アオリ補正プリズム13の入射面13aには、遮光手段としての受光スリットSが設けられている。受光スリットSは、図5に示すように、例えば5つのX方向に細長く延びる矩形状の開口部Sa1〜Sa5を有する。集光光学系(10,11)を介した被検面Waからの反射光は、受光スリットSの各開口部Sa1〜Sa5をそれぞれ通過して、アオリ補正プリズム13に入射する。
ここで、受光スリットSの開口部Saの数が、被検面Wa上における検出点の数に対応する。すなわち、被検面Wa上に格子パターン3aの一次像が形成されている状態を示す図4において、被検面Wa上の検出点(検出領域)Da1〜Da5は、図5に示す受光スリットSの5つの開口部Sa1〜Sa5に光学的に対応している。したがって、被検面Wa上での検出点の数を増やしたいときには、開口部Saの数を増やせば良いだけであり、検出点の数を増やしても構成の複雑化を招くことがない。
なお、投影光学系PLによる結像面とアオリ補正プリズム13の入射面13aとが集光光学系(10,11)に関してシャインプルーフの条件を満たすように構成されている。したがって、被検面Waと結像面とが合致している状態において、格子パターン3aからの光が、集光光学系(10,11)を介して、プリズム入射面13a上のパターン像形成面の全体に亘って正確に再結像する。
また、図2において光路を破線で示すように、集光光学系(10,11)が両側テレセントリック光学系で構成されている。したがって、被検面Wa上の各点とプリズム入射面13a上の各共役点とは、全面に亘ってそれぞれ同倍率である。こうして、アオリ補正プリズム13の入射面13a上には、格子パターン3aの二次像がその全体に亘って正確に形成される。
ところで、アオリ補正プリズム13の入射面13aの位置に受光面を配置すると、被検面Waに対する光束の入射角θが大きいため、受光面における光束の入射角も大きくなる。この場合、受光面に例えばシリコン・フォト・ダイオードを配置すると、シリコン・フォト・ダイオードへの光束の入射角が大きくなるため、シリコン・フォト・ダイオードにおける表面反射が大きくなると共に、光束のけられが生じて、受光量が著しく低下する恐れがある。
本実施形態では、受光面における光束の入射角に起因する受光量の低下を避けるために、図1に示すように、集光光学系(10,11)に関する被検面Waとの共役面に偏向光学系としてのアオリ補正プリズム13の入射面13aを配置している。その結果、集光光学系(10,11)を介して光軸AX5に沿ってアオリ補正プリズム13の入射面13aに入射した光束は、アオリ補正プリズム13の頂角(入射面と射出面とのなす角)と同じ屈折角にしたがって偏向され、射出面13bから光軸AX6に沿って射出される。ここで、射出面13bは、光軸AX6に垂直に設定されている。
アオリ補正プリズム13の射出面13bから光軸AX6に沿って射出された光は、一対のレンズ14aおよび14bで構成されるリレー光学系(14a,14b)に入射する。リレー光学系(14a,14b)を介した光は、アオリ補正プリズム13の入射面13a上に形成された格子パターン3aの二次像と受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5との共役像を、受光部15の受光面15a上に形成する。受光面15aには、図6に示すように、5つのシリコン・フォト・ダイオードPD1〜PD5が、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5に光学的に対応するように設けられている。なお、シリコン・フォト・ダイオードに代えて、CCD(2次元電荷結合型撮像素子)やフォトマルを用いることもできる。
このように、本実施形態においては、偏向光学系としてのアオリ補正プリズム13を用いているので、受光面15aに入射する光束の入射角が十分小さくなり、受光面15aにおける光束の入射角に起因する受光量の低下が回避される。なお、リレー光学系(14a,14b)は、図2に示すように、両側テレセントリック光学系であることが望ましい。また、アオリ補正プリズム13の入射面13aと受光面15aとがリレー光学系(14a,14b)に関してシャインプルーフの条件を満足するように構成されていることが望ましい。
上述したように、アオリ補正プリズム13の入射面13a上には、5つの開口部Sa1〜Sa5を有する受光スリットSが設けられている。したがって、入射面13aに形成された格子状パターン3aの二次像は、受光スリットSを介して部分的に遮光される。すなわち、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5の領域に形成された格子状パターン3aの二次像からの光束のみが、アオリ補正プリズム13およびリレー光学系(14a,14b)を介して、受光面15aに達する。
こうして、図6に示すように、受光部15の受光面15a上に配置されたシリコン・フォト・ダイオードPD1〜PD5上には、受光スリットSの開口部Sa1〜Sa5の像すなわちスリット像SL1〜SL5がそれぞれ形成される。なお、スリット像SL1〜SL5は、シリコン・フォト・ダイオードPD1〜PD5の矩形状の受光領域の内側にそれぞれ形成されるように設定されている。
ここで、被検面Waが投影光学系PLの光軸AXに沿ってZ方向に上下移動すると、アオリ補正プリズム13の入射面13a上に形成される格子パターン3aの二次像は、被検面Waの上下移動に対応してパターンのピッチ方向に横ずれを起こす。本実施形態では、たとえば本出願人による特開平6−97045号公報に開示された光電顕微鏡の原理により、格子パターン3aの二次像の横ずれ量を検出し、検出した横ずれ量に基づいて投影光学系PLの光軸AXに沿った被検面Waの面位置を検出する。
なお、振動ミラー12を駆動するミラー駆動部16、ミラー駆動部16からの交流信号に基づいてシリコン・フォト・ダイオードPD1〜PD5からの検出信号を同期検波するための位置検出部17、被検面Waを投影光学系PLの焦点深度の範囲内に収めるのに必要な傾き補正量およびZ方向補正量を算出する補正量算出部18、傾き補正量およびZ方向補正量に基づいてホルダ保持機構22を駆動制御して、ウェハホルダ21のレベリングおよびZ方向移動を行わせるためのホルダ駆動部23の動作は、本出願人による特開2001−296105号公報に開示される装置と同様であるため、ここでは説明を省略する。
また、シャインプルーフの条件、偏向プリズム3およびアオリ補正プリズム13の構成や作用、および光電顕微鏡の原理の具体的な適用などについては、特開平6−97045号公報に詳細に開示されている。そして、ペンタプリズム6および9の構成や作用については、特開2001−296105号公報に詳細に開示されている。なお、これらのペンタプリズム6および9の一方、または双方を省く構成も可能である。
本実施形態では、投射光学系(4,5)と被検面Waとの間の光路中および集光光学系(10,11)と被検面Waとの間の光路中にペンタプリズム6および9をそれぞれ設け、被検面Waへの入射光束の光路および被検面Waからの反射光束の光路をペンタプリズム6および9の作用により大きく折り曲げて、投射光学系(4,5)および集光光学系(10,11)を被検面Waから十分に遠ざけている。その結果、投射光学系(4,5)および集光光学系(10,11)の構成および配置が、被検面Waの制約を実質的に受けることがない。
