JP7169318B2 - 作業用車両 - Google Patents

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Description

本発明は、走行油圧ポンプおよび走行油圧モータにより駆動される走行装置を備え、定速走行が可能な作業用車両に関する。
従来より、走行油圧ポンプおよび走行油圧モータを備える駆動機構であるHST(Hydraulic Static Transmission:静油圧式無段変速装置)が知られている。このHSTにより走行装置(例えば、クローラ)を駆動して走行する作業用車両の一例として、クローラローダ(トラックローダ)が知られている(特許文献1:特開2020-038002号公報参照)。
特開2020-038002号公報
特許文献1に例示される従来の作業用車両においては、走行を伴う作業、すなわち、走行しながら、同時に作業装置(例えば、コンクリートカッタ等)を油圧で駆動して作業を行う使用態様が想定されている。そのため、作業者が走行レバーから手を離しても一定の速度で走行すること(以下、単に「定速走行」と称する)が可能になれば、作業装置の操作に専念できるため、安全且つ効率的に作業を行うことができる。
ここで、エンジンによって駆動機構(HST)を駆動する作業用車両においては、定速走行時の設定速度をエンジン回転数の増減によって調整する構成が多く用いられている。そのような構成の場合、定速走行の速度を低速に設定すると、エンジンの回転数が低下し、作業装置に供給するサービス油圧が低下してしまうため、作業装置の作業性が悪化してしまう問題が生じる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、定速走行を可能とし、且つ、定速走行時の速度を低速に設定した場合において、作業装置の作業性が悪化することを防止できる作業用車両を実現することを目的とする。
本発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
本発明に係る作業用車両は、駆動源と、前記駆動源により駆動される走行油圧ポンプおよびパイロット油圧ポンプと、前記走行油圧ポンプから供給される圧油により駆動される走行油圧モータと、車体の左右に一対で設けられて前記走行油圧モータにより駆動される走行装置と、前記パイロット油圧ポンプから前記走行油圧ポンプに連通するパイロット油路と、作業者が搭乗して走行操作を行う操縦室と、前記走行装置の作動を制御する制御装置と、を備え、前記操縦室には、走行レバーと、定速走行を行う定速走行スイッチと、定速走行時の速度を調整する調整スイッチと、が設けられており、前記パイロット油路には、前記走行レバーの操作量に応じて開度が設定されるリモコンバルブと、前記リモコンバルブよりも上流側の位置にパイロット油圧を設定する比例ソレノイドバルブと、前記比例ソレノイドバルブと前記リモコンバルブとの間の位置に流路を分岐させる切替バルブと、が設けられており、前記切替バルブによって分岐された分岐油路は、前記リモコンバルブと前記走行油圧ポンプとの間の位置で前記パイロット油路に、シャトルバルブを介して接続されており、前記制御装置は、前記定速走行スイッチがONにされた場合に、前記切替バルブを開きの状態とすることにより前記分岐油路を通じて前記パイロット油圧を前記走行油圧ポンプに印加する制御を行うと共に、前記調整スイッチによって設定された設定速度に応じて前記比例ソレノイドバルブの開度を設定することにより前記パイロット油圧を設定して所望の速度で定速走行する制御を行うことを要件とする。
本発明に係る作業用車両によれば、定速走行機能が実現できると共に、定速走行時の速度を低速に設定した場合において、作業装置の作業性が悪化することを防止できる。
本発明の実施形態に係る作業用車両の例を示す斜視図である。 図1に示す作業用車両の操縦室内部の構成例を示す斜視図である。 図1に示す作業用車両のクラスタの表示例を示す説明図である。 図1に示す作業用車両の油圧回路システムの概略図である。 図1に示す作業用車両の走行制御の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態に係る作業用車両1の例を示す概略図(後部上方からの斜視図)である。また、図2は、当該作業用車両1の操縦室16の内部の構成例を示す斜視図である。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
