JPH07161226A - 絶縁構造部材 - Google Patents

絶縁構造部材

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JPH07161226A
JPH07161226A JP34054793A JP34054793A JPH07161226A JP H07161226 A JPH07161226 A JP H07161226A JP 34054793 A JP34054793 A JP 34054793A JP 34054793 A JP34054793 A JP 34054793A JP H07161226 A JPH07161226 A JP H07161226A
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JP
Japan
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epoxy resin
alumina
insulating structure
structure member
resin
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Pending
Application number
JP34054793A
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English (en)
Inventor
Yukito Kobayashi
幸人 小林
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Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Toshiba Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、アルミニウム粉末を酸素気流中に
爆燃させて得られるアルミナ球状粒子を含むエポキシ樹
脂組成物(5) を、ガラス繊維(4) とともに成形してなる
ことを特徴とする絶縁構造部材である。 【効果】 本発明の絶縁構造部材は、アルミナ球状粒子
を含むエポキシ樹脂組成物を用いることによって、耐S
6 分解ガス性、機械的強度に優れた信頼性の高い絶縁
構造部材を製造することができたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、SF6 ガスを使用する
ガス遮断器等の内部に用いる機械的強度および電気的強
度に優れた絶縁構造部材に関する。
【0002】
【従来の技術】SF6 は、熱的にも化学的にも安定で、
高い絶縁耐力と優れた消弧性を持つことから、ガス遮断
器・開閉装置等の電気機器の絶縁媒体として使用されて
いる。この電気機器に組み込まれる絶縁構造部材は、S
6 ガスが機器内の放電で分解する分解生成物によって
浸蝕や変質を受けず、長い年月にわたって安定した特性
を維持することが必要である。ところで、各種の電気絶
縁用で構造部材として使用されているガラス繊維強化プ
ラスチック(GFRP)においては、マトリックス樹脂
の強化材としてガラス繊維が使用されている。これは、
ガラス繊維に樹脂を真空含浸させることによって、とく
に高強度で電気特性に優れたボイドレスGFRPを得る
ことができるからである。ボイドレスGFRPは、通常
板の状態で成形され、それを所望の形状に加工して使用
している。この加工の際に、加工面のガラス繊維が露出
し、SF6 分解ガスに侵される可能性があるため、加工
面に樹脂をコーティグしたり、ガラスクロスを積層する
ときに予め積層表面にガラス以外の他の耐SF6 分解ガ
ス性に優れたクロスを配するなどして、ガラス繊維が表
面に露出しないように工夫を施して使用している。
【0003】しかし、樹脂をコーティングする方法はコ
ストアップの要因になるし、予め積層表面に他の耐SF
6 分解ガス性に優れたクロスを配する方法は、それを加
工して使用することができない等の欠点がある。この欠
点を解決する手段として、所望の形状にガラスクロスを
充填し、次いでそこに樹脂を含浸する方法が試みられて
いるが、複雑形状になるとガラスクロスを密に充填する
ことが困難になり、レジンリッチの部分が生じてクラッ
ク源となる可能性があり、構造部材として使用できない
欠点がある。この強度不足を補うために含浸する樹脂組
成物にアルミナを充填することが試みられているが、ア
ルミナがガラスクロスにより目詰まりを起こして分散し
ないために、十分な補強効果が得られていない。また、
ガラス繊維を密に充填する方法としてプリフォーム等の
方法が考えられるが、プリフォームする時には有機バイ
ンダーを使用するため、製品がボイドレスにならず電気
的特性に劣る欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の欠点を
解消するためになされたもので、SF6 分解ガスに対し
て安定で、電気的、機械的強度に優れた耐SF6 用の絶
縁構造部材を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
解決するために鋭意研究を重ねた結果、充填剤としてア
ルミナ球状粉末とガラス繊維を用いることによって、上
記目的が達成できることを見いだし、本発明を完成した
ものである。
【0006】即ち、本発明は、アルミニウム粉末を酸素
気流中に爆燃させて得られるアルミナ球状粒子を含むエ
ポキシ樹脂組成物を、ガラス繊維とともに成形してなる
ことを特徴とする絶縁構造部材である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、ア