また、本実施形態では、ペンタプリズム6と被検面Waとの間の光路中およびペンタプリズム9と被検面Waとの間の光路中にひし形プリズム7および8がそれぞれ付設されているので、被検面Waへの入射光束の光路および被検面Waからの反射光束の光路がひし形プリズム7および8の作用によりそれぞれ平行移動する。その結果、一対のペンタプリズム6および9を被検面Waから遠ざけることができ、一対のペンタプリズム6および9およびその保持部材の構成および配置が被検面Waの制約を実質的に受けることがない。
本実施形態の面位置検出装置では、投射系の光路中に配置されて入射光束の光路を平行移動させるための一対の内面反射面(7b,7c)を有する投射側プリズム部材すなわちひし形プリズム7と、受光系の光路中において投射側プリズム部材7に対応するように配置されて、被検面Waからの入射光束の光路を平行移動させるための一対の内面反射面(8b,8c)を有する受光側プリズム部材すなわちひし形プリズム8とを備えている。この場合、前述したように、投射側のひし形プリズム7の互いに平行な2つの内面反射面(7b,7c)で全反射された光束に偏光成分による相対的な位置ずれが発生し、鮮明なパターン像が被検面Wa上に形成されない。なお、投射光学系(4,5)の被検面側と集光光学系(10,11)の被検面側はテレセントリックに構成されているため、ひし形プリズム(7,8)の全反射面(7b,7c,8b,8c)に入射する主光線は全て同じ入射角となる。
図7は、プリズムの内面反射面で全反射された光束(光軸上を通る主光線)に偏光成分による相対的な位置ずれが発生する様子を概略的に示す図である。図7に示すように、プリズム70の内部を伝搬して内面反射面71に対して所定値よりも大きい入射角で入射した光Lは、内面反射面71で全反射される。このとき、内面反射面71で全反射された光束のうち、図7の紙面に垂直な方向に偏光方向を有するS偏光状態の光Lsと、図7の紙面に平行な方向に偏光方向を有するP偏光状態の光Lpとは、距離Δだけ間隔を隔てた互いに平行な2つの光路に沿ってそれぞれプリズム70の内部を伝搬する。
ここで、プリズム70の内面反射面71で全反射された光束に発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δは、グースヘンシェンシフト(Goos-Haenchen Shift)と呼ばれる。こうして、投射側のひし形プリズム7の互いに平行な2つの内面反射面(7b,7c)での全反射に起因して、被検面Waに達する光束のうち、被検面Waに対するP偏光の光とS偏光の光との間に相対的な位置ずれが発生し、ひいてはP偏光の光が被検面Wa上に形成するパターン像とS偏光の光が被検面Wa上に形成するパターン像との間に相対的な位置ずれが発生する。
同様に、被検面Waから反射されて受光側のひし形プリズム8の互いに平行な2つの内面反射面(8b,8c)で全反射された光束にも偏光成分による相対的な位置ずれが発生し、アオリ補正プリズム13の入射面13a上に形成されるパターン二次像がさらに不鮮明になる。換言すれば、受光側のひし形プリズム8の内面反射面(8b,8c)での全反射の影響により、P偏光の光が入射面13a上に形成するパターン二次像とS偏光の光が入射面13a上に形成するパターン二次像との間に発生する相対的な位置ずれが助長され(倍加され)る。
本実施形態の面位置検出装置は、半導体露光プロセス途中において各種の表面状態を持つウェハW(たとえばウェハW上の構造物を構成する物質が複数種であったり、ウェハW上の構造そのもの(多層構造)が複数種であったりする)の面位置検出に対して適用される。そして、一般的に、ウェハ表面はレジストが塗布された状態になっている。このような状況で、各種表面状態にばらつきがある場合(たとえばウェハ上に形成される層の厚みがばらついたり、その層を形成する材料の純度などの性質がばらついたりする場合)や、レジスト厚にばらつきがある場合、特定の偏光成分の光(例えばP偏光の光、S偏光の光など)に対する反射率がこれらのばらつきに依存して変化する。
その結果、本実施形態の面位置検出装置では、特段の策を講じない限り、ひし形プリズム(7;8)の内面反射面(7b,7c;8b,8c)で全反射された光束に発生する偏光成分による相対的な位置ずれと、上記ウェハWの表面状態のばらつきやレジスト厚のばらつきに起因する特定偏光成分の反射率変化とにより、被検面Waの面位置の検出誤差が発生しやすい。
近年、投影露光パターンの微細化に伴い、ウェハ面の平坦度に対する要求も厳しくなるとともに、面位置検出精度に対する要求も非常に高くなっている。また、ArFエキシマレーザ光源を用いた露光装置などでは、表面のレジストの厚みも薄くなる傾向にあり、前記各種表面状態やレジスト厚のばらつきに起因する、面位置検出誤差が無視できない状況にある。
そこで、本実施形態では、全反射プリズム部材としてのひし形プリズム(7;8)を形成する光学材料の屈折率nと、その内面反射面(7b,7c;8b,8c)に対する入射光束(光軸に沿って進む主光線)の入射角θとが所定の関係を満たすように設定することにより、ひし形プリズム(7;8)の内面反射面(7b,7c;8b,8c)で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれが被検面Waの面位置の検出に及ぼす影響を抑えている。以下、ひし形プリズム(7;8)を形成する光学材料の屈折率nと内面反射面(7b,7c;8b,8c)に対する入射光束(光軸上に沿った主光線)の入射角θとが満たすべき関係について説明する。
今、全反射面としての各内面反射面(7b,7c,8b,8c)において、P偏光とS偏光の成分での位相変化φp,φsは、θを反射面への主光線の入射角(0°≦θ≦90°)、λを光の波長、nをガラス等の光学材料の屈折率とすると、次の式(1)及び(2)で表される。
Figure 2013130583
ここで、P偏光成分の反射光において、反射面に沿った方向でのP偏光成分の基準反射位置P0に対する相対的な位置ずれ量Δp(P偏光成分のグースヘンシェンシフト(GHS)と呼ぶ。)は、P偏光成分の位相変化をβ=n/λ・cosθとして、P偏光成分の位相変化φのβでの偏微分∂φ/∂βとなる。また、S偏光成分の反射光において、反射面に沿った方向でのS偏光成分の基準反射位置P0に対する相対的な位置ずれ量Δs(S偏光成分のグースヘンシェンシフト(GHS)と呼ぶ。)は、S偏光成分の位相変化をβ=n/λ・cosθとして、S偏光成分の位相変化φのβでの偏微分∂φ/∂βとなる。
各偏光成分の反射光での相対的な位置ずれ量Δp,Δsは、次式(3)及び(4)で表される。
Figure 2013130583
これらから、反射光線におけるP偏光成分の光とS偏光成分の光との垂直方向での相対的な位相ずれ量の差Δ(グースヘンシェンシフト(GHS))を求めると、反射面に沿った方向での各偏光成分の反射光の間での相対的な位相ずれ量GHSは、Δp−Δsとなるため、以下の式(5)の関係が成立する。
Δ=cosθ×(Δp−Δs) (5)