はじめに、作業用車両1の全体構成について説明する。ここでは、クローラを備えて走行するクローラローダを例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
作業用車両1は、図1に示すように、車体10に対して、左右下部に走行装置12と、前部に作業装置14と、中央部に操縦室16と、後部にエンジン20等が収容されるエンジンルーム18、および作業装置14を動作させるアーム54を取付けるアームポスト52とを備えて構成されている。なお、走行装置12は、一例として左右一対のクローラ(無端状の履帯)22を備える構成としている。ただし、これに限定されるものではなく、左右一対のタイヤを備えて走行する構成(「スキッドステアローダ」と称される)としてもよい(不図示)。
先ず、作業装置14は、アームポスト52に対して上下に揺動可能に枢結された左右一対のアーム54と、アーム54の先端部に上下に揺動可能に枢結されたブラケット62と、ブラケット62に着脱可能に取付けられたアタッチメント64とを備えて構成されている。ここで、アームポスト52およびアーム54に跨って左右一対のアームシリンダ56が設けられており、ブラケット62およびアーム54に跨って左右一対のアタッチメント用シリンダ(通称「バケットシリンダ」)が設けられている(不図示)。
この構成によれば、アームシリンダ56を伸縮作動させることにより、車体10に対してアーム54を上下に揺動作動させることができる。また、アタッチメント用シリンダを伸縮作動させることにより、アーム54に対してブラケット62すなわち装着されたアタッチメント64を上下に揺動作動させることができる。
本実施形態においては、アタッチメント64としてバケットを備える構成を例に挙げている。ただし、この構成に限定されるものではなく、アタッチメント64は作業用途に合わせて適宜、選択されて装着される。他の例として、コンクリートカッタ、トレンチャー等の油圧で駆動されるアタッチメントを装着することができる(不図示)。当該アタッチメント64は、単体で、もしくはブラケット62とセットで交換される構成となっている。あるいは、ブラケットとバケットとを一体化した構成のものもある(不図示)。なお、作業用車両1には、油圧で駆動されるアタッチメントに作動油を供給するサービス油路が設けられている(不図示)。
次に、操縦室16は、図2に示すように、作業者(オペレータ)が搭乗して着座するシート70、および走行装置12等の作動を操作する走行レバー72等を備えている(一例として、左側のレバーを走行レバーとしているが、これに限定されるものではなく、右側のレバーあるいは左右両側のレバーを走行レバーとする構成も考えられる)。さらに、各機構の作動を操作する各種操作スイッチ等を備えており、これらは、操作パネル74等に配設されている。なお、車両情報を表示するクラスタ76を備えて、当該クラスタ76に操作スイッチを表示させて操作する構成としてもよい。
作業用車両1の走行は、作業者がシート70に着座して走行レバー72を操作することによって行われる。すなわち、走行レバー72の操作に応じて、左右の走行装置12を駆動させて車体10を前進方向・後進方向に走行する作動や、左右で駆動速度を異ならせることにより進行方向を変える作動、あるいは、左右の一方を停止もしくは左右で駆動方向を変えることにより方向転換を行う作動、等が可能となる。
本実施形態においては、操縦室16内に、定速走行を行う定速走行スイッチ80と、定速走行時の速度を調整する調整スイッチ82とが設けられている。この定速走行スイッチ80をONにすることで、定速走行が可能となる。このとき、調整スイッチ82によって定速走行の速度を調整することが可能となる。したがって、一定の速度で走行しながら、作業装置14によって作業を行う使用態様を実現することができる。なお、定速走行を実現するためのシステム構成の詳細については後述する。
