JPH07158122A - クローラドリルの安全装置 - Google Patents

クローラドリルの安全装置

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JPH07158122A
JPH07158122A JP5309291A JP30929193A JPH07158122A JP H07158122 A JPH07158122 A JP H07158122A JP 5309291 A JP5309291 A JP 5309291A JP 30929193 A JP30929193 A JP 30929193A JP H07158122 A JPH07158122 A JP H07158122A
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JP
Japan
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traveling
signal
power source
solenoid valve
reverse
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Application number
JP5309291A
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English (en)
Inventor
Takashi Odagiri
高 小田切
Kenichi Shimoura
賢一 霜浦
Takaaki Hashi
孝明 橋
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TOKYO RIYUUKI SEIZO KK
Nabco Ltd
Original Assignee
TOKYO RIYUUKI SEIZO KK
Nabco Ltd
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Publication date
Application filed by TOKYO RIYUUKI SEIZO KK, Nabco Ltd filed Critical TOKYO RIYUUKI SEIZO KK
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  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操縦者による走行用レバーの操作状態に反し
て車両が走行することを適切に検知し且つこの検知結果
に対して効果的な対策を講じることにより、車両の暴走
等を回避し、安全性の向上を図る。 【構成】 走行用レバー10の動作を検出する検出手段1
1,12 からの出力信号に基づいて左右のクローラ3,4 の
各油圧モータ62,65 の正転、逆転及び停止に対応する正
位置K1、逆位置K2及び中立位置K3に切り換えられる各電
磁弁64,67 と、この各電磁弁64,67 が少なくとも中立位
置K3にあるか否かを検知する各検知器72,72からの出力
信号と予め設定した走行用レバー10の操作モードに対応
する真理値とが一致するか否かを比較する比較手段73
と、該比較手段73による比較結果が不一致である時に動
力源を停止させる動力源停止手段74とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クローラドリルの安全
装置に係り、詳しくは、走行用レバーの操作に伴って走
行用油圧給排経路の電磁弁が正確に動作しているか否か
を判断して、電磁弁の動作が不正確である場合における
危険な状態の発生を未然に防止するための技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図12に示すように、穿孔機構付走行車の
一種であるクローラドリル1は、車両2の左右両側方に
正逆駆動可能なクローラ3,4を配設し、該車両2の前
方に起倒可能に連結したブーム5の先端部分に穿孔機構
6を取り付けたものである。この穿孔機構6は、ベルト
7の駆動により軸方向移動可能とされたロッド8と、該
ロッド8の先端に取り付けられたビット9とを有し、穿
孔作業時には上記ロッド8を略垂直方向に起立させた状
態で、上記ロッド8を下方に送りながらビット9に打撃
力及び回転力を付与することにより、岩盤等に孔を掘削
するようにしたものである。