このため、以下の式(6)に示すように、ΔだけP偏光とS偏光の光軸に差が生じる。
Figure 2013130583
従って、プリズム(7;8)の内部での1回の全反射(内面反射)において発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δは、上記の式(6)によって表すことができる。よって、全反射において偏光成分による相対的位置ずれが発生しない条件、すなわち、全反射において発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δ(グースヘンシェンシフト(GHS))が零となる条件としては、次の式(7)を満たすことである。
Figure 2013130583
本実施形態では、全反射プリズム部材としてのひし形プリズム(7;8)を形成する光学材料の屈折率nと、その内面反射面(7b,7c;8b,8c)に対する入射光束の入射角θとが式(7)に示す関係をほぼ満たすように設定することにより、ひし形プリズム(7;8)の内面反射面(7b,7c;8b,8c)で全反射された光束に偏光成分による相対的な位置ずれが実質的に発生しない。その結果、被検面であるウェハWの表面Wa上に鮮明なパターン一次像が形成され、アオリ補正プリズム13の入射面13a上に鮮明なパターン二次像が形成され、ひいては被検面Waの面位置を高精度に検出することができる。
したがって、本実施形態の露光装置では、被検面の面位置を高精度に検出することのできる面位置検出装置を用いて、ウェハ(感光性基板)Wの露光面Waの面位置を高精度に検出することができ、ひいてはレチクル(マスク)Rのパターン面とウェハWの露光面Waとを投影光学系PLに対して高精度に位置合わせすることができる。
なお、本実施形態の面位置検出装置を露光装置における感光性基板の面位置の検出やマスクの面位置の検出などに適用する場合、1回の全反射において発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δの大きさ(絶対値)を、例えば0.3μm以内に抑えることが実用上において好ましい。すなわち、次の条件式(8)を満たすとき、感光性基板の面位置の検出やマスクの面位置の検出などについて実用上問題がない。ただし、式(8)において、光の波長λの単位はμmである。
Figure 2013130583
ここで、全反射において発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δ(グースヘンシェンシフト(GHS))の大きさが0.3μm以下であることが実用的に好ましいことについて説明する。焦点検出AF(面検出、焦点計測)に要求される精度としては、投影光学系PLの焦点深度に対して小さいということが条件であるが、最近の大NAの投影レンズ(焦点深度:約300nm以下)に対しては、他の誤差を考慮するとレジスト膜厚によるAF誤差としては幅で50nm以上は許されないのが現状である。図8は、偏光成分による相対的な位置ずれ量Δが0.3μmである場合の、レジスト膜厚の変化に対するAF計測値の変化の様子である。幅で250nm程度、AF計測値が変化していることが分かる。
図8の一部の領域を拡大したのが図9である。レジスト膜厚は製膜機の性能により、±10nm程度のバラツキがウェハ内やウェハ間において発生してしまう。このため、図9においてレジスト膜厚が幅で20nm変化した場合を図から読み取ると、最悪で50nm弱程度AF計測値が変化することが分かる。よって、偏光成分による相対的な位置ずれ量Δを0.3μm以下にしておくのが好ましいことが理解される。さらに、高精度化を図りつつより安定した検出を実現するためには、以下の式(9)に示すように、偏光成分による相対的な位置ずれ量Δを0.2μm以下とするのがより一層好ましい。
Figure 2013130583
ここで、全反射において発生する偏光成分による相対的な位置ずれ量Δ(グースヘンシェンシフト(GHS))の大きさが0.2μm以下であることが実用的に好ましいことについて説明する。また、AF計測値の変化は偏光成分による相対的な位置ずれ量Δに比例であり、偏光成分による相対的な位置ずれ量Δが0.2μm以下であった場合では、AF計測値の変化量が30nm程度となる。誤差が30nmであれば、最低必要量の50nmに対して20nm程度の余裕ができ、この量はAF光学系に製造上の誤差による色収差が発生した場合のAF計測誤差に相当する。従って、製造誤差に起因して色収差による誤差が発生したとしても偏光成分による相対的な位置ずれ量Δが0.2μm以下であれば、常に高い精度のもので安定した計測が実現できる。
以下、さらに具体的な形態にしたがって、ひし形プリズム(7;8)を形成する光学材料の屈折率nと内面反射面(7b,7c;8b,8c)に対する入射光束の入射角θとが満たすべき関係について考える。図10は、全反射面への入射角と偏光成分による相対位置ずれ量との関係を示す図である。図10において、縦軸は偏光成分による相対位置ずれ量Δ(μm)を示し、横軸は全反射面への入射角θ(度)を示している。
相対位置ずれ量Δは、全反射されたS偏光状態の光LsとP偏光状態の光Lpとが図7の位置関係にある場合(P偏光状態の光LpよりもS偏光状態の光Lsの方が内側にある場合)に正の値をとり、S偏光状態の光LsよりもP偏光状態の光Lpの方が内側にある場合には負の値をとるものとする。この点は、後述の図11、図13〜図16についても同様である。
また、図10は、プリズムを形成する光学材料(たとえば石英)の屈折率nが1.45で、使用光(検出光)の中心波長λcが750nmのときの、入射角θと相対位置ずれ量Δとの関係を示している。図10を参照すると、入射角θが約43度のときに全反射が起こり始め、入射角θが全反射角よりも大きくなるにつれて正の値である相対位置ずれ量Δが単調に減少する。やがて、入射角θが約53度に達すると相対位置ずれ量Δはほぼ0になり、入射角θが約53度から更に大きくなるにつれて相対位置ずれ量Δが負の値となってその大きさは単調に増大する。
この場合、使用光の中心波長λcを変化させると、同じ入射角θに対する相対位置ずれ量Δの値は変化する。しかしながら、上述の式(6)および(7)を参照して明らかなように、使用光の中心波長λcを変化させても、相対位置ずれ量Δが0となるときの入射角θの値は実質的に変化しない。換言すれば、相対位置ずれ量Δが0となるときの入射角θの値は、使用光の中心波長λcには実質的に依存しない。
こうして、本実施形態では、ひし形プリズム(7;8)が所定の屈折率nを有する光学材料により形成されている場合、その内面反射面(7b,7c;8b,8c)で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれ量Δがほぼ0になるように、すなわち相対位置ずれ量Δの絶対値が例えば0.3μm以下になるように、さらに好ましくは0.2μm以下になるように、内面反射面(7b,7c;8b,8c)に対する入射光束の入射角θを決定すればよい。なお、図10を参照すると、入射角θの変動に対する相対位置ずれ量Δの変化の度合いは小さく、ひし形プリズム(7;8)の取付け誤差等が検出精度に及ぼす影響も小さいことがわかる。