定速走行スイッチ80は、定速走行のON/OFFを切替えるスイッチであり、一例として、プッシュ式スイッチにより構成されて走行レバー72に配設される(図2参照)。他の例として、操作パネル74に配設される構成としてもよい。なお、プッシュ式スイッチに代えてトグル式スイッチ等により構成してもよい。あるいは、クラスタ76に表示させるタッチ式スイッチにより構成してもよい。一方、調整スイッチ82は、定速走行時の速度を所定範囲内(例えば、0.15km/h~5.0km/h)で可変に調整するスイッチであり、一例として、プッシュ式スイッチ(UP/DOWNの2系統)により構成されて走行レバー72に配設される(図2参照)。他の例として、操作パネル74に配設される構成としてもよい。なお、プッシュ式スイッチに代えてスライド式スイッチ、回転式スイッチ等により構成してもよい。あるいは、クラスタ76に表示させるタッチ式スイッチにより構成してもよい。
上記の定速走行スイッチ80および調整スイッチ82に関して、クラスタ76に表示させる構成とした場合の画面例を図3に示す。図3(a)のFn(ファンクション)スイッチにタッチすると、下部表示が図3(b)に遷移する。この図3(b)において、定速走行スイッチ80にタッチする毎に、定速走行が「ON」と「OFF」とで切替わる構成となっている。また、図3(a)において、調整スイッチ82のUPスイッチ(上向き矢印のスイッチ)にタッチする毎に、定速走行の設定速度が設定範囲内において段階的に高速側に上がり、調整スイッチ82のDOWNスイッチ(下向き矢印のスイッチ)にタッチする毎に、定速走行の設定速度が設定範囲内において段階的に低速側に下がる構成となっている。変形例として、画面に表示されるタッチ式スイッチに代えて、押下して操作するプッシュ式スイッチを画面周囲の外縁部等に備える構成としてもよい(不図示)。
次に、エンジンルーム18は、車体10の後部(操縦室16の後方位置)に設けられており、その内部に収容される形で駆動源としてのエンジン20や後述の機器等が搭載されている。一例として、エンジン20には、水冷式ディーゼルエンジンが用いられるがこれに限定されるものではない。前述の走行装置12や作業装置14は、このエンジン20により駆動された各油圧ポンプから送出される作動油を受けて駆動される構成となっている。なお、駆動源は、エンジン20に代えて、もしくはエンジン20と共にバッテリーを用いる構成としてもよい(不図示)。
ここで、本実施形態に係る作業用車両1の油圧回路システムの概略図を図4に示す。ただし、図4は、本実施形態に関わる主要な部分のみを示すものである。
本実施形態に係る作業用車両1は、HST(Hydraulic Static Transmission)を備えて走行する構成である。より詳しくは、走行装置12を駆動する構成の例として、駆動源としてのエンジン20により駆動される可変容量型の走行油圧ポンプ26(26A、26B)、および走行油圧ポンプ26(26A、26B)から供給される圧油により駆動される走行油圧モータ30(30A、30B)を備えている。また、エンジン20により駆動されてパイロット油圧を発生させるパイロット油圧ポンプ28、およびパイロット油圧ポンプ28から走行油圧ポンプ26(26A、26B)に連通し、パイロット油圧を印加するパイロット油路24を備えている。さらに、作業用車両1の走行装置12等の作動を制御する制御装置40、および制御装置40からの指令に基づいてエンジン20の制御を行うエンジンコントロールユニット(ECU)42を備えている。なお、作業装置14の作動を行う油圧機構等については、公知の車両と同様であるため、詳細の説明を省略する。
ここで、パイロット油路24には、走行レバー72の操作量に応じて開度が設定されるリモコンバルブ38(38A、38B)が設けられている。当該リモコンバルブ38(38A、38B)は、通常走行時(定速走行スイッチ80がOFFの状態)に、走行油圧ポンプ26(26A、26B)に作用するパイロット油圧を変化させることによって、走行油圧ポンプ26(26A、26B)から油路36(36Aまたは36C、36Bまたは36D)を介して走行油圧モータ30(30A、30B)に供給される圧油の方向および流量を制御するものである。また、パイロット油路24には、リモコンバルブ38(38A、38B)と走行油圧ポンプ26(26A、26B)との間の位置において、パイロット油圧の圧力値を検出して制御装置40へ出力する圧力センサ34(34FL、34RL、34FR、34RR)が設けられている。