【0003】この種のクローラドリルの走行を制御する
ための具体例として、実開昭62-105519 号公報によれ
ば、単一の走行用レバーにグリップを設け、該レバーを
中立位置から前後傾倒可能に且つ軸心回りに左右回転可
能とし、該レバーの前後傾倒を検出して左右のクローラ
を正逆駆動させるための信号を出力する前後傾倒検出器
と、該レバーの中立或いは傾倒状態での軸心回りの左右
回転を検出して左右のクローラを正逆駆動させるための
信号を出力する左右回転検出器とを備えた構成が開示さ
れている。
【0004】更に、上記公報には、左右のクローラを油
圧式アクチュエータ(油圧モータ)により正逆駆動させ
る構成が開示されており、従ってこの公報の装置には、
上記油圧モータを正転或いは逆転させるための油圧給排
経路が備えられており、更にこの油圧給排経路には駆動
源である油圧ポンプも備えられていることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示の装置は、左右のクローラを正逆駆動させるた
めの走行用の油圧給排経路が存在していることのみを示
唆しており、この油圧給排経路に設置されて上記油圧モ
ータの回転状態等を変化させるための弁の作動と走行用
レバーの操作とが一致しない場合には、車両が操縦者の
意志に反してレバー操作と反対方向に走行したり或いは
暴走したり等の不具合を招き、危険な状態に陥るおそれ
がある。それにも拘らず、上記公報には、このような事
態に対処するための安全対策が講じられていないことに
なる。
【0006】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、操縦者による走行用レバーの操作状態に反して
車両が走行することを適切に検知し且つこの検知結果に
対して効果的な対策を講じることにより、車両の暴走等
を回避し、安全性の向上を図ることを技術的課題とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を達成す
るためになされた本発明の特徴は、車両の両側部に配設
された左右のクローラをそれぞれ正逆駆動させる油圧式
アクチュエータを有する走行用油圧給排経路と、該走行
用油圧給排経路に配設され且つ走行用レバーの動作を検
出する検出手段からの出力信号に基づいて上記各油圧式
アクチュエータの正転、逆転及び停止に対応する正位
置、逆位置及び中立位置に切り換えられる各電磁弁と、
この各電磁弁が少なくとも中立位置にあるか否かを検知
する各検知器と、この各検知器からの出力信号と予め設
定した走行用レバーの操作モードに対応する真理値とが
一致するか否かを比較する比較手段と、該比較手段によ
る比較結果が不一致である時に動力源を停止させる動力
源停止手段とを有するところにある。
【0008】この場合、上記検知器は、上記電磁弁が正
位置、逆位置及び中立位置のいずれの位置にあるかを検
知するように構成されたものであってもよい。
【0009】また、上記動力源停止手段は、上記比較手
段からの出力信号に基づいて走行用油圧給排経路に配設
されているリリーフ弁のベントをタンクに開放させるも
のであってもよく、或いは上記比較手段からの出力信号
に基づいてエンジンを停止させるものであってもよい。
【0010】
【作用】上記手段によると、走行用レバーの操作に伴う
検出手段からの出力信号に基づいて、走行用油圧給排経
路に配設されている各電磁弁の位置が切り換えられ、こ
れにより各油圧式アクチュエータの動作並びに左右のク
ローラの正逆駆動が制御されて、車両の走行方向が上記
走行用レバーの操作に対応して変化することになる。
【0011】この場合、上記各電磁弁が少なくとも中立
位置にあるか否かを検知する各検知器からの出力信号
と、予め設定した走行用レバーの操作モードに対応する
真理値とが一致するか否かが比較手段により比較され、
その比較結果が不一致である時には、動力源停止手段が
走行用の動力源を停止させる。
【0012】具体例を述べると、車両を直進走行させる
ために走行用レバーを操作した場合に、この操作モード
に対応する真理値が、右クローラについては正駆動を示
す“1”であって左クローラについても正駆動を示す
“1”であるにも拘らず、右クローラを制御するための
電磁弁が正位置にあって上記真理値の“1”に対応して
いるのに対し左クローラを制御するための電磁弁が逆位
置にあって上記真理値の“1”に対応していない時に
は、比較手段による比較結果が不一致となり、動力源が