ルミニウム粉末を酸素気流中で爆燃させて得られるアル
ミナ球状粒子を含むものである。
【0009】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物のエポ
キシ樹脂としては、少なくとも 1分子中に 2個以上のエ
ポキシ基を有するものであれば、特に制限はなく、例え
ば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノール
F型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、
水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボ
ラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリ
シジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントインタイプやト
リグリシジルイソシアネートタイプの複素環式エポキシ
樹脂、臭素化エポキシ樹脂等が使用でき、これらは単独
又は 2種以上混合して使用することができる。
【0010】また上記エポキシ樹脂の硬化剤としては、
酸無水物系のものが望ましく、例えば、無水フタル酸、
無水テトロヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル
酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、無水マレ
イン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無
水クロレンディック酸、ベンゾフェノン無水テトラカル
ボン酸等が使用でき、これらは単独又は 2種以上混合し
て使用することができる。硬化剤の配合量は化学量論的
に使用することが望ましいが、当量からずらして樹脂特
性を変化させることもできる。また、必要に応じて硬化
促進剤を使用することもできる。硬化促進剤としては、
第三級アミン系、第四アンモニウム塩系、イミダゾール
系、DBU系等を使用することができる。
【0011】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物に含ま
れるアルミナ球状粉末としては、アルミニウム粉末を酸
素気流中で爆燃する方法により得られる真球状のアルミ
ナ微粉末である。その製造方法は、特開昭 60-255602号
公報に記載されているようにVMC(Vaporized Metal
Combustion)法により製造することができる。即ち、ま
ず反応容器中に酸素を含む反応ガスを充満させ、この反
応ガス中にアルミニウム粉末を分散させて高濃度の粉塵
雲を形成させる。次に、このアルミニウムの粉塵雲に着
火するとアルミニウム表面に熱エネルギーが与えられ、
アルミニウム粉の表面温度が上昇し蒸気となって周囲に
広がる。このアルミニウム蒸気が反応ガスと混合して発
火火炎を生じ、連鎖的に発火伝播を起こす。このときア
ルミニウム粉自体も破裂して飛散し、火炎伝播を起こ
す。燃焼後アルミナとなったガスが自然冷却する過程で
粒子が成長し、通常、 0.01 〜20μm の球状のアルミナ
粒子が得られるものである。本発明に用いるアルミナ球
状粉末の平均粒径は 0.1〜10μm であることが望まし
い。好ましくは 0.3〜5 μm である。平均粒径が 0.1μ
m 未満では樹脂の流動特性が悪くなり、ボイドレスの製
品を得ることができない。また、10μm を超えると樹脂
組成物中で沈降し、製品の均一性が失われることがあ
り、またガラスクロスの間まで十分含浸されず好ましく
ない。アルミナ球状粉末の配合割合は、エポキシ樹脂 1
00重量部に対して 100〜350 重量部とすることが望まし
い。配合割合が 100重量部未満では樹脂の機械的強度、
特に耐クラック性に劣り、また350 重量部を超えると樹
脂の粘度が高くなり、ガラスクロスの間まで十分含浸さ
れず好ましくない。充填剤として配合するこのアルミナ
球状粉末は、未処理で使用することもできるが、予め、
シラン系、アルミニウム系、チタン系等のカップリング
剤で処理することが好ましい。この場合、充填剤 100重
量部に対して、カップリング剤 0.2〜3 重量部を加えて
処理することが好ましい。 0.2重量部未満では樹脂と充
填剤の濡れ性に効果なく、また3 重量部を超えるとそれ
以上加えても効果なくコスト高となり好ましくない。
【0012】本発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂、硬化剤、特定のアルミナ球状粉末を含む
が、本発明の目的に反しない範囲において、また必要に
応じて難燃剤、着色剤、減粘剤等その他の添加剤を添加
配合することができる。このエポキシ樹脂組成物は、エ
ポキシ樹脂、硬化剤、アルミナ球状粉末、その他の添加
物を配合して十分混合し、次いで硬化剤を混合して製造
することができる。
【0013】本発明に用いるガラス繊維は、電気絶縁用
のEガラスを用いたものであることが好ましい。その織
り方等は、通常用いられる平織り、朱子織り、綾織り等
任意に選択することができる。
【0014】本発明の絶縁構造部材は、こうして製造し
たエポキシ樹脂組成物を用いて予めガラスクロスを充填
した型に真空含浸して、加熱硬化させて製造する。
【0015】
【作用】本発明によれば、充填剤としてアルミナ球状粉
末を用いることによって、耐SF6 分解ガスに対して安
定で、機械的強度および電気的強度に優れた絶縁構造部
材を加工なしに製造することができる。即ち、アルミナ
球状粉末によって樹脂の流動特性に優れ、ガラスクロス
の隅々まで樹脂が含浸して電気的強度に優れ、表面は樹