図11は、プリズムの屈折率と偏光成分による相対位置ずれ量との関係を示す図である。図11において、縦軸は偏光成分による相対位置ずれ量Δ(μm)を示し、横軸はプリズムを形成する光学材料の屈折率nを示している。図11は、全反射面への入射角θが45度で、使用光の中心波長λcが750nmのときの、屈折率nと相対位置ずれ量Δとの関係を示している。図11を参照すると、屈折率nが1.45から大きくなるにつれて正の値である相対位置ずれ量Δが単調に減少し、屈折率nが約1.73に達すると相対位置ずれ量Δはほぼ0になる。そして、屈折率nが約1.73から更に大きくなるにつれて相対位置ずれ量Δが負の値となってその大きさは単調に増大する。
この場合も、使用光の中心波長λcを変化させると、同じ屈折率nに対する相対位置ずれ量Δの値は変化するが、相対位置ずれ量Δが0となるときの屈折率nの値は実質的に変化しない。こうして、本実施形態では、ひし形プリズム(7;8)が内面反射面(7b,7c;8b,8c)に対して所定の入射角θで入射する光を全反射するように構成されている場合、全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれ量Δがほぼ0になるように、すなわち相対位置ずれ量Δの絶対値が例えば0.2μm以下になるように、ひし形プリズム(7;8)を形成する光学材料の屈折率nを決定すればよい。
なお、図1〜図3に示す上述の実施形態では、光路中に4つの全反射面(7b,7c;8b,8c)が配置され、投射光学系(4,5)からの光をペンタプリズム6およびひし形プリズム7を介して被検面Waへ導くとともに、被検面Waからの光をひし形プリズム8およびペンタプリズム9を介して集光光学系(10,11)へ導いている。しかしながら、全反射面の数および配置に限定されることなく、図12に示すように、例えば光路中に2つの全反射面(31b;32b)が配置された構成も可能である。
図12の変形例では、投射光学系(4,5)からの光を、光路折り曲げプリズムとしての三角プリズム31を介して被検面Waへ導くとともに、被検面Waからの光を、光路折り曲げプリズムとしての三角プリズム32を介して集光光学系(10,11)へ導いている。なお、図12では、図3に対応して、投射用集光レンズ4および受光用集光レンズ11の図示を省略している。
図12の変形例では、投射光学系(4,5)から光軸AX1に沿って射出された光が、光路折り曲げプリズム31に入射する。光路折り曲げプリズム31では、第1透過面31aを透過した光が、全反射面31bで全反射された後、第2透過面31cを透過し、光軸AX2に沿って光路折り曲げプリズム31から射出される。光路折り曲げプリズム31から光軸AX2に沿って射出された光は、被検面Waに入射する。
投影光学系PLの光軸AXに関して光軸AX2と対称な光軸AX3に沿って被検面Waで反射された光は、光路折り曲げプリズム32に入射する。光路折り曲げプリズム32では、第1透過面32aを透過した光が、全反射面32bで全反射された後、第2透過面32cを透過し、光軸AX4に沿って光路折り曲げプリズム32から射出される。光軸AX4に沿って光路折り曲げプリズム32から射出された光は、集光光学系(10,11)に入射する。
図12の変形例においても、全反射プリズム部材としての光路折り曲げプリズム(31;32)を形成する光学材料の屈折率nと、その全反射面(31b;32b)に対する光の入射角θとが式(7)に示す関係をほぼ満たすように設定することにより、光路折り曲げプリズム(31;32)の全反射面(31b;32b)で全反射された光に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面Waの面位置の検出に及ぼす影響を抑えて、被検面Waの面位置を高精度に検出することができる。
換言すると、光路折り曲げプリズム(31;32)の全反射面(31b;32b)で全反射された光に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面Waの面位置の検出に及ぼす影響を抑えて、被検面Waの面位置を高精度に検出するには、全反射面(31b;32b)で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれ量Δがほぼ0になるように、すなわち1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値が例えば0.3μm以下になるように、さらに好ましくは0.2μm以下になるように、光路折り曲げプリズム(31;32)の屈折率nおよび全反射面(31b;32b)に対する入射光の入射角θを決定すればよい。
以下、図13〜図16を参照し、全反射プリズム部材の屈折率nを変化させたときに、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値が0.3μm以下になる入射角θの範囲について説明する。図13は、全反射プリズム部材の屈折率nが1.45で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図13を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.3μm以下に抑えて条件式(8)を満たすには、入射角θの範囲を約48度〜90度に設定すれば良いことがわかる。また、相対位置ずれ量Δがほぼ0になる入射角θは約53度である。
図14は、全反射プリズム部材の屈折率nが1.5で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図14を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.3μm以下に抑えて条件式(8)を満たすには、入射角θの範囲を約45度〜90度に設定すれば良いことがわかる。また、相対位置ずれ量Δがほぼ0になる入射角θは約52度である。
図15は、全反射プリズム部材の屈折率nが1.6で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図15を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.3μm以下に抑えて条件式(8)を満たすには、入射角θの範囲を約42度〜90度に設定すれば良いことがわかる。また、相対位置ずれ量Δがほぼ0になる入射角θは約49度である。
図16は、全反射プリズム部材の屈折率nが1.7で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図16を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.3μm以下に抑えて条件式(8)を満たすには、入射角θの範囲を約39度〜90度に設定すれば良いことがわかる。また、相対位置ずれ量Δがほぼ0になる入射角θは約46度である。
なお、上述の実施形態では、露光装置が単一の面位置検出装置を備えている例を説明しているが、これに限定されることなく、必要に応じて複数組の面位置検出装置で検出視野を分割することもできる。この場合、第1の面位置検出装置の検出視野と第2の面位置検出装置の検出視野との共通の視野における検出結果に基づいて、各装置のキャリブレーションを行うこともできる。