停止するのである。
【0013】この場合、上記検知器として、上記電磁弁
が正位置、逆位置及び中立位置のいずれの位置にあるか
を検知できるものを使用すれば、左右のクローラの正方
向駆動と逆方向駆動との判別をもできることになり、更
に緻密に操作モードと真理値との一致及び不一致の判別
を行うことが可能になる。
【0014】また、動力源停止手段としては、油圧源か
らの油圧の供給をストップさせることによりエンジンが
停止することから、走行用油圧給排経路に配設されてい
るリリーフ弁のベントをタンクに開放させることにより
油圧源を切ってもよく、またエンジンを直接停止させる
ようにしてもよい。
【0015】
【実施例】以下、本発明に係るクローラドリルの増速制
御装置の実施例を図面に基づいて説明する。
【0016】本発明が適用されるクローラドリル1の外
観構造は、基本的には既述の図12に示すものと同様に、
車両2の左右両側に配設されたクローラ3,4や、穿孔
機構6の構成要素であるロッド8及びビット9等を有す
る。
【0017】そして、上記車両2の操縦室2a(図12参
照)には、図1に示すような1本の走行用レバー10が、
前後方向つまりa−b方向に傾倒自在に且つ軸心回りつ
まりc−d方向に左右回転自在に保持されており、該レ
バー10のa−b方向の回転変位は前後傾倒検出手段11に
より検出され、c−d方向の回転変位は左右回転検出手
段12により検出される。尚、上記双方の検出手段11,12
は、例えばポテンショメータにより構成される。
【0018】上記双方の検出手段11,12 からの出力信号
X1,X2 は、走行制御装置13に送出され、この走行制御装
置13が走行用油圧給排経路14を制御することにより、上
記クローラドリル1の左右のクローラ3,4がそれぞれ
正逆駆動及び停止する構成である。
【0019】図2に示すように、上記走行用油圧給排経
路14の概略構成は、上記右クローラ3を正逆駆動させる
右用油圧モータ62と、その駆動源である右用油圧ポンプ
63と、この右用油圧ポンプ63から右用油圧モータ62に至
る油圧通路の途中に配設された右用比例電磁弁64とを有
すると共に、同じく上記左クローラ4に対する左用油圧
モータ65と、左用油圧ポンプ66と、左用比例電磁弁67と
を有する。
【0020】詳しくは、上記右用比例電磁弁64及び左用
比例電磁弁67はそれぞれ、右用油圧モータ62及び左用油
圧モータ65を正転させて右クローラ3及び左クローラ4
を正駆動させるための正位置K1と、両油圧モータ62,65
を逆転させて左右のクローラ3,4 をそれぞれ逆駆動させ
るための逆位置K2と、両油圧モータ62,65 を停止させる
中立位置K3とを有し、正位置K1と逆位置K2とにおいて
は、油量ひいては両油圧モータ62,65 の回転速度を比例
的に変化させ得る構成となっている。
【0021】尚、詳細には図示しないが、上記走行用油
圧給排経路14には、連通経路61を介して、クローラドリ
ル1の穿孔機構6のロッド8及びビット9に対して送り
や回転力及び打撃力を付与する穿孔用油圧ポンプ69から
の吐出油圧が所定の条件の下で送給されるようになって
おり、この連通経路61には、開弁することにより走行速
度を増速させるための制御弁70が配設されている。
【0022】ここで、上記走行制御装置13の全体に亘る
内部構成を図3に基づいて詳細に説明すると、既述の前
後傾倒検出手段11及び左右回転検出手段12からの出力信
号X1,X2 はそれぞれ、ゲイン調整回路部15,16 において
双方の出力信号X1,X2 が同一基準に基づく信号になるよ
うにゲイン調整が行われる。具体的には、X1よりもX2の
方がゲインが大きくなるように調整するのであるが、こ
れは、操縦者の主として腕の屈伸による前後傾倒可能な
最大角度の方が、主として手首のひねりによる左右回転
可能な最大角度よりも大きいことによるものである。
【0023】従って、双方の検出手段11,12 から出力さ
れた直後の2種の出力信号X1,X2 の基準が大きく異なっ
ていても、この双方の信号X1,X2 はゲイン調整がなされ
ることによりレベルが合わせられた後、ゲイン調整回路
部15,16 から前後進信号X3a,X3b 及び旋回操作信号X5と
して出力される。
【0024】そして、前後傾倒検出手段11からゲイン調
整回路部15を経由して右クローラ3に対して出力される
前後進信号X3a については、演算部17において、左右回
転検出手段12からゲイン調整回路部16を経由して出力さ
れる旋回操作信号X5が減算される一方、前後傾倒検出手
