JPH07157806A - 複合粉末の製造方法 - Google Patents

複合粉末の製造方法

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JPH07157806A
JPH07157806A JP5338774A JP33877493A JPH07157806A JP H07157806 A JPH07157806 A JP H07157806A JP 5338774 A JP5338774 A JP 5338774A JP 33877493 A JP33877493 A JP 33877493A JP H07157806 A JPH07157806 A JP H07157806A
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JP
Japan
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powder
hydrogen
metal
palladium
added
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JP5338774A
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English (en)
Inventor
Hiromichi Kiuchi
弘道 木内
Akihiko Okuda
晃彦 奥田
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Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 粉末に水素を吸蔵し、この吸蔵水素を利用し
て金属の還元析出するパラジウム複合粉末の製造方法を
提供する。 【構成】 本発明の複合粉末の製造方法は水溶液中に核
となる粉末を懸濁し、水素ガスを流通あるいは加圧して
粉末中に水素を吸蔵させた後、Au、Ag、Pt、P
d、Rh、Ir、Ru、Os、Cu、Pb、Ni、Co
の1種以上である金属塩あるいは金属塩水溶液を懸濁溶
液中に加え、パラジウム粉末表面上に金属を還元析出さ
せる方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合粉末の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来技術とその課題】従来の複合粉末の製造方法は液
中に粉末を懸濁させ、懸濁液中へ表面に被覆する金属塩
溶液と還元剤を加え、金属を粉末の表面に析出すること
で複合粉末を製造していた。
【0003】しかしながら、得られた複合粉末は還元し
た金属が元の粉末を完全に被覆していなかったり、元の
粉末とは別に還元粉末が単独で生成したりして、均一な
複合粉末を得ることは困難であった。また、還元が比較
的困難であるIr、Ru、Osのような複合粉末の製造
は還元の制御が行えず、事実上不可能であった。
【0004】一方で、複合粉末の製造に有機物、無機物
の還元剤を用いた場合、複合粉末中に還元剤からの不純
物が混入するという問題がある。有機物の場合、カーボ
ンが焼成時ふくれの発生原因となる。また無機物の場
合、アルカリ金属がマイグレーションを引き起こす原因
となる。
【0005】
【発明の目的】本発明は上記欠点を解消せんがためにな
されたものであり、均一な種々の複合粉末の製造方法を
提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は水溶液中に核と
なる粉末を懸濁し、水素ガスを流通あるいは加圧して粉
末中に水素を吸蔵させ、金属塩あるいは金属塩水溶液を
添加し、粉末表面に金属を還元させることを特徴とする
ものである。
【0007】本発明の還元方法は粉末に吸蔵された水素
により水溶液から粉末上に金属を還元させるものであ
る。還元すべく金属の量は吸蔵された水素の量によって
決まる。ちなみに常温常圧ではパラジウム1モル当たり
水素原子をおよそ 0.7モル、ジルコニア、チタンでは
1.8モルそれぞれ吸蔵するが、温度、圧力、流通量を制
御することで水素吸蔵量が制御でき、金属の還元量も制
御することができる。
【0008】水素の吸蔵方法は常圧でも加圧でもよく、
バッチ式および流通式で吸蔵できる。この水素の吸蔵に
用いる粉末の大きさ、形状は特に規定しない。粉末の種