また、上述の実施形態では、投影露光装置の感光性基板の面位置の検出に対して本発明を適用しているが、投影露光装置のマスクの面位置の検出に本発明を適用することもできる。また、上述の実施形態では、投影露光装置における感光性基板の面位置の検出に対して本発明を適用しているが、一般の被検面の面位置の検出に本発明を適用することもできる。
また、上述の実施形態では、被検面の面位置(被検面の法線に沿った位置)の検出に対して本発明を適用している。しかしながら、これに限定されることなく、例えば計測光路に全反射面を有する光学部材が配置された計測装置に、さらに一般的には、光路に全反射面を有する光学部材が配置された光学装置に本発明を適用することができる。具体的に、図17に示すように被検面の面形状を計測する装置や、図18に示すように被検面の位置(面内方向に沿った被検面の二次元的な位置)を計測する装置に対して、本発明を適用することができる。
図17に示す計測装置では、光源41からの計測光が、送光光学系(投射光学系)42を介して、例えばひし形プリズムのような全反射光学部材(全反射面を有する光学部材)43に入射する。全反射光学部材43の全反射面(不図示)で全反射された計測光は、被検面44に入射する。被検面44で反射された計測光は、例えば全反射光学部材43と同様の構成を有する全反射光学部材45に入射する。全反射光学部材45の全反射面(不図示)で全反射された計測光は、受光光学系46を介して、例えばCCDのような画像検出器47に入射する。
この装置では、計測光が入射する被検面44の高さ位置が変化すると、画像検出器47への計測光の入射位置(像位置)が変化する。したがって、被検面44を面内方向に沿って二次元的に移動させて被検面44への計測光の入射位置を変化させつつ、あるいは送光光学系42中の振動ミラーまたはポリゴンミラーの作用により被検面44への計測光の入射位置を変化させつつ、画像検出器47への計測光の入射位置を測定することにより、被検面44の面形状(面内の位置毎の高さ分布)が計測される。被検面44上に薄膜がある場合や、被検面44に偏光性がある場合、全反射光学部材43,45での全反射において偏光成分による相対位置ずれが発生すると、被検面44の面形状を高精度に計測することができない。
全反射光学部材43,45で全反射された光に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面44の面形状の計測に及ぼす影響を抑えて、被検面44の面形状を高精度に計測するには、全反射光学部材43,45で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれ量Δがほぼ0になるように、すなわち1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値が例えば0.3μm以下になるように、さらに好ましくは0.2μm以下になるように、全反射光学部材43,45の屈折率nおよび全反射面に対する入射光の入射角θを決定すればよい。
図18に示す計測装置では、照明系51からの計測光が、対物光学系52中のハーフミラー53で反射された後、対物光学系52から射出されて光路折り曲げプリズム(全反射面を有する光学部材)54に入射する。例えば三角プリズムのような光路折り曲げプリズム54の全反射面54aで全反射された計測光は、被検面55を照明する。被検面55上に設けられたマーク(不図示)で反射された計測光は、光路折り曲げプリズム54に再び入射する。光路折り曲げプリズム54の全反射面54aで全反射された計測光は、対物光学系52および対物光学系52中のハーフミラー53を介して、例えばCCDのような画像検出器56に入射する。
図18に示す計測装置では、画像検出器56の出力に基づいて、被検面55上のマークの位置が、ひいては被検面55の位置(面内方向に沿った被検面55の二次元的な位置)が計測される。被検面55に偏光性がある場合、光路折り曲げプリズム54での全反射において偏光成分による相対位置ずれが発生すると、被検面55の位置を高精度に計測することができない。
光路折り曲げプリズム54で全反射された光に発生する偏光成分による相対的な位置ずれが被検面55の位置の計測に及ぼす影響を抑えて、被検面55の位置を高精度に計測するには、光路折り曲げプリズム54で全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれ量Δがほぼ0になるように、すなわち1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値が例えば0.3μm以下になるように、さらに好ましくは0.2μm以下になるように、光路折り曲げプリズム54の屈折率nおよび全反射面54aに対する入射光の入射角θを決定すればよい。
このように、被検面が偏光に影響を及ぼす薄膜や偏光特性を有していると、光路(照射光路や検出光路等)に配置される内面反射面(全反射面)に、グースヘンシェンシフト(Goos-Haenchen Shift)が発生するため、これが発生しないように、内面反射面(全反射面)を構成する光学部材の屈折率や、内面反射面(全反射面)に対する入射角を適切に設定することが望ましい。
ところで、図1〜図3に示す上述の実施形態では、全反射プリズム部材として、互いに平行な2つの全反射面を有する平行四辺形プリズム(ひし形プリズム)を用いている。そして、各全反射面において発生する相対位置ずれ量Δを小さく抑えるように、プリズムの屈折率nおよび各全反射面に対する入射光の入射角θを決定している。しかしながら、これに限定されることなく、例えば図19に示すような互いに対向する2つの全反射面(一般に平行でない2つの全反射面)を有する四辺形プリズム61を全反射プリズム部材として用い、2つの全反射面61aおよび61bで順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量、すなわち第1全反射面61aで発生する相対位置ずれ量Δ1と第2全反射面61bで発生する相対位置ずれ量Δ2との和Δ1+Δ2を小さく抑えるように、プリズムの屈折率nおよび2つの全反射面に対する入射光の入射角θ1(0°≦θ1≦90°)およびθ2(0°≦θ2≦90°)を決定することもできる。
この場合、2つの全反射面61aおよび61bで順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ12=Δ1+Δ2は、次の式(10)で表わされる。式(10)の右辺の第1項は第1全反射面61aで発生する相対位置ずれ量Δ1に対応し、右辺の第2項は第2全反射面61bで発生する相対位置ずれ量Δ2に対応している。
Figure 2013130583