段11からゲイン調整回路部15を経由して左クローラ4に
対して出力される前後進信号X3b については、演算部18
において、上記旋回操作信号X5が加算される。
【0025】上記前後進信号X3a,X3b 及び旋回操作信号
X5は、正負又は0のいずれかであり、具体的には、走行
用レバー10を中立である0の状態から前方に倒転させた
場合には前後傾倒検出手段11から正の信号X1が出力され
且つ後方に倒転させた場合には負の信号X1が出力され
(同図にAで示す特性曲線参照)、また、走行用レバー
10を右回転させた場合には左右回転検出手段12から正の
信号X2が出力され且つ左回転させた場合には負の信号X2
が出力される(同図にBで示す特性曲線参照)。従っ
て、上記演算部17から出力される減算信号X6、及び上記
演算部18から出力される加算信号X7も正負又は0のいず
れかになるが、この減算信号X6及び加算信号X7は双方共
に、絶対値回路部19,20 において、負の信号が正の信号
に変換され、符号を考慮に入れることなく、信号の大き
さ(例えば電圧の大きさ)のみが以後の処理に用いられ
る。
【0026】一方、既述の右用比例電磁弁64及び左用比
例電磁弁67の動作特性は、図4に示すように、その特性
曲線Xがアンロードになる領域Cと飽和になる領域Dと
を有している。従って、図3に示す上記絶対値回路部1
9,20 からの出力信号X8,X9 については、関数回路部21,
22 において、上記比例電磁弁64,67 の動作特性に合う
電気信号特性、つまり図5に示すような信号特性曲線Y
に応じた処理が行われる。この信号特性曲線Yは、上記
アンロード領域Cを処理するための初期立上がり部C1
と、上記飽和領域Dを補償する補償部D1と、比例制御に
必要な比例領域Eとを有し、実際に制御に使用されるの
は比例領域Eである。
【0027】そして、上記関数回路部21,22 からの出力
信号X10,X11 はそれぞれ、パルス幅変調回路部(以下、
PWM回路部という)23,24 において、パルス幅の大き
さに応じて出力の大きさが決まるパルス信号に変換され
る。
【0028】更に、左右クローラ3,4 のそれぞれに対す
る上記の絶対値回路部19,20 、関数回路部21,22 及びP
WM回路部23,24 と並列に、上述の正駆動判定回路部2
5,26が接続されており、この正駆動判定回路部25,26
は、上記減算信号X6又は加算信号X7が正の信号である場
合、つまり対応するクローラ3,4 を正駆動させるための
信号である場合にのみON信号を出力するものであっ
て、クローラ3,4 を逆駆動させるための信号である場合
にはOFF信号が出力される。
【0029】そして、右クローラ3のPWM回路部23か
らの出力信号X12 は、一方のAND回路部27と他方のA
ND回路部28とに入力されると共に、正駆動判定回路部
25からの出力信号X14 は、上記一方のAND回路部27に
対しては直接入力されるが、上記他方のAND回路部28
に対してはNOT回路部29を介して入力される。従っ
て、上記正駆動判定回路部25からの出力信号X14 がON
信号である場合には、上記一方のAND回路部27からの
みPWM回路部23の出力であるパルス信号X12 が増幅回
路部30を経て送出され、これにより正駆動用ソレノイド
32が励磁されて右用比例電磁弁64が正位置K1に切り換え
られて、右用油圧モータ62が上記パルス信号X12 に応じ
た速度で正転し、右クローラ3がこれに応じた速度で正
駆動される。
【0030】一方、上記正駆動判定回路部25からの出力
信号X14 がOFF信号である場合には、上記他方のAN
D回路部28からのみPWM回路部23の出力であるパルス
信号X12 が増幅回路部31を経て送出され、これにより逆
駆動用ソレノイド33が励磁されて上記右用比例電磁弁64
が逆位置K2に切り換えられて、右用油圧モータ62が逆転
し、右クローラ3が上記パルス信号X12 に応じた速度で
逆駆動される。
【0031】また、左クローラ4のPWM回路部24から
の出力信号X13 に対しても、上記と同様の作用を行わせ
るために、ON, OFF信号X15 を送出する正駆動判定
回路部26と、2個のAND回路部34,35 と、NOT回路
部36と、2個の増幅回路部37,38 と、正駆動用ソレノイ
ド39と、逆駆動用ソレノイド40とが設けられており、従
って左用比例電磁弁67の正位置K1と逆位置K2との切り換
え、及び左用油圧モータ65の正転と逆転との切り換え、