類は単金属、合金、金属酸化物等水素を吸蔵するもので
あればよく、パラジウム粉末、ジルコニア粉末又はチタ
ン粉末などが水素吸蔵量も多く良い結果をもたらすもの
である。
【0009】還元すべく金属の種類は水素のイオン化よ
りも貴であるものであればよく、Au、Ag、Pt、P
d、Rh、Ir、Ru、Os、Cu、Pb、Ni、Co
の1種以上の金属で可能であり、その他、Hg、Te、
Seなども可能である。
【0010】金属塩の種類、金属塩水溶液の液性に特に
規定はなく、酸性、アルカリ性、中性のどの酸領域でも
よく、アルカリ性にした場合還元電位が低くなり、金属
の還元が行いやすくなる。錯体種は、Cl- 、S
4 2- 、NO3 - 、F- 、PO4 3-等の陰イオン錯体で
あればよく、NH3 を加えてアンミン錯体としても良
い。EDTA等の錯化剤を加えてもよい。
【0011】
【作用】本発明の複合粉末の製造方法は粉末に吸蔵した
水素の活性化された還元力を利用することにより、粉末
表面上に種々の金属を析出させることができる。また、
還元の水素が粉末内部から供給されることから、均一な
金属析出が行える。粉末表面の金属が析出していないと
ころは析出している局部に比較して水素の供給が行き届
くことから、より緻密な金属析出が同時に可能となる。
さらには粉末中の活性な水素原子は金属の還元析出を容
易にし、種々の複合粉末の製造が可能となる。ここで本
発明の実施例について説明する。
【0012】
【実施例1】反応容器容量 220mlの常圧水素ガス流通式
回分反応装置内に 0.8gのジルコニア粉末を蒸留水 140
mlに懸濁し、毎秒6.67の回転数でマグネチックスターラ
ーにより撹拌しながら、3.33ml/秒、1atmの水素ガスの
流通量で、20℃、60分間水素を流通し、ジルコニア粉末
に水素を吸蔵させた。続いて反応容器内外のガスの出入
りを完全に断ち、0.75mol/l の硝酸銀溶液10mlを別の導
入管から注入し、15分間放置還元した。この複合粉末の
カーボン分析を行ったところ10ppm 以下であり、有機不
純物の混入が少なかった。
【0013】
【従来例1】300mlガラス容器に蒸留水 140mlに 0.8g
ジルコニア粉末をマグネチックスターラーで撹拌しなが
ら懸濁し、0.75mol/l の硝酸銀溶液10mlを入れた。次に
L−アスコルビン酸 1.0gを10mlの蒸留水にとかし、1
ml/分の滴下速度で上記溶液に加え、ジルコニア粉末上
に銀を還元させた結果、ジルコニア−銀複合粉末が得ら
れた。粉末中のカーボン分析を行った結果300ppmであ
り、有機不純物の混入が多かった。
【0014】
【実施例2】実施例1と同様な操作で 0.8gのチタン粉
末に水素を吸蔵させた後、0.75mol/l の硫酸銅溶液10ml
を導入管から注入し、15分間放置還元した結果、球状の
チタン−銅複合粉末が得られた。その中の粒径4μmの
複合粉末の断面をEPMAで調べたところ、3μmのチ
タン粉末の表面に5μmの厚さで銅が均一にコーティン
グされていた。
【0015】
【従来例2】300mlガラス容器に蒸留水 140mlに 0.8g
チタン粉末をマグネチックスターラーで撹拌しながら、
0.75mol/l の硝酸銅溶液をアンモニアでPH=12に調整し
た溶液10mlを上記のガラス容器に加えた。次にL−アス
コルビン酸 1.2gを10mlの蒸留水にとかし、1ml/分の
滴下速度で加え、銅を還元させた。その結果、銅はチタ
ン粉末上に析出せず、銅粉末単独で還元し、チタン−銅
の複合粉末は得られなかった。
【0016】
【実施例3】反応容器容量 220mlの常圧水素ガス流通式
回分反応装置内に 0.8gの単分散球状パラジウム粉末
(平均粒径 1.1μm、BET比表面積 0.879m2/g)を蒸
留水140mlに懸濁し、毎秒6.67の回転数でマグネチック
スターラーにより撹拌しながら、3.33ml/秒、1atmの水
素ガスの流通量で、20℃、60分間水素を流通し、パラジ
ウム粉末に水素を吸蔵させた。続いて反応容器内外のガ
スの出入りを完全に断ち、0.75mol/l の硝酸銀溶液10ml
を別の導入管から注入し、15分間放置還元した。その結
果、表面が若干平滑面を持った粒状の粒子が得られ、こ
の粒子のカーボン分析を行ったところ10ppm 以下であ
り、有機不純物の混入が少なかった。
【0017】
【従来例3】300mlガラス容器に蒸留水 140mlに 0.8g