ここで、全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれが検出精度などに及ぼす影響を抑えるために、1つの全反射面で発生する相対位置ずれ量を0.3μmまたはそれ以下に抑えるという上述の実施形態の考え方を式(10)で表わされる相対位置ずれ量Δ12に適用すると、2つの全反射面61aおよび61bで順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ12を小さく抑えるための条件式として、上限値を0.3μm×2=0.6μmとし、下限値を−0.3μm×2=−0.6μmとする次の条件式(11)が得られる。
Figure 2013130583
具体的な数値例として、四辺形プリズム61が屈折率n=1.45の石英により形成され、第1全反射面61aへの入射角θ1が47度で、第2全反射面61bへの入射角θ2が70度の場合、第1全反射面61aで発生する相対位置ずれ量Δ1は+0.48μmであり、第2全反射面61bで発生する相対位置ずれ量Δ2は−0.21μmである。すなわち、第1全反射面61aで発生する相対位置ずれ量Δ1と第2全反射面61bで発生する相対位置ずれ量Δ2とは互いに打ち消し合い、2つの全反射面61aおよび61bで順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ12は+0.27μmで0.3μm以下になる。
また、別の数値例として、四辺形プリズム61が屈折率n=1.45の石英により形成され、第1全反射面61aへの入射角θ1が50度で、第2全反射面61bへの入射角θ2が60度の場合、第1全反射面61aで発生する相対位置ずれ量Δ1は+0.155μmであり、第2全反射面61bで発生する相対位置ずれ量Δ2は−0.136μmである。すなわち、第1全反射面61aで発生する相対位置ずれ量Δ1と第2全反射面61bで発生する相対位置ずれ量Δ2とは互いに打ち消し合い、2つの全反射面61aおよび61bで順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ12は+0.019μmで0.05μm以下になる。
なお、図19を参照した説明では、2つの全反射面を有する四辺形プリズム61を全反射プリズム部材として用いているが、一般に2つ以上の全反射面を有する多角形プリズムを用いる場合についても同様に考えることができる。すなわち、1つの多角形プリズム(一般には光学部材)の複数(N個:Nは2以上の整数)の全反射面で順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量を小さく抑えるように、プリズムの屈折率nおよび第a番目の全反射面(内面反射面)に対する入射光の入射角θa(0°≦θa≦90°;a=1〜N)を決定すれば良い。この場合、N個の全反射面で順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ1Nは、次の式(12)で表わされる。
Figure 2013130583
ここで、全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれが検出精度などに及ぼす影響を抑えるために、1つの全反射面で発生する相対位置ずれ量を0.3μmまたはそれ以下に抑えるという上述の実施形態の考え方を式(12)で表わされる相対位置ずれ量Δ1Nに適用すると、N個の全反射面で順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ1Nを小さく抑えるための条件式として、上限値を0.3μm×N=0.3Nμmとし、下限値を−0.3μm×N=−0.3Nμmとする次の条件式(13)が得られる。
Figure 2013130583
さらに、1つの光学部材に限定されることなく、複数の光学部材において、複数(N個:Nは2以上の整数)の全反射面で順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量を小さく抑えるには、第a番目の全反射面(内面反射面)を形成する光学部材の屈折率naおよび第a番目の全反射面に対する入射光の入射角θa(0°≦θa≦90°;a=1〜N)を決定すれば良い。この場合、複数の光学部材においてN個の全反射面で順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ1Nは、次の式(14)で表わされる。
Figure 2013130583
ここで、全反射された光の偏光成分による相対的な位置ずれが検出精度などに及ぼす影響を抑えるために、1つの全反射面で発生する相対位置ずれ量を0.3μmまたはそれ以下に抑えるという上述の実施形態の考え方を式(14)で表わされる相対位置ずれ量Δ1Nに適用すると、N個の全反射面で順次全反射された後の光に最終的に発生する相対位置ずれ量Δ1Nを小さく抑えるための条件式として、上限値を0.3μm×N=0.3Nμmとし、下限値を−0.3μm×N=−0.3Nμmとする次の条件式(15)が得られる。
Figure 2013130583
なお、前述の条件式(8)および(9)では下限値を設定していないが、条件式(8)の下限値を「−0.3μmまたはそれ以上」に設定し、条件式(9)の下限値を「−0.2μmまたはそれ以上」に設定することが好ましい。条件式(8)の下限値を下回ると、入射角度が大きい斜入射の構成になって、プリズム等の光学部材が複雑で大型になり、さらには装置全体の複雑化や大型化を招くため好ましくない。一方、条件式(9)の下限値を下回ると、斜入射の構成において入射角度が大きくなる傾向が強くなって、プリズム等の光学部材の複雑化と大型化とを招く傾向が強くなり、さらには装置全体の複雑化や大型化を招く傾向が強くなるため好ましくない。
また、条件式(8)では上限値を「+0.3μmまたはそれ以下」に設定しているが、光学部材や装置の簡素化やコンパクト化を可能にしつつ、より一層高精度で且つ安定した検出を可能にするには、条件式(8)の上限値を「+0.05μmまたはそれ以下」に設定し、条件式(8)の下限値を「−0.05μmまたはそれ以上」に設定することが好ましい。すなわち、光学部材や装置の簡素化やコンパクト化を可能にしつつ、より一層高精度で且つ安定した検出を可能にするには、次の条件式(16)を満足することが好ましい。
Figure 2013130583
以下、図13〜図16に対応する図20〜図23を参照して、全反射プリズム部材の屈折率nを変化させたときに、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値が0.05μm以下になる入射角θの範囲について説明する。図20は、図13の一部を拡大して示す図であって、全反射プリズム部材の屈折率nが1.45で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図20を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.05μm以下に抑えて条件式(16)を満たすには、入射角θの範囲を約52度〜55度に設定すれば良いことがわかる。
図21は、図14の一部を拡大して示す図であって、全反射プリズム部材の屈折率nが1.5で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図21を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.05μm以下に抑えて条件式(16)を満たすには、入射角θの範囲を約49.5度〜56度に設定すれば良いことがわかる。