並びにその回転速度の制御は、上記と同様にして行われ
る。
【0032】更に、上記一方の演算部17からの減算信号
X6が0の場合には、右クローラ3に対する両ソレノイド
32,33 が消磁されることにより右用比例電磁弁64が中立
位置K3に切り換えられて右用油圧モータ62が停止状態に
なり、また上記他方の演算部18からの加算信号X7が0の
場合にも同様にして、左用比例電磁弁67が中立位置K3に
切り換えられる。
【0033】また、この走行制御装置13には、上記2つ
の演算部17,18 からの減算信号X6と加算信号X7とがそれ
ぞれ負の信号である場合つまり右クローラ3又は左クロ
ーラ4を逆駆動させる信号である場合にのみON信号を
出力する逆駆動判定回路部41,42 が設けられており、こ
の双方の逆駆動判定回路部41,42 からの出力信号X16,X1
7 は、OR回路部43を経由してバックブザー44に送出さ
れるようになっている。
【0034】この場合において、図3の説明に際して、
回路部と称した多数のもの(増幅回路部を除く)は、各
種信号の処理を行う手順を判り易くするために記述した
ものであって、これらの回路部における処理並びに手順
は、マイクロコンピュータによって実行されるものであ
る。
【0035】従って、この走行制御装置13においては、
左右のクローラ3,4 を正駆動させるか逆駆動させるか停
止させるかのいずれの信号が右用比例電磁弁64及び左用
比例電磁弁67に対して送出されているかの判定を行うこ
とが可能であると共に、左右のクローラ3,4 の駆動速度
の大きさをも判断できるものであるから、走行用レバー
10の操作モードに対応した真理値 (詳細については後述
する) を決定することが可能である。
【0036】一方、図2及び図6に示すように、上記右
用比例電磁弁64及び左用比例電磁弁67のそれぞれのスプ
ールSの延出部S1には係合溝S2が形成され、この係合溝
S2に対してローラ71が係脱可能とされており、スプール
Sの軸方向移動に伴ってローラ71が上下動することによ
り、リミットスイッチ72がONとOFFとに切り換えら
れるようになっている。具体的には、両電磁弁64,67 が
中立位置K3にある時には、ローラ71が上記係合溝S2に係
合して下動した状態になり、正位置K1又は逆位置K2にあ
る時にはローラ71が係合溝S2から離脱して上動した状態
になる。
【0037】上記それぞれのリミットスイッチ72の電気
的接続方式としては、図8の(a) に示すように出力信号
としてR1,L1 を得るための常開方式、或いは、図8の
(b) に示すように出力信号としてR2,L2 を得るための常
閉方式がある。そして、これらの出力信号R1,L1 又はR
2,L2 は、図2に示すように既述の走行制御装置13に送
出され、この走行制御装置13における比較手段73が、走
行用レバー10の操作に応じて決まる操作モードに対応し
た図9に示す真理値表と上記の出力信号R1,L1 又はR2,L
2 とを比較する。
【0038】尚、真理値表における操作モードは、上か
ら順に、図10の(a) 〜(h) の走行形態及び停止に対応す
るものであって、これらの各図中、実線矢印は左右のク
ローラ3,4 の駆動方向を示し、点線矢印は車両2の走行
方向を示している。
【0039】そして、リミットスイッチ72からの出力信
号がR1,L1 である場合には、両比例電磁弁64,67 が中立
位置K3にある時にON信号が送出されて真理値表の"1"
に対応し、正位置K1及び逆位置K2にある時にOFF信号
が送出されて真理値表の"0"に対応する。また、リミッ
トスイッチ72からの出力信号がR2,L2 である場合には、
両比例電磁弁64,67 が中立位置K3にある時にOFF信号
が送出されて真理値表の"0" に対応し、正位置K1及び逆
位置K2にある時にON信号が送出されて真理値表の"1"
に対応する。
【0040】従って、上記走行用レバー10が操作された
場合において、その操作モードに対応する真理値表の値
が"1" であるか"0" であるかと、上記リミットスイッチ
72からの出力信号がONであるかOFFであるかとが、
比較手段73で比較され、この比較結果が不一致である時
に上記比較手段73から動力源停止手段74に対して、走行
用の動力源を停止させるための停止信号X74 が送出され
る。
【0041】この場合、図7に示すように、上記両比例
電磁弁64,67 のそれぞれのスプールSの延出部S1に小径
部S3を形成し、この小径部S3の両側の端部にそれぞれ2