単分散球状パラジウム粉末をマグネチックスターラーで
撹拌しながら懸濁し、0.75mol/l の硝酸銀溶液10mlを入
れた。次にL−アスコルビン酸 1.0gを10mlの蒸留水に
とかし、1ml/分の滴下速度で上記溶液に加え、パラジ
ウム粉末上に銀を還元させた結果、平均粒径1μmのパ
ラジウム−銀複合粉末が得られた。粉末中のカーボン分
析を行った結果300ppmであり、有機不純物の混入が多か
った。
【0018】
【実施例4】実施例1と同様な操作で 0.8gのパラジウ
ム粉末に水素を吸蔵させた後、0.75mol/l の硫酸銅溶液
10mlを導入管から注入し、15分間放置還元した結果、球
状のパラジウム−銅複合粉末が得られた。その中の粒径
4μmの複合粉末の断面をEPMAで調べたところ、3
μmのパラジウム粒子の表面に5μmの厚さで銅が均一
にコーティングされていた。
【0019】
【従来例4】300mlガラス容器に蒸留水 140mlに 0.8g
単分散球状パラジウム粉末をマグネチックスターラーで
撹拌しながら、0.75mol/l の硝酸銅溶液をアンモニアで
PH=12に調整した溶液10mlを上記のガラス容器に加え
た。次にL−アスコルビン酸 1.2gを10mlの蒸留水にと
かし、1ml/分の滴下速度で加え、銅を還元させた。そ
の結果、銅はパラジウム粉末上に析出せず、銅粉末単独
で還元し、パラジウム−銅の複合粉末は得られなかっ
た。
【0020】
【実施例5】実施例1と同様な操作で 0.8gのパラジウ
ム粉末に水素を吸蔵させた後、0.75mol/l の塩化金酸溶
液10mlを導入管から注入し、15分間放置還元した結果、
球状のパラジウム−金粉末が得られた。金の還元で得た
複合粉末を7規定の硝酸溶液に常温で5時間浸漬した結
果、パラジウムの溶出は全く見られず、還元を受けた金
がもとのパラジウム表面全体に均一にかつ緻密に析出し
ていることが判明した。
【0021】
【従来例5】300mlガラス容器に蒸留水 140mlに 0.8g
単分散球状パラジウム粉末をマグネチックスターラーで
撹拌しながら、0.75mol/l の塩化金酸溶液10mlを上記の
ガラス容器に加えた。次にヒドラジン1水和物1gを10
mlの蒸留水に希釈し、1ml/分の滴下速度で金を還元さ
せた結果、球状の複合粉末が得られた。この得られた複
合粉末を7規定の硝酸溶液に常温で5時間浸漬した結
果、パラジウムが40%溶出しており、金の還元が均一に
行われていないことが分かった。
【0022】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明の複
合粉末の製造方法は、水溶液中懸濁させた核となる粉末
に水素を吸蔵させ、水溶液中から金属を粉末表面に還元
析出することで、均一で、緻密な複合粉末の製造ができ
るので、従来の製造方法にとって代わることのできる画
期的なものと言える。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合粉末の製造方法において、水素を吸
    蔵する粉末を水溶液中に懸濁し、水素ガスを流通あるい
    は加圧して粉末に水素を吸蔵させた後、金属塩あるいは
    金属塩水溶液を上記水溶液に添加し、粉末表面に金属を
    還元させることを特徴とする複合粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記金属塩および金属塩水溶液に含まれ
    る金属がAu、Ag、Pt、Pd、Rh、Ir、Ru、
    Os、Cu、Pb、Ni、Coの1種以上であることを
    特徴とする請求項1に記載の複合粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記水素を吸蔵する粉末がパラジウム粉
    末、ジルコニア粉末又はチタン粉末であることを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の複合粉末の製造方
    法。
JP5338774A 1993-12-02 1993-12-02 複合粉末の製造方法 Pending JPH07157806A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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