このような構成によれば、作業者が走行レバー72を操作することによりリモコンバルブ38(38A、38B)が開閉制御され、走行油圧ポンプ26(26A、26B)に作用するパイロット油圧が設定される。さらに、当該パイロット油圧に応じて出力が可変となる走行油圧ポンプ26(26A、26B)によって走行油圧モータ30(30A、30B)が駆動され、クローラ22の作動が行われて車両の走行や旋回が行われる。
本実施形態においては、走行油圧モータ30として、一方(例えば、左)のクローラ22に対応する第1走行油圧モータ30A、および他方(例えば、右)のクローラ22に対応する第2走行油圧モータ30Bの二つが設けられている。したがって、パイロット油圧として、第1走行油圧モータ30Aの制御用となる第1パイロット油圧、および第2走行油圧モータ30Bの制御用となる第2パイロット油圧が生成される構成となっている。
前述の通り、圧力センサ34は、走行レバー72の操作量に応じて増減するパイロット油圧の圧力値を検出し、信号として制御装置40へ出力する構成である。本実施形態においては、当該圧力センサ34として、第1走行油圧モータ30Aが前進方向に回転する際の第1パイロット油圧の圧力値を検出・出力する第1前進センサ34FL、第1走行油圧モータ30Aが後進方向に回転する際の第1パイロット油圧の圧力値を検出・出力する第1後進センサ34RLを備えている。さらに、第2走行油圧モータ30Bが前進方向に回転する際の第2パイロット油圧の圧力値を検出・出力する第2前進センサ34FR、第2走行油圧モータ30Bが後進方向に回転する際の第2パイロット油圧の圧力値を検出・出力する第2後進センサ34RRを備えている。
ここで、本実施形態に特徴的な構成として、パイロット油路24において、リモコンバルブ38よりも上流側の位置にパイロット油圧を設定する比例ソレノイドバルブ44が設けられている。また、比例ソレノイドバルブ44とリモコンバルブ38との間の位置に当該パイロット油路24を分岐させる切替バルブ46が設けられている。この切替バルブ46によって分岐された分岐油路32は、リモコンバルブ38と走行油圧ポンプ26との間の位置で、シャトルバルブ48を介してパイロット油路24に接続されている。なお、前述の圧力センサ34(34FL、34RL、34FR、34RR)は、それぞれ、検出を行うパイロット油路24において、シャトルバルブ48よりも下流側の位置、すなわちシャトルバルブ48と走行油圧ポンプ26との間の位置に設けられている。
このような構成によって、以下で詳しく説明する本実施形態ならではの制御方法が実現できるため、前述の課題に対してその解決を図ることが可能となる。
具体的に、本実施形態に係る制御装置40が行う走行装置12の作動制御(ここでは、定速走行に関する制御)の概要を図5のフローチャートに示す。先ず、制御装置40は、定速走行スイッチ80が「ON」にされた状態を判定するステップを実施する(ステップS1)。
次いで、制御装置40は、定速走行スイッチ80が「ON」にされた状態であると判定した場合、制御回路において定速走行の実行指令を出力して、切替バルブ46を「開き」の状態とするステップを実施する(ステップS2)。すなわち、パイロット油路24から分岐する分岐油路32が開通する。したがって、この分岐油路32を通じてパイロット油圧が走行油圧ポンプ26に印加される。これにより、当該パイロット油圧に応じた速度で作業用車両1は定速走行を開始する。
このとき、制御装置40は、調整スイッチ82によって設定された設定速度に応じて比例ソレノイドバルブ44の開度を設定するステップを実施する(ステップS3)。すなわち、比例ソレノイドバルブ44の開度に応じたパイロット油圧が設定され、このパイロット油圧によって設定される所望の速度で定速走行を行うことができる。したがって、作業者は、調整スイッチ82を操作して設定速度を調整することによって、作業用車両1の定速走行時の速度を可変に設定することができる。一例として、0.15km/h~5.0km/hの範囲での速度設定を可能としている。ただし、この範囲に限定されるものではない。