個のリミットスイッチ72,72 のローラ71,71 を当接させ
ておけば、中立位置K3から正位置K1又は逆位置K2のいず
れの方向に両比例電磁弁64,67 が切り換えられたかを判
別できることになり、これらのリミットスイッチ72,72
からの信号と、更に緻密な真理値表との比較を行うこと
により、走行用レバー10の操作に対する車両2の走行方
向の狂いをより詳細に判定できることになる。
【0042】上記動力源停止手段74は、図11に示すよう
に、走行用油圧給排経路14に配設されているリリーフ弁
75のベント75a を、上記停止信号X14 により動作する補
助電磁弁76の切り換えによりタンク77に開放させる構成
である。そして、開放状態にすることにより、上記油圧
ポンプ63 (66) から油圧モータ62 (65) に対して油圧が
吐出されなくなり、油圧モータ62 (65) 自体に取り付け
られているパーキングブレーキ或いはカウンタバランス
弁の作用により油圧モータ62 (65) が停止すると同時
に、エンジンも停止する。
【0043】また、上記動力源停止手段74としては、比
較手段73から出力された停止信号X74 によって直接エン
ジンを停止させるように構成してもよい。
【0044】尚、この実施例においては、上記2個の関
数回路部21,22 からの出力信号X10,X11 が、信号特性曲
線Yにおける飽和領域D1にある場合つまり左右クローラ
3,4をそれぞれ駆動させる油圧モータに送給される油圧
がそれ以上増圧しない領域にある場合に出力信号X18,X1
9 としてON信号をそれぞれ送出する2個の飽和判定回
路部45,46 と、この飽和判定回路部45,46 からの出力信
号X18,X19 と上記正駆動判定回路部25,26 からの出力信
号X14,X15 とがそれぞれ入力される2個のAND回路部
47,48 と、この2個のAND回路部47,48 からの出力信
号X20,X21 が入力される1個のAND回路部49とを有
し、この1個のAND回路部49からの出力信号は増幅回
路部50を経由して既述の制御弁70を作動させる合流用ソ
レノイド51に送出される。
【0045】そして、上記左右のクローラ3,4 の飽和判
定回路部45,46 からの出力信号X18,X19 がON信号であ
って左右用の油圧モータ62,65 がフル回転しており、而
も、左右のクローラ3,4 の正駆動判定回路部25,26 から
の出力信号X14,X15 がON信号であって左右のクローラ
3,4 が正転している場合には、後段のAND回路部49か
ら合流用電磁弁51にON信号が送出されることにより、
上記制御弁70が開弁されて連通経路61を通じて穿孔用油
圧ポンプ69から走行用油圧給排経路14に余剰油圧が送給
され、この余剰油圧の増量により油圧モータ62,65 ひい
ては車両2の増速が行われることになる。
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明に係るクローラドリ
ルの増速制御装置は、上述の通り構成されているので、
以下に示す効果を奏する。
【0047】請求項1に記載の発明によれば、走行用油
圧給排経路に配設されている各電磁弁の位置が少なくと
も中立位置にあるか否かを検知する各検知器からの出力
信号を、予め設定した走行用レバーの操作モードに対応
する真理値と比較し、この比較結果が不一致である時
に、動力源停止手段が走行用の動力源を停止させること
になるので、操縦者によるレバー操作方向に反して車両
が暴走するといった事態が回避され、安全性の向上が図
られることになる。
【0048】請求項2に記載の発明によれば、上記各電
磁弁が正位置、逆位置及び中立位置のいずれの位置にあ
るかを検知できることから、左右のクローラの正方向駆
動と逆方向駆動との判別をもできることになり、更に緻
密に操作モードと真理値との一致及び不一致の判別を行
うことが可能になり、車両の走行面における安全対策が
より一層向上することになる。
【0049】請求項3及び4に記載の発明によれば、動
力源停止手段として、上記の比較結果が不一致である時
に、走行用油圧給排経路に配設されているリリーフ弁の
ベントをタンクに開放させ、またはエンジンを直接停止
させるように構成したものであるから、左右のクローラ
の停止が迅速且つ確実に行われることになり、暴走等の
発生に対して最適な状態で対処できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す制御システム
図である。