図22は、図15の一部を拡大して示す図であって、全反射プリズム部材の屈折率nが1.6で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図22を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.05μm以下に抑えて条件式(16)を満たすには、入射角θの範囲を約46.5度〜53度に設定すれば良いことがわかる。
図23は、図16の一部を拡大して示す図であって、全反射プリズム部材の屈折率nが1.7で、光の中心波長λcが750nmのときの、1回の全反射による相対位置ずれ量Δと入射角θとの関係を示している。図23を参照すると、1回の全反射において発生する偏光成分による相対位置ずれ量Δの絶対値を0.05μm以下に抑えて条件式(16)を満たすには、入射角θの範囲を約43.5度〜50度に設定すれば良いことがわかる。
同様に、1つの光学部材において複数の全反射面で順次全反射される場合の条件式(13)の上限値を0.05μm×N=0.05Nμmとし、下限値を−0.05μm×N=−0.05Nμmとすると、光学部材や装置の簡素化やコンパクト化を可能にしつつ、より一層高精度で且つ安定した検出を可能にするための条件式として、条件式(13)よりも好ましい条件式(17)が得られる。
Figure 2013130583
同様に、複数の光学部材において複数の全反射面で順次全反射される場合の条件式(15)の上限値を0.05μm×N=0.05Nμmとし、下限値を−0.05μm×N=−0.05Nμmとすると、光学部材や装置の簡素化やコンパクト化を可能にしつつ、より一層高精度で且つ安定した検出を可能にするための条件式として、条件式(15)よりも好ましい条件式(18)が得られる。
Figure 2013130583
なお、本発明では、入射角および各全反射面を形成する屈折率を適切に設定することで、複数の全反射面にて発生するGHSを抑えているが、全反射面を有する光学部材の1つ以上(全反射面を有する光学部材の1つまたはそれ以上)を調整装置にて入射角を調整可能な構成として、各全反射面での入射角を変化させることにより、グースヘンシェンシフト(GHS)量を調整して、グースヘンシェンシフト(GHS)量を制御することもできる。ここで、光学部材をマニユアル的または自動的に調整可能となるように調整装置を構成することができるが、光学部材を自動調整できるように調整装置を構成することが好ましい。この場合、各全反射面を介した光を検出装置にて検出し、検出装置からの出力情報(検出信号、駆動信号等)に基づいて、適切なグースヘンシェンシフト(GHS)量を自動設定できるように、モータ等を含む調整装置を駆動させることが良い。
例えば、図12に示す実施の形態において、レンズ10の検出器側(レンズ10の上方)に光分割部材(ハーフミラー等)を配置すると共に、この光分割部材にて分岐された光路に、グースヘンシェンシフト(GHS)量を検出する検出装置(検出器等)を配置する。そして、この検出装置(検出器等)からの出力に基づいて、各光路折り曲げプリズム(31、32)をそれぞれ独立に傾斜させる駆動装置(調整装置)を配置し、この駆動装置(調整装置)を介して、各光路折り曲げプリズム(31、32)の各全反射面(31b、32b)に入射する光の入射角度をそれぞれ独立に調整することにより、装置全体のGHS量を適切に設定することができる。
上述の実施形態の露光装置では、照明装置によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターンを感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイクロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ等に所定の回路パターンを形成することによって、マイクロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の一例につき図24のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図24のステップ301において、1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステップ302において、その1ロットのウェハ上の金属膜上にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ303において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロットのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。その後、ステップ304において、その1ロットのウェハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ305において、その1ロットのウェハ上でレジストパターンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マスク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ上の各ショット領域に形成される。
その後、更に上のレイヤの回路パターンの形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをスループット良く得ることができる。なお、ステップ301〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、その金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチングの各工程を行っているが、これらの工程に先立って、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもない。
また、本実施形態の露光装置では、プレート(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、電極パターン等)を形成することによって、マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以下、図25のフローチャートを参照して、このときの手法の一例につき説明する。図25において、パターン形成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマスクのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成される。その後、露光された基板は、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程等の各工程を経ることによって、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフィルター形成工程402へ移行する。