なお、定速走行を行っている状態において、制御装置40は、走行油圧ポンプ26に印加されるパイロット油圧の圧力値を圧力センサ34によって計測して、比例ソレノイドバルブ44の開度を補正するフィードバック制御を実施する(ステップS4)。これにより、作業用車両1の定速走行時の速度を高精度で一定に保つことができる。
ここで、制御装置40は、調整スイッチ82が操作された場合に、駆動源であるエンジン20の回転数を変化させない制御を行うことを特徴とする。従来、作業用車両の走行速度を変化させようとする場合には、エンジンの回転数を変化させる制御を行うことが一般的であった。つまり、走行速度を上げようとする場合にはエンジンの回転数を上げ、走行速度を下げようとする場合にはエンジンの回転数を下げるといった制御である。しかし、このような制御によれば、定速走行時において前述のような課題が生じることが研究によって明らかとなった。すなわち、定速走行時の設定速度が低速になる程(特に、0.15km/h~3.0km/h程度のいわゆる微速領域)、エンジンの回転数が低下し、作業装置に供給するサービス油圧が低下してしまうため、作業装置の作業性が悪化してしまうという課題である。
この課題に対して、本実施形態においては、前述のように、作業者が調整スイッチ82を操作して定速走行時の速度設定を行う場合に、比例ソレノイドバルブ44の開度を変化させ、且つエンジン20の回転数を変化させない制御を行う構成としている。したがって、特に、定速走行時の速度を低速(微速)に設定しても、エンジン20の回転数が低下せず、サービス油圧が低下しないため、作業装置14の作業性が悪化してしまうことの防止が可能となる。
さらに、本実施形態においては、比例ソレノイドバルブ44の開度を変化させて定速走行時の速度設定を行う構成であることに加えて、パイロット油路24におけるリモコンバルブ38よりも上流側の位置に切替バルブ46を設け、ここから分岐される分岐油路32を通じて走行油圧ポンプ26にパイロット油圧を印加する構成であることによって、定速走行中に作業者が不用意に走行レバー72を加速側に操作してしまった場合にも、パイロット油圧が変化しないため、急な速度変化が生じない安全走行が実現できる。
一方、定速走行中に走行レバー72が逆転位置(前進から後進、もしくは後進から前進)に操作された場合には、制御装置40は、その操作を検出し(ステップS5)、定速走行スイッチ80を「OFF」にするステップ(すなわち、制御回路において定速走行の実行指令を解除するステップ)を実施する(ステップS6)と同時に、切替バルブ46を「閉じ」の状態とするステップを実施する(ステップS8)。これにより、作業用車両1の定速走行が終了する。このように、作業者が走行レバー72を逆転位置に操作するのみで定速走行を終了させる構成を実現することで、緊急時等におけるとっさの解除が可能となり、安全性を高めることができる。さらに、定速走行を解除した時点の走行速度は比例ソレノイドバルブ44によって設定された速度となるため、速度の急変も発生せず、一層の安全性が確保できる。なお、本実施形態においては、走行レバー72が逆転位置に操作された状態を、圧力センサ34により検出される圧力値の変化に基づいて判定している。
作業用車両1の定速走行を終了させるためには、上記の通り、定速走行中に走行レバー72を逆転位置に操作することで終了が可能となる。あるいは、直接、定速走行スイッチ80を「OFF」にするステップ(すなわち、制御回路において定速走行の実行指令を解除するステップ)を実施して(ステップS7)、切替バルブ46を「閉じ」の状態とするステップを実施する(ステップS8)。この操作によっても、作業用車両1の定速走行が終了する。
以上説明した通り、本発明に係る作業用車両によれば、作業者が任意に設定する速度(一例として、0.15km/h~5.0km/h)によって定速走行を行うことが可能となる。さらに、定速走行を行いながら作業装置による作業を行う際に、定速走行時の設定速度を低速に設定する場合にも、作業装置の作業性が悪化することの防止が可能となる。