【図2】上記実施例の要部である走行用油圧給排経路及
びその周辺の構成を示す回路図である。
【図3】上記実施例の要部である走行制御装置のブロッ
ク図である。
【図4】上記実施例の構成要件である電磁弁の動作特性
を示すグラフである。
【図5】上記走行制御装置の構成要件である関数回路の
処理信号特性を示すグラフである。
【図6】上記電磁弁に対する検知器の取付状態の一例を
示す正面図である。
【図7】上記電磁弁に対する検知器の取付状態の他の例
を示す要部正面図である。
【図8】上記検知器から信号を取り出す場合の電気的接
続状態の2つの例を示す回路図である。
【図9】各操作モードに対応する各真理値を示す概略図
である。
【図10】上記各操作モードに対応する車両の走行形態
をそれぞれ示す概略平面図である。
【図11】上記実施例の要部である動力源停止手段の一
例を示す油圧回路図である。
【図12】本発明が適用されるクローラドリルの外観を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 クローラドリル 2 車両 3 右クローラ 4 左クローラ 10 走行用レバー 11 前後傾倒検出手段 12 左右回転検出手段 14 走行用油圧給排経路 62 油圧式アクチュエータ (右用油圧モータ) 64 比例電磁弁 (右用比例電磁弁) 65 油圧式アクチュエータ (左用油圧モータ) 67 比例電磁弁 (左用比例電磁弁) 72 検知器 (リミットスイッチ) 73 比較手段 74 動力源停止手段 75 リリーフ弁 75a ベント 77 タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋 孝明 大阪市東住吉区桑津5丁目20番27号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の両側部に配設された左右のクロー
    ラをそれぞれ正逆駆動させる油圧式アクチュエータを有
    する走行用油圧給排経路と、該走行用油圧給排経路に配
    設され且つ走行用レバーの動作を検出する検出手段から
    の出力信号に基づいて上記各油圧式アクチュエータの正
    転、逆転及び停止に対応する正位置、逆位置及び中立位
    置に切り換えられる各電磁弁と、この各電磁弁が少なく
    とも中立位置にあるか否かを検知する各検知器と、この
    各検知器からの出力信号と予め設定した走行用レバーの
    操作モードに対応する真理値とが一致するか否かを比較
    する比較手段と、該比較手段による比較結果が不一致で
    ある時に動力源を停止させる動力源停止手段とを有する
    ことを特徴とするクローラドリルの安全装置。
  2. 【請求項2】 検知器は、電磁弁が正位置、逆位置及び
    中立位置のいずれの位置にあるかを検知するように構成
    されていることを特徴とする請求項1に記載のクローラ
    ドリルの安全装置。
  3. 【請求項3】 動力源停止手段は、比較手段からの出力
    信号に基づいて走行用油圧給排経路に配設されているリ
    リーフ弁のベントをタンクに開放させるものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のクローラドリルの
    安全装置。
  4. 【請求項4】 動力源停止手段は、比較手段からの出力
    信号に基づいてエンジンを停止させるものであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載のクローラドリルの安
    全装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09264258A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Tadano Ltd 油圧式作業機の自動停止装置
CN103470183A (zh) * 2013-08-26 2013-12-25 浙江海聚科技有限公司 利用钻机设备推进梁和支撑箱结构布置液压回路方法

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JPH09264258A (ja) * 1996-03-28 1997-10-07 Tadano Ltd 油圧式作業機の自動停止装置
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