次に、カラーフィルター形成工程402では、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィルターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程402の後に、セル組み立て工程403が実行される。セル組み立て工程403では、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。
セル組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程401にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフィルター形成工程402にて得られたカラーフィルターとの間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製造する。その後、モジュール組み立て工程404にて、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有する液晶表示素子をスループット良く得ることができる。
1 光源
2 コンデンサーレンズ
3 偏向プリズム
4,5 投射光学系
6,9 ペンタプリズム
7,8 ひし形プリズム
10,11 集光光学系
12 振動ミラー
13 アオリ補正プリズム
14a,14b リレー光学系
15 受光部
16 ミラー駆動部
17 位置検出部
18 補正量算出部
21 ウェハホルダ
22 ホルダ保持機構
23 ホルダ駆動部
IL 照明系
R レチクル
RH レチクルホルダ
PL 投影光学系
W ウェハ

Claims (11)

  1. 被検面上に斜め方向から光束を投射する投射系と、前記被検面で反射された光束を受光する受光系とを備え、該受光系の出力に基づいて前記被検面の面位置を検出する面位置検出装置において、
    前記投射系および前記受光系のうちの少なくとも一方は、入射光束を全反射するための内面反射面を有する全反射プリズム部材を備え、
    前記全反射プリズム部材の前記内面反射面で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれが前記被検面の面位置の検出に及ぼす影響を抑えるために、前記全反射プリズム部材を形成する光学材料の屈折率と前記全反射プリズム部材の前記内面反射面に対する前記入射光束の入射角とが所定の関係を満たすように設定されていることを特徴とする面位置検出装置。
  2. 前記全反射プリズム部材は、所定の屈折率を有する光学材料により形成され、
    前記全反射プリズム部材の前記内面反射面に対する前記入射光束の入射角は、前記全反射プリズム部材の前記内面反射面で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれ量がほぼ0になるように決定されていることを特徴とする請求項1に記載の面位置検出装置。
  3. 前記全反射プリズム部材は、前記内面反射面に対して所定の入射角で入射する前記入射光束を全反射するように構成され、
    前記全反射プリズム部材を形成する光学材料の屈折率は、前記全反射プリズム部材の前記内面反射面で全反射された光束の偏光成分による相対的な位置ずれ量がほぼ0になるように決定されていることを特徴とする請求項1に記載の面位置検出装置。
  4. 前記光束の波長をλ(μm)とし、前記全反射プリズム部材の屈折率をnとし、前記内面反射面に入射する光軸上の主光線の入射角をθ(0°≦θ≦90°)とするとき、
    Figure 2013130583
    を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面位置検出装置。
  5. 前記光束の波長をλ(μm)とし、前記全反射プリズム部材の屈折率をnとし、前記内面反射面に入射する光軸上の主光線の入射角をθ(0°≦θ≦90°)とするとき、
    Figure 2013130583
    を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面位置検出装置。
  6. 前記全反射プリズム部材は、N個の内面反射面を有し、
    前記光束の波長をλ(μm)とし、前記全反射プリズム部材の屈折率をnとし、第a番目の内面反射面に入射する光軸上の主光線の入射角をθa(0°≦θa≦90°)とするとき、
    Figure 2013130583
    を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面位置検出装置。
  7. 前記全反射プリズム部材は、N個の内面反射面を有し、
    前記光束の波長をλ(μm)とし、前記全反射プリズム部材の屈折率をnとし、第a番目の内面反射面に入射する光軸上の主光線の入射角をθa(0°≦θa≦90°)とするとき、
    Figure 2013130583
    を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の面位置検出装置。
  8. 前記投射系は、前記全反射プリズム部材として、入射光束の光路をほぼ平行移動させるための内面反射面を有する投射側プリズム部材を有し、
    前記受光系は、前記全反射プリズム部材として、前記投射側プリズム部材に対応するように配置されて、前記被検面からの入射光束の光路をほぼ平行移動させるための内面反射面を有する受光側プリズム部材を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の面位置検出装置。
  9. 前記投射系は、前記被検面上に所定パターンの一次像を形成するための投射光学系を有し、
    前記受光系は、前記被検面で反射された光束を集光して前記所定パターンの二次像を形成するための集光光学系と、該集光光学系を介して形成される前記所定パターンの二次像を検出するための検出部とを有し、
    前記検出部の出力に基づいて前記被検面の面位置を検出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の面位置検出装置。
  10. 投影光学系を介して所定のパターンを感光性基板上へ投影露光する露光装置において、
    前記所定のパターン面または前記感光性基板の露光面の前記投影光学系に対する面位置を、前記被検面の面位置として検出するための請求項1乃至9のいずれか1項に記載の面位置検出装置と、
    前記面位置検出装置の検出結果に基づいて、前記所定のパターン面または前記感光性基板の露光面を前記投影光学系に対して位置合わせするための位置合わせ手段とを備えていることを特徴とする露光装置。
  11. 請求項10に記載の露光装置を用いて、前記所定のパターンを前記感光性基板に露光する露光工程と、
    前記露光工程により露光された前記感光性基板を現像する現像工程とを含むことを特徴とするデバイスの製造方法。
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