なお、本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲において種々変更可能である。特に、作業用車両としてクローラローダを例に挙げて説明を行ったが、これに限定されるものではなく、例えば、スキッドステアローダ、クローラキャリア、パワーショベル等の他の作業用車両に対しても同様に適用できることは言うまでもない。
1 作業用車両
10 車体
12 走行装置
14 作業装置
16 操縦室
20 エンジン
22 クローラ
24 パイロット油路
26、26A、26B 走行油圧ポンプ
28 パイロット油圧ポンプ
30、30A、30B 走行油圧モータ
32 分岐油路
34、34FL、34FR、34RL、34RR 圧力センサ
38、38A、38B リモコンバルブ
40 制御装置
42 エンジンコントロールユニット(ECU)
44 比例ソレノイドバルブ
46 切替バルブ
48 シャトルバルブ
54 アーム
64 アタッチメント
72 走行レバー
80 定速走行スイッチ
82 調整スイッチ

Claims (5)

  1. 駆動源と、
    前記駆動源により駆動される走行油圧ポンプおよびパイロット油圧ポンプと、
    前記走行油圧ポンプから供給される圧油により駆動される走行油圧モータと、
    車体の左右に一対で設けられて前記走行油圧モータにより駆動される走行装置と、
    前記パイロット油圧ポンプから前記走行油圧ポンプに連通するパイロット油路と、
    作業者が搭乗して走行操作を行う操縦室と、
    前記走行装置の作動を制御する制御装置と、を備え、
    前記操縦室には、走行レバーと、定速走行を行う定速走行スイッチと、定速走行時の速度を調整する調整スイッチと、が設けられており、
    前記パイロット油路には、
    前記走行レバーの操作量に応じて開度が設定されるリモコンバルブと、
    前記リモコンバルブよりも上流側の位置にパイロット油圧を設定する比例ソレノイドバルブと、
    前記比例ソレノイドバルブと前記リモコンバルブとの間の位置に流路を分岐させる切替バルブと、が設けられており、
    前記切替バルブによって分岐された分岐油路は、前記リモコンバルブと前記走行油圧ポンプとの間の位置で前記パイロット油路に、シャトルバルブを介して接続されており、
    前記制御装置は、前記定速走行スイッチがONにされた場合に、前記切替バルブを開きの状態とすることにより前記分岐油路を通じて前記パイロット油圧を前記走行油圧ポンプに印加する制御を行うと共に、前記調整スイッチによって設定された設定速度に応じて前記比例ソレノイドバルブの開度を設定することにより前記パイロット油圧を設定して所望の速度で定速走行する制御を行うこと
    を特徴とする作業用車両。
  2. 前記駆動源は、エンジンであって、
    前記制御装置は、前記調整スイッチが操作された場合に、前記エンジンの回転数を変化させない制御を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の作業用車両。
  3. 前記パイロット油路には、前記シャトルバルブよりも下流側の位置に前記パイロット油圧の圧力値を検出する圧力センサが設けられていること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の作業用車両。
  4. 前記制御装置は、前記定速走行スイッチがONにされた定速走行中に、前記走行レバーが逆転位置に操作された場合に、その操作状態を前記圧力センサの前記圧力値の変化に基づいて判定し、前記定速走行スイッチをOFFにすると共に、前記切替バルブを閉じの状態とする制御を行うこと
    を特徴とする請求項3記載の作業用車両。
  5. 前記調整スイッチは、前記走行レバーもしくは操作パネルに設けられたプッシュ式スイッチ、スライド式スイッチ、もしくは回転式スイッチ、または、クラスタに設けられたタッチ式スイッチにより構成されていること
    を特徴とする請求項1~4のいずれか一項記載の作業用車両。
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