脂およびアルミナに覆われ、ガラスクロスが露出しない
ため耐SF6 分解ガスに対して安定となる。また、所望
の形状にガラスクロスが充填されているため機械的強度
に優れ、アルミナが配合されているためレジンリッチ部
分でも耐クラック性に優れ、機械加工の不要の製品が得
られる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を図面を用いて実施例によって
説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定され
るものではない。
【0017】実施例 図1は、本発明の絶縁構造部材の一実施例を示す断面図
である。
【0018】角型長尺状の絶縁構造部材1の両端部中央
にそれぞれ 1個ずつ金属ブュシュ2が埋め込まれてい
る。金属ブッシュ2には駆動用のピン(図示せず)が挿
入され力を伝達する機構となっている。図2は、絶縁構
造部材1を製造する型3内にガラスクロス4,4′を充
填した状況を示した平面図である。
【0019】まず、所望の形状の型3に、ガラスクロス
4を巻き付けた金属ブッシュ2を固定する。型3の空い
ている部分にもガラスクロス4′を充填するが、この際
に力が加わると予想される方向と平行にガラスクロス
4′を充填すると効果的な補強効果が得られる。次に別
に用意したエポキシ樹脂、エポミックR−140(三井
石油化学工業社製、商品名)100 重量部、硬化剤として
HN−2200(日立化成工業社製、商品名)80重量
部、硬化促進剤としてニッサンカチオンM2−100
(日本油脂社製、商品名) 0.5重量部、アルミナ球状粒
子( 2μm )200 重量部を配合したエポキシ樹脂組成物
を真空含浸し硬化して絶縁構造部材を製造した。
【0020】比較例 実施例において、エポキシ樹脂組成物にアルミナ球状粒
子( 2μm ) 200重量部の替わりに、シリカ粉末(平均
粒径13μm )を配合した以外は、実施例と同様にして絶
縁構造部材を製造した。
【0021】実施例および比較例で得た絶縁構造部材に
ついて、耐SF6 分解ガス性、引張り強さ、曲げ強さを
試験したのでその結果を表1に示した。本発明は機械
的、電気的強度に優れ、本発明の顕著な効果を確認する
ことができた。
【0022】
【表1】 *1 :三井石油化学工業社製、商品名。 *2 :日立化成工業社製、商品名。 *3 :日本油脂社製、商品名。 *4 :VMC法で製造した球状粒子で、平均粒径 2μm
、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメ
トキシシランで処理したもの。 *5 :乾式粉砕した結晶性シリカで、平均粒径20μm で
カップリング剤未処理のもの。 *6 :内容積64 lのアクリル製デシケーターに、46重量
%のHF溶液50 gを入れたポリプロピレン製容器と、試
験片とを入れて密封し、超絶縁計で表面抵抗の時間的変
化を測定し比較評価した。○:表面抵抗が、10時間経過
後も急激に低下することがなく、40時間経過後もほぼ横
這い状態で、表面抵抗も1013以上保持している。×:表
面抵抗が、10時間経過後も急激に低下して、40時間経過
後に表面抵抗も1012以下となる。 *7 :JIS−K−6911で測定した。
【0023】
【発明の効果】以上の説明、表1および図1から明らか
なように、本発明の絶縁構造部材は、アルミナ球状粒子
を含むエポキシ樹脂組成物を用いることによって、耐S
6 分解ガス性、機械的強度に優れた信頼性の高い絶縁
構造部材を製造することができたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例を示す絶縁構造部材
の断面図である。
【図2】図2は、本発明の絶縁構造部材を製造する場合
の型内のガラスクロスの充填状況を示す正面図である。
【符号の説明】
1 絶縁構造部材 2 金属ブッシュ 3 型 4,4′ ガラスクロス 5 エポキシ樹脂組成物

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム粉末を酸素気流中で爆燃さ
    せて得られるアルミナ球状粒子を含むエポキシ樹脂組成
    物を、ガラス繊維とともに成形してなることを特徴とす
    る絶縁構造部材。
JP34054793A 1993-12-08 1993-12-08 絶縁構造部材 Pending JPH07161226A (ja)

Priority Applications (1)

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JP34054793A JPH07161226A (ja) 1993-12-08 1993-12-08 絶縁構造部材

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34054793A JPH07161226A (ja) 1993-12-08 1993-12-08 絶縁構造部材

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JPH07161226A true JPH07161226A (ja) 1995-06-23

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ID=18338036

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JP34054793A Pending JPH07161226A (ja) 1993-12-08 1993-12-08 絶縁構造部材

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