JPH07158887A - 空気調和機の電装部品用箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電装部品用箱内の電装部品から発火した場合
に、炎を消去すると共に、炎が電装部品の外部へ出るの
を防止する。 【構成】 空気調和機の電装部品用箱３の空気抜き孔と
しての吸気口４を開閉可能にルーバー６を設け、このル
ーバー６は形状記憶樹脂で構成され、電装部品用箱内が
火災時にルーバー６が一定温度以上になると変形して吸
気口４を閉塞するようにした。 【効果】 火災発生による温度上昇時吸気口を閉塞する
ことにより酸素補給を遮断して鎮火する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は空気調和機の電装部品用
箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の電装部品用箱につい
て、図５に基づいて説明する。１０は空気調和機の熱交
換器で、室内の空気は矢印ｘのように吸い込まれ、熱交
換器１０で熱の授与が行われ、吹出口１１から矢印ｙの
ように冷風もしくは温風となって吹出される。１２は電
装部品を収納するための電装部品用箱、１３は吸気口、
１４は排気口で、電装部品冷却用の空気抜き孔となって
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
装部品用箱であると、収納された電装部品から発火した
場合、空気抜き孔から酸素が補給されて燃焼が助長され
るだけでなく、空気抜き孔を通じて機器もしくは機器外
へ炎が達することとなり大きな火災へとつながる危険性
があった。

【０００４】本発明は上記のような従来の危険性を解消
し、電装部品から発火した場合に炎を消去し、また空気
抜き孔から炎が外部へでることを防止することを目的と
するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第１発明は、電装部品用箱の空気抜き孔と
しての吸気口及び／又は排気口を開閉可能な形状記憶樹
脂製のルーバーを設け、火災発生時の温度によりルーバ
ーが変形して空気抜き孔を閉塞するよう配設した空気調
和機の電装部品用箱とした。

【０００６】第２発明は、電装部品用箱の空気抜き孔と
しての吸気口及び／又は排気口を開閉可能な合成樹脂製
の平板であるルーバーを設け、このルーバーに一端を取
付け、他端を電装部品用箱に取付けた形状記憶合金製の
アームを設け、火災発生時の温度によりアームが変形し
てルーバーが空気抜き孔を閉塞するよう配設した空気調
和機の電装部品用箱とした。

【０００７】

【作用】本発明の第１発明では、電装部品から発火し電
装部品用箱の温度が上がり、ルーバーがある一定の温度
以上に到達すると空気抜き孔としての吸気口又は排気口
又はその両者がルーバーで閉じられるため、酸素の補給
を遮断し鎮火すると共に、空気抜き孔を通じて電装部品
用箱外へ炎がでることが防止できる。

【０００８】また、第２発明では、ルーバーとしての平
板がアームの変形により吸気口又は排気口又はその両者
を閉塞して酸素の補給を遮断し、空気抜き孔から炎が出
るのを防止する。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例として示した図面を
参考に説明する。図１において、１は空気調和機の熱交
換器で、矢印ｘのように吸い込まれた室内の空気は熱交
換器１での熱の授与が行われ、吹出口２より矢印ｙのよ
うに冷風もしくは温風となり室内へ吹き出される。３は
電装部品用箱で、空気調和機を制御する電装部品を収納
する。４は吸気口、５は排気口で、電装部品冷却用の空
気抜き孔となっている。６はルーバーで、吸気口４にネ
ジ又は嵌合により取付けられ形状記憶樹脂で作れた平板
で、空気孔４を閉塞可能に配設されている。

【００１０】図２はルーバー６が吸気口４を閉塞した状
態を示す。なお、ルーバー６は吸気口４に取付けた場合
を示したが、排気口５に取付ける場合、両者共に取付け
る場合もある。上記構成において、万一電装部品用箱３
内に収納された電装部品から発火し燃焼した場合、電装
部品用箱３が温度上昇しルーバー６がある一定温度以上
になると記憶していた形状に変化し、吸気口４がルーバ
ー６により閉じられる。その結果、電装部品用箱３内へ
の酸素の補給が遮断され、箱内は鎮火すると共に、吸気
口４や排気口５から電装部品用箱３の外部へ炎が出るこ
とが防止できる。

【００１１】図３、図４は他実施例を示すもので、７は
合成樹脂製のルーバーで、平板とされ、吸気口４を開閉
可能にヒンジ部９で電装部品用箱３に取付けられてい
る。８は形状記憶合金製のアームで、前記ルーバー７に
一端を取付けられ、他端は電装部品用箱３に取付けられ
ている。なお、ルーバー７は吸気口４及び排気口５の両
方に取付けることもある。

【００１２】上記構成において、万一、電装部品用箱３
内に収納された電装部品から発火し燃焼した場合、電装
部品用箱３の温度が上がり、アーム８がある一定温度以
上になると記憶していた形状に変化し、図４のように、
アーム８と接合した平板としてのルーバー７が吸気口４
を閉塞する。その結果、電装部品用箱３内への酸素補給
が断たれ、箱内は鎮火すると共に、吸気口４または排気
口５を通じての電装部品用箱３外部への炎の流出が防止
できる。

【００１３】

【発明の効果】上記のように本発明は、空気調和機の電
装部品用箱における空気抜き孔としての吸気口及び／又
は排気口に、形状記憶樹脂製のルーバーもしくは合成樹
脂平板と形状記憶合金製のアームとで構成されるルーバ
ーを配設することにより、万一、電装部品用箱内に収納
した電装部品から発火し燃焼に至っても、空気抜き孔が
ルーバーで閉塞され、酸素補給が遮断されて箱内が鎮火
し、空気抜き孔を通じての電装部品用箱外への炎の流出
が防止でき、空気調和機を原因とする火災等の発生が防
止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す空気調和機と電装部品用
箱の斜視図

【図２】同電装部品用箱でルーバーを閉めた状態を示す
斜視図

【図３】他実施例を示す電装部品用箱の斜視図

【図４】同他実施例でルーバーを閉めた状態を示す斜視
図

【図５】従来例を示す空気調和機と電装部品用箱の斜視
図

【符号の説明】

３ 電装部品用箱 ４ 吸気口 ５ 排気口 ６、７ ルーバー ８ アーム

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電装部品用箱の空気抜き孔としての吸気
   口及び／又は排気口を開閉可能な形状記憶樹脂製のルー
   バーを設け、火災発生時の温度によりルーバーが変形し
   て空気抜き孔を閉塞するよう配設した空気調和機の電装
   部品用箱。
2. 【請求項２】 電装部品用箱の空気抜き孔としての吸気
   口及び／又は排気口を開閉可能な合成樹脂製の平板であ
   るルーバーを設け、このルーバーに一端を取付け、他端
   を電装部品用箱に取付けた形状記憶合金製のアームを設
   け、火災発生時の温度によりアームが変形してルーバー
   が空気抜き孔を閉塞するよう配設した空気調和機の電装
   部品